JP4534112B2 - 符号化装置および方法、復号装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号化装置および方法、復号装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、いわゆる高能率符号化によって入力ディジタルデータの符号化を行い、伝送、記録、再生し、復号化して、再生信号を得る場合に用いて好適な符号化装置および方法、復号装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
オーディオ或いは音声等の信号の高能率符号化の手法には種々あるが、例えば、時間軸上のオーディオ信号等をブロック化しないで、複数の周波数帯域に分割して符号化する非ブロック化周波数帯域分割方式である、帯域分割符号化(サブ・バンド・コーディング:SBC(Subband Coding))や、時間軸の信号を周波数軸上の信号に変換(スペクトル変換)して、複数の周波数帯域に分割し、各帯域毎に符号化するブロック化周波数帯域分割方式、いわゆる変換符号化等を挙げることができる。
【0003】
また、上述の帯域分割符号化と変換符号化とを組み合した高能率符号化の手法も考えられており、この場合には、例えば、帯域分割符号化で帯域分割を行った後、各帯域の信号を周波数軸上の信号にスペクトル変換し、このスペクトル変換された各帯域に符号化が施される。ここで上述した帯域分割のためのフィルタとしては、例えばQMFフィルタ(Quadrature Mirror Filter)があり、これに ついては、例えば、1976 R.E.Crochiere Digital coding of speech in subbands,Bell Syst.Tech. J. Vol.55,No.8 1976に、述べられている。
【0004】
また、ICASSP 83,BOSTON Polyphase Quadrature filters-A new subband coding technique, Joseph H. Rothweilerには、等バンド幅のフィルタ分割手法が述べられている。ここで、上述したスペクトル変換としては、例えば、入力オーディオ信号を所定単位時間(フレーム)でブロック化し、当該ブロック毎に離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform)(DFT)、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform)(DCT)、モディファイドDCT変換(Modified Discrete Cosine Transform)(MDCT)等を行うことで、時間軸を周波数軸に変換するようなスペクトル変換がある。MDCTについては、例えば、ICASSP 1987 Subband/Transform Coding Using Filter Bank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancellation, J.P.Princen A.B.Bradley Univ. of Surrey Royal Melbourne Inst.of Tech.に述べられている。
【0005】
このようにフィルタやスペクトル変換によって帯域毎に分割された信号を量子化することにより、量子化雑音が発生する帯域を制御することができ、マスキング効果などの性質を利用して、聴覚的に、より高能率な符号化を行うことができる。また、ここで量子化を行う前に、各帯域毎に、例えばその帯域における信号成分の絶対値の最大値で正規化を行うようにすれば、さらに高能率な符号化を行うことができる。
【0006】
周波数帯域分割された各周波数成分を量子化する周波数分割幅としては、例えば人間の聴覚特性を考慮した帯域分割が行われる。すなわち、一般に臨界帯域(クリティカルバンド)と呼ばれている、高域程、帯域幅が広くなるような帯域幅で、オーディオ信号を複数(例えば32バント)の帯域に分割することがある。また、この時の各帯域毎のデータを符号化する際には、各帯域毎に所定のビット配分、或いは、各帯域毎に適応的なビット割当て(ビットアロケーシヨン)による符号化が行われる。
【0007】
例えば、前記MDCT処理されて得られた係数データを前記ビットアロケーションによって符号化する際には、前記各ブロック毎のMDCT処理により得られる各帯域毎のMDCT係数データに対して、適応的な割当てビット数で符号化が行われることになる。ビット割当手法としては、次の2手法が知られている。
【0008】
第1の手法は、Adaptive Transform Coding of Speech Signals,R.Zelinski and P.Noll, IEEE Transactions of Accoustics,Speech,and Signal Processing, vol. ASSP-25,No.4,August 1977に開示されている。ここでは、各帯域毎の信号 の大きさをもとに、ビット割当を行っている。この方式では、量子化雑音スペクトルが平坦となり、雑音エネルギーが最小となるが、聴感覚的にはマスキング効果が利用されていないために実際の雑音感は最適ではない。
【0009】
また第2の手法は、ICASSP 1980 The critical band coder-digital encoding of the perceptual requirements of the auditory system,M.A.Kransner MITに開示されている。ここには、聴覚マスキングを利用することで、各帯域に必要な信号対雑音比を得て、固定的なビット割当を行う手法が述べられている。しかしこの手法では、サイン波入力で特性を測定する場合でも、ビット割当が固定的であるために、特性値がそれほど良い値とならない。
【0010】
これらの問題を解決するために、ビット割当に使用できる全ビットが、各小ブロック毎にあらかじめ定められた固定ビット割当パターン分と、各ブロックの信号の大きさに依存したビット配分を行う分に分割使用され、その分割比を入力信号に関係する信号に依存させ、前記信号のスペクトルが滑らかなほど前記固定ビット割当パターン分への分割比率を大きくする高能率符号化装置が提案されている。
【0011】
この装置によれば、サイン波入力のように、特定のスペクトルにエネルギーが集中する場合には、そのスペクトルを含むブロックに多くのビットを割り当てる事により、全体の信号対雑音特性を著しく改善することができる。一般に、急峻なスペクトル成分をもつ信号に対して人間の聴覚は極めて敏感であるため、このような方法を用いる事により、信号対雑音特性を改善することは、単に測定上の数値を向上させるばかりでなく、聴感上、音質を改善するのに有効である。
【0012】
ビット割り当ての方法としては、この他にも数多くの方法が提案されており、さらに聴覚に関するモデルが精緻化され、符号化装置の能力があがれば、聴覚的にみてより高能率な符号化が可能になる。
【0013】
また本発明者らは、特願平5−152865号として、スペクトル信号から聴感上特に重要なトーン性の成分を分離して、他のスペクトル成分とは別に符号化する方法を先に提案した。これにより、オーディオ信号等を聴感上の劣化を殆ど生じさせずに、高い圧縮率で効率的に符号化することが可能になる。
【0014】
波形信号をスペクトルに変換する方法として、上述のDFTやDCTを使用した場合には、M個のサンプルからなる時間ブロックで変換を行うと、M個の独立な実数データが得られる。時間ブロック間の接続歪みを軽減するために、通常、両隣のブロックとそれぞれM1個のサンプルずつオーバーラップさせるので、平均して、DFTやDCTでは(M-M1)個のサンプルに対してM個の実数データを量子化して符号化することになる。
【0015】
これに対してスペクトルに変換する方法として上述のMDCTを使用した場合には、両隣の時間とN個ずつオーバーラップさせた2M個のサンプルから、独立なM個の実数データが得られるので、平均して、MDCTでは、M個のサンプルに対してM個の実数データを量子化して符号化することになる。復号装置においては、このようにしてMDCTを用いて得られた符号から、各ブロックにおいて逆変換を施して得られた波形要素を互いに干渉させながら加え合わせることにより、波形信号を再構成することができる。
【0016】
一般に変換のための時間ブロックを長くすることによって、スペクトルの周波数分解能が高まり、特定のスペクトル成分にエネルギーが集中する。従って、両隣のブロックと半分ずつオーバーラップさせて長いブロック長で変換を行い、しかも、得られたスペクトル信号の個数が、元の時間サンプルの個数に対して増加しないMDCTを使用することにより、DFTやDCTを使用した場合よりも効率の良い符号化を行うことが可能となる。また、隣接するブロック同士に十分長いオーバーラップを持たせることによって、波形信号のブロック間歪みを軽減することもできる。
【0017】
実際の符号列を構成するにあたっては、先ず、正規化および量子化が行われる帯域毎に量子化精度情報、正規化係数情報を所定のビット数で符号化し、次に、正規化および量子化されたスペクトル信号を符号化すれば良い。
【0018】
スペクトル信号を符号化するにあたっては、例えばハフマン符号のような可変長符号を用いる方法が知られている。ハフマン符号については、例えば、David A. Huffman, "A Method for the Construction of Minimum - Redundancy Codes",Proceedings of the I.R.E., pp1098-1101, Sep., 1952に述べられている。
【0019】
さらに複数のスペクトル信号をまとめて1つの符号で表現する多次元の可変長符号を用いる方法が知られている。一般に多次元の可変長符号を用いる符号化方法では、符号の次数が大きいほど、圧縮効率の面でより効率の良い符号化が行える。但し、次数が大きくなるに従って、符号列表の規模が飛躍的に増加してしまうため、実用面での問題が生じる。実際には圧縮効率と符号列表の規模を考慮しながら目的に応じた最適な次数が選択される。
【0020】
一般に音響波形信号では、基本周波数成分と基本周波数の整数倍の周波数成分、いわゆる倍音成分にエネルギーが集中する場合が多く、その周波数周辺のスペクトル信号は、いわゆる倍音成分に比べてレベルが非常に小さいため、0に量子化される確率が大きくなる。このような信号を効率良く符号化するためには、発生確率の大きな0に量子化されたスペクトル信号を、可能な限り少ない情報量で符号化すればよいことになる。1次元の可変長符号を用いる場合、各々のスペクトル信号が最短符号長の1ビットで符号化されたとしても、N本のスペクトルではNビットの情報が必要となる。次数Nの多次元の可変長符号を用いた場合では、N本のスペクトルを最短符号長の1ビットで符号化することが出来るため、前記のような周波数成分を持つ信号に対して効率の良い符号化が行える。
【0021】
但し、多次元の可変長符号を用いる符号化方法において、符号の次数を大きくすることは、圧縮効率の面でかなり有利に作用するものの、実用化を考慮した場合、際限無く符号の次数を大きくことは不可能である。
【0022】
通常、符号列表は帯域毎に設定される量子化精度情報毎に用意されている。量子化精度が低い場合は、表現できるスペクトル信号の値が少ないため、次数を大きくしてもそれほど符号列表の規模は増大しないが、量子化精度が高い場合は、当然表現できるスペクトル信号の値も多くなるため、次数を1つ増加させるだけでも、符号列表の規模は著しく増加する。
【0023】
以上のことを、具体例を用いてさらに説明する。いま、入力信号をMDCT変換し、図1に示すようなスペクトルを得たとする。図1はMDCTのスペクトルの絶対値を、レベルをdBに変換して示したものである。入力信号は所定の時間ブロック毎に64個のスペクトル信号に変換されており、それらが[1]から[8]の8個の符号化ユニットにまとめられ、正規化および量子化が行われる。
【0024】
周波数成分の分布の仕方によって符号化ユニット毎に量子化精度を変化させることにより、音質の劣化を最小限に押さえ、聴覚的に効率の良い符号化を行うことが可能である。各符号化ユニットにおいて必要な量子化精度情報は、例えば、聴覚モデルに基づいて、各符号化ユニットに対応する帯域での最小可聴レベルやマスキングレベルを計算することによって求めることができる。正規化及び量子化されたスペクトル信号は可変長符号に変換されて、各符号化ユニットに量子化精度情報及び正規化情報と共に符号化される。
【0025】
図2は、量子化精度情報の表現方法を説明するための図である。量子化精度情報コードを3ビットで表現する場合、最大8通りの量子化精度情報を設定することが出来る。この例では、1段階、3段階、5段階、7段階、15段階、31段階、63段階、または127段階の8通りのステップ数のどれかで量子化が行われることになる。ここで、1段階のステップに量子化されるというのは、その符号化ユニット内のスペクトル信号がすべて0の値に量子化されるということを意味する。
【0026】
図3は、従来行われてきた可変長符号化の方法を説明するための図である。スペクトル信号は、符号化ユニット毎に決められた量子化精度情報に基づいて量子化され、量子化スペクトルが求められる。量子化スペクトルを符号化する際は、図4に示すような符号列表を参照することにより、対応する符号列に変換される。図4から明らかなように、符号列表は量子化精度情報毎に用意されている。
【0027】
図3において、符号化ユニット[1]では、量子化精度情報としてコード”011”が選択されている。従って、図4に示すように、7段階のステップ数で量子化が行われ、量子化されたスペクトル信号の値(量子化スペクトル)は、周波数が低いほうから順に、3,−1,2,2となる。これらを図4の量子化精度情報コードが”011”の符号列表を用いて符号列に変換すると、それぞれ1110,101,1100,1100となり、符号長はそれぞれ4,3,4,4となる。
【0028】
また、符号化ユニット[2]では、量子化精度情報としてコード”010”が選択されており、この場合、図4に示すように、5段階のステップ数で量子化が行われる。この例では、量子化スペクトルは周波数が低いほうから順に、−2,1,0,1となる。これらを図4の量子化精度情報コードが”010”の符号列表を用いて符号列に変換すると、それぞれ111,100,0,100となり、符号長はそれぞれ3,3,1,3となる。
【0029】
同様に符号化ユニット[3]では、量子化精度情報としてコード”001”が選択されており、3段階のステップ数で量子化が行われ、量子化スペクトルは0,−1,0,0、符号列は0,11,0,0、そして符号長は1,2,1,1となる。
【0030】
図5は、2次元の可変長符号化の方法を説明するための図である。なお、図5には、図3の場合と同様の符号化ユニットが示されている。
【0031】
量子化精度情報コードが”001”の場合の符号列表として、図6に示すような2次元の符号列表を用いるとすると、図5における符号化ユニット[3]の量子化スペクトルは、2本ずつ1つのグループにまとめられて1つの符号列に変換される。従って、4本のスペクトル信号の量子化スペクトルである0,−1,0,0は、(0,−1),(0,0)の2つのグループにまとめられ、101,0の2つの符号列に変換される。
【0032】
符号化ユニット[3]のスペクトル信号を、図3に示したように、1次元の可変長符号で符号化すると、必要な情報量は1+2+1+1=5ビットとなる。それに対して、図5に示すように、2次元の可変長符号で符号化すると、その情報量は、3+1=4ビットとなる。すなわち、次数を高くすると、より少ない情報量で符号化が行えることが判る。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、複数の(N本の)のスペクトル信号の量子化スペクトルを、1つのグループにまとめて、N次元のデータとし、これを符号列表に従って、可変長符号に符号化することで、1次元の可変長符号を用いる場合に較べて、符号長を短くすることができる。しかしながら、次数(Nの値)が増加すると、符号列表の規模が著しく増加し、実用化が困難となる課題があった。
【0034】
例えば、2次元の可変長符号を用いる場合、量子化精度情報コードが”001” ,”010”,”110”の場合の符号列表は、図6乃至図8に示すように、1次元の可変長符号を用いる場合の符号列表(図4)に比べ、符号列表の規模が増加している。
【0035】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、多次元の可変長符号化を用いる場合のように符号列表の規模を大きくすることなく、短い符号長で符号化を行うことができるようにするものである。
【0036】
【課題を解決するための手段】
本発明の符号化装置は、数値の正負を調整して、M個の数値の正負を統一する統一手段と、統一手段により正負が統一された数値を符号化する第1の符号化手段と、M個の数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が統一手段により調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、正負情報を符号化する第2の符号化手段と、第1の符号化手段の出力と第2の符号化手段の出力を含む符号列を生成する符号列生成手段とを備えることを特徴とする。
【0037】
符号列生成手段は、第1の符号化手段の出力と第2の符号化手段の出力を交互に含むように符号列を生成することができる。
【0039】
第1の符号化手段は、数値を、可変長の符号列に符号化することができる。
【0040】
可変長の符号列は、ハフマン符号とすることができる。
【0041】
数値列は、量子化された音響波形信号とすることができる。
【0042】
本発明の符号化方法は、数値の正負を調整して、M個の数値の正負を統一する統一ステップと、統一ステップの処理で正負が統一された数値を符号化する第1の符号化ステップと、M個の数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が統一ステップの処理で調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、正負情報を符号化する第2の符号化ステップと、第1の符号化ステップの処理での出力と第2の符号化ステップの処理での出力を含む符号列を生成する符号列生成ステップとを含むことを特徴とする。
【0043】
本発明の第1の記録媒体のプログラムは、数値の正負を調整して、M個の数値の正負を統一する統一ステップと、統一ステップの処理で正負が統一された数値を符号化する第1の符号化ステップと、M個の数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が統一ステップの処理で調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、正負情報を符号化する第2の符号化ステップと、第1の符号化ステップの処理での出力と第2の符号化ステップの処理での出力を含む符号列を生成する符号列生成ステップとを含むことを特徴とする。
【0044】
本発明の第1のプログラムは、数値の正負を調整して、M個の数値の正負を統一する統一ステップと、統一ステップの処理で正負が統一された数値を符号化する第1の符号化ステップと、M個の数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が統一ステップの処理で調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、正負情報を符号化する第2の符号化ステップと、第1の符号化ステップの処理での出力と第2の符号化ステップの処理での出力を含む符号列を生成する符号列生成ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0045】
本発明の符号化装置および方法、第1の記録媒体のプログラム、並びに第1のプログラムにおいては、数値の正負を調整して、M個の数値の正負が統一され、正負が統一された数値が符号化され、M個の数値のうち特定値以外の数値の数が計算され、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報が、計算された特定値以外の数値の数だけ生成されて正負情報とされ、正負情報が符号化され、符号列が生成される。
【0046】
本発明の復号装置は、M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力手段と、第1の符号列を復号する復号手段と、第2の符号列を復号し、M個の数値のうちの特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取り手段と、復号手段により復号されたM個の正負が調整された数値列と、読み取り手段により読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元手段とを備えることを特徴とする。
【0047】
入力手段は、第1の符号列と第2の符号列が交互に含まれる符号列を受け取ることができる。
【0049】
読み取り手段は、復号手段により特定値が復号された場合、第2の符号列の読み取りを行わないことができる。
【0050】
特定値は、値0とすることができる。
【0051】
本発明の復号方法は、M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力ステップと、第1の符号列を復号する復号ステップと、第2の符号列を復号し、M個の数値のうちの特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取りステップと、復号ステップの処理で復号されたM個の正負が調整された数値列と、読み取りステップの処理で読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元ステップとを含むことを特徴とする。
【0052】
本発明の第2の記録媒体のプログラムは、M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力ステップと、第1の符号列を復号する復号ステップと、第2の符号列を復号し、M個の数値のうちの特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取りステップと、復号ステップの処理で復号されたM個の正負が調整された数値列と、読み取りステップの処理で読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元ステップとを含むことを特徴とする。
【0053】
本発明の第2のプログラムは、M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力ステップと、第1の符号列を復号する復号ステップと、第2の符号列を復号し、M個の数値のうちの特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取りステップと、復号ステップの処理で復号されたM個の正負が調整された数値列と、読み取りステップの処理で読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元ステップとを含むことを特徴とする。
【0054】
本発明の復号装置および方法、第2の記録媒体のプログラム、並びに第2のプログラムにおいては、M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列が受け取られ、第1の符号列が復号され、第2の符号列が復号され、M個の数値のうちの特定値以外の数値の数が計算され、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報が、計算された特定値以外の数値の数だけ読み取られ、復号されたM個の正負が調整された数値列と、読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負が復元される。
【0055】
【発明の実施の形態】
図9は、本発明を適用した符号化装置の構成例を示している。
【0056】
この符号化装置に入力された信号波形101は変換回路1によって信号周波数成分102に変換された後、信号成分符号化回路2によって各成分が符号化され、符号列生成回路3によって符号列が生成されるようになされている。この符号列は所定の伝送路に伝送されたり、情報記録媒体4に記録される。
【0057】
図10は、変換回路1の構成例を示している。
【0058】
帯域分割フィルタ11によって2つの帯域に分割された信号成分211,212が、それぞれの帯域においてMDCT等の順スペクトル変換回路12,13によって、スペクトル信号成分221,222に変換されるようになされている。信号211,212の帯域幅は、信号201の帯域幅の1/2となっている(信号201の1/2に間引かれている)。
【0059】
なお、図10の201は図9の101に、図10の221,222は図9の102に、それぞれ対応している。
【0060】
変換回路1としてはこの実施例以外にも多数考えられる。例えば、入力信号を、MDCTによってスペクトル信号に直接変換しても良いし、MDCTではなく、DFTやDCTによって変換しても良い。
【0061】
帯域分割フィルタによって信号を帯域成分に分割するだけで、スペクトルに変換しないで処理することも可能であるが、本発明の方法は特定の周波数にエネルギーが集中する場合に特に有効に作用するので、多数の周波数成分が比較的少ない演算量で得られるスペクトル変換によって周波数成分に変換する方法をとると都合が良い。
【0062】
図11は、信号成分符号化回路2の構成例を示している。
【0063】
各信号成分301は、正規化回路21によって所定の帯域毎に正規化が施された後、信号302として量子化回路22に入力され、量子化精度決定回路23によって計算された量子化精度信号303に基づいて量子化され、信号304として出力されるようになされている。図11の301は、図9の102に、図11の304は、図9の103に、それぞれ対応しているが、ここで、304(103)には、量子化された信号成分に加え、正規化係数情報や量子化精度情報も含まれている。
【0064】
図12は、符号列生成回路3の構成例を示している。
【0065】
制御部31は、M個ずつ1つのグループにまとめられたスペクトル信号の量子化スペクトル401を、例えば、負の量子化スペクトルを正の値に変換して(絶対値を取り)、量子化スペクトルの正負を統一した後、それを、符号化部32を制御して符号化させる。
【0066】
また制御部31は、符号化部33を制御して、M個の量子化スペクトルのうちの特定値(この例の場合、値0)以外の量子化スペクトルの数に基づくビット数で、特定値および負の量子化スペクトルのグループ内での位置に対応するデータを符号化させ、負の量子化スペクトルを特定するための情報(以下、正負符号情報signと称する)を生成する。
【0067】
符号化部32により生成された符号列(量子化スペクトルの符号列)402、および符号化部33により生成された符号列(正負符号情報sign)403は、所定の伝送路、または情報記録媒体4に出力される。
【0068】
なお、図12の401は、図9の103に、図12の402,403は、図9の104に、それぞれ対応している。
【0069】
次に、符号化装置(図9)の動作を説明する。音響波形信号101(201)は、変換回路1の帯域分割フィルタ11(図10)に入力され、より低い周波数の信号成分211と、より高い周波数の信号成分212とに分割される。より低い周波数の信号成分211は、順スペクトル変換回路12に入力され、スペクトル信号成分221に変換される。同様に、より高い周波数の信号成分212は、順スペクトル変換回路13に入力され、スペクトル信号成分222に変換され、出力される。
【0070】
すなわち、図1を参照して説明すると、順スペクトル変換回路12は、より低い周波数のスペクトル信号をユニット化し、符号化ユニット[1]乃至[6]を生成する。また、順スペクトル変換回路13は、より高い周波数のスペクトル信号成分をユニット化し、符号化ユニット[7],[8]を生成する。
【0071】
順スペクトル変換回路12,13より出力されたスペクトル信号成分221,222(102)は、信号成分符号化回路2の正規化回路21(図11)と量子化精度決定回路23に入力される。正規化回路21は、符号化ユニット内の複数のスペクトル信号成分のうち、その最大値で各信号の値を割算することにより、正規化を行う。そして、得られた正規化係数302を量子化回路22に供給する。
【0072】
量子化精度決定回路23は、各符号化ユニットに対応する帯域での最小可聴レベルやマスキングレベルを演算することで、入力されたスペクトル信号成分の量子化精度を符号化ユニット単位で決定する。量子化回路22は、量子化精度決定回路23より供給された量子化精度303で、正規化回路21より供給された正規化係数302を量子化し、得られた量子化スペクトル304(103)を符号列生成回路3に供給する。
【0073】
符号列生成回路3は、量子化スペクトル304を符号列に変換するが、その処理の詳細を、図13のフローチャートを参照して説明する。
【0074】
ステップS1において、符号列生成回路3の制御部31は、それぞれ内蔵する、1つのグループにまとめられたスペクトル信号の数をカウントするカウンタiの値、並びにレジスタNの値およびレジスタsignの値を、値0に初期設定する。
【0075】
次に、ステップS2において、制御部31は、カウンタiの値に対応するスペクトル信号(以下、適宜、QSP(i)と称する)の量子化スペクトルを調べ、それが特定値(この例の場合、値0)であるか否かを判定し、値0ではないと判定した場合、ステップS3に進む。
【0076】
ステップS3において、制御部31は、レジスタNの値を1だけ増加させ、そしてレジスタsignの値を1ビットだけ左方向にシフトさせる(2倍にする)。
【0077】
次に、ステップS4において、制御部31は、QSP(i)の量子化スペクトルが負の値であるか否かを判定し、負の値であると判定した場合、ステップS5に進む。
【0078】
ステップS5において、制御部31は、QSP(i)の量子化スペクトルに値−1を乗算し、その結果得られた値を、QSP(i)の量子化スペクトルとする。すなわち、QSP(i)の量子化スペクトルが負の値である場合、正の値に変換される。またこのとき制御部31は、レジスタsignの値を1だけ増加させる。
【0079】
ステップS4で、QSP(i)の量子化スペクトルが正の値であると判定された場合、ステップS5の処理はスキップされ、ステップS6に進み、またステップS2で、QSP(i)の量子化スペクトルが値0であると判定された場合、ステップS3乃至ステップS5の処理がスキップされ、ステップS6に進む。
【0080】
ステップS6において、制御部31は、カウンタiの値を1だけ増加させ、ステップS7において、そのカウンタiの値が、1つのグループにまとめられたスペクトル信号の数M未満であるか否かを判定し、M未満であると判定した場合、ステップS2に戻り、それ以降の処理を実行する。
【0081】
ステップS7で、カウンタiの値が、スペクトル信号の数M未満ではないと判定された場合(それ以上である場合)、ステップS8に進み、制御部31は、符号化部32を制御して、QSP(0)乃至QSP(M−1)の量子化スペクトル、すなわち、1つのグループにまとめられた量子化スペクトルを、M次元の可変長符号で符号化する。
【0082】
例えば、2次元の可変長符号がなされる場合(M=2の場合)、符号化部32は、図14に示すような符号列表を参照することにより、1つのグループにまとめられた2個の量子化スペクトルを、それに対応する符号列に変換する。
【0083】
図14には、量子化精度情報コードが”001”の場合の符号列、”010”の場合の符号列表、および”011”の場合の符号列表が示されているが、それらの符号列表には、4語の符号列、9語の符号列、16語の符号列が用意されている。
【0084】
この例の場合、負の値の量子化スペクトルは、正の値に変換されるので(ステップS5)、負の値の量子化スペクトルが符号化されることはない。従って、図14の符号列表には、負の値の量子化スペクトルに対応する符号列は含まれていない。このように、例えば、量子化スペクトルを正の値に統一することにより、負の量子化スペクトルに対応する符号列を用意する必要がなくなるので、符号列表の規模を、その分小さくすることができる。
【0085】
これに対して、従来の可変長符号においては、正の値および負の値の量子化スペクトルに対応する符号列を用意しなければならないので、符号列の規模が大きくなる。例えば、2次元の可変長符号における量子化精度情報コードが”001”の場合の符号列表には、図6に示した9語の符号列を用意し、”010”の場合の符号列表には、図7に示した25語の符号列が用意し、そして”011”の場合の符号列表には、図8に示した49語の符号列が用意する必要がある。
【0086】
また、その図示は省略するが、4次元の場合、量子化精度情報コードが”010”および”011”のとき、本発明の符号列表の大きさは、81語および256語であるが、従来の場合、625語および2401語となる。
【0087】
図13に戻り、ステップS9において、制御部31は、符号化部33を制御して、レジスタsignの値を、レジスタNの値と同じビット数で符号化させ、正負符号情報sign(符号列)を生成する。
【0088】
その後、処理は終了し、次のグループにまとめられたスペクトル信号の量子化スペクトルに対してステップS1乃至ステップS9の処理が同様に実行させる。
【0089】
次に、図15に示す、16本のスペクトル信号が存在する符号化ユニット(図1の例では、[7]または[8]の符号化ユニット)を例として、上述した符号列生成回路3の動作を再度説明する。なお、この例の場合、符号化ユニットのスペクトル信号は、2(=M)本ずつ1つのグループにまとめられるものとする。
【0090】
周波数の低いほうから2本のスペクトル信号の量子化スペクトル(1,−2)を符号化する場合において、カウンタi=0、レジスタN=0、およびレジスタsign=0であるとき(ステップS1)、QSP(0)の量子化スペクトル(値1)は、値0ではないので(ステップS2)、レジスタNの値0が1だけ増加して値1となり、レジスタsignの値0が2倍されて値0となる(ステップS3)。
【0091】
またQSP(0)の量子化スペクトル(値1)は、正の値であるので(ステップS4)、カウンタiの値0が1だけ増加して値1となる(ステップS6)。
【0092】
QSP(1)の量子化スペクトル(値−2)は、値0ではないので、レジスタNの値1がさらに1だけ増加して値2となり、レジスタsignの値0は2倍されて値0となる。
【0093】
またQSP(1)の量子化スペクトル(値−2)は、負の値であるので、2(=−2×−1)が、符号化されるQSP(1)の量子化スペクトルとされる(ステップS5)。またこのとき、レジスタsignの値0が1だけ増加して値1となる。
【0094】
すなわち、この場合、(1,2)が1つのまとまりとして、図14の符号列表に基づき、5ビットの”11110”に符号化され(ステップS8)、それに続いてレジスタsignの値1が、レジスタNの値2のビット数、すなわち2ビットの符号列”01”に符号化されて、正負符号情報sign”01”が生成される(ステップS9)。
【0095】
正負符号情報signは、その”1”に対応する、ステップS8で符号化される値が負の値であることを表す。いまの場合、(1,−2)が(1,2)とされて符号化されているが、このときの正負符号情報sign”01”は、その”1”に対応する、(1,2)のうちの”2”が、本来負の値(−2)であることを示す。後述する復号装置においては、この正負符号情報signに基づいて、信号成分の符号の正負が決定される。
【0096】
なお、図15に示す符号化ユニットは、本発明において、5ビットの”11110”((1,2)の符号列)および2ビットの”01”(値1のレジスタsignの符号列)、1ビットの”0”((0,0)の符号列)、3ビットの”101”((1,0)の符号列)および1ビットの”0”(値0のレジスタsignの符号列)、3ビットの”110”((1,1)の符号列)および2ビットの”10”(値2のレジスタsignの符号列)、1ビットの”0”((0,0)の符号列)、5ビットの”11100”((0,2)の符号列)および1ビットの”0”(値0のレジスタsignの符号列)、3ビットの”110”((1,1)の符号列)および2ビットの”11”(値3のレジスタsignの符号列)、並びに5ビットの”11100”((0,2)の符号列)および1ビットの”0”(値0のレジスタsignの符号列)に符号化されるので、その符号長は、35(=7+1+4+5+1+6+5+6)となる。なお、従来の2次元の可変長符号は、図16に示すように、35ビットとなる。
【0097】
図17は、図9の符号化装置によって生成された符号列から音響信号を復号、出力する復号装置の構成例を示す。
【0098】
伝送されてきたか、または情報記録媒体4から再生された符号列501から符号列分解回路41によって各信号成分の符号が抽出され、それらの符号502から信号成分復号化回路42によって各信号成分503が復号された後、逆変換回路43によって音響波形信号504が生成、出力されるようになされている。
【0099】
図18は、符号列分解回路41の構成例を示している。
【0100】
制御部51は、復号部52を制御して、符号列分解回路41に入力された符号化ユニットの符号列601から読み取った、量子化スペクトルの符号列(正確には、すべて正の値とされた量子化スペクトルの符号列)を復号させる。
【0101】
制御部51はまた、符号化ユニットの符号列601から正負符号情報signを読み取るとともに、その正負符号情報signに基づいて、量子化スペクトルの正負を検出し、信号成分の符号を決定する。
【0102】
図18の601は図17の501に、図18の602は図17の502に、それぞれ対応している。
【0103】
図19は、逆変換回路43の構成例を示している。これは図9の変換回路1に対応したもので、逆スペクトル変換回路61,62によって信号701,702から得られた各帯域の信号711,712が、帯域合成フィルタ63によって合成され、信号721として出力されるようになされている。図19の701,702は図17の503に、図19の721は図17の504に、それぞれ対応している。
【0104】
次に、復号装置の動作について説明する。符号列分解回路41は、図20のフローチャートに示すように、符号列分解処理を行う。
【0105】
ステップS21において、制御部51は、復号部52を制御して、符号化ユニットの符号列から読み取った、1つのグループにまとめられたQSP(0)乃至QSP(M−1)の量子化スペクトルの符号列(正の値に変換された量子化スペクトルの符号列)を復号させる。なお、Mは、符号化される際に1つのグループにまとめられたスペクトル信号の数である。
【0106】
ステップS22において、制御部51は、ステップS21での復号により得られた値が、すべて値0であるか否かを判定し、そうではないと判定した場合、ステップS23に進む。
【0107】
ステップS23において、量子化スペクトルの符号列に続いて入力される正負符号情報sign(量子化スペクトルの正負を示す正負符号情報sign)が読み取られる。ここでの処理の詳細は、図21のフローチャートに示されている。
【0108】
ステップS31において、制御部51は、それぞれ内蔵するカウンタiおよびレジスタNの値を、値0に初期設定する。
【0109】
次に、ステップS32において、制御部51は、QSP(i)に対応する、ステップS21での復号により得られた値が値0であるか否かを判定し、値0であると判定した場合、ステップS34に進む。
【0110】
一方、ステップS32で、値0ではないと判定された場合、ステップS33に進み、制御部51は、レジスタNの値を1だけ増加させ、ステップS34に進む。
【0111】
ステップS34において、制御部51は、カウンタiの値を1だけ増加させ、ステップS35において、カウンタiの値が、1つのグループにまとめられるスペクトル信号の数M未満であるか否かを判定し、M未満であると判定した場合、ステップS32に戻り、それ以降の処理を実行する。
【0112】
ステップS35で、カウンタiの値が、スペクトル信号の数M未満ではないと判定された場合(それ以上である場合)、ステップS36に進み、制御部51は、符号化ユニットの符号列の、ステップS21で読み取られた符号列の次のビットから、レジスタNの値のビット数分の符号列を、正負符号情報signとして読み取る。
【0113】
その後、図20のステップS24に進み、QSP(0)乃至QSP(M−1)の符号が決定される。ここでの処理の詳細は、図22のフローチャートに示されている。
【0114】
ステップS41において、制御部51は、カウンタiの値を、値0に初期設定するとともに、レジスタmaskに設定した値1を、このときのレジスタNの値から1だけ減算して得られた値分のビット数だけ、左方向にシフトさせる。
【0115】
ステップS42において、制御部51は、QSP(i)に対応する、ステップS21での復号により得られた値が、値0であるか否かを判定し、値0ではないと判定した場合、ステップS43に進み、ステップS36で読み取られた正負符号情報signとレジスタmaskの論理積を計算し、その計算結果が値0であるか否かを判定する。
【0116】
ステップS43で、論理積の計算結果が値0ではないと判定された場合、QSP(i)に対応する、ステップS21での復号により得られた値に値−1に乗算し、ステップS45に進む。
【0117】
一方、ステップS43で、論理積の計算結果が値0であると判定された場合、ステップS44の処理がスキップされて、ステップS45に進む。
【0118】
ステップS45において、制御部51は、レジスタmaskの値を1ビットだけ右方向にシフトさせ、ステップS46に進む。
【0119】
ステップS42で、QSP(i)に対応する、ステップS21での復号により得られた値が値0であると判定された場合、ステップS43乃至ステップS45の処理がスキップされて、ステップS46に進む。
【0120】
ステップS46において、制御部61は、カウンタiの値を1だけ増加させ、ステップS47にいて、カウンタiの値が、1つのグループにまとめられたスペクトル信号の数M未満であるか否かを判定し、M未満であると判定した場合、ステップS42に戻り、それ以降の処理を実行する。
【0121】
ステップS47で、カウンタiの値がM未満ではないと判定された場合(それ以上である場合)、ここでの処理(ステップS24の処理)とともに、図20の処理が終了し、次に入力される量子化スペクトルの符号列に対して、ステップS1以降の処理が同様に行われる。
【0122】
次に、符号化された図15に示す符号化ユニットを復号する場合を例として、符号列分解回路41の動作を再度説明する。
【0123】
最初に読み取られた符号列”11110”が復号され(ステップS21)、(1,2)が得られる。(1,2)は、当然(0,0)ではないので(ステップS22)、符号列”11110”に続いて入力される正負符号情報sign”01”が読み取られる(ステップS23)。
【0124】
具体的には、(1,2)のうち、QSP(0)に対応する値1は、値0ではないので(ステップS32)、レジスタNの値0が1だけ増加して値1になり(ステップS33)、カウンタiの値0が1だけ増加して値1となる(ステップS34)。
【0125】
また(1,2)のうち、QSP(1)に対応する値2も、値0ではないので、レジスタNの値1がさらに1だけ増加して値2になり、カウンタiの値1が1だけ増加して値2となる。
【0126】
そしてこの場合、量子化スペクトルの符号列”11110”の次のビットから、レジスタNの値2のビット数、すなわち、2ビット分のデータ”01”が、正負符号情報signとして読み取られる。
【0127】
次に、QSP(0),QSP(1)の符号が決定される(ステップS24)。
【0128】
具体的には、カウンタiの値が、値0に初期設定され、レジスタmaskに設定された1が、1(=レジスタNの値2−値1)ビットだけ左方向にシフトされる。
すなわち、レジスタmaskは(10)となる(ステップS41)。
【0129】
(1,2)のうち、QSP(0)に対応する値1は、値0ではないので(ステップS42)、正負符号情報sign(01)とレジスタmask(10)の論理積が計算され、その計算結果は、0であるので(ステップS43)、レジスタmask(10)が、1ビットだけ右方向にシフトされて(01)となる(ステップS45)。すなわち、QSP(0)に対応する値1は、もともと正の値であったので、値1が、そのままQSP(0)の符号とされる。
【0130】
カウンタiの値0が1だけ増加して値1となる(ステップS46)。
【0131】
(1,2)のうち、QSP(1)に対応する値2は、値0でないので、正負符号情報sign(01)とこのときのレジスタmask(01)の論理積が計算され、その計算結果は、値1であるので、QSP(1)に対応する値2に値−1が乗算されて値−2が得られる(ステップS44)。
【0132】
すなわち、QSP(1)に対応する値2は、もともと負の値であったので、ここで述べたように値−2とされ、それがQSP(1)の符号とされる。
【0133】
このようにして、符号列分解回路41により抽出された符号502(図17)は、信号成分復号化回路42に入力され、復号される。この信号成分復号化回路42は、図9に示す信号成分符号化回路2と逆の処理を行う。
【0134】
そして、信号成分復号化回路42より出力された信号503は、そのより低い周波数のスペクトル信号成分701が、逆スペクトル変換回路61に入力され、より高い周波数のスペクトル信号成分702が、逆スペクトル変換回路62に入力される。逆スペクトル変換回路61と62は、それぞれ入力されたスペクトル信号成分701,702を、時間軸上の音響信号711,712に変換し、帯域合成フィルタ63に出力する。帯域合成フィルタ63は、より低い周波数の音響信号711と、より高い周波数の音響信号712を合成し、合成された音響信号721(504)として出力する。
【0135】
一般に音響波形信号は基本周波数とそれの整数倍の周波数成分、いわゆる倍音成分にエネルギーが集中している場合が多く、それ以外の周波数成分のスペクトル信号は量子化しても0になる場合が多い。基本周波数が高いほど、いわゆる倍音成分同士の距離が大きくなるため、0の量子化スペクトルの出現確率が高くなる。また、そのような周波数成分を持つ信号ほど、量子化精度を高くして量子化を行わないと、十分な聴感上の信号対雑音比を確保できないため、かなりの情報量を消費してしまう。特に符号化ユニットの幅が広い帯域では消費する情報量が大きい。
【0136】
そこで、このような信号に対して効率良く符号化を行うためには、0に量子化されたスペクトル信号をいかに少ない情報量で符号化するかが重要となる。最も良く知られている方法として、多次元の可変長符号を使う方法があるが、上述したように、膨大な量の符号列表が必要となり、実用的とは言えない。しかしながら、本発明による方法は、符号列表の規模を増大させることなく、効率の良い符号化を実現している。
【0137】
以上、帯域分割回路として、一旦、帯域分割フィルタにかけた信号をMDCTによりスペクトル変換したものを用い、また、帯域合成回路として、逆MDCT(IMDCT) により逆スペクトル変換したものを帯域合成フィルタにかけたものを用いた実施例について説明を行ったが、もちろん、帯域分割フィルタ、帯域合成フィルタを用いずに、MDCT変換、IMDCT変換を直接行うようにしても良い。また、スペクト ル変換の種類としては、MDCTに限らず、DFT、DCT等を用いても良い。
【0138】
さらに、必ずしも、スペクトル変換を用いなくても、帯域分割フィルタ、帯域合成フィルタのみによって帯域分割、帯域合成を行うようにしても良い。この場合、フィルタによって分割された帯域、またはそれらの帯域を複数個まとめた帯域を符号化ユニットとする。しかし、MDCT等のスペクトル変換を行い、多数のスペクトル信号に変換してから、実施例を用いて説明したように符号化ユニットを構成することによって、本発明の方法を効率良く適用することができる。
【0139】
また、以上においては、音響波形信号を処理する場合について説明を行ったが、本発明の方法は他の種類の信号に対しても適用することができ、例えば画像信号にも適用することが可能である。しかし、本発明は音響波形信号のもつ特徴を利用して、0に量子化されたスペクトル信号が多い場合に効率の良い符号化を実現しているため、音響波形信号に対して利用した場合に威力を発揮する。
【0140】
さらに、本発明による方法は、従来の可変長符号による方法と組み合わせて使うことも可能である。例えば、量子化精度が低い、すなわち量子化ステップ数が小さい場合においては従来の方法によって、2次元あるいは4次元の符号列表を用いて符号化を行い、量子化精度が高い、すなわち量子化ステップ数が大きい場合においては符号列表の規模を考慮し、本発明による方法を用いて符号化を行うようにすれば、より効果的である。
【0141】
また、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実現させることもできるが、ソフトウエアにより実現させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実現する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムがコンピュータにインストールされ、そのプログラムがコンピュータで実行されることより、上述した符号化装置および復号装置が機能的に実現される。
【0142】
図23は、上述のような符号化装置または復号装置として機能するコンピュータ101の一実施の形態の構成を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)111にはバス115を介して入出力インタフェース116が接続されており、CPU111は、入出力インタフェース116を介して、ユーザから、キーボード、マウスなどよりなる入力部118から指令が入力されると、例えば、ROM(Read Only Memory)112、ハードディスク114、またはドライブ120に装着される磁気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク133、若しくは半導体メモリ134などの記録媒体に格納されているプログラムを、RAM(Random Access Memory)113にロードして実行する。これにより、上述した各種の処理(例えば、図13,20のフローチャートにより示される処理)が行われる。さらに、CPU111は、その処理結果を、例えば、入出力インタフェース116を介して、LCD(Liquid Crystal Display)などよりなる出力部117に必要に応じて出力する。なお、プログラムは、ハードディスク114やROM112に予め記憶しておき、コンピュータ101と一体的にユーザに提供したり、磁気ディスク131、光ディスク132、光磁気ディスク133,半導体メモリ134等のパッケージメディアとして提供したり、衛星、ネットワーク等から通信部119を介してハードディスク114に提供することができる。
【0143】
なお、本明細書において、記録媒体により提供されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0144】
【発明の効果】
本発明の符号化装置および方法、第1の記録媒体のプログラム、並びに第1のプログラムによれば、数値の正負を調整して、M個の数値の正負を統一し、正負が統一された数値を符号化し、M個の数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、正負情報を符号化し、それらを含む符号列を生成するようにしたので、例えば、符号列表の規模を増大させることなく、圧縮効率の高い符号化を行うことができる。
【0145】
本発明の復号装置および方法、第2の記録媒体のプログラム、並びに第2のプログラムによれば、M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取り、第1の符号列を復号し、第2の符号列を復号し、M個の数値のうちの特定値以外の数値の数を計算し、特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された特定値以外の数値の数だけ読み取り、復号されたM個の正負が調整された数値列と、読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元するようにしたので、例えば、符号列表の規模を増大させることなく、圧縮効率の高い符号化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】符号化ユニットのスペクトルを説明する図である。
【図2】量子化精度情報の表現方法を説明する図である。
【図3】従来技術による可変長符号を用いた符号化方法を説明する図である。
【図4】符号列表の例を示す図である。
【図5】従来技術による多次元の可変長符号を用いた符号化方法を説明する図である。
【図6】従来技術による多次元の符号列表の例を示す図である。
【図7】従来技術による多次元の他の符号列表の例を示す図である。
【図8】従来技術による多次元の他の符号列表の例を示す図である。
【図9】本発明を適用した符号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】図9の変換回路の構成例を示すブロック図である。
【図11】図9の信号成分符号化回路の構成例を示すブロック図である。
【図12】図9の符号列生成回路の構成例を示すブロック図である。
【図13】符号列生成回路の動作を説明するフローチャートである。
【図14】本発明で利用される符号列表の例を表す図である。
【図15】本発明による符号化方法を説明する図である。
【図16】従来技術による符号化方法を説明する他の図である。
【図17】本発明を適用した復号装置の構成例を示すブロック図である。
【図18】図17の符号列分解回路の構成例を示すブロック図である。
【図19】図17の変換回路の構成例を示すブロック図である。
【図20】符号列分解回路の動作を説明するフローチャートである。
【図21】図20のステップS23の処理を説明するフローチャートである。
【図22】図20のステップS24の処理を説明するフローチャートである。
【図23】コンピュータ101の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 変換回路, 2 信号成分符号化回路, 3 符号列生成回路, 4 情報記録媒体, 11 帯域分割フィルタ, 12 順スペクトル変換回路, 13 順スペクトル変換回路, 21 正規化回路, 22 量子化回路, 23量子化精度決定回路, 31 制御部, 32 符号化部, 33 符号化部, 41 符号列分解回路, 42 信号成分復号化回路, 43 逆変換回路, 51 制御部, 52 復号部, 53 復号部, 61,62 逆スペクトル変換回路, 63 帯域合成フィルタ
Claims (15)
- 数値列を構成する数値を、M個ずつ1つのグループにまとめて符号化する符号化装置において、
前記数値の正負を調整して、M個の前記数値の正負を統一する統一手段と、
前記統一手段により正負が統一された前記数値を符号化する第1の符号化手段と、
M個の前記数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が前記統一手段により調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、前記正負情報を符号化する第2の符号化手段と、
前記第1の符号化手段の出力と前記第2の符号化手段の出力を含む符号列を生成する符号列生成手段と
を備えることを特徴とする符号化装置。 - 前記符号列生成手段は、前記第1の符号化手段の出力と前記第2の符号化手段の出力を交互に含むように符号列を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。 - 前記第1の符号化手段は、前記数値を、可変長の符号列に符号化する
ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。 - 前記可変長の符号列は、ハフマン符号よりなる
ことを特徴とする請求項3に記載の符号化装置。 - 前記数値列は、量子化された音響波形信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。 - 数値列を構成する数値を、M個ずつ1つのグループにまとめて符号化する符号化装置の符号化方法において、
前記数値の正負を調整して、M個の前記数値の正負を統一する統一ステップと、
前記統一ステップの処理で正負が統一された前記数値を符号化する第1の符号化ステップと、
M個の前記数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が前記統一ステップの処理で調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、前記正負情報を符号化する第2の符号化ステップと、
前記第1の符号化ステップの処理での出力と前記第2の符号化ステップの処理での出力を含む符号列を生成する符号列生成ステップと
を含むことを特徴とする符号化方法。 - 数値列を構成する数値を、M個ずつ1つのグループにまとめて符号化する符号化装置のプログラムであって、
前記数値の正負を調整して、M個の前記数値の正負を統一する統一ステップと、
前記統一ステップの処理で正負が統一された前記数値を符号化する第1の符号化ステップと、
M個の前記数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が前記統一ステップの処理で調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、前記正負情報を符号化する第2の符号化ステップと、
前記第1の符号化ステップの処理での出力と前記第2の符号化ステップの処理での出力を含む符号列を生成する符号列生成ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - 数値列を構成する数値を、M個ずつ1つのグループにまとめて符号化する符号化装置のプログラムであって、
前記数値の正負を調整して、M個の前記数値の正負を統一する統一ステップと、
前記統一ステップの処理で正負が統一された前記数値を符号化する第1の符号化ステップと、
M個の前記数値のうち特定値以外の数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が前記統一ステップの処理で調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ生成して正負情報とし、前記正負情報を符号化する第2の符号化ステップと、
前記第1の符号化ステップの処理での出力と前記第2の符号化ステップの処理での出力を含む符号列を生成する符号列生成ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、前記正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力手段と、
前記第1の符号列を復号する復号手段と、
前記第2の符号列を復号し、M個の前記数値のうちの特定値以外の前記数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取り手段と、
前記復号手段により復号されたM個の正負が調整された数値列と、前記読み取り手段により読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元手段と
を備えることを特徴とする復号装置。 - 前記入力手段は、前記第1の符号列と前記第2の符号列が交互に含まれる符号列を受け取る
ことを特徴とする請求項9に記載の復号装置。 - 前記読み取り手段は、前記復号手段により前記特定値が復号された場合、前記第2の符号列の読み取りを行わない
ことを特徴とする請求項9の記載の復号装置。 - 前記特定値は、値0である
ことを特徴とする請求項9の復号装置。 - M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、前記正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力ステップと、
前記第1の符号列を復号する復号ステップと、
前記第2の符号列を復号し、M個の前記数値のうちの特定値以外の前記数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取りステップと、
前記復号ステップの処理で復号されたM個の正負が調整された数値列と、前記読み取りステップの処理で読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元ステップと
を含むことを特徴とする復号方法。 - M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、前記正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力ステップと、
前記第1の符号列を復号する復号ステップと、
前記第2の符号列を復号し、M個の前記数値のうちの特定値以外の前記数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取りステップと、
前記復号ステップの処理で復号されたM個の正負が調整された数値列と、前記読み取りステップの処理で読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - M個の数値列を構成する数値の正負を統一して一つのグループとして符号化された第1の符号列と、前記正負を統一する際に正負が調整された数値を特定するための情報を符号化した第2の符号列とを含む符号列を受け取る入力ステップと、
前記第1の符号列を復号する復号ステップと、
前記第2の符号列を復号し、M個の前記数値のうちの特定値以外の前記数値の数を計算し、前記特定値以外の数値の正負が調整されたかどうかの情報を、計算された前記特定値以外の数値の数だけ読み取る読み取りステップと、
前記復号ステップの処理で復号されたM個の正負が調整された数値列と、前記読み取りステップの処理で読み取られた正負が調整された数値を特定するための情報に基づいて、M個の数値列の正負を復元する復元ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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