JPH09135173A - 符号化装置および符号化方法、復号化装置および復号化方法、伝送装置および伝送方法、並びに記録媒体 - Google Patents

符号化装置および符号化方法、復号化装置および復号化方法、伝送装置および伝送方法、並びに記録媒体

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JPH09135173A
JPH09135173A JP7293019A JP29301995A JPH09135173A JP H09135173 A JPH09135173 A JP H09135173A JP 7293019 A JP7293019 A JP 7293019A JP 29301995 A JP29301995 A JP 29301995A JP H09135173 A JPH09135173 A JP H09135173A
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Kiyouya Tsutsui
京弥 筒井
Osamu Shimoyoshi
修 下吉
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体の符号化効率を向上させる。 【解決手段】 量子化に用いた量子化ステップを表す量
子化精度情報と、所定の基準値との差分である差分量子
化精度情報が、−1,0,1のとき、量子化精度情報
は、0,100,101にそれぞれ符号化される。一
方、差分量子化精度情報が、−1,0,1のいずれでも
ないとき、量子化精度情報は、所定のユニークなパター
ン(エスケープコード)に、その量子化精度情報そのも
のを付加した形に符号化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化装置および
符号化方法、復号化装置および復号化方法、伝送装置お
よび伝送方法、並びに記録媒体に関する。特に、例えば
オーディオ信号などのディジタルデータを高能率符号化
して、伝送または記録媒体に記録し、復号側において、
これを受信または再生して復号する符号化装置および符
号化方法、復号化装置および復号化方法、伝送装置およ
び伝送方法、並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、音声などのオーディオ信号を
高能率符号化する手法としては、例えば帯域分割符号化
(サブバンドコーディング(SBC))などに代表され
る非ブロック化周波数帯域分割方式や、変換符号化など
に代表されるブロック化周波数帯域分割方式などが知ら
れている。
【0003】非ブロック化周波数帯域分割方式では、時
間軸上のオーディオ信号を、ブロック化せずに、複数の
周波数帯域に分割して符号化を行うようになされてい
る。また、ブロック化周波数帯域分割方式では、時間軸
の信号を周波数軸上の信号に変換(スペクトル変換)し
て複数の周波数帯域に分割し(スペクトル変換して得ら
れる係数を、所定の周波数帯域ごとにまとめて)、各帯
域毎に符号化を行うようになされている。
【0004】また、符号化効率をより向上させる手法と
して、上述の非ブロック周波数帯域分割方式(帯域分割
符号化)とブロック化周波数帯域分割方式(変換符号
化)とを組み合わせたものも提案されており、この手法
によれば、例えば、帯域分割符号化で帯域分割を行った
後、各帯域ごとの信号を周波数軸上の信号にスペクトル
変換し、このスペクトル変換された各帯域ごとに符号化
が行われる。
【0005】ここで、周波数帯域分割を行う際には、処
理が簡単で、折り返し歪が消去されることから、例えば
QMF(Quadrature Mirror Filter)が用いられること
が多い。なお、QMFによる周波数帯域分割の詳細につ
いては、例えば「1976 R.E.Crochiere, Digital coding
of speech in subbands, Bell Syst. Tech. J. Vol.5
5,No.8 1976」などに記載されている。
【0006】また、帯域分割を行う手法としては、この
他、例えば等バンド幅のフィルタ分割手法などがある
が、その詳細については、例えば「ICASSP 83,BOSTON P
olyphase Quadrature filters-A new subband coding t
echnique, Joseph H. Rothweiler」などに記載されてい
る。
【0007】一方、上述したスペクトル変換としては、
例えば、入力オーディオ信号を所定単位時間(フレー
ム)でブロック化し、ブロック毎に離散フーリエ変換
(DFT)、離散コサイン変換(DCT)、モディファ
イドDCT変換(MDCT)等を行うことで時間軸を周
波数軸に変換するものがある。
【0008】なお、MDCTについては、例えば、「IC
ASSP 1987, Subband/Transform Coding Using Filter B
ank Designs Based on Time Domain Aliasing Cancella
tion, J.P.Princen, A.B.Bradley, Univ. of Surrey R
oyal Melbourne Inst.of Tech.」などに、その詳細が記
載されている。
【0009】フィルタやスペクトル変換によって得られ
る帯域毎の信号を量子化する場合、量子化雑音が発生す
る帯域を制御することができ、これにより、マスキング
効果などの性質を利用して聴覚的により高能率な符号化
を行うことができる。また、量子化を行う前に、各帯域
毎の信号成分を、例えば、その帯域における信号成分の
絶対値の最大値で正規化するようにすれば、さらに高能
率な符号化を行うことができる。
【0010】帯域分割を行う際の各周波数帯域の幅は、
例えば人間の聴覚特性を考慮して決定される。即ち、一
般には、例えば、臨界帯域(クリティカルバンド)と呼
ばれている高域程帯域幅が広くなるような帯域幅で、オ
ーディオ信号は、複数(例えば25バントなど)の帯域
に分割される。
【0011】また、各帯域毎のデータを符号化する際に
は、各帯域毎に所定のビット配分、あるいは各帯域毎に
適応的なビット割当て(ビットアロケーション)が行わ
れる。即ち、例えば、MDCT処理されて得られた係数
データをビットアロケーションによって符号化する際に
は、ブロック毎の信号をMDCT処理して得られる各帯
域のMDCT係数データに対して、適応的にビット数が
割り当てられて符号化が行われる。
【0012】ビット割当手法としては、例えば各帯域毎
の信号の大きさに基づいて、ビット割当を行う方法(以
下、適宜、第1のビット割当法という)や、聴覚マスキ
ングを利用することで、各帯域毎に必要な信号対雑音比
を得て固定的なビット割当を行う方法(以下、適宜、第
2のビット割当法という)などが知られている。
【0013】なお、第1のビット割当法については、例
えば「Adaptive Transform Codingof Speech Signals,
R.Zelinski and P.Noll, IEEE Transactions of Accous
tics,Speech,and Signal Processing, vol.ASSP-25,No.
4,August 1977」などに、その詳細が記載されている。
また、第2のビット割当法については、例えば「ICASSP
1980, The critical band coder digital encoding of
the perceptual requirements of the auditory syst
em, M.A.Kransner MIT」などに、その詳細が記載されて
いる。
【0014】第1のビット割当法によれば、量子化雑音
スペクトルが平坦となり、雑音エネルギーが最小とな
る。しかしながら、聴感覚的にはマスキング効果が利用
されていないために、実際の雑音感は最適にはならな
い。また、第2のビット割当法では、ある周波数にエネ
ルギが集中する、例えばサイン波などを入力した場合で
あっても、ビット割当が固定的であるために、特性値が
それほど良い値とならない。
【0015】そこで、ビット割当に使用できる全ビット
を、各小ブロック毎にあらかじめ定められた固定ビット
割当パターン分と、各ブロックの信号の大きさに依存し
たビット配分を行う分とに分割して使用し、その分割比
を入力信号に関係する信号に依存させる、即ち、例えば
その信号のスペクトルが滑らかなほど固定ビット割当パ
ターン分への分割比率を大きくする高能率符号化装置が
提案されている。
【0016】この方法によれば、サイン波入力のよう
に、特定のスペクトルにエネルギーが集中する場合に
は、そのスペクトルを含むブロックに多くのビットが割
り当てられ、これにより、全体の信号対雑音特性を飛躍
的に改善することができる。一般に、急峻なスペクトル
成分をもつ信号に対して人間の聴覚は極めて敏感である
ため、上述のようにして、信号対雑音特性を改善するこ
とは、単に測定上の数値を向上させるばかりでなく、聴
感上、音質を改善するのに有効である。
【0017】ビット割り当ての方法としては、この他に
も数多くの方法が提案されており、さらに聴覚に関する
モデルが精緻化され、符号化装置の能力が向上すれば、
聴覚的に観点から、より高能率な符号化が可能になる。
【0018】また、本件出願人は、特願平5−1528
65号として、スペクトル信号から聴感上特に重要なト
ーン性の成分を分離して、他のスペクトル成分とは別に
符号化する手法について先に出願している。この方法に
よれば、オーディオ信号等を聴感上の劣化を殆ど生じさ
せずに高い圧縮率での効率的に符号化することができ
る。
【0019】波形信号をスペクトルに変換する方法とし
て、DFTやDCTを使用した場合には、M個のサンプ
ルからなる時間ブロックで変換を行うと、M個の独立な
実数データが得られる。しかしながら、通常は、時間ブ
ロック(フレーム)間の接続歪みを軽減するために、1
つのブロックは、両隣のブロックとそれぞれ所定の数M
1個のサンプルずつオーバーラップさせて構成されるの
で、DFTやDCTを利用した符号化方法では、平均し
て、(M−M1)個のサンプルに対してM個の実数デー
タを量子化して符号化することになる。
【0020】また、時間軸上の信号をスペクトルに変換
する方法として、MDCTを使用した場合には、両隣の
ブロックとN個ずつオーバーラップさせた2M個のサン
プルから、独立なM個の実数データが得られる。従っ
て、この場合には、平均して、M個のサンプルに対して
M個の実数データを量子化して符号化することになる。
この場合、復号化装置においては、上述のようにしてM
DCTを用いて得られる符号から各ブロックにおいて逆
変換を施して得られる波形要素を互いに干渉させながら
加え合わせることにより、波形信号が再構成される。
【0021】一般に変換のための時間ブロック(フレー
ム)を長くすることによって、スペクトルの周波数分解
能が高まり特定のスペクトル成分にエネルギーが集中す
る。したがって、両隣のブロックと半分ずつオーバーラ
ップさせて長いブロック長で変換を行い、しかも得られ
たスペクトル信号の個数が、元の時間サンプルの個数に
対して増加しないMDCTを使用する場合、DFTやD
CTを使用した場合よりも効率の良い符号化を行うこと
が可能となる。また、隣接するブロック同士に十分長い
オーバーラップを持たせることによって、波形信号のブ
ロック間歪みを軽減することもできる。
【0022】実際の符号列を構成するにあたっては、先
ず、正規化および量子化が行なわれる帯域毎に、量子化
精度情報(量子化を行うときの量子化ステップを表す情
報)、および正規化係数(各信号成分を正規化するのに
用いた値)を所定のビット数で符号化し、次に、正規化
および量子化されたスペクトル信号を符号化すれば良
い。
【0023】ここで、例えばISO/IEC 1117
2−3:1993(E),a993には、帯域によって
量子化精度情報を表すビット数が異なるように設定され
た高能率符号化方式が記述されており、これによれば、
高域の帯域ほど、量子化精度情報を表すビット数が小さ
くなるように規格化されている。
【0024】図12は、例えばオーディオ信号を周波数
帯域分割して符号化する、従来の符号化装置の一例の構
成を示している。符号化すべきオーディオ信号は、帯域
分割部1に入力され、例えば4つの周波数帯域の信号に
帯域分割される。
【0025】ここで、帯域分割部1では、上述したQM
Fなどのフィルタを用いて帯域分割を行うようにするこ
ともできるし、また、MDCT等のスペクトル変換を行
い、その結果得られるスペクトル信号を帯域毎にグルー
プ化することにより帯域分割を行うようにすることもで
きる。さらに、フィルタバンクによって、オーディオ信
号を幾つかの周波数帯域に分割し、各帯域の信号をスペ
クトル変換して、その結果得られるスペクトル信号を、
帯域毎にグループ化することで、帯域分割を行うように
することもできる。
【0026】なお、帯域分割部1でオーディオ信号を帯
域分割するときの各帯域(以下、適宜、符号化ユニット
ともいう)の幅は、例えば均一であっても、また臨界帯
域幅に合わせるように不均一にしても良い。また、図1
の実施例では、オーディオ信号は、4つの符号化ユニッ
トに分割されるようになされているが、符号化ユニット
の数は、これに限定されるものではない。
【0027】4つの符号化ユニット(以下、適宜、4つ
の符号化ユニットそれぞれを、第1乃至第4の符号化ユ
ニットという)に分解された信号は、所定の時間ブロッ
ク(フレーム)毎に、量子化精度決定部3に供給され
る。さらに、第1乃至第4の符号化ユニットの信号は、
正規化部21乃至24にも、それぞれ供給される。
【0028】正規化部21乃至24は、入力された第1乃
至第4の符号化ユニットの信号それぞれを構成する各信
号成分から、絶対値が最大のものを抽出し、これを第1
乃至第4の符号化ユニットの正規化係数とする。そし
て、正規化部21乃至24では、第1乃至第4の符号化ユ
ニットの信号を構成する各信号成分が、第1乃至第4の
符号化ユニットの正規化係数でそれぞれ正規化される
(除算される)。従って、この場合、正規化により得ら
れる被正規化データは、−1.0乃至1.0の範囲の値
となる。
【0029】被正規化データは、正規化部21乃至24
ら量子化部41乃至44にそれぞれ出力される。また、第
1乃至第4の符号化ユニットの正規化係数は、正規化部
1乃至24それぞれからマルチプレクサ6に出力され
る。
【0030】量子化部41乃至44には、正規化部21
至24それぞれから第1乃至第4の符号化ユニットの被
正規化データが供給される他、量子化精度決定部3か
ら、第1乃至第4の符号化ユニットの被正規化データを
量子化する際の量子化ステップを指示するための量子化
精度情報も供給されるようになされている。
【0031】即ち、量子化精度決定部3は、帯域分割部
1からの第1乃至第4の符号化ユニットの信号に基づい
て、第1乃至第4の符号化ユニットの被正規化データそ
れぞれを量子化する際の量子化ステップを決定する。そ
して、その量子化ステップに対応する第1乃至第4の符
号化ユニットの量子化精度情報を、量子化部41乃至44
にそれぞれ出力するとともに、マルチプレクサ6にも出
力する。
【0032】量子化部41乃至44では、第1乃至第4の
符号化ユニットの被正規化データが、第1乃至第4の符
号化ユニットの量子化精度情報に対応する量子化ステッ
プでそれぞれ量子化されることにより符号化され、その
結果得られる第1乃至4の符号化ユニットの量子化係数
が、マルチプレクサ6に出力される。マルチプレクサ6
では、第1乃至第4の符号化ユニットの量子化係数、量
子化精度情報、および正規化係数が、必要に応じて符号
化された後、多重化される。そして、その結果得られる
符号化データは、伝送路を介して伝送され、あるいはま
た、記録媒体に記録される。
【0033】なお、量子化精度決定部3においては、量
子化ステップの決定は、帯域分割して得られた信号に基
づいて行う他、例えば正規化データに基づいて行った
り、また、マスキング効果等の聴覚現象を考慮して行う
ようにすることができる。
【0034】次に、図13は、図12の符号化装置から
出力される符号化データを復号化する復号化装置の一例
の構成を示している。符号化データは、デマルチプレク
サ21に入力されて復号され、第1乃至第4の符号化ユ
ニットの量子化係数、量子化精度情報、および正規化係
数に分離される。第1乃至第4の符号化ユニットの量子
化係数、量子化精度情報、および正規化係数は、それぞ
れの符号化ユニットに対応する信号成分構成部231
至234に供給される。
【0035】信号成分構成部231では、第1の符号化
ユニットの量子化係数が、第1の符号化ユニットの量子
化精度情報に対応した量子化ステップで逆量子化され、
これにより、第1の符号化ユニットの被正規化データと
される。さらに、信号成分構成部231では、第1の符
号化ユニットの被正規化データに、第1の符号化ユニッ
トの正規化係数が乗算され、これにより、第1の符号化
ユニットの信号が復号されて帯域合成部24に出力され
る。
【0036】信号成分構成部232乃至234においても
同様の処理が行われ、これにより、第2乃至第4の符号
化ユニットの信号が復号されて帯域合成部24に出力さ
れる。帯域合成部24では、第1乃至第4の符号化ユニ
ットの信号が帯域合成され、これにより、元のオーディ
オ信号が復元される。
【0037】図12の符号化装置から図13の復号化装
置に供給(伝送)される符号化データには、量子化精度
情報が含まれているため、復号化装置において使われる
聴覚モデルは任意に設定することができる。即ち、符号
化装置において各符号化ユニットに対する量子化ステッ
プは自由に設定することができ、符号化装置の演算能力
の向上や聴覚モデルの精緻化に伴って、復号化装置を変
更することなく、音質の改善や圧縮率の向上を図ること
ができる。
【0038】しかしながら、この場合、量子化精度情報
そのものを符号化するためのビット数が大きくなり、全
体の符号化の効率を、ある値以上に向上させるのが困難
であった。
【0039】そこで、量子化精度情報を直接符号化する
代わりに、復号化装置において、例えば、正規化係数か
ら量子化精度情報を決定する方法があるが、この方法で
は、規格を決定した時点で正規化係数と量子化精度情報
の関係が決まってしまうので、将来的にさらに高度な聴
覚モデルに基づいた量子化精度の制御を導入することが
困難になる。また、実現する圧縮率に幅がある場合に
は、圧縮率毎に正規化係数と量子化精度情報との関係を
定める必要が生じる。
【0040】従って、圧縮率を、ある値からさらに向上
させるには、直接の符号化の対象(主情報)(図12に
おける場合では、オーディオ信号)の符号化効率を高め
るだけではなく、量子化精度情報や正規化係数などの、
直接の符号化の対象でない副情報の符号化効率を高める
ことが必要となってくる。
【0041】そこで、本件出願人は、特開平6−216
782号公報に開示されているように、基準となる量子
化精度情報パターン(以下、適宜、基準量子化精度情報
という)と、符号化すべき量子化精度情報との差分を効
率良く符号化することにより、量子化ステップの与え方
の自由度を保持しつつ、効率的な圧縮を行う方法を、先
に提案している。
【0042】しかしながら、この方法では、常に、符号
化すべき量子化精度情報と基準量子化精度情報との差分
が符号化されるため、符号化すべき量子化精度情報その
ものを符号化した方が得られるビット数が少ない場合に
は、符号化効率が悪化することとなる。
【0043】そこで、本件出願人は、特開平7−193
510号公報に開示されているように、量子化精度情報
や正規化係数などの副情報をそのまま符号化したもの
と、前回符号化した副情報との差分(以下、適宜、差分
副情報という)を符号化したものとのビット数を比較
し、そのビット数が少ない方で、副情報を符号化する方
法を、先に提案している。
【0044】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では、ブロック(フレーム)、または幾つかの符号化
ユニットをまとめたグループ毎に、副情報そのものを符
号化するか、または差分副情報との差分を符号化するか
が決定され、それぞれ固定的なビット数で符号化が行わ
れるようになされているため、1つのブロックまたはグ
ループ内で、特定の符号化ユニット(特定の周波数帯
域)の副情報については、そのまま符号化し、他の副情
報については、差分副情報を符号化する方が符号化効率
が向上するような場合に対処するのが困難であった。
【0045】そこで、副情報そのものを符号化するか、
または差分副情報を符号化するかを指定する単位を、符
号化ユニットとすることで、副情報についての符号化効
率を向上させる方法がある。しかしながら、副情報その
ものを符号化するか、または差分副情報を符号化するか
を選択して符号化を行う場合、復号側に選択した方法を
認識させるために、いずれの方法で符号化を行ったかを
示すフラグを、符号化データに含める必要がある。従っ
て、符号化ユニットのような細かい単位で、副情報その
ものを符号化するか、または差分副情報を符号化するか
を指定することができるようにすると、必要なフラグの
数が増大し、結果的に効率的な符号化を行うことが困難
となる課題があった。
【0046】即ち、例えば、1ブロックが16の符号化
ユニットで構成され、副情報そのものを符号化するか、
または差分副情報を符号化するかを、ブロック単位で指
定することができるようにするには、図14(a)およ
び図14(b)に示すように、1ブロックに、1つのフ
ラグ(ここでは、1ビットの制御用フラグ)を割り当
て、差分副情報を符号化するときには、そのフラグを、
例えば1にし(図14(a))、また、副情報そのもの
を符号化する場合には、フラグを、例えば0にすれば良
い(図14(b))。
【0047】この場合、16の符号化ユニットすべてに
おける差分副情報が、所定のビット長A内に符号化する
ことができるときは、フラグは1とされ(図14
(a))、これにより、副情報は、所定の短いビット長
Aに符号化される。一方、16の符号化ユニットのいず
れか1つの差分副情報でも、所定のビット長A内に符号
化することができないときは、フラグは0とされる(図
14(b))。従って、図14(b)に斜線を付して示
すように、16の符号化ユニットのいずれか1つの差分
副情報でも、所定のビット長A内に符号化することがで
きないときは、16の符号化ユニットすべてについて、
副情報そのものが、所定のビット長Aより長いビット長
Bに符号化される。
【0048】これに対し、図14(c)は、4つの符号
化ユニットで1グループを構成し、副情報そのものを符
号化するか、または差分副情報を符号化するかを、グル
ープ単位で指定することができるようになされている。
この場合、図14(c)に斜線を付して示すように、1
6の符号化ユニットのうち、ある1つの符号化ユニット
の差分副情報が、所定のビット長A内に符号化すること
ができないときは、その符号化ユニットを含むグループ
についてだけ、副情報そのものが符号化される。従っ
て、図14(b)における場合に比較して、効率的な符
号化を行うことができる。但し、この場合、フラグは4
つ必要となる。
【0049】しかしながら、この場合でも、所定のビッ
ト長A内に符号化することのできない差分副情報が、ブ
ロック内に分散しているときには、殆どの符号化ユニッ
トにおいて、副情報が、長いビット長Bに符号化される
こととなる。
【0050】そこで、図14(d)に示すように、各符
号化ユニットに制御用フラグを用意すれば、符号化ユニ
ットごとに、副情報そのものまたは差分副情報のいずれ
を符号化するかを選択することができるようになり、副
情報については、効率的な符号化を行うことができる。
【0051】しかしながら、この場合、制御用フラグ
が、符号化ユニットの数と同一の数だけ必要となり、全
体の符号化効率が悪化することとなる。
【0052】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、符号化効率を、より向上させることがで
きるようにするものである。
【0053】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の符号化
装置は、符号化の対象である符号化対象情報が所定の条
件を満たすかどうかによって、第1または第2の方法の
うちのいずれか一方を選択し、その選択した方法で、符
号化対象情報を符号化する符号化手段を備え、符号化対
象情報を、第1または第2の方法のうちのいずれか一方
の方法で符号化して得られるデータが、所定のユニーク
なパターンを含んで構成されることを特徴とする。
【0054】請求項13に記載の符号化方法は、符号化
の対象である符号化対象情報が所定の条件を満たすかど
うかによって、第1または第2の方法のうちのいずれか
一方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情報を
符号化する符号化方法であって、符号化対象情報を、第
1または第2の方法のうちのいずれか一方の方法で符号
化して得られるデータが、所定のユニークなパターンを
含んで構成されることを特徴とする。
【0055】請求項14に記載の復号化装置は、符号化
データが所定のユニークなパターンを含んで構成される
かどうかを判定し、その判定結果に基づいて、符号化デ
ータを第1または第2の方法のうちのいずれか一方の方
法で復号化する復号化手段を備えることを特徴とする。
【0056】請求項15に記載の復号化方法は、符号化
データが所定のユニークなパターンを含んで構成される
かどうかを判定し、その判定結果に基づいて、符号化デ
ータを第1または第2の方法のうちのいずれか一方の方
法で復号化することを特徴とする。
【0057】請求項16に記載の伝送装置は、符号化の
対象である符号化対象情報が所定の条件を満たすかどう
かによって、第1または第2の方法のうちのいずれか一
方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情報を符
号化する符号化手段を備え、符号化手段より出力される
符号化データを伝送する伝送装置であって、符号化対象
情報を、第1または第2の方法のうちのいずれか一方の
方法で符号化して得られるデータが、所定のユニークな
パターンを含んで構成されることを特徴とする。
【0058】請求項17に記載の伝送方法は、符号化の
対象である符号化対象情報が所定の条件を満たすかどう
かによって、第1または第2の方法のうちのいずれか一
方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情報を符
号化し、その結果得られる符号化データを伝送する伝送
方法であって、符号化対象情報を、第1または第2の方
法のうちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデ
ータが、所定のユニークなパターンを含んで構成される
ことを特徴とする。
【0059】請求項18に記載の記録媒体は、符号化の
対象である符号化対象情報が所定の条件を満たすかどう
かによって、第1または第2の方法のうちのいずれか一
方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情報を符
号化し、その結果得られる符号化データが記録された記
録媒体であって、符号化対象情報を、第1または第2の
方法のうちのいずれか一方の方法で符号化して得られる
データが、所定のユニークなパターンを含んで構成され
ることを特徴とする。
【0060】請求項1に記載の符号化装置においては、
符号化手段が、符号化の対象である符号化対象情報が所
定の条件を満たすかどうかによって、第1または第2の
方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方法
で、符号化対象情報を符号化するようになされている。
この場合において、符号化対象情報を、第1または第2
の方法のうちのいずれか一方の方法で符号化して得られ
るデータは、所定のユニークなパターンを含んで構成さ
れている。
【0061】請求項13に記載の符号化方法において
は、符号化の対象である符号化対象情報が所定の条件を
満たすかどうかによって、第1または第2の方法のうち
のいずれか一方を選択し、その選択した方法で、符号化
対象情報を符号化するようになされている。この場合に
おいて、符号化対象情報を、第1または第2の方法のう
ちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデータ
は、所定のユニークなパターンを含んで構成されてい
る。
【0062】請求項14に記載の復号化装置において
は、復号化手段が、符号化データが所定のユニークなパ
ターンを含んで構成されるかどうかを判定し、その判定
結果に基づいて、符号化データを第1または第2の方法
のうちのいずれか一方の方法で復号化するようになされ
ている。
【0063】請求項15に記載の復号化方法において
は、符号化データが所定のユニークなパターンを含んで
構成されるかどうかを判定し、その判定結果に基づい
て、符号化データを第1または第2の方法のうちのいず
れか一方の方法で復号化するようになされている。
【0064】請求項16に記載の伝送装置においては、
符号化手段は、符号化の対象である符号化対象情報が所
定の条件を満たすかどうかによって、第1または第2の
方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方法
で、符号化対象情報を符号化するようになされている。
この場合において、符号化対象情報を、第1または第2
の方法のうちのいずれか一方の方法で符号化して得られ
るデータは、所定のユニークなパターンを含んで構成さ
れている。
【0065】請求項17に記載の伝送方法においては、
符号化の対象である符号化対象情報が所定の条件を満た
すかどうかによって、第1または第2の方法のうちのい
ずれか一方を選択し、その選択した方法で、符号化対象
情報を符号化し、その結果得られる符号化データを伝送
するようになされている。この場合において、符号化対
象情報を、第1または第2の方法のうちのいずれか一方
の方法で符号化して得られるデータは、所定のユニーク
なパターンを含んで構成されている。
【0066】請求項18に記載の記録媒体には、符号化
の対象である符号化対象情報が所定の条件を満たすかど
うかによって、第1または第2の方法のうちのいずれか
一方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情報を
符号化し、その結果得られる符号化データが記録されて
いる。この場合において、符号化対象情報を、第1また
は第2の方法のうちのいずれか一方の方法で符号化して
得られるデータは、所定のユニークなパターンを含んで
構成されている。
【0067】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を説明す
るが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段
と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各
手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を
付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようにな
る。
【0068】即ち、請求項1に記載の符号化装置は、符
号化の対象である符号化対象情報が所定の条件を満たす
かどうかによって、第1または第2の方法のうちのいず
れか一方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情
報を符号化する符号化手段(例えば、図1に示す量子化
精度情報符号化部5など)を備え、符号化対象情報を、
第1または第2の方法のうちのいずれか一方の方法で符
号化して得られるデータが、所定のユニークなパターン
を含んで構成されることを特徴とする。
【0069】請求項14に記載の復号化装置は、符号化
データを復号化する復号化装置であって、符号化データ
が所定のユニークなパターンを含んで構成されるかどう
かを判定し、その判定結果に基づいて、符号化データを
第1または第2の方法のうちのいずれか一方の方法で復
号化する復号化手段(例えば、図6に示す量子化精度情
報復号化部22など)を備えることを特徴とする。
【0070】請求項16に記載の伝送装置は、符号化の
対象である符号化対象情報が所定の条件を満たすかどう
かによって、第1または第2の方法のうちのいずれか一
方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情報を符
号化する符号化手段(例えば、図1に示す量子化精度情
報符号化部5など)を備え、符号化手段より出力される
符号化データを伝送する伝送装置であって、符号化対象
情報を、第1または第2の方法のうちのいずれか一方の
方法で符号化して得られるデータが、所定のユニークな
パターンを含んで構成されることを特徴とする。
【0071】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0072】図1は、本発明を適用した符号化装置の一
実施例の構成を示している。なお、図中、図12におけ
る場合と対応する部分については、同一の符号を付して
あり、以下では、その説明は、適宜省略する。即ち、こ
の符号化装置は、量子化精度情報符号化部5が新たに設
けられている他は、図12の符号化装置と同様に構成さ
れている。
【0073】量子化精度情報符号化部5は、量子化精度
決定部3から出力される量子化精度情報が、後述する所
定の条件を満たすかどうかによって、同じく後述する2
つの方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した
方法で、量子化精度情報を符号化し、その結果得られる
量子化精度情報符号化データを、マルチプレクサ6に出
力するようになされている。
【0074】図2は、図1の量子化精度情報符号化部5
の構成例を示している。固定量子化精度パターン記憶部
11には、第1乃至第4の符号化ユニットについての基
準量子化精度情報(基準情報)が記憶されている。ここ
で、基準量子化精度情報とは、第1乃至第4の符号化ユ
ニットの量子化精度情報との差分をとるためのもので、
その差分値が、0または0に近い値になる可能性が高く
なるように、あらかじめ決定されている。
【0075】演算器121乃至124には、量子化精度決
定部3から第1乃至第4の符号化ユニットの量子化精度
情報がそれぞれ供給されるようになされている。また、
演算器121乃至124には、固定量子化精度パターン記
憶部11から、第1乃至第4の符号化ユニットの基準量
子化精度情報も、それぞれ供給されるようになされてい
る。演算器121乃至124は、第1乃至第4の符号化ユ
ニットの量子化精度情報と、第1乃至第4の符号化ユニ
ットの基準量子化精度情報との差分をそれぞれ演算し、
その結果得られる差分値(以下、適宜、差分量子化精度
情報という)(相対情報)を、符号化部13に出力する
ようになされている。
【0076】符号化部13には、演算器121乃至124
それぞれから、第1乃至第4の差分量子化精度情報が供
給される他、量子化精度決定部3から第1乃至第4の符
号化ユニットの量子化精度情報も供給されるようになさ
れている。符号化部13は、量子化精度情報または差分
量子化精度情報のいずれか一方を選択して、選択した情
報を符号化するようになされている。この符号化の結果
得られる量子化精度情報符号化データは、マルチプレク
サ6に供給されるようになされている。
【0077】なお、符号化部13は、例えば量子化精度
情報を選択した場合、その量子化精度情報に、所定のユ
ニークなパターン(ここでは、例えば、差分量子化精度
情報を符号化して得られるデータに現れないパターンと
する)を付加するようになされている。
【0078】図3は、量子化精度情報と、量子化ステッ
プ(量子化ステップ数)(量子化の対象である被正規化
データがとる−1.0乃至1.0の範囲を何段階に分割
するか)との関係を示している。この関係に従えば、量
子化精度情報が0の場合には、被正規化データはすべて
0に量子化される。また、量子化精度情報が1の場合に
は、被正規化データは、−1.0乃至1.0の範囲を、
量子化ステップである3で分割した−1,0,+1の3
ステップのうちのいずれかに量子化される。さらに、量
子化精度情報が2の場合には、被正規化データは、−
1.0乃至1.0の範囲を、量子化ステップである5で
分割した−1,−1/2,0,+1/2,+1の5ステ
ップのうちのいずれかに量子化される。以下、他の量子
化精度情報についても同様である。
【0079】図4は、図2の符号化部13に入力される
差分量子化精度情報と、そこから出力される量子化精度
情報符号化データとの関係を示している。差分量子化精
度情報が0の場合、即ち、量子化精度情報が、基準量子
化精度情報に等しい場合、量子化精度情報は、1ビット
の02(02は、0が2進数であることを表す)なるデー
タに符号化される。また、差分量子化精度情報が1また
は−1の場合、量子化精度情報は、3ビットの1002
または1012なるデータにそれぞれ符号化される。従
って、差分量子化精度情報が−1,0、または1のいず
れかである場合、その差分量子化精度情報を符号化する
という方法(言い換えれば、基準量子化精度情報を用い
る方法)(第1の方法)が選択され、量子化精度情報
は、この方法で符号化される。
【0080】一方、差分量子化精度情報が、−1,0、
および1のいずれでもない場合、量子化精度情報は、所
定のユニークなパターン112に、その量子化精度情報
を付加したものに符号化される。即ち、この場合、量子
化精度情報そのものを符号化するという方法(言い換え
れば、基準量子化精度情報を用いない方法)(第2の方
法)が選択され、この方法で、量子化精度情報が符号化
される。
【0081】従って、符号化部13では、量子化精度情
報そのものが符号化される場合と、量子化精度情報に代
えて差分量子化精度情報が符号化される場合の2通りの
場合があるが、量子化精度情報そのものが符号化される
場合には、ユニークなパターン112(以下、適宜、エ
スケープコードという)が付加されるので、そのエスケ
ープコードに基づいて、量子化精度情報符号化データ
が、量子化精度情報そのものが符号化されたものである
か、または差分量子化精度情報が符号化されたものであ
るかを認識することができる。
【0082】即ち、この場合、量子化精度情報符号化デ
ータが、量子化精度情報そのものが符号化されたもので
あるか、または差分量子化精度情報が符号化されたもの
であるかを認識するのに、図14で説明したようなフラ
グは必要がない。
【0083】さらに、図4においては、差分量子化精度
情報の絶対値が小さいときには短いビット長に、即ち差
分量子化精度情報が0のときは1ビットに、量子化精度
情報の絶対値が大きいときには長いビット長で、即ち
差分量子化精度情報が1および−1のときには3ビット
に、それぞれ量子化精度情報が符号化されるようになさ
れている。そして、量子化精度情報の絶対値が、さらに
大きいときには、エスケープコードに量子化精度情報を
付加した形に、即ち、より長いビット長に、量子化精度
情報が符号化されるようになされている。
【0084】上述したように、基準量子化精度情報は、
差分量子化精度情報が、0または0に近い値になる可能
性が高くなるように決定されているから、以上のように
量子化精度情報を符号化することで、その結果得られる
量子化精度情報符号化データのビット数を少なくするこ
とができる。従って、符号化データ全体のデータ量を低
減することができ、符号化効率を向上させることができ
る。
【0085】さらに、この場合、信号(ここでは、オー
ディオ信号)の性質の変化に応じて量子化ステップを変
える必要が生じたときにも対応することができる。
【0086】なお、図4において、エスケープコードの
後に配置される量子化精度情報を3ビットとしてあるの
は、量子化精度情報は、図3に示したように、0乃至7
の範囲、即ち、3ビットで表すことのできる値をとるか
らである。
【0087】また、図4においては、量子化精度情報そ
のものではなく、差分量子化精度情報を符号化する場
合、それを、1または3ビットのうちのいずれか、即
ち、可変のビット長のデータに符号化するようにした
が、差分量子化精度情報は、この他、固定のビット長の
データに符号化することも可能である。この場合、固定
のビット長を、量子化精度情報そのものを符号化して得
られるビット長より短くしておけば、少ないビット数
に、量子化精度に関する情報を符号化することができ
る。
【0088】但し、この場合、量子化精度情報の自由度
を制限することになるので、固定量子化精度パターン記
憶部11に記憶させておく基準量子化精度情報は、その
ことを考慮して、ある程度の音質を確保することができ
るような値に決めるのが望ましい。
【0089】次に、図5のフローチャートを参照して、
図2の量子化精度情報符号化部5の動作について説明す
る。演算器121に対し、量子化精度決定部3から第1
の符号化ユニットの量子化精度情報が供給されると、演
算器121では、ステップS1において、固定量子化精
度パターン記憶部11から第1の符号化ユニットの基準
量子化精度情報D0が読み出され、第1の符号化ユニッ
トの量子化精度情報Q1と、第1の基準量子化精度情報
Q0との差分が演算されることにより、第1の符号化ユ
ニットの差分量子化精度情報Dが求められる。そして、
この第1の符号化ユニットの差分量子化精度情報Dは、
演算器121から、符号化部13に供給され、符号化部
13では、ステップS2において、第1の符号化ユニッ
トの差分量子化精度情報Dが0に等しいかどうかが判定
される。
【0090】ステップS2において、第1の符号化ユニ
ットの差分量子化精度情報Dが0に等しいと判定された
場合、ステップS3に進み、符号化部13において、第
1の符号化ユニットの差分量子化精度情報Dが、図4で
説明したように、02に符号化され、さらに、これに対
し、必要に応じて、例えば可変長符号化処理など施さ
れ、量子化精度情報符号化データとして出力されて処理
を終了する。
【0091】また、ステップS2において、第1の符号
化ユニットの差分量子化精度情報Dが0に等しくないと
判定された場合、ステップS4に進み、符号化部13に
おいて、第1の符号化ユニットの差分量子化精度情報D
が1に等しいかどうかが判定される。
【0092】ステップS4において、第1の符号化ユニ
ットの差分量子化精度情報Dが1に等しいと判定された
場合、ステップS5に進み、符号化部13において、第
1の符号化ユニットの差分量子化精度情報Dが、図4で
説明したように、1002に符号化され、さらに、これ
に対し、必要に応じて、例えば可変長符号化処理など施
され、量子化精度情報符号化データとして出力されて処
理を終了する。
【0093】また、ステップS4において、第1の符号
化ユニットの差分量子化精度情報Dが1に等しくないと
判定された場合、ステップS6に進み、符号化部13に
おいて、第1の符号化ユニットの差分量子化精度情報D
が−1に等しいかどうかが判定される。ステップS6に
おいて、第1の符号化ユニットの差分量子化精度情報D
が−1に等しいと判定された場合、ステップS7に進
み、符号化部13において、第1の符号化ユニットの差
分量子化精度情報Dが、図4で説明したように、101
2に符号化され、さらに、これに対し、必要に応じて、
例えば可変長符号化処理など施され、量子化精度情報符
号化データとして出力されて処理を終了する。
【0094】一方、ステップS6において、第1の符号
化ユニットの差分量子化精度情報Dが−1に等しくない
と判定された場合、即ち、第1の符号化ユニットの差分
量子化精度情報Dが、−1,0,1のいずれでもない場
合、ステップS8に進み、符号化部13において、量子
化精度決定部3から供給される第1の符号化ユニットの
量子化精度情報が、図4で説明したように、エスケープ
コード(112)を付加した形に符号化され、さらに、
これに対し、必要に応じて、例えば可変長符号化処理な
ど施され、量子化精度情報符号化データとして出力され
て処理を終了する。
【0095】第2乃至第4の符号化ユニットの量子化精
度情報についても、演算器122乃至124において、第
2乃至第4の符号化ユニットの量子化精度情報がそれぞ
れ算出された後、上述の第1の符号化ユニットの量子化
精度情報における場合と同様の処理が施されることによ
り、量子化精度情報符号化データとされる。
【0096】符号化部13から出力された量子化精度情
報符号化データは、前述したように、マルチプレクサ6
(図1)に供給され、そこで、第1乃至第4の符号化ユ
ニットの量子化係数および正規化係数と多重化され、こ
れにより符号化データとされる。そして、この符号化デ
ータは、伝送路を介して伝送され、あるいは、例えば光
ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、光カードなど
の記録媒体7(図1)に記録される。
【0097】次に、図6は、図1の符号化装置から出力
される符号化データを復号化する復号化装置の一実施例
の構成を示している。なお、図中、図13における場合
と対応する部分については、同一の符号を付してあり、
以下では、その説明は、適宜省略する。
【0098】デマルチプレクサ21には、伝送路を介し
て伝送されてくる符号化データ、または記録媒体7から
図示せぬ再生装置で再生された符号化データが入力され
る。デマルチプレクサ21は、符号化データから、量子
化精度情報符号化データ、第1乃至第4の符号化ユニッ
トの量子化係数および正規化係数を分離して復号化し、
量子化精度情報符号化データを、量子化精度情報復号化
部22に出力するとともに、第1乃至第4の符号化ユニ
ットの量子化係数および正規化係数を、信号成分構成部
231乃至234にそれぞれ出力する。
【0099】量子化精度復号化部22は、量子化精度情
報符号化データを、必要に応じて、可変長復号化し、そ
の後、そこに、エスケープコードが含まれるかどうかを
判定する。さらに、量子化精度復号化部22は、その判
定結果に基づき、2つの方法のうちのいずれか一方を選
択し、その選択した方法で、量子化精度情報符号化デー
タを復号化する。
【0100】即ち、量子化精度復号化部22は、図4で
説明した差分量子化精度情報と量子化精度情報符号化デ
ータとの対応関係に基づいて、量子化精度情報符号化デ
ータを復号化する。
【0101】具体的には、量子化精度復号化部22は、
まず、量子化精度情報符号化データの第1ビット(先頭
のビット)が02であるかどうかを判定し、02である場
合、その02を、基準量子化精度情報に復号化する。
【0102】また、量子化精度復号化部22は、量子化
精度情報符号化データの第1ビットが12である場合、
その第2ビット(先頭から2番目のビット)が02であ
るかどうかを判定する。そして、量子化精度復号化部2
2は、量子化精度情報符号化データの第2ビットが02
である場合、その第3ビットが02であるかどうかを判
定する。量子化精度情報符号化データの第3ビットが0
2である場合、量子化精度符号化部22は、その量子化
精度情報符号化データを、基準量子化精度情報に1を加
算した値に復号する。また、量子化精度情報符号化デー
タの第3ビットが12である場合、量子化精度符号化部
22は、その量子化精度情報符号化データを、基準量子
化精度情報から1を減算した値に復号する。
【0103】従って、量子化精度情報符号化データの第
1ビットが02の場合、並びにその第1乃至第3ビット
が1002および1012の場合、量子化精度情報復号化
部22では、基準量子化精度情報を用いる方法(第1の
方法)が選択され、その方法で、量子化精度情報符号化
データが復号化される。
【0104】一方、量子化精度情報符号化データの第1
ビットが02でなく、かつ、その第2ビットも02でない
場合、即ち、量子化精度情報符号化データの第1および
第2ビットが112、つまり、量子化精度情報符号化デ
ータにエスケープコードが含まれる場合、量子化精度情
報復号化部22は、その量子化精度情報符号化データ
を、その第3乃至第5ビットの3ビットのデータ、つま
りエスケープコードに続く3ビットのデータに復号化す
る。従って、量子化精度情報符号化データにエスケープ
コードが含まれる場合、量子化精度情報復号化部22で
は、基準量子化精度情報を用いない方法(第2の方法)
が選択され、その方法で、量子化精度情報符号化データ
が復号化される。
【0105】量子化精度情報復号化部22で、以上のよ
うな復号化処理が行われることにより得られる第1乃至
第4の符号化ユニットの量子化精度情報は、信号成分構
成部231乃至234にそれぞれ供給される。そして、以
下、前述した場合と同様に、信号成分構成部231乃至
234において、第1乃至第4の符号化ユニットの信号
がそれぞれ復号され、さらに、帯域合成部24におい
て、第1乃至第4の符号化ユニットの信号の合成が行わ
れることにより、元のオーディオ信号が復元される。
【0106】図7は、図6の量子化精度情報復号化部2
2の構成例を示している。復号化部31には、デマルチ
プレクサ21から、量子化精度情報符号化データが供給
されるようになされている。復号化部31は、第1乃至
第4の符号化ユニットについての量子化精度情報符号化
データを、必要に応じて、可変長復号化し、その後、そ
の量子化精度情報符号化データに対応した値を、演算器
321乃至324に出力するようになされている。演算器
321乃至324は、復号化部31の出力をそのまま、あ
るいは、復号化部31の出力と、固定量子化精度パター
ン記憶部33に記憶された値とを加算し、量子化精度情
報として出力するようになされている。固定量子化精度
パターン記憶部33は、図2の固定量子化精度パターン
記憶部11における場合と同一の第1乃至第4の符号化
ユニットの基準量子化精度情報を記憶しており、それぞ
れを、演算器321乃至324に出力するようになされて
いる。
【0107】次に、図8のフローチャートを参照して、
その動作について説明する。復号化部31では、デマル
チプレクサ21から、第1の符号化ユニットについての
量子化精度情報符号化データを受信すると、ステップS
11において、その第1ビットb1が02に等しいかど
うかが判定される。ステップS11において、第1の符
号化ユニットについての量子化精度情報符号化データの
第1ビットb1が02に等しいと判定された場合、ステ
ップS12に進み、復号化部31は、演算器321に対
し、0を出力し、それと、固定量子化精度パターン33
に記憶されている第1の符号化ユニットの基準量子化精
度Q0とを加算させる。そして、演算器321における
加算結果は、第1の量子化精度情報Q1として出力さ
れ、処理を終了する。従って、この場合、第1の量子化
精度情報Q1として、第1の符号化ユニットの基準量子
化精度Q0がそのまま出力される。
【0108】また、ステップS11において、第1の符
号化ユニットについての量子化精度情報符号化データの
第1ビットb1が02に等しくないと判定された場合、
ステップS13に進み、復号化部31において、その第
2ビットb2が02に等しいかどうかが判定される。ス
テップS13において、第1の符号化ユニットについて
の量子化精度情報符号化データの第2ビットb2が02
に等しいと判定された場合、ステップS14に進み、復
号化部31において、その第3ビットb3が02に等し
いかどうかが判定される。
【0109】ステップS14において、第1の符号化ユ
ニットについての量子化精度情報符号化データの第3ビ
ットb2が02に等しいと判定された場合、即ち、第1
の符号化ユニットについての量子化精度情報符号化デー
タの第1乃至第3ビットが1002である場合、ステッ
プS15に進み、復号化部31は、演算器321に対
し、1を出力し、それと、固定量子化精度パターン33
に記憶されている第1の符号化ユニットの基準量子化精
度Q0とを加算させる。そして、演算器321における
加算結果は、第1の量子化精度情報Q1として出力さ
れ、処理を終了する。従って、この場合、第1の量子化
精度情報Q1として、第1の符号化ユニットの基準量子
化精度Q0に1を加算した値(Q0+1)が出力され
る。
【0110】また、ステップS14において、第1の符
号化ユニットについての量子化精度情報符号化データの
第3ビットb2が02に等しくないと判定された場合、
即ち、第1の符号化ユニットについての量子化精度情報
符号化データの第1乃至第3ビットが1012である場
合、ステップS16に進み、復号化部31は、演算器3
1に対し、−1を出力し、それと、固定量子化精度パ
ターン33に記憶されている第1の符号化ユニットの基
準量子化精度Q0とを加算させる。そして、演算器32
1における加算結果は、第1の量子化精度情報Q1とし
て出力され、処理を終了する。従って、この場合、第1
の量子化精度情報Q1として、第1の符号化ユニットの
基準量子化精度Q0から1を減算した値(Q0−1)が
出力される。
【0111】一方、ステップS13において、第1の符
号化ユニットについての量子化精度情報符号化データの
第2ビットb2が02に等しくないと判定された場合、
即ち、第1の符号化ユニットについての量子化精度情報
符号化データの第1および第2ビットがエスケープコー
ド(112)である場合、ステップS17に進み、復号
化部31は、第1の符号化ユニットについての量子化精
度情報符号化データの第3乃至第5ビットの3ビットの
データを、演算器321を介して、そのまま、第1の量
子化精度情報Q1として出力し、処理を終了する。即
ち、この場合、第1の量子化精度情報Q1として、第1
の符号化ユニットの量子化精度情報符号化データの第3
ビットb3,第4ビットb4、および第5ビットb5で
表される3ビットのデータが出力される。
【0112】第2乃至第4の符号化ユニットの量子化精
度情報符号化データについても、同様にして、第2乃至
第4の符号化ユニットの量子化精度情報にそれぞれ復号
化される(但し、第2乃至第4の符号化ユニットの量子
化精度情報符号化データの復号化にあたっては、演算器
322乃至324がそれぞれ用いられる)。
【0113】以上のように、量子化精度情報のうち、基
準量子化精度情報を用いずに符号化がなされるものにつ
いては、ユニークなパターンを含めるようにしたので、
復号化装置においては、基準量子化精度情報を用いて符
号化がなされたのか、または用いずになされたのかを認
識することができ、その結果、量子化精度情報符号化デ
ータを、正確に、量子化精度情報に復号化することがで
きる。
【0114】次に、図9は、図1の量子化精度情報符号
化部5の他の構成例を示している。なお、図中、図2に
おける場合と対応する部分については、同一の符号を付
してある。即ち、この量子化精度情報符号化部5は、固
定量子化精度パターン記憶部11に代えて、標準量子化
精度パターン計算部41が設けられている他は、図2の
量子化精度情報符号化部5と同様に構成されている。
【0115】標準量子化精度パターン計算部41には、
第1乃至第4の符号化ユニットの正規化係数が(正規化
部21乃至24それぞれから)供給されるようになされて
いる。標準量子化精度パターン計算部41では、第1乃
至第4の符号化ユニットの正規化係数に基づいて、第1
乃至第4の差分量子化精度情報が0または0に近い値に
なる可能性がより高くなるような、第1乃至第4の基準
量子化精度情報が演算され、演算器121乃至124にそ
れぞれ供給されるようになされている。
【0116】従って、この場合、第1乃至第4の差分量
子化精度情報が、より高い頻度で、0付近に集中するこ
ととなり、その結果、符号化効率のさらなる向上を図る
ことができる。
【0117】図10は、量子化精度情報符号化部5が図
9に示すように構成される場合の、図6の量子化精度情
報復号化部22の構成例を示している。なお、図中、図
7における場合と対応する部分については、同一の符号
を付してある。即ち、この量子化精度情報復号化部22
は、固定量子化精度パターン記憶部33に代えて、標準
量子化精度パターン計算部51が設けられている他は、
図7の量子化精度情報復号化部22と同様に構成されて
いる。
【0118】標準量子化精度パターン計算部51には、
第1乃至第4の符号化ユニットの正規化係数が(デマル
チプレクサ21から)供給されるようになされている。
標準量子化精度パターン計算部51では、第1乃至第4
の符号化ユニットの正規化係数に基づいて、図9の標準
量子化精度パターン計算部41における場合と同様にし
て、第1乃至第4の基準量子化精度情報が演算され、演
算器321乃至324にそれぞれ供給されるようになされ
ている。
【0119】従って、この場合も、図9の量子化精度情
報符号化部5で符号化された第1乃至第4の量子化精度
情報を、正確に復号化することができる。
【0120】以上のように、基準量子化精度情報を用い
ずに、量子化精度情報の符号化を行うときのみ、量子化
精度情報符号化データに、エスケープコードを含めるよ
うにしたので、量子化精度情報の符号化が、基準量子化
精度情報を用いて行われたのか、または用いずに行われ
たのかを、前述したようなフラグなしで認識することが
できる。さらに、差分量子化精度情報が0付近になる頻
度が高くなるようになされているので、基準量子化精度
情報を用いて量子化精度情報が短い符号長に符号化され
る場合が多い。従って、この場合、フラグを用いる場合
に比較して、より符号化効率を向上させることができ
る。
【0121】なお、本実施例では、基準量子化精度情報
として、あらかじめ決められたものや、正規化係数から
求められたものを用いるようにしたが、基準量子化精度
情報としては、その他、例えば、前回符号化されたブロ
ック(フレーム)の量子化精度情報などの他のブロック
の量子化精度情報などを用いることが可能である。
【0122】オーディオ信号のスペクトル構造は、その
大半の部分において、時間的に急激に変化しないので、
量子化精度情報も、ほとんど変化しない。従って、基準
量子化精度情報として、例えば前回符号化されたブロッ
クの量子化精度情報を用いた場合には、差分量子化精度
情報は、上述の場合と同様に、0付近に集中することと
なるので、この場合も、符号化効率の向上を図ることが
できる。
【0123】また、本実施例では、量子化精度情報を、
エスケープコードを利用して符号化するようにしたが、
その他の副情報としての、例えば正規化係数などについ
ても、所定の基準値(基準情報)(以下、適宜、基準正
規化係数という)を用い、正規化係数そのもの、または
正規化係数と基準正規化係数との差分値(以下、適宜、
差分正規化係数という)のうちのいずれか一方を選択し
て符号化するようにすることが可能である。
【0124】この場合、差分正規化係数と、符号化の結
果得られる正規化係数符号化データとの関係は、例えば
図11に示すようにすることができる。即ち、この場
合、差分正規化係数が、3,2,1,0,−1,−2,
−3であるときには(差分正規化係数の絶対値が3以下
のときには)、正規化係数は、それぞれ0112,01
2,0012,0002,1112,1102,1012
いう3ビットの固定長のデータに符号化される。また、
差分正規化係数が、3,2,1,0,−1,−2,−3
のいずれでもないとき、正規化係数は、エスケープコー
ドに、その正規化係数そのものを付加したデータに符号
化される。
【0125】なお、図11の実施例では、エスケープコ
ードは、0112,0102,0012,0002,111
2,1102,1012のいずれでもない3ビットのデー
タ1002とされている。また、正規化係数は6ビット
で与えられるようになされている。さらに、図11の実
施例では、差分正規化係数の絶対値が3以下の場合、正
規化係数を、3ビットの固定長のデータに符号化するよ
うになされているが、正規化係数は、上述した量子化精
度情報の場合と同様に、可変のビット長のデータに符号
化するようにすることも可能である。
【0126】正規化係数を以上のように符号化すること
によっても、全体の符号化効率を向上させることができ
る(正規化係数を、その正規化係数にエスケープコード
を付加して符号化する必要のある符号化ユニットが分散
している場合は、特に、符号化効率を向上させることが
できる)。
【0127】また、本実施例では、副情報である量子化
精度情報や正規化係数を、エスケープコードを利用して
符号化するようにしたが、その他、例えば、直接の符号
化対象であるオーディオ信号も、エスケープコードを利
用して符号化するようにすることが可能である。
【0128】即ち、例えば、前回の量子化係数などを用
い、量子化係数そのもの、または量子化係数と、前回の
量子化係数との差分値のうちのいずれか一方を選択して
符号化するようにし、例えば、量子化係数そのものを符
号化する場合に、エスケープコードを付加するようにす
ることが可能である。
【0129】さらに、本実施例では、基準量子化精度情
報を用いて符号化を行う場合、量子化精度情報から、基
準量子化精度情報を減算して得られる差分量子化精度情
報に基づいて符号化を行うようにしたが、その他、例え
ば量子化精度情報と基準量子化精度情報との比(相対情
報)などに基づいて符号化を行うようにすることも可能
である。
【0130】また、本発明は、図14で説明したような
フラグと組み合わせて用いることも可能である。即ち、
例えば、エスケープコードを利用した符号化を行うかど
うかを表すフラグを、ブロックやグループごとに用意
し、フラグがたっているブロックやグループでは、エス
ケープコードを利用した符号化を行うようにし、フラグ
がたっていないブロックやグループでは、量子化精度情
報(または差分量子化精度情報)を符号化するようにす
ることが可能である。この場合、フラグの制御は、例え
ば全体的な符号化効率がより高くなるように行うように
すれば良い。
【0131】さらに、本実施例では、オーディオ信号を
符号化する場合を例にとって説明を行ったが、本発明
は、その他、例えば、ビデオ信号その他のあらゆる信号
を符号化する場合に適用することが可能である。なお、
オーディオ信号などのブロック(フレーム)間の相関が
高い信号については、通常、正規化係数や量子化精度情
報のブロック間での変化が小さく、従って、基準情報
(基準正規化係数や、基準量子化精度情報)との差分値
を符号化する場合が多くなるので(エスケープコードが
付加される場合が少なくなるので)、特に効果的に情報
を圧縮することができる。
【0132】また、本実施例では、基準量子化精度情報
を用いずに、量子化精度情報の符号化を行う場合に、エ
スケープコードを付加するようにしたが、エスケープコ
ードは、その他、例えば基準量子化精度を用いて、量子
化精度情報の符号化を行う場合に付加するようにするこ
とも可能である。
【0133】さらに、本実施例では、例えば図4で説明
したように、差分量子化精度情報の絶対値が1以下の場
合に、基準量子化精度情報を用いる方法で符号化を行
い、その絶対値が1より大きい場合に、基準量子化精度
情報を用いない方法で符号化を行うようにしたが、基準
量子化精度情報を用いる方法または用いない方法のうち
のいずれを選択するかは、例えば、いずれの方法で符号
化を行った場合に全体の符号化効率が高くなるかによっ
て決めるようにすることができる。即ち、例えば、基準
量子化精度情報を用いる方法および用いない方法の両方
で、一度符号化を行い、その符号化結果に基づいて、基
準量子化精度情報を用いる用法で符号化を行うか、また
は基準量子化精度情報を用いない方法で符号化を行うか
を決めるようにすることができる。
【0134】また、基準量子化精度情報を用いる方法で
符号化を行った結果得られるデータに割り当てるビット
数は、符号化効率が向上するような小さな値に制限して
おく必要がある。従って、例えば、基準量子化精度情報
を用いる方法で符号化を行った結果得られるデータが、
そのようなビット数以内になる場合には、基準量子化精
度情報を用いる方法を選択し、そのようなビット数より
大きくなる場合には、基準量子化精度情報を用いない方
法を選択するようにすることも可能である。
【0135】さらに、本実施例では、量子化精度情報符
号化データの先頭部分にエスケープコードを配置するよ
うにしたが、エスケープコードは、その他の位置に配置
するようにすることも可能である。
【0136】
【発明の効果】請求項1に記載の符号化装置および請求
項13に記載の符号化方法、並びに請求項16に記載の
伝送装置および請求項17に記載の伝送方法によれば、
符号化の対象である符号化対象情報が所定の条件を満た
すかどうかによって、第1または第2の方法のうちのい
ずれか一方が選択され、その選択された方法で、符号化
対象情報が符号化される。そして、符号化対象情報を、
第1または第2の方法のうちのいずれか一方の方法で符
号化して得られるデータは、所定のユニークなパターン
を含んで構成されている。従って、第1または第2の方
法のうちのいずれの方法で符号化が行われたかは、所定
のユニークなパターンにより認識することができるの
で、符号化効率がより向上するように、第1または第2
の方法のうちのいずれか一方の方法を柔軟に選択して、
符号化を行うことが可能となる。
【0137】請求項14に記載の復号化装置および請求
項15に記載の復号化方法によれば、符号化データが所
定のユニークなパターンを含んで構成されるかどうかが
判定され、その判定結果に基づいて、符号化データが第
1または第2の方法のうちのいずれか一方の方法で復号
化される。従って、上述のようにして、符号化効率が向
上するように符号化された符号化データを復号化するこ
とができる。
【0138】請求項18に記載の記録媒体には、符号化
の対象である符号化対象情報が所定の条件を満たすかど
うかによって、第1または第2の方法のうちのいずれか
一方を選択し、その選択した方法で、符号化対象情報を
符号化し、その結果得られる符号化データが記録されて
いる。そして、符号化対象情報を、第1または第2の方
法のうちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデ
ータは、所定のユニークなパターンを含んで構成されて
いる。従って、より多くの情報を記録しておくことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した符号化装置の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図2】図1の量子化精度情報符号化部5の第1実施例
の構成を示すブロック図である。
【図3】量子化精度情報と量子化ステップとの関係を示
す図である。
【図4】差分量子化精度情報と量子化精度情報符号化デ
ータとの関係を示す図である。
【図5】図2の量子化精度情報符号化部5の動作を説明
するためのフローチャートである。
【図6】本発明を適用した復号化装置の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図7】図6の量子化精度情報復号化部22の第1実施
例の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の量子化精度情報復号化部22の動作を説
明するためのブロック図である。
【図9】図1の量子化精度情報符号化部5の第2実施例
の構成を示すブロック図である。
【図10】図6の量子化精度情報復号化部22の第2実
施例の構成を示すブロック図である。
【図11】差分正規化係数と正規化係数符号化データと
の関係を示す図である。
【図12】従来の符号化装置の一例の構成を示すブロッ
ク図である。
【図13】従来の復号化装置の一例の構成を示すブロッ
ク図である。
【図14】従来の副情報の符号化の方法を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1 帯域分割部 21乃至24 正規化部 3 量子化精度決定部 41乃至44 量子化部 5 量子化精度情報符号化部 6 マルチプレクサ 11 固定量子化精度パターン記憶部 121乃至124 演算器 13 符号化部 21 デマルチプレクサ 22 量子化精度情報復号化部 231乃至234 信号成分構成部 24 帯域合成部 31 復号化部 321乃至324 演算器 33 固定量子化精度パターン記憶部 41,51 標準量子化精度パターン計算部

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化の対象である符号化対象情報が所
    定の条件を満たすかどうかによって、第1または第2の
    方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方法
    で、前記符号化対象情報を符号化する符号化手段を備
    え、 前記符号化対象情報を、前記第1または第2の方法のう
    ちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデータ
    は、所定のユニークなパターンを含んで構成されること
    を特徴とする符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記符号化手段は、前記第1の方法で符
    号化を行う場合、前記符号化対象情報から、所定の相対
    情報を抽出し、その相対情報を符号化し、前記第2の方
    法で符号化を行う場合、前記符号化対象情報そのものを
    符号化することを特徴とする請求項1に記載の符号化装
    置。
  3. 【請求項3】 前記相対情報は、前記符号化対象情報
    と、所定の基準情報との差分であることを特徴とする請
    求項2に記載の符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記基準情報は、前回符号化した符号化
    対象情報であることを特徴とする請求項3に記載の符号
    化装置。
  5. 【請求項5】 前記符号化対象情報は、所定のデータを
    量子化するときに用いられた量子化ステップに関するも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の符号化装
    置。
  6. 【請求項6】 前記所定のデータは、オーディオ信号で
    あることを特徴とする請求項5に記載の符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記符号化対象情報は、所定のデータを
    正規化するときに用いられた正規化係数であることを特
    徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  8. 【請求項8】 前記所定のデータは、オーディオ信号で
    あることを特徴とする請求項7に記載の符号化装置。
  9. 【請求項9】 前記符号化手段は、前記相対情報を、固
    定の符号長のデータに符号化することを特徴とする請求
    項2に記載の符号化装置。
  10. 【請求項10】 前記符号化手段は、前記相対情報を、
    可変の符号長のデータに符号化することを特徴とする請
    求項2に記載の符号化装置。
  11. 【請求項11】 前記符号化手段は、前記第1または第
    2の方法のうち、前記符号化対象を符号化したときの符
    号化効率が高い方を選択することを特徴とする請求項1
    に記載の符号化装置。
  12. 【請求項12】 前記符号化手段は、前記符号化対象に
    割り当てられているビット数が決まっている場合、前記
    第1または第2の方法のうち、前記符号化対象を符号化
    して得られるデータが前記ビット数以内になる方を選択
    することを特徴とする請求項1に記載の符号化装置。
  13. 【請求項13】 符号化の対象である符号化対象情報が
    所定の条件を満たすかどうかによって、第1または第2
    の方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方
    法で、前記符号化対象情報を符号化する符号化方法であ
    って、 前記符号化対象情報を、前記第1または第2の方法のう
    ちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデータ
    は、所定のユニークなパターンを含んで構成されること
    を特徴とする符号化方法。
  14. 【請求項14】 符号化データを復号化する復号化装置
    であって、 前記符号化データが所定のユニークなパターンを含んで
    構成されるかどうかを判定し、その判定結果に基づい
    て、前記符号化データを第1または第2の方法のうちの
    いずれか一方の方法で復号化する復号化手段を備えるこ
    とを特徴とする復号化装置。
  15. 【請求項15】 符号化データを復号化する復号化方法
    であって、 前記符号化データが所定のユニークなパターンを含んで
    構成されるかどうかを判定し、その判定結果に基づい
    て、前記符号化データを第1または第2の方法のうちの
    いずれか一方の方法で復号化することを特徴とする復号
    化方法。
  16. 【請求項16】 符号化の対象である符号化対象情報が
    所定の条件を満たすかどうかによって、第1または第2
    の方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方
    法で、前記符号化対象情報を符号化する符号化手段を備
    え、 前記符号化手段より出力される符号化データを伝送する
    伝送装置であって、 前記符号化対象情報を、前記第1または第2の方法のう
    ちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデータ
    は、所定のユニークなパターンを含んで構成されること
    を特徴とする伝送装置。
  17. 【請求項17】 符号化の対象である符号化対象情報が
    所定の条件を満たすかどうかによって、第1または第2
    の方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方
    法で、前記符号化対象情報を符号化し、その結果得られ
    る符号化データを伝送する伝送方法であって、 前記符号化対象情報を、前記第1または第2の方法のう
    ちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデータ
    は、所定のユニークなパターンを含んで構成されること
    を特徴とする伝送方法。
  18. 【請求項18】 符号化の対象である符号化対象情報が
    所定の条件を満たすかどうかによって、第1または第2
    の方法のうちのいずれか一方を選択し、その選択した方
    法で、前記符号化対象情報を符号化し、その結果得られ
    る符号化データが記録された記録媒体であって、 前記符号化対象情報を、前記第1または第2の方法のう
    ちのいずれか一方の方法で符号化して得られるデータ
    は、所定のユニークなパターンを含んで構成されること
    を特徴とする記録媒体。
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