JP4533278B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軸を中心に回転動作を行う円筒形状の駆動装置に関する。
従来、回転軸を中心とする直径を小さくし且つ出力を高めた、光量調節装置における駆動装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図7は、従来例に係る(特許文献1)駆動装置の構成を示す分解斜視図である。図8は、駆動装置の組立完成状態における内部構造を示す断面図である。
図7及び図8において、駆動装置は、マグネット101、コイル102、ステータ103、補助ステータ104から構成される。マグネット101は、円筒形状を有し、外周面が周方向に4分割されると共に交互にS極とN極に着磁され、軸部を中心として回転可能な永久磁石から構成される。マグネット101は、軸部101e、101f、出力ピン101dが一体的に成形されたものである。コイル102は、マグネット101の軸方向の一方の側に配置され、ステータ103を励磁する。
ステータ103は、円筒部と、該円筒部から軸方向に延出された歯形状の外側磁極部103aと、円柱形状の内筒103bから構成されている。外側磁極部103aは、マグネット101の外周面に隙間をあけて対向するように配置される。また、内筒103bは、マグネット101の内周面に隙間をあけて対向するように配置される。補助ステータ104は、ステータ103の内筒103bの外周部に固着され、内筒103bと共に内側磁極部を構成する。
コイル102への通電方向を切り替え、外側磁極部103a、内側磁極部、及び補助ステータ104の極性を切り替えることにより、マグネット101を軸部を中心として往復回転させる。また、光量調節装置を構成する地板105に設けられた案内溝105aにマグネット1の出力ピン101dを当接させることにより、マグネット101の回転規制を行う。
該駆動装置では、コイル102に通電することで発生した磁束が外側磁極部103aから対向する内側磁極部へ、或いは内側磁極部から対向する外側磁極部103aへと流れ、外側磁極部103aと内側磁極部の間に位置するマグネット101に効果的に作用する。また、外側磁極部103aと内側磁極部との距離を、円筒形状のマグネット101の厚さに、マグネット101と外側磁極部103aとの隙間及びマグネット101と内側磁極部との隙間を加えた距離にすることができる。そのため、外側磁極部103aと内側磁極部とで構成される磁気回路の抵抗を小さくすることができる。磁気回路の抵抗が小さいほど、少ない電流で多くの磁束を発生させることができ、駆動装置の出力が向上する。
特許文献1記載の駆動装置は、マグネット101と外側磁極部103a及び内側磁極部との間に所定の隙間が必要になり、その分、外側磁極部103aと内側磁極部との距離が広がってしまい、磁気回路の抵抗は大きくなる。また、マグネット101の内径部とそれに対向する内側磁極部との間には所定の間隔が必要であり、それを製造時に管理することはコスト上昇を招く。また、駆動装置の径を小さくしたり、外側磁極部103aと内側磁極部との距離を小さくしたりするために、円筒形状のマグネット101の径方向の厚みを薄くすることが強度の点で難しいという欠点がある。
そこで、本出願人は、こられの欠点を解消する駆動装置として以下のような駆動装置を提案している(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2記載の駆動装置は、マグネット、コイル、ステータ、ロータから構成される。マグネットは、外周面が周方向に分割され異なる極に交互に着磁された概略円筒形状の永久磁石から構成される。コイルは、マグネットと同心で且つマグネットの軸方向に並べて配置される。ステータは、少なくとも1つの歯形状の外側磁極部がマグネットの外周面に対向し、コイルにより励磁される。ロータは、軟磁性材料から形成されると共に回転可能に構成され、コイルの内径部に挿入され且つマグネットの内径部に固定される。
該駆動装置では、コイルの外径がマグネットの外径と略同じ寸法で且つコイルがマグネットの軸方向に並べて配置されているため、装置全体の外形寸法が小さくなる。また、コイルの内径は、ロータのコイルと重なった部分の外径に隙間を持たせた寸法にすることができるので、上記特許文献1記載の駆動装置に比べてコイルの内径を小さくでき、コイルの巻数を最大限にすることができるため、駆動装置の出力を高めることができる。
また、ロータの外側磁極部と対向しマグネットの内周面に固定される部分を内側磁極部と呼ぶとすると、コイルにより発生する磁束は、マグネットの外周面に対向する外側磁極部とマグネットの内周面に固定されたロータの内側磁極部との間を通過する。そのため、磁束は効果的にマグネットに作用する。その際、マグネットの内周面に対向する内側磁極部との間には、上記特許文献1記載の駆動装置に必要であった隙間を設ける必要がないので、外側磁極部と内側磁極部の距離を小さく構成できる。そのため、磁気抵抗を少なくでき、駆動装置の出力を高めることができる。
また、マグネットはその内径部にロータが固定されるので、機械的強度において優れる上に、マグネットの薄肉化も可能となるので、駆動装置の小型化にもなるものである。
特開2002−49076号公報 特開2004−208478号公報
上記特許文献2記載の駆動装置を更に高出力なものとするには、例えば、マグネットを高磁力特性を有するものにしたり、マグネットと外側磁極部との間の空隙を小さく設定したりする必要がある。マグネットとして高磁力特性のものを用いると、一般的にはコストが上昇する。また、マグネットと外側磁極部との間の空隙を小さく設定すると、組み立てによってはマグネット外周面と外側磁極部が接触してしまい不良となる可能性が高くなってしまうという課題がある。
本発明の目的は、小型化を図り高出力を実現すると共に部品点数及びコストの削減を可能とした駆動装置を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明の駆動装置は、内側磁極部及び両端の軸部を有し、軟磁性材料で形成されるロータと、円筒形状を有し、前記内側磁極部に固定されるものであって、前記円筒形状の外周面が円周方向に分割して着磁された着磁部を有するマグネットと、コイルが巻き付けられる巻付部と前記マグネットが固定された前記ロータを収容する中空円筒部が形成されるとともに、前記中空円筒部の内周側で周方向に等間隔となる位置に溝部が形成されるボビンと、軟磁性材料で形成され、歯形状の外側磁極部が延出して形成される第1のステータと、軟磁性材料で形成され、歯形状のヨーク部が延出して形成される第2のステータと、を有し、前記巻付部側から前記外側磁極部を前記溝部に嵌合させることで、前記外側磁極部が前記着磁部に対向する位置に配置されるとともに、前記第1のステータが前記ロータの一方の軸部を受け、前記中空円筒部側から前記ヨーク部を前記溝部に嵌合させることで、前記ヨーク部が前記着磁部に対向する位置に配置されるとともに、前記第2のステータが前記ロータの他方の軸部を受けて、前記ロータの軸方向の位置を規制し、前記コイルへの通電によって前記外側磁極部励磁されるとともに、前記ヨーク部が前記ロータを介して励磁され、このときに前記外側磁極部に現れる極と前記ヨーク部に現れる極とが互いになることを特徴とする。
本発明によれば、小型でありながら高出力駆動装置を実現することが可能となる
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る駆動装置の構成部品を示す分解斜視図、図2は、駆動装置の組立完成状態における内部構造を示す断面図である。図3は、駆動装置の第1の状態における図2のA−A線に沿う断面図、図4は、駆動装置の第2の状態における図2のA−A線に沿う断面図である。図5は、駆動装置の第1の状態における図2のB方向から見た状態を示す図、図6は、駆動装置の第2の状態における図2のB方向から見た状態を示す図である。
図1乃至図6において、駆動装置は、マグネット1、コイル2、ボビン3、第1のステータ4、ロータ5、軸受6、第2のステータ7を備えたマイクロアクチュエータとして構成されている。
マグネット1は、円筒形状のプラスチックマグネットとして構成されており、その内径部にはロータ5が固定される。マグネット1は、図3に示すように、その外周面が円周方向にn分割(本実施の形態では4分割)されると共に交互にS極とN極に着磁された着磁部1a、1b、1c、1dを備えている。マグネット1の着磁部1a〜1dとロータ5のピン5d(後述)とが所定の位相関係になるように、着磁部1a、1cは外周面がN極に、着磁部1b、1dは外周面がS極に、それぞれ着磁されている。尚、本実施の形態ではマグネット1の着磁極数を4極としているが、少なくとも2極以上であれば何極でも構わない。
コイル2は、多数の導線がボビン3に円筒状に巻き付けられたものである。コイル2は、マグネット1と同心で且つマグネット1の軸方向に関して隣り合う位置に配置される。コイル2の外径は、マグネット1の外径とほぼ同じ寸法に設定されている。
ボビン3は、プラスチック等の絶縁材料で且つ非磁性材料から形成されており、コイル2が巻き付けられる円筒形状の巻付部と、該巻付部よりも外径が大きい中空円筒部3eとから構成されている。中空円筒部3eの内周側には、溝部3a、3b、3c、3dが周方向に等間隔で形成されている。中空円筒部3eは、マグネット1の外周部に所定の隙間をもって外周部を覆う状態に配置される。ボビン3は、中空円筒部3eを介して第2のステータ7を保持する。
第1のステータ4は、軟磁性材料から形成されており、穴4cを有する円筒部と、該円筒部から軸方向に延出されたn/2個(本実施の形態では2個)の歯形状の外側磁極部4a、4bとから構成されている。外側磁極部4a、4bは、円筒形状の部材を切り欠いて形成されるものであり、マグネット1の外周面に沿って所定の隙間をもって対向すると共にマグネット1の軸と平行に配置される。また、外側磁極部4a、4bは、周方向に720/n度(本実施の形態では180度)ずれた位置関係に設定されている。第1のステータ4は、外側磁極部4a、4bがボビン3の中空円筒部3eに設けられた溝部3a、3cと嵌合し且つ溝部3a、3cに固定される(図3)。
ロータ5は、軟磁性材料から形成されており、内側磁極部5a、軸部5b、軸部5c、出力ピン5dから構成されている。ロータ5は、駆動装置の出力軸となるものであり、出力ピン5dとマグネット1の着磁位相とが所定の関係になるように、内側磁極部5aにてマグネット1の内径部に固定される。ロータ5は、マグネット1の内径部に固定されることでマグネット1と一体的に回転するように構成されている。内側磁極部5aは、マグネット1を介して第1のステータ4の外側磁極部4a、4bと対向する。ここで、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとロータ5の内側磁極部5aとの間の距離は、従来のものに比べ小さく形成されている。
軸受6は、軟磁性材料から形成されており、大径部6aと小径部6bとから構成されている。小径部6bは、第1のステータ4の穴4cに例えば圧入または接着または溶接等により固定される。大径部6aは、ボビン3の内径部に嵌合されることでボビン3と第1のステータ4とを一体的に固定する。軸受6は、内径部6cにおいてロータ5の軸部5bを回転可能に支持している。
上記のように、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bは、マグネット1の外周面に所定の隙間をもって対向すると共に、軟磁性材料からなるロータ5の内側磁極部5aとも対向している。また、第1のステータ4とロータ5とは、軸受6を介して磁気回路を形成している。これにより、コイル2に通電が行われると、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとロータ5の内側磁極部5aとは逆の極性に励磁される。
第2のステータ7は、軟磁性材料から形成されており、案内溝7c、穴7dを有する円板部と、該円板部から軸方向に延出されたn/2個(本実施の形態では2個)の歯形状のヨーク部7a、7bとから構成されている。第2のステータ7は、軸方向においてマグネット1を挟んでコイル2とは逆側に配置される。ヨーク部7a、7bは、上記円板部に対し折り曲げられた形状であり、マグネット1の外周面に沿って所定の隙間をもって対向すると共にマグネット1の軸と平行に配置される。また、上記円板部は駆動装置の天板を兼用している。
第2のステータ7は、ヨーク部7a、7bがボビン3の中空円筒部3eの溝部3b、3dに嵌合し(図3)、円板部が中空円筒部3eの端面に固定される(図2)。第2のステータ7は、非磁性材料からなるボビン3に固定されているので、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとは磁気ギャップを保って配置されることになる。また、第2のステータ7の円板部の穴7dには、ロータ5の軸部5cが回転可能に嵌合している。ヨーク部7a、7bは、コイル2によりロータ5を介して励磁される。
上記のように、第2のステータ7のヨーク部7a、7bと第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとは磁気ギャップを保っている。これにより、コイル2への通電により励磁される場合の第2のステータ7のヨーク部7a、7bの極性は、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bの極性とは異なる極性(逆の極性)となる。
また、上記のロータ5は、軸方向の位置に関して一方がボビン3により規制され、もう一方が第2のステータ7により規制されることで(図2)、駆動装置から外れることなく組み立てられる。また、ロータ5の出力ピン5dが、第2のステータ7の円板部の案内溝7c内の長手方向の一端部或いは他端部に当接することにより(図5、図6)、ロータ5の回転を規制する。
次に、上記構成を有する本実施の形態の駆動装置の動作及び作用について図1乃至図6を参照しながら詳細に説明する。
先ず、ロータ5と一体的に回転するマグネット1の回転位置が図3に示す場合における、マグネット1の着磁部の位相とロータ5の出力ピン5dとの関係は以下に示すようになる。
マグネット1の回転位置が図3に示すような状態では、ロータ5の出力ピン5dが図5に示すように第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向一端部に当接し、マグネット1は図3における時計方向の回転を阻止される位置にある。図3に示すようなマグネット1の回転位置では、マグネット1の着磁部1a、1c、1b、1dの中心が、第2のステータ7のヨーク部7a、7b、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bの中心に対し僅かに反時計方向側に位置している。
この位置でコイル2に無通電状態であると、マグネット1の着磁部1a、1c、1b、1dの中心が、第2のステータ7のヨーク部7a、7b、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bの中心に一致しようとする方向に磁力が働く。これに伴い、ロータ5及びマグネット1には時計方向に回転しようとする力が働く。この状態では、上述したようにロータ5の出力ピン5dが図5に示すように第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向一端部に当接し、ロータ5及びマグネット1は時計方向の回転を阻止されることで停止している。
次に、ロータ5と一体的に回転するマグネット1の回転位置が図4に示す場合における、マグネット1の着磁部の位相とロータ5の出力ピン5dとの関係は以下に示すようになる。
マグネット1の回転位置が図4に示すような状態では、ロータ5の出力ピン5dが図6に示すように第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向他端部に当接し、マグネット1は図4における反時計方向の回転を阻止される位置にある。図4に示すようなマグネット1の回転位置では、マグネット1の着磁部1b、1d、1a、1cの中心が、第2のステータ7のヨーク部7a、7b、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bの中心に対し僅かに時計方向側に位置している。
この位置でコイル2に無通電状態であると、マグネット1の着磁部1b、1d、1a、1cの中心が、第2のステータ7のヨーク部7a、7b、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bの中心に一致しようとする方向に磁力が働く。これに伴い、ロータ5及びマグネット1には反時計方向に回転しようとする力が働く。この状態では、上述したようにロータ5の出力ピン5dが図6に示すように第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向他端部に当接し、ロータ5及びマグネット1は反時計方向の回転を阻止されることで停止している。
図3、図5の状態は、マグネット1の着磁部1a、1c、1b、1dの中心が、第2のステータ7のヨーク部7a、7b、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bの中心に対し僅かに反時計方向側に位置している状態である。且つ、ロータ5の出力ピン5dが第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向一端部に当接し、ロータ5及びマグネット1が時計方向の回転を阻止されている状態である。これを第1の状態とする。
第1の状態からコイル2に通電を行い、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bをS極、マグネット1の内径部に位置しているロータ5の内側磁極部5aをN極、第2のステータ7のヨーク部7a、7bをN極に励磁する。これに伴い、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bに現れるS極は、主としてマグネット1の着磁部1b、1dに作用する。また、第2のステータ7のヨーク部7a、7bに現れるN極は、主としてマグネット1の着磁部1a、1cに作用する。これにより、ロータ5及びマグネット1を反時計方向に回転させる。
そして、図6に示すようにロータ5の出力ピン5dが第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向他端部に当接し、ロータ5及びマグネット1は反時計方向の回転を阻止される位置まで回転し停止する。この状態でコイル2への通電を切断しても、ロータ5及びマグネット1は上述したようにこの位置での状態が保持される。
図4、図6の状態は、マグネット1の着磁部1b、1d、1a、1cの中心が、第2のステータ7のヨーク部7a、7b、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bの中心に対し僅かに時計方向側に位置している状態である。且つ、ロータ5の出力ピン5dが第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向他端部に当接し、ロータ5及びマグネット1が反時計方向の回転を阻止されている状態である。これを第2の状態とする。
第2の状態からコイル2に通電を行い、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bをN極、マグネット1の内径部に位置しているロータ5の内側磁極部5aをS極、第2のステータ7のヨーク部7a、7bをS極に励磁する。これに伴い、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bに現れるN極は、主としてマグネット1の着磁部1a、1cに作用する。また、第2のステータ7のヨーク部7a、7bに現れるS極は、主としてマグネット1の着磁部1b、1dに作用する。これにより、ロータ5及びマグネット1を時計方向に回転させる。
そして、図5に示すようにロータ5の出力ピン5dが第2のステータ7の案内溝7c内の長手方向一端部に当接し、ロータ5及びマグネット1は時計方向の回転を阻止される位置まで回転し停止する。この状態でコイル2への通電を切断しても、ロータ5及びマグネット1は上述したようにこの位置での状態が保持される。
以上のことから、本実施の形態の駆動装置は、コイル2に対する通電方向を変えることによって、マグネット1の内径部に固定されたロータ5が所定角度内で往復回転動作が可能な駆動装置となる。
次に、本実施の形態の駆動装置の特徴について説明する。
本駆動装置は、マグネット1の内径部がロータ5によって埋められているので、上記特許文献1(特開2002−49076号公報)記載の駆動装置と比較し、マグネットの機械的強度が大きくなる。また、ロータ5はバックメタルとして作用するので、マグネット1の磁気的劣化も少ない。また、マグネット1の機械的強度が大きく且つ磁気的劣化も少なくなるので、マグネット1の径方向の厚みを薄くすることも可能となり、径寸法に関して非常にコンパクトなマイクロアクチュエータとなる。
また、本駆動装置は、マグネット1の外周面と内周面に各々対向する第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとロータ5の内側磁極部5aとが、マグネット1を挟む磁路を形成するので、磁気抵抗が少ないものとなる。また、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとロータ5の内側磁極部5aとの間の距離は、マグネット1の厚みと、マグネット1と外側磁極部4a、4bとの間のギャップのみとなる。そのため、上記特許文献1記載の駆動装置に比べてギャップを縮めることができるので、コイル2により発生する磁力が効果的にマグネット1に作用する。以上により、出力が高くコンパクトで且つ安定した動作特性を有する駆動装置を実現することが可能となる。
一方、上記特許文献1記載の駆動装置は、マグネットの外径部と外側磁極部の隙間を精度良く保って組み立てる必要があるほかに、マグネットの内径部に対向する位置にある内側磁極部もマグネットに対し所定の隙間を設けて配置する必要がある。そのため、部品精度のばらつきや組み立て精度が悪いと上記隙間を確保できず、内側磁極部がマグネットに接触してしまうなどの不良が生じる可能性もあった。
これに対し、本駆動装置は、マグネット1の外径部と第1のステータ4の外側磁極部4a、4b、第2のステータ7のヨーク部7a、7bとの間の隙間のみを管理するだけでよいので、組み立てが容易となり、不良が生じる可能性も低くなる。
また、本駆動装置は、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bがコイル2により励磁され、該外側磁極部4a、4bに現れる極がマグネット1の着磁部に作用し、駆動力を発生する。これに加えて、第2のステータ7のヨーク部7a、7bがコイル2によりロータ5を介して励磁され、該ヨーク部7a、7bに現れる極がマグネット1の着磁部に作用し、駆動力を発生する。
本駆動装置の全体での駆動力は、上記特許文献2(特開2004−208478号公報)記載の駆動装置のように、第1のステータの外側磁極部のみで駆動力を発生するタイプのものに比較して増加し、コンパクトでありながら大きな駆動力となる。しかも、第2のステータ7はロータ5の軸方向の位置を規制する部材としても機能しているので、上記特許文献2記載の駆動装置に比較してコストの上昇はない。
また、本駆動装置は、第2のステータ7の円板部が駆動装置の天板を兼用すると共に、第2のステータ7の円板部をコイル2が巻回されるボビン3の中空円筒部3eの端面により保持する構成としているので、別個に天板や第2のステータ保持部材を設けることが不要となる。これにより、部品点数及びコストの削減を図ることが可能となる。
更に、本実施の形態の駆動装置は以下のような特徴も有する。
コイル2への通電により発生する磁束は、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとロータ5の内側磁極部5aとの間にあるマグネット1を横切るので、効果的に作用する。
また、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bは、概略円筒形状のマグネット1の軸方向と平行な方向に延出する歯形状に形成しているため、駆動装置の直径方向に関する寸法を小さく構成することができる。これにより、非常に小径の円筒形状のマイクロアクチュエータとすることが可能となる。
また、コイル2は1つで構成されるので、コイル2に対する通電用の配線及び制御回路の構成を単純にすることが可能となると共に、コストも低減することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、駆動装置の外径は、マグネット1の外径に加えて、第1のステータ4の外側磁極部4a、4b、第2のステータ7のヨーク部7a、7bをマグネット1に対向させるだけの大きさがあればよい。また、駆動装置の軸方向の長さは、マグネット1の長さにコイル2の長さを加えた長さがあればよい。即ち、第1のステータ4の外側磁極部4a、4b、第2のステータ7のヨーク部7a、7bをマグネット1の軸と平行な歯形状とし、マグネット1の軸方向に隣接して1つのコイル2を配置しているので、駆動装置を非常に小型化することが可能となる。
また、第1のステータ4の外側磁極部4a、4bを励磁し、該外側磁極部に現れる極をマグネット1の着磁部に作用させ駆動力を発生させるのに加えて、第2のステータ7のヨーク部7a、7bを励磁し、該ヨーク部に現れる極をマグネット1の着磁部に作用させ駆動力を発生させる。また、従来の駆動装置に比べて第1のステータ4の外側磁極部4a、4bとロータ5の内側磁極部5aとの間の距離を小さく構成している。これにより、全体として大きな駆動力を発生させることができ、高出力の駆動装置を実現することが可能となる。
また、第2のステータ7がロータ5の軸方向の位置を規制する部材として機能し、第2のステータ7の円板部が駆動装置の天板を兼用し、第2のステータ7の円板部をボビン3により保持する。これにより、部品点数及びコストの削減を図ることが可能となる。
また、駆動装置の組み立て時には、マグネット1の外径部と第1のステータ4の外側磁極部4a、4b、第2のステータ7のヨーク部7a、7bとの間の隙間のみを管理するだけでよい。更に駆動装置を構成する部品は従来の駆動装置と比べて製造の容易な部品である。これにより、駆動装置の組み立て時における精度の管理を容易に行うことが可能となる。
また、マグネット1の内径部にロータ5を固定することで、マグネット1の機械的強度を大きくし且つ磁気的劣化も少なくすることが可能となる。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、第1のステータ4に2つの外側磁極部4a、4bを配設した場合を例に挙げたが、本発明は、これに限定されるものではなく、第1のステータ4に少なくとも1つの外側磁極部が配設されていればよい。
上記実施の形態では、第2のステータ7に2つのヨーク部7a、7bを配設した場合を例に挙げたが、本発明は、これに限定されるものではなく、第2のステータ7に少なくとも1つのヨーク部が配設されていればよい。
本発明の実施の形態に係る駆動装置の構成部品を示す分解斜視図である。 図1の駆動装置の組立完成状態における内部構造を示す断面図である。 駆動装置の第1の状態における図2のA−A線に沿う断面図である。 駆動装置の第2の状態における図2のA−A線に沿う断面図である。 駆動装置の第1の状態における図2のB方向から見た状態を示す図である。 駆動装置の第2の状態における図2のB方向から見た状態を示す図である。 従来例に係る駆動装置の構成を示す分解斜視図である。 図7の駆動装置の組立完成状態における内部構造を示す断面図である。
符号の説明
1 マグネット
1a、1b、1c、1d 着磁部
2 コイル
3 ボビン
4 第1のステータ
4a、4b 外側磁極部
5 ロータ
5a 内側磁極部
6 軸受
7 第2のステータ
7a、7b ヨーク部

Claims (2)

  1. 内側磁極部及び両端の軸部を有し、軟磁性材料で形成されるロータと、
    円筒形状を有し、前記内側磁極部に固定されるものであって、前記円筒形状の外周面が円周方向に分割して着磁された着磁部を有するマグネットと、
    コイルが巻き付けられる巻付部と前記マグネットが固定された前記ロータを収容する中空円筒部が形成されるとともに、前記中空円筒部の内周側で周方向に等間隔となる位置に溝部が形成されるボビンと、
    軟磁性材料で形成され、歯形状の外側磁極部が延出して形成される第1のステータと、
    軟磁性材料で形成され、歯形状のヨーク部が延出して形成される第2のステータと、を有し、
    前記巻付部側から前記外側磁極部を前記溝部に嵌合させることで、前記外側磁極部が前記着磁部に対向する位置に配置されるとともに、前記第1のステータが前記ロータの一方の軸部を受け、
    前記中空円筒部側から前記ヨーク部を前記溝部に嵌合させることで、前記ヨーク部が前記着磁部に対向する位置に配置されるとともに、前記第2のステータが前記ロータの他方の軸部を受けて、前記ロータの軸方向の位置を規制し、
    前記コイルへの通電によって前記外側磁極部励磁されるとともに、前記ヨーク部が前記ロータを介して励磁され、このときに前記外側磁極部に現れる極と前記ヨーク部に現れる極とが互いになることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記ロータには、出力ピンが形成されるとともに、前記第2のステータには、前記出力ピンが挿通され、前記ロータの回転範囲を制限する案内溝が形成され、
    前記着磁部の中心が前記外側磁極部及び前記ヨーク部の中心に対してわずかに第1の回転方向に回転した位置を前記出力ピンが前記案内溝の一端部に当接する位置とし、
    前記着磁部の中心が前記外側磁極部及び前記ヨーク部の中心に対してわずかに前記第1の回転方向とは逆の第2の回転方向に回転した位置を前記出力ピンが前記案内溝の他端部に当接する位置とすることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
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