JP4532758B2 - 多孔性構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多孔性構造体の製造方法に関する。すなわち、人工皮革、合成皮革などの皮革様シート構造体、又は多孔性の樹脂コーティングした繊維製品などの多孔性構造体、さらに詳しくは、連続多孔を有する多孔質層を基材内部又は上部に形成することにより、より天然皮革に近い構造体を有する多孔性構造体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
天然皮革は丈夫で通気性に優れているという特性を生かして衣料や靴などに使用されてきた。しかし、天然皮革は高価であることや、動物愛護等の事情から、天然皮革の代替品として天然皮革により近い擬革様物が求められており、かかる擬革様物の製造方法がいくつか提案されている。その殆どが天然皮革と類似した構造体、すなわち多孔性構造体を得ることを目的とし、得られる多孔性シートや多孔性布帛等の多孔性構造体は、人工皮革、合成皮革などの擬革様物として衣料や靴に多用されている。
【0003】
かかる多孔性構造体の製造方法としては、ポリウレタン等の重合体を水溶性有機溶剤の溶液として基材に含浸又はコーティングし、その重合体を溶解せず、かつその溶剤と混和性を有する溶剤にて処理することによって重合体を凝固せしめ、脱溶剤後に乾燥する湿式凝固法又は乾式凝固法、基材上に形成した合成樹脂層の上に押出機を用いて合成樹脂溶融物を膜状に押し出し一体化する溶融製膜方法、W/O型エマルジョンから多孔質被膜を形成する方法などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の湿式凝固方法では、使用される水溶性有機溶剤の引火性が強く毒性も強いものが多いことから、火災の危険性や作業環境の悪化、排水による自然環境悪化等を防止するため、設備、回収などのコストが高くなるという問題があった。また、前記の溶融製膜方法では、合成樹脂溶融物を作製するのに150〜200℃という温度が必要であり、また押し出すための加温加圧が必要となり作業上危険性を伴うという問題があった。さらに、前記のW/Oエマルジョンから多孔質被膜を形成する方法では、溶剤蒸発乾燥時の収縮が大きく一旦多孔質となったものが潰れやすく多孔の制御に環境条件の制約が多く、また使用される水溶性有機溶剤の引火性が強くて毒性も強いものが多いという問題があった。
従って、このような従来の製造方法の有する問題点のない、強い引火性や毒性を有する水溶性有機溶剤を使用せずに、かつ高温高圧処理の必要もなく、安全かつ低コストで容易に多孔制御が可能な多孔性構造体の製造方法の開発が強く望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる要望を満たす多孔性構造体の製造方法を開発すべく鋭意研究し、特定の水溶性混合物を基材に付与し、蒸気により湿熱加熱することで多孔体を形成し、その後乾燥させて連続多孔を有する多孔質層を基材内部又は上部に形成した天然皮革に近い構造を有する多孔性構造体が得られることを見出しこの知見に基づき本発明を完成させた。
【0006】
すなわち、本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、(A)ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン/酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂及びポリエステル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂の水性液である熱可塑性バインダー水性液と(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物とに加えて、(C)シリカ又はコロイダルシリカから選ばれる少なくとも一種の無機化合物、(D)ゼラチン、カゼイン、乳精タンパク質、コラーゲン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ポリアクリル酸ナトリウム塩及びアルギン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種である水溶性有機高分子並びに(E)5重量%水溶液の曇点が50℃以上である高曇点界面活性剤、からなる群より選ばれる少なくとも一種とを含む混合液を基材に付与し、その後、蒸気による湿熱加熱(高周波加熱若しくは高周波誘電加熱を併用する場合を含む)による加熱により多孔体を形成し、必要ならばさらに乾燥させることを特徴とするものである。
そして、前記混合液における前記(A)熱可塑性バインダー水性液と前記(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物との重量比が固形分換算で(A):(B)=100:1〜100:150である。
【0008】
らに、本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、前記(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物が、重亜硫酸塩による末端イソシアネートブロック化物であることを特徴とするものである。
【0009】
らに、本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、前記(A)熱可塑性バインダー水性液と、前記(C)無機化合物との重量比が、固形分換算で(A):(C)=100:1〜100:50であることを特徴とするものである。
【0010】
らに、本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、前記(A)熱可塑性バインダー水性液と、前記(D)水溶性有機高分子との重量比が、固形分換算で(A):(D)=100:2.5〜100:100であることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、前記(E)高曇点界面活性剤が、高級アルコールのアルキレンオキシド付加物、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アルキレンオキシド付加物、高級脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アマイドのアルキレンオキシド付加物、ポリプロピレンオキシド・エチレンオキシド共重合体、多価アルコールの脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アルカノールアマイド、ポリオキシアルキレンエーテル変性ポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするものである。
【0012】
さらに、本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、前記(A)熱可塑性バインダー水性液と、前記(E)高曇点界面活性剤の重量比が、固形分換算で(A):(E)=100:2.5〜100:35であることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、特定の水溶性混合物を基材に付与し、蒸気により湿熱加熱することで多孔体を形成し、さらにその後乾燥させ、多孔性構造体を得るものである。
【0014】
ここで特定の水溶性混合物とは、特定の熱可塑性バインダー水性液(A)とウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物(B)とに、さらに特定の無機化合物(C)、水溶性有機高分子(D)、高曇点界面活性剤(E)からなる群より選ばれる少なくとも一種とを組み合わせた混合物である。
【0015】
本発明で用いられる(A)熱可塑性バインダー水性液は、固形分が極端に少なくて乾燥後に樹脂分が被膜を形成しずらいなどの問題のないようなものであれば特に制限はない。例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミノ酸系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン/酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂などの水性液の単体又はこれらの混合物や、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、天然ゴムなどのラテックスの水性液の単体又はこれらの混合物が好ましく使用できる。また、これらの水性液を界面活性剤を乳化剤として用いて水分散体としても良く、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性の何れであっても良い。本発明において好ましいものとしては、得られる多孔性構造体の風合いが柔軟になることからポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン/酢酸ビニル系樹脂の水性液、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、天然ゴムなどのラテックスの水性液であり、特に好ましいものはポリウレタン系樹脂の水性液である。
【0016】
本発明で用いられる(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物は、ウレタンプレポリマーであって、さらにそのウレタンプレポリマー末端のイソシアネート基がブロック剤でブロックされ、親水性かつ水溶液の状態で長期間保存可能であり、該ブロック剤が、加熱(50〜150℃程度)により脱ブロックして活性なイソシアネート基を生成し、プレポリマー分子内又は分子間で重付加反応(ポリウレタン重合体を与える)や他の官能基と付加反応を起こし得るものであれば特に制限はない。
【0017】
具体的には、(1)2個以上の活性水素原子を有する化合物、(2)分子内に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネート、また必要により(3)少なくとも2個の活性水素原子を有する鎖伸長剤を反応して得られる末端イソシアネート基を有する化合物のイソシアネート基をブロックしたものである。
【0018】
ここで、(1)の2個以上の活性水素原子を有する化合物としては、末端あるいは分子中に2個以上のヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基又はメルカプト基を有するものであり、これらの内で特に好ましいものはポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリカーボネートなどが挙げられる。ポリエーテルとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリンなどを重合した生成物、及びこれらのランダム共重合物又はブロック共重合物、若しくは多価アルコールへの付加重合物などが挙げられる。ポリエステル、ポリエーテルエステルとしては、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、無水マレイン酸などの多価飽和カルボン酸や不飽和カルボン酸又は酸無水物などと、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなどの多価飽和アルコールや不飽和アルコール類、比較的低分子量のポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレンエーテルグリコール類及びこれらの混合物とから得られる、主として線状又は分枝状の縮合生成物が挙げられる。また、ラクトン及びヒドロキシ酸から得られるポリエステル類、さらには予め製造されたポリエステル類にエチレンオキシド又はプロピレンオキシドなどを付加したポリエーテルエステル類を使用することができる。
【0019】
また、(2)分子内に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネートとしては、トルイレンジイソシアネートの異性体類、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネートなどの芳香脂肪族ジイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート、ノルボルンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート類、及びこれらのイソシアネート化合物とトリメチロールプロパンなどを予め付加したポリイソシアネート類の単独若しくは混合物を使用することができる。
【0020】
さらに、(3)少なくとも2個の活性水素原子を有する鎖伸長剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのグリコール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール類、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジンなどのジアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミノアルコール類、チオジエチレングリコールなどのチオジグリコール類、及び水も使用することができる。
【0021】
前記化合物よりウレタンプレポリマーを合成するには、従来より知られている一段式又は多段式でイソシアネートを重付加する方法が好ましく使用できる。すなわち、150℃以下、好ましくは50〜120℃の温度条件で5分以上数時間反応させる方法である。また、この反応で活性水素原子に対するイソシアネー基の比率、イソシアネート基/活性水素原子は1以上で自由に選ぶことができるが、以下説明するように熱反応性を有するブロック化イソシアネート構造が必要であることからウレタンプレポリマー中に遊離のイソシアネート基が残存することが必要である。また、遊離のイソシアネート基含有量は10重量%以下、好ましくは2〜7重量%とすることが好ましい。これ以上又はこれ以下の重量%では、得られるウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物の水溶液が不安定になる傾向がある。
【0022】
本発明においては、得られた末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーが親水性かつ熱反応性のウレタン組成物であることが必要であり、この目的で末端イソシアネート基をブロック剤でブロックする。かかるブロック剤は末端イソシアネート基と反応して親水性かつ熱反応により容易に脱ブロック剤して活性なイソシアネート基を再生できるものであれば特に制限はない。具体的には、重亜硫酸塩、オキシムがブロック剤として使用可能であり、特に好ましくは重亜硫酸塩があげられる。ブロック物を得る反応条件は、これらブロック剤とイソシアネート基との反応性に基づき当業者であれば容易に選択することができる。
【0023】
ブロック剤が重亜硫酸塩の場合、ウレタンプレポリマーと重亜硫酸塩水溶液とを混合してイソシアネート基をブロック化してウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物とする。この反応は発熱反応で重亜硫酸塩と水との競争反応となり、重亜硫酸塩との十分なブロック化を選択的に行うためには反応温度は50℃以下が望ましく、特に好ましくは20〜40℃であり、5分から2時間程度、十分に撹拌しながら反応を進行させる。その後、適度な濃度に水で希釈して親水性かつ熱反応性のウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物とする。この化合物は水溶液の状態で長期間保存可能であり、通常50〜150℃に加熱すればブロック剤の重亜硫酸塩が解離し、活性なイソシアネート基を再生し、プレポリマー分子内又は分子間で重付加反応を起こしポリウレタン重合体となったり、他の官能基と付加反応を起こす性質を有する。
【0024】
前記(A)熱可塑性バインダー水性液と、前記(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物との重量比は、固形分換算で(A):(B)=100:1〜100:150であることが好ましい。重量比が100:1以下である場合には、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物が熱解離して活性なイソシアネート基は再生するが、その架橋効果が充分ではなく、更に全体量に占める割合が相対的に少なくなることから副反応である水との反応による二酸化炭素の発生量も少なく、合わせてブロック剤の重亜硫酸塩が解離したときに発生する亜硫酸ガスの量も少なくなり、多孔を形成するときの発泡効果が小さくなる恐れがある。逆に重量比が100:150以上となった場合には、熱解離して活性なイソシアネート基を再生するが、そのイソシアネート基の全体量に占める割合が相対的に多くなりすぎることにより、(A)の熱可塑性バインダーとの結合は充分であるものの、ブロック剤の重亜硫酸塩が解離したときに発生する亜硫酸ガスの量が多くなりすぎて、形成される多孔が必要以上に空間を持つものとなり強度的に脆弱なものとなる恐れがある。
【0025】
本発明で用いられる(C)無機化合物は熱可塑性バインダーの水性液中に分散し、加熱凝固する際に核となり易いもの、もしくは水性液中で水を引きつけることにより樹脂自体を多孔体の構造にし易くするものであり、シリカ、コロイダルシリカが挙げられる。そしてその形態としては粉体、これらの分散体、ゾル、ゲルなどが挙げられる。
【0026】
また、(A)熱可塑性バインダー水性液と(C)無機化合物の重量比は、固形分換算で(A):(C)=100:1〜100:50の範囲であることが好ましい。(A):(C)の重量比が100:1未満である場合には、水分の保持率が上がらず多孔性の構造体になりづらく、100:50を超える場合には、基本骨格となる樹脂中に多く無機化合物が分散していることによって、布帛やシートの強度が低下して多孔性構造体が脆弱な物となり、脆くなる傾向がある。
【0027】
本発明に用いられる(D)水溶性有機高分子は、吸水保持性が高くゲル化を起こし多孔性の構造形成を補強するものであれば特に制限はない。植物体、動物体や植物体の天然物や人工物が用いられる。植物体より得られるものとして、グアーガム、サイリウムガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、カテイガム、ローカストビーンガム、タラガム、タマリンドガム、アラビノガラクタンなどのガム類、ペクチン、寒天、カラギーナン、ファーセラン、アルギン酸及びその塩、小麦タンパク、大豆タンパク、コーンタンパク、ポテトタンパクなどのタンパク類、微結晶セルロース、コーンヘミセルロース、マンナンなどが挙げられる。微生物より得られるものとして、キサンタンガム、ジュランガム、カードラン、デキストラン、レバン、シクロデキストリン、プルランなどが挙げられる。
【0028】
また、動物体より得られるものとして、にかわ、ゼラチン、カゼイン、乳精タンパク質、アルブミン、コラーゲンなどが挙げられる。
さらに、合成品としてアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、アルキルヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシアルキルセルロース、カルボキシヒドロキシアルキルセルロース、硫酸化セルロース、リン酸化セルロース、若しくはこれらの誘導体などのセルロース由来のもの、デンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン、デンプン水素添加物などのデンプン由来のもの、ポリデキストロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルキルエーテル、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸及びこれらの共重合体の金属塩、ポリアクリルアミドなどの水溶性ポリビニル化合物及びその誘導体、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル、及びこれらの混合物などが挙げられる。
【0029】
これらの水溶性有機高分子のうち、工業的見地から、ゼラチン、カゼイン、乳精タンパク質、コラーゲン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ポリアクリル酸ナトリウム塩、アルギン酸ナトリウムが好ましく、特にヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムが好ましい。
【0030】
さらに、(A)熱可塑性バインダー水性液と(D)水溶性有機高分子との重量比は、固形分換算で(A):(D)=100:2.5〜100:100の範囲であることが好ましい。(A):(D)の重量比が100:2.5未満の場合には、水分の保持率が上がらず多孔性構造体になりづらく、100:100を超える場合には、基本骨格となる樹脂強度が低下して多孔性構造体が脆弱な物となる傾向がある。
【0031】
本発明に用いられる(E)5重量%水溶液の曇点が50℃以上である高曇点界面活性剤は、樹脂液の感熱ゲル化温度を低下させるものであり、水の沸点以下で樹脂液が流動性を失ってゲル化するものであれば特に制限はない。例えば、天然高級アルコールとしてのラウリルアルコール、セチルアルコール、オレイルアルコールなどの単一組成物、或いはヤシ油還元アルコール、牛脂還元アルコールなどの炭素数の異なるアルコールの混合物のアルキレンオキシド付加物;合成高級アルコールであるアルフォール1214などのチーグラーアルコール、三菱化学(株)製のドバノール25、ダイヤドール115などの改良オキソアルコール、(株)日本触媒製のソフタノール30、ソフタノール90、ソフタノール120などのセカンダリーアルコールのアルキレンオキシド付加物;ノニルフェノール、ドデシルフェノール、オクチルフェノールなどのアルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物;ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸のアルキレンオキシド付加物;オクチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミンなどの高級脂肪族アミン、オレイン酸アマイドなどの脂肪酸アマイドのアルキレンオキシド付加物;旭電化(株)製のアデカプルロニックL−44、アデカプルロニックF−88などのポリプロピレンオキシド・エチレンオキシド共重合体;グリセリン、ペンタエリスリット、ソルビット、ソルビタン、ソルバイトなどの多価アルコールとラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの脂肪酸との多価アルコール脂肪酸エステルやこの多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物;砂糖などの糖類の脂肪酸エステル;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミンなどのアルカノールアミン類と脂肪酸の縮合によって合成される脂肪酸アルカノールアマイド、例えば、ジエタノールアミン2モルとラウリン酸1モルとを脱水縮合したナイノール型である1:2モル型脂肪酸アルカノールアマイド、ジエタノールアミン1モルとラウリン酸1モルとを脱水縮合したエキストラ型、スーパーアミドなどの1:1モル型脂肪酸アルカノールアマイド;ポリシロキサン分子の末端、もしくは側鎖にポリオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレンエーテル変性ポリシロキサンなどが挙げられる。
【0032】
これらの内好ましいものとしては、5重量%水溶液の曇点が50℃以上である高級アルコールのアルキレンオキシド付加物、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アルキレンオキシド付加物、高級脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アマイドのアルキレンオキシド付加物、ポリプロピレンオキシド・エチレンオキシド共重合体、多価アルコールの脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキサシド付加物、脂肪酸アルカノールアマイド、ポリオキシアルキレンエーテル変性ポリシロキサンである。また、好ましいアルキレンオキシドはエチレンオキシドである。曇点が50℃以下(5重量%水溶液)の場合には、ゲル化促進の効果が少なく、多孔形成時に孔の絶対量が少なくなり、多孔にする効果が落ちる傾向がある。
【0033】
また本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、前記説明した特定の成分を含む混合物を、基材に含浸等し、湿熱加熱処理して多孔体を形成させ、その後乾燥させることを特徴とする。
【0034】
以上説明した本発明にかかる混合物を付与し得る基材としては、前記説明した特定の成分を含む混合物が付着でき、乾燥後、多孔層を含む樹脂成分による被膜の形成が可能なものであれば特に制限はない。例えば、離型紙、紙、プラスチックフィルム、ガラス板、金属板、羊毛・絹・綿等の天然繊維、ナイロン・ポリエステル・アクリル等の合成繊維、及びこれらの混紡、混繊、混編により作製された編物、織物、不織布等があげられる。
【0035】
また、該基材に前記混合物を付与する方法は、前記説明した混合物が流失してしまい、本発明に係る多孔性構造体が形成できなくなる方法以外であれば特に制限はない。例えば、含浸、コーティング、噴霧などの通常公知の方法が好ましく採用され、付与量等の条件については当業者であれば容易に選択することができる。
【0036】
本発明では、このように処理された基材を加熱することで多孔体を形成することを特徴とする。加熱方法については特に制限はないが、蒸気による湿熱加熱が好ましい。さらに必要ならば高周波加熱若しくは高周波誘電加熱を併用することも可能である。
【0037】
蒸気による湿熱加熱の条件としては、含浸、コーティング、噴霧等の方法にて付与した混合液の組成、付着量によって適宜選択することができ、含浸、コーティング、噴霧等の方法で付与した混合液中の樹脂成分がゲル化凝固する温度以上とすることが必要である。この混合液中の樹脂成分が溶融する場合には樹脂を骨格とした多孔性構造体を形成することが困難となるため、温度は通常50〜150℃の範囲であり、好ましくは70〜120℃、特に好ましいのは90〜110℃の範囲である。温度が50℃未満では混合液中の樹脂のゲル化凝固が不十分となったり、150℃を超えると混合液中の樹脂分が溶融したり、ゲル化凝固した樹脂分が再付着を起こすなどの問題を起こす傾向がある。
【0038】
蒸気量は、この混合液中の水分が完全に蒸発してしまう場合には、本発明の多孔性構造が保持できなくなるおそれがあるため、通常、蒸気圧は0.01〜5kg/cm2であり、好ましくは0.1〜2kg/cm2である。特に、基材に処理した混合液が蒸気の圧力により不均一に吹き飛ばされることなく、目的とする均一な多孔性シートや多孔性の布帛などの多孔性構造体の製造目的には、0.2〜1kg/cm2であることが好ましい。0.01kg/cm2未満では、混合液中の水分が蒸発してしまい多孔性構造が保持できなくなる傾向がある。また、5kg/cm2を超えると、蒸気の圧力で樹脂成分が不均一となる傾向がある。
【0039】
湿熱加熱の時間については、混合液中の樹脂成分が十分に多孔性構造となるのに要する時間保持する必要があり、通常10秒〜100分であり、好ましくは30秒〜10分であるが、実際の現場での作業性を考慮すると特に好ましいのは、1〜7分である。
【0040】
場合により併用する高周波加熱若しくは高周波誘電加熱は、高周波磁場内に被加熱物である誘電体を通し、誘電体を構成する分子が誘導分極を起こし双極子となり、ヒステリシス損と渦電流によるジュール熱によって極めて短時間に発熱を起こすことが可能な方法である。この方法の利点は極めて高い熱効率で、短時間で熱をかけることができることであり、各部が一様に発熱することで均一な加熱が可能になることである。本発明の混合液を含浸、コーティング又は噴霧した基材を蒸気による湿熱加熱と、高周波加熱又は高周波誘電加熱とを併用することで内部加熱により水分が蒸発をすることなく短時間で多孔性構造体を形成することが可能となる。
【0041】
高周波加熱若しくは高周波誘電加熱の条件としては、工業用として割り当てられている周波数帯を使用して、蒸気による湿熱加熱で多孔性構造体の水分保持が可能な範囲であって、高周波加熱又は高周波誘電加熱の熱により多孔性構造体が損傷せず、しかも混合液を付与した基材に対しての樹脂の固着力が、洗浄などの工程により必要以上に脱落することのない程度の熱量を発生する条件で加工する必要があり、混合液の組成や付着量によっても異なるが、通常の電力は2〜20kw/h(2450MHz)であり、好ましくは5〜15kw/h(2450MHz)である。更に、基材に対しての樹脂の固着をより強固にして、理論上の固着率に近いものとするのに特に好ましいのは10〜12kw/h(2450MHz)である。
【0042】
本発明においてはさらに加熱処理した基材を乾燥することが特徴である。熱風乾燥機等により直接乾燥するか、若しくは温水又は冷水による洗浄工程を経た後に乾燥をすることも可能である。
さらにその後、増粘剤、柔軟剤等の他薬剤を適宜配合して処理することも可能である。
【0043】
本発明に係る製造方法において使用する前記混合物には、上で説明した(A)熱可塑性バインダー水性液と(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物とに、(C)無機化合物、(D)水溶性有機高分子及び(E)高曇点界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種とを含む混合液にさらに従来より多孔性構造体を形成する際に用いられている種々の他の成分を適宜配合することも可能である。例えば、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等の界面活性剤、シリコーン系化合物等の消泡剤、反応用触媒、架橋剤、マイグレーション防止剤、増粘剤、塩化ナトリウム、芒硝等の無機塩、顔料などが挙げられる。
【0044】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
以下の実施例中の部は重量部、%は重量%を示す。
【0045】
合成例1
5Lフラスコに、窒素気流下で「アデカポリエーテルCM−224」(旭電化工業(株)製)618g、「アデカポリエーテルG−1500」(旭電化工業(株)製)351gを仕込み、攪拌混合後、ヘキサメチレンジイソシアネート275gを投入し、昇温して120℃とし、6時間反応を行った。NCO%が6.8%となった時点で冷却し、30℃でイソプロピルアルコール1000gを投入し、均一な溶液とした。次いで、予め重亜硫酸ナトリウム249gを水458gに溶解しておいた水溶液を撹拌しながら投入し、重亜硫酸ブロック反応を進行させた。初期は乳白濁分散液状であるが反応後1時間で微白濁溶液となった。その後、水2049gを投入し、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルションを得た。
【0046】
固形分
シャーレに試料5gを取り、これを105℃の乾燥機(パーフェクトオーブンPV−210、タバイエスペック(株)製)中に3時間放置した後の加熱残分(重量%)。
以下に、実施例、比較例で用いた熱可塑性バインダー水性液等の固形分%(重量%)を記載する。
(A)熱可塑性バインダー水性液
エバファノールAP−12(日華化学(株)製) 40%
エバファノールAP−24(日華化学(株)製) 30%
エバファノールHA−11(日華化学(株)製) 30%
エバファノールHA−15(日華化学(株)製) 30%
(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物
合成例1 30%
エバファノールAL−3(日華化学(株)製) 30%
(C)無機化合物
ニコソルト209(日華化学(株)製) 20%
アエロジル380(日本アエロジル(株)製) 100%
(D)水溶性有機高分子
パラソルブ 30(大原パラジウム(株)製) 30%
ニッカガムMA−44(日華化学(株)製) 100%
(E)高曇点界面活性剤
シリコーンKF−351(信越シリコーン工業(株)製) 100%
シリコーンSH3746(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製) 100%
その他の成分
NKカタリストSL(日華化学(株)製) 10%
NKアシストCI(日華化学(株)製) 40%
ネオステッカーN(日華化学(株)製) 32%
【0047】
実施例1
ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−12」(日華化学(株)製)30部、ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−24」(日華化学(株)製)10部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)20部、コロイダルシリカ「ニコソルト209」(日華化学(株)製)10部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、シリコーン系活性剤「シリコーンKF−351」(信越シリコーン工業(株)製)3部、増粘多糖類「パラソルブ 30」(大原パラジウム(株)製)20部、水16部を配合し、均一に分散させた。
この分散液をナイロン/ポリエステル(65/35)不織布にピックアップ300%で含浸した後、蒸気による湿熱加熱、高周波誘電加熱を5分間行った。次に、50℃の温水槽で10分間洗浄を行った後マングルにて絞液し、その後熱風循環式乾燥機にて110℃で5分間熱風乾燥を行い、さらに130℃で5分間熱処理を行った。
得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真観察(600倍)を行ったところ、布帛内部の樹脂と繊維が非接着構造となっており、樹脂自体は細かい多孔体であり、風合いは柔軟であった(図1)。
【0048】
実施例2
ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−12」(日華化学(株)製)50部、ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−24」(日華化学(株)製)25部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)20部、コロイダルシリカ「ニコソルト209」(日華化学(株)製)10部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、増粘剤「ニッカガムMA−44」(日華化学(株)製)1.5部、水27部を配合し、均一に分散させた。
この分散液をナイロン/ポリエステル(70/30)不織布にピックアップ180%で含浸した後、蒸気による湿熱加熱を温度100℃、蒸気量0.4kg/cm2で10分間行った。次に、50℃の温水槽で10分間洗浄を行った後マングルにて絞液し、その後熱風循環式乾燥機にて120℃で8分間熱風乾燥を行った。
得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真観察(600倍)を行ったところ、布帛内部の樹脂と繊維が非接着構造となっており、樹脂自体は細かい多孔体であり、風合いは柔軟であった。
【0049】
実施例3
ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−12」(日華化学(株)製)40部、合成例1で合成したウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション10部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.3部、コロイダルシリカ「ニコソルト209」(日華化学(株)製)10部、シリコーン系活性剤「シリコーンSH3746」(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)5部、増粘剤「ネオステッカーN」(日華化学(株)製)14部、水26部を配合し、均一に分散させた。
この分散液をナイロン/ポリエステル(70/30)不織布にピックアップ320%で含浸した後、蒸気による湿熱加熱、高周波誘電加熱を5分行った。次に、50℃の温水槽で10分間洗浄を行った後マングルにて絞液し、その後熱風循環式乾燥機にて120℃で8分間熱風乾燥を行った。
得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真観察(600倍)を行ったところ、布帛内部の樹脂と繊維が非接着構造となっており、樹脂自体は細かい多孔体であり、風合いは柔軟であった(図2)。
【0050】
実施例4
ポリウレタンエマルション「エバファノールHA−11」(日華化学(株)製)50部、ポリウレタンエマルション「エバファノールHA−15」(日華化学(株)製)50部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)20部、架橋剤「NKアシストCI」(日華化学(株)製)5部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、増粘多糖類「パラソルブ30」(大原パラジウム(株)製)30部、シリコーン系活性剤「シリコーンKF−351」(信越シリコーン工業(株)製)3部、水90部を配合し、均一に分散させた。
この分散液をポリエステルフィルム上にコーティング厚が700μmになるようにコーティングし、その後蒸気による湿熱加熱を温度100℃、蒸気量0.4kg/cm2で5分間行った。次に、熱風循環式乾燥機にて100℃で5分間熱風乾燥を行い、さらに、130℃で2分間熱処理を行った。
得られたフィルムをポリエステルフィルムより剥がし、表面の電子顕微鏡写真観察(倍率600倍)を行ったところ、多孔はほとんど見られなかったものの、得られたフィルムを湯洗若しくは水洗することでフィルムが細かい多孔を有するものとなった(図3)。
【0051】
実施例5
ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−12」(日華化学(株)製)40部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)20部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、シリカ「アエロジル380」(日本アエロジル(株)製)3部、増粘剤「ネオステッカーN」(日華化学(株)製)12部、水30部を配合し、均一に分散させた。
この分散液をナイロン/ポリエステル(70/30)不織布にピックアップ330%で含浸し、その後蒸気による湿熱加熱、高周波誘電加熱を5分間行った。次に、50℃の温水槽で10分間洗浄を行った後マングルにて絞液し、その後熱風循環式乾燥機にて120℃で8分間熱風乾燥を行った。
得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真観察(600倍)を行ったところ、布帛内部の樹脂と繊維が非接着構造となっており、樹脂自体は細かい多孔体であり、風合いは柔軟であった。
【0052】
実施例6
ポリウレタンエマルション「エバファノールHA−15」(日華化学(株)製)100部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)20部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、増粘多糖類「パラソルブ30」(大原パラジウム(株)製)30部を配合し、均一に分散させた。
この分散液を離型紙上にコーティング厚が1mmになるようにコーティングし、その後蒸気による湿熱加熱を温度100℃、蒸気量0.4kg/cm2で5分間行った。次に熱風循環式乾燥機にて100℃で8分間熱風乾燥を行い、さらに、130℃で2分間熱処理を行った。
得られたフィルムを離型紙より剥がし、表面の電子顕微鏡写真観察(倍率600倍)を行ったところ、多孔は見られなかったものの、実施例4と同様に得られたフィルムを湯洗若しくは水洗することでフィルムが細かい多孔を有するものとなった(図4)。
【0053】
実施例7
ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−12」(日華化学(株)製)40部、ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−24」(日華化学(株)製)10部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)20部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、シリコーン系活性剤「シリコーンKF−351」(信越シリコーン工業(株)製)5部、水17部を配合し、均一に分散させた。
この分散液をナイロン/ポリエステル(70/30)不織布にピックアップ330%で含浸し、その後蒸気による湿熱加熱、高周波誘電加熱を5分間行った。次に50℃の温水槽で10分間洗浄を行った後マングルにて絞液し、その後熱風循環式乾燥機にて120℃で8分間熱風乾燥を行った。
得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真観察(600倍)を行ったところ、布帛内部の樹脂と繊維が非接着構造となっており、樹脂自体は細かい多孔体であり、風合いは柔軟であった。
【0054】
実施例8
ポリウレタンエマルション「エバファノールHA−11」(日華化学(株)製)50部、ポリウレタンエマルション「エバファノールHA−15」(日華化学(株)製)50部、合成例1で合成したウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション20部、架橋剤「NKアシストCI」(日華化学(株)製)2.5部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、コロイダルシリカ「ニコソルト209」(日華化学(株)製)10部、増粘剤「ネオステッカーN」(日華化学(株)製)9部を配合し、均一に分散させた。
この分散液を離型紙上にコーティング厚が1mmになるようにコーティングし、その後蒸気による湿熱加熱を温度95℃、蒸気量0.4kg/cm2で15分間行った。次に熱風循環式乾燥機にて100℃で8分間熱風乾燥を行い、さらに、130℃で2分間熱処理を行った。
得られたフィルムを離型紙より剥がし、表面の電子顕微鏡写真観察(倍率600倍)を行ったところ、フィルムは細かい多孔を有するものであった。更に得られたフィルムを湯洗若しくは水洗しても多孔には変化無かった。
【0055】
比較例1
実施例8と同じ組成で、ポリウレタンエマルション「エバファノールHA−11」(日華化学(株)製)50部、ポリウレタンエマルション「エバファノールHA−15」(日華化学(株)製)50部、合成例1で合成したウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション20部、架橋剤「NKアシストCI」(日華化学(株)製)2.5部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、コロイダルシリカ「ニコソルト209」(日華化学(株)製)10部、増粘剤「ネオステッカーN」(日華化学(株)製)9部を配合し、均一に分散させた。
この分散液を離型紙上にコーティング厚が500μmになるようにコーティングし、その後熱風循環式乾燥機にて100℃で8分間熱風乾燥を行い、さらに、130℃で2分間熱処理を行った。
得られたフィルムを離型紙より剥がし、電子顕微鏡写真観察(倍率600倍)を行ったところ、実施例8とは違いフィルムは全くの無孔膜であった。更に得られたフィルムを湯洗若しくは水洗するがフィルムはやはり全くの無孔膜であった。
【0056】
比較例2
実施例1と同じ組成で、ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−12」(日華化学(株)製)30部、ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−24」(日華化学(株)製)10部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)20部、コロイダルシリカ「ニコソルト209」(日華化学(株)製)10部、触媒「NKカタリストSL」(日華化学(株)製)0.6部、シリコーン系活性剤「シリコーンKF−351」(信越シリコーン工業(株)製)3部、増粘多糖類「パラソルブ 30」(大原パラジウム(株)製)20部、水16部を配合し、均一に分散させた。
この分散液を実施例1で用いた不織布にピックアップ300%で含浸し、その後熱風循環式乾燥機にて100℃で5分間熱風乾燥を行い、さらに、130℃で2分間熱処理を行った。次に、50℃の温水槽で10分間洗浄を行った後マングルにて絞液し、その後熱風循環式乾燥機にて110℃で5分間熱風乾燥を行い、さらに130℃にて5分間熱処理を行った。
得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真観察(倍率600倍)を行ったところ、布帛内部の樹脂は繊維と密着充実しており多孔を観察することはできなかった。また、風合いについても実施例1のような柔軟なものではなく、硬いものであった。
【0057】
比較例3
ポリウレタンエマルション「エバファノールAP−12」(日華化学(株)製)100部、ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物のエマルション「エバファノールAL−3」(日華化学(株)製)40部、増粘剤「ネオステッカーN」(日華化学(株)製)12部を配合し、均一に分散させた。
この分散液を離型紙上にコーティング厚が600μmになるようにコーティングし、その後蒸気による湿熱加熱を温度100℃、蒸気量0.4kg/cm2で10分間行った。次に熱風循環式乾燥機にて100℃で8分間熱風乾燥を行い、さらに、130℃で2分間熱処理を行った。
得られたフィルムを離型紙より剥がし、電子顕微鏡写真観察(倍率600倍)を行ったところ、比較例1と同様にフィルムは全くの無孔膜であった。更に得られたフィルムを湯洗若しくは水洗してもフィルムは全くの無孔膜であった。
性能評価
次に実施例1〜8、及び比較例1〜3の多孔性構造体の多孔の状態を表にまとめて示す。
【0058】
【表1】
Figure 0004532758
【0059】
【発明の効果】
本発明に係る多孔性構造体の製造方法は、特定の熱可塑性バインダー水性液(A)とウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物(B)とに、さらに特定の無機化合物(C)、水溶性有機高分子(D)及び高曇点界面活性剤(E)からなる群より選ばれる少なくとも一種とを組み合わせた混合物を基材に含浸、コーティング又は噴霧し、蒸気による湿熱加熱(又は高周波加熱若しくは高周波誘電加熱を併用)して多孔体を形成し、乾燥させることを特徴とするものである。従って、環境への影響や人体への危険のおそれのある溶剤を使用することなく良好な作業環境で、連続多孔を有する多孔質層を基材内部又は上部に形成し、天然皮革に近い構造体を有する多孔性構造体を得ることができる。
かかる多孔性構造体は天然皮革に代わるものとして衣料やその他の人工皮革分野への応用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例3で得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真である。
【図3】実施例4で得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真である。
【図4】実施例6で得られた布帛の断面の電子顕微鏡写真である。

Claims (6)

  1. (A)ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン/酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂及びポリエステル系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂の水性液である熱可塑性バインダー水性液と(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物とに加えて、
    (C)シリカ又はコロイダルシリカから選ばれる少なくとも一種の無機化合物、(D)ゼラチン、カゼイン、乳精タンパク質、コラーゲン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ポリアクリル酸ナトリウム塩及びアルギン酸ナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種である水溶性有機高分子並びに(E)5重量%水溶液の曇点が50℃以上である高曇点界面活性剤、
    からなる群より選ばれる少なくとも一種とを含み、且つ
    前記(A)熱可塑性バインダー水性液と前記(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物との重量比が固形分換算で(A):(B)=100:1〜100:150である混合液を基材に付与し、
    その後、蒸気による湿熱加熱、又は高周波加熱若しくは高周波誘電加熱を併用した加熱により多孔体を形成し、乾燥することを特徴とする、多孔性構造体の製造方法。
  2. 前記(B)ウレタンプレポリマー末端イソシアネートブロック物が、重亜硫酸塩による末端イソシアネートブロック物であることを特徴とする、請求項1に記載の多孔性構造体の製造方法。
  3. 前記(A)熱可塑性バインダー水性液と、前記(C)無機化合物との重量比が、固形分換算で(A):(C)=100:1〜100:50であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の多孔性構造体の製造方法。
  4. 前記(A)熱可塑性バインダー水性液と、前記(D)水溶性有機高分子との重量比が、固形分換算で(A):(D)=100:2.5〜100:100であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の多孔性構造体の製造方法。
  5. 前記(E)高曇点界面活性剤が、高級アルコールのアルキレンオキシド付加物、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アルキレンオキシド付加物、高級脂肪族アミンのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アマイドのアルキレンオキシド付加物、ポリプロピレンオキシド・エチレンオキシド共重合体、多価アルコールの脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アルカノールアマイド、ポリオキシアルキレンエーテル変性ポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の多孔性構造体の製造方法。
  6. 前記(A)熱可塑性バインダー水性液と、前記(E)高曇点界面活性剤の重量比が、固形分換算で(A):(E)=100:2.5〜100:35であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の多孔性構造体の製造方法。
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