JP4523766B2 - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関に使用されている燃料のセタン価等の燃料性状に応じて排気還流量を適切に制御する内燃機関の燃焼制御装置に関する。
従来から内燃機関の運転状態および燃料性状に応じて排気還流量を適切に制御する内燃機関の燃焼制御装置は知られている(特許文献1参照)。
これは、筒内圧センサによる着火時期検出手段を備え、市場での燃料のセタン価のばらつき等により、目標とする着火時期と実着火時期とが異なる場合に、目標通りの着火時期となるように、噴射時期やEGR率等を変更するようになっている。
特開平11−107820号公報
しかしながら、上記従来例にあっては、実着火時期を目標着火時期に一致させるよう制御し且つEGR率を補正することにより酸素量を変化させて低温予混合燃焼を実現するものであるため、燃料のセタン価の変化が実着火時期に影響するものであるとの認識はあるものの、実着火時期の目標着火時期に対する差分にセタン価以外の全ての外乱による着火時期の遅れが含まれていても制御目的上許容されるものであり、燃料性状、特にセタン価に応じてEGR率を最適制御してNOx排出量を抑制するものではなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、使用されている燃料のセタン価等の燃料性状に応じて排気還流量を適切に制御する内燃機関の燃焼制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、内燃機関の排気の一部を機関吸気へ還流させるEGR通路および吸気への排気還流率を制御するEGR弁からなる排気還流装置と、使用している燃料の性状としてセタン価を検出する燃料性状検出手段と、内燃機関の運転状態に基づいて排気還流率を演算し、燃料性状検出手段で検出したセタン価に応じて排気還流率を補正し、補正された排気還流率に基づいて排気還流装置のEGR弁を制御する排気還流制御手段と、を備え、前記排気還流制御手段は、前記燃料性状検出手段で検出されたセタン価が予め設定した基準セタン価より高い側及び低い側へ外れるにつれて基準セタン価に対する排気還流率に対して前記排気還流率を相対的に減少するよう補正するようにした
したがって、本発明では、燃料性状検出手段により使用している燃料の燃料性状としてセタン価を検出し、排気還流制御手段は、運転状態に基づいて演算した排気還流率を、前記燃料性状検出手段で検出されたセタン価が予め設定した基準セタン価より高い側及び低い側へ外れるにつれて基準セタン価に対する排気還流率に対して前記排気還流率を相対的に減少するよう補正し、補正された排気還流率に基づいて排気還流装置のEGR弁を制御するため、使用している燃料の性状としてのセタン価に適したEGR制御を行うことができる。即ち、セタン価CNが基準セタン価CNより低い場合の緩慢な燃焼、および、セタン価CNが基準セタン価CNより高い場合の着火遅れが短縮化されてピークが抑制された燃焼、に対する適切なEGR率とすることができる。
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の燃焼制御装置を備えたエンジンシステムの構成図であり、軽油を燃料とするディーゼルエンジンを例にして構成したものである。
図1において、1はディーゼルエンジン(以下、単にエンジンと記述する)を示し、3はこのエンジン1の排気通路を示す。
エンジン1の排気通路3の上流側部分を構成する排気出口通路3aは、過給機のタービン3bに接続されており、その下流に、排気後処理装置(例えば酸化触媒、NOx触媒)を内部に収容したケーシング20が直列に配置されている。上記ケーシング20の入口部には、実空燃比検出手段となる空燃比センサ37が設けられている。この空燃比センサ37は、例えば、酸素イオン伝導性固体電解質を用いて、排気中の酸素濃度を検出し、酸素濃度から空燃比を求める。
排気還流装置として、吸気通路2の吸気コレクタ2cと排気出口通路3aとの間には、排気の一部を還流するためのEGR通路4が設けられており、ここに、ステッピングモータにて開度が連続的に制御可能なEGR弁5が介装されている。
吸気通路2は、上流位置にエアクリーナ2aを備え、その出口側に、吸入空気量検出手段となるエアフロメータ7が設けられている。そして、エアフロメ一夕7の下流に、過給機のコンプレッサ2bが配置されているとともに、このコンプレッサ2bと吸気コレクタ2cとの間に、アクチュエータ(例えばステッピングモータ式)によって開閉駆動される吸気絞り弁6が介装されている。
エンジン1の燃料供給系は、ディーゼル用燃料である軽油を蓄える燃料タンク60と、燃料をエンジン1の燃料噴射装置10へ供給するための燃料供給通路16と、エンジン1の燃料噴射装置10からのリターン燃料(スピル燃料)を燃料タンク60に戻すための燃料戻り通路19と、を備えている。
このエンジン1の燃料噴射装置10は、公知のコモンレール式燃料噴射装置であって、サプライポンプ11と、コモンレール(蓄圧室)14と、気筒毎に設けられた燃料噴射弁15と、から大略構成され、サプライポンプ11により加圧された燃料が燃料供給通路12を介してコモンレール14にいったん蓄えられたあと、コモンレール14内の高圧燃料が各気筒の燃料噴射弁15に分配される。
上記コモンレール14には、該コモンレール14内の燃料の圧力および温度を検出するために、圧力センサ34および温度センサ35が設けられている。また、コモンレール14内の燃料圧力を制御するために、サプライポンプ11からの吐出燃料の一部が、一方向弁18を具備したオーバーフロー通路17を介して燃料供給通路16に戻されるようになっている。詳しくは、オーバーフロー通路17の流路面積を変える圧力制御弁13が設けられており、この圧力制御弁13がエンジンコントロールユニット30からのデューティ信号に応じてオーバーフロー通路17の流路面積を変化させる。これにより、サプライポンプ11からコモンレール14への実質的な燃料吐出量が調整され、コモンレール14内の燃料圧力が制御される。
燃料噴射弁15は、エンジンコントロールユニット30からのON−OFF信号によって開閉される電子式の噴射弁であって、ON信号によって燃料を燃焼室に噴射し、OFF信号によって噴射を停止する。そして、燃料噴射弁15へ印加されるON信号の期間が長いほど燃料噴射量が多くなり、またコモンレール14の燃料圧力が高いほど燃料噴射量が多くなる。
また、エンジン1の適宜位置には、内燃機関の温度を代表するものとして、冷却水温度を検出する水温センサ31が取り付けられている。
エンジンコントロールユニット30には、吸入空気量を検出するエアフロメータ7の信号(Qa)、水温センサ31の信号(冷却水温度Tw)、クランク角度検出用クランク角センサ32の信号(エンジン回転数Neの基礎となるクランク角度信号)、気筒判別用クランク角センサ33の信号(気筒判別信号Cy1)、コモンレール14の燃料圧力を検出する圧力センサ34の信号(コモンレール圧力PCR)、燃料温度を検出する温度センサ35の信号(燃料温度TF)、負荷に相当するアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ36の信号(アクセル開度(負荷)L)、空燃比センサ37の信号(02)、がそれぞれ入力される。
次に、上記エンジンコントロールユニット30によって実行される本実施例の制御の内容を、図8〜図11のフローチャートに基づいて説明する。
図8は、ディーゼルエンジン1全体の制御に関する基本制御ルーチンである。
このエンジン基本制御ルーチンにおいて、ステップS100では、冷却水温度Tw、エンジン回転数Ne、気筒判別信号Cyl、コモンレール圧力PCR、エアフロメータ7の信号Qa、燃料温度TF、アクセル開度L、空燃比センサの信号O2、をそれぞれ読み込み、ステップS200に進む。
ステップS200では燃料性状検出制御を行ない、さらにステップS300でエンジン排気制御を行ってリターンとなる。
図9は、上記ステップS200の燃料性状検出の制御サブルーチンの詳細を示すフローチャートであり、この制御によって、使用されている燃料の比重が精度良く検出される。
以下、この燃料比重検出制御ルーチンを説明する。ステップS210では、燃料噴射量が算出済みか否かが判定され、算出済みでない場合には後述の燃料噴射量を算出すべくステップS300へ進み、前回の処理時に算出済みの場合にはステップS220に進む。
ステップS220では、吸入空気量を検出するエアフロメータ7の信号Qaに基づいて、該信号Qaの値をパラメータとしてコントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定の吸入空気量Qairのテーブルデータを検索する。そしてステップS230に進む。
ステップS230では、エンジン回転数Neと負荷Lとをパラメータとして設定される燃料噴射量(燃料供給量)Qmainを、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して求める。そして、ステップS240に進む。
なお、燃料噴射量(燃料供給量)Qmainは、前記の方法でなくても、エンジン回転数Neと負荷Lとをパラメータとして設定される燃料噴射装置の燃料噴射期間Mperiodを、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して求め、この燃料噴射期間Mperiodとコモンレール圧力PCRとをパラメータとして設定される燃料噴射量(燃料供給量)Qmainを、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して求めるようにしても良い。
ステップS240では、空燃比センサ37の信号O2に基づいて、該信号O2の値をパラメータとしてコントロールユニット30のROMに予め記憶されている実空燃比AFrealのテーブルデータを検索する。そして、ステップS250に進む。
ステップS250では、燃料性状を検出するのに適した条件か否かを判定する。例えば、通常、自動車用エンジンにおいては、NOx低減のためにEGR弁5等からなる排気還流装置を備えているのが一般的であるが、運転条件により排気が還流している状態では、排気空燃比がリッチ側にシフトしてしまうため、実空燃比を正確に求めるためには排気還流の補正が必要になる。従って、補正によって実空燃比の検出精度が悪化することの懸念もあるため、実空燃比の検出指令を出すのは、排気還流を停止する領域に限定することが望ましい。ステップS250で検出条件に適していなければ、燃料性状の検出は実施せずにステップS300に進み、検出条件に適していれば、ステップS260に進む。
ステップS260では、ステップS220で求めた吸入空気流量QairとステップS240で求めた実空燃比AFrealとに基づいて、実燃料供給重量Gmainを求める。具体的には、吸入空気流量Qairを実空燃比AFrea1で除して実燃料供給重量Gmainとする(Gmain=Qair÷AFrea1)。そして、求めた実燃料供給重量GmainとステップS230で求めた燃料噴射量(燃料供給量)Qmainとに基づいて実比重Gfuelを求める。具体的には、実燃料供給重量Gmainを燃料噴射量(燃料供給量)Qmainで除して実比重Gfue1とする(Gfue1=Gmain÷Qmain)。そして、ステップS270に進む。
ステップS270では、上記の実比重Gfuelと燃料温度TFとから標準比重(基準温度、例えば標準温度20℃での比重)Gstdを求める。具体的には、実比重Gfuelと燃料温度TFとをパラメータとしてコントロールユニット30のROMに予め記憶されている標準比重Gstdのマップを検索して、対応する値を求め、ステップS280へ進む。
ステップS280では、上記の標準比重Gstdをパラメータとして、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている燃料性状、例えばセタン価Cnumber(以下、セタン価CNという)のテーブルデータを検索する。そして、ステップS300へ進む。
ここで、本発明者らが調査した市場における軽油燃料の標準比重と軽油の燃料性状の関係を図2〜図4に示す特性図に基づいて説明する。軽油においては、図2に示すように、セタン価CNは標準比重(以下単に密度という)に反比例して低下する。この理由は、図3に示すように、密度が高いほど、セタン価CNが低くて(オクタン価は高い)蒸発性が低いベンゼン環構造を持つ芳香族炭化水素成分が多く含まれている、ということに起因している。従って、燃料の標準比重(密度)から、セタン価CN、オクタン価、蒸発性、発熱量、芳香族炭化水素含有量、といった燃料性状の検出が可能である。なお、粘度は密度に比例するため、図4に示すように、セタン価CNは粘度に反比例して低下する傾向を有している。従って、燃料の粘度からセタン価CN等の燃料性状の検出も可能である。
次に、図10は、図8のステップS300で行われるエンジン排気制御に関するサブルーチンである。ここでは、定められたエンジン排気排出性能が得られるように、先ず、ステップS310でコモンレール圧力制御を行う。このコモンレール圧力制御は、エンジン回転数Neと負荷Lとをパラメータとして、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索することにより燃料噴射量を検索し、この燃料噴射量を得るためのコモンレール14の目標基準圧力PCROを求め、この目標基準圧力PCROが得られるように圧力制御弁13のフィードバック制御を実行するものである。
次いで、ステップS315で燃料噴射制御を行う。この燃料噴射制御は、例えば、エンジン回転数Neと負荷Lをパラメータとして、燃料噴射量Qmain、燃料噴射期間Mperiod、燃料噴射開始時期Mstart等を、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップデータを検索してそれぞれ求める。そして、燃料噴射量Qmainが供給されるように、クランク角度検出用クランク角センサ32のクランク角度信号および気筒判別用クランク角センサ33の気筒判別信号Cylに基づいて、噴射すべき気筒の燃料噴射弁15を開弁駆動するものである。
ステップS320では、EGR制御を行う。このEGR制御は、例えば、エンジン回転数Neと負荷Lとをパラメータとして設定される燃料噴射量Qmainを、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して求め、上記燃料噴射量Qmainとエンジン回転数Neとをパラメータとして、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して、吸気絞り弁駆動信号(吸気絞り弁6の開度を意味する)THdutyおよび基準EGR制御信号となるEGR駆動信号(EGR弁5の開度信号)EGRdutyを求め、夫々の駆動信号に基づいて、吸気絞り弁6およびEGR弁5を駆動するようにしている。なお、EGR制御の詳細は、図11のEGR制御のサブルーチンに基づき後述する。
ステップS360では、排気後処理制御を行う。この排気後処理制御は、例えば、流入する排気の空燃比がリーンであるときにNOxを吸収し、流入する排気の酸素濃度を低下させるとNOxを放出する公知のNOxトラップ触媒をケーシング20の中に介装した構成とし、NOxトラップ触媒の再生時期に、吸気絞りの強化(吸気絞り弁6の開度小)、排気還流の強化、あるいはポスト噴射(主噴射後に行われる少量の燃料の噴射)、を単独もしくは組み合わせて実行することで、機関が排出する排気の空燃比をリッチにしてNOx再生を行うようにしている。
図11は、上記ステップS320で行われるディーゼルエンジンのEGR制御に関するサブルーチンである。
このEGR制御ルーチンにおいて、ステップS321では、エンジン回転数Neと負荷Lとをパラメータとして設定される燃料噴射量Qmainを、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して求め、ステップS322に進む。
ステップS322では、上記燃料噴射量Qmainとエンジン回転数Neとをパラメータとして、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して、吸気絞り弁駆動信号(吸気絞り弁6の開度を意味する)THdutyを求め、ステップS323に進む。吸気絞り弁6の開度は、エンジンの負荷Lが高くエンジン回転数Neが高いほど、開度を大きくする(吸気絞り度を弱くする)ように設定するのが望ましい。
ステップS323では、エンジン回転数Neと燃料噴射量Qmainとをパラメータとして、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定のマップを検索して、基準EGR制御信号となるEGR駆動信号(EGR弁5の開度信号)EGRdutyを求める。そして、ステップS324に進む。EGR弁5の開度は、概ねエンジンの負荷Lが低いほど大きく開く(EGRの量を増やす)ように設定するのが望ましい。
ステップS324では、使用されている燃料のセタン価CNの検出が済んでいるか否かを判断する。まだ、燃料のセタン価CNが検出済でない場合にはステップS325に進み、検出済みである場合にはステップS326へ進む。これは、これは、前述のごとく、燃料噴射量(燃料供給量)が算出され、機関運転状態における吸入空気量Qair、実空燃比AFrealが検出された後に、セタン価CN検出のステップS260〜S280が実行されるためである。
ステップS325では、冷却水温度をパラメータとして、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定の吸気絞り弁駆動信号の補正係数KTWTHとEGR弁駆動信号の補正係数KTWEGRのテーブルデータを夫々検索し、ステップS327に進む。ここで、冷却水温度による吸気絞り弁駆動信号の補正係数KTWTHは、図5(B)に示すように、冷却水温度が低いほど吸気絞り度を弱くする(補正係数KTWTHを小さくする)ように設定している。また、EGR弁駆動信号の補正係数KTWEGRは、図5(A)に示すように、冷却水温度が低いほどEGR開度を小さく(補正係数KTWEGRを小さく)してEGRの量を減量するように設定している。
ステップS327では、上記の吸気絞り弁駆動信号の補正係数KTWTHを乗じることによって吸気絞り弁駆動信号THdutyを補正(THduty×KTWTH→THduty)するとともに、上記のEGR弁駆動信号の補正係数KTWEGRを乗じることによってEGR弁駆動信号EGRdutyを補正(EGRduty×KTWEGR→EGRduty)する。そして、ステップS328に進む
なお、上記の例では、補正係数を乗じることによって冷却水温度に対する補正を行っているが、冷却水温度に基づいてそれぞれの補正値を求め、これを吸気絞り弁駆動信号THdutyおよびEGR弁駆動信号EGRdutyに加算するようにしてもよい。
そして、ステップS328で、夫々の駆動信号に基づいて、吸気絞り弁6およびEGR弁5を駆動し、排気後処理制御のステップ360へ進む。
また、ステップS324で燃料のセタン価CNが検出済である場合に進むステップS326では、冷却水温度と燃料のセタン価CNとをパラメータとして、コントロールユニット30のROMに予め記憶されている所定の吸気絞り弁駆動信号の補正係数KCNTHおよびEGR弁駆動信号の補正係数KCNEGRのマップデータ(図7参照)をそれぞれ検索し、ステップS327に進む。
ステップS327では、上述したように、これらの補正係数KCNTHおよび補正係数KCNEGRをそれぞれ乗じることによって、吸気絞り弁駆動信号THdutyおよびEGR弁駆動信号EGRdutyを補正する。
ここで、各セタン価CNに対する等NOx低減率を得る要求EGR率が、図6に示すように、基準セタン価CN1(例えば、CN=60)を中心に、セタン価CNが、60以上でも60以下でも、要求EGR率(%)が減量されることを基本としている。これは、低セタン価CNの燃料では、着火性が悪すぎて燃焼が緩慢かつ遅延化するのに対して、高セタン価CNの燃料では、着火性が良好なために着火遅れが短縮して燃焼ピークが抑制されるためである。
そして、冷却水温もパラメータとした吸気絞り弁駆動信号の補正係数KCNTHおよびEGR弁駆動信号の補正係数KCNEGRのマップデータは、図7に示すように、基準温度では、基準セタン価CN1(=60)を中心にしてセタン価CNが基準セタン価CN1から上下に離れるに連れてEGR率を減少(吸気絞り度を弱くし、かつEGR開度を小さく)させることを基本とし、セタン価が一定であれば、冷却水温度が低いほどEGR率を減少(吸気絞り度を弱くし、かつEGR弁開度を小さく)させる。また、基準温度よりも冷却水温度が低いほど、最もEGR率が大きいポイントが基準セタン価CN1よりも高いセタン価CNに移り、逆に基準温度よりも冷却水温度が高いほど、最もEGR率が大きいポイントが基準セタン価CN1よりも低いセタン価CNに移る。これは、冷却水温度が低い場合には、高セタン価CNの燃料であっても、着火性が低下して着火遅れによる燃焼ピークが大きくなりNOx生成が促進されることを抑制するためである。逆に冷却水温度が高い場合には低セタン価CNの燃料であっても着火性が回復し、着火性が悪すぎて緩慢かつ遅延化していた燃焼が、基準セタン価CN1並に燃焼ピークが大きくかつ急速化してNOx生成が促進されることを抑制するためである。
なお、上記の例では、補正係数を乗じることによって冷却水温度と燃料性状とに対する補正を行っているが、冷却水温度と燃料性状とに基づいてそれぞれの補正値を求め、これを吸気絞り弁駆動信号THdutyおよびEGR弁駆動信号EGRdutyに加算するようにしてもよい。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)内燃機関1の排気の一部を内燃機関の吸気へ還流させるEGR通路4および吸気への排気還流率を制御するEGR弁5からなる排気還流装置と、使用している燃料のセタン価、オクタン価、蒸発性、発熱量、芳香族炭化水素含有量、の中の少なくとも一つの燃料性状を検出する燃料性状検出手段(S200)と、内燃機関1の運転状態に応じて演算した排気還流率を求め、燃料性状検出手段(S200)で検出した燃料性状に応じて排気還流率を補正し、補正された排気還流率に応じて排気還流装置のEGR弁5を制御する排気還流制御手段(S320)とを備える。このため、運転状態に応じた排気還流率を燃料性状に応じて補正して排気還流装置のEGR弁5を制御でき、使用している燃料の性状に適したEGR制御を行うことができる。
(イ)排気還流制御手段(S320)は、前記燃料性状検出手段(S200)で検出されたセタン価CNが予め設定した基準セタン価CNより外れるにつれて基準セタン価CNに対する排気還流率に対して前記排気還流率を相対的に減少するよう補正するため、セタン価CNが基準セタン価CNより低い場合の緩慢な燃焼およびセタン価CNが基準セタン価CNより高い場合の着火遅れが短縮化されてピークが抑制された燃焼に対する適切なEGR率とすることができる。
(ウ)また、排気還流制御手段(S320)は、冷却水温度が低いほどEGR率を減少させるが、燃料性状検出手段(S200)で検出されたセタン価CNが予め設定した基準セタン価CNより高い場合には、温度検出手段31で検出される内燃機関1の温度が予め設定した温度から低温側に離れるにつれて排気還流率を、基準セタン価CNの設定値に対して増大補正するため、冷却水温TWが低い場合の高セタン価CNの燃料では、着火性が低下して着火遅れによる燃焼ピークが大きくなりNOx生成が促進されることを抑制する。
(エ)また、機関1の吸入空気量Qairを検出する吸入空気量検出手段(S220)と、機関1への燃料供給量Qmainを検出する燃料供給量検出手段(S230)と、実空燃比AFrealを検出する実空燃比検出手段(S240)と、を備え、比重検出手段(S260)として、検出された吸入空気量Qairと燃料供給量Qmainと実空燃比AFrealとにより燃料の比重を検出する場合には、燃料性状を正確に実用的な方法で判定でき、また、燃料供給量検出手段(S230)として、検出されたエンジン回転数Neと負荷Lとからマップデータとして燃料噴射量Qmainを求めることにより、本来エンジンに備えられた機能を流用することができ、コストを増加させることもない。さらに、吸入空気流量Qairを実空燃比AFrealで除して実燃料供給重量を求め、この実燃料供給重量を主燃料噴射量(燃料供給量)で除して実比重Gfuelを求めることにより、実空燃比AFrealを精度良く、かつコストの増加なしで検出でき、しかも、燃料温度を考慮して標準比重とした上で燃料性状を求めるので、より精度良く燃料性状を検出できる。
なお、上記実施例では、吸入空気流量Qairを実空燃比AFrealで除して実燃料供給重量Gmainを求め、この実燃料供給重量Gmainを燃料噴射量(燃料供給量)Qmainで除して実比重Gfue1を求め、これを燃料温度TFで修正して標準比重Gstdを求めるようにしているが、このような方法に代えて、エンジン1の燃料噴射装置10における燃料噴射期間Mperiodとコモンレール圧力PCRとから燃料噴射量Qmainを求め、この燃料噴射量Qmainと予め設定された基準燃料比重γstdと燃料温度TFとから基準燃料噴射重量Gmainを求め、上記基準燃料噴射重量Gmainとエアフロメータ7により検出された空気重量Gairとから基準空燃比AFstdを求め、上記基準空燃比AFstdと空燃比センサ37により検出された実空燃比AFrealとを対比させ、実燃料比重γrea1を求めるようにすることができる。
本発明の燃焼制御装置を備えたディーゼルエンジンのシステム構成図。 軽油の密度とセタン価の関係を示す特性図。 軽油の密度と芳香族炭化水素成分含有量の関係を示す特性図。 軽油の粘度とセタン価の関係を示す特性図。 冷却水温毎のEGR弁駆動信号の補正係数(A)および吸気絞り弁駆動信号の補正係数(B)を示す図。 セタン価毎の等NOx低減率を得る要求EGR率の特性を示す図。 軽油のセタン価と冷却水温度をパラメータとした吸気絞り弁補正係数およびEGR弁補正係数の特性図。 ディーゼルエンジンの基本制御ルーチンを示すフローチャート。 燃料比重検出のための制御ルーチンを示すフローチャート。 エンジン排気制御ルーチンを示すフローチャート。 EGR制御ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン
5 EGR弁
6 吸気絞り弁
10 燃料噴射装置
30 エンジンコントロールユニット
31 水温センサ

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気の一部を機関吸気へ還流させるEGR通路および吸気への排気還流率を制御するEGR弁からなる排気還流装置と、
    使用している燃料の性状としてセタン価を検出する燃料性状検出手段と、
    内燃機関の運転状態に基づいて排気還流率を演算し、
    燃料性状検出手段で検出したセタン価に応じて排気還流率を補正し、
    補正された排気還流率に基づいて排気還流装置のEGR弁を制御する排気還流制御手段と、を備え
    前記排気還流制御手段は、前記燃料性状検出手段で検出されたセタン価が予め設定した基準セタン価より高い側及び低い側へ外れるにつれて基準セタン価に対する排気還流率に対して前記排気還流率を相対的に減少するよう補正することを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
  2. 前記内燃機関の燃焼制御装置は、内燃機関の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記排気還流制御手段は、前記燃料性状検出手段で検出されたセタン価が予め設定した基準セタン価より高い場合には、前記温度検出手段で検出される内燃機関の温度が予め設定した温度から低温側に離れるにつれて排気還流率を増大補正することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  3. 前記燃料性状検出手段は、使用している燃料の比重を検出する比重検出手段を備え、
    前記比重検出手段により検出された比重に基づいて、燃料性状としてのセタン価を検出する請求項1または請求項2に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  4. 前記内燃機関の燃焼制御装置は、内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、内燃機関への燃料供給量を検出する燃料供給量検出手段と、実空燃比を検出する実空燃比検出手段と、を備え、
    前記比重検出手段は、検出された吸入空気量と燃料供給量と実空燃比とにより燃料の比重を検出することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
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