JP4522133B2 - 糖含有溶液の精製方法 - Google Patents

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本発明は、澱粉糖液、ビート糖液、蔗糖液など、糖類を含む溶液、または糖類を原料とした生成物等を含む溶液の精製方法に関する。詳しくは、これらの糖類を含む水溶液を、特定の樹脂母体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂を用いて精製する方法に関する。
糖含有溶液の工業的精製方法においては、陽イオン交換樹脂や陰イオン交換樹脂等を充填したイオン交換樹脂塔を適宜組み合わせてなる装置が用いられており、糖含有溶液の種類や組成、更には目的とする製品の精製純度などに応じ種々の組み合わせにより精製が行われている。
一般的には、強酸性陽イオン交換樹脂塔と弱塩基性陰イオン交換樹脂塔とを用いた複床塔と、強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂との混床塔とを組み合わせた方式が採用されており、前段の複床塔で脱塩を含め大部分の不純物が除去され、後段の混床塔は仕上げポリッシャー機能をなすようになっている。このような方式において、弱塩基性陰イオン交換樹脂としては、通常、樹脂母体がスチレン−ジビニルベンゼン共重合体(以下、スチレン系樹脂ということもある)からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂が用いられている。
しかしながら、スチレン系樹脂を母体樹脂とする弱塩基性陰イオン交換樹脂は、通常、数パーセント程度の強塩基***換基を含有しており、この樹脂を用いて糖含有溶液を精製処理した際、強塩基***換基がアルカリ触媒として作用して糖の異性化反応等を生起するため、収量や純度の低下の一因をなす問題があった。この問題を解決するために、従来、使用されているスチレン系樹脂を母体樹脂とする弱塩基性陰イオン交換樹脂の代わりに強塩基***換基を持たないアクリル−ジビニルベンゼン共重合体(以下、アクリル系樹脂ということもある)を母体樹脂とする弱塩基性陰イオン交換樹脂を使用することが提案されている(特開2003−245100号公報)。そして、樹脂母体がアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂は、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂に比べ、脱塩・脱色性能および貫流交換容量において良好であることが示されている。
特開2003−245100号公報
上記の如く、樹脂母体がアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂は、スチレン系樹脂を母体とする弱塩基性陰イオン交換樹脂よりも、脱塩・脱色性能および貫流交換容量等の点で性能的に優れているが、他方、イオン交換樹脂の再生工程における水洗性が極めて悪い問題点を有している。そのため、糖含有溶液の工業的精製方法においては、アクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂は用いられず、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂が用いるのが一般的であった。しかしながら、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂は、性能的にアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂に比較し満足できるものではなかったので、その脱塩・脱色性能の向上、および貫流交換容量等の増加が強く求められていた。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、糖含有溶液の精製で用いられる弱塩基性陰イオン交換樹脂としてスチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂にアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合した混合樹脂を使用することにより、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂を単独で使用した場合に比べ、脱塩・脱色性能の向上、および貫流交換容量が増加し優れた精製効率を達成することができ、しかもその交換容量の向上は、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂よりも性能が優っているとされるアクリル系樹脂の陰イオン交換樹脂を単独で使用した場合に比べても更に優れていることを見出した。
イオン交換能に差のある2種の陰イオン交換樹脂を混合した場合、性能の高い樹脂は、より性能の低い樹脂に影響され、混合樹脂のイオン交換性能は高性能の樹脂を単独で使用した場合よりも低い性能となることが予想されるにもかかわらず、それぞれの樹脂を単独で使用したいずれの場合よりも混合樹脂の交換能が優れ、まして混合樹脂を構成する交換容量が高いアクリル系樹脂の陰イオン交換樹脂の能力を超えた性能を呈することは全く予期し得ない相乗効果である。しかも、この混合樹脂の効果は、アクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂の問題点であった再生工程における水洗性の悪さを抑制し、再生工程も支障なく実施出来ることを可能にしたのである。
本発明は、糖含有溶液のイオン交換樹脂による工業的有利な精製方法を提供することにあり、その要旨は、糖含有溶液を、樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂と接触させることを特徴とする糖含有溶液の精製方法に存する。
本発明の他の要旨は、糖含有溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂塔に通液し、次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂塔に通液して精製する方法において、該弱塩基性陰イオン交換樹脂塔には樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂が充填されていることを特徴とする糖含有溶液の精製方法に存する。
本発明の更なる要旨は、糖含有溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂塔、弱塩基性陰イオン交換樹脂塔、及び強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂とを混合した混床塔に、この順序で順次通液して精製する方法において、該弱塩基性陰イオン交換樹脂塔には、樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂が充填されていることを特徴とする糖含有溶液の精製方法に存し、また、糖含有溶液を、第1強酸性陽イオン交換樹脂塔、第1弱塩基性陰イオン交換樹脂塔、第2強酸性陽イオン交換樹脂塔及び第2弱塩基性陰イオン交換樹脂塔に、この順序で順次通液して精製する方法において、第1弱塩基性陰イオン交換樹脂塔には、樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂が充填され、要すれば第2弱塩基性陰イオン交換樹脂塔にも該混合樹脂が充填されていることを特徴とする糖含有溶液の精製方法に存する。


本発明方法により、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂とアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂からなる混合樹脂を使用することによって、母体樹脂がスチレン系樹脂或いはアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂をそれぞれ単独で用いた場合よりも脱塩・脱色性能を向上させ、かつ貫流交換容量も増加させることが出来、さらにはアクリル系弱塩基性陰イオン交換樹脂の問題点であった再生工程における水洗性の悪さも改善されるので、工業的に有利な糖含有溶液の精製方法を提供することが出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明方法により、精製処理される糖含有溶液は特に制限されず、通常、澱粉糖液、ビート糖液、蔗糖液など、糖類を含む水溶液、または糖類を原料とした生成物等を含む水溶液などである。具体的には、澱粉を原料として製造された、ブドウ糖液、異性化糖液、水飴等の澱粉糖液、ソルビトール、マルチトール等の糖アルコール糖液、乳糖含有糖液等の他、各種のオリゴ糖液などが挙げられる。
糖含有溶液には、通常、その原料、製造工程に由来する種々の不純物が含まれており、これらはイオン交換樹脂性能を低下させる場合があるので、予め珪藻土などによる濾過処理、更には活性炭による脱色処理を施した後、使用するのが望ましい。
本発明の糖含有溶液(以下、糖液と略称することもある)の精製方法を、実施態様の一例を示す図1及び図2に従って説明する。図1及び図2は、本発明の糖液精製フローの一例を示す概略図である。図1及び図2中、A及びaは糖液の導入経路、B及びbは強酸性陽イオン交換樹脂塔、C及びcは弱塩基性陰イオン交換樹脂塔を表す。図1中、Dは強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂よりなる混床塔を、図2中、dは強酸性陽イオン交換樹脂塔、eは弱塩基性陰イオン交換樹脂塔を表す。
図1においては、まず、糖液を導入経路(A)を経て、強酸性陽イオン交換樹脂が充填された陽イオン交換樹脂塔(B)に供給し通液させる。この糖液は、上記の如く予め珪藻土などで濾過して糖液に含有されている不溶性の不純物を除去しておくことが好ましく、さらには活性炭などで処理して色素成分を大まかに除去しておくことが好ましい。強酸性陽イオン交換樹脂塔で処理された糖液は、次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂塔(C)に供給して通液させ、清澄な糖液を得る。
本発明方法において、この弱塩基性陰イオン交換樹脂塔(C)には、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂とアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合した弱塩基性陰イオン交換樹脂の混合樹脂が充填されていることが重要である。ここで、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂塔とアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂中におけるアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合は、全混合樹脂量に対し、通常20〜80(容量)%、好ましくは30〜70(容量)%、より好ましくは50(容量)%である。アクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂がこの範囲を越えて少なすぎると、弱塩基性陰イオン交換樹脂としての混合樹脂の脱塩・脱色性能の向上及び貫流交換容量の増加を達せられず、他方、過多にすぎるとアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂が有する再生工程上の問題点を解消できない。
弱塩基性陰イオン交換樹脂塔(C)で処理された清澄な糖液は、用途によってはそのまま使用に供することが出来る。処理に付される原料糖液の種類や組成により、或いはより高純度の精製糖液が求められる場合などでは、この精製工程に次いで、図示した様に強酸性陽イオン交換樹脂および強塩基性陰イオン交換樹脂を混合した混床塔(D)に通液し精製することができる。
本発明方法の態様の一例を示す図2においては、弱塩基性陰イオン交換樹脂塔(c)までの工程は図1と同様に行うことができる。弱塩基性陰イオン交換樹脂塔(c)で処理された清澄な糖液を、さらに高純度精製を行う場合は、強酸性陽イオン交換樹脂塔(d)及び弱塩基性陰イオン交換樹脂塔(e)に通液し、高純度な糖液を得ることができる。高純度精製に用いる弱塩基性陰イオン交換樹脂塔(e)においては、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂、アクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂のいずれをも単独で用いることができるが、両樹脂の混合樹脂を用いることもできる。
強酸性陽イオン交換樹脂塔(B)、(b)、混床塔(D)及び強酸性陽イオン交換樹脂塔(d)で用いられる強酸性陽イオン交換樹脂としては、通常、糖精製に使用されている陽イオン交換樹脂の中から適宜選択して使用することができる。具体的には、三菱化学社製ダイヤイオン(登録商標 以下同様)SK1B、SK102、PK208、PK212、PK218、ローム アンド ハース社製アンバーライト(登録商標 以下同様)IR120B、IR124、IR118、200CT等が挙げられる。
弱塩基性陰イオン交換樹脂塔では、母体樹脂がスチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂とアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂を混合した混合樹脂が使用される。母体樹脂となるスチレン系樹脂としては、通常、スチレン、エチルスチレン、メチルスチレン等のスチレン系単量体と、架橋剤、例えばジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンとの架橋共重合体であるが、中でもスチレンとジビニルベンゼンとの架橋共重合体が好ましく用いられる。
また、母体樹脂となるアクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステル、例えば、エチルアクリレート、メチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を有する単量体と、架橋剤、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンとの架橋共重合体が挙げられるが、アクリル酸エステルとジビニルベンゼンとの架橋共重合体を用いるのが好ましい。
このような母体樹脂からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂としては、市販品の中からその目的に応じて選定することができ、具体的には、アクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂としては、三菱化学社製ダイヤイオンWA10、WA11、ローム アンド ハース社アンバーライトIRA67、IRA478等が挙げられ、又スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂としては、三菱化学社製ダイヤイオンWA30、WA20、WA21、ローム アンド ハース社製XE583を挙げることが出来る。
更に、混床塔(D)で使用される強塩基性陰イオン交換樹脂としては、三菱化学社製ダイヤイオンSA10A、SA11A、PA306、PA308(以上,I型)、SA20、PA408、PA412、PA418(以上、II型)、ローム アンド ハース社製アンバーライトIRA402BL、IRA400、IRA900、IRA904(以上,I型)、IRA411S、IRA410、IRA910(以上、II型)等が挙げられる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
イオン交換樹脂塔として、内径11mmのジャケット付きガラス製カラムに塩酸水溶液で再生済みの強酸性陽イオン交換樹脂[ダイヤイオンSK1B]40mlを充填した強酸性陽イオン交換樹脂塔、及び内径11mmのジャケット付きガラス製カラムに苛性ソーダ水溶液で再生済みのスチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA30]およびアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA10]を体積(容量)比1:1の割合で混合した弱塩基性陰イオン交換樹脂の混合樹脂50mlを充填した弱塩基性陰イオン交換樹脂塔を用いた。これに糖液(原液)として表−1に示す物性のマルトースを80重量%含有する水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂塔、弱塩基性陰イオン交換樹脂塔の順に、弱塩基性陰イオン交換樹脂(混合樹脂)に対して空間速度(SV)3h−1で通液温度40℃に調整しながら通液した。弱塩基性陰イオン交換樹脂塔からの流出液の電気伝導率及び色価を測定し、その結果を表−1に示した。また、流出液の流出曲線を図3に示した。
なお、色価は、100mmセルを使用し、420nmの波長で測定した吸光度である。
流出液の電気伝導率が、5μS/cmになった時点で、糖液(原液)の通液を停止し、次いで、弱塩基性陰イオン交換樹脂の再生処理を行った。
[再生処理工程]
弱塩基性陰イオン交換樹脂塔の再生は、常法に従って行った。まず、樹脂塔に水を、常温下、糖液と同じ空間速度で、糖液が流出しなくなるまで通水する。次いで、弱塩基性陰イオン交換樹脂を水により逆洗した後、所定量の苛性ソーダ水溶液を通水し、その後水を1.5BV通水しで押し出し洗浄する。
押し出し洗浄後、水を空間速度(SV)=5で水洗した時の流出曲線を図4に示す。
比較例1
実施例1の弱塩基性陰イオン交換樹脂塔として、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA30]のみ50mlを充填した塔を使用した以外は、実施例1と同様な条件にて原液を通液した。弱塩基性陰イオン交換樹脂塔からの流出液の物性は表−1に示す通りであり、流出曲線は図−1のようであった。また、再生工程水洗時の流出曲線は図−2のようであった。
比較例2
実施例1の弱塩基性陰イオン交換樹脂塔として、アクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂[ダイヤイオンWA10]のみ50ml充填した塔を使用した以外は、実施例1と同様な条件にて通液した。弱塩基性陰イオン交換樹脂塔からの流出液の物性は表−1に示す通りであり、流出曲線は図−1のようであった。また、再生工程水洗時の流出曲線は図−2のようであった。
Figure 0004522133
以上、実施例および比較例1,比較例2に示されるように、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂とアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂との混合樹脂を使用することによって、スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂のみを用いた場合よりも脱塩・脱色性能を向上することができ、かつ貫流交換容量が増加した。また、アクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂の再生時の水洗水量は、図4から明らかなように、約400mlレベルから200mlレベルに低減され、この程度のレベルは工業的な実施において特に支障を生ずることなく許容されるので、再生工程における水洗性の悪さの問題点も改善されることが明らかである。
本発明を用いた糖液精製装置の一例を示すフロー概略図。 本発明を用いた糖液精製装置の一例を示すフロー概略図。 実施例及び比較例1、2における弱塩基性陰イオン交換樹脂塔からの流出液の流出曲線図。縦軸は、電気伝導率(μS/cm)、横軸は通液量(ml)を表す。 実施例及び比較例1、2における再生工程水洗時の水洗水の流出曲線図。縦軸は、電気伝導率(μS/cm)、横軸は水洗水量(ml)を表す。
符号の説明
A,a:糖液(原液)導入路
B、b:強酸性陽イオン交換樹脂塔
C、c:スチレン系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂とアクリル系樹脂の弱塩基性陰イオン交換樹脂の混合樹脂からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂塔
D :強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂の混床塔
d :強酸性陽イオン交換樹脂塔
e :弱塩基性陰イオン交換樹脂塔

Claims (7)

  1. 糖含有溶液を、樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂と接触させることを特徴とする糖含有溶液の精製方法。
  2. 該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の樹脂母体は、(メタ)アクリロイル基含有系単量体とジビニルベンゼンとの架橋共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の糖含有溶液の精製方法。
  3. 樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の樹脂母体は、スチレン系単量体とジビニルベンゼンとの架橋共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の糖含有溶液の精製方法。
  4. 糖含有溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂塔に通液し、次いで弱塩基性陰イオン交換樹脂塔に通液して精製する方法において、該弱塩基性陰イオン交換樹脂塔には樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂が充填されていることを特徴とする糖含有溶液の精製方法。
  5. 糖含有溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂塔、弱塩基性陰イオン交換樹脂塔、及び強酸性陽イオン交換樹脂と強塩基性陰イオン交換樹脂とを混合した混床塔に、この順序で順次通液して精製する方法において、該弱塩基性陰イオン交換樹脂塔には、樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂が充填されていることを特徴とする糖含有溶液の精製方法。
  6. 糖含有溶液を、第1強酸性陽イオン交換樹脂塔、第1弱塩基性陰イオン交換樹脂塔、第2強酸性陽イオン交換樹脂塔、及び第2弱塩基性陰イオン交換樹脂塔に、この順序で順次通液して精製する方法において、第1弱塩基性陰イオン交換樹脂塔には、樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂が充填されていることを特徴とする糖含有溶液の精製方法。
  7. 上記第2弱塩基性陰イオン交換樹脂塔に、樹脂母体がスチレン系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂と樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂とからなる混合樹脂であって、該混合樹脂中における該樹脂母体がアクリル系架橋共重合体からなる弱塩基性陰イオン交換樹脂の含有割合が、全樹脂量に対し50(容量)%である混合樹脂が充填されていることを特徴とする請求項に記載の糖含有溶液の精製方法。
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