JP4512259B2 - ラベル連続体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、台紙上に仮着されたラベルの自然剥離防止を可能としたラベル連続体およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の技術によるラベルのひとつに帯状の長尺なラベルシートがある。ラベルシートは一般にロール状に巻かれたラベル連続体の形で使用される。図５に基づいて、従来の「ラベル連続体」を説明する。
【０００３】
図５のラベル連続体２は、帯状の長尺な台紙４に粘着層（図示せず）を介してサーマルシート（感熱シート）６が仮着されてなるものであって、このサーマルシート６は複数のラベル片８が得られるようカット部１０にて切断され、更に、台紙４に仮着された状態で円筒状の巻芯１２に適宜量、巻き付けられて形成されている。そして、このラベル連続体２は、ハンドラベラーと称する携帯式ラベル印字貼付機やラベルプリンタなどで使用される。
【０００４】
図６は、前記ラベル連続体２をラベルプリンタ１４に使用した例を示す。ラベルプリンタ１４の供給軸１６にラベル連続体２を装着し、ガイドピン１８を経て印字ヘッド２０およびプラテン２２の間に挟持し、剥離板２４にて台紙４のみ転向と称する方向変換を行い、ガイドピン２６を経て巻取り軸２８に巻付ける。こうしてラベルプリンタ１４を作動すると、ラベル連続体２は供給軸１６から繰出され、印字ヘッド２０およびプラテン２２の間を通過時に所望の情報がラベル片８に印字されるようになっており、印字されたラベル片８は、台紙４が剥離板２４で転向されるため自身の剛性で台紙４から剥離されるようになっている。そして、剥離されたラベル片８はその後端部を剥離板２４上に載せた状態で停止するようにされている。
【０００５】
ところで、上述したように、ラベル連続体２は台紙４を剥離板２４で転向することにより、台紙４に粘着層（図示せず）を介して仮着されているサーマルシート６からラベル片８の状態で剥離するようになっているため、剥離段階でラベル片８を得易いようサーマルシート６は台紙に達するまで、かつ、ラベル連続体２の幅方向（図５のＷ方向）全幅にわたって切断されたカット部１０にてラベル片８が１枚ずつ切り離されるよう形成されている。すなわち、サーマルシート６が台紙４に達するまでカット部１０にて切断されているため、図６で示すように、剥離板２４で台紙４が転向されると、カット部１０にてサーマルシート６は台紙４から容易に切り離されことになって剥離性が向上するようにされている。
【０００６】
しかしながら、カット部１０が形成されていることにより、台紙４からのラベル片８の剥離性がよい反面、逆に、剥がれ易いという問題がある。すなわち、ラベル連続体２の使用に伴い径が小さくなってくると、台紙４およびサーマルシート６の「反り」が大きくなってくるため、ラベル片８はカット部１０から容易に切り離され、台紙４からラベル片８は自然剥離し易い状態になるものであった。
また、経年変化や温度変化によって台紙４とサーマルシート６との仮着状態が弱くなった場合も同様に、ラベル片８はカット部１０から切り離され易い状態になるものであった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであって、ラベル片が台紙から容易に剥がれないようなラベル連続体を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のラベル連続体は、長尺状の台紙に、サーマルシートが仮着され、前記サーマルシートは、複数のラベル片が単列に、連続状態を有するラベル連続体であって、前記サーマルシートには、前記サーマルシートを貫通して台紙に達するカット部と、このカット部を不連続に繋ぐ複数のつなぎ部と、を有し、前記サーマルシートの両側端部から内側に向けて前記カット部が形成され、前記カット部を一旦、前記つなぎ部により不連続状態とし、前記つなぎ部が形成された更に内側に、前記カット部が形成し、前記ラベル片同士は、前記つなぎ部により繋がっていることを特徴とする。
【０００９】
本発明によれば、台紙に仮着されているサーマルシートを貫通して台紙に達するカット部と、カット部を不連続に繋ぐ複数のつなぎ部と、が形成され、ラベル片とラベル片の間のカット部がつなぎ部によって不連続状態に繋がっているため、ラベル片が台紙から自然剥離しにくいものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】
本発明に係るラベル連続体を、図１ないし図３を参照して説明する。
なお、従来と共通する部分は、同一符号を付すに止め、その詳説を省略する。
【００１１】
図１に示すように、ラベル連続体３０は、台紙４にサーマルシート（感熱シート）３２が図示せぬ粘着層を介して仮着されている。
【００１２】
サーマルシート３２は、その幅方向Ｗにおいて「カット」され、ラベル片３８が得られるようになっている。この幅方向Ｗにおける「カット」は、カット部３４と、このカット部３４を不連続に繋ぐつなぎ部３６とにより形成されている。すなわち、サーマルシート３２の両側端部から内側に向けてカット部３４が形成され、このカット部３４を一旦つなぎ部３６により不連続状態とし、つなぎ部３６が形成された更に内側に、カット部３４が形成された、いわゆる、部分的な「カット」が施されており、前記カット部３４は、台紙４に達するまでサーマルシート３２をカットしている。
【００１３】
従って、カット部３４とつなぎ部３６とからなる「カット」状態によって各々のラベル片３８が形成され、更に、ラベル片３８同士はつなぎ部３６によって繋がっているため、ラベル連続体３０の使用によって径が小さくなり、サーマルシート３２、ひいては、ラベル片３８に「反り」が発生してとしても、台紙４からラベル片３８が剥離しないものである。
【００１４】
図２ないし図３に基づき、上述したラベル連続体３０の製造方法を示す。
【００１５】
図２は、本実施の形態のラベル連続体３０を作成する際に用いるカッター装置を示し、カッター装置４０は、全体が円筒状を呈しており、その円周面上に、複数のカット刃４２およびカット刃４２間に形成された切欠き部４４から成っている。
カット刃４２は幅方向Ｗの直線上に３個所設けられ、かつ、このカット刃４２間が、切欠き部４４となっている。
なお、上記直線上のカット刃４２および切欠き部４４の組み合わせは、カッター装置４０の円周面上の複数箇所に設けられている。
【００１６】
図３は、上記カッター装置４０を使った上記ラベル連続体３０の製造工程を示す図であり、繰出される台紙４およびサーマルシート３２の繰出し速度と同期をとって、カッター装置４０を所定の速度で回転させるものであって、カット刃４２はサーマルシート４２上に回転してくると、台紙４に達するまでサーマルシート３２をカットすることになる。
【００１７】
このとき、カッター装置４０の円周面上には、直線上にカット刃４２および切欠き部４４が形成されているため、サーマルシート３２はラベル片３８間につなぎ部３６が形成された「カット」状態となる。カッター装置４０のカット刃４２によりカットされたカット部３４、および切欠き部４４により形成されたつなぎ部３６がサーマルシート３２に形成された「長尺状のラベルシート」は下流へと繰出され、図示せぬ巻取り装置により巻芯１２に巻き取られてラベル連続体３０が形成されるものである。
【００１８】
ラベル連続体３０のサーマルシート３２は、カット部３４により各々ラベル片３８が形成され、しかも、ラベル片３８間はカット部３４を不連続に繋ぐつなぎ部３６によって繋がれているため、使用によりラベル連続体３０の径が小さくなった場合でも、台紙４からラベル片３８が自然剥離するおそれはなくなるものである。
【００２１】
【発明の効果】
以上説明したように、台紙に仮着されているサーマルシートを貫通して台紙に達するカット部と、カット部を不連続に繋ぐ複数のつなぎ部と、が形成され、ラベル片とラベル片の間のカット部がつなぎ部によって不連続状態に繋がっているため、ラベル片が台紙から自然剥離しないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のラベル連続体の第１の実施の形態を示す平面図である。
【図２】同、ラベル連続体を作る際に用いるカッター装置の概略斜視図である。
【図３】同、カッター装置を使ったラベル連続体の製造過程を示す概略側面図である。
【図４】本発明のラベル連続体の第２の実施の形態を示す平面図である。
【図５】従来のラベル連続体を示す斜視図である。
【図６】従来のラベル連続体をラベルプリンタに使用した例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
４ 台紙
３０ ラベル連続体（第１の実施の形態）
３２ サーマルシート
３４ カット部
３６ つなぎ部
３８ ラベル片
４０ カッター装置
４２ カット刃
４４ 切欠き部
５０ ラベル連続体（第２の実施の形態）
５２ サーマルシート
５４ ラベル片
５６ カット部
５８ つなぎ部
Claims (1)
- 長尺状の台紙に、サーマルシートが仮着され、前記サーマルシートは、複数のラベル片が単列に、連続状態を有するラベル連続体であって、前記サーマルシートには、前記サーマルシートを貫通して台紙に達するカット部と、このカット部を不連続に繋ぐ複数のつなぎ部と、を有し、前記サーマルシートの両側端部から内側に向けて前記カット部が形成され、前記カット部を一旦、前記つなぎ部により不連続状態とし、前記つなぎ部が形成された更に内側に、前記カット部が形成し、前記ラベル片同士は、前記つなぎ部により繋がっていることを特徴とするラベル連続体。
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2000
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