JP4511018B2 - 大型タイヤ加硫装置及び加硫方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大型タイヤ加硫装置、より詳細には建設車両用タイヤなどの大型タイヤ加硫装置に関し、特に、複数個(複数面)の加硫金型を横置きで縦積みし金型周囲に高温ガス、例えば高温スチームを充てんし、金型内部の未加硫タイヤを加硫成形する多面式オートクレーブ加硫装置を用いる場合に比し、加硫成形後のタイヤのより一層の品質向上と、装置の簡素化とを実現することができる大型タイヤ加硫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
建設車両用タイヤ、なかでも超大型建設車両用タイヤの加硫成形には、複数面数の加硫金型を横置きにして縦積みする多面式オートクレーブ加硫装置を用いている。この種の加硫装置は、大型(圧力)容器内に複数面の割りモールド及びそのコンテナを縦積みで収容した後、容器内に高温ガス、例えば120〜130℃の高温スチームを導入し、このスチームにより割りモールド及びそのコンテナを加熱し、割りモールド内の未加硫タイヤに加硫を施すものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
オートクレーブ加硫装置は、1回の加硫に当り、複数面乃至多数面の加硫金型を収容し、複数本乃至多数本のタイヤに加硫成形を施すところに有用性をもつものであり、1回の加硫成形に供する未加硫タイヤは同一タイヤ種類とは限らず、寧ろ異なる種類の未加硫タイヤに加硫成形を施す場合が多い。
【0004】
このとき、加硫時間は、一系統の上記高温ガス(スチーム)雰囲気の下、最も加硫時間が長い未加硫タイヤに合わせて設定するのは当然であり、その結果、元来、加硫時間がより短くて済む未加硫タイヤは、長い加硫時間に合わせるべく、温度、加硫時間などの加硫条件の複雑な調整を余儀なくされる。
【0005】
また、1本のタイヤで見ても、建設車両用タイヤは、他の種類のタイヤと異なり、ビード部からサイドウォール部を経てトレッド部に至る過程のゲージが著しく異なる特徴を有しているため、ゲージが薄い部位、例えばビード部からサイドウォール部に至る部位では加硫度が高く、ゲージが厚い部位、例えばトレッド部位では加硫度が低くなり、各部位間で加硫度にばらつきが生じ、これもタイヤ品質を低下させる一因となる。
【0006】
上述した品質低下を回避するためには、加硫金型を1面のみ装着する加硫装置、例えば開閉蓋式のマクニール加硫装置を用い、各部位の加硫度を一様に揃えるため、金型を介し未加硫タイヤ各部位に相応しい温度の熱源を供給する必要がある。これをマクニール加硫装置に適用する場合、要求品質を満たすため金型に割りモールドの使用が不可避であるから、装置が巨大かつ複雑になり過ぎ、製作困難な上、製造コストが著しく高額になり、工場スペースを広く過ぎる問題が生じ、実用化に至らないのが現状である。
【0007】
従って、この発明の請求項1〜に記載した発明は、上記諸問題を全面的に解決し得る加硫装置を提供すること、すなわち、未加硫タイヤ1本宛の加硫が可能であり、しかも、未加硫タイヤの各部位を最適温度で加硫することが可能である、簡単かつ小型な機構を有する大型タイヤ加硫装置及び大型タイヤ加硫方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載した発明は、一対のサイドモールドと、これらの外周部に係合する周方向複数個分割のトレッドセグメントとを有するタイヤ加硫成形用割りモールドを横置き装着する大型タイヤ加硫装置において、一対のサイドモールドそれぞれを固定し加熱する上下一対の加熱源プラテンと、下方に先細りのテーパ外周面を備えるとともに、上下各プラテンの間でその中心軸線に関し放射方向内外に移動自在な、複数個のトレッドセグメント取付用セクタと、セクタのテーパ外周面を係止し、該テーパ外周面と摺動係合するテーパ内周面を備える環状加熱源ジャケットと、前記ジャケットを昇降動作させる複数個の昇降手段と、下プラテン中央空間部に設けられて装填未加硫タイヤ内部に加圧流体を供給する、加圧流体供給手段とを有し、上部プラテンは、床面に固定の下部プラテンに対し昇降自在な構成を有し、上部プラテン及びジャケットのいずれか一方は他方に対する案内固定手段を備え、各セクタは、放射方向内側で内方に突出する上下一対の爪部を有し、一対の各プラテンは、各セクタの一対の爪部に嵌まり合う凹部を備え、該爪部及び凹部が、各セクタの上下一対のプラテンに対するロック機構を構成するとともに、各凹部は、ロック時に各爪部に対し間隙を形成する寸法を有し、モールドに装填した未加硫タイヤ内部に所定ゲージ圧の加圧流体を充填することによって、該モールドの内面形状が正規化することを特徴とする大型タイヤ加硫装置である。
【0009】
請求項1に記載した発明に関し、請求項2に記載した発明のように、上下各プラテン及び前記ジャケットは、それぞれの内部に加熱媒体を収容する環状空間を有し、環状空間に異なる温度のそれぞれの加熱媒体供給源を備える。
【0010】
請求項1、2に記載した発明に関し、請求項3に記載した発明のように、上下各プラテンは、複数個の環状空間を有し、請求項1〜3に記載した発明に関し、請求項4に記載した発明のように、前記ジャケットは、複数個の環状空間を有し、そして、請求項1〜4に記載した発明に関し、請求項5に記載した発明のように、セクタは、1個以上の内部空間を有する。
【0011】
請求項1〜5に記載した発明に関し、請求項6に記載した発明のように、上下各プラテンは、上記放射方向外側対向面に各セクタの放射方向摺動面を備える。
【0013】
請求項1〜に記載した発明に関し、請求項に記載した発明のように、上部プラテンは、別途の昇降手段による吊り下げとそれからの解放とが可能な被吊り具を備える。
【0014】
また、前記目的を達成するため、この発明の請求項に記載した発明は、請求項1〜のいずれか一項に記載した加硫装置を用い、ジャケットの下降位置でトレッドセグメントの開状態の下で未加硫タイヤをモールドに装填し、上部プラテンを下降させつつジャケットに上部プラテンを固定し、ジャケットを上昇させてトレッドセグメントを閉状態として、前記セクタ内側の爪部と上下各プラテンの凹部との嵌合によって、トレッドセグメントと上下プラテンとを相互にロック状態とし、該ロック状態下で、前記爪部と前記凹部との間に間隙を形成させ、モールドに装填した未加硫タイヤ内部に所定ゲージ圧の加圧加硫媒体を充填することによってモールドの内面形状を正規化し、この正規化したモールドで未加硫タイヤに加硫成形を施すことを特徴とする大型タイヤ加硫方法である。
【0015】
請求項に記載した発明に関し、請求項に記載した発明のように、上下プラテンの加熱温度を、ジャケットの加熱温度より低くする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図1〜図4に示す例に基づき説明する。
図1は、割りモールドを装着したこの発明の大型タイヤ加硫装置の稼働時における断面図であり、
図2は、上サイドモールドを固定する上部プラテンを上昇離隔させた図1に示す装置の断面図であり、
図3は、ジャケットを下降させ分割セクタを放射方向外側に移動させた図1に示す装置の断面図であり、
図4は、図1に示す装置のA部拡大断面図である。
【0017】
図1〜図3において、1面の割りモールド1は、一対のサイドモールド2、3と、これらサイドモールド2、3の外周部に係合する複数個のトレッドセグメント4とを有する。各トレッドセグメント4は、平面で見て扇形状を有し、割りモールド1の稼働時には相互に合体して環状をなし、かつ、サイドモールド2、3の外周部と係合し、二点鎖線で示すタイヤTの主としてトレッド部を加硫成形する。この意味でトレッドセグメント4は、周方向に複数個、例えば6〜9個に分割した形状を有する。その一方で、サイドモールド2、3は、タイヤTの残余部位、すなわちトレッド部の両側に連なる一対のサイドウォール部及び一対のビード部を加硫成形する。サイドモールド2、3は、ビード部を加硫成形するビードリング5、6を備える。
【0018】
図1〜図3において、大型タイヤ加硫装置(以下加硫装置と言う)100 は、図示するように1面の割りモールド1を横置きで装着する。加硫装置100 は、上下一対のプラテン101 、102 を有する。上部プラテン101 は上サイドモールド2を、下部プラテン102 は下サイドモールド3をそれぞれ固定し、プラテン101 、102 それぞれ自体が加熱源となり、サイドモールド2、3を加熱する。
【0019】
また、加硫装置100 は、各トレッドセグメント4を固定して取付ける複数個のセクタ103 を有する。各セクタ103 それぞれは、図1に示す加硫装置100 の稼働時に、一対のプラテン101 、102 の間で、各トレッドセグメント4を伴い、中心軸線CLに関し放射方向内外に移動自在である。この移動を円滑に行うため、一対のプラテン101 、102 それぞれは、放射方向外側対向面に各セクタ103 の放射方向内外摺動面101S、102Sを備える一方で、各セクタ103 それぞれは、下方に向け先細りのテーパ外周面103Sを備える。
【0020】
また、加硫装置100 は、各セクタ103 を介して各トレッドセグメント4を加熱する環状ジャケット104 を有する。ジャケット104 は、各セクタ103 それぞれのテーパ外周面103Sと摺動係合するテーパ内周面104Sを備える。内周面104Sは外周面103Sのテーパ面と同じテーパ面形状を有する。ジャケット104 は、各セクタ103 の外周面103Sを係止する。その係止手段は、例えば、各セクタ103 の外周面103S側に設けるあり溝103Aに嵌まるT字状突起104Tを内周面104Sに設ける。ジャケット104 はそれ自体が加熱源であり、先に述べた一対のプラテン101 、102 の加熱源とジャケット104 の加熱源とは互いに独立させ、これらの加熱源は、高温ガス又は高温水などの高温流体、電熱などの発熱体のいずれでも可とする。
【0021】
また、加硫装置100 は、ジャケット104 を昇降動作させる複数個、図示例では2個の昇降手段105 を有する。昇降手段105 は、加圧流体(加圧気体、加圧液体)アクチュエータ、電磁式アクチュエータ、機械式(例えばボールねじ式)アクチュエータなど、ジャケット104 を昇降動作させる手段であれば方式を問わない。昇降手段105 は、動作軸の先端部105Pを固定具106 によりジャケット104 に連結固定する。
【0022】
ここに、下部プラテン102 は床面FLに支持部材107 により固定し、上部プラテン101 は、上サイドモールド2を固定した状態で下部プラテン102 に対し昇降自在に構成する。この昇降動作と相互の心出しとのため、上部プラテン101 及びジャケット104 のいずれか一方は、他方に対する案内固定手段を有するものとする。
【0023】
図1〜図3に示す案内手段の例では、上部プラテン101 が、それに固定するピン108 を有し、ジャケット104 が、その放射方向外側で突出する案内部材109 にピン108 を案内する穴109Hを有し、ピン108 は案内溝109H壁面に沿って下降・上昇する。また、図1〜図3に示す固定手段の例では、ピン108 の先端部に設けるねじに締結具110 、例えばナット110 を螺合し、ナット110 を案内部材109 に締結する。これら案内固定手段により、上サイドモールド2を固定した上部プラテン101 の加硫装置100 からの切り離しと加硫装置100 への簡便な装着とが可能となる。これ以外に、図示は省略したが、ピン108 を部材109 に固定し、上部プラテン101 にピン108 の案内穴を設け、ピン108 の上端部を上部プラテン101 に固定してもよい。
【0024】
また、加硫装置100は、加硫対象の未加硫タイヤGT内部に所定ゲージ圧の加圧流体、例えば加圧ガス(加圧空気、加圧窒素ガスなど)を供給する加圧流体供給手段111を有する。加圧流体供給手段111は下部プラテン102の中央空間部に取付ける。加圧流体供給手段111は、図2に示すブラダ112の内部に加圧流体を供給する他に、未加硫タイヤ内部に直接に加圧流体を供給する手段としてもよい。
【0025】
以上述べた加硫装置100 の動作を以下簡単に説明する。
まず、図2において、各昇降手段105 の動作軸と先端部105Pとを下降させてジャケット104 を下降させ、これにより、各セクタ103 と各トレッドセグメント4とを放射方向外方に移動させ、各トレッドセグメント4の開状態下で成形完了の未加硫タイヤGTを装填する。
【0026】
次に、加硫装置100 から取外して別の場所に一旦保管している上サイドモールド2固定の上部プラテン101 を下部プラテン102 の真上に位置させる。上部プラテン101 の昇降及び搬送には、加硫装置100 が超大型の場合は天井走行クレーンなど重量物搬送に適する別途の昇降・移動手段を用い、他の場合は電動ホイストなどの昇降手段を用いる。そのため、上部プラテン101 は、ワイヤーロープを掛ける複数個の被吊り具115 、例えばアイボルト115 を備えるのが好ましい。
【0027】
次に、図3において、上部プラテン101 を下降させつつ、併せて各昇降手段105 を同時に稼働させて動作軸の先端部105Pと固定具106 とを上昇させつつ、上部プラテン101 の各ピン108 を案内部材109 の案内溝109Hに嵌め合わせつつ上部プラテン101 の下降を継続し、上部プラテン101 をジャケット104 に固定して、開状態の各セクタ103 と各トレッドセグメント4とを放射方向内方に移動させ各トレッドセグメント4を環状に合体させ閉状態とする。このとき、加圧流体供給手段111 のブラダ112 の噛み込み防止のため、上部プラテン101 の下降前に、ブラダ112 内部に所定ゲージ圧の低内圧を充てんしてブラダ112 をシェーピング動作により未加硫タイヤGT内部に収めておく。この状態を図2に示す。
【0028】
次に、図1において、ナット110 を案内部材109 に締結する。その後、加圧流体供給手段111 を介し、未加硫タイヤGT内部に所定ゲージ圧の内圧を充てんし、割りモールド1の内面に未加硫タイヤGTを押圧する。この押圧開始と少なくとも同時に、好ましくは押圧以前に、一対のプラテン101 、102 とジャケット104 との加熱源を動作させ、これら加熱源により割りモールド1を加熱し、未加硫タイヤGTに加硫成形を施し、製品タイヤTを得る。加硫成形終了の後は上述のプロセスの逆を辿り、製品タイヤTを加硫装置100 から取出す。
【0029】
以上述べたように、この加硫装置100 は、
(1)1面の割りモールドを装着するので、当該未加硫タイヤGTを最適の加硫温度及び加硫時間の条件下で加硫成形することができ、その結果、適正加硫度の下でタイヤ品質を向上させる効果と、
(2)一対のプラテン101 、102 の加熱温度とジャケット104 の加熱温度とを個々に調整することができ、その結果、厚ゲージ部位、すなわちトレッド部位は高温度で加硫し、薄ゲージ部位、すなわちサイドウォール部からビード部に至る部位は低温度で加硫し、タイヤ全体にわたる各部位の加硫度を一様にすることが可能となり、タイヤの品質を大幅に向上させる効果とを奏し、かつ、
(3)主として、従来タイプの割りモールド1と一対のプラテン101 、102 との組合わせであり、強いて言えば、一対のプラテン101 、102 とジャケット104 とに加熱源を付け加える程度であり、既設の搬送装置を利用するので、装置構成は簡素で、低コストであり、装置が占める床面積も僅かで省スペースで済む効果と、
(4)操作が簡便で作業性に優れる効果とを奏する。
【0030】
ここに、この加硫装置100 の要となる別種加熱源に関し、一対のプラテン101、102 それぞれとジャケット104 とは、それぞれの内部に加熱媒体を収容する環状空間を有し、かつ、各プラテン101 、102 とジャケット104 とは、それぞれの環状空間に対し異なる温度の加熱媒体供給源(図示省略)を有するものとする。加熱媒体は、高温気体、高温液体などの高温流体又は電熱体のいずれも可とする。
【0031】
図1〜図3に示す一対のプラテン101 、102 それぞれとジャケット104 との加熱媒体は、高温スーチム又は他の高温ガスの例である。すなわち、上部プラテン101 は、その内部に複数個、図示例では2個の環状空間120 、121 を有し、下部プラテン102 は、その内部に複数個、図示例では2個の環状空間122 、123 を有し、ジャケット104 は、その内部に複数個、図示例では2個の環状空間124 、125 を有する。なお、図示は省略したが、複数個のセクタ103 それぞれも、内部に1個以上の内部空間を設けることもできる。
【0032】
少なくとも、環状空間120 〜123 と環状空間124 、125 とには、温度が異なる高温スーチム又は高温ガスを、別種の供給源から供給する。また、環状空間120、121 相互間、環状空間122 、123 相互間及び環状空間124 、125 相互間それぞれで温度が異なる高温スーチム又は高温ガスを、別種の供給源から供給することもできる。図示を省略した複数個のセクタ103 それぞれの内部空間に、他と異なる高温スーチム又は高温ガス、或いは環状空間124 、125 に供給する高温スーチム又は高温ガスと同じスーチムやガスを供給する。供給する高温スーチム又は高温ガスの温度は、工場内部の室温変化に合わせて変えるが、超大型タイヤTの場合に通常、環状空間120 〜123 で90℃前後、環状空間124 、125 で120℃前後であり、一対のプラテン101 、102 の加熱源温度は、ジャケット104 の加熱源温度より30℃程度低く設定する。これで、タイヤTの加硫度は全体にわたり一様となる。
【0033】
図4において、加硫装置100 の組立作業性を向上させるため、各セクタ103 それぞれは、放射方向内側で内方に突出する、上下一対の爪部126 、127 を有し、一対のプラテン101 、102 それぞれは、各セクタ103 それぞれの一対の爪部126、127 に嵌まり合う環状凹部128 、129 を備える。
【0034】
これら一対の爪部126 、127 と凹部128 、129 とは、各セクタ103 それぞれの一対のプラテン101 、102 に対するロック機構を構成する。但し、ロック時の各凹部128 、129 は、各爪部126 、127 それぞれに対し間隙を形成する寸法を有するように寸法を設定する。これにより、各セクタ103 が周方向に移動する際にロックが容易となり、その結果、各セクタ103 の放射方向出入りが容易となり、未加硫タイヤGTに所定のゲージ圧の内圧を印加したとき、正規のモールド1の内面形状とすることができ、この正規のモールド1の内面形状で未加硫タイヤGTに加硫成形を施す。
【0035】
【発明の効果】
この発明の請求項1〜に記載した発明によれば、1面の割りモールドを用い、この割りモールドの一対のサイドモールドと、複数個分割のトレッドセグメントを放射方向に移動させる環状ジャケットとを別個の加熱源とすることにより、加硫済タイヤの加硫度を最適化し、併せてタイヤ全体の加硫度を一様化してタイヤ品質を向上させ、さらに、セクタ内側の爪部と上下プラテンの凹部との間に間隙を形成させることによって、各セクタの放射方向出入りを容易化することが可能な、簡単構造の大型タイヤ加硫装置及び大型タイヤ加硫方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 割りモールドを装着したこの発明の大型タイヤ加硫装置の稼働時における断面図である。
【図2】 上サイドモールドを固定する上部プラテンを上昇離隔させた図1に示す装置の断面図である。
【図3】 ジャケットを下降させ分割セクタを放射方向外側に移動させた図1に示す装置の断面図である。
【図4】 図1に示す装置のA部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 割りモールド
2 上サイドモールド
3 下サイドモールド
4 トレッドセグメント
5、6 ビードリング
100 加硫装置
101 上部プラテン
101S 放射方向内外摺動面
102 下部プラテン
102S 放射方向内外摺動面
103 セクタ
103S テーパ外周面
104 ジャケット
104S テーパ内周面
104T T字状突起
105 昇降手段
105P 動作軸先端部
106 固定具
107 支持部材
108 ピン
109 案内部材
109H 案内穴
110 ナット
111 加圧流体供給手段
112 ブラダ
115 アイボルト
120 、121 上部プラテンの環状空間
122 、123 下部プラテンの環状空間
124 、125 ジャケットの環状空間
126 、127 爪部
128 、129 凹部
CL 中心軸線

Claims (9)

  1. 一対のサイドモールドと、これらの外周部に係合する周方向複数個分割のトレッドセグメントとを有するタイヤ加硫成形用割りモールドを横置き装着する大型タイヤ加硫装置において、
    一対のサイドモールドそれぞれを固定し加熱する上下一対の加熱源プラテンと、
    下方に先細りのテーパ外周面を備えるとともに、上下各プラテンの間でその中心軸線に関し放射方向内外に移動自在な、複数個のトレッドセグメント取付用セクタと、
    セクタのテーパ外周面を係止し、該テーパ外周面と摺動係合するテーパ内周面を備える環状加熱源ジャケットと、
    前記ジャケットを昇降動作させる複数個の昇降手段と、
    プラテン中央空間部に設けられて装填未加硫タイヤ内部に加圧流体を供給する、加圧流体供給手段とを有し、
    上部プラテンは、床面に固定の下部プラテンに対し昇降自在な構成を有し、
    上部プラテン及びジャケットのいずれか一方は他方に対する案内固定手段を備え
    各セクタは、放射方向内側で内方に突出する上下一対の爪部を有し、一対の各プラテンは、各セクタの一対の爪部に嵌まり合う凹部を備え、該爪部及び凹部が、各セクタの上下一対のプラテンに対するロック機構を構成するとともに、各凹部は、ロック時に各爪部に対し間隙を形成する寸法を有し、
    モールドに装填した未加硫タイヤ内部に所定ゲージ圧の加圧流体を充填することによって、該モールドの内面形状が正規化することを特徴とする大型タイヤ加硫装置。
  2. 上下各プラテン及び前記ジャケットは、それぞれの内部に加熱媒体を収容する環状空間を有し、環状空間に異なる温度のそれぞれの加熱媒体供給源を備える請求項1に記載した加硫装置。
  3. 上下各プラテンは、複数個の環状空間を有する請求項1又は2に記載した加硫装置。
  4. 前記ジャケットは、複数個の環状空間を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載した加硫装置。
  5. セクタは、1個以上の内部空間を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載した加硫装置。
  6. 上下各プラテンは、上記放射方向外側対向面に各セクタの放射方向摺動面を備える請求項1〜5のいずれか一項に記載した加硫装置。
  7. 上部プラテンは、別途の昇降手段による吊り下げとそれからの解放とが可能な被吊り具を備える請求項1〜のいずれか一項に記載した加硫装置。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載した加硫装置を用い、ジャケットの下降位置でトレッドセグメントの開状態の下で未加硫タイヤをモールドに装填し、上部プラテンを下降させつつジャケットに上部プラテンを固定し、ジャケットを上昇させてトレッドセグメントを閉状態として、前記セクタ内側の爪部と上下各プラテンの凹部との嵌合によって、トレッドセグメントと上下プラテンとを相互にロック状態とし、
    該ロック状態下で、前記爪部と前記凹部との間に間隙を形成させ、モールドに装填した未加硫タイヤ内部に所定ゲージ圧の加圧加硫媒体を充填することによってモールドの内面形状を正規化し、この正規化したモールドで未加硫タイヤに加硫成形を施すことを特徴とする大型タイヤ加硫方法。
  9. 上下プラテンの加熱温度をジャケットの加熱温度より低くする、請求項に記載した加硫方法。
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