JP4510655B2 - 内燃機関の排ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関から排出された排ガス中のNOxを一時的に捕捉するとともに、捕捉されたNOxを還元することによって、排ガスを浄化する内燃機関の排ガス浄化装置に関する。
この種の排ガス浄化装置では、内燃機関の排気系にNOx捕捉材が設けられており、内燃機関から排出されたNOxがNOx捕捉材に捕捉される。また、捕捉されたNOxの量が大きくなったときに、燃料の増量などにより排ガスを還元状態に制御することによって、捕捉されたNOxが還元される。これにより、NOxを浄化した後に排ガスを大気中に排出するとともに、NOx捕捉材の捕捉能力を回復させるようにしており、そのような排ガス浄化装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。
この排ガス浄化装置は、エンジンの排気通路に設けられたNOx捕捉材(NOx浄化触媒コンバータ)に加えて、EGR装置を備えている。このEGR装置は、エンジンの排気通路と吸気通路のNOx捕捉材よりも上流側との間に互いに並列に設けられており、両通路をそれぞれ連通する第1EGR通路および第2EGR通路を有している。第1EGR通路には、排気通路側に第1EGRクーラーが、吸気通路側に第1EGR弁が設けられている。また、第2EGR通路は、吸気通路の第1EGR通路よりも上流側と排気通路の第1EGR通路よりも下流側との間に設けられており、この第2EGR通路には、排気通路側から順に、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下「DPF」という)、第2EGRクーラーおよび第2EGR弁が設けられている。また、このエンジンには、ターボチャージャが設けられており、そのタービンは、吸気通路の第1および第2EGR通路の間に、コンプレッサは、排気通路の第1および第2EGR通路の間に設けられている。
この排ガス浄化装置では、エンジンの運転状態に応じて、排ガスの一部をEGRガスとして排気通路から吸気通路に還流させることにより、EGR動作が以下のように実行される。すなわち、エンジンが低負荷状態のときには、第1EGR弁を開くとともに第2EGR弁を閉じることによって、第1EGR通路を介してEGR動作を行う。また、エンジンが高負荷状態で、吸気と排ガスとの差圧が小さいときには、第2EGR弁を開くとともに第1EGR弁を閉じることにより、第2EGR通路を介して、排ガス中のPMをDPFにより捕集しながらEGR動作を行う。それにより、PMをほとんど含まないEGRガスが、タービンによって外気とともに吸気通路の下流側に吸入されることにより、必要なEGR量が確保される。
しかし、この排ガス浄化装置には、以下のような問題がある。EGR通路が切り替えられたときには、まず、切り替えられた側のEGR通路内に存在していたEGRガスが吸気通路に排出され、その後、新たなEGRガスが排気通路から還流してくる。また、切替え前にEGR通路内に存在していたEGRガスは、EGR弁が閉じていることによりEGR通路内に滞留していることで、EGRクーラによって十分に冷却され、より低温の状態になっている。
このため、EGR通路の切替え直後において、切り替えられた側のEGR通路内に滞留していた低温のEGRガスが、還流することによって燃焼室に供給される。したがって、このように低温のEGRガスが還流した状態で、NOx捕捉材に捕捉されたNOxを還元するために燃料の供給量が増大された場合には、EGRガスの温度が低いことで、混合気の着火性が悪化し、燃焼が不安定になってしまい、その場合、失火に至ることもある。その結果、内燃機関が車両に搭載されている場合は、ドライバビリティが悪化するおそれがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、高温側および低温側通路を有するEGR通路を備える場合において、EGR通路の切替え時にNOxの還元動作を実行したときでも、内燃機関の安定した燃焼を確保することができる内燃機関の排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
特開2004−162674号公報 (第5,6頁、第1図)
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、吸気系(実施形態における(以下、本項において同じ)吸気管4)および排気系(排気管5)を有する内燃機関(エンジン3)から排出された排ガスを浄化する内燃機関の排ガス浄化装置1であって、排気系に設けられ、排ガス中のNOxを捕捉するNOx捕捉材(NO触媒17)と、NOx捕捉材に捕捉されたNOx量を、NOx捕捉量(NOx捕捉量積算値S_QNOx)として算出するNOx捕捉量算出手段(ECU2,図8のステップ31,32)と、算出されたNOx捕捉量が所定値(判定値S_NOxREF)に達したときに、NOx捕捉材に捕捉されたNOxを還元するNOx還元手段(インジェクタ6,スロットル弁12)と、排気系と吸気系の間に設けられ、排気系から吸気系に排ガスの一部をEGRガスとして、より低い温度で還流させる低温側通路14dと、低温側通路14dよりも高い温度で還流させる高温側通路14cと、を有するEGR通路(EGR管14a)と、EGR通路を低温側通路14dと高温側通路14cに切り替えるEGR通路切替え手段(EGR通路切替え弁15b)と、EGRガスが所定の高温状態にあるか否かを判定する温度状態判定手段(排気温センサ37,ECU2,図7のステップ26,図12のステップ72,図13のステップ86)と、EGR通路切替え手段によってEGR通路が低温側通路14dから高温側通路14cに切り替えられた場合において、温度状態判定手段によってEGRガスが所定の高温状態にあると判定されたときにのみ、NOx還元手段によるNOxの還元を許可するNOx還元許可手段(ECU2,図8のステップ39)と、を備えていることを特徴とする。
この内燃機関の排ガス浄化装置によれば、内燃機関から排気系に排出された排ガス中のNOxが、排気系に設けられたNOx捕捉材に捕捉される。また、NOx捕捉量算出手段により、NOx捕捉材に捕捉されたNOxの量がNOx捕捉量として算出され、算出されたNOx捕捉量が所定値に達したときに、捕捉されたNOxが、NOx還元手段によって還元されることにより浄化された後、大気中に排出される。
また、EGR手段によって、排ガスの一部が、EGRガスとして排気系からEGR通路を介して吸気系に還流し、新気と一緒に燃焼室に吸入されることにより、燃焼温度が低下することによって、NOxの排出量が低下する。また、EGR通路は、EGR通路切替え手段によって、EGRガスを、より低い温度で還流させる低温側通路と、低温側通路よりも高い温度で還流させる高温側通路とに切り替えられる。
また、EGR通路が低温側通路から高温側通路に切り替えられた場合には、温度状態判定手段によってEGRガスが所定の高温状態にあると判定されたときにのみ、NOx還元許可手段によってNOxの還元が許可され、NOxの還元が実行される。EGR通路が低温側通路から高温側通路に切り替えられた場合には、切替え直後におけるEGRガスの応答遅れや、低温側通路内に滞留していたより低温のEGRガスが吸気系に還流することから、燃焼室に実際に吸入されるEGRガスが高温状態になるのに時間がかかる。従って、上述したように、EGRガスが所定の高温状態にあると判定されたときに、NOx還元手段の実行を許可することによって、EGRガスが所定の高温状態になった状態でNOxの還元を実行することができる。その結果、混合気の安定した燃焼性を確保できるので、NOxの還元の実行時における失火を確実に回避できる。また、内燃機関が車両に搭載されている場合には、良好なドライバビリティを確保することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態による排ガス浄化装置について説明する。図1は、本発明を適用した排ガス浄化装置1を、内燃機関3とともに示している。この内燃機関(以下「エンジン」という)3は、車両(図示せず)に搭載された、例えば4気筒(1つのみ図示)のディーゼルエンジンである。
エンジン3のピストン3aとシリンダヘッド3bの間には、燃焼室3cが形成されている。シリンダヘッド3bには、吸気管4(吸気系)および排気管5(排気系)がそれぞれ接続されるとともに、燃料噴射弁(以下「インジェクタ」という)6(NOx還元手段)が、燃焼室3cに臨むように取り付けられている。
インジェクタ6は、燃焼室3cの天壁中央部に配置されており、コモンレールを介して、高圧ポンプおよび燃料タンク(いずれも図示せず)に順に接続されている。インジェクタ6の開弁時間である燃料噴射量TOUTおよび噴射タイミングは、ECU2からの駆動信号によって制御される(図2参照)。
また、エンジン3のクランクシャフト3dには、マグネットロータ30aが取り付けられており、このマグネットロータ30aとMREピックアップ30bによって、クランク角センサ30が構成されている。クランク角センサ30は、クランクシャフト3dの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。
CRK信号は、所定のクランク角(例えば30゜)ごとに出力される。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを求める。TDC信号は、各気筒のピストン3aが吸気行程開始時のTDC(上死点)付近の所定クランク角度位置にあることを表す信号であり、4気筒タイプの本例では、クランク角180゜ごとに出力される。
吸気管4には、過給装置7が設けられており、この過給装置7は、ターボチャージャで構成された過給機8と、これに連結されたアクチュエータ9と、ベーン開度制御弁10を備えている。
過給機8は、吸気管4に設けられた回転自在のコンプレッサブレード8aと、排気管5に設けられた回転自在のタービンブレード8bおよび複数の回動自在の可変ベーン8c(2つのみ図示)と、これらのブレード8a,8bを一体に連結するシャフト8dとを有している。過給機8は、排気管5内の排ガスによりタービンブレード8bが回転駆動されるのに伴い、これと一体のコンプレッサブレード8aが回転駆動されることによって、吸気管4内の吸入空気を加圧する過給動作を行う。
アクチュエータ9は、負圧によって作動するダイアフラム式のものであり、各可変ベーン8cに機械的に連結されている。アクチュエータ9には、負圧ポンプから負圧供給通路(いずれも図示せず)を介して負圧が供給され、この負圧供給通路の途中にベーン開度制御弁10が設けられている。ベーン開度制御弁10は、電磁弁で構成されており、その開度がECU2からの駆動信号で制御されることにより、アクチュエータ9への供給負圧が変化し、それに伴い、可変ベーン8cの開度が変化することによって、過給圧が制御される。
吸気管4の過給機8よりも下流側には、上流側から順に、水冷式のインタークーラ11およびスロットル弁12(NOx還元手段)が設けられている。インタークーラ11は、過給装置7の過給動作により吸入空気の温度が上昇したときなどに、吸入空気を冷却するものである。スロットル弁12には、例えば直流モータで構成されたアクチュエータ12aが接続されている。スロットル弁12の開度(以下「スロットル弁開度」という)THは、後述する目標スロットル弁開度THCMDに応じてアクチュエータ12aに供給される電流のデューティ比をECU2で制御することによって、制御される。
また、吸気管4には、過給機8よりも上流側にエアフローセンサ31が、インタークーラ11とスロットル弁12の間に過給圧センサ32が、それぞれ設けられている。第1エアフローセンサ31は吸入空気量QAを検出し、過給圧センサ32は吸気管4内の過給圧PACTを検出し、それらの検出信号はECU2に出力される。
さらに、吸気管4の吸気マニホールド4aは、その集合部から分岐部にわたって、スワール通路4bとバイパス通路4cに仕切られており、これらの通路4b,4cはそれぞれ、吸気ポートを介して各燃焼室3cに連通している。
バイパス通路4cには、燃焼室3c内にスワールを発生させるためのスワール装置13が設けられている。スワール装置13は、スワール弁13aと、これを開閉するアクチュエータ13bと、スワール制御弁13cを備えている。アクチュエータ13bおよびスワール制御弁13cはそれぞれ、過給装置7のアクチュエータ9およびベーン開度制御弁10と同様に構成されており、スワール制御弁13cは、前記負圧ポンプに接続されている。以上の構成により、スワール制御弁13cの開度がECU2からの駆動信号で制御されることにより、アクチュエータ13bに供給される負圧が変化し、スワール弁13aの開度が変化することによって、スワールの強さが制御される。
また、エンジン3には、EGR管14a(EGR通路)およびEGR制御弁14bを有するEGR装置14が設けられている。EGR管14aは、吸気管4と排気管5の間に、具体的には、吸気マニホールド4aの集合部のスワール通路4bと排気管5の過給機8よりも上流側とをつなぐように接続されている。このEGR管14aを介して、エンジン3の排ガスの一部が吸気管4にEGRガスとして還流し、それにより、燃焼室3c内の燃焼温度が低下することによって、排ガス中のNOxが低減される。
EGR制御弁14bは、EGR管14aに取り付けられたリニア電磁弁で構成されており、そのバルブリフト量VLACTが、ECU2からのデューティ制御された駆動信号によりリニアに制御されることによって、EGRガス量が制御される。
また、EGR管14aは、EGR制御弁14bよりも下流側で高温側通路14cと低温側通路14dに分岐しており、その分岐部にはEGR通路切替え弁15b(EGR通路切替え手段)が設けられている。高温側通路14cと低温側通路14dは吸気管5の手前で合流しており、また、低温側通路14dの途中には、EGRクーラ15cが設けられている。EGR通路切替え弁15bは、エンジン3の負荷状態に応じてECU2により制御されることによって、EGR管14aのEGR通路切替え弁15bよりも下流側の部分を、低温側通路14dと高温側通路14cに選択的に切り替える。
以上の構成により、EGR通路切替え弁15bが低温側通路14dに切り替えられている場合には、EGRガスは、低温側通路14dに通されることによりEGRクーラ15cで冷却された後、吸気管4に還流する。一方、EGR通路切替え弁15bが高温側通路14cに切り替えられている場合には、EGRガスは、高温側通路14cを介し、冷却されることなくそのまま吸気管4に還流する。
また、排気管5の過給機8よりも下流側には、上流側から順に、三元触媒16およびNOx触媒17(NOx捕捉材)が設けられている。三元触媒16は、ストイキ雰囲気下において、排ガス中のHCおよびCOを酸化するとともに、NOxを還元することによって、排ガスを浄化する。NOx触媒17は、排ガス中の酸素濃度が高い場合において、排ガス中のNOxを捕捉(吸収)するとともに、酸素濃度が低い還元雰囲気において、排ガス中の還元剤により、捕捉したNOxを還元することによって、排ガスを浄化する。NOx触媒17には、その温度(以下「NOx触媒温度」という)TLNCを検出するNOx触媒温度センサ36が設けられており、その検出信号はECU2に出力される。
さらに、排気管5の三元触媒16のすぐ上流側および下流側には、第1LAFセンサ33および第2のLAFセンサ34がそれぞれ設けられている。第1および第2のLAFセンサ33,34はそれぞれ、リッチ領域からリーン領域までの広範囲な空燃比の領域において排ガス中の酸素濃度VLAF1,VLAF2をリニアに検出する。ECU2は、第1LAFセンサ33で検出された酸素濃度VLAF1に基づいて、燃焼室3cで燃焼した実際のガスの空燃比を表す実空燃比A/FACTを算出する。また、排気管4のEGR管14aと過給機8の間には、排気温TEXHを検出する排気温センサ37(温度状態判定手段)が設けられており、その検出信号はECU2に出力される。ECU2にはさらに、アクセル開度センサ35から、アクセルペダル(図示せず)の操作量(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が出力され、外気温センサ38から、外気温TATを表す検出信号が出力される。
ECU2は、本実施形態において、NOx捕捉量算出手段、温度状態判定手段およびNOx還元許可手段を構成するものであり、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されている(いずれも図示せず)。前述した各種センサ30〜38からの検出信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力される。
CPUは、これらの入力信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、エンジン3の運転状態を判別するとともに、判別した運転状態に応じて、燃料噴射量制御および吸入空気量制御を含むエンジン3の制御を実行する。また、NOx触媒17に捕捉されたNOxを還元するための還元動作として、リッチスパイクを実行すべきか否かを判定するとともに、EGRガスの温度を推定し、推定したEGRガスの推定温度に応じてリッチスパイクを実行する。なお、このリッチスパイクは、後述するように、燃料噴射量TOUTを増大させるとともに吸入空気量QAを減少させることによって、実空燃比A/FACTをリッチ化することにより、燃焼室3cから排出される排ガス中に未燃成分を含ませることにより行われる。
次に、図3を参照しながら、EGR管14aの切替え制御処理について説明する。本処理は、エンジン3の負荷状態に応じて、EGR管14aを、低温側通路14dおよび高温側通路14cのいずれに切り替えるかを決定するためのものであり、所定の時間ごとに実行される。
まず、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)では、エンジン3が低負荷状態であるか否かを、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、マップを検索することにより判別する。図4に示すように、このマップでは、エンジン3の回転数および要求トルクPMCMDによって低負荷領域と高負荷領域に区分されており、基本的に、要求トルクPMCMDが小さいほど、エンジン3は低負荷状態にあると判別される。なお、要求トルクPMCMDは、エンジン3に要求されるトルクであり、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APに応じ、マップ(図示せず)を検索することによって求められる。
ステップ1の答がYESで、エンジン3が低負荷状態にあるときには、通路切替えフラグF_EGRHOTを「1」にセットし(ステップ2)、本処理を終了する。このように、通路切替えフラグF_EGRHOTが「1」にセットされると、EGR通路切替え弁15bによってEGR管14aが高温側通路14cに切り替えられ、EGRガスは高温側通路14cを介して還流する。それにより、低負荷状態では、EGRガスが冷却されることなくそのまま還流することにより、低温側通路14dを介して還流するときよりも燃焼温度が高くなることによって、安定した燃焼性が確保され、失火が防止される。
一方、前記ステップ1の答がNOで、エンジン3が高負荷状態にあるときには、通路切替えフラグF_EGRHOTを「0」にセットする(ステップ3)。このように、通路切替えフラグF_EGRHOTが「0」にセットされると、EGR管14aが低温側通路14dに切り替えられ、EGRガスは低温側通路14dを介して還流する。それにより、高負荷状態では、EGRガスが、EGRクーラー15cで冷却されることにより、高温側通路14cを介して還流するときよりもEGRガスの温度が低下することによって、燃焼温度の上昇が抑制され、NOxの発生量の低減が図られる。
次いで、図5を参照しながら、EGRガス温度の推定処理について説明する。本処理では、図3の処理で設定したEGR管14aの切替え状態に応じてEGRガスの温度を推定し、推定温度TEGRとして設定するものであり、所定の時間ごとに実行される。
まずステップ10では、通路切替えフラグF_EGRHOTが「1」であるか否かを判別する。この答がNOで、EGR管14aが低温側通路14dに切り替えられているときには、排気温TEXHと外気温TATとの差、および排ガスボリュームSVに応じて、図6に示すTCOOLERマップを検索することにより、冷却温度TCOOLERを求める(ステップ11)。この冷却温度TCOOLERは、EGRガスの温度(排気温TEXH)が、EGRクーラー15cによってどの程度、冷却されるか、すなわち、EGRクーラー15cによる冷却によって低下させることが可能なEGRガスの温度幅を表す。また、上記のTCOOLERマップでは、冷却温度TCOOLERは、排気温TEXHと外気温TATとの差が大きいほど、また排ガスボリュームSVが小さいほど、EGRガスが冷却されやすいため、より大きな値に設定されている。なお、排ガスボリュームSVは、エンジン回転数NEおよび吸入空気量QAに応じ、マップ(図示せず)を検索することにより求められる。
次に、ステップ12において、排気温TEXHから冷却温度TCOOLERを減算した値を、吸気管4に還流するEGRガスの推定温度TEGRとして設定する。
一方、前記ステップ10の答がYESで、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられているときには、EGRガスは排気管4から冷却されることなくそのまま還流するので、排気温TEXHを推定温度TEGRとして設定する(ステップ14)。
次いで、ステップ13において、上記ステップ12または14で求めたEGRガスの推定温度TEGRのなまし処理を次式(1)によって行った後、本処理を終了する。
TERG←αTEGR(n)+(1−α)TEGR(n−1)……(1)
ここで、αは1.0未満の所定のなまし係数である。この式(1)から明らかなように、推定温度TEGRの今回値TEGR(n)と、前回値TEGR(n−1)との加重平均値が、今回の推定温度TEGRとして算出される。
次いで、図7を参照しながら、EGR温度条件の判定処理について説明する。本処理は、図5の処理で算出したEGRガスの推定温度TEGRに応じて、リッチスパイクの実行条件の1つであるEGRガスの温度条件を判定するものであり、所定の時間ごとに実行される。
まず、ステップ20において、通路切替えフラグE_EGRHOTが「1」であるか否かを判別する。この答がNOで、EGR管14aが低温側通路14dに切り替えられているときには、EGRガスの温度条件が成立しているとして、そのことを表すために温度条件フラグF_RICHEGRを「1」にセットする(ステップ21)。
次に、ステップ22において、通路切替えフラグF_EGRHOTを、その前回値F_EGRHOTZとしてシフトした後、本処理を終了する。
一方、前記ステップ20の答がYESで、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられているときには、通路切替えフラグF_EGRHOTが、その前回値F_EGRHOTZと等しいか否かを判別する(ステップ23)。この答がNOで、前回値F_EGRHOTZが「0」のとき、すなわち、EGR管14aが低温側通路14dから高温側通路14cに切り替えられた直後であるときには、図5のステップ13で求めたそのときの推定温度TEGRを、EGRガス温度の初期値TEGR0として設定する(ステップ24)。
次に、ステップ25において、EGRガスの温度条件が成立していないことを表すために、温度条件フラグF_RICHEGRを「0」にセットした後、前記ステップ22を実行する。
一方、前記ステップ23の答がYESで、通路切替えフラグF_EGRHOTおよびその前回値F_EGRHOTZがともに「1」のとき、すなわち、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられた直後でないときには、そのときの推定温度TEGRから初期値TEGR0を減算した値が、所定値TREF(例えば冷却温度TCOOLERの0.7倍)以上であるか否かを判別する(ステップ26)。
この答がNOで、TEGR−TEGR0<TREFのとき、すなわち、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられた後のEGRガスの推定温度TEGRの上昇分が、所定値TREFに達していないときには、EGRガスの温度条件がまだ成立していないとして、上記ステップ25以降を実行し、温度条件フラグF_RICHEGRを「0」に維持する。
一方、ステップ26の答がYESで、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられた後の推定温度TEGRの上昇分が、所定値TREFに達したときには、EGR管14aの切替え後、EGRガスの温度条件が成立したとして、上記ステップ21以降を実行し、温度条件フラグF_RICHEGRを「1」に切り替える。
以上のように、EGR管14aが低温側通路14dから高温側通路14cに切り替えられた場合には、切替え後のEGRガス温度の上昇分(TEGR−TEGR0)が所定値TREF以上であると判定されたとき(ステップ26:YES)に初めて、リッチスパイクの実行条件の1つであるEGRガスの温度条件が成立したと判定される(ステップ21)。すなわち、EGR管14aの高温側通路14cへの切替え時にリッチスパイクを実行するときには、切替え後、リッチスパイクの実行がすぐには許可されず、その後、EGRガスの温度が所定値TREFに相当する温度だけ上昇するのを待って、リッチスパイクの実行が許可される。
次に、図8を参照しながら、リッチスパイクの実行条件の判定処理について説明する。本処理は所定の時間ごとに実行される。まず、ステップ30では、リッチタイマのタイマ値TMRICHが0であるか否かを判別する。このリッチタイマは、リッチスパイクの実行時間を計時するものであり、このタイマ値TMRICHは、エンジン3の始動時に0にリセットされるものである。
上記ステップ30の答がYESで、TMRICH=0のときには、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、マップ(図示せず)を検索することによって、NOx排出量QNOxを求める(ステップ31)。NOx排出量QNOxは、そのときにおける排ガス中のNOx量を推定したものであり、このマップでは、エンジン回転数NEが大きいほど、および要求トルクPMCMDが大きいほど、排ガスボリュームSVが大きいため、より大きな値に設定されている。
次いで、算出したNOx排出量QNOxをそのときのNOx排出量積算値S_QNOxに加算した値を、今回のNOx排出量積算値S_QNOx(NOx捕捉量)として更新する(ステップ32)。このNOx排出量積算値S_QNOxは、NOx触媒17に捕捉されたNOxの量(以下「NOx捕捉量」という)に相当する。
次に、アクセル開度APがほぼ値0、すなわちアクセルペダルが全閉状態にあるか否かを判別する(ステップ33)。この答がYESのとき、すなわち、減速中またはアイドル中のときには、リッチスパイクの実行条件が成立していないと判定し、リッチスパイクフラグF_RICHを「0」にセットした(ステップ34)後、本処理を終了する。これに伴い、リッチスパイクは実行されず、後述する燃料噴射量制御処理および吸入空気量制御処理において、通常時用のエンジン制御が実行される。
一方、上記ステップ33の答がNOで、減速中およびアイドル中のいずれでもないときには、上記ステップ32で求めたNOx排出量積算値S_QNOxが、判定値S_QNOxREF(所定値)以上であるか否かを判別する(ステップ35)。
この判定値S_QNOxREFは、NOx触媒温度TLNCに応じ、図9に示すテーブルを検索することによって算出される。同テーブルでは、判定値S_QNOxREFは、TLNC≦第1所定値T1(例えば200℃)では第1判定値SQ1に設定され、T1<TLNC<第2所定値T2(例えば400℃)では、NOx触媒温度TLNCが高いほど、より大きな値にリニアに設定され、TLNC≧T2では第1判定値SQ1よりも大きな第2判定値SQ2に設定されている。これは、NOx触媒温度TLNCが低いほど、また、NOx捕捉量が多いほど、NOxの還元率が低下するので、これに対応させるためである。
上記ステップ35の答がNOで、S_QNOx<S_QNOxREFのときには、NOx捕捉量が比較的小さいため、リッチスパイクの実行条件が成立していないと判定し、前記ステップ34を実行する。
一方、前記ステップ35の答がYESで、S_QNOx≧S_QNOxREFのときには、図7の処理でセットした温度条件フラグF_RICHEGRが「1」であるか否かを判別する(ステップ36)。
この答がNOのときには、EGRガスの温度条件が成立しておらず、リッチスパイクの実行条件が成立していないとして、前記ステップ34を実行し、リッチスパイクフラグE_RICHを「0」にセットする。一方、上記ステップ36の答がYESで、EGRガスの温度条件が成立しているときには、リッチスパイクの実行条件が成立していると判定し、次のステップ37以降を実行する。
このステップ37では、NOx排出量積算値S_QNOxを値0にリセットし、次いで、リッチタイマのタイマ値TMRICHを所定時間TRO(例えば5sec)にセットする(ステップ38)。次に、リッチスパイクの実行条件が成立していることを表すために、リッチスパイクフラグF_RICHを「1」にセットする(ステップ39)。これに伴い、後述する燃料噴射量制御処理および吸入空気量制御処理においてリッチスパイク用のエンジン制御が実行され、それにより、リッチスパイクが実行される。なお、上記の所定時間TROは、リッチスパイクによりNOxを還元するのに十分な時間に設定されている。
次に、リッチタイマのタイマ値TMRICHをダウンカウントし(ステップ40)、本処理を終了する。タイマ値TMRICHは、このステップ40によってのみ、ダウンカウントされる。
一方、上記ステップ38の実行により前記ステップ30の答がNOとなり、その場合には、アクセル開度のなまし値APAVEを次式(2)によって算出する(ステップ41)。
APAVE←α・AP+(1−α)APAVE ……(2)
ここで、αは1.0未満の所定のなまし係数である。
次いで、算出されたなまし値APAVEがほぼ値0であるか否かを判別する(ステップ42)。この答がNOのときには、前記ステップ39以降を実行し、リッチスパイクを継続するとともに、タイマ値TMRICHをダウンカウントする。
一方、このステップ42の答がYESで、上記のようにして算出されたなまし値APAVEがほぼ値0のとき、すなわちリッチスパイクの実行中、アクセル開度APが全閉状態になるとともに、その状態が継続しているときには、エンジン3の減速またはアイドル運転が行われたとして、リッチスパイクの実行条件が成立していないと判定する。そして、リッチスパイクフラグF_RICHを「0」にセットした(ステップ43)後、本処理を終了する。
次に、燃料噴射量制御処理および吸入空気量制御処理についてそれぞれ説明する。これらの処理は、図8の処理で判定されたリッチスパイクの実行条件の成否に応じて行われる。
図10は、燃料噴射量の制御処理を示している。本処理では、リッチスパイクの実行条件の成否に応じて、燃料噴射量TOUTを制御する。まず、ステップ50において、リッチスパイクフラグF_RICHが「1」であるか否かを判別する。
この答がNOで、リッチスパイクの実行条件が成立していないときには、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、通常時用のマップ(図示せず)を検索することにより、通常時用の燃料噴射量TOUTNを求め(ステップ51)、続くステップ52において、ステップ51で求めた通常時用の燃料噴射量TOUTNを、燃料噴射量TOUTとして設定し、本処理を終了する。
一方、前記ステップ50の答がYESで、リッチスパイクの実行条件が成立しているときには、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて、リッチスパイク時用のマップ(図示せず)を検索することにより、リッチスパイク時用の燃料噴射量TOUTRICHを求める(ステップ53)。このリッチスパイク時用の燃料噴射量TOUTRICHは、通常時用の燃料噴射量TOUTNよりも大きな値に設定されている。
次に、ステップ54において、上記ステップ53で求めたリッチスパイク時用の燃料噴射量TOUTRICHを燃料噴射量TOUTとして設定し、本処理を終了する。
次に、図11を参照しながら、吸入空気量の制御処理について説明する。本処理では、リッチスパイクの実行条件の成否に応じて、スロットル弁開度THを制御することによって、吸入空気量QAを制御する。まず、ステップ60において、リッチスパイクフラグF_RICHが「1」であるか否かを判別する。
この答がNOで、リッチスパイクの実行条件が成立していないときには、目標スロットル弁開度TMCMDを全開開度THWOTに設定し(ステップ61)、本処理を終了する。
一方、前記ステップ60の答がYESで、リッチスパイクの実行条件が成立しているときには、エンジン3の運転状態に応じて、リッチスパイク時用の目標スロットル弁開度THCMDを決定し(ステップ62)、本処理を終了する。
以上のように、リッチスパイクは、燃料噴射量制御処理および吸入空気量制御処理において、通常時よりも、燃料噴射量TOUTを増大させるとともに、スロットル弁12の制御により吸入空気量QAを減少させることによって行われる。なお、吸入空気量QAの制御を、上記のようなスロットル弁12の制御に代えて、またはそれとともに、過給装置7、スワール装置12やEGR装置14を制御することによって行ってもよい。
以上のように、本実施形態の排ガス浄化装置によれば、EGR管14aが低温側通路14dから高温側通路14cに切り替えられた場合には、EGRガスの推定温度TEGRが初期値TEGR0から所定値TREFだけ上昇したとき(ステップ26:YES)に、EGRガスの温度条件が成立していると判定される(ステップ21)とともに、他の条件が成立することによって、リッチスパイクの実行が許可される(ステップ39)。それにより、EGRガスが確実に所定の高温状態になった状態でリッチスパイクが実行されることによって、混合気の安定した着火性と燃焼を確保できるので、リッチスパイクの実行時における失火を確実に回避でき、良好なドライバビリティを確保することができる。
次に、図12を参照しながら、第2実施形態によるEGR温度条件の判定処理について説明する。
この判定処理では、まず、ステップ70において、図3の処理で設定された通路切替えフラグE_EGRHOTが「1」であるか否かを判別する。この答がNOで、EGR管14aが低温側通路14a側に切り替えられているときには、EGRガスの温度条件が成立しているとして、温度条件フラグF_RICHEGRを「1」にセットした(ステップ71)後、本処理を終了する。
一方、上記ステップ70の答がYESで、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられているときには、EGRガスの推定温度TEGRが所定温度TREF2(例えば250℃)以上であるか否かを判別する(ステップ72)。
この答がNOで、推定温度TEGRが、まだ所定温度TREF2まで上昇していないときには、温度条件フラグF_RICHEGRを「0」にセットし(ステッ73)、本処理を終了する。
一方、上記ステップ72の答がYESで、推定温度TEGRが所定温度TREF2に達したときには、EGRガスの温度条件が成立したとして、上記ステップ71を実行し、温度条件フラグF_RICHEGRを「1」にセットする。
以上のように、前述した第1実施形態では、EGR管14aの切替え後の推定温度TEGRの上昇分が、所定値TREF以上になったときにEGRガスの温度条件が成立したと判定するのに対し、本実施形態では、EGR管14aの切替え後の推定温度TEGR自体が所定温度TREF2に達したときに、EGRガスの温度が所定の高温状態になったとして、EGRガスの温度条件が成立していると判定し、リッチスパイクの実行を許可する。したがって、本実施形態においても、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図13を参照しながら、第3実施形態によるEGR温度条件の判定処理について説明する。図7との比較から明らかなように、本実施形態の判定処理は、第1実施形態のそれと比較して、その処理内容が部分的にのみ異なるので、第1実施形態と同じ実行内容の部分については同じステップ番号を付すとともに、異なる実行内容の部分を中心として説明を行うものとする。
この判定処理では、ステップ23の答がNOで、EGR管14aが低温側通路14dから高温側通路14cに切り替えられた直後であるときには、ダウンカウント式のディレイタイマのタイマ値TMDLYを所定時間TDO(例えば1sec)にセットした(ステップ84)後、ステップ25を実行する。一方、ステップ23の答がYESで、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられた直後でないときには、ディレイタイマTMDLYのタイマ値が値0であるか否かを判別する(ステップ86)。
この答がNOのとき、すなわち、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられた後、所定時間TDOが経過していないときには、前記ステップ25を実行し、温度条件フラグF_RICHEGRを「0」に維持する。
一方、ステップ86の答がYESで、EGR管14aが高温側通路14cに切り替えられた後、所定時間TDOが経過したときには、EGRガスの温度が十分に上昇し、所定の高温状態になったとして、ステップ21を実行し、温度条件フラグF_RICHEGRを「1」に切り替える。
以上のように、前述した実施形態では、EGR管14aの切替え後の推定温度TEGRの上昇分が、所定値TREFになったときにEGRガスの温度条件が成立したと判定するのに対し、本実施形態では、EGR管14aの切替え後、所定時間TDOが経過したときに、EGRガスの温度が十分に上昇し、所定の高温状態になったとして、EGRガスの温度条件が成立したと判定し、リッチスパイクの実行を許可する。したがって、本実施形態においても、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、EGR管14aの低温側通路14dにのみEGRクーラー15cが設けられているが、これに限らず、高温側および低温側通路14c,14dの間でEGRガスの温度差を設定できるものであればよい。例えば、低温側通路14dに冷却能力の大きなEGRクーラー15cを、高温側通路14cに冷却能力の小さなEGRクーラーを設けたものでもよい。また、実施形態では、冷却温度TCOOLERを、排気温TEXHと外気温TATとの差に応じて求めているが、これに限定されることなく、EGRクーラー15cが水冷式の場合には、例えば外気温TATと冷却水温との差に応じて求めてもよい。
さらに、本発明は、車両に搭載されたディーゼルエンジンに限らず、リーンバーンエンジンなどのガソリンエンジンにも適用することができる。また、本発明は、クランク軸が鉛直方向に配置された船外機などのような船舶推進機用エンジンを含む、様々な産業用の内燃機関に適用できることはもちろんである。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本発明の排ガス浄化装置およびこれを適用した内燃機関の概略構成を示す図である。 排ガス浄化装置の一部を示す図である。 EGR通路切替え処理を示すフローチャートである。 図3の処理で用いられるエンジンの負荷を判別するためのマップの一例を示す図である。 EGRガス温度推定処理を示すフローチャートである。 図5の処理で用いられるTCOOLERを示す図である。 第1実施形態によるEGR温度条件判定処理を示すフローチャートである。 リッチスパイク実行判定処理を示すフローチャートである。 図8の処理で用いられるS_QNOxREFテーブルの一例を示す図である。 燃料噴射量制御を示すフローチャートである。 吸入空気量制御を示すフローチャートである。 第2実施形態によるEGR温度条件判定処理を示すフローチャートである。 第3実施形態によるEGR温度条件判定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 排ガス浄化装置
2 ECU(NOx捕捉量算出手段手段,温度状態判定手段、NOx還元許 可手段)
3 エンジン(内燃機関)
4 吸気管(吸気系)
5 排気管(排気系)
6 インジェクタ(NOx還元手段)
12 スロットル弁(NOx還元手段)
14a EGR管(EGR通路)
14c 高温側通路
14d 低温側通路
15b EGR通路切替え弁(EGR通路切替え手段)
17 NOx触媒(NOx捕捉材)
37 排気温センサ(温度状態判定手段)
S_QNOx NOx排出量積算値(NOx捕捉量)
S_QNOxREF 判定値(所定値)

Claims (1)

  1. 吸気系および排気系を有する内燃機関から排出された排ガスを浄化する内燃機関の排ガス浄化装置であって、
    前記排気系に設けられ、排ガス中のNOxを捕捉するNOx捕捉材と、
    当該NOx捕捉材に捕捉されたNOx量を、NOx捕捉量として算出するNOx捕捉量算出手段と、
    当該算出されたNOx捕捉量が所定値に達したときに、前記NOx捕捉材に捕捉されたNOxを還元するNOx還元手段と、
    前記排気系と前記吸気系の間に設けられ、前記排気系から前記吸気系に排ガスの一部をEGRガスとして、より低い温度で還流させる低温側通路と、当該低温側通路よりも高い温度で還流させる高温側通路と、を有するEGR通路と、
    当該EGR通路を前記低温側通路と前記高温側通路に切り替えるEGR通路切替え手段と、
    EGRガスが所定の高温状態にあるか否かを判定する温度状態判定手段と、
    前記EGR通路切替え手段によって前記EGR通路が前記低温側通路から前記高温側通路に切り替えられた場合において、前記温度状態判定手段によって前記EGRガスが前記所定の高温状態にあると判定されたときにのみ、前記NOx還元手段によるNOxの還元を許可するNOx還元許可手段と、
    を備えていることを特徴とする内燃機関の排ガス浄化装置。
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