JP4509095B2 - ポリビニルアセタール粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)気孔率が60〜85%、かつ、アセタール化度84.1重量%以上のポリビニルアセタール粒子。
(2)ポリビニルアセタール粒子が、ポリビニルアルコール100質量部と、アルデヒド40〜80質量部とを酸性触媒の存在下に温度20〜60℃でアセタールさせるにあたり、ポリビニルアルコールとアルデヒドと酸触媒を反応器に供給してアセタール化反応を進行させ、生成したポリビニルアセタールのアセタール化度が少なくとも13重量%に達した後に、該反応器から反応物を排出し、排出された反応物熟成反応させることにより得られることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアセタール粒子。
(3)反応器が、器内を反応液で満たした反応器であることを特徴とする請求項2記載のポリビニルアセタール粒子
(4)反応器内が単位体積当たり0.5〜1.5Kwである攪拌動力にて攪拌されることを特徴とする請求項3に記載のポリビニルアセタール粒子
(5)原料となるポリビニルアルコールが、平均重合度200〜4000、けん化度80モル%以上のものであることを特徴とする請求項4に記載したポリビニルアセタール粒子。
(6)アルデヒドが、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドのうちの少なくとも一種であることを特徴とする請求項5に記載したポリビニルアセタール粒子。
(7)アセタール化度が84.1質量%以上であり、かつ、気孔率が60〜85%であるポリビニルアセタール粒子の製造方法。
(8)ポリビニルアルコール100質量部と、アルデヒド40〜80質量部とを酸性触媒の存在下に反応温度20〜60℃でアセタール化反応させるにあたり、ポリビニルアルコールとアルデヒドとを反応器内に供給してアセタール化反応を進行させ、生成したポリビニルアセタールのアセタール化度が少なくとも13質量%に達した後に、該反応器内から反応物を排出し、排出された反応物を熟成反応させ、アセタール化度84.1質量%以上のポリビニルアセタール粒子を得ることを特徴とする請求項7に記載したポリビニルアセタール粒子の製造方法。
(9)反応器内が、単位体積当たり0.5〜1.5Kwである攪拌動力にて攪拌されることを特徴とする請求項8記載のポリビニルアセタール粒子の製造方法。
(10)アルデヒドが、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドの少なくとも一種であることを特徴とする請求項9記載のポリビニルアセタール粒子の製造方法。
そして、生成したポリビニルアセタールのアセタール化度が少なくとも13質量%、好ましくは、少なくとも20質量%に達した後に、該反応器から反応物を好ましくは連続的に排出する。排出された反応物を好ましくは別の反応器内で熟成反応させ、アセタール化度が84.1質量%以上まで上昇させる。
本発明で使用される反応器は、反応液が空気に触れないようにさせるために、反応器内を反応液で満たした反応器であるのが好ましい。
また、ポリビニルアセタールは、一次粒子が凝集した二次粒子の状態で生成され、その粒子の平均粒子径分布は、好ましくは0.1〜1.0mm、特に好ましくは0.15〜0.5mmにピークトップがあるものが好適である。ピークトップがこの範囲より小さい場合には粒子自体が飛散して取り扱い上困難となる。なお、本発明で粒子径分布は、JIS Z 8815「ふるい分け試験通則」に準じて目開きの異なる篩を用いて測定される。
本発明で気孔率(%)とは、例えば、自動ポロシメーター(例えば、島津製作所社製、オートポアIV9520)により、水銀圧入法により測定圧力0.003から34.5MPaにより求める。
けん化度98mol%、平均重合度1700のポリビニルアルコール100gを蒸留水に溶解し、濃度10重量%のポリビニルアルコール水溶液を得た。
下部に3つの供給口を有し、上部に一つの排出口を有する容積200mlの筒型ガラス製反応器を準備し、該反応器に純水を満たし、アンカー翼で攪拌しながら内温を40℃に保持した。
生成したポリビニルアセタールのアセタール化度が13質量%に達した後に、ポリビニルアルコール水溶液、塩酸およびブチルアルデヒドを反応器下部から導入しながら、並行して反応器の上部より反応液を排出させた。反応器からの排出液を採取して測定したところ、反応器出口でのアセタール化度は45質量%であった。筒型ガラス製反応器の攪拌は、反応の間一貫して攪拌動力0.8Kw/m3を維持しながら反応を行った。
熟成後の反応物に水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pH7.5に調整してアセタール化反応を停止させた。中和後の反応物を常温まで冷却した後、遠心分離器によりろ過後、対ポリマー20倍の純水で水洗/乾燥し、ポリビニルアセタール樹脂を得た。
ブチルアルデヒドを、アセトアルデヒドとブチルアルデヒドの混合物(アセトアルデヒド/ブチルアルデヒド=50/50重量比)とし、供給速度を3.8g/hrとした以外は、実験例1と同様に反応を行ってポリビニルアセタール粒子を得た。得られたポリビニルアセタール粒子のアセタール化度は85.5重量%、気孔率は82%であった。
ブチルアルデヒドを、アセトアルデヒドとし、供給速度を3.9g/hrとした以外は、実験例1と同様に反応を行ってポリビニルアセタール粒子を得た。得られたポリビニルアセタール粒子のアセタール化度は85.6重量%、気孔率は80%であった。
攪拌動力を、0.5kw/m3とした以外は、実験例1同様に反応を行ってポリビニルアセタール粒子を得た。得られたポリビニルアセタール粒子のアセタール化度は85.7重量%、気孔率は68%であった。
反応温度を一貫して50℃とした以外は、実施例1と同様に反応を行ってポリビニルアセタール粒子を得た。得られたポリビニルアセタール粒子のアセタール化度は85.7重量%、気孔率は79%であった。
反応温度を一貫して70℃とした以外は、実験例1と同様に反応を行ってポリビニルアセタール粒子を得た。得られたポリビニルアセタール粒子のアセタール化度は86重量%、気孔率は48%であった。
反応温度を一貫して10℃とした以外は、実験例1と同様に反応を行ってポリビニルアセタール粒子を得た。得られたポリビニルアセタール粒子のアセタール化度は、83.6重量%、気孔率は62%であった。
アセタール化反応時の攪拌動力を0.3Kw/m3とした以外は、実験例1と同様に反応を行ってポリビニルアセタール粒子を得た。得られたポリビニルアセタール粒子のアセタール化度は85.7質量%、気孔率は56%であった。
ビスフェノールA型の液状エポキシ樹脂であるエピコート828(ジャパンエポキシレジン株式会社製)100重量部に対し、得られたポリビニルアセタール粒子10重量部を加えて25℃で2分間混合した。混合後、密閉容器に入れて130℃で8分間加熱した。冷却後、熱プレス装置を使用して混合物を60℃で1分間、加重5kgf/cm2でプレスして混合物のシートを得た。混合物をシート化した際に、ポリビニルアセタール粒子の未分散物は白色物としてシート表面に現れることから、プレスシート上50mm×50mm角内の未分散白色物を数えることで混合性の評価を行った。結果を表1に示した。
Claims (10)
- ポリビニルアルコール100質量部と、アルデヒド40〜65質量部とを、酸性触媒の存在下で反応器に供給して温度20〜60℃でアセタール化反応を進行させ、生成したポリビニルアセタールのアセタール化度が少なくとも13重量%に達した後に、該反応器から反応物を排出し、排出された反応物を熟成反応させることにより得られる、気孔率が79〜82%、かつ、アセタール化度85.5重量%以上のポリビニルアセタール粒子。
- アルデヒドの供給量が、ポリビニルアルコール100質量部あたり、63.3〜65質量部であることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアセタール粒子。
- 反応器が、器内を反応液で満たした反応器であることを特徴とする請求項1または2記載のポリビニルアセタール粒子
- 反応器内が単位体積当たり0.5〜1.5Kwである攪拌動力にて攪拌されることを特徴とする請求項3に記載のポリビニルアセタール粒子
- 原料となるポリビニルアルコールが、平均重合度200〜4000、けん化度80モル%以上のものであることを特徴とする請求項4に記載したポリビニルアセタール粒子。
- アルデヒドが、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドのうちの少なくとも一種であることを特徴とする請求項5に記載したポリビニルアセタール粒子。
- ポリビニルアルコール100質量部と、アルデヒド40〜65質量部とを、酸性触媒の存在下で反応器に供給して温度20〜60℃でアセタール化反応を進行させ、生成したポリビニルアセタールのアセタール化度が少なくとも13重量%に達した後に、該反応器から反応物を排出し、排出された反応物を熟成反応させることにより得ることを特徴とする、アセタール化度が85.5重量%以上であり、かつ、気孔率が79〜82%であるポリビニルアセタール粒子の製造方法。
- アルデヒドの供給量が、ポリビニルアルコール100質量部あたり、63.3〜65質量部であることを特徴とする請求項7記載のポリビニルアセタール粒子の製造方法。
- 反応器内が、単位体積当たり0.5〜1.5Kwである攪拌動力にて攪拌されることを特徴とする請求項8記載のポリビニルアセタール粒子の製造方法。
- アルデヒドが、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドの少なくとも一種であることを特徴とする請求項9記載のポリビニルアセタール粒子の製造方法。
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