JP4500264B2 - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、グリーンタイヤを堅固な円環状の支持体の上に組み立て、続いて成形用のキャビティを画定する加硫用の金型(vulcanization mold)の中で成形及び加硫する(molded and cured)方法であって、前記成形用のキャビティが、成形及び加硫を一定容積において行う少なくとも一部分を含んでいる方法に関する。
一般的に、タイヤの製造サイクルにおいては、タイヤの異なる構成要素を形成し、これを組み合わせてグリーンタイヤ(すなわち未加硫タイヤまたは生タイヤ)を作り出す製造工程の後で、タイヤの構造を安定化させると共に通常特殊なトレッドパターンによって特徴付けられる幾何学的形状を付与するための成形及び加硫工程が実施される。これを行うため、タイヤを加硫用金型の中に入れるが、この加硫用金型は、典型的な形として、互いに近接するように軸方向に動かし得る1対の側部部分であって、タイヤのビードとサイドウォールに作用するように配置される部分と、タイヤのトレッドバンド上に作用するように、互いに密着するように半径方向に動かし得る少なくとも1連の周方向に分布されたセクターとを含んでいる。さらに詳しく言えば、側部部分及びセクターは、側部部分及びセクターが相互に分離して間隔を有しおり、処理されるタイヤを装着することができる、開状態と、側部部分及びセクターが成形キャビティを画定し、その内面が、製造されるべきタイヤの外面と同一である、閉状態と、の間で相互に動かし得るようになっている。
タイヤを成形及び加硫する1つの既知の方法においては、製造されるべきタイヤの内面と同一の形状を有する堅固な円環状の支持体をタイヤの内部に配置する。例えば、特許文献1はエラストマータイヤの成形及び加硫用の金型を開示しているが、この金型は、タイヤの内面を画定する堅固な中心部分と、2つの側部部分と、複数個のセグメントに分割された円周状のリングとを含んでいる。金型の部材はタイヤの外面及び内面の成形を保証し、タイヤの成形空間を完全に画定する。従って、加硫は一定容積において効果的に行われる。
異なった方式が特許文献2に開示されている。これは、円環状の支持体上に製造されたグリーンタイヤを加硫用金型の中に閉じ込める方法を開示している。タイヤの側面部分は、金型の側部部分と円環状支持体との間に挟み込まれる。蒸気または他の圧力流体を、タイヤの内面と円環状支持体の外面との間にタイヤの膨張によって形成される中間の拡散空隙に供給する。より詳しく言えば、金型を閉鎖すると、タイヤが、円環状支持体の外面と成形キャビティの内壁との間に形成される保持空間の中に閉じ込められる。金型を閉じた時の保持空間の容積は、タイヤそのものが占める容積よりも大きい。さらに詳しくは、この保持空間は、タイヤの側面部分の形状及び寸法にほぼ合致する形状及び寸法を有する、半径方向において内側に位置する2つの部分と、この内側の部分の間に形成され、タイヤそのものの半径方向外側部分で測定した半径方向の寸法すなわちタイヤの厚さよりも大きい半径方向の寸法を有する、半径方向外側部分とを備えている。
最近、従来の方法で用いられる半製品、例えば主なものとして、トレッドバンド、サイドウォールストリップ、カーカスプライ、ベルトストリップ及びビードコアを別個に製造することを必要としない、新しいタイヤの製造法が提案された。この革新的な方法によれば、これらの半製品は、グリーンタイヤ組み立て時に“現場で”製造される少数の基本的な構成要素によって置き換えられる。これらの基本的な構成要素は、細長い要素であって、通常は、原料のエラストマー材料製のストリップまたはリボンの形態であり、可能な場合には1つ以上の補強コードによって補強されている。
タイヤ組み立てのこの新しい方法は、前記の円環状の支持体の上に、タイヤの構造部品(基本的には、従来の製造法による通常の半製品で製作された部品に等しい)を形成するように構成された上記の基本的な構成要素を積み重ねることによって行われる。この場合、ごく少数の種類の動きしか用いない。例えば、円環状支持体の回転軸の方向に向けられた半径方向の積み重ね、及び、その回転軸の回りに回転して形成される、円環状支持体の表面上への周方向の積み重ね、あるいは、この2つの組み合わせである。
基本的な構成要素は、連続した細長い要素の形で前記円環状支持体に供給される。半径方向に積み重ねられる構成要素は、所定寸法の部分に前もって切断することができるのに対して、周方向に積み重ねられる構成要素はドラム上に巻き付けた後で切断する。これらの基本的な構成要素は、通常、構築されるべき構造部分の断面よりも小さい寸法の断面を有している。
組み立てステップが完了すると、上記の方法で準備されたグリーンタイヤを、例えば上記に引用した特許文献2の方式の加硫用の金型の中に閉じ込めて、最終的に加硫する。
米国特許第4,895,692号 国際公開第01/00395 A1
当出願人は、上記の方法が、きわめて高度の製造上の柔軟性を可能にすることに注目した。それは、各種類のタイヤの基本的な構成要素は基本的によく似ているので、異なるタイヤのモデルを製造するのに、周方向に付与される構成要素のための円環状支持体の回転数と、半径方向に積み重ねられる構成要素の軸方向の延長とを制御する、ごく限られた数のパラメータのみを変化させればよいだけだからである。
それにも拘らず、当出願人は、新しいタイヤの製造を計画する場合、円環状支持体の上に基本的な構成要素を正しく積み重ねるために、円環状支持体の動作を制御する機械に対して設定するべき仕様(specifications)の規定において、いくつかの難点が生じ得ることを確認した。特に、円環状支持体への基本的な構成要素の積み重ねに続いて、特に、加硫が一定容積で行われる部分において、成形及び加硫中に問題が生じる可能性があることが実証された。
さらに特定して言えば、金型の一定容積部分における過剰なエラストマー材料が、金型内におけるエラストマー材料の制御されない動きを惹起し、それは、完成タイヤにおける受容すべからざる欠陥及び/または形状の歪みをもたらす可能性があることが分かった。これは、組み合わされた積み重ねの間の円環状支持体の動作を正しく制御するために、機械に設定するべき仕様を、正しい仕様が見出されるまで連続的に再規定する結果をもたらす。当出願人は、これが、異なるタイヤの製造を計画する場合に、タイヤ製造工程における大量のスクラップ、すなわち、欠陥または形状の歪みが存在するために大量のタイヤの不合格品が発生する原因となり得ることを確認した。さらに、これは、製造するべき新しいタイヤの市場への投入時間を長引かせることにもなる。
さらに当出願人は、成形キャビティ内の利用可能な全容積に対して、堅固な円環状支持体上に積み重ねられた材料の全容積を制御するだけでは、欠陥及び/または形状の歪みのない加硫タイヤの製造を保証するには十分でない可能性があることに注目した。
当出願人は、加硫が一定容積において行われる部分を含む加硫用の金型内で成形及び加硫が行われる場合の、タイヤの製造工程におけるスクラップ量を低減する問題に取り組んだ。当出願人は、特に、このような加硫用の金型の中に差し込むべき円環状支持体の上に、エラストマー材料を正しく積み重ねるための仕様を、特に新しいタイヤの製造を計画する場合に、短い時間の中で決定する問題に取り組んだ。
当出願人は、この問題を、成形キャビティの一定容積部分における利用可能な容積に対するエラストマー材料の容積分布を示す曲線を導出して分析することによって、解決し得ることを見出した。本明細書の以下の部分及び特許請求の範囲においては、この種の曲線を“過剰材料容積曲線(excess material volume curve)”と呼称することにする。過剰材料容積曲線を決定するに適した明確な好ましい関数を、本明細書の以下の部分において提示したい。
当出願人は、特に、成形及び加硫後に実際上欠陥及び/または形状の歪みのない完成タイヤをもたらすような第1タイヤモデルのグリーンタイヤにおける材料分布に関するこの種の曲線が、第1タイヤモデルとは異なる第2タイヤモデル(例えば、異なるサイズまたは異なる形状比、あるいは、サイドウォールのような一部の異なる剛性、あるいは、エラストマー充填及び/またはインサートの異なる配置、あるいは、サイドウォールの異なる断面形状、あるいは、異なるサイドウォールの高さ、等)のグリーンタイヤを準備するための仕様決定用の目標曲線として使用し得ることを見出した。当出願人は、この方法が、スクラップ量を大幅に低減すると同時に、第2タイヤモデルの市場投入時間を短縮し得ることも見出したのである。
本発明は、第1の態様において、タイヤの製造方法に関し、次のステップ、すなわち、
−グリーンタイヤを形成するために実質的に堅固な支持体上に未加硫のエラストマー材料を配置するステップと、
−前記支持体上に配置された前記グリーンタイヤを加硫用の金型の中に挿入するステップと、
−前記支持体の外面と前記加硫用金型の内面との間に成形用のキャビティを画定するように加硫用金型を閉じるステップと、
−グリーンタイヤを成形及び加硫するステップであって、少なくともグリーンタイヤの一部分は、前記成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫される、ステップと、
を含むタイヤの製造方法であって、前記未加硫のエラストマー材料を支持体上に配置するステップが、
−所定の方向に対して、前記成形用キャビティの少なくとも一部分における利用可能容積に関する、前記エラストマー材料の第1の過剰材料容積曲線を決定するステップと、
−前記堅固な支持体上の前記エラストマー材料の容積分布を、前記第1の曲線にほぼ適合するように制御するステップと、
を含む。
本発明は、第2の態様において、加硫用金型内で成形及び加硫するグリーンタイヤを製造するための堅固な支持体上への未加硫エラストマー材料の配置の制御方法に関し、前記加硫用金型及び前記堅固な支持体は成形用のキャビティを規定し、そのキャビティは、グリーンタイヤの少なくとも一部分がこの成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫されるようなキャビティであり、前記方法は、
−前記支持体上への前記未加硫のエラストマー材料の積み重ねに関係する機械に対して、第1の位置決め用の仕様セットを設定するステップと、
−成形用キャビティの前記少なくとも一部分の断面形状を設定するステップと、
−前記第1の位置決め用仕様セットと前記成形用キャビティの断面形状とから、所定の方向に対して、前記成形用キャビティの一部分における利用可能容積に関する、前記未加硫エラストマー材料の第1の過剰材料容積曲線を決定するステップと、
を含む。
本発明は、第3の態様において、加硫用の金型内で成形及び加硫されるグリーンタイヤを製造するための堅固な支持体上への未加硫エラストマー材料の配置の制御方法を実行するための、コンピュータの記憶装置に直接読み込むことができるコンピュータプログラムに関し、前記加硫用金型及び前記堅固な支持体は成形用のキャビティを画定し、そのキャビティは、グリーンタイヤの少なくとも一部分がこの成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫されるようなキャビティであり、前記プログラムは、
−前記支持体上への前記未加硫のエラストマー材料の積み重ねに関係する機械に対する第1の位置決め用仕様セットを取得するステップと、
−成形用キャビティの前記少なくとも一部分の断面形状を取得するステップと、
−前記第1の位置決め用仕様セットと前記成形用キャビティの断面形状とから、所定の方向に対して、前記成形用キャビティの一部分における利用可能容積に関する、前記未加硫エラストマー材料の第1の過剰材料容積曲線を決定するステップと、
に適応するコード部分を備える。
本発明は、第4の態様において、本発明の第3の態様のコンピュータプログラムが保存されたコンピュータ読み取り可能な媒体を有するコンピュータプログラム製品に関する。
次に、非制限的な単なる事例として提示される、添付の図面を参照した本発明の若干の実施例の以下の詳細な説明によって、本発明の種々の特徴及び利点が明らかになるであろう。
図1を参照すると、車両の車輪用のタイヤの製造装置の好ましい実施形態が参照数字1で一般的に表示されている。装置1は、車両の車輪用のタイヤを製造するように、あるいはタイヤ製造サイクルの作業の一部を実行するように意図されたプラント2と関連している。
この作業の中には、異なるタイヤの構成要素の製造が含まれるが、この構成要素は、外面3a、3bを有する実質的に堅固な円環状支持体3の上に直接得られる。円環状支持体3の外面の形状は、タイヤそのものの内側の形状と実質的に一致している。その目的を実現するため、プラント2は一般的に複数のワークステーション4、5、6を有することができる。各ワークステーション4、5、6は、円環状支持体3上におけるタイヤの製造を目指した前記作業の少なくとも1つを遂行するように考慮されている。
より詳しく言えば、図1に単なる例示用として示された例においては、プラント2の一部が示されているが、この一部分は、円環状支持体3の外面3a、3b上にカーカス構造を形成するように配置されている。カーカス構造は、円環状支持体3の外面3a、3bを覆うように配置される少なくとも1つの第1カーカスプライと、カーカスプライの各終端に配備される少なくとも1対の環状の補強構造と、第1カーカスプライ及び環状の補強構造に重ねられる位置関係にあるオプションとしての第2のカーカスプライとを含む。各環状補強構造は、クラウンの形に配置される数個のコイル状態に巻かれた少なくとも1つの金属ワイヤを含む第1及び第2の環状のインサートと、第1及び第2の環状インサート間に軸方向に挿入されるエラストマー材料の充填体とを含むことができる。
カーカス構造を形成するように考慮されたプラント2の部分には、円環状支持体3を予熱するステップを実行するため、及び/または、円環状支持体3の外面にライナーすなわち薄いゴム層をオプションとして付与するための、例えば第1ワークステーション4を設けることができる。このライナーすなわち薄いゴム層は、加硫完了後に、タイヤに作用する圧力の維持を確実にするために気密機能を果たすことができる。
次に、第2のワークステーション5は、カーカスプライ形成用として想定することができる。各プライの形成は、円環状支持体3の外面3a、3b上に、相互に周方向に接近させて、連続的に横並びに配置されるストリップ状の要素を順番に積み重ねることによって有利に行われる。第2のワークステーション5における1つのカーカスプライまたは複数のカーカスプライの製造方式に関するさらなる詳細は、同じ当出願人の名前による欧州特許出願公開第0 928 680 A1及び欧州特許出願公開第0 928 702 A1に広く開示されている。
また、第1のカーカスプライの内側の終端に環状の補強構造を形成するように配置される第3のワークステーション6を設けることができる。その目的のため、第3のワークステーション6は、充填体と環状のインサートとの形成に用いられる1つ以上の細長い要素を供給するように配置される供給装置を含んでいる。さらに詳しく言えば、この供給装置は、例えば第1の押出し機14を含むことができるが、この押出し機14は、その供給部材14aによって、各環状補強構造の充填体形成用として用いられる少なくとも1つの第1の連続細長要素、例えば所定の断面サイズのエラストマー材料のストリップを供給するように配置されるものである。さらに特定すれば、第1押出し機14の供給部材14aから送り出されるエラストマーストリップの断面が、形成されるべき充填体の横断面と比べて、好都合に低減した断面を有するように構成されるのが好ましい。最終形状の充填体は、連続したエラストマーストリップを円環状支持体3上に供給することによって得られるが、この支持体はその間、周方向分布手段の作用で、“X”と表示されたその幾何学的回転軸の回りに、回転周方向分布動作に駆動される。円環状支持体3に付与される回転と同時に、横方向分布手段が、円環状支持体そのものと、第1押出し機14に関連する供給部材14aとの間の制御された相対的移動を生じさせる。その相対的移動は、エラストマーストリップが、半径方向及び/または軸方向に横並びに配置される一連のコイルを形成して、それらが充填体を構成するようになるまで行われる。
第3のワークステーション6に設けられる供給手段は、少なくとも1つの第2の押出し機15をさらに含むことができる。この押出し機15は、図示されていないその供給部材によって、各環状補強構造の一部である環状インサート形成用として用いられる第2の連続細長要素、例えばゴム被覆された金属ワイヤを供給するように配置される。各環状インサートは、“X”と表示されたその幾何学的回転軸の回りに、支持体に付与される回転周方向分布の動きによって、ゴム被覆された各金属ワイヤを円環状支持体3上に周方向に巻き付けることによって形成される。一方、横方向分布の動きも、円環状支持体3と第2押出し機15の供給部材との間に実現されるが、その動きは、円環状支持体3の回転軸“X”から離れたり近づいたりすることで、連続細長要素が、連続して横並びに配置される一連のコイルを形成して、該環状インサートを形成するように行われる。
周方向分布の動き、すなわち円環状支持体のその軸“X”回りの回転と、横方向分布の動きとは、両者共、円環状支持体3を直接動かすことによって実現するのが好ましい。この条件の下で、細長要素の供給手段を形成する押出し機14、15を、加工されるタイヤ上に異なる構成要素を形成する間、有利に固定位置に保持することができる。
支持体3の動きを適切に実現するために、円環状支持体をその軸“X”回りに回転駆動するように意図される周方向分布手段と、横方向の動きの手段とは、一般的に16で表示したロボット化されたアームに一体的に組み込むことができる。このロボットアームは、円環状支持体3を、取り外し可能なように、また好ましくは片手持ちの方式で(in cantilever fashion)係合保持して、それを、各ワークステーション4、5、6の前に順番にもって行き、それを前記ステーションに対して都合よく動かすようにすることができる。
ロボットアーム16は、特に、7軸を備えた人間型であることが好ましい。このアーム16は、まず、第1の水平配置の揺動軸“A”回りの回転用、及び、鉛直方向にまたはともかく第1揺動軸“A”に垂直に配置された第2軸“B”回りの回転用として、支持プラットホーム18に連結された第1端部17aを有する第1セクション17を備えている。ロボットアーム16は、さらに、第1セクション17の第2端部17bに連結する第2セクション19を備えており、その第2セクション19は、好ましくは第1軸“A”に平行な第3軸“C”の回りと、さらにまた、第3軸“C”に垂直で、好ましくは第2セクションそのものの長手方向に配される第4揺動軸“D”の回りに揺動することができる。端部ヘッド20は、その端部が第2セクション19と作用的に連結されており、円環状支持体3を取り外し可能に係合保持するように構成される。端部ヘッド20は、第4揺動軸“D”に垂直な第5軸“E”の回りに揺動させることができる。好ましい形態においては、第5軸“E”は第4軸“D”と同一平面内にあり、端部ヘッド20は、さらに、円環状支持体3と第5揺動軸“E”とに対して垂直方向の第6軸“F”の回りに揺動させることができる。
円環状支持体3に直接作用する横方向分布手段を用いると、個々の押出し機14、15の前面及び/または第1、第2、第3及び他の可能なワークステーションに設けられる他の供給手段の前面における円環状支持体3の動きを管理するためと、円環状支持体を1つのワークステーションから別のワークステーションに移動させるためとの両方の目的に、同じロボットアーム16を用いることができるという利点が得られる。
特に、図示の例においては、ロボットアーム16は、第1カーカスプライ形成の目的で円環状支持体3を第2ワークステーション5に移動させるために、円環状支持体3を第1ワークステーション4から持ち上げる。第1カーカスプライ形成の間、円環状支持体3はロボットアーム16にそのまま係合保持されることが望ましい。ロボットアーム16は、第2ステーションそのものに設けられるストリップ状要素の供給及び巻き付け用装置に対して、支持体の方向を適切かつ有利に定めると共に、支持体を、上記の供給及び積み重ね装置あるいは他の便利な供給及び積み重ね手段の操作に同期して、段階的な動きに従って幾何学軸“X”の回りに回転駆動し、ストリップ状要素を所定の周方向ピッチに従って分布させる。
引き続いて、円環状支持体3は、各環状補強構造の第1の環状インサート形成の目的で第3のワークステーション6の第1押出し機14の前に移動させるために、第2ワークステーション5から持ち上げられる。円環状支持体3は、続いて、各環状補強構造の充填体を形成させるために、第3のワークステーション6の第2押出し機14の前に移動され、それから再び、第2の環状インサートの実現を可能にする目的で第1押出し機14の前に移され、かくして環状の補強構造の形成が完了する。
幾何学軸“X”の回りの円環状支持体の回転駆動に加えて、6つの揺動軸“A”、“B”、“C”、“D”、“E”、“F”の回りの円環状支持体の可動性によって、円環状支持体3及び得られるべきタイヤ構成要素の形態には関係なく、押出し機14、15から供給される細長要素の正しい積み重ねを行うことが可能になる。
環状補強構造の形成が完了すると、円環状支持体3を再度第2ワークステーション5に移して、第1カーカスプライに関して前記したのと同じ方法で、第2カーカスプライを形成することができる。このようにして、タイヤのカーカス構造の製造が完了する。
同じロボットアーム16、あるいは、プラント2に設けられた各隣接作業領域に装備される1つ以上の類似のロボットアームを、別の押出し機または他の供給装置の前への円環状支持体3の移動用として構成することができる。この別の押出し機または他の供給装置は、例えば、サイドウォール、トレッドバンド、ベルト層のようなさらに別のタイヤ構成要素の形成用としての細長要素を供給するように配置されるものである。また、上記のいずれかのロボットアームは、円環状支持体を、例えばこのようにして形成されたグリーンタイヤの加硫用として構成される他のワークステーションへ移動させるようにも構成することができる。
各揺動軸“A”、“B”、“C”、“D”、“E”、“F”の回りの、第1セクション17、第2セクション18及び端部ヘッド20の動きはそれぞれのモータによって制御することができる。横方向分布手段または周方向分布手段に関連するすべてのモータの操作は、タイヤ構成要素を正しく形成するためにそれぞれのワークステーション4、5、6における円環状支持体3の正しい動きを確実にするに適した方式で、電子制御ユニット(図示なし)によって制御することができる。円環状支持体3のこのような正しい動きは、電子制御ユニットに供給される位置決め仕様(positioning specification sets)のセット(一般的に、タイヤの1つの構造部分の形成に対して1つの位置決め仕様)によって管理することができる。実際、位置決め仕様セットは、複数の位置決め記録を含むコンピュータファイルとすることができるが、この位置決め記録は、供給手段14、15から供給される細長要素を積み重ねる間に円環状支持体3が順次占めるべき空間座標を規定するものである。例えば、仕様ファイルに含まれる単一の位置決め記録は、参照平面内の点を規定する2つの互いに直交する空間座標(Xi、Yi)と、押出し機14の先端14aに対して円環状支持体3が呈する角度βiとを含むことができる。円環状支持体の空間における軌跡に関する情報を完全にするため、第4のパラメータRiを定めることができる。このRiは、以下に述べる位置決め記録において定義される上記の参照平面内の空間位置に到達するために円環状支持体3に必要な、完全回転の数(the number of complete rotations)を規定するものである。
上記の仕様ファイルは、適切なコンピュータプログラムによって発生させることが好ましい。このプログラムの例として、当出願人の名前による国際出願の国際公開第02/05143 A1に開示されているプログラムがあり、ここでその一般的特徴を要約しておく。形成されるべきグリーンタイヤの種々の構成要素の断面形状が規定されると、その断面形状を、グラフィックツールによってコンピュータのスクリーン上に操作者に対し表示することができる。操作者は、エラストマー材料を含む種々の構造部分の断面形状を、対応する材料の基本要素で、前記要素の複数の断面を互いに隣り合わせて配置することによって、“埋めていく”。使用する基本要素の寸法(特にその幅及び高さ)と、基本要素が作られるエラストマー材料とは、予め定められている。特に、タイヤの異なる構造部分は、異なるエラストマー組成を必要とすることができる。
操作者は、例えば手動のドラッグ装置によって、基本要素の断面を、それらを部分的に互いの上に重ね合わせながら、タイヤの種々の構造部分の断面形状の範囲内に配置する。この操作は、例えばコンピュータマウスによって、プログラムによって利用可能になっている基本要素の断面を選択し、それを、画像表示されている埋められるべき形状の中に、その最終的な配置位置の近くに来るまでドラッグすることによって、実行することができる。プログラムは、各要素の最終位置を正確に決定し、要素を形成する材料の可塑性に起因して、積み重ね中のなんらかの引き伸ばし作用及び隣接要素との相互の重なりによって惹起される、その形状の変形を計算する。基本要素の断面形状におけるこの変形は、予め保存された、その要素を形成する材料の特性に基づいて計算される。
従って、形状内部に位置決めされた各断面に対して、次のパラメータを、仕様ファイルの記録の中に保存することができる。すなわち、
−円環状支持体と一体化された所定の参照フレーム、例えば1対のデカルト軸に関する、予め定められた点、例えば要素の断面の一方の側の中央点の位置(Xi、Yi)、
−所定の参照フレーム、例えば円環状支持体の回転軸に関する、積み重ね断面の方向の角度βi、
である。
操作者は、続いて、別の要素を選択し、同じ手順を用いて、その要素を、先の要素の近くに配置することができる。プログラムは、前記のように、この別の要素の最終位置を決定するが、その際、この別の要素を先の要素の上に部分的に重ね合わせて、その可塑性の程度に従ってそれを変形させる。操作者は、さらに、その別の要素が、先の要素の位置から出発して選定された位置に到達し得るようにするために、円環状支持体が行うべき回転の数Riを設定することができる。好ましい実施形態においては、このパラメータRiはデフォルトとして1に設定することができる。
操作手順のための位置決め仕様、すなわち、押し出されるエラストマー要素をロボットが円環状支持体上に正しく配置し得るに必要な製造指令を完全に規定するため、この手順を、作業中の構造部分のため意図されたすべての空間が基本要素の断面で完全に埋め尽くされてしまうまで続ける。
上記の手順は、実際、タイヤ全体の形成に必要な要素の実際の積み重ねを再現するように、基本要素の重ね合わせによって形成されるべき各構造部分に対して繰り返される。
図2は、例として、加硫用の金型内で成形及び加硫される準備が整ったグリーンタイヤ100のサイドウォール及びビード部分の断面を示している。グリーンタイヤ100は、第1のライナー層101、第2のライナー層102、カーカスプライ103、各インサート107、108、109に関連する3つの環状インサート104、105、106を含む補強ビード構造、耐摩耗層110、サイドウォール111を含んでいる。グリーンタイヤ100は、加硫用の金型内で成形及び加硫するように、円環状の堅固な支持体(図2には示されていない)の上に配置されている。この加硫用の金型内には、円環状の堅固な支持体の外面との間に成形用のキャビティが形成され、複数のセグメントの内面が、トレッドの外面の成形を保証し、加硫用金型の2つの側部の内面がタイヤのサイドウォールの成形を保証する。本発明の目的のため、“堅固な”(円環状支持体に関して)という用語によって、従来の膨張式の加硫膜(inflatable vulcanization membrane)に比べて“実質的に変形し得ない”ことを意味するものと理解されるべきである。従来の膨張式加硫膜は、その定義及び構造から、成形圧力によって付与される応力によるきわめて僅かな弾性変形を受けるだけの従来金型の他の部分に比べて、高度に変形可能である。
成形用のキャビティは、金型を閉じた後、成形及び加硫が一定容積において行われる部分、すなわち、成形キャビティ内の利用可能な容積とグリーンタイヤ100の対応する部分の容積とがほぼ一致している部分を、少なくとも含んでいる。好ましい実施形態によれば、成形キャビティの残りの部分においては、成形キャビティの部分の利用可能な容積を、グリーンタイヤの対応する部分の容積よりも大きくすることができる。その結果、成形加硫されるグリーンタイヤの外面と加硫用金型の内面との間に、金型を閉じた後、中間空隙が形成されることがある。この好ましい実施形態によれば、加硫用金型を閉じた後、加硫用金型の内面と接触していないグリーンタイヤの上記の部分に対応するグリーンタイヤの外面の成形は、支持体の外面とグリーンタイヤの内面との間に形成される拡散用中間空隙(diffusion interspace)の中に圧力流体を供給して、その部分に対応するグリーンタイヤを膨張させることによって行うことができる(例えば、上記に引用した特許文献2に開示されているように)。
1つの好ましい実施形態においては、一定容積において成形及び加硫されるグリーンタイヤの部分は、ビード領域と、サイドウォールまたはサイドウォールの少なくとも大部分とに対応しており、一方、膨張によって成形及び加硫されるタイヤの部分は、トレッドと、場合によってはサイドウォールの小部分とを含む、タイヤのクラウン領域に対応している。図2において、破線Aは、この好ましい実施形態で一定容積において成形及び加硫されるグリーンタイヤ100の部分の半径方向の外側の限界を事例的に表している。
図3a及び3bは、それぞれ、サイドウォール及びビード領域において一定容積でグリーンタイヤを成形及び加硫するように調整された加硫用金型の成形キャビティの一部分と、成形及び加硫されるグリーンタイヤの対応する部分とを示している。一般的に、一定容積において成形及び加硫されるグリーンタイヤの部分を構成する材料の全容積は、成形キャビティ内の利用可能な容積よりも若干大きく、その大きさの比率は10〜15%に届く程度である。
当出願人が確認した、一定容積におけるグリーンタイヤの少なくとも一部分の成形及び加硫に関係する1つの問題点は、結果的に成形及び加硫されたタイヤの欠陥及び/または形状の歪みを伴い、あるいは、最悪の場合は金型そのものを損傷を伴う、金型内でのエラストマー材料の予期せざる動きを避けるために、堅固な円環状支持体上に配置されるグリーンタイヤの形成材料の容積を制御するべきであるという点である。
しかし、当出願人は、成形キャビティ内の利用可能容積に対して、堅固な円環状支持体上に配置される材料の全容積をチェックするだけでは、欠陥及び/または形状の歪みのない成形加硫タイヤの製造を保証するのに十分でないことを見出した。
その代わりとして、当出願人は、円環状支持体上に配置される材料の容積と成形キャビティ内の利用可能容積との間の差異が、所定の方向に対してどのように変化するかを監視することが重要であることを発見した。本明細書の以下の部分及び特許請求の範囲においては、上記の容積の差異を記述する関数を、“過剰材料容積(excess material volume)”を記述する関数として言及する。過剰材料容積を監視する所定の方向としては、図3a、3bにyとして表示する、タイヤの半径方向を取るのが好ましい。図3a、3bに示す表記に従って、一定容積において成形及び加硫が行われる成形キャビティの部分、すなわち、y_ref_low及びy_refとして示される2つの参照基準線の間において、過剰材料容積を監視するべきである。図3a及び3bは、また斜線部分Vmold(y)及びVmat(y)を示しているが、これは、それぞれ、半径方向の高さyまでの、成形キャビティ内の利用可能容積と、円環状支持体上に配置された材料の容積とに対応している。好ましい過剰材料容積関数は、次式のように定めることができる。すなわち、


である。但し、式中、Vmold(y)及びVmat(y)は、y_ref_lowとyとの間の計算された容積であり、Vmold(y、y)及びVmat(y、y)は、y及びy間の計算された容積である。式[1]及び[3]から計算される量は百分率の値として表現するのが好ましい。
当出願人は、特に、過剰材料容積の分析を行うためには、上記の関数[1]を用いることがとりわけ好適であることを見出した。この分析は、コンピュータの記憶装置の中に読み込むことができるコンピュータプログラムによって好適に実行することができる。
上記の式[1]、[2]または[3]に用いられる量Vmold(y)及びVmat(y)は適切な計算によって決定することができる。詳しく言えば、Vmold(y)は、一定容積において成形及び加硫するように想定された金型のキャビティ部分の断面の画像ファイルを保存しておくことによって導出することができる。すなわち、その画像ファイルから、半径方向の高さyまでの成形キャビティの面積(図3aの斜線部分)を従来法によって決定することができる。この面積から容積Vmold(y)を導出するために、成形キャビティの回転対称性を利用することができる。他方、Vmat(y)は、位置決めを規定する仕様ファイルとグリーンタイヤを形成する基本要素の寸法とから、従来法によって導出することができる
図4は、当出願人が上記の方法で製造した事例タイヤ(225/45R17 PZero Nero)の1セットの仕様ファイルと、一定容積において成形及び加硫するように調整された成形キャビティの対応部分とから導出した、上記の関数[1]の半径方向yに対する傾向を示している。この成形キャビティ部分は、ビードの半径方向の低い側の点からサイドウォールの上端の直下(図3a、3bの半径方向高さy_refにおける破線参照)までの部分に延びていた。横軸yは、y_ref_lowが0に対応し、y_refが100に対応するように正規化される。EM(y)は百分率の値で表現されている。曲線のごく最初の部分が、過剰材料容積の非現実的な高い値を示していることに注目しなければならないが、これは、成形キャビティのごく小さい部分及びビードの端部近くのグリーンタイヤのごく小さい部分においては、完全とは程遠い計算が行われているという事実によるものである。横軸の値100に対応する曲線の値から読み取ることができるように、一定容積において成形及び加硫される部分のグリーンタイヤの全容積は、成形キャビティ部分の利用可能容積に対して約5%超過している。また、横軸の値が50より直ぐ下では、関数EMの値がゼロより小さくなっていることにも注目しなければならない。これは、金型の半径方向高さのおよそ最初の45%においては、材料の全容積が、対応する金型内の利用可能容積よりも小さいことを意味している。
図5は、図4の曲線と同じ事例的グリーンタイヤ及び金型に対応する上記の関数[2]の、半径方向yに対する傾向を示している。図5の曲線は、図4の傾向と同様の傾向を有しており、キャビティ内の利用可能容積に対して材料の局所的な増大または減少に起因する変動はそれほど大きくはない。
図6は、図4、5の曲線と同じ事例的グリーンタイヤ及び金型に対応する上記の関数[3]の、半径方向yに対する傾向を示している。関数EMlocによって、局所的にどの箇所で、材料容積がキャビティ容積に対して過剰になっているかあるいはその逆になっているかを容易に認識することができる。一見して分かるように、材料容積とキャビティ容積との間の大きな局所的差異は、半径方向の外側の部分にあることが図6によって明らかにされている。図6は、また、半径方向の内側の領域においては、成形キャビティ部分が、グリーンタイヤの対応する部分の容積よりも僅かに大きな容積を有していることを示している。
当出願人は、上記の関数[1]、[2]または[3]のような過剰材料容積関数の傾向曲線の実際の形状を、円環状支持体へのエラストマー材料の積み重ねを制御する機械に対する位置決め仕様セットを規定するためのガイドラインとして使用し得ることを発見した。より明確に言えば、次のような事実が発見されたのである。すなわち、ある1セットの与えられた仕様を用いてグリーンタイヤを製造して、そのグリーンタイヤが、少なくとも部分的に加硫用金型内の一定容積において成形及び加硫された後、欠陥及び形状の歪みの点で合格レベルの完成タイヤを安定的に供給するとすれば、その場合は、その過剰材料容積曲線を、例えばタイヤの構造的な変更に対処するために仕様セットの修正が必要な場合に、その仕様セットを調整するための目標曲線として用いることができるという事実である。この状況は、例えば、新しいタイヤの製造を準備する間に特に典型的に現れる。なぜなら、試験用のタイヤについて実施された一連の試験の結果、タイヤのいくつかの構造部分の寸法及び/または構成を、グリップ、ハンドリング、曲がりの際の挙動、制動時の挙動等の点でタイヤの目標仕様を実現するために、いくつか修正する必要が生じ得るからである。しかし、グリーンタイヤ形成用の仕様セットの変更は、円環状支持体の上に配置される材料分布のバランスを崩し、少なくとも部分的な一定容積における成形及び加硫後、完成タイヤに欠陥及び/または形状の歪みを形成する結果をもたらす可能性がある。このような場合には、仕様セットのさらなる修正が必要となり、仕様規定の全過程の調整が長時間を要すると共に、大量の製造スクラップ、つまり不合格品タイヤを生み出す可能性がある。
例として、図7は、2つの過剰材料容積曲線70及び71を示す。この2つの曲線は、同一であるが軸方向外側のインサート(図2におけるインサート109)の寸法だけが異なる2つのグリーンタイヤに対して、上記の関数[1]を用いて得られたものである。特に、曲線70は、図4の曲線と同じであり、曲線71のグリーンタイヤのインサートよりも半径方向外側の位置が10mm低く、全容積が70cc少ないインサートを有するグリーンタイヤを表している。インサートの修正は、サイドウォールの半径方向外側の部分の、トレッドバンドとの接合箇所における亀裂の早期形成を避けて、タイヤの寿命を延長するために必要になったものである。しかし、加硫用金型内での成形及び加硫中における曲線71のグリーンタイヤの挙動は、欠陥及び形状の歪みの存在の点でほとんど完全であった。この条件は、インサート修正後はもはや保証されない条件である。
図7に見られるように、曲線70及び71は、低い半径方向高さにおいては実際上重なり合っており、高い半径方向高さにおいて分離している。これは、インサートの修正が、タイヤの半径方向外側の部分の修正のみを含んでいるという事実に対応している。さらにまた、曲線71のグリーンタイヤの全容積は、金型の利用可能なキャビティ容積よりも約10%高いのに対して、曲線70のグリーンタイヤの全容積は、インサートの全容積が小さいために金型の利用可能なキャビティ容積よりも約5%高いだけであることにも注目しなければならない。曲線70のグリーンタイヤにおける成形及び加硫後の欠陥の形成が、この全体の過剰容積の少なさに関係しているだろうことは大いにあり得ることである。
曲線70のグリーンタイヤ形成用の仕様を訂正するために、曲線71を目標曲線として使用し得ることが判明した。曲線70及び71の2つのグリーンタイヤ間の半径方向に対する容積分布の差異に対応する、曲線71及び曲線70間の差異を計算することによって、コンピュータプログラム(過剰材料容積関数の傾向を計算して表示するように調整されたプログラムと同じものでよい)が、先の曲線70のグリーンタイヤの修正断面を導出し、それを操作者に画像で示すことができる。この修正された断面は、曲線70及び71の間の差異から計算された容積の差異を考慮している。修正するべきタイヤの構造部分の選択を、修正断面を導出する前に、操作者に要求することができる。この場合、もしタイヤの内側の構造部分が修正されるとすると、対応する修正を、好ましくはタイヤの外側の構造部分に施すことができる。この例においては、インサートの修正に対処するために、半径方向に対する計算容積差異を用いてサイドウォールの断面形状が変更された。
グリーンタイヤの新しい断面、あるいは、好ましくは、修正されるべきタイヤの構造部分の新しい断面導出後、操作者は、新しい断面を適切なエラストマー要素で埋め込み、そして、修正されたグリーンタイヤの形成に必要な新しい仕様ファイルを生成するために、円環状支持体へのエラストマー材料の積み重ねを再現するように調整された上記のプログラムを用いることができる。
図8は、過剰材料容積の目標曲線71と、上記の説明のように決定された仕様ファイルから得られた、新しいグリーンタイヤに対応する過剰材料容積の新しい曲線72とを示している。一見して分かるように、2つの曲線は、実際上互いに重なり合っている。曲線72のグリーンタイヤに対応するタイヤは、成形後、欠陥及び形状の歪みが実際になく、曲線70のグリーンタイヤに対応するタイヤよりも長い寿命を有していた。円環状支持体上でのグリーンタイヤ形成用の仕様セットは、きわめて短時間で有利に調整され、タイヤ製造中のスクラップタイヤの発生を低減させるものであった。
図7及び8を参照して示した分析と同様の分析を、上記の過剰材料関数[2]または[3]を用いて行うことも可能である。しかし、当出願人は、過剰材料関数[1]の使用が特に便利であることを見出している。
本発明を、ロボット化された機械を用いた事例的タイヤ製造方法を参照して説明した。このロボット化された機械は、円環状支持体上にストリップ状の要素を積み重ねてグリーンタイヤを形成するために、エラストマー材料の押出し機に対して、円環状支持体を持ち運び、かつ移動/回転させるように調整されたものである。明らかに、基本要素の実際の形状は、ストリップ状の形状とは異なるものでもよく、例えば、フィラメント状の形状、あるいは他の適切な形状とすることができる。さらに、供給装置を、代替的に円環状支持体に対して動かしたり、あるいは円環状支持体と組み合わせて共動する形で動作させたりすることもできる。
さらに、当出願人は、本発明を、少なくとも部分的に一定容積において成形及び加硫するための加硫用金型内へ挿入するため、成形及び加硫されるグリーンタイヤを堅固な円環状支持体上へ形成することを含む、より伝統的なタイヤの製造方法と共に適用することも可能であると信じている。このような従来からの方法においては、グリーンタイヤを形成する種々の構造部分は、適切な仕様によって規定される所定の断面形状を有する半製品として先行して別個に形成され、その後、円環状支持体上に共に合わせて組み立てられる。この場合、過剰材料容積関数を、形成されるべきグリーンタイヤの断面が既知であるという条件の下で、あるいは、換言すれば、種々の半製品が円環状支持体上に組み立てられる時にその種々の半製品が占める断面形状が既知であるという条件の下で、計算することができる。
さらに、本発明を、半径方向に対する過剰材料容積関数の計算に関連させて開示してきた。しかし、分析のために例えば軸方向のような他の適切な方向を選定することも可能である。また、過剰材料容積関数を、特に上記の関数[3]、[4]を用いて計算する場合は、実際の容積の代わりに、グリーンタイヤ及び成形キャビティの断面積を用いて計算することもできる。従って、本発明の目的に対しては、“容積”という用語は、必ずしも3空間次元の容積を含むものとして解釈する必要はなく、2次元の面積をも含むと解釈するべきである。
さらに、本発明は、上記に開示した事例に説明したような部分的にだけでなく、全体が一定容積での成形及び加硫用として調整された成形用のキャビティを使用する製造法においても適用される。
上記に開示した過剰材料曲線の分析において示した実際の操作及び/または計算は、当業者には明白であるように、1つ以上のコンピュータプログラムの適切なソフトウェアコード部分として実装することができ、十分な処理能力を有する任意の周知の汎用コンピュータで遂行することができる。
一般的に言えば、少なくとも1つのコンピュータプログラムは、少なくとも1つのCPUを有するコンピュータの記憶装置の中に読み込むことができるように作られる。コンピュータプログラムは、例えば、コンピュータの記憶装置からアクセスすることができる適切な支持媒体上に保存された1つ以上の実行可能ファイルに具現化することができる。この適切な支持媒体としては、例えば、ハードディスク、ディスケット、CD−ROM、DVD−ROM、またはLANによって読み取り可能な外部ディスクのようなものがある。本発明の目的のためには、“コンピュータの記憶装置の中に直接読み込み得るコンピュータプログラム”という用語は、ライブラリー、初期化ファイル等のような、1つの実行可能ファイルまたは複数の実行可能ファイルを実行するのに必要なファイルを含んでいる。このようなファイルは、ハードディスク、ディスケット、CD−ROM、DVD−ROM、またはLANによって読み取り可能な外部ディスクのような、コンピュータの記憶装置からアクセスすることができる適切な支持媒体上に保存することができる。さらに、本発明の目的のためには、“コンピュータプログラム”という用語は、場合によっては1つまたは複数の実行可能ファイルとは異なるファイル、及び/または、それを実行するのに必要なファイルとは異なるファイルをも含んでいる。このようなファイルは、コンピュータ上で作動する時に、1つまたは複数の実行可能ファイル並びにそれを実行するのに必要なファイルをインストールするように調整された、インストーラブルソフトウェア(installable software)の形に具現化される。このようなインストーラブルソフトウェアは、ディスケット、またはCD−ROM、DVD−ROMのような適切な支持媒体上に保存することが可能であり、あるいは、LANまたは例えばインターネットのような外部ネットワークによって到達し得るサーバのような、ネットワークリソースからダウンロードすることもできる。
実質的に堅固な円環状支持体上において車両の車輪用タイヤを製造する装置を示す。 成形及び加硫用の準備が整ったグリーンタイヤの断面の一部分を示す。 成形用キャビティの一部分を示す。 図3aの成形用キャビティ内で成形及び加硫するべきグリーンタイヤの対応する部分を示す。 過剰材料容積曲線の第1例を示す。 過剰材料容積曲線の第2例を示す。 過剰材料容積曲線の第3例を示す。 目標過剰材料容積曲線と、計画される新しいタイヤモデルに関係する過剰材料容積曲線との間の比較を示す。 目標過剰材料容積曲線と、新しいタイヤモデル用のグリーンタイヤを形成するための修正された仕様に対応する別の過剰材料容積曲線との間の比較を示す。

Claims (31)

  1. −グリーンタイヤを形成するために実質的に堅固な支持体上に未加硫のエラストマー材料を配置するステップと、
    −前記支持体上に配置された前記グリーンタイヤを加硫用の金型の中に挿入するステップと、
    −前記支持体の外面と前記加硫用金型の内面との間に成形用のキャビティを画定するように前記加硫用金型を閉じるステップと、
    −前記グリーンタイヤを成形及び加硫するステップであって、少なくとも前記グリーンタイヤの一部分は、前記成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫されるステップと、
    を含むタイヤの製造方法であって、前記未加硫のエラストマー材料を前記支持体上に配置するステップが、
    −所定の方向に対して、前記成形用キャビティの少なくとも一部分における利用可能容積に関する、前記成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫される前記グリーンタイヤの前記少なくとも一部分のエラストマー材料の第1の過剰材料容積曲線を決定するステップと、
    −前記堅固な支持体上の前記エラストマー材料の容積分布を、前記第1の曲線にほぼ適合するように制御するステップと、
    を含むタイヤの製造方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記支持体上の前記エラストマー材料の容積分布を制御する前記ステップが、
    −前記支持体上への前記未加硫エラストマー材料の積み重ねに関係する機械に対して、前記第1過剰材料容積曲線に対応する第1の位置決め用の仕様セットを決定するステップと、
    −前記第1の位置決め用仕様セットに従って前記機械を動かすステップと、
    を含む方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、前記第1過剰材料容積曲線を決定する前記ステップが、
    −目標過剰材料容積曲線を設定するステップと、
    −前記機械に対して、少なくとも第2の位置決め用の仕様セットを設定するステップと、
    −前記第2の位置決め用仕様セットに対応して第2の過剰材料容積曲線を決定するステップと、
    −前記所定の方向に対して前記第2の曲線及び前記目標曲線間の容積分布の差異を決定するように、前記第2の曲線と前記目標曲線とを比較するステップと、
    −前記第2の位置決め用仕様セットからグリーンタイヤの少なくとも一部分の第2の断面形状を決定するステップと、
    −前記第2の曲線及び前記目標曲線間の前記容積分布の差異を用いて前記第2の断面形状を修正し、それによって、前記グリーンタイヤの少なくとも一部分の第1の断面形状を決定するステップと、
    −前記第1過剰材料容積曲線と前記目標形状材料容積曲線とがほぼ互いに重なり合うように、前記第1の断面形状に対応する前記第1過剰材料容積曲線を決定するステップと、
    を含む方法。
  4. 請求項3に記載の方法であって、前記機械に対する前記第1の位置決め用仕様セットを決定する前記ステップが、
    −少なくとも前記第1の断面形状から前記第1の位置決め用仕様セットを決定するステップを含む方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法であって、前記機械が、前記支持体に関係するロボット化されたアームを含む方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法であって、前記支持体上に前記エラストマー材料を配置する前記ステップが、前記未加硫のエラストマー材料を、前記エラストマー材料を含む細長い要素の形で押し出すことを含む方法。
  7. 請求項2及び6に記載の方法であって、前記第1の位置決め用仕様セットが複数の位置決め記録を含み、この位置決め記録は、それぞれ、少なくとも前記細長い要素の断面の所定の点の空間座標を含む方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1、第2または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、yは前記所定の方向を表す変数であり、Vmat(y)は前記加硫用金型の参照点と前記変数の値yとの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記参照点と前記値yとの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1、第2または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、yは前記所定の方向を表す変数であり、Vmat(y)は前記加硫用金型の参照点と前記変数の値yとの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記参照点と前記値yとの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1、第2または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、y、yは前記所定の方向を表す変数の2つの所定の値であり、Vmat(y、y)は前記値y、yの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記値y、yの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1、第2または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、y、yは前記所定の方向を表す変数の2つの所定の値であり、Vmat(y、y)は前記値y、yの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記値y、yの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法であって、前記所定の方向が半径方向である方法。
  13. 加硫用金型内で成形及び加硫するグリーンタイヤを製造するための堅固な支持体上への未加硫エラストマー材料の配置の制御方法であって、前記加硫用金型及び前記堅固な支持体は成形用のキャビティを画定し、そのキャビティは、前記グリーンタイヤの少なくとも一部分がこの成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫されるようなキャビティであり、
    −前記支持体上への前記未加硫エラストマー材料の積み重ねに関係する機械に対して、第1の位置決め用の仕様セットを設定するステップと、
    −前記成形用キャビティの前記少なくとも一部分の断面形状を設定するステップと、
    −前記第1の位置決め用仕様セットと前記成形用キャビティの断面形状とから、所定の方向に対して、前記成形用キャビティの一部分における利用可能容積に関する、前記成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫される前記グリーンタイヤの前記少なくとも一部分の未加硫エラストマー材料の第1の過剰材料容積曲線を決定するステップと、
    を含む制御方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、
    −目標過剰材料容積曲線を設定するステップと、
    −前記所定の方向に対して前記第1の曲線及び前記目標曲線間の容積分布の差異を決定するように、前記第1の曲線と前記目標曲線とを比較するステップと、
    をさらに含む方法。
  15. 請求項13または14に記載の方法であって、
    −前記第1の位置決め用仕様セットから前記グリーンタイヤの少なくとも一部分の第1の断面形状を決定するステップをさらに含む方法。
  16. 請求項13に記載の方法であって、
    −目標過剰材料容積曲線を設定するステップと、
    −前記所定の方向に対して前記第1の曲線及び前記目標曲線間の容積分布の差異を決定するように、前記第1の曲線と前記目標曲線とを比較するステップと、
    −前記第1の位置決め用仕様セットから前記グリーンタイヤの少なくとも一部分の第1の断面形状を決定するステップと、
    −前記第1の曲線及び前記目標曲線間の前記容積分布の差異を用いて前記第1の断面形状を修正し、それによって、前記グリーンタイヤの一部分の第2の断面形状を決定するステップをさらに含む方法。
  17. 請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、yは前記所定の方向を表す変数であり、Vmat(y)は前記加硫用金型の参照点と前記変数の値yとの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記参照点と前記値yとの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  18. 請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、yは前記所定の方向を表す変数であり、Vmat(y)は前記加硫用金型の参照点と前記変数の値yとの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記参照点と前記値yとの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  19. 請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、y、yは前記所定の方向を表す変数の2つの所定の値であり、Vmat(y、y)は前記値y、yの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記値y、yの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  20. 請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、y、yは前記所定の方向を表す変数の2つの所定の値であり、Vmat(y、y)は前記値y、yの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記値y、yの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、方法。
  21. 請求項13〜20のいずれか1項に記載の方法であって、前記所定の方向が前記グリーンタイヤの半径方向である方法。
  22. 加硫用金型内で成形及び加硫されるグリーンタイヤを製造するための堅固な支持体上への未加硫エラストマー材料の配置の制御方法を実行するための、コンピュータの記憶装置に直接読み込むことができるコンピュータプログラムであって、前記加硫用金型及び前記堅固な支持体は成形用のキャビティを画定し、そのキャビティは、前記グリーンタイヤの少なくとも一部分がこの成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫されるようなキャビティであり、さらに、
    −前記支持体上への前記未加硫エラストマー材料の積み重ねに関係する機械に対する、第1の位置決め用の仕様セットを取得するステップと、
    −成形用キャビティの前記少なくとも一部分の断面形状を取得するステップと、
    −前記第1の位置決め用仕様セットと前記成形用キャビティの断面形状とから、所定の方向に対して、前記成形用キャビティの一部分における利用可能容積に関する、前記成形用キャビティの少なくとも一部分内でほぼ一定容積において成形及び加硫される前記グリーンタイヤの前記少なくとも一部分の未加硫エラストマー材料の第1の過剰材料容積曲線を決定するステップと、
    に適応するコード部分を備えたコンピュータプログラム。
  23. 請求項22に記載のコンピュータプログラムであって、
    −目標過剰材料容積曲線を決定するステップと、
    −前記所定の方向に対して前記第1の曲線及び前記目標曲線間の容積分布の差異を決定するように、前記第1の曲線と前記目標曲線とを比較するステップと、
    に適応するコード部分をさらに備えたコンピュータプログラム。
  24. 請求項22または23に記載のコンピュータプログラムであって、
    −前記第1の位置決め用仕様セットから前記グリーンタイヤの少なくとも一部分の第1の断面形状を決定するステップに適応するコード部分をさらに備えたコンピュータプログラム。
  25. 請求項22に記載のコンピュータプログラムであって、
    −目標過剰材料容積曲線を決定するステップと、
    −前記所定の方向に対して前記第1の曲線及び前記目標曲線間の容積分布の差異を決定するように、前記第1の曲線と前記目標曲線とを比較するステップと、
    −前記第1の位置決め用仕様セットから前記グリーンタイヤの少なくとも一部分の第1の断面形状を決定するステップと、
    −前記第1の曲線及び前記目標曲線間の前記容積分布の差異を用いて前記第1の断面形状を修正し、それによって、前記グリーンタイヤの一部分の第2の断面形状を決定するステップに適応するコード部分をさらに備えたコンピュータプログラム。
  26. 請求項22〜25のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムであって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、yは前記所定の方向を表す変数であり、Vmat(y)は前記加硫用金型の参照点と前記変数の値yとの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記参照点と前記値yとの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、コンピュータプログラム。
  27. 請求項22〜25のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムであって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、yは前記所定の方向を表す変数であり、Vmat(y)は前記加硫用金型の参照点と前記変数の値yとの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記参照点と前記値yとの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、コンピュータプログラム。
  28. 請求項22〜25のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムであって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、y、yは前記所定の方向を表す変数の2つの所定の値であり、Vmat(y、y)は前記値y、yの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記値y、yの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、コンピュータプログラム。
  29. 請求項22〜25のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムであって、前記第1または目標の過剰材料容積曲線が、次の関数、すなわち、
    に相当し、但し、式中、y、yは前記所定の方向を表す変数の2つの所定の値であり、Vmat(y、y)は前記値y、yの間に含まれる前記エラストマー材料の容積であり、Vmold(y)は前記値y、yの間に含まれる前記金型キャビティの容積である、コンピュータプログラム。
  30. 請求項22〜29のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムであって、前記所定の方向が前記グリーンタイヤの半径方向であるコンピュータプログラム。
  31. 請求項22〜30のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムが保存されたコンピュータ読み取り可能な媒体を含むコンピュータプログラム製品。
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