JP4499879B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速段を固定する変速段抑制制御を適切に実行して運転操作を支援する自動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車等の車両に搭載される自動変速機は、スロットル開度と車速とによる運転領域によって自動的に変速段が切換るが、登板路や連続したコーナが続く道路状況では、ドライバーが自ら変速段を任意に選択して走行する場合がある。このため、自動変速機の変速制御においては、スロットル開度と車速とに基づく通常の変速段の切換えに対し、ドライバーの運転操作を補助するための機能を付加したものが増加している。
【0003】
例えば、特開平11−51175号公報には、旋回横加速度が基準値以上であるときに変速を制限する、いわゆる変速段を固定する変速段抑制制御が開示されており、この変速段抑制制御により、コーナの旋回中にシフトダウンが行なわれることがなく、走行フィーリングを向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の変速段抑制制御では、横加速度の大きさによって変速制限を判断しているため、高速道路のランプ進入路等、規定以上の横加速度が連続して長時間発生するような道路状況でダウンシフトの抑制制御が働いてしまい、進入路から直線路へ入ってドライバーが加速しようとしてアクセルを踏み込んでも、意図した加速が得られないという問題が発生する。また、高速道路本線への合流時には、変速段抑制制御の影響によって高速段へのアップシフトが遅れてしまい、騒音の発生等により却って運転フィーリングが悪化するという矛盾がある。更に、先行技術のように、ナビゲーション装置からの道路情報によってコーナ制御を実施するシステムでは、装置が高価となるばかりでなく、情報を取り出すナビゲーション装置を搭載していない車両では採用することができない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自動変速機の変速段を固定する変速段抑制制御を適正化し、シフトダウンの抑制による加速不良やシフトアップの抑制による高速段への切換えの遅れを解消することのできる自動変速機の変速制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、走行中に発生する規定以上の横加速度を検出した場合に自動変速機の変速段を固定する変速段抑制制御を行なう自動変速機の変速制御装置であって、走行中に発生する横加速度と、この横加速度が継続する時間とに基づいて、上記変速段抑制制御の許可/禁止を判断し、所定値以上の横加速度が所定時間継続して発生する場合には、上記変速段抑制制御の実行を禁止する手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記変速段抑制制御の禁止領域を、車速の増加に伴って拡大することを特徴とする。
【0008】
すなわち、請求項1記載の発明は、走行中に発生する横加速度と、この横加速度が継続する時間とに基づいて、自動変速機の変速段を固定する変速段抑制制御の許可/禁止を判断する。そして、所定値以上の横加速度が所定時間継続して発生する場合には、変速段抑制制御の実行を禁止し、シフトダウンの抑制による加速不良やシフトアップの抑制による高速段への切換えの遅れを解消する。その際、請求項2に記載したように、変速段抑制制御の禁止領域を、車速の増加に伴って拡大することが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図4は本発明の実施の一形態に係わり、図1は変速制御系の全体構成図、図2は変速制御ルーチンのフローチャート、図3は通常変速マップの説明図、図4は変速段抑制制御キャンセル判定マップの説明図である。
【0010】
図1は、エンジン1に連設される自動変速機(AT)2に対する変速制御系の概略を示す。この変速制御系では、自動変速機2を制御する電子制御ユニット(T/M_ECU)3に、スロットル開度センサ4、車速センサ5、横加速度(横G)センサ6が接続されており、T/M_ECU3では、これらの信号に基づいて変速制御を行なう。
【0011】
すなわち、T/M_ECU3では、通常走行下においては、スロットル開度センサ4によって検出したスロットル開度Thと車速センサ5によって検出した車速Vとに基づいて変速段を自動的にシフトアップ/シフトダウンして変速制御を行なう。また、所定の運転条件時、例えばコーナ走行で横Gセンサ6によって規定以上の横Gを検出した場合等には、シフトアップ或いはシフトダウンを禁止して一定の変速段に固定(シフトホールド)する変速段の抑制制御を実行し、ドライバーの運転操作に対する支援を行なう。
【0012】
この変速段の抑制制御においては、横Gが連続して発生する状況下では、変速段抑制制御の実行を禁止することにより、シフトホールドによる運転性の悪化を防止する。以下、この変速段抑制制御の許可/禁止を判断して通常の変速制御と変速段抑制制御とを選択的に実施する処理について、図2に示すフローチャートに従って説明する。
【0013】
図2の変速制御ルーチンは、先ず、ステップS1で、横Gセンサ6によって検出した横Gを読込み、ステップS2で、所定値以上の横Gが発生しているか否かを判断する。そして、横Gが所定値より小さい場合には、ステップS11へジャンプしてスロットル開度Thと車速Vとに基づいて図3の通常変速マップを参照し、通常の変速制御を実行する。この通常変速制御は、周知の制御であり、スロットル開度Thと車速Vとによる領域に応じ、例えば、図3に実線で示すように、1→2速、2→3速、3→4速へ自動的にシフトアップし、破線で示すように、ヒステリシスを設けて4→3速、3→2速、2→1速へ自動的にシフトダウンする。
【0014】
一方、ステップS2において、所定値以上の横Gが発生していると判断した場合には、ステップS2からステップS3へ進んで車速センサ5からの車速Vを読込み、ステップS4で所定値以上の横Gが継続して発生する時間を積算する。そして、ステップS5で、横Gの値と、この横Gが継続して発生する時間の積算値ΣTとに基づいて図4に示す変速段抑制制御キャンセル判定マップを参照し、ステップS6で、現在の領域が変速段抑制制御の禁止領域か否かを判断する。
【0015】
変速段抑制制御キャンセル判定マップは、本形態においては、車速領域毎に分割して設けられ、低速領域、中側領域、高速領域で、それぞれ、図4(a)、図4(b)、図4(c)に示す特性のマップを用いて変速段抑制制御の許可/禁止を判断する。個々の車速領域毎のマップには、変速段抑制による運転性の悪化を回避し得る変速段抑制制御の許可領域と禁止領域とが、横Gの値と、その横Gが継続する積算時間ΣTとに基づいてシミュレーション或いは実験等により定められており、マップを参照して現在の領域が変速段抑制制御の許可領域にあるか或いは禁止領域にあるかを判断する。
【0016】
各車速領域毎のマップは、その車速領域において横Gが比較的大きく且つ積算時間ΣTが大きい領域を変速段抑制制御の禁止領域とし、低速域から高速域になるに従って禁止領域を拡大する特性に設定されており、変速段抑制制御によるシフトホールドの影響が大きい高速域で、シフトダウンの抑制による加速不良やシフトアップの遅れによる違和感を解消する。尚、変速段抑制制御キャンセル判定マップは、車速Vと横Gと積算時間ΣTとの3次元マップで構成しても良い。
【0017】
そして、現在の領域が変速段抑制制御の禁止領域でない場合には、ステップS6からステップS7へ進んで変速段抑制制御を許可し、ステップS8で変速段抑制制御を実施して自動変速機2を一定の変速段に固定する。一方、現在の領域が変速段抑制制御の禁止領域である場合には、ステップS6からステップS9へ進んで変速段抑制制御をキャンセルし、ステップS10で積算時間ΣTをクリアした後、ステップS11で前述した図3の通常変速マップに基づく通常変速制御を継続する。
【0018】
すなわち、一般路や屈曲路でのコーナリングにおいては、高横Gの発生は短時間であり、このような走行条件下では変速段抑制制御を実施することでドライバーの運転操作を支援する一方、高速道路のランプ進入路等で高横Gが連続して長時間発生する道路状況では、変速段抑制制御を禁止してドライバーのアクセル操作に従った変速操作を可能とする。これにより、高速道路本線への合流時等には、ダウンシフトによる迅速な加速によって円滑な合流を可能とし、また、合流後の迅速な高速段にアップシフトにより、騒音の発生を抑えて運転フィーリングの悪化を防止すると共に、燃費低減に寄与することができる。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、自動変速機の変速段を固定する変速段抑制制御を適正化してシフトダウンの抑制による加速不良やシフトアップの抑制による高速段への切換えの遅れを解消し、ドライバーのアクセル操作に従った変速を可能とすることができ、運転フィーリングの向上、燃費改善に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】変速制御系の全体構成図
【図2】変速制御ルーチンのフローチャート
【図3】通常変速マップの説明図
【図4】変速段抑制制御キャンセル判定マップの説明図
【符号の説明】
2 自動変速機
3 電子制御ユニット
6 横加速度センサ
G 加速度
V 車速
ΣT 積算時間
Claims (2)
- 走行中に発生する規定以上の横加速度を検出した場合に自動変速機の変速段を固定する変速段抑制制御を行なう自動変速機の変速制御装置であって、
走行中に発生する横加速度と、この横加速度が継続する時間とに基づいて、上記変速段抑制制御の許可/禁止を判断し、所定値以上の横加速度が所定時間継続して発生する場合には、上記変速段抑制制御の実行を禁止する手段を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。 - 上記変速段抑制制御の禁止領域を、車速の増加に伴って拡大することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
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JPH06511301A (ja) * | 1991-06-21 | 1994-12-15 | ドクトル インジエニエール ハー ツエー エフ ポルシエ アクチエンゲゼルシヤフト | 自動車のオートマチックトランスミッションの制御方法 |
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