JP4499540B2 - 面光源装置、透過型表示装置 - Google Patents
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Description
例えば、直下型では、背面より並列の冷陰極管(発光管)を用いて光を導入するようになっており、冷陰極管とLCDパネル等の透過型表示部との距離を適度に空け、その間に拡散板を用い、それに、光を収束させるシートを複数組み合わせて使用していた。
このような従来の方式では、必要とする光学シートの枚数が多い割に収束特性が不十分であり、それを補うためにLCDパネルを改良して、斜め方向からの入射光に対しても画質を落とさない構造としていた。
特に、直下型では、冷陰極管に近接した部分であるか否か(冷陰極管に至近の位置であるか、並列に並んだ冷陰極管の間隙部分に至近の位置であるか)によって光強度(輝度)にムラが発生し易い。これを抑えるために冷陰極管とLDCとの間隔を大きく取ってしまうとディスプレイの厚さが厚くなってしまうという問題があった。また、ムラを抑えるために拡散を強くしたり、透過量を制限したりすると、光の使用量が低減してしまうという問題があった。
また、両面にレンチキュラーレンズを設けたシートを使用する方式も例えば、特許文献3で報告されているが、これは、2方向の拡散制御を行うための構成で、光を収束する機能はない。従って、冷陰極管との位置関係によってLCDの場所毎に光軸がばらつくことにより、画面を観察する位置によって明るさのムラが発生したりするという問題もあった。
請求項1の発明は、透過型表示部を背面から照明する直下型の面光源装置であって、複数の光源を並べた光源部と、前記光源(13)から出射した光を拡散して均一化する均一化シートとを備え、前記均一化シート(14)は、長軸がシート面に対して直交して連続する略楕円筒の一部、又は、長軸がシート面に対して直交する略回転楕円体の一部であるn種類の単位レンズ(141a,141b)の集合である単位レンズ集合(141)が繰り返し配列されており、前記単位レンズ集合内のn番目の単位レンズのレンズ面を形成する略楕円形状の長半径をAn、短半径をBn、前記単位レンズ集合中における前記n番目の単位レンズのシート法線方向から見たときにシート面上に占める面積比率をRnとしたときに、2.0≦Σ(Rn×An/Bn)≦2.8の関係を満足し、前記光源は、間隔Lで等間隔に配列された発光管であって、前記発光管の中心と前記均一化シートの入射面との距離をDとしたときに、2.5≦Σ(Rn×An/Bn)×2D/L≦3の関係を満足すること、を特徴とする面光源装置(12,13,14,15,16)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、前記単位レンズ(141a,141b)の間には、平坦形状(141c)、凹形状、微細凹凸形状のいずれかが形成されていること、を特徴とする面光源装置(12,13,14,15,16)である。
(1)2.0≦Σ(Rn×An/Bn)≦2.8の関係を満足するので、出射光の収束性がよく、十分な正面輝度を確保しながら、斜め方向からみてもムラの無い均一な照明光を出射することができる。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
本実施例における透過型表示装置10は、LCDパネル11,反射板12,発光管13,均一化シート14,反射型偏光性シート15,拡散シート16等を備え、LCDパネル11に形成される映像情報を反射板12,発光管13,均一化シート14,反射型偏光性シート15,拡散シート16を備える面光源装置により背面から照明する透過型の液晶表示装置である。
発光管13の背面には、反射板12を設けており、その設計により画面各部位への入射光照度を均一に近づけるようにしている。
反射型偏光性シート15は、LCDパネル11と均一化シート14との間に配置され、視野角を狭めることなく輝度を上昇させるシートである。本実施例では、DBEF(住友スリーエム株式会社製)を使用している。
発光管13と拡散シート16との間には、均一化シート14が設けられている。
均一化シート14は、発光管13から出射した光を拡散して均一化するシートであり、出射側には、光を均一に出射するために2種類の単位レンズからなるレンチキュラーレンズ形状が形成されている。
図3は、図2中のDD断面を拡大して示した図である。
均一化シート14は、出射側には、2種類の単位レンズ141a,141bが平行に規則的に並べて配置された1つの単位レンズ集合141をさらに多数並べて配置されている。なお、各単位レンズの並ぶ方向は、発光管13の並ぶ方向と一致している(図1参照)。
単位レンズ141aは、図3に示した断面において、長半径が400μm、短半径が120μmの楕円となっており、出光側へ突出する高さ(平坦部141cからの高さ)が96μm、突出している部分の幅が156μmとなっている。
単位レンズ141bは、図3に示した断面において、長半径が480μm、短半径が240μmの楕円となっており、出光側へ突出する高さ(平坦部141cからの高さ)が156μm、突出している部分の幅が356μmとなっている。
また、均一化シート14の厚さは、2mmであり、屈折率N=1.55のMS樹脂(アクリルスチレン共重合物)により形成されている。
図4から明らかなように、均一化シート14に対して小さい入射角度で入射する光線は、その多くが光源側へ戻され、大きい入射角度で入射する光線については、光源側に戻されることなく出射することができる。均一化シート14がこのような作用を有しているので、均一化シート14を通過する発光管13が発光した照明光は、発光管13に近接した位置では、入射角度が小さいので発光管13側へ戻される割合が多く、発光管13から離れる(並列した発光管13の間隙部分に近づく)に従い出射する割合が多くなる。よって、均一化シート14から出射する照明光は、均一化されることとなる。
arcsin(1/N)<arctan(1/((2H/W)−0.1)) ・・・式(1)
この式(1)は、レンズ谷の端から高さの10%の位置で全反射した光がレンズ頂部で全反射するか否かを判断する式である。
レンズ頂部には、色々な方向から光が到達するが、単位レンズ集合141の単位レンズ間の谷部において、ある一定方向から来た光が全反射し頂部から出射すると、斜め方向へ進んでしまう(図5(b)中の光線L4参照)ので、斜めから観察したときにムラに見えてしまう。式(1)を満足することにより、図5(a)中の光線L1のように、小さな出射角度で出射することができ、斜めから観察したときに上述のムラが観察されないようにすることができるとともに、光の利用効率を高めることができる。
2.0≦Σ(Rn×An/Bn)≦2.8 ・・・式(2)
の関係を満足すればよい。
なお、単位レンズがレンチキュラーレンズ形状の場合には、上記面積比率Rnとせずに、単位レンズの幅が占める割合としても等価であるが、単位レンズが回転楕円体の一部であるレンズアレイ(所謂蝿の目レンズ)の場合を考慮すると、面積比率とする必要がある。
具体的には、Σ(Rn×An/Bn)=1,1.5,2,2.5,3の5種類の均一化シートを作成し、輝度ムラ、斜めから見たときのムラ(斜めムラ)、正面輝度を評価した。その結果を表1に示す。
本実施例における均一化シート14の単位レンズ141aでは、A141a=400μm、B141a=120μmである。また、単位レンズ141aの突出している部分の幅は、略156μmであり、単位レンズ集合1つあたりの幅は、518μmである。ここで、単位レンズ141aは、レンチキュラーレンズであるから、面積比率Rnは、単位レンズ1412aの幅が占める割合としても等価であるから、R141a=156/518≒0.3である。
また、単位レンズ141bでは、A141b=480μm、B141b=240μmである。また、単位レンズ141bの突出している部分の幅は、略356μmであり、単位レンズ集合1つあたりの幅は、518μmであるから、単位レンズ141aの場合と同様に、R141b=356/518≒0.69である。したがって、式(2)のΣ(Rn×An/Bn)の値は、以下のようになる。
Σ(Rn×An/Bn)=0.3×400/120+0.69×480/240=2.38
よって、本実施例における均一化シート14は、式(2)を満足している。
しかし、式(2)を満足していても、発光管同士の間隔が広くなると、輝度ムラが生じてしまう。よって、発光管同士の間隔が広く、輝度ムラが生じてしまうような場合には、さらに、以下の式(3)を満足することにより、輝度の均一性を保つことができる。
2.5≦Σ(Rn×An/Bn)×2D/L≦3 ・・・式(3)
ただし、Lは、発光管の並ぶ間隔を示し、Dは、発光管の中心と均一化シートの入射面との距離を示している。
また、2D/Lは1より小さい方が薄型で、かつ、効率の高い面光源装置とするために好ましい。2D/Lが1より大きくなってしまうと、面光源装置の厚さが厚くなってしまうからである。
本実施例では、L=80mm,D=50mmであり、先の計算よりΣ(Rn×An/Bn)=2.38であるので、式(3)におけるΣ(Rn×An/Bn)×2D/Lを求めると以下のように式(3)を満足している。
Σ(Rn×An/Bn)×2D/L=2.38×2×50/80=2.975
本実施例によれば、均一化シートのレンズ形状及び発光管との寸法関係について規定しているので、輝度ムラのなく、高輝度の照明を得ることができる。また、均一化シートの形状などを試行錯誤して多数の試作品を作製する必要もなくなり、結果として均一化シート、面光源装置、及び、透過型表示装置を安価に提供することができる。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)本実施例において、均一化シートは、出射側の面に、レンチキュラーレンズ形状に近い形状が形成されている例を示したが、これに限らず、例えば、微少な単位レンズ形状が2次元方向に配列された所謂レンズアレイ形状(蝿の目レンズ形状)としてもよい。
11 LCDパネル
12 反射板
13 発光管
14 均一化シート
141a,141b 単位レンズ
15 反射型偏光性シート
16 拡散シート
Claims (5)
- 透過型表示部を背面から照明する直下型の面光源装置であって、
複数の光源を並べた光源部と、
前記光源から出射した光を拡散して均一化する均一化シートとを備え、
前記均一化シートは、
長軸がシート面に対して直交して連続する略楕円筒の一部、又は、長軸がシート面に対して直交する略回転楕円体の一部であるn種類の単位レンズの集合である単位レンズ集合が繰り返し配列されており、
前記単位レンズ集合内のn番目の単位レンズのレンズ面を形成する略楕円形状の長半径をAn、短半径をBn、前記単位レンズ集合中における前記n番目の単位レンズのシート法線方向から見たときにシート面上に占める面積比率をRnとしたときに、
2.0≦Σ(Rn×An/Bn)≦2.8
の関係を満足し、
前記光源は、間隔Lで等間隔に配列された発光管であって、
前記発光管の中心と前記均一化シートの入射面との距離をDとしたときに、
2.5≦Σ(Rn×An/Bn)×2D/L≦3
の関係を満足すること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1に記載の面光源装置において、
前記単位レンズ集合は、高さの異なる2種類の単位レンズからなり、
前記2種類の単位レンズの内、高さが高い単位レンズの高さをH、高さが高い単位レンズの幅をW、前記単位レンズの屈折率をNとしたときに、
arcsin(1/N)<arctan(1/((2H/W)−0.1))
を満足すること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の面光源装置において、
前記単位レンズの間には、平坦形状、凹形状、微細凹凸形状のいずれかが形成されていること、
を特徴とする面光源装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の面光源装置において、
前記均一化シートの出射側に配置され、少なくとも1面に微細凹凸形状を有する拡散シートを有すること、
を特徴とする面光源装置。 - 透過型表示部と、
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の面光源装置と、
を備える透過型表示装置。
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