JP4492044B2 - フォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法、圧電振動片の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電極膜を被覆し、電極膜に帯電させた基板上に対して電極膜と異極に帯電させたレジスト粒子を静電塗布してレジストを形成するフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法、圧電振動片の製造方法、圧電振動片、圧電デバイス、電子機器及び携帯電話装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯型電話装置、自動車電話、あるいはページングシステム等の移動体通信機器において装置の小型薄型化がめざましく、それらに用いられる圧電デバイスも小型薄型化が要求されている。圧電デバイスの小型薄型化を図るためには、内蔵する圧電振動片の小型化が要求され、これに伴い圧電振動片の電極膜の微細パターン化が要求されている。
従来、圧電振動片に電極膜を形成する方法としては、例えばCrやAuでなる電極膜を被覆した基板上に対して電極膜と異極に帯電させたレジスト粒子を静電塗布してレジストを形成する手法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図18は、レジストの静電塗布を用いた従来の圧電振動片132の製造方法の手順の一例を示す平面図であり、図19は、電極膜に正電荷が帯電している様子の一例を示す図である。尚、図19においては、電極膜の図示を省略している。
従来の圧電振動片132の製造方法では、圧電振動片132に電極膜を形成する際に用いるレジストを塗布するのに、例えば図示しない超微粒子発生装置を用いている。この超微粒子発生装置は、微粒子発生器においてフォトレジストの溶媒を含んだレジスト粒子を生成し、このレジスト粒子をキャリアガスに混ぜて塗布チャンバーのノズルへと送る。
【0004】
そして、この微粒子発生装置は、ノズルに印加された高電圧によって、レジスト粒子を塗布チャンバー内に配置された圧電振動片132に対して静電塗布を行い、圧電振動片132にレジストを形成する構成となっている。尚、レジスト粒子は例えば負電荷を帯びており、圧電振動片132は例えば正電荷を帯びているものとする。
【0005】
図18に示す圧電振動片132に対してレジスト粒子を静電塗布する際には、図19に示すように圧電振動片132においては、正電荷が、振動腕134,135においては密に帯電し、基部151等においては疎に帯電することが知られている。
【0006】
図20及び図21は、それぞれレジスト粒子の静電塗布を用いてレジストを形成し、電極膜122を所定のパターンに形成する手順を簡素化して表した一例を示す断面図である。尚、図20及び図21においては、それぞれ左側が基部151の断面構成を示し、右側が図18の振動腕134の断面構成を示している。尚、振動腕135は、振動腕134とほぼ同様な構成であるので説明を省略する。また、図20や図21においては、視認しやすさを考慮し、厚さを誇張して図示している。
【0007】
まず、圧電振動片132は、例えば水晶ウェハに形成されており、上述のように例えば振動腕134や基部151等の表面が金属の電極膜122で被覆されている。上記超微粒子発生装置は、図20(A)に示すように基部151や振動腕134に成膜された電極膜122に正電荷を帯びさせ、上述のように例えば負電荷を帯びさせたレジスト微粒子132bを静電塗布方式を用いて、図20(B)に示すように塗布する機能を有する。
【0008】
基部151や振動腕134に塗布された所定の厚さのレジスト微粒子132bは、図20(C)に示すようにレジスト1137を構成する。次にレジスト1137上には、所定の電極パターンに対応して構成されたマスクMSKを図20(D)に示すように配置し、図20(E)に示すように基部151や振動腕134上には、所定の電極パターンに対応したレジスト1137が形成される。
次に図21(A)に示すようにレジスト1137を用いて電極膜122を所定のパターンに形成し、図21(B)に示すようにレジスト1137が除去されることで、基部151や振動腕134上には所定のパターンの電極122aが形成される。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−290181号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このようなフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法においては、図20(B)に示すように形成したいレジストの面積に応じて電極膜122に帯電する電荷密度が異なっている。具体的には、例えば基部151側の広い電極膜122には正電荷132cが疎に帯電し、振動腕134側の狭い電極膜122には正電荷132cが密に帯電する傾向がある。
【0011】
電極膜122においてこのように正電荷132bが帯電すると、電極膜122上に塗布される単位面積当たりのレジスト微粒子132bの量が、基部151側と振動腕134で異なってしまい、結果として、図20(C)に示すようにレジスト1137の厚さがd1,d2のように異なってしまう問題点があった。つまり、静電塗布方式でレジスト1137を塗布すると、図20(E)に示すようにレジスト1137は、振動腕134のような面積の狭いパターンの電極膜122に厚く、基部151のような面積の広いパターンの電極膜122には薄く形成されてしまう。
【0012】
レジスト粒子132bが多く塗布された部分、例えば振動腕134側においては、粒子が集まって溶解してウェットの状態となり、またさらに、レジスト粒子132bが中央部に集まって塗布厚がさらに厚くなる。一方、レジスト粒子132bが少なく塗布された部分、例えば基部151においては、レジスト粒子132bが溶解することもなく、ドライの状態である。
【0013】
このような状態において図21(A)に示すように露光・現像を行うと、振動腕134においては塗布厚d2が厚く、ウェットの状態であるため、露光・現像不足により図21(B)に示すようにレジスト残り1137aが生じる。一方、基部151側においては塗布厚d1が薄く、ドライの状態であるため、露光後の現像が早く進みすぎて、電極膜122上でレジストのパターン切れが生ずるおそれがある。従って、従来より、フォトリソグラフィ工程を用いて圧電振動片132等の基板に微細なパターンの電極を精度良く形成することができないという問題点があった。
【0014】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消して、フォトリソグラフィ工程を用いて、電極膜を形成した基板の部分の面積に関係なく、基板の電極膜上に微細なレジストパターンを精度良く形成することができるフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法、圧電振動片の製造方法、圧電振動片、圧電デバイス、電子機器及び携帯電話装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明は、電極膜を被覆し、前記電極膜に帯電させた基板上に対して前記電極膜と異極に帯電させたレジスト粒子を静電塗布してレジストを形成するフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法であって、前記電極膜の帯電の際に、前記基板における面積の広い部分の電極膜の電荷分布と前記基板における面積の狭い部分の電極膜の電荷分布とを調整するための調整用導電膜を、前記基板における面積の狭い部分の電極膜に沿って隣接するように形成する調整用導電膜形成ステップと、前記基板における面積の広い部分の電極膜及び前記基板における面積の狭い部分の電極膜に対して、前記レジスト粒子を静電塗布し、塗布された前記レジスト粒子を溶解して前記レジストを形成するレジスト形成ステップと、前記調整用導電膜及び形成すべき電極に応じたレジストパターンに対応したマスクを用いて露光し、前記基板の電極膜上に前記レジストパターンを形成するレジストパターン形成ステップとを有することを特徴とするフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法により、達成される。
【0016】
上記構成によれば、調整用導電膜が、面積を狭く形成すべき部分に沿って隣接するように形成されている。この調整用導電膜は、静電塗布時に、基板における面積の広い部分の電極膜の電荷分布と基板における面積の狭い部分の電極膜の電荷分布とがほぼ等しくなるように調整するためのものである。このような調整用導電膜を設けると、レジスト粒子の静電塗布において面積の広い部分の電極膜と面積の狭い部分の電極膜との電位差が小さくなるため、電極膜の単位面積当たりに静電塗布されるレジスト粒子の量がほぼ等しくなる。
従って、面積の広い部分の電極膜上に形成されたレジストパターンの厚さと、面積の狭い部分の電極膜上に形成されたレジストパターンの厚さとが、ほぼ等しくなる。このように電極膜上には、一様にほぼ等しい厚さのレジストパターンが形成される。このため、フォトリソグラフィ工程では、電極膜の面積の広さに関係なく、基板に微細なパターンの電極を精度良く形成することができる。
【0017】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記基板は、圧電振動片の基材であることを特徴とする。
上記構成によれば、フォトリソグラフィ工程では、電極膜を形成した圧電振動片の基材の部分の面積の広さに関係なく、圧電振動片の電極膜上に微細なレジストパターンを精度良く形成することができる。このため、圧電振動片に微細なパターンの電極を精度良く形成でき、圧電振動片の小型化を図ることができる。
【0018】
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記圧電振動片の基材は、前記電極膜上に前記レジストパターンが形成される前記圧電振動片と、前記圧電振動片とは離間するように支持部を介して前記圧電振動片に一体成型されたダミーフレームとを備え、前記調整用導電膜が、前記ダミーフレーム上に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、ダミーフレームが、圧電振動片とは離間するように支持部を介して圧電振動片に一体成型されているので、ダミーフレーム上に調整用導電膜を形成する形成工程を圧電振動片の製造工程内でまとめて処理することができる。
【0019】
上述の目的は、第4の発明は、基板をエッチングし、前記基板から圧電振動片の外形を形成する外形形成工程と、電極膜を被覆し、前記電極膜に帯電させた前記圧電振動片に対して前記電極膜と異極に帯電させたレジスト粒子を静電塗布してレジストを形成するフォトリソグラフィ工程と、前記レジストを用いて前記圧電振動片上に電極を形成する電極形成ステップとを有する圧電振動片の製造方法であって、前記フォトリソグラフィ工程が、前記電極膜の帯電の際に、前記圧電振動片における面積の広い部分の電極膜の電荷分布と前記圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜の電荷分布とを調整するための調整用導電膜を、前記圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜に沿って隣接するように形成する調整用導電膜形成ステップと、前記圧電振動片における面積の広い部分の電極膜及び前記圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜に対して、前記レジスト粒子を静電塗布し、塗布された前記レジスト粒子を溶解して前記レジストを形成するレジスト形成ステップと、前記調整用導電膜及び形成すべき電極に応じたレジストパターンに対応したマスクを用いて露光し、前記圧電振動片の電極膜上に前記レジストパターンを形成するレジストパターン形成ステップとを含むことを特徴とする圧電振動片の製造方法により、達成される。
上記構成によれば、調整用導電膜が、面積を狭く形成すべき部分に沿って隣接するように形成されている。この調整用導電膜は、静電塗布時に、圧電振動片における面積の広い部分の電極膜の電荷分布と圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜の電荷分布とがほぼ等しくなるように調整するためのものである。このような調整用導電膜を設けると、レジスト粒子の静電塗布において面積の広い部分の電極膜と面積の狭い部分の電極膜との電位差が小さくなるため、電極膜の単位面積当たりに静電塗布されるレジスト粒子の量がほぼ等しくなる。
従って、面積の広い部分の電極膜上に形成されたレジストパターンの厚さと、面積の狭い部分の電極膜上に形成されたレジストパターンの厚さとが、ほぼ等しくなる。このように電極膜上には、一様にほぼ等しい厚さのレジストパターンが形成される。このため、圧電振動片の製造方法に含まれるフォトリソグラフィ工程では、電極膜の面積の広さに関係なく、圧電振動片に微細なパターンの電極を精度良く形成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、圧電振動片32が搭載された圧電デバイス30の構成例を示す平面図であり、図2は、図1のC−C断面図である。
これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容している。パッケージ36は、例えば、セラミックグリーンシートを積層して焼結した酸化アルミニウム質焼結体等の基板で、浅い箱状に形成されている。各積層基板(図示せず)は、その内側に所定の孔を形成することで、積層した場合に内側に所定の内部空間Sを形成するように構成されている。
【0025】
パッケージ36の内部空間S内の図において左端部付近において、内部空間Sに露出して底部を構成するベースとなる積層基板には、Au及びNiメッキが施された電極部31,31が設けられている。この電極部31,31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するものである。この各電極部31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化されるようになっている。
圧電振動片32の基部51において導電性接着剤43,43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるための引出電極(図示せず)が形成されている。これにより、圧電振動片32は、駆動用電極がパッケージ36側の電極部31,31と導電性接着剤43,43を介して、電気的に接続されている。
【0026】
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。この圧電振動片32は、パッケージ36側及び固定される基部51を有している。この圧電振動片32は、基部51を基端として二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片を構成している。
【0027】
さらに、この圧電振動片32の一対の振動腕34,35には、図1に示されているように、その長さ方向に沿って、長溝45,46が形成されている。この圧電振動片32では、詳細は後述するが本実施形態において特徴的なフォトリソグラフィ工程を用いて微細な電極パターンの電極22a,22bを形成することで、圧電振動片32及び圧電デバイス30の小型化を図ることができる。また、各振動腕34,35以外においても、基部51等には、電極22a,22bが形成されている。パッケージ36の開放された上端には、低融点ガラス等のロウ材33を介して、蓋体39が接合されることにより、封止されている。
【0028】
図3は、図1に示す圧電振動片32に形成されるべき電極膜の一例としての電極22a,22bの構成例を示す平面図である。
この圧電振動片32の表面には、例えば電極22a及び電極22bが形成されている。ここで、本実施形態では、圧電振動片32における面積の広い部分の一例としての基部51上に形成された電極として電極22aを例示し、例えば圧電振動片32における面積の狭い部分の一例としての振動腕34上に形成された電極として電極22bを例示する。尚、振動腕34,35はほぼ同様の構成であるので、以下の説明では主として振動腕34について例示する。
【0029】
また、圧電振動片32における面積の広い部分の一例としての基部51上に形成された電極22aのことを、広い部分の電極22aといい、圧電振動片32における面積の狭い部分の一例としての振動腕34上に形成された電極22bのことを、狭い部分の電極22bという。また、基部51のように圧電振動片32における面積の広い部分の細い電極のことを、広い部分の細い電極22dという。
【0030】
これらの広い部分の電極22a、狭い部分の22b及び広い部分の細い電極22dは、詳細は後述するが、圧電振動片32の基材に成膜された電極膜上に、例えば静電塗布方式によってレジスト粒子を塗布して形成されたレジストを利用して、フォトリソグラフィ工程を用いて形成されている。このフォトリソグラフィ工程を用いる場合においては、微細な電極22bのパターンが太らず、さらには、広い部分の細い電極22dがパターン切れを生じないようにすることに留意する必要があり、これに対応するために、本実施形態において特徴的な後述するフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法を採用して圧電振動片32を製造する。
【0031】
図4は、基部51や振動腕34,35に対して静電塗布方式を用いてレジスト粒子を塗布してレジストを形成する超微粒子発生装置130の構成例を示す概略断面図である。
超微粒子発生装置130は、微粒子発生器131、高圧電源138及び塗布チャンバ133を備えている。
【0032】
微粒子発生器131は、フォトリソグラフィ工程において用いられるフォトレジスト132の溶媒を含んだサブミクロン程度のレジスト微粒子132aを発生させる。発生したレジスト微粒子132aは、空気または窒素等の不活性ガスのキャリアガスによって、塗布チャンバ133のノズル部134に運ばれる。塗布チャンバ133には、高圧電源138が接続されている。
【0033】
この高圧電源138は、塗布チャンバ133のノズル部134に30kV〜100kV程度の負の高電圧を印加して、レジスト微粒子132bを負に帯電させ、レジスト微粒子132bを生成する機能を有する。塗布チャンバ133は、ノズル部134の他にも正の電極136を備えている。この正の電極136は接地されており、正の電極136上に配置した導電性を有する部材が接地されるように構成されている。ノズル部134は、上記キャリアガスによって運ばれたレジスト微粒子132bを、塗布チャンバ133内の正の電極136に配置された振動腕34等に静電塗布方式により塗布する機能を有する。
【0034】
正の電極136に配置された振動腕34等には予めその全面に電極膜が成膜されており、その電極膜22上には、レジスト微粒子132bを塗布することでレジスト137が形成される。このレジスト137は、振動腕34等に予め成膜された電極膜をフォトリソグラフィ工程を経て、所定のパターンに形成するためのものである。
このように微粒子発生装置130は、高圧電源138によって印加する電圧に応じて、振動腕34等に形成するレジスト137の膜厚を調整することができる。
【0035】
微粒子発生装置130により振動腕34等にレジスト137を形成する方法の概略についてさらに説明する。以下の説明では、一例として振動腕34上に形成した成膜した電極膜22上にレジスト137を形成することを例示する。尚、本実施形態においては、電極膜22は対象部材の一面に成膜された電極膜を示し、フォトリソグラフィ工程を経て圧電振動片32上に形成された電極を電極22a,22b,22dと呼んでいる。
【0036】
図5(A)〜図5(C)は、それぞれ振動腕34上の電極膜22にレジスト137を形成する手順の一例を示す断面図である。
図4に示すようにノズル部134には負の高電圧を印加し、振動腕34の電極膜22は接地されている。従って、図5(A)に示すノズル部134の負の高電圧に対応して、振動腕34上の電極膜22には正の電荷が帯電する。
【0037】
そして、振動腕34に対して相対的に移動するノズル部134が、振動腕34上の電極膜22に対してレジスト微粒子132bを塗布し、図5(B)に示すようにレジスト微粒子132bが振動腕34上の電極膜22の電荷に引きつけられて、振動腕34上の電極膜22に塗布される。そして、図5(C)に示すように振動腕34上の電極膜22には、それらレジスト微粒子132bでなるレジスト137が形成される。
【0038】
圧電振動片32は以上のような構成であり、次に図1〜図5を参照しつつフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法を含む圧電振動片32の製造方法の手順の一例について説明する。
図6〜図10及び図11〜図14は、それぞれレジスト微粒子132bを塗布してレジスト137を形成する様子の一例を示す平面図及び断面図である。尚、図11及び図12は、基部51上の電極膜22にレジスト137を形成する例を示しており、図13及び図14は、振動腕34,35上の電極膜22にレジスト137を形成する例を示している。
【0039】
まず、図6に示すように圧電振動片32の外形に対応してエッチングした水晶ウェハには、圧電振動片32の外形が配列して形成されており、その圧電振動片32には予め電極膜22が全面に成膜される。この圧電振動片32の周囲には、その外形エッチングにより貫通部21が形成されている。尚、図6においては、貫通部21をハッチングで図示している。
【0040】
<調整用導電膜形成ステップ>
ここで、本発明の実施形態において特徴的なことは、上記レジスト微粒子132bの静電塗布時において、図3に示すように水晶ウェハにおける面積の広い部分の一例としての基部51上の電極膜22の電荷分布と、水晶ウェハにおける面積の狭い部分の一例としての振動腕34の電荷分布とを調整するために、図6に示すように調整用導電膜としてのダミー電極膜22cを、水晶ウェハにおける面積に押せまい部分の一例としての振動腕34上の電極膜22に沿って隣接するように形成していることである。
【0041】
また、圧電振動片32の基材の一例としての水晶ウェハは、後述するように予め成膜された電極膜22上にレジストパターンが形成される圧電振動片32及び、圧電振動片32とは離間するように支持部49を介して圧電振動片32に一体成型されたダミーフレームDFを備えている。この調整用導電膜としてのダミー電極膜22cは、ダミーフレームDF上に形成されている。従って、ダミー電極膜22cは、水晶ウェハの面積の狭い部分の一例としての振動腕34の電極膜22に沿って隣接するように形成されている。
【0042】
図4に示すようにレジスト微粒子132aを基部上の電極膜22や振動腕34上の電極膜22に静電塗布しようとすると、まず、上記超微粒子発生装置130が、水晶ウェハを正の電極136に帯電させる。図7に示すように水晶ウェハ上の電極膜22に正電荷132cを帯電させる。この電極膜22においては、ダミーフレームDFの存在により、基部51上の電極膜22の電荷分布と振動腕34の電極膜22の電荷分布がほぼ等しくなり、基部51上の電極膜22と振動腕34の電極膜22の電位差が小さくなる。これは、ダミーフレームDFが存在することにより、例えばダミーフレームDFのダミー電極膜22cに帯電した正電荷132cが、振動腕34上の電極膜22に帯電した正電荷132cと反発して分散し、各電極膜22に帯電する電荷量が均等となるように調整されるためである。
【0043】
<レジスト形成ステップ>
次に、図11(A)に示すように基部51上の電極膜22aには、図11(B)に示すようにノズル部134からのレジスト微粒子132bが、電極膜22aに塗布厚が均一に薄く塗布される。一方、図13(A)に示すように振動腕34上の電極膜22bには、同様に図13(B)に示すようにノズル部134からのレジスト微粒子132bが、電極膜22bに塗布厚が均一に薄く塗布される。
【0044】
レジスト微粒子132bが圧電振動片32上やダミーフレームDF上の電極膜22の一面に成膜された様子を図8に示す。この図8では、貫通部21以外の水晶ウェハの全面に均一にレジスト微粒子132bが塗布されている様子の一例を示している。本実施形態では、基部51上の電極膜22aと振動腕34上の電極膜22bとでは、それらの膜厚が図11(B)や図13(B)に示すようにほぼ均一となる。
【0045】
このようにレジスト微粒子132bが均一に塗布されるのは、上述した図7に示すように振動腕34側の電極膜22bにおける電荷分布の偏りが、基部51上の電極膜22aにおける電荷分布に対して従来よりも改善されるためである。つまり、図13(B)に示すように振動腕34上の電極膜22bに帯電する電荷分布が、ダミーフレームDF上のダミー電極膜22cに帯電する電荷分布によって調整されるためである。このようにすると、振動腕34側の電極膜22bと基部51側の電極膜22aの電位差が調整されるようになる。
【0046】
そして、塗布されたレジスト微粒子132bは、図11(C)や図13(C)に示すように溶解してウェット化して流動化することなく、基部51上の電極22aや振動腕34上の電極22bにほぼ均一な膜厚のレジスト137を構成することができる。
【0047】
<レジストパターン形成ステップ>
次に図3に示す広い部分の電極22a、狭い部分の電極22b(及び広い部分の細い電極22d)等にそれぞれ対応した図11(D)及び図13(D)にそれぞれ示すマスク71を配置し、レジスト137が露光される。すると、図11(D)に示すように基部51上の電極膜22aに面積の広い部分のレジストパターン137a及び、図13(E)に示すように振動腕34上の電極膜22bに面積の狭い部分のレジストパターン137bが形成される。これらのレジストパターン137a,137bは、それぞれ塗布されるレジスト微粒子の量が調整されているので、塗布厚がほぼ等しくなる。
【0048】
このマスク71には、例えばダミー電極膜22c上に形成されたレジスト137を除去するためのパターンが形成されているのが望ましい。このような構成とすると、図13(D)に示すようにマスク71を配置して、図13(E)に示すように振動腕34上の電極膜22に面積の狭い部分のレジストパターン137bを形成すると、ダミーフレームDF上のダミー電極膜22cには自動的にレジストパターン137bを残さないようにすることができる。
【0049】
レジストパターン137a,137bを形成すると、図9に示すような構成となる。このようにレジストパターン137a,137bが形成された状態では、ダミーフレームDF上からは上記レジスト137が除去されている。つまり、上記マスク71が配置された状態で露光すると、基部51や振動腕34等上には所望のレジストパターン137a,137bを残すが、同時にダミーフレームDF上にはレジストパターンを残さないようにすることができる。
【0050】
次に図11(E)に示す広い部分のレジストパターン137aに応じて電極膜22aや、図13(E)に示す狭い部分のレジストパターン137bに応じて電極膜22bのエッチングを行うと、それぞれ図12(A)に示す基部51上に面積の広い電極22aや、図14(A)に示す振動腕34上に面積の狭い電極22bを形成することができる。そして、広い部分の電極22a上のレジストパターン137aや狭い部分の電極22b上のレジストパターン137bが剥離される。
従って、図示のように圧電振動片32には、図12(B)及び図14(B)に示すようにレジストパターン137a,137bが残ることがなく、図10に示すような所望のパターンである広い部分の電極22aや狭い部分の電極22bが精度良く形成される。
【0051】
また、上記実施形態では、面積の広い部分の電極22aを基部51に、面積の狭い部分及び電極22bを振動腕34に形成することを例示しているが、これに限られない。具体的には、本実施形態は、面積の広い部分の一例としての基部51上に広い部分の電極22aを形成する場合のみならず、基部51上に細い電極22dをフォトリソグラフィ工程を用いて形成する場合にも適用することができる。これは、図6に示すようにダミーフレームDF上のダミー電極膜22cの存在によって同様に圧電振動片32上の電極膜全体の電荷分布が一様となるように調整されるためである。つまり、本実施形態は、面積の広い部分の一例としての基部51上に精度良く微細なパターンの細い電極22dを形成する際にも適用でき、従来発生していた面積の広い部分の電極のパターン切れを防止することもできる。
【0052】
次に電極22a等が形成された圧電振動片32は、ダミーフレームDF等が除去され、図3に示すような個々の圧電振動片32が完成する。次に、この圧電振動片32は、図1や図2に示すように構成されたパッケージ36における導電性接着剤43,43の上に基部51が配置され、その導電性接着剤43,43が硬化される。圧電振動片32の基部51の導電性接着剤43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるための引出電極(上記面積の広い部分の電極22aに相当)が形成されている。これにより、圧電振動片32は、導電性接着剤43,43を介して、駆動用電極がパッケージ36側の電極部31,31と電気的に接続される。
【0053】
次に圧電振動片32を内蔵したパッケージ36の開放した上端には、低融点ガラス等のロウ材33を介して、蓋体39が接合されることにより封止される。次に、圧電振動片32は、その表面の電極膜の一部を蒸散させることによって、その周波数調整が行われ、圧電デバイス30が完成する。
【0054】
図15は、圧電振動片32上の電極膜22に形成したレジスト137の塗布厚の一例を示す図である。尚、ダミーフレームDFがある場合のレジスト137の塗布厚dは、図12(A)や図14(A)に示す塗布厚dに相当し、ダミーフレームDFがない場合のレジストの塗布厚は、図20(C)に示す塗布厚d1,d2に相当する。
図15では、上記ダミーフレームDFを設けてレジスト137を形成した場合(図示左側)のレジスト137の塗布厚と、ダミーフレームDFを設けずにレジスト137を形成した場合(図示右側)のレジスト137の塗布厚を比較している。
【0055】
まず、基部51上の電極膜22aに形成したレジストパターン137aの塗布厚dは、ダミーフレームDFを設けない場合もダミーフレームDFを設けた場合もほぼ同様に2.0μm程度である。従って、図11(E)に示すように基部51上の電極膜22a上に面積の広い部分のレジストパターン137aを形成する場合においては、ダミーフレームDFを設けても設けなくても影響が少ないことがわかる。
【0056】
一方、振動腕34上の電極膜22bに形成したレジスト137bの塗布厚dは、ダミーフレームDFを設けない場合には4.5μm程度であるのに対し、ダミーフレームDFを設けた場合には3.5μm程度である。従って、図11(E)に示すように基部51上の電極膜22a上に面積の狭い部分のレジストパターン137aを形成する場合及び図13(E)に示すように振動腕34上の電極膜22b上に面積の狭い部分のレジストパターン137bを形成する場合においては、それぞれダミーフレームDFを設けると塗布厚dを薄く均一にすることができる。
【0057】
また、基部51上の電極22aに形成されたレジストパターン137aの塗布厚d,d1,d2に対する、振動腕34上の電極22bに形成されたレジストパターン137bの塗布厚d,d1,d2の特性(図示の「腕部/基部」に相当、以下「塗布厚比」という)を参照しても以下のようなことがわかる。尚、図15では、その縦軸として塗布厚d,d1,d2[μm]が示されているが、上記塗布厚比の特性の縦軸の単位としては、この塗布厚d,d1,d2[μm]を用いずに図示している。
【0058】
この塗布厚比は、振動腕34上の電極膜22bに形成されたレジストパターン137bの塗布厚dが薄くなればなるほど、より数値が1に近づくように低くなる。ここで塗布量が一定であることから、塗布厚比が低くなることは、圧電振動片32の電極膜22全体として、レジスト137の膜厚が均一に塗布されることを示している。
【0059】
具体的には、塗布厚比は、ダミーフレームDFを設けない場合よりもダミーフレームDFを設けた場合の方が塗布厚比がより1に近づくように低くなっている。従って、ダミーフレームDFを設けてレジスト137を形成した方が、圧電振動片32の電極膜22に均一にレジスト137を形成することができることがわかる。
【0060】
本発明の実施形態によれば、ダミー電極膜22cを上述のように設けると、レジスト微粒子132bの静電塗布時における、レジスト137の圧電振動片における面積の広い部分の電極膜22aの部分と、レジスト137の前記圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜22bの部分との電荷密度をほぼ等しくし、両者の電位差を小さくすることができる。このように広い部分の電極膜22及び狭い部分の電極膜22bでは、レジスト微粒子132bの静電塗布時に単位面積当たりに塗布されるレジスト微粒子132bの量がほぼ等しくなる。従って、本実施形態によれば、フォトリソグラフィ工程を用いて、電極膜22を形成した基板の一例としての圧電振動片32の部分の面積に関係なく、圧電振動片32の電極膜22上に微細なレジストパターン137a,137bを精度良く形成することができる。
【0061】
従って、面積の広い電極膜22aに形成されたレジストパターン137aの塗布厚dと、面積の狭い電極膜22bに形成されたレジストパターン137bの塗布厚dとがほぼ等しくなる。このため、本実施形態によれば、面積の広さに拘わらず、フォトリソグラフィ工程を経て微細なパターンの電極膜22を精度良く形成することができる。従って、本実施形態によれば、例えば従来フォトリソグラフィ工程が制約となっていた超小型の圧電振動片32に、フォトリソグラフィ工程を用いて様々な広さの電極22をパターン切れ等を生ずることなく形成することができる。
【0062】
上記実施形態では、音叉型の圧電振動片32上に、面積の広い電極22a及び面積の狭い電極22bを形成することを例示しているがこれに限られず、例えばジャイロセンサの電極を形成する際に、フォトリソグラフィ工程を用いてレジストを形成する場合に適用しても良いことはいうまでもない。以下、ジャイロセンサの構成例について簡単に説明する。
【0063】
図16は、圧電デバイスの一例としてのジャイロセンサの概略構成を示す概略平面図である。尚、図16において、X方向は水晶の電気軸、Y方向は水晶の機械軸、Z方向は水晶の光軸(成長軸)を示している。
ジャイロセンサ80は、センサ本体81が、圧電材料等を使用したパッケージ98内に収容されており、このパッケージ98内は、第1の実施形態で説明したのとほぼ同様に、センサ本体81を収容できる形態の箱状に形成されており、センサ本体81を励振する励振回路等の駆動手段と、センサ本体81からの振動を検出する回路等を備えている(図示せず)。
【0064】
センサ本体81は、水晶をエッチングして形成されている。図16において、センサ本体81のほぼ正方形の基部82はパッケージ98に対して固定されている。面積の広い部分の一例としての基部82には、太い電極や細い電極が形成されており、この基部82からは、それぞれ左右の方向に基部82と一体に形成された支持部83,83が延びている。支持部83,83は、基部82の一部である。
各支持部83,83の端部には、各支持部83,83の延びる方向と直交する方向に、各支持部83,83の端部を起点として、両方向に延出された励振用振動腕84,84が設けられている。つまり、基部82からその一部である各支持部83,83を介して、励振用振動腕84,84が互いに平行に延びている。そして、面積の狭い部分の一例としての各励振用振動腕84,84には、それぞれ長さ方向に並んだ長い溝94,94が設けられており、励振電極等の電極が形成されている。
【0065】
さらに、図16において固定部82の上下の片にほぼ中央部には、上記支持部83,83の延びる方向と直交する方向に、2つの検出用振動腕85,85が形成されている。一方の検出用振動腕85は、図16において上方に延びており、他方の検出用振動腕85は、図16において下方に延びていて、検出用振動腕85,85と、各支持部83,83の端部に設けられた各励振用振動腕84,84は、互いに平行とされている。検出用振動腕85は、例えば上記実施形態における面積の狭い部分に相当しており、上記実施形態における狭い部分の電極が形成されている。
【0066】
図16において、ジャイロセンサ80の励振用振動腕84,84は、駆動手段としての図示しない励振回路から、駆動用電圧が印加されることにより、矢印E,Eに示すように、その先端部どうしが接近したり離間したりするようにして振動する。この際に、図16に示すように、紙面の平面内で固定部82の中心Oの回りに、回転角速度ωが働くと、コリオリの力は、図16のF,Fの方向に働く。この振動は、支持部83,83と固定部82を介して検出用振動腕85,85に伝えられる。つまり、励振用振動腕84,84は、X軸方向の振動の方向と、回転角速度ωとのベクトル積の方向に働くコリオリの力Fcを受けて、Y軸に沿って(プラスY方向とマイナスY方向に交互に)振動するようになっている(ウオーク振動)。この振動は支持部83,83を介して検出用振動腕85,85に伝えられる。
【0067】
<応用例>
図17は、本発明の上述した実施形態に係る製造方法により製造された圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置300の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU301を備えている。
【0068】
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段としてのメモリ303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、例えば、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。
【0069】
コントローラとしてのCPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイス30或いはジャイロセンサ80を利用することにより、小型化を図ることができる。
【0070】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
また、上記実施形態は、レジストを形成する際に適用されているが、これに限られず、レジスト材以外の様々な膜を形成する際にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 圧電振動片が搭載された圧電デバイスの構成例を示す平面図。
【図2】 図1に示す圧電デバイスC−C断面図。
【図3】 電極の構成例を示す平面図。
【図4】 超微粒子発生装置の構成例を示す概略断面図。
【図5】 振動腕の電極膜にレジストを形成する手順の一例を示す断面図。
【図6】 レジストを形成する様子の一例を示す平面図。
【図7】 レジストを形成する様子の一例を示す平面図。
【図8】 レジストを形成する様子の一例を示す平面図。
【図9】 レジストを形成する様子の一例を示す平面図。
【図10】 レジストを形成する様子の一例を示す平面図。
【図11】 レジストを形成する様子の一例を示す断面図。
【図12】 レジストを形成する様子の一例を示す断面図。
【図13】 レジストを形成する様子の一例を示す断面図。
【図14】 レジストを形成する様子の一例を示す断面図。
【図15】 レジストの塗布厚の一例を示す図。
【図16】 圧電デバイスの構成例を示す概略平面図。
【図17】 デジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図18】 従来の圧電振動片の製造方法の手順の一例を示す平面図。
【図19】 従来の圧電振動片の製造方法の手順の一例を示す平面図。
【図20】 電極膜を所定のパターンに形成する手順の一例を示す断面図。
【図21】 電極膜を所定のパターンに形成する手順の一例を示す断面図。
【符号の説明】
22・・・電極膜、22a・・・広い部分の電極(圧電振動片における面積の広い部分の電極膜)、22b・・・狭い部分の電極(圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜)、22c・・・ダミー電極膜(調整用導電膜)、30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、34,35・・・振動腕(基板における面積の広い部分、圧電振動片における面積の広い部分)、43・・・支持部、51・・・基部(基板における面積の広い部分、圧電振動片における面積の広い部分)、71・・・マスク、132a,132c・・・レジスト微粒子(レジスト粒子)、132c・・・正電荷、137・・・レジスト,137a・・・圧電振動片における面積の広い部分の電極膜のレジストパターン、137b・・・圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜のレジストパターン、300・・・デジタル式携帯電話装置(電子機器、携帯電話装置)、DF・・・ダミーフレーム
Claims (4)
- 電極膜を被覆し、前記電極膜に帯電させた基板上に対して前記電極膜と異極に帯電させたレジスト粒子を静電塗布してレジストを形成するフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法であって、
前記電極膜の帯電の際に、前記基板における面積の広い部分の電極膜の電荷分布と前記基板における面積の狭い部分の電極膜の電荷分布とを調整するための調整用導電膜を、前記基板における面積の狭い部分の電極膜に沿って隣接するように形成する調整用導電膜形成ステップと、
前記基板における面積の広い部分の電極膜及び前記基板における面積の狭い部分の電極膜に対して、前記レジスト粒子を静電塗布し、塗布された前記レジスト粒子を溶解して前記レジストを形成するレジスト形成ステップと、
前記調整用導電膜及び形成すべき電極に応じたレジストパターンに対応したマスクを用いて露光し、前記基板の電極膜上に前記レジストパターンを形成するレジストパターン形成ステップと
を有することを特徴とするフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法。 - 前記基板は、圧電振動片の基材であることを特徴とする請求項1に記載のフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法。
- 前記圧電振動片の基材は、
前記電極膜上に前記レジストパターンが形成される前記圧電振動片と、
前記圧電振動片とは離間するように支持部を介して前記圧電振動片に一体成型されたダミーフレームとを備え、
前記調整用導電膜が、前記ダミーフレーム上に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のフォトリソグラフィ工程におけるレジストの形成方法。 - 基板をエッチングし、前記基板から圧電振動片の外形を形成する外形形成工程と、
電極膜を被覆し、前記電極膜に帯電させた前記圧電振動片に対して前記電極膜と異極に帯電させたレジスト粒子を静電塗布してレジストを形成するフォトリソグラフィ工程と、
前記レジストを用いて前記圧電振動片上に電極を形成する電極形成ステップと
を有する圧電振動片の製造方法であって、
前記フォトリソグラフィ工程が、
前記電極膜の帯電の際に、前記圧電振動片における面積の広い部分の電極膜の電荷分布と前記圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜の電荷分布とを調整するための調整用導電膜を、前記圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜に沿って隣接するように形成する調整用導電膜形成ステップと、
前記圧電振動片における面積の広い部分の電極膜及び前記圧電振動片における面積の狭い部分の電極膜に対して、前記レジスト粒子を静電塗布し、塗布された前記レジスト粒子を溶解して前記レジストを形成するレジスト形成ステップと、
前記調整用導電膜及び形成すべき電極に応じたレジストパターンに対応したマスクを用いて露光し、前記圧電振動片の電極膜上に前記レジストパターンを形成するレジストパターン形成ステップと
を含むことを特徴とする圧電振動片の製造方法。
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