JP4490596B2 - タイヤ付きホイールの配列方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスク部が車体外側にオフセットした所謂アウトセットのホイールにおいて、旋回中のタイヤの接地性を高めて操縦安定性を向上させるタイヤ付きホイールの配列方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、自動車用タイヤaをホイールbに装着した従来的なタイヤ付きホイールの断面図を示している。なお図中の符号b1は、自動車用タイヤaを装着して保持するリムであって、タイヤaのビード部を着座させるリムシートcを具えている。又符号b2は、ホイールbを車軸に取り付けるディスク部であって、前記リムb1とは一体に接続されている。
【0003】
そして、前記ホイールbでは、車軸側に設けられるブレーキやサスペンション等の各部材がホイールbの内側に収容できるように、一般に、前記ディスク部b2の取付け面s2を、リムb1のタイヤ軸方向中間位置s1に対して車体外側にオフセット(偏位)させた所謂アウトセットのものが多用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
他方、タイヤ付きホイールでは、高速での旋回走行時、垂直な荷重fzに加えて大きな横力fyが作用する。このとき、前記アウトセットのホイールbにおいては、前記力fz、fyによって矢印方向の捻りモーメントmが発生し、同図に一点鎖線で示すように、車体内側に向くリムシートciが外側に向くリムシートcoに比べて路面から浮き上がる向きのホイール変形が発生する。
【0005】
特に近年、車両の高速化や高性能化に伴い、ホイールbでは、大径化や巾広化が進み、またブレーキの大型化等に伴ってオフセット量eも大きくなっている。その結果、前記捻りモーメントmが非常に大きくなるなど、前記ホイール変形が顕著となり、旋回時におけるタイヤの接地性が損なわれる。しかもホイール変形の大きさは、車両の荷重配分等に起因して前輪側と後輪側とで相違するため、操縦安定性に与える影響はより顕著なものとなる。
【0006】
そこで本発明は、所謂アウトセットのホイールにおいて、車体内側に向くリムシートの周長を車体外側に向くリムシートの周長よりも大に設定する一方、自動車の荷重配分に応じて前輪側と後輪側とで、周長差に差異を設けることを基本として、旋回時における接地性を改善し操縦安定性を向上しうるタイヤ付きホイールの配列方法の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、自動車用タイヤと、そのビード部を着座させるリムシートを有するリムに車軸への取付け用のディスク部を設けた自動車用のホイールとからなるタイヤ付きホイールを、自動車の前輪位置f、後輪位置rに配列するタイヤ付きホイールの配列方法であって、
前記ホイールは、取付けにより車体外側に向く外向きリムシートと、内側に向く内向きリムシートとのタイヤ軸方向中間位置に対して、ディスク取付け面を車体外側にオフセットさせるとともに、
前記外向きリムシートの周長Loよりも、内向きリムシートの周長Liを大とし、
かつ前輪位置f、後輪位置rのタイヤ付きホイールにおいて、自動車の静止状態においてタイヤ付きホイールに作用するタイヤ荷重が大となるタイヤ付きホイールでの、前記ホイールの外向きリムシートの周長Loと内向きリムシートの周長Liとの周長差(Li−Lo)L は、タイヤ荷重が小となるタイヤ付きホイールでの、前記ホイールの外向きリムシートの周長Loと内向きリムシートの周長Liとの周長差(Li−Lo)S 以上としたことを特徴としている。
【0008】
又請求項2の発明では、前記タイヤ荷重が大となる側での前記周長差(Li−Lo)L に対する、タイヤ荷重が小となる側での前記周長差(Li−Lo)S の比(Li−Lo)L /(Li−Lo)S は、前記大なる荷重WL と、小なる荷重WS と の比(WL /WS )の0.7〜1.3倍であることを特徴としている。
【0009】
又請求項3の発明では、前記各リムシートの周長差(Li−Lo)は、1.0〜10.0mmであることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明に係わるタイヤ付きホイールを示す断面図である。
図1において、タイヤ付きホイール10は、自動車用タイヤ20と、それを装着するホイール1とから構成される。
【0011】
又前記ホイール1は、自動車用タイヤ20を着座させて保持するリム2と、このリム2に一体に接続され前記ホイール1を車軸3に取り付けるディスク部4とを具える。なおホイール1としては、前記リム2とディスク部4とを鋳造によって一体成形した軽合金製ホイールであっても良く、又鋼板製のリム2とディスク部4とを溶接によって接合した鋼板製ホイールであっても良い。
【0012】
前記リム2は、図2に示す如く、前記タイヤ20の各ビード部22が着座する一対のリムシート5と、各リムシート5のタイヤ軸方向外端Pから半径方向外方に立上がるフランジ部6と、前記リムシート5の内端間に設けられかつ半径方向内方に凹むウエル部7とを一体に形成している。なお本例では、前記ウエル部7が深い深底リムの場合を例示しているが、ウエル部7が浅い浅底リム、或いはフラットな平底リムであっても良い。
【0013】
又前記ディスク部4は、図1の如く、中心に孔部9を設けた略円板状体であり、車体内側に向く側面には、車軸3のハブを取り付けるためのディスク取付け面4Sを形成している。このディスク取付け面4Sは、両側のリムシート5、5間のタイヤ軸方向中間位置Cに対して、車体外側にオフセット(アウトセット)しており、これによって車軸側に配設するブレーキやサスペンションなどの各部材(図示しない)を、ホイール1の内側に収容している。
【0014】
ここで、タイヤ付きホイールでは、前記図7で説明したように、高速での旋回走行時、垂直な荷重fzに加えて横力fyが作用し、このとき、前記アウトセットのホイールでは、前記力fz、fyによって矢印方向の大きな捻りモーメントmが発生する。そして、この捻りモーメントmによって、車体内側に向くリムシートが外側に向くリムシートに比べて路面から浮き上がる向きのホイール変形が生じ、旋回時におけるタイヤの接地性が損なわれる。
【0015】
そこで、本実施形態では、車体への取付けにより車体内側に向く内向きリムシート5iの周長Liを、外側に向く外向きリムシート5oの周長Loよりも大に形成し、前記ホイール変形によって生じる内向きリムシート5iの浮き上がりを減じ、旋回時におけるタイヤの接地性を高めている。
【0016】
このとき、前記周長差Li−Loとして、以下の計算式で求める範囲が好ましく採用できる。即ち、
0.5Y ≦ Li−Lo ≦ 1.2Y −−−(1)
Y=2π×(r×Fy+e×Fz)×W/K −−−(2)
であり、式中の符号は以下の通りである。
r:タイヤをリム組みし標準内圧かつ標準荷重Fzを負荷したときのタイヤ付きホイールの半径(単位:m)、
Fy:旋回時の最大横力(標準荷重Fzの1.2倍)(単位:N)、
e:リムシートの中間位置とディスク取付け面とのオフセット量(単位m)、
Fz:標準荷重(単位:N)、
W:リム巾(単位:m)、
K:ホイールの捻りバネ定数(単位:Nm/rad)、
【0017】
なお式(2)中の、「(r×Fy+e×Fz)」は、図3(A)に示すように、旋回時、前記力Fy、Fzによって生じる捻りモーメントMであり、又式(2)中の「(r×Fy+e×Fz)×W/K」は、図3(B)に概念的に示すように、前記捻りモーメントMによるホイール変形によって生じるリムシート5o、5i間の高さ方向(半径方向)の変位量δyを表す。従って、式(2)の値Yは、言い換えると、前記変位量δyを相殺するために必要なリムシート5o、5i間の半径差を、周長差に換算した値ということができる。
【0018】
即ち、前記値Yは、タイヤをリム組みし、標準内圧かつ標準荷重Fzを負荷した標準状態において旋回走行し、その時最大横力が作用する極限旋回状態において、リムシート5o、5iが接地面から同高さとなりうる周長差を意味している。
【0019】
従って、実際のホイール1における前記周長差Li−Loを、前記値Yの0.5〜1.2倍の範囲とすることにより、前記ホイール変形が生じた際の内向きリムシート5iの路面からの浮き上がりが減じられる。その結果、旋回時におけるタイヤの接地性が高まり、操縦安定性を向上させることができるのである。
【0020】
なお前記接地性の向上効果は、特にリム巾Wの呼びが6インチ以上、リム径Dの呼びが15インチ以上、かつ前記オフセット量が30mm以上であり、前記捻りモーメントMが相対的に大きいホイールに対してより有効に機能する。
【0021】
ここで、前記「標準内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" であるが、タイヤが乗用車用である場合には180KPaとする。
【0022】
又前記「標準荷重Fz」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。
【0023】
又横力fyとして「最大横力Fy」を採用したのは、接地性が問題になるのが、極限旋回状態のような大きな横力が発生している走行状態の時だからであり、通常の乗用車の場合、極限旋回状態においては、0.5G〜1.2G程度の横加速度が作用する。従って、本発明においては前記「最大横力Fy」として前記標準荷重Fzの1.2倍の値を採用している。
【0024】
又前記「捻りバネ定数K」は、ホイール1に捻りモーメントmを作用せしめ、その時生じるリムシート5o、5i間の半径方向の変位量をδy、リム巾をWとしたとき、次式(3)によって示される。
K=m×W/δy −−−(3)
【0025】
他方、通常の乗用車の場合、タイヤ1本にかかる垂直荷重fzは3〜7kN程度、タイヤ付きホイールの半径rは250〜350mm程度、オフセット量eは30〜60mm程度、リム巾Wは150〜250mm程度、捻りバネ定数Kは400〜800kNm/rad程度である。
【0026】
従って、タイヤ付きホイール10が乗用車用の場合にあっては、前記周長差Li−Loとして、1.0〜10.0mmの範囲を採用することも好ましい。
【0027】
なお前記周長差Li−Loが、0.5Y〜1.2Yの範囲外の場合、および1.0〜10.0mmの範囲外の場合、旋回時における接地性の向上効果が過小となる。また特に1.2Yより大および10.0mmより大の場合には、直進時における接地性も悪くなり、操縦安定性を逆に悪化させる恐れもでてくる。
【0028】
ここで、本例では、図2に示すように、前記リムシート5o、5iは、タイヤ軸方向線J0に対して傾斜しているため、その周長Lo、Liは、タイヤ軸方向の位置によって異なる。従って、本明細書では、前記周長Lo、Liは、リムシート5o、5iの各タイヤ軸方向外端P(リムヒール点P)における周方向長さとして定義される。又リムシート5、5間の前記中間位置Cは、前記外端P、P間のタイヤ軸方向の前記中間位置Cとして定義される。又前記リム径Dは、小径側即ち外向きリムシート5oの外端Pにおける直径として定義される。
【0029】
又本例では、前記リムシート5o、5iが、夫々前記外端P、P間を結ぶリム基準線J1に対して、例えば5度の角度αを有して半径方向内方に傾斜するとともに、各フランジ部6も前記リム基準線J1に対して例えば90度の角度βを有して半径方向外方に立ち上がっている好ましい場合を例示している。
【0030】
これは、例えば図4に略示する如く、リムシート5o、5iおよびフランジ部6、6が、タイヤ軸方向線J0に対して前記角度α、βで傾斜した場合には、前記周長差Li−Loに原因して、タイヤ20が本来あるべき形状からいびつに変化する恐れがある。そのため、タイヤ内部の応力分布が変化し、タイヤの耐久強度低下や、減圧時などのリム外れが懸念されるからである。しかし、図4の構造であっても良い。
【0031】
次に、ホイール変形の大きさは、車両の荷重配分等に起因して前輪側と後輪側とで相違する。従って、前記ホイール1による操縦安定性の向上効果をより有効に発揮させるためには、この荷重配分等に応じて、前輪側と後輪側とで前記周長差Li−Loに相違を設けることも重要となる。
【0032】
従って、本発明では、前輪位置f、後輪位置rのタイヤ付きホイール10において、自動車の静止状態においてタイヤ付きホイール10に作用するタイヤ荷重が大WL となるタイヤ付きホイールでの周長差(Li−Lo)L を、タイヤ荷重が小WS となるタイヤ付きホイールでの周長差(Li−Lo)S 以上に、好ましくは大に設定している。なお各(Li−Lo)L 、(Li−Lo)S ともに、前記0.5Y〜1.2Yの範囲、又は1.0〜10.0mmの範囲とするのが好ましい。
【0033】
又前記周長差(Li−Lo)L と周長差(Li−Lo)S との比(Li−Lo)L /(Li−Lo)S を、前記大なる荷重WL と、小なる荷重WS との比(WL /WS )の0.7〜1.3倍とするのが、さらに好ましい。なおこの範囲から外れると、前輪側と後輪側とで接地性のバランスが改善されず、操縦安定性の向上効果が少なくなる。従って、好ましくは0.8〜1.2倍、さらには0.9〜1.1倍が望ましい。
【0034】
なお、前記「自動車の静止状態におけるタイヤ荷重」とは、乗員0人の状態の自動車において各タイヤ付きホイールに作用する荷重を意味する。なお前輪駆動車(FF車)では、タイヤ荷重Wは前輪側が大WL 、後輪側が小WS であり、その比WL /WS は通常1.1〜1.7程度である。又後輪駆動車(FR車)では、前輪側と後輪側は略同荷重である。
【0035】
次に、前記ホイール1に装着する自動車用タイヤ20としては、前記周長差Li−Loが比較的小さいことから、従来的なタイヤを使用することができる。言い換えると、図5に略示する如く、リム組み前の状態において、ビード部22のビード径が実質的に左右同一のタイヤ、即ち、車体外側に向く外向きビードシート21oの周長Toと、内向きビードシート21iの周長Tiとが実質的に等しいタイヤを用いることができる。しかしながら、係るタイヤでは、車体外側と内側とでビード締め付け力が相違するため、耐リムズレ性能や、リム組み性能、およびリム組み時の嵌合に不具合が生じることが懸念される。
【0036】
従って、タイヤ20として、図6に略示する如く、リム組み前の状態において、内向きビードシート21iの周長Tiを外向きビードシート21oの周長Toよりも、所定範囲で大とすることが好ましい。
【0037】
詳しくは、タイヤ20は、左右のビード部22から半径方向外側にのびるサイドウォール部23と、その外端間を結ぶトレッド部24とを具える。
【0038】
又前記ビード部22は、前記リムシート5i、5oに着座するビードシート21i、21oを具え、該ビードシート21i、21oのタイヤ軸方向外端Q、Q間を結ぶビード基準線J2は、前記タイヤ軸方向線J0に対して前記リム基準線J1と同方向に傾斜している。即ち、前記外端Qで測定する周長Ti、Toは、Ti>Toの関係にあり、これによって車体外側と内側とのビード締め付け力が均衡化される。なおタイヤ断面形状は、前記ビード基準線J2の垂直二等分線JJを中心として左右略対称形状である。
【0039】
このとき、前記ビードシート21i、21oの周長差(Ti−To)を、リムシート5i、5oの周長差(Li−Lo)の0.5〜1.5倍の範囲とすることが好ましい。この範囲外だとビード締め付け力の差が大きすぎ、耐リムズレ性能や、リム組み性能、およびリム組み時の嵌合などに改善が見られなくなる。
【0040】
なおタイヤ20では、前記ビード部22、22間を跨ってのびるトロイド状のカーカス26と、このカーカス26の外側かつトレッド部2内方に配される強靱なブレーカ層27とを具えている。
【0041】
前記カーカス26は、カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば70゜〜90゜の角度で配列した1枚以上のカーカスプライから構成される。カーカスコードとしては、例えばナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コード、或いはスチールコード等が好適に使用される。
【0042】
又前記ブレーカ層27は、ブレーカコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜35°の角度で配列した2枚以上(乗用車用タイヤでは通常2枚、重荷重用タイヤでは通常3〜4枚)のブレーカプライから構成される。ブレーカプライは、ブレーカコードがプライ間相互で交差するように傾斜の向きを違えて重置され、これによって剛性を高めトレッド部24を優れたタガ効果を有して補強する。なお、前記ブレーカコードとして、例えばスチールコード、或いはこれに匹敵する高強度の芳香族ポリアミド繊維コード等が好適に採用される。
【0043】
ここで、前記ホイール1を用いたタイヤ付きホイールでは、直進時、次式(4)で示すキャンバー角CA(単位度)が生じるとともに、これに基づきキャンバースラストと呼ばれる横力が発生する。なお本実施形態の場合、通常1〜60Nの横力が発生する。
CA=(δy/W)×(360/2π) −−−(4)
その結果、路面のうねり等で左右の車輪の荷重に差が生じた場合に、急激に一方向の横力が発生し、車両の直進性が減じる傾向となる。
【0044】
従って、直進性を維持するために前記横力を減じることが必要であり、そのために、本例では、前記キャンバースラストと対抗しうる向きのコニシティを意図的に発生せしめ、横力の減少を図っている。
【0045】
又前記コニシティを発生されるために、本例では、前記ブレーカ層27の巾方向中心27Mを、ビード基準線J2の前記垂直二等分線JJであるタイヤ断面の巾中心線JJに対して、車両内側に所定の距離Hで位置ズレさせている。
【0046】
この位置ズレの距離Hとして、1.0〜10.0mmの範囲が好ましく、1.0mm未満では、横力の低減効果が不十分となり、又10.0mmを越えると、逆向きの横力が大きくなり、何れの場合も直進性の向上効果が期待できなくなる。
【0047】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0048】
【実施例】
図1の構造をなし、かつ表1の仕様のアルミホイール(リムサイズ:17×7JJ)を試作した。又このアルミホイールに表1の仕様の乗用車用タイヤ(タイヤサイズ215/45ZR17)を装着して得たタイヤ付きホイールを、内圧230kPaかつ表2に示す配列で前輪駆動の自動車に装着し、旋回時の操縦安定性を比較した。
【0049】
(1)旋回時の操縦安定性:
タイヤ付きホイールを、自動車(2000cc、FF車)の全輪に装着し、ドライアスファルト路面の高速周回路にて、高速走行し、その時の旋回時の操縦安定性をドライバーの官能評価により、比較例1を2.5点とする5点法で評価した。値の大きい方が良好である。
【0050】
【表1】
Figure 0004490596
【0051】
【表2】
Figure 0004490596
【0052】
【発明の効果】
叙上の如く本発明は、所謂アウトセットのホイールにおいて、車体内側に向くリムシートの周長を車体外側に向くリムシートの周長よりも大に設定しているため、旋回時における接地性を改善ができる。自動車の荷重配分に応じて前輪側と後輪側とで、周長差に差異を設けているため、接地性改善のバランスが適正化され、操縦安定性を向上しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の自動車用のホイールの断面図である。
【図2】リムを拡大して示す断面図である。
【図3】(A)ホイールに作用する捻りモーメントを説明する略図、(B)はホイールの捻りバネ定数を説明する略図である。
【図4】ホイールの他の例を示す断面図である。
【図5】ホイールに装着しうるタイヤの一例を示す断面図である。
【図6】ホイールに装着しうるタイヤの他の例を示す断面図である。
【図7】従来技術の問題点を説明するタイヤ付きホイールの略図である。
【符号の説明】
1 ホイール
2 リム
3 車軸
4 ディスク部
4S ディスク取付け面
5、5i、5o リムシート
20 タイヤ
21、21i、20o ビードシート
22 ビード部
C 中間位置

Claims (3)

  1. 自動車用タイヤと、そのビード部を着座させるリムシートを有するリムに車軸への取付け用のディスク部を設けた自動車用のホイールとからなるタイヤ付きホイールを、自動車の前輪位置f、後輪位置rに配列するタイヤ付きホイールの配列方法であって、
    前記ホイールは、取付けにより車体外側に向く外向きリムシートと、内側に向く内向きリムシートとのタイヤ軸方向中間位置に対して、ディスク取付け面を車体外側にオフセットさせるとともに、
    前記外向きリムシートの周長Loよりも、内向きリムシートの周長Liを大とし、
    かつ前輪位置f、後輪位置rのタイヤ付きホイールにおいて、自動車の静止状態においてタイヤ付きホイールに作用するタイヤ荷重が大となるタイヤ付きホイールでの、前記ホイールの外向きリムシートの周長Loと内向きリムシートの周長Liとの周長差(Li−Lo)L は、タイヤ荷重が小となるタイヤ付きホイールでの、前記ホイールの外向きリムシートの周長Loと内向きリムシートの周長Liとの周長差(Li−Lo)S 以上としたことを特徴とするタイヤ付きホイールの配列方法。
  2. タイヤ荷重が大となる側での前記周長差(Li−Lo)L に対する、タイヤ荷重が小となる側での前記周長差(Li−Lo)S の比(Li−Lo)L /Li−Lo)S は、前記大なる荷重WL と、小なる荷重WS との比(WL /WS )の0.7〜1.3倍であることを特徴とする請求項1記載のタイヤ付きホイールの配列方法。
  3. 前記各リムシートの周長差(Li−Lo)は、1.0〜10.0mmであることを特徴とする請求項1又は2記載のタイヤ付きホイールの配列方法。
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