JP4484036B2 - 車両の制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、ハンドルと前輪との間の伝達比が、車両の走行状態に応じて変更される車両の制御システムに関する。
従来、この種の車両の制御システムとして、ハンドルと前輪との間の伝達比を車速に応じて変更するものが知られている(特許文献1参照)。また、走行状態に応じて2輪駆動と4輪駆動とに切り替え可能な車両が知られている(特許文献2参照)。
特開平11−91604号公報(段落[0020]) 特開2003−127690号公報(段落[0002]、第1図)
ところで、本願出願人らが開発中の車両の制御システムでは、車両の走行状態に関する種々の情報に基づいて前輪のグリップ度を検出(推定)すると共にアンダーステアか否かを判定していた。そして、アンダーステアであってかつグリップ度に余裕がない場合には前記伝達比を変更して、同じステアリング操作量で前輪が少ししか転舵しない状態とし、これにより、アンダーステアがさらに大きくなることを抑制していた。
しかしながら、2輪/4輪の駆動状態の変化によって前輪のグリップ度が変化し得るが、この車両の制御システムでは、駆動状態の変化を考慮していないため、2輪駆動又は4輪駆動に切り替えられるときに、伝達比の制御に遅れが生じ、アンダーステアを効果的に抑えることが困難であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、アンダーステアを従来より効果的に抑えることが可能な車両の制御システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る車両の制御システムは、駆動源の駆動力を前輪及び後輪に配分比可変に配分する駆動力配分手段と、ステアリングの操舵角に対する前輪の転舵角の伝達比を駆動力の配分比に応じて制御する駆動力配分対応伝達比変更手段と、アンダーステアの発生を検出するアンダーステア検出手段と、アンダーステア検出手段によりアンダーステアが検出されたときに、伝達比を減少させる方向に変更するアンダーステア対応伝達比変更手段とを備え、駆動力配分対応伝達比変更手段は、アンダーステアが発生したときにアンダーステア対応伝達比変更手段による伝達比の減少量を補正するところに特徴を有する。
ここで、本発明において「伝達比」とは、請求項1に記載された通り、「ステアリングの操舵角に対する前輪の転舵角」の[比」であり、以下の式で定義されるものをいう。
[伝達比]=[前輪の転舵角]/[ステアリングの操舵角]
請求項の発明は、請求項に記載の車両の制御システムにおいて、駆動力配分対応伝達比変更手段は、前輪に配分される駆動力の配分比が増大する場合には伝達比の減少量が大きくなるように補正するとともに、前輪に配分される駆動力の配分比が減少する場合には伝達比の減少量が小さくなるように補正するところに特徴を有する。
図7に示すように、一般に、タイヤの幅方向には、コーナリングの遠心力に対して路面からコーナリングフォースFb(摩擦力)がかかる。また、タイヤの周方向には、タイヤが駆動されることによって路面から駆動フォースFa(摩擦力)がかかる。そして、これら駆動フォースFaとコーナリングフォースFbとのベクトル和Fabの大きさが、タイヤの摩擦力の限界値Fmaxに近づくほどグリップ度が低下する。換言すれば、グリップ度を低下させないためのコーナリングフォースFbの限界値は、タイヤの摩擦力の限界値Fmaxと駆動フォースFaとから特定される。
また、前輪のコーナリングフォースFbと前輪のスリップ角(車両の進行方向に対する車輪の転動方向の角度。図5のβf参照。)との間には、図8の実線グラフで示した関係が成立することが知られている。即ち、ステアリング操作により前輪を転舵してスリップ角を増加させていくと途中まで、スリップ角の増加と共にコーナリングフォースが大きくなり、スリップ角に応じて車両が旋回する。そして、ベクトル和Fabが限界値Fmaxになったり、あるいは前輪のスリップ角が増していった場合に、コーナリングフォースFbは飽和する。つまり、運転者の意に反して、ステアリングを切っても、車両が旋回しなくなり、アンダーステアが生じる。
ところで、前輪と後輪とに対する駆動力の配分比を変更可能な車両では、前輪への駆動力の配分比が減少すると、前輪にかかる駆動フォースFaも減少する。そして、図7に示すように、前輪の駆動フォースFaがΔFaだけ下がってFa’になると、その分が摩擦円内においてコーナリングフォースFbとして利用できる割合が多くなり、これにより、車両の旋回量を増やすことができる。
このように、前輪への駆動力の配分比に伴って旋回能力の限界が変化する点に鑑み、請求項1の車両の制御システムでは、ステアリングの操舵角に対する前輪の転舵角の伝達比を駆動力の配分比に応じて制御する。これにより、前輪のタイヤ性能を限界近くまで使用することが可能となり、アンダーステアを効果的に抑えることができる。
また、請求項の車両の制御システムでは、アンダーステアが発生したときには、アンダーステア対応伝達比変更手段が伝達比を減少し、ステアリングを操作しても前輪が比較的少量しか切れない状態にする。これにより、コーナリングフォースの飽和を規制し、アンダーステアの進行を抑えることができる。そして、駆動力配分対応伝達比変更手段が、前輪への駆動力の配分比に応じてアンダーステア対応伝達比変更手段による伝達比の減少量を補正するので、配分比の変化に連動して摩擦円内においてのコーナリングフォースの限界値が変化した場合に、その変化に迅速に追従して伝達比が変更され、アンダーステアを効果的に抑えることが可能になる。
具体的には、前輪への駆動力の配分比が増大すると、摩擦円内においてのコーナリングフォースの限界値が減少するので、このような場合、請求項の車両の制御システムでは、伝達比の減少量を大きくするように補正し、前輪を比較的少量しか切れない状態とする。これにより、アンダーステアの進行を防ぐ。一方、前輪への駆動力の配分比が減少すると、コーナリングフォースの限界値が増加するので、このような場合、請求項の車両の制御システムでは、伝達比の減少量を小さくするように補正することで、前輪を比較的多く切れる状態とする。これにより、車両が旋回し易くなり、アンダーステアの軌道からニュートラルステアの軌道に近づけることができる。

以下、本発明の一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係る車両10の操舵系及び駆動系の主要部が示されている。先ずは、駆動系の構成について説明する。この車両10には、フロント側(図1の左側)にエンジン11(本発明に係る「駆動源」に相当する)が搭載されている。エンジン11と一体化された図示しないトランスアスクルには、トランスミッション、トランスファー及びフロントディファレンシャルが備えられ、エンジン11の駆動力が、トランスミッション及びフロントディファレンシャルを介して前輪駆動シャフト13,13に伝達され、前輪14,14が駆動される。
トランスアスクルのトランスファーには、前側プロペラシャフト18の前端部が連結されている。また、前側プロペラシャフト18の後端部には、クラッチ20(本発明に係る「駆動力配分手段」に相当する)を間に挟んで後側プロペラシャフト19の前端部が連結されている。さらに、後側プロペラシャフト19の後端部は、リヤディファレンシャル17に連結されており、リヤディファレンシャル17から左右両方向に延びた後輪駆動シャフト16,16の先端に後輪15,15が取り付けられている。
クラッチ20は、前側プロペラシャフト18が連結された部分が入力部をなす一方、後側プロペラシャフト19が連結された部分が出力部をなす。そして、電気駆動によってクラッチ20の係合力を変更することで、エンジン11から前輪14と後輪15とに伝達される走行用駆動力の配分が変更される。
クラッチ20は、駆動力配分変更用ECU49にて決定される4WDステータスに基づいて制御される。なお、ECUとは、「Electric Control Unit」の略である。4WDステータスは、エンジン11から前輪14と後輪15とに伝達される駆動力の配分比に係るデータである。4WDステータスは、例えば一定の車速で直進する定常走行時には、前輪14及び後輪15への駆動力の配分比が100:0となるように設定されている。そして、この4WDステータスに応じてクラッチ20が断絶状態になり、エンジン11から前輪14に伝達される駆動力の配分比が100%となると共に、エンジン11から後輪15に伝達される駆動力の配分比が0%になる。即ち、前輪14のみが駆動される2輪駆動状態になる。
そして、駆動力配分変更用ECU49は、前輪14のスリップが検出されたとき等には、4WDステータスを100:0から50:50の間で変更する。すると、この4WDステータスに基づいてクラッチ20が、所謂半クラッチ状態又は完全結合状態となる。これにより、後輪15にもエンジン11からトルクが伝達され、クラッチ20が完全結合状態になったときには、エンジン11から前輪14及び後輪15に伝達される駆動力の配分比が50:50になり、完全な4輪駆動状態になる。
次に、操舵系の構成について説明する。本実施形態の操舵システム30には、電動パワーステアリング装置32と、伝達比可変用のアクチュエータ33とが備えられている。
アクチュエータ33は、図2に示すように、差動式の減速機80と、その減速機80を駆動するサーボモータ81とから構成されている。減速機80は、円筒ケース82の内側に円筒状の出力回転部83を備え、さらにその内側に入力回転部88を備えてなる。そして、サーボモータ81のステータ85が減速機80の円筒ケース82に一体化され、サーボモータ81のロータ84が入力回転部88に固定されている。また、円筒ケース82の内周面と、出力回転部83の外周面とには、互いに歯数が異なる差動歯82A,83Aが形成されている。さらに、入力回転部88は、出力回転部83の内周面の一部を押圧しており、その押圧された部分で差動歯82A,83Aが互いに噛合している。そして、ロータ84と共に入力回転部88が回転することで、差動歯82A,83Aの噛合部分が変化し、入力回転部88が一回転する毎に、差動歯82A,83Aの歯数の差分だけ出力回転部83が円筒ケース82及びステータ85に対して相対回転する。
サーボモータ81のステータ85は、入力側ステアリングシャフト34を介してステアリング31(図1参照)に一体固定されている。また、減速機80の出力回転部83からは出力側ステアリングシャフト35が延びており、その出力側ステアリングシャフト35の先端が電動パワーステアリング装置32(図1参照)の入力用ピニオンギア(図示せず)に連結されている。そして、ステアリング31の操舵に応じてサーボモータ81が駆動されることで入力側と出力側のステアリングシャフト34,35が相対回転し、ステアリング31の回転角にアクチュエータ33の相対回転量(以下、これを「ACT角」という)を加えた角度が、電動パワーステアリング装置32の入力用ピニオンギア(図示せず)に付与される。
なお、図1に示すように、入力側ステアリングシャフト34の中間部分には、ステアリング31の操舵角を検出するための操舵角センサ36が備えられている。また、出力側ステアリングシャフト35の先端部には、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ37が備えられている。そして、このトルクセンサ37の軸心部には、前記した入力用ピニオンギアが回転可能に設けられている。
電動パワーステアリング装置32には、車両10の左右方向に延びたラックが備えられ、このラックに前記した入力用ピニオンギアが噛合している。そして、ラックの両端部から延びたタイロッド32R,32Rが前輪14,14にそれぞれ連結されている。また、電動パワーステアリング装置32には、中心部が貫通したサーボモータが備えられ、そのサーボモータのロータとラックとがボールネジ機構(図示しない)によって連結されている。このような構成により、前輪14,14を転舵する際のステアリング31の操作に必要な力をサーボモータの動力によってアシストする。
アクチュエータECU41は、図3に示した伝達比可変プログラムPG1を所定周期で実行することで、図4の伝達比制御ブロックBL10における処理を行っている。即ち、伝達比可変プログラムPG1が実行されると、アクチュエータECU41は、車速、ステアリング31の操舵角、前輪14の転舵角、横G、ヨーレート等を取り込み(S10)、次いで、車内LANを用いて駆動力配分変更用ECU49から4WDステータスを取り込む(S20)。
なお、アクチュエータECU41に取り込まれる車速は、図1に示すように前輪14及び後輪15に備えた車速センサ14A,15Aの検出値WS1〜WS4を平均して求めたものである。また、操舵角は前記した操舵角センサ36によって検出され、転舵角は、トルクセンサ37に内蔵されたレゾルバによって検出される。さらに、横Gは車両10に備えた図示しない加速度ピックアップで検出され、ヨーレートは車両10に備えたヨーレートセンサによって検出される。
アクチュエータECU41は、車速、4WDステータス等のデータを取り込んだら、次いで、車速マップ演算(S30。図4の「ブロックBL30」内の処理に相当する。)を行い、図示しないROMに記憶した車速・伝達比マップに基づいて、車速に対応した伝達比を決定する。ここで、本実施形態における伝達比R1は、ステアリング31の操舵角をθ10とし、前輪14の転舵角をθ20とすると、
伝達比R1=θ20/θ10
、により特定される。従って、伝達比R1が大きくなると、前輪14の転舵に必要なステアリング31の操舵量が少なくなり、伝達比R1が小さくなると、前輪14の転舵に必要なステアリング31の操舵量が多くなる。また、車速・伝達比マップには、車速が大きくなるに従って、伝達比R1が小さくなるように設定されている。これにより、車速以外が同一条件の下では、ステアリング31の同じ操作に対して、低速域では前輪14が多めに転舵し、高速域では前輪14が少なめに転舵する。従って、伝達比R1の変化を認識せずにステアリング操作を行っている運転者は、伝達比R1が増加すると、前輪14を通常より多めに切り、伝達比R1が減少すると、前輪14を通常より少なめに切ることになる。
アクチュエータECU41は、車速マップ演算(S30)に次いで、ステア判定演算(S40。図4における「ブロックBL40」内の処理に相当し、本発明に係る「アンダーステア検出手段」に相当する。)を行い、車両10がアンダーステアか否かを、公知な判定手法(例えば、特開2004ー1590号公報参照)にて判定している。具体的には、図5に示した前輪14及び後輪15をスリップ角βf,βr(車両10の進行方向に対する車輪の転動方向の角度)を、操舵角、ヨーレート(車両10が旋回する角速度)、横G、車速等から求める。ここで、前輪14のスリップ角βf、後輪15のスリップ角βr及びヨーレートγから、(βf−β)・γ>0、が成立するか否かを判別する。ここで、(βf−β)・γ>0、が成立した場合には、現在の走行状態がアンダーステアであると判定し、成立しなかった場合には、現在の走行状態がアンダーステアではない(ニュートラルステア、あるいはオーバーステアである)と判定する。
なお、本実施形態の車両10は、前輪14のタイヤの摩擦限界時にアンダーステア傾向になるようにセッティングされている。ここで、アンダーステア傾向かオーバーステア傾向かは、車両10の重心と旋回中心(ニュートラルステアポイント)との配置関係によってセッティングすることができる。そして、オーバーステア傾向にセッティングすると、車両がスピンする虞があり、一般の運転者にとっては運転操作が困難になる。そこで、本実施形態の車両10は、アンダーステア傾向にセッティングすることでスピン発生を規制している。
アクチュエータECU41は、ステア判定演算(S40)に次いで、変更ゲイン決定処理(S50。図4における「ブロックBL50」内の処理に相当する)を行い、図示しないROMに記憶された変更ゲインマップに基づいて、伝達比R1を変更するための変更ゲインg10の値を決定する。ここで、変更ゲインマップには、変更ゲインg10が、アンダーステア時用の値とニュートラルステア時用の値に分けて記憶されている。具体的には、アンダーステア時用の値は1未満の数値(例えば、0.5〜0.9)に設定され、ニュートラルステア時用の値は、例えば「1」に設定されている。そして、ステア判定演算(S40)にて、現在の走行状態がアンダーステアであると判定した場合には、変更ゲインg10をアンダーステア時用の値に決定する一方、現在の走行状態がニュートラルステアであると判定した場合には、変更ゲインg10をニュートラルステア時用の値に決定する。
アクチュエータECU41は、変更ゲイン決定処理(S50)に次いで、補正ゲイン決定処理(S60。図4における「ブロックBL60」内の処理に相当する)を行い、図示しないROMに記憶された補正ゲインマップに基づいて、伝達比R1の変更量(減少量)を補正するための補正ゲインg11の値を決定する。ここで、補正ゲインマップには、前記した4WDステータスと補正ゲインg11とが対応して記憶されている。この補正ゲインマップには、4WDステータスにて特定される前輪14への駆動力の配分比が減少するに従って、補正ゲインg11が増加するように設定されている。より具体的には、例えば、前輪14への駆動力の配分比が100%のときには、補正ゲインg11は、例えば1に設定されている。また、前輪14へのトルク配分が100%から減少するに従って補正ゲインg11が1より大きくなり、4WDステータスが50%になって完全な4輪駆動状態になると、補正ゲインg11は1以上の所定値になる。
アクチュエータECU41は、補正ゲイン決定処理(S60)に次いで、伝達比の変更及び変更量補正処理(S70。図4における「ブロックBL70」内の処理に相当する)を行う。具体的には、車速マップ演算(S30)で決定された伝達比R1に変更ゲインg10と補正ゲインg11とを乗じる。ここで、アンダーステアが発生しているときには、変更ゲインg10が1未満の所定の値であるから、伝達比R1に変更ゲインg10を乗じることで、伝達比R1が減少する方向に変更される。そして、その変更された伝達比(=R1・g10)に補正ゲインg11を乗じることで、伝達比R1を多めに減少させるか、少なめに減少させるかの補正(調節)が行われる。具体的には、前輪14への駆動力の配分比が100%のときには、補正ゲインg11は例えば1であるから補正は行われず、前輪14への駆動力の配分比が100%より小さくなると、補正ゲインg11は1以上の所定の値になるので、伝達比R1の補正による減少量が少なめになるように補正される。そして、このようにして伝達比R1の決定、変更及びその変更量の補正を行い、最終的に使用する伝達比R1’(=R1・g10・g11)を決定する。
なお、本実施形態では、この伝達比の変更及び変更量補正処理(S70)と前記した変更ゲイン決定処理(S50)とによって、本発明に係る「アンダーステア対応伝達比変更手段」が構成されると共に、伝達比の変更及び変更量補正処理(S70)と前記した補正ゲイン決定処理(S60)とによって、本発明に係る「駆動力配分対応伝達比変更手段」が構成されている。
伝達比の変更及び変更量補正処理(S70)を終えると伝達比可変プログラムPG1を終了し、アクチュエータECU41は、決定された伝達比R1’と操舵角θ10とに基づいてACT指令角θ30を決定する(図4における「ブロックBL80」内の処理に相当する)。そして、ACT指令角θ30に応じてアクチュエータECU41に備えたモータ駆動制御部42からアクチュエータ33のサーボモータ81に駆動電流を流し、実際のACT角がACT指令角θ30と一致するように位置決め制御する。
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
図6には、2輪駆動で走行中の車両10がコーナーを通過する際の軌跡が示されている。車両10がコーナーに進入すると、図7に示すように、前輪14のタイヤは、コーナリングの遠心力に対して路面からコーナリングフォースFb(摩擦力)を幅方向に受ける。そして、図8の実線グラフで示すように、ステアリング操作により前輪14を転舵してスリップ角βfを増加させていくと途中まで、スリップ角βfの増加と共にコーナリングフォースFbが大きくなり、スリップ角βfに応じて車両10が旋回する。ところが、ベクトル和Fabが摩擦円の限界値Fmaxになったり、あるいはコーナリングスフォースが飽和すると、前輪のスリップ角βfが増しても、コーナリングフォースFbは上昇せず、つまり、運転者の意に反して、ステアリング31を切っても、車両が旋回しなくなり、アンダーステアが生じる(図6の軌跡1参照)。
ここで、本実施形態の車両10では、アクチュエータECU41が伝達比可変プログラムPG1を所定周期で実行することで、アンダーステアであることを検出する。そして、アンダーステアが検出されると、ステアリング31と前輪14との間の伝達比R1に1未満の変更ゲインg10を乗じることで伝達比R1を減少させる方向に変更する。これにより、ステアリング31を操作しても前輪14が比較的少量しか切れない状態になり、コーナリングフォースFbの飽和を規制し、アンダーステアの進行を抑えることができる(図6の軌道2参照)。
ところで、アンダーステアが発生し、前輪14がスリップしていると判断されると、前輪14への駆動力の配分比が減少する。すると、前輪14が駆動により路面から受ける摩擦力(図7の駆動フォースFa)が下がった分、コーナリングフォースFbの摩擦円内での限界値が上がる。そして、本実施形態の車両10では、前輪14への駆動力の配分比が減少した場合、変更された伝達比(=R1・g10)に1以上の補正ゲインg11を乗じることで、伝達比R1の変更量(減少量)を小さくするように補正する。これにより、ステアリング31の操作に対して前輪14が比較的多く切れる側に補正され、車両が旋回し易くなり、図6の軌跡3に示すように、アンダーステアの軌道からニュートラルステアの軌道(図6の軌道4参照)に近づけることができる。
このように、本実施形態の車両10の制御システムでは、ステアリング31の操舵角に対する前輪14の転舵角の伝達比を駆動力の配分比に応じて制御するので、前輪14のタイヤ性能を限界近くまで使用することが可能となり、アンダーステアを効果的に抑えることが可能になる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態では、伝達比R1に変更ゲインg10と補正ゲインg11とを乗じた値が、伝達比R1の値より減少する構成であったが、前輪14への駆動力の配分比が所定値以下の場合に、伝達比R1に変更ゲインg10と補正ゲインg11とを乗じた値が、伝達比R1の値より増加するようにしてもよい。具体的には、変更ゲインg10を0.8とし、前輪14への駆動力の配分比が75%以上のときの補正ゲインg11を「1.5」として、伝達比R1に変更ゲインg10(=0.8)と補正ゲインg11(=1.5)とを乗じた値が、伝達比R1の値の1.2倍に増加する構成としてもよい。
(2)本発明は、ステアリング31と前輪との間が、機械的に切り離されかつ電気的に接続された所謂ステアバイワイヤ構造の操舵システムに適用してもよい。
(3)前記実施形態では、電動パワーステアリング装置32を備えた操舵システム30に本発明を適用した場合について説明したが、油圧式のパワーステアリングを備えた操舵システムに適用してもよい。
本発明の一実施形態に係る車両の操舵系及び駆動系を示した概念図 アクチュエータの部分破断斜視図 伝達比可変プログラムのフローチャート アクチュエータECUの制御構成を示したブロック線図 前輪及び後輪おスリップ角を示した概念図 コーナーにおける車両の軌跡を示した概念図 駆動摩擦力とコーナリング摩擦力との関係を示したベクトル線図 コーナリングフォースとスリップ角との関係を示したグラフ
符号の説明
10 車両
11 エンジン(駆動源)
14 前輪
20 クラッチ(駆動力配分手段)
30 操舵システム
31 ステアリング
33 アクチュエータ
41 アクチュエータECU
R1 伝達比
S40 ステア判定演算(アンダーステア検出手段)
S50 変更ゲイン決定処理(アンダーステア対応伝達比変更手段)
S60 補正ゲイン決定処理(駆動力配分対応伝達比変更手段)
S70 変更量補正処理(アンダーステア対応伝達比変更手段,駆動力配分対応伝達比変更手段)
g10 変更ゲイン
g11 補正ゲイン

Claims (2)

  1. 駆動源の駆動力を前輪及び後輪に配分比可変に配分する駆動力配分手段と、
    ステアリングの操舵角に対する前記前輪の転舵角の伝達比を前記駆動力の配分比に応じて制御する駆動力配分対応伝達比変更手段と
    アンダーステアの発生を検出するアンダーステア検出手段と、
    前記アンダーステア検出手段によりアンダーステアが検出されたときに、前記伝達比を減少させる方向に変更するアンダーステア対応伝達比変更手段とを備え、
    前記駆動力配分対応伝達比変更手段は、アンダーステアが発生したときに前記アンダーステア対応伝達比変更手段による伝達比の減少量を補正することを特徴とする車両の制御システム。
  2. 前記駆動力配分対応伝達比変更手段は、前記前輪に配分される駆動力の配分比が増大する場合には前記伝達比の減少量が大きくなるように補正するとともに、前記前輪に配分される駆動力の配分比が減少する場合には前記伝達比の減少量が小さくなるように補正することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御システム。
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