JP4478860B2 - 快適白衣及び快適予防衣 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は着用快適性に優れ、取扱性が良好であり、抗菌制菌効果もある主に医療用の白衣及び予防衣に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から疎水性合成繊維、特にポリエステル系合成繊維、取り分けポリエステルマルチフィラメント仮撚加工糸を用いた白衣、予防衣が各種物性、取扱性、価格等の面から広く使用されており好評を得ている。しかしながらポリエステルを始め、多くの合成繊維は疎水性であり吸湿性能に乏しく着用時の蒸れ感やべとつき感が生じるため、着用快適なものには成り得ていないという現状にある。
【0003】
疎水性合成繊維に後加工を施し、親水化処理する技術も多数開発されており多数上市されている(例えば、特許文献1など。)。しかしながらいずれも後加工による繊維表面のみの改質であり洗濯耐久性に乏しいという欠点があった。また親水化処理剤と抗菌剤との併用が必要である為、溶液のイオン性や粘度によっては一度に処理できず、工程数が増加する可能性がありコスト的にも高価なものとなる。
【0004】
また織物組織を経緯二重組織とし表面に偏平断面糸、裏面に芯部にアルカリ易溶性ポリマーを組合わせた芯鞘複合繊維を配し、アルカリ減量処理によって中空部を形成せしめた後、吸汗加工を施す方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。上記方法によると繊維内及び繊維間空隙による毛細管効果と吸汗加工剤による相乗効果によって水分拡散性に優れ、着用快適性に優れたものとなり、しかも二重組織の効果によって防透性等も期待出来るものとなる。しかしながらアルカリ減量処理による廃液負荷が大きい上に、選択的に強いアルカリアタックを受ける芯鞘複合繊維の強度低下が著しくピリングやスナッグ等の懸念がある他、後加工による表面改質であり耐久性にも乏しい。
【0005】
また吸湿性ポリマーを複合紡糸法によってサイドバイサイドに組合わせた合成繊維マルチフィラメントを用いた織編物が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。吸湿性ポリマーを組合わせて吸湿性を保持するものであるが、界面剥離による白化やフィブリル化、それに伴う繊維強度低下、染着差等によるいらつきが生じやすく外観品位や消費性能面でも問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開昭63−227871号公報(第6頁、実施例1など)
【特許文献2】
特開平8−232136号公報(請求項1など)
【特許文献3】
特開平10−77544号公報(請求項3など)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を鑑み発明に至ったものであり、その目的とするところは着用快適性及び抗菌性に優れた白衣及び予防衣の提供を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決する本発明の快適白衣及び快適予防衣は裏面側、即ち肌側に親水性繊維を配置することによって蒸れ感やべとつき感を解消すると共に親水性繊維を含む糸条の裏面側浮き数を制限することにより耐ピリング性を向上させ、表面に強度的にも優れた疎水性合成繊維を配置することによって耐久性を保持させるものである。また二重組織を採用し医療用白衣及び予防衣で一般的である透けやすい白色や淡色に染色しても肌や下着が透け難いものとする。更に院内感染等の防止策として抗菌剤を後加工によって繊維表面に導入し高い制菌効果を与えるものである。
【0009】
即ち、本発明は以下の構成よりなる。
1.疎水性合成繊維糸条が主に表面側、親水性繊維を含む糸条が主に裏面側を形成し、
二重織又は多重織の構造組織の交織織物を含んでなる快適白衣であって、
親水性繊維を含む糸条は、アクリレート系繊維を重量比率で5〜50重量%含む糸条であり、
交織織物は、緯糸又は経糸のいずれか一方において、親水性繊維を含む糸条(A又はC)と疎水性合成繊維糸条(B又はD)とが、1本交互の構成単位(A/B、C/D)、あるいはB/A/B又はD/C/Dの構成単位となるように配され、親水性繊維を含む糸条の裏面浮き数の最大値が2〜4本で、かつ親水性繊維を含む糸条の表面浮き数が1本であり、さらに繊維製品新機能評価協議会(JAFET)標準配合洗剤を使用し、制菌加工繊維製品(特定用途)の試験方法に記載の洗濯方法にて50回洗濯後の静菌活性値が5.8以上7.0以下であることを特徴とする快適白衣。
2.疎水性合成繊維が艶消剤を2〜3重量%含有するポリエステル系合成繊維であり、
アクリレート系繊維を含む糸条が紡績糸であることを特徴とする上記第1に記載の快適白衣。
3.導電性合成繊維フィラメント又は導電性合成繊維フィラメントを含む複合糸が、織物の経糸及び/又は緯糸の少なくとも一部に使用し、二重織又は多重織の構造組織の裏面側又は中間層に配されてなる上記第1又は第2に記載の快適白衣。
4.アクリレート系繊維がアクリロ二トリルを主たる繰り返し単位とする重合体のニトリル基にヒドラジン系化合物による架橋結合が導入されてなる繊維であることを特徴とする上記第1〜第3のいずれかに記載の快適白衣。
5.第4級アンモニウム塩系、フェノールアミド系、銅化合物系、銀化合物系、ピケアナイド系、ピリドン系、ピリジン系、二トリル系、ハロアルキルチオ系、有機ヨード系、チアゾール系、ベンズイミダゾール系から選択される少なくとも1種類以上の抗菌剤が付与されてなることを特徴とする上記第1〜第4のいずれかに記載の快適白衣。
6.疎水性合成繊維糸条が主に表面側、親水性繊維を含む糸条が主に裏面側を形成し、二重織又は多重織の構造組織の交織織物を含んでなる快適予防衣であって、
親水性繊維を含む糸条は、アクリレート系繊維を重量比率で5〜50重量%含む糸条であり、
交織織物は、緯糸又は経糸のいずれか一方において、親水性繊維を含む糸条(A又はC)と疎水性合成繊維糸条(B又はD)とが、1本交互の構成単位(A/B、C/D)、あるいはB/A/B又はD/C/Dの構成単位となるように配され、親水性繊維を含む糸条の裏面浮き数の最大値が2〜4本で、かつ親水性繊維を含む糸条の表面浮き数が1本であり、さらに繊維製品新機能評価協議会(JAFET)標準配合洗剤を使用し、制菌加工繊維製品(特定用途)の試験方法に記載の洗濯方法にて50回洗濯後の静菌活性値が5.8以上7.0以下であることを特徴とする快適予防衣。
7.疎水性合成繊維が艶消剤を2〜3重量%含有するポリエステル系合成繊維であり、アクリレート系繊維を含む糸条が紡績糸であることを特徴とする上記第6に記載の快適予防衣。
8.導電性合成繊維フィラメント又は導電性合成繊維フィラメントを含む複合糸が、織物の経糸及び/又は緯糸の少なくとも一部として、二重織又は多重織の構造組織の裏面側又は中間層に配されてなることを特徴とする上記第6又は第7に記載の快適予防衣。
9.アクリレート系繊維がアクリロ二トリルを主たる繰り返し単位とする重合体のニトリル基にヒドラジン系化合物による架橋結合が導入されてなる繊維であることを特徴とする上記第6〜第8のいずれかに記載の快適予防衣。
10.第4級アンモニウム塩系、フェノールアミド系、銅化合物系、銀化合物系、ピケアナイド系、ピリドン系、ピリジン系、二トリル系、ハロアルキルチオ系、有機ヨード系、チアゾール系、ベンズイミダゾール系から選択される少なくとも1種類以上の抗菌剤が付与されてなることを特徴とする上記第6〜第9のいずれかに記載の快適予防衣。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の快適白衣及び予防衣は疎水性合成繊維糸条及びアクリレート系繊維を含む糸条(以下、単に親水性繊維と表記することがある)を用い二重織又は多重織の構造組織で織成した交織織物からなるものであるが、疎水性合成繊維はポリエステル系合成繊維が耐薬品性や耐熱性、耐擦過性等の諸性能面や価格面で好ましく使用される。糸条の形態は長繊維フラットヤーンや仮撚加工糸、エアー混繊交絡糸の他、長短複合紡績糸や混打綿混紡糸、精紡交撚糸、結束紡績糸や空気交絡紡績糸等の各種革新紡績法を用いて製造された糸条を用いることが可能である。勿論、用途に応じてポリエステル系合成繊維の他、公知の疎水性合成繊維を混繊、混紡して使用することも出来る。またピリングやスナッグ対策として糸条に追撚を施しておくことも好ましい。
【0011】
ポリエステル系合成繊維はエチレンテレフタレート成分を主たる構成単位とする重合体を公知の溶融紡糸法を用いて生産されるが、必要に応じてイソフタル酸や5‐ナトリウムスルフォイソフタル酸等の共重合体を用いることも出来る。また二酸化チタン、硫酸バリウム、二酸化珪素などの艶消剤や酸化防止剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、顔料、抗菌剤等を用途に応じて混合させることも可能である。白衣、予防衣用途の場合は防透性を向上させるため、二酸化チタンや硫酸バリウム等の艶消剤を重合体に対し大略2〜3重量%程度混合することが好ましい。
繊維の断面形状については特に限定するものではないが中実丸断面の他、必要に応じて三角断面や偏平断面、多葉断面その他異型断面、各種中空断面等、公知の断面形状を採用することが可能である。また単繊維繊度についても特に限定を加えるものではないが大略1〜5デシテックス、好ましくは1〜3デシテックスが快適な着用感を得るには有効である。
【0012】
本発明の快適白衣及び予防衣は裏面側、即ち肌側に親水性繊維を多く配置して吸放湿性その他の機能を発揮させるものであるが、アクリレート系維を含む紡績糸であることが望ましい。紡績方法は従来のリング精紡やローター精紡、結束紡績や空気交絡紡績等の革新紡績、或いはそれらを組合わせた長短複合紡績糸など公知の方法を用いることが出来る。また必要に応じて得られた紡績糸と長繊維糸条とを交撚やカバリング等の公知の方法で一体化せしめ耐摩擦特性を向上させることも有効である。断面形状については目的や用途に応じて中実断面、中空断面、その他公知の断面形状を採用することが可能である。
【0013】
に紡績糸がアクリレート系繊維を重量比率として5〜50重量%含有されてなるものが高吸放湿性を付与する上で好ましく、該アクリレート系繊維がアクリロ二トリルを主たる繰り返し単位とする重合体のニトリル基にヒドラジン系化合物による架橋結合導入を施した繊維であることが更に好ましい。アクリレート系繊維はアクリロ二トリル単独重合体(ホモポリマー)或いはアクリロ二トリルと他の単量体との共重合体(コポリマー)のいずれでもよく、他の単量体としてハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、メタリルスルフォン酸、パラスチレンスルフォン酸等が例示されるが、アクリロ二トリル単量体と共重合可能な単量体であれば特に限定されない。
【0014】
ヒドラジン架橋の導入は水加ヒドラジン、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、臭素酸ヒドラジン、ヒドラジンカーボネート、エチレンジアミン、硫酸グアニジン、リン酸グアニジン、メラミンなどのアミノ基を複数含有する化合物を用いて実施するものであり、窒素含有量の増加が1.0〜10.0重量%に調整出来る手段である限り採用出来る。ここで窒素含有量の増加とは原料となるアクリレート系繊維の窒素含有量とヒドラジン化合物による架橋が導入されたアクリレート系繊維の窒素含有量の差を示すものであり、ヒドラジン化合物の濃度が5〜60%、温度50〜120℃条件において5時間以内で架橋反応を完了させることが好ましい。
【0015】
この窒素含有量の増加が上記の上限(10.0重量%)を越える場合は高吸放湿性が得づらく、上記の下限(1.0重量%)に満たない場合は最終的に満足し得る物性の繊維を得ることが困難となるため、あまり好ましくない。尚、このヒドラジン系化合物による架橋工程においては、ヒドラジン化合物が加水分解反応により架橋されずに残存した状態の二トリル基を実質的に消失させると共に1.0〜4.5meq/gの塩型カルボキシル基と残部にアミノ基を導入させる方法が好ましく用いられる。その具体的な方法としてはアルカリ金属水酸化物、アンモニアなどの塩基性水溶液、或いは硝酸、硫酸、塩酸などの鉱酸水溶液を含浸させるか、その水溶液中に原料繊維を漬浸した状態で加熱処理するか、或いは上記架橋導入と同時に加水分解反応を起こす方法が挙げられ、残存ニトリル基の加水分解と共にカルボキシル基の塩化を行うこともできる。尚、この加水分解反応が酸による加水分解である場合には、酸による加水分解工程の後、カルボキシル基を塩型に変換しておくことが好ましい。
【0016】
得られたアクリレート系繊維は高吸放湿性を有するが染色性や力学的強度に乏しい面がある。またアクリレート系繊維以外の親水性繊維についても同様で表面を主に構成する疎水性合成繊維とは染色同色性が得難く、耐摩擦特性や引張強度等の強度面でも不利な点があった。本発明では、主に白色や淡色の染色物とすることが多いので、大きな問題はないものの、染色性について織物組織を改良し生地表面への露出を最低限度に留めて表面の均染性を向上させ、高吸放湿性や吸汗性その他親水性繊維が有する機能を最大限に活かす為に裏側面に多く露出させ、ピリング抑制の為に裏面浮き数の最大値を2〜本に留めて耐スナッグ特性も向上させた。また該アクリレート系繊維は単独では力学的強度に乏しい為、他繊維と混繊、混紡、交撚等公知の方法で複合することによって糸条自体の強度を保持させることが出来る。
【0017】
アクリレート系繊維を含む糸条の裏面浮き数の最大値は上記のように2〜本であることが好ましい。該最大値が2本未満の場合、即ち浮き数が1本の場合は織物裏面への露出程度が小さく留まる為に、高吸放湿性や吸汗性など親水性繊維の機能が十分に発揮されないばかりか織物表面への露出も多くなり表面の同色性が得難く、織物染品位が良くない。また該最大値が本を超過する範囲ではピリングやスナッグが抑制されず繰り返し着用や洗濯操作による品位低下が著しい。また組織点での拘束が弱いために比較的強度に乏しい親水性繊維が切断、素抜け等により脱落することによって本来持ち得る機能が経時的に損なわれてしまう。親水性繊維を含む糸条は十分に加撚され、親水性繊維の単糸切断や素抜けを抑制することが望ましく、必要に応じて他の長繊維束を用いてカバリング糸として使用することも出来る。
【0018】
親水性繊維を含む糸条がアクリレート系繊維を含む場合は該アクリレート系繊維の重量比率が5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%の範囲であることが好ましい。該重量比率が5重量%未満の場合は高吸放湿性を有するアクリレート系繊維含量が低率に留まる為、十分な吸放湿性を保持すること困難となる場合があり、あまり好ましくない。又、該重量比率が50重量%を超過する範囲では力学的強度に乏しいアクリレート系繊維含量が高率になるため、糸条強度が不十分となる場合があり、その場合には製織操業性等の悪化や繰り返し着用や洗濯操作による単繊維切断、素抜け等による脱落が生じやすく作業衣として好ましいものにはならない。
【0019】
アクリレート系繊維を含む糸条は、アクリレート系繊維の重量比率が5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%の範囲であることが好ましい。該重量比率が5重量%未満の場合は高吸放湿性を有するアクリレート系繊維含量が低率に留まる為、十分な吸放湿性を保持しづらくなるのであまり好ましくない。又、該重量比率が50重量%を超過する範囲では力学的強度に乏しいアクリレート系繊維含量が高率に成り過ぎ、十分な糸条強度が得られず製織操業性等の悪化や繰り返し着用や洗濯操作による単繊維切断、素抜け等による脱落が生じやすく作業衣として好ましいものにはならない。
【0020】
特に低湿度に温湿度管理された作業環境においては帯電を防止する必要がある。しかしながら疎水性合成繊維は一般に帯電し易く、後加工による制電加工の他に導電性合成繊維を併用して帯電を防止する方法が一般的である。導電性合成繊維フィラメントを二重織又は多重織の構造組織の裏面側又は中間層に配することによって作業動作等によって生じた静電気を効率的に放電させ、静電気による問題を未然に防ぐことが可能となる。
【0021】
本発明の快適白衣及び予防衣は第4級アンモニウム塩系、フェノールアミド系、銅化合物系、銀化合物系、ピケアナイド系、ピリドン系、ピリジン系、二トリル系、ハロアルキルチオ系、有機ヨード系、チアゾール系、ベンズイミダゾール系から選択される少なくとも1種類以上の抗菌剤を付与して抗菌性を与えるものである。該抗菌加工は吸尽法、パッドスチーム法、パッドドライ法、スプレー法等々公知の方法によって実施することが出来る。耐久性を考慮すると吸尽法が望ましいが、パッドスチーム法、パッドドライ法等も薬剤コスト、処理コストを考慮すると好ましい選択である。勿論、効果効能を考慮し上記方法を適宜組合わせて処方することも可能である。
【0022】
また必要に応じて抗菌剤以外に吸汗加工剤、撥水剤、難燃剤等々の後加工機能剤を公知の方法によって処方することが出来る。薬剤の併用に当っては溶液のイオン性や溶液粘度等々を考慮し、同時処理し得るものは同時処理することがコスト的にも好ましいが、液性を考慮し個々に処方する必要がある場合は公知の処方を適宜組合わせ実施することが出来る。パディングによる薬剤付与の場合はパッダー内の薬剤濃度に経時変化が生じないよう、乾燥した生地を処理することが望ましい。
【0023】
本発明の快適白衣及び予防衣は上記抗菌剤を繊維に付与し抗菌性を与えるものであるが、該抗菌性の指標として50回洗濯後の静菌活性値が5.8以上7.0以下である。静菌活性値が2.2以上を示すことが抗菌効果の基準(効果の目安)であるとされているが、繰り返し洗濯処理による薬剤脱落、抗菌効果低減を考慮し、本発明では、5.8を下限とする。また該静菌活性値が7.0を超過する範囲は非常に高い制菌、殺菌効果を期待できるものとなるが、コスト的にも高価なものとなる上、人体に有益な菌種まで死滅させてしまう可能性があり好ましいとは言えない。
【0024】
パディングによる薬剤付与の場合は適当なバインダー樹脂を介して抗菌剤を繊維表面に固着されるが、風合いが粗硬となり易いため、適当な柔軟剤を併用することも可能である。バインダー樹脂は特に限定されるものでなくメラミン系、ウレタン系、酢酸ビニル系、アクリル酸エステル系、ポリエステル系、アクリル系等々公知のものを用いることが出来る。
【0025】
また製織はエアージェットルーム、レピアルーム、プロジェクタイルルームなど公知の織機を用いて実施することが出来る。本発明の快適作業衣は二重織、多重織の構造組織を採用する為、例えば経二重組織でドビー開口装置を使用する場合は経糸の一部に緩みが生じやすい。該問題を解決する為に複数本のウィーバースビームとドビー開口装置を使用して製織する、若しくは1本のウィーバースビームとジャガード開口装置を使用して製織する、又は複数本のウィーバースビームとジャガード開口装置を使用して製織する、のいずれかの方法を用いることが出来る。
【0026】
更に染色については公知の方法で実施することが出来るが、異種繊維を用いて製織されている為に複数種の染料、染法を組合わせて実施することが好ましい。特に濃色系統色の場合は表面の同色性を得ることが困難であり、白茶けた外観品位になり易い。とりわけ上記アクリレート系繊維は公知の染料を用いても十分な染着効果が得られ難い為、白茶ける傾向にある。それ故、親水性繊維を含む糸条が表面に露出する接結点をより少なく留め、尚且つピリングやスナッグ対策として裏面の浮き数を可能な限り少なく留めることが重要である。この部分が本発明の最も重要となる点のひとつである。
【0027】
本発明で言う白衣とは、例えば、病院で医師や看護士などが着用する医療用の白衣が代表例であるが、化学実験時に着用する白衣など社会通念上白衣と呼ばれるものすべてに使用可能である。ワンピース状のものもあれば、上下分かれたものもある。必ずしも真っ白な白衣だけではなく、例えば病院で使用される有色の作業衣など、類似の目的のために着用される有彩色の衣料も該当する。本発明で言う予防衣とは、主に白衣の上などから補助的に着用する介護用エプロンや防護衣などを指しており、白色のものもあれば、有彩色のものもある。生地裁断、縫製に関しては、公知の方法を用いて実施することが出来る。本発明は織物組織の鋭意検討を実施し、裏面組織の耐ピリング性、耐スナッグ性を考慮したものとなっており、一枚もので白衣又は予防衣を作成することも可能であるし、季節や作業環境、縫製パーツ等々の要求項目に応じて裏地や芯地を組合わせて、白衣又は予防衣を得ることも可能である。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。尚、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。本文及び実施例中の特性値は下記の測定方法によって導出されるものである。また、図1から図10は組織図を表しており、網掛部は親水性繊維が織物の裏側に浮き出た部分、×印部は経糸が表側に浮き出た部分を示している。
【0029】
(吸湿率)
下記関係式に従い、吸湿率Hを算出した。
H={(H1−H0)/H0 }×100 (%)
ここでH0は試料の絶乾重量でありサンプルを120℃で3時間乾燥した後の重量である。またH1は吸湿重量であり上記乾燥後に所定の温湿度雰囲気下に6時間以上放置して調湿した後の重量である。温湿度雰囲気としては外気に相当する20±2℃、65±2%RHの恒温恒湿度条件に設定した。
【0030】
(ピリング試験)
JIS L1076 A法(ICI形試験機を用いる方法)記載の方法に準じ、ピリング試験を実施した。試料は生地表の経方向、緯方向、及び生地裏の経方向、緯方向をサンプリングし評価に供し、ピリング判定標準写真を用い目視判定を行った。
【0031】
(スナッグ試験)
JIS L1058 A法(ICI形メース試験機法)記載の方法に準じ、ピリング試験を実施した。試料は生地表の経方向、緯方向、及び生地裏の経方向、緯方向をサンプリングし評価に供し、スナッグ標準写真を用い目視判定を行った。
【0032】
(抗菌性試験)
JIS L1902 定量試験(統一試験方法)に準じて評価した。但し洗濯方法は制菌加工繊維製品(特定用途)の試験方法、洗剤は繊維製品新機能評価協議会(JAFET)標準配合洗剤を使用し、洗濯50回後の抗菌性を評価した。試験菌株は肺炎かん菌(klebsiella pneumoniae ATCC 4352)、MRSA(Methicillin resistant Staphylococcus aureus IID 1677)、黄色葡萄状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)の3種を用い、静菌活性値を算出して評価した。
【0033】
(前記抗菌性試験以外の洗濯試験)
JIS L0217 103法に準じて洗濯試験を実施した。各試料に対して洗濯初期、洗濯20回、洗濯50回の3処方にて評価を実施した。
【0034】
(窒素含有量増加)
窒素含有量増加は、原料繊維の窒素含有量と架橋結合導入処理後の繊維の窒素含有量とを元素分析にて求め、その差から算出した。
【0035】
(塩型カルボキシル基量)
十分乾燥した加水分解後の繊維約1gを精秤し(Xg)、これに200mlの水を加えた後、50℃に加温しながら1mol/l塩酸水溶液を添加してpH2にし、次いで0.1mol/l苛性ソーダ水溶液で常法に従って滴定曲線を求めた。該滴定曲線からカルボキシル基に消費された苛性ソーダ水溶液消費量(Yml)を求め、次式によってカルボキシル基量(meq/g)を算出した。
(カルボキシル基量)=0.1Y/X
別途、上述のカルボキシル基量測定操作中の1mol/l塩酸水溶液の添加によるpH2への調整をすることなく同様に滴定曲線を求めH型カルボキシル基量(meq/g)を求めた。これらの結果から次式により塩型カルボキシル基量を算出した。
(塩型カルボキシル基量)=(カルボキシル基量)−(H型カルボキシル基量)
【0036】
(実施例1)
ポリエステルフルダル丸断面マルチフィラメントPOY(部分配向糸)を使用し公知の方法で仮撚施撚方向がS→Zの条件で延伸仮撚を実施し167デシテックス48フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を得た。引き続き、得られた仮撚加工糸をダブルツイスター(村田機械社製DT−308型)を用いてS撚方向に350回/mの追撚を加えた。以下、該撚糸条を疎水性合成繊維糸条Xと称する。
【0037】
導電性合成繊維フィラメント28デシテックス2フィラメント(クラレ社製 商品名クラカーボ(R))とポリエステルマルチフィラメント仮撚加工糸56デシテックス36フィラメントとを同率供給の条件で合撚機(石川製作所社製DTF型)を用いてZ撚方向に450回/mの加撚を行った。以下、該合撚糸条を導電性合成繊維糸条Yと称する。
【0038】
疎水性合成繊維糸条Xと導電性合成繊維糸条Yを同一のウィーバースビームに、導電性合成繊維糸条Yがストライプ状に配列させてなるように巻取り経糸ビームを得た。該経糸ビームをレピアルーム(津田駒工業社製R−200型)に設置し、図1に記載した織物組織を基本組織とし、緯糸としてアクリレート系繊維とポリエステルセミダル丸断面ステープルファイバーの混率が重量比換算で30:70のコーマ精紡糸(英式綿番手40番相当)と疎水性合成繊維Xが1本交互の構成になるように製織した。上記コーマ精紡糸の織物裏面浮き数の最大値は4本であり織物裏面に多く露出しており、織物表面には殆ど露出しない形態であった。
【0039】
尚、上記アクリレート系繊維の製法は以下の様である。アクリロニトリル96重量%、アクリル酸メチル(以下、MAという)4重量%からなるポリアクリロニトリル系重合体(30℃ジメチルホルムアミド中での極限粘度[η]:1.2)10部を48%のロダンソーダ水溶液90部に溶解した紡糸原液を、常法に従って紡糸、延伸(全延伸倍率;10倍)した後、乾球/湿球=120℃/60℃の雰囲気下で乾燥、湿熱処理して単繊維繊度1.7dtexの原料繊維を得た。該原料繊維に、水加ヒドラジンの20重量%水溶液中で、98℃×5Hr架橋導入処理を行った。本処理により、架橋が導入され、窒素含有量が7.0重量%増加した。次に、苛性ソーダの3重量%水溶液中で、90℃×2Hr加水分解処理を行い、純水で洗浄した。この処理により、繊維にNa塩型カルボキシル基が5.5meq/g生成していた。該加水分解後の繊維を、ハイドロサルファイトナトリウム塩(以下、SHSという)の1重量%水溶液中で、90℃×2Hr還元処理を行い、純水で洗浄した。続いて、硝酸の3重量%水溶液中、90℃×2Hr酸処理を行った。これにより5.5meq/g生成していたNa型カルボキシル基は全量がH型カルボキシル基になっていた。該酸処理後の繊維を、純水中に投入し、濃度48%の苛性ソーダ水溶液をH型カルボキシル基に対し、Na中和度70モル%になる様に添加し、60℃×3Hr塩型調整処理を行った。以上の工程を経た繊維を、水洗、油剤付与、脱水、乾燥し高白度吸湿性のアクリレート系繊維2dtex×38mmを得た。
【0040】
次に得られた織物生機を浴温90℃のオープンソーパーでプレリラックスを実施した後、浴温120℃の液流精練を実施した。その後、乾熱190℃条件でピンテンターを用いた中間セットによって幅出し、布目矯正を行った。その後、液流染色機を用い蛍光増白剤併用にて分散染料による120℃高圧染色を実施した後、十分な還元洗浄、湯洗、水洗を実施し脱水、乾燥後に乾熱160℃の乾熱セットを実施して染色を完了した。
【0041】
その後、得られた染色生地をパッドドライキュア法によって下記の条件で抗菌加工を実施して仕上げた。50回洗濯後の静菌活性値は対肺炎かん菌5.8、対MRSA5.8、対黄色葡萄状球菌6.3であり十分な制菌性能を有するものであった。
Figure 0004478860
【0042】
得られた染色生地を身生地に使用し公知の方法によってワンピースの医療用白衣を縫製した。着用時の蒸れ感やべとつき感が感じられず快適なものとなり、物理的性能も白衣として支障のないものであった。得られた生地の一般物性を表1としてまとめた。
【0043】
(実施例2)
疎水性合成繊維糸条Xを単独に巻き取った経糸ビームと、実施例1と同様のアクリレート系繊維とポリエステルセミダル丸断面ステープルファイバーの混率が重量比換算で30:70のコーマ精紡糸(英式綿番手40番相当)を単独のウィーバースビームに巻き取った経糸ビームを用いダブルビーム方式を採用し図7に記載した織物組織を基本組織として製織した。使用した織機はレピアルーム(津田駒工業社製 R−200型)であり緯糸には疎水性合成繊維糸条Xを単独で使用した。上記コーマ精紡糸の織物裏面最大浮き数は2本であり、織物表面には殆ど露出しない形態であった。
【0044】
得られた織物生機を実施例1同様の方法で染色加工を実施し染色生地を得た。
50回洗濯後の静菌活性値は対肺炎かん菌6.0、対MRSA6.0、対黄色葡萄状球菌6.5であり十分な制菌性能を有するものであった。得られた染色生地を身生地に使用し公知の方法によって介護用エプロン状予防衣を縫製した。着用時の蒸れ感やべとつき感が感じられず着用快適性に優れ、物理的性能も問題ないものであった。得られた生地の一般物性を表1としてまとめた。
【0045】
(比較例1)
実施例1で用いた疎水性合成繊維糸条X、導電性合成繊維糸条Yからなるウィーバースビームを用い、緯糸として疎水性合成繊維Xを単独で使用した他は実施例2同様の方法で織物を得た。親水性繊維を使用しないため、親水性繊維を含む糸条の織物裏面浮き数は0本である。50回洗濯後の静菌活性値は対肺炎かん菌5.8、対MRSA5.9、対黄色葡萄状球菌6.3であり十分な制菌性能を有するものであった。得られた染色生地を身生地に使用し公知の方法によってワンピースの医療用白衣を縫製した。着用時の蒸れ感、べとつき感が感じられ、着用時の快適性が得られなかった。得られた生地の一般物性を表1としてまとめた。
【0046】
(比較例2)
織物組織を図9に変更した他は実施例2同様の方法で織物を得た。得られた染色生地を身生地に使用し公知の方法によって介護用エプロン状予防衣を縫製した。親水性繊維を有する紡績糸の織物裏面最大浮き数は1本と少なく、裏面の耐ピリング性、耐スナッグ性その他の物理的性能は良好なものとなったが、織物表面への該紡績糸の露出が多いため同色性が得難く、いらつき感のある表面品位となり、商品として好ましいものにはならなかった。50回洗濯後の静菌活性値は対肺炎かん菌5.8、対MRSA5.8、対黄色葡萄状球菌6.2であり十分な制菌性能を有するものであった。得られた生地の一般物性を表1としてまとめた。
【0047】
(比較例3)
織物組織を図10に変更した他は実施例2同様の方法で織物を得た。得られた染色生地を身生地に使用し公知の方法によって介護用エプロン状予防衣を縫製した。親水性繊維を有する紡績糸の織物裏面最大浮き数は8本と多く、織物表面側の表面品位はいらつきが生じず商品として好ましい外観であったが、裏面のピリングやスナッグ等消費性能的に満足なものにはならなかった。50回洗濯後の静菌活性値は対肺炎かん菌5.9、対MRSA5.9、対黄色葡萄状球菌6.3であり十分な制菌性能を有するものであった。得られた生地の一般物性を表1としてまとめた。
【0048】
【表1】
Figure 0004478860
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば肌側に吸放湿性繊維を配置することによって蒸れ感やべとつき感を解消すると共に親水性繊維を含む糸条の裏面側浮き数を制限することにより耐ピリング性を向上させ、表面に強度的に優れた疎水性合成繊維を配置することによって耐久性を保持させることが可能となる。またJAFET基準を満たす抗菌、制菌性能を有しており、着用快適性と実用性を兼ね備えた快適白衣及び快適予防衣を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を緯糸に配した織物の組織図の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図2】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を緯糸に配した織物の組織図の他の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図3】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を緯糸に配した織物の組織図の他の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図4】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を緯糸に配した織物の組織図の他の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図5】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を緯糸に配した織物の組織図の他の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図6】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を緯糸に配した織物の組織図の他の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図7】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を経糸に配した場合の組織図の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図8】本発明の快適白衣及び快適予防衣を構成する親水性繊維を含む糸条を経糸に配した場合の組織図の他の一例である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分を示す。
【図9】比較例2で用いた織組織を示す組織図である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分である。
【図10】比較例3で用いた織組織を示す組織図である。網掛部は親水性繊維を含む糸条の組織裏面における浮き部分である。

Claims (10)

  1. 疎水性合成繊維糸条が主に表面側、親水性繊維を含む糸条が主に裏面側を形成し、二重織又は多重織の構造組織の交織織物を含んでなる快適白衣であって、
    親水性繊維を含む糸条は、アクリレート系繊維を重量比率で5〜50重量%含む糸条であり、
    交織織物は、緯糸又は経糸のいずれか一方において、親水性繊維を含む糸条(A又はC)と疎水性合成繊維糸条(B又はD)とが、1本交互の構成単位(A/B、C/D)、あるいはB/A/B又はD/C/Dの構成単位となるように配され、親水性繊維を含む糸条の裏面浮き数の最大値が2〜4本で、かつ親水性繊維を含む糸条の表面浮き数が1本であり、さらに繊維製品新機能評価協議会(JAFET)標準配合洗剤を使用し、制菌加工繊維製品(特定用途)の試験方法に記載の洗濯方法にて50回洗濯後の静菌活性値が5.8以上7.0以下であることを特徴とする快適白衣。
  2. 疎水性合成繊維が艶消剤を2〜3重量%含有するポリエステル系合成繊維であり、アクリレート系繊維を含む糸条が紡績糸であることを特徴とする請求項1に記載の透け防止性、吸湿性に優れた快適白衣。
  3. 導電性合成繊維フィラメント又は導電性合成繊維フィラメントを含む複合糸が、織物の経糸及び/又は緯糸の少なくとも一部に使用し、二重織又は多重織の構造組織の裏面側又は中間層に配されてなる請求項1又は2に記載の快適白衣。
  4. アクリレート系繊維がアクリロ二トリルを主たる繰り返し単位とする重合体のニトリル基にヒドラジン系化合物による架橋結合が導入されてなる繊維であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の快適白衣。
  5. 第4級アンモニウム塩系、フェノールアミド系、銅化合物系、銀化合物系、ピケアナイド系、ピリドン系、ピリジン系、二トリル系、ハロアルキルチオ系、有機ヨード系、チアゾール系、ベンズイミダゾール系から選択される少なくとも1種類以上の抗菌剤が付与されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の快適白衣。
  6. 疎水性合成繊維糸条が主に表面側、親水性繊維を含む糸条が主に裏面側を形成し、二重織又は多重織の構造組織の交織織物を含んでなる快適予防衣であって、
    親水性繊維を含む糸条は、アクリレート系繊維を重量比率で5〜50重量%含む糸条であり、
    交織織物は、緯糸又は経糸のいずれか一方において、親水性繊維を含む糸条(A又はC)と疎水性合成繊維糸条(B又はD)とが、1本交互の構成単位(A/B、C/D)、あるいはB/A/B又はD/C/Dの構成単位となるように配され、親水性繊維を含む糸条の裏面浮き数の最大値が2〜4本で、かつ親水性繊維を含む糸条の表面浮き数が1本であり、さらに繊維製品新機能評価協議会(JAFET)標準配合洗剤を使用し、制菌加工繊維製品(特定用途)の試験方法に記載の洗濯方法にて50回洗濯後の静菌活性値が5.8以上7.0以下であることを特徴とする快適予防衣。
  7. 疎水性合成繊維が艶消剤を2〜3重量%含有するポリエステル系合成繊維であり、アクリレート系繊維を含む糸条が紡績糸であることを特徴とする請求項6に記載の快適予防衣。
  8. 導電性合成繊維フィラメント又は導電性合成繊維フィラメントを含む複合糸が、織物の経糸及び/又は緯糸の少なくとも一部として、二重織又は多重織の構造組織の裏面側又は中間層に配されてなることを特徴とする請求項6又は7に記載の快適予防衣。
  9. アクリレート系繊維がアクリロ二トリルを主たる繰り返し単位とする重合体のニトリル基にヒドラジン系化合物による架橋結合が導入されてなる繊維であることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の快適予防衣。
  10. 第4級アンモニウム塩系、フェノールアミド系、銅化合物系、銀化合物系、ピケアナイド系、ピリドン系、ピリジン系、二トリル系、ハロアルキルチオ系、有機ヨード系、チアゾール系、ベンズイミダゾール系から選択される少なくとも1種類以上の抗菌剤が付与されてなることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の快適予防衣。
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