JP4476711B2 - 異常判定装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、請求項2の発明は、請求項1の異常判定装置において、上記異常感知有無情報受付手段として、外部から送られてくる上記異常感知有無情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の異常判定装置において、上記ユーザーの個人情報又はグループ情報であるユーザー情報を受け付けるユーザー情報受付手段を設け、上記正常組データ群を該ユーザー情報毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構築したことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の異常判定装置において、上記ユーザー情報受付手段として、外部から送られてくる上記ユーザー情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかの異常判定装置であって、上記被検対象として、記録体に画像を形成する画像形成装置の異常を判定することを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の異常判定装置において、上記画像形成装置における画像形成条件を取得する画像形成条件取得手段を設け、上記正常組データ群を異なる画像形成条件毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の異常判定装置において、上記画像形成条件取得手段として、上記画像形成装置又はこれに画像情報信号を送るコンピュータから送られてくる上記画像形成条件の信号を受信するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかの異常判定装置において、上記異常感知有無情報として、異常を感じる旨を示す異常感知有り情報だけを受け付けさせるように、上記異常感知有無情報受付手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかの異常判定装置において、上記被検対象の筺体に組み込んだことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の異常判定装置において、上記異常感知有無情報受付手段を、上記被検対象の筺体とは別の筺体に組み込んだことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、記録体に可視像を形成する可視像形成手段と、装置の異常を判定する異常判定手段とを有する画像形成装置において、上記異常判定手段として、請求項1乃至10の何れかの異常判定装置を用いたことを特徴とするものである。
また、これらの異常判定装置においては、異常感知有無情報に基づいて正常データ群を構築することで、被検対象に僅かな異常が発生していたとしても、ユーザーがそれを異常と感じない場合には、そのときの取得情報を正常なものとして正常データ群の構築に用いる。このようにして正常データ群を構築すれば、そのユーザーに見合った異常度合を境にして、異常であるか否かの判定を行うことができる。よって、ユーザー毎にそれぞれ適したタイミングで異常の発生を検知することができる。
図1は、本発明を適用した異常判定装置の被検対象となり得る画像形成装置である画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナー部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナー部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナー部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。
(a)センシング情報
センシング情報としては、駆動関係、記録媒体の各種特性、現像剤特性、感光体特性、電子写真の各種プロセス状態、環境条件、記録物の各種特性などが取得する対象として考えられる。これらのセンシング情報の概要を説明すると、以下のようになる。
・感光体ドラムの回転速度をエンコーダーで検出したり、駆動モータの電流値を読み取ったり、駆動モータの温度を読み取る。
・同様にして、定着ローラ、紙搬送ローラ、駆動ローラなどの円筒状またはベルト状の回転する部品の駆動状態を検出する。
・駆動により発生する音を装置内部または外部に設置されたマイクロフォンで検出する。
・透過型または反射型の光センサ、あるいは接触タイプのセンサにより、搬送された紙の先端・後端の位置を読み取り、紙詰まりが発生したことを検出したり、紙の先端・後端の通過タイミングのずれや、送り方向と垂直な方向の変動を読み取る。
・同様に、複数のセンサ間の検出タイミングにより、紙の移動速度を求める。
・給紙時の給紙ローラと紙とのスリップを、ローラの回転数計測値と紙の移動量との比較で求める。
この情報は、画質やシート搬送の安定性に大きく影響する。この紙種の情報取得には以下のような方法がある。
・紙の厚みは、紙を二つのローラで挟み、ローラの相対的な位置変位を光学センサ等で検知したり、紙が進入してくることによって押し上げられる部材の移動量と同等の変位量を検知することによって求める。
・紙の表面粗さは、転写前の紙の表面にガイド等を接触させ、その接触によって生じる振動や摺動音等を検知する。
・紙の光沢は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束をセンサで測定する。
・紙の剛性は、押圧された紙の変形量(湾曲量)を検知することにより求める。
・再生紙か否かの判断は、紙に紫外線を照射してその透過率を検出して行なう。
・裏紙か否かの判断は、LEDアレイ等の線状光源から光を照射し、転写面から反射した光をCCD等の固体撮像素子で検出して行なう。
・OHP用のシートか否かは、用紙に光を照射し、透過光と角度の異なる正反射光を検出して判断する。
・紙に含まれている水分量は、赤外線またはμ波の光の九州を測定することにより求める。
・カール量は光センサ、接触センサなどで検出する。
・紙の電気抵抗は、一対の電極(給紙ローラなど)を記録紙と接触させて直接測定したり、紙転写後の感光体や中間転写体の表面電位を測定して、その値から記録紙の抵抗値を推定する。
現像剤(トナー・キャリア)の装置内での特性は、電子写真プロセスの機能の根幹に影響するものである。そのため、システムの動作や出力にとって重要な因子となる。現像剤の情報を得ることは極めて重要である。この現像剤特性としては、例えば次のような項目が挙げられる。
・トナーについては、帯電量およびその分布、流動性・凝集度・嵩密度、電気抵抗、外添剤量、消費量または残量、流動性、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を挙げることができる。
・キャリアについては、磁気特性、コート膜厚、スペント量などを挙げることができる。
なお、これらの項目を画像形成装置の中でそれぞれ単独で検出することは通常困難である。そこで、現像剤の総合的な特性として検出するとよい。この総合的な特性は、例えば次のように測定することができる。
・感光体上にテスト用潜像を形成し、予め決められた現像条件で現像して、形成されたトナー像の反射濃度(光反射率)を測定する。
・現像装置中に一対の電極を設け、印加電圧と電流の関係を測定する(抵抗、誘電率など)。
・現像装置中にコイルを設け、電圧電流特性を測定する(インダクタンス)。
・現像装置中にレベルセンサを設けて、現像剤容量を検出する。レベルセンサは光学式、静電容量式などがある。
感光体特性も現像剤特性と同じく、電子写真プロセスの機能と密接に関わる。この感光体特性の情報としては、感光体の膜厚、表面特性(摩擦係数、凹凸)、表面電位(各プロセス前後)、表面エネルギー、散乱光、温度、色、表面位置(フレ)、線速度、電位減衰速度、抵抗・静電容量、表面水分量などが挙げられる。このうち、画像形成装置の中では、次のような情報を検出できる。
・膜厚変化に伴う静電容量の変化を、帯電部材から感光体に流れる電流を検知し、同時に帯電部材への印加電圧と予め設定された感光体の誘電厚みに対する電圧電流特性と照合することにより、膜厚を求める。
・表面電位、温度は従来周知のセンサで求めることができる。
・線速度は感光体回転軸に取りつけられたエンコーダーなどで検出される。
・感光体表面からの散乱光は光センサで検出される。
電子写真方式によるトナー像形成は、周知のように、感光体の均一帯電、レーザー光などによる潜像形成(像露光)、電荷を持ったトナー(着色粒子)による現像、転写材へのトナー像の転写(カラーの場合は中間転写体または最終転写材である記録媒体での重ね合わせ、または現像時に感光体への重ね現像を行なう)、記録媒体へのトナー像の定着という順序で行なわれる。これらの各段階での様々な情報は、画像その他のシステムの出力に大きく影響を与える。これらを取得することがシステムの安定を評価する上で重要となる。この電子写真プロセス状態の情報取得の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
・帯電電位、露光部電位は従来公知の表面電位センサにより検出される。
・非接触帯電における帯電部材と感光体とのギャップは、ギャップを通過させた光の量を測定することにより検知する。
・帯電による電磁波は広帯域アンテナにより捉える。
・帯電による発生音
・露光強度
・露光光波長
・パイルハイト(トナー像の高さ)を、変位センサで縦方向から奥行きを、平行光のリニアセンサで横方向から遮光長を計測して求める。
・トナー帯電量を、ベタ部の静電潜像の電位、その潜像が現像された状態での電位を測定する電位センサにより測定し、同じ箇所の反射濃度センサから換算した付着量との比により求める。
・ドット揺らぎまたはチリを、ドットパターン画像を感光体上においては赤外光のエリアセンサ、中間転写体上においては各色に応じた波長のエリアセンサで検知し、適当な処理をすることにより求める。
・オフセット量(定着後)を、記録紙上と定着ローラ上の対応する場所をそれぞれ光学センサで読み取って、両者比較することにより求める。
・転写工程後(PD上,ベルト上)に光学センサを設置し,特定パターンの転写後の転写残パターンからの反射光量で転写残量を判断する。
・重ね合わせ時の色ムラを定着後の記録紙上を検知するフルカラーセンサで検知する。
・画像濃度、色は光学的に検知する(反射光、透過光のいずれでもよい。色によって投光波長を選択する)。濃度及び単色情報を得るには感光体上または中間転写体上でよいが、色ムラなど,色のコンビネーションを測るには紙上の必要がある。
・階調性は、階調レベルごとに感光体上に形成されたトナー像または転写体に転写されたトナー像の反射濃度を光学センサにより検出する。
・鮮鋭性は、スポット径の小さい単眼センサ、若しくは高解像度のラインセンサを用いて、ライン繰り返しパターンを現像または転写した画像を読み取ることにより求める。
・粒状性(ざらつき感)は、鮮鋭性の検出と同じ方法により、ハーフトーン画像を読み取り、ノイズ成分を算出することにより求める。
・レジストスキューは、レジスト後の主走査方向両端に光学センサを設け、レジストローラONタイミングと両センサの検知タイミングとの差異から求める。
・色ずれは、中間転写体または記録紙上の重ね合わせ画像のエッジ部を、単眼の小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサで検知する。
・バンディング(送り方向の濃度むら)は、記録紙上で小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサにより副走査方向の濃度ムラを測定し、特定周波数の信号量を計測する。
・光沢度(むら)は、均一画像が形成された記録紙を正反射式光学センサで検知するように設ける。
・かぶりは、感光体上、中間転写体上、または記録紙上において、比較的広範囲の領域を検知する光学センサで画像背景部を読み取る方法、または高解像度のエリアセンサで背景部のエリアごと画像情報を取得し、その画像に含まれるトナー粒子数を数えるという方法がある。
・像流れ・かすれなどは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上でトナー像をエリアセンサにより検知し、取得した画像情報を画像処理して判定する。
・チリは記録紙上の画像を高解像度ラインセンサまたはエリアセンサで取り込み、パターン部の周辺に散っているトナー量を算定することにより求める。
・後端白抜け、ベタクロス白抜けは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上で高解像度ラインセンサにより検知する。
・カール・波打ち・折れは、変位センサで検出する。折れの検出のためには記録紙の両端部分に近い所にセンサを設置することが有効である。
・コバ面の汚れやキズは、排紙トレイに縦に設けたエリアセンサにより,ある程度排紙が溜まった時のコバ面をエリアセンサで撮影,解析する。
・温度検出には、異種金属どうし或いは金属と半導体どうしを接合した接点に発生する熱起電力を信号として取り出す熱電対方式、金属或いは半導体の抵抗率が温度によって変化することを利用した抵抗率変化素子、また、或る種の結晶では温度が上昇したことにより結晶内の電荷の配置に偏りが生じ表面に電位発生する焦電型素子、更には、温度による磁気特性の変化を検出する熱磁気効果素子などが採用できる。
・湿度検出には、H2O或いはOH基の光吸収を測定する光学的測定法、水蒸気の吸着による材料の電気抵抗値変化を測定する湿度センサ等がある
・各種ガスは、基本的にはガスの吸着に伴う、酸化物半導体の電気抵抗の変化を測定することにより検出する。
・気流(方向、流速、ガス種)の検出には、光学的測定法等があるが、システムへの搭載を考慮するとより小型にできるエアブリッジ型フローセンサが特に有用である。
・気圧・圧力の検出には、感圧材料を使用する、メンブレンの機械的変位を測定する等の方法がある。振動の検出にも同様に方法が用いられる。
画像形成装置の動作は制御部によって決定されるため、制御部の入出力パラメータを直接利用することが有効である。
画像形成のために制御部が演算処理により出力する直接的なパラメータで、以下のような例がある。
・制御部によるプロセス条件の設定値で、例えば帯電電位、現像バイアス値、定着温度設定値など
・同じく、中間調処理やカラー補正などの各種画像処理パラメータの設定値
・制御部が装置の動作のために設定する各種のパラメータで、例えば紙搬送のタイミング、画像形成前の準備モードの実行時間など
・色数、枚数、画質指示など、ユーザーにより選択された各種操作の頻度
・ユーザーが選択した用紙サイズの頻度
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の総合消費電力あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)のトナー、感光体、紙の使用量あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の故障発生(種類別)の頻度あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナーで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、以下のような情報を取得することができる。
・着色画素累積数はGRB信号別の画像データを画素ごとにカウントすることにより求められる。
・例えば特許第2621879号の公報に記載されているような方法でオリジナル画像を文字・網点・写真・背景に分離し、文字部、ハーフトーン部などの比率を求めることができる。同様にして色文字の比率も求めることができる。
・着色画素の累積値を主走査方向で区切った領域別にカウントすることにより、主走査方向のトナー消費分布が求められる。
・画像サイズは制御部が発生する画像サイズ信号または画像データでの着色画素の分布により求められる。
・文字の種類(大きさ、フォント)は文字の属性データから求められる。
まず、本異常判定装置の基本的な構成について説明する。この異常判定装置は、これまで説明してきた同画像形成装置を被検対象にして、その内部における異常の発生の有無を判定するものである。
データ入力部504は、後述する「異常感知有り情報」を情報記憶部503に記憶させるためのデータ入力を受け付けるものである。つまり、異常感知有無情報受付手段として機能している。データ入力部504によって受け付けられた「異常感知有り情報」は、演算処理部502に送られる。
[実施例1]
本実施例1に係る異常判定装置は、先に示した図8のS3の判断工程における所定期間として、画像形成装置の初運転開始時から所定時間経過までの期間を参照するように構成されている。24時間×365日=8760時間、24時間×30日×6=4320時間などの、所定時間が経過するまでの期間である。かかる構成では、設定した時間が経過する間での環境変動を反映させた、正常組データ群を構築することができる。
本実施例2に係る異常判定装置は、先に示した図8のS3の判断工程における所定期間として、画像形成装置の初運転開始から累積プリント動作回数が所定回数に達するまでの期間を参照するように構成されている。かかる構成では、ユーザーの画像形成装置の使用頻度にかかわらず、設定した累積プリント動作回数が完了するまでの分の組情報を確実に正常組データ群に反映させることができる。これにより、正常組データ群の構築に使用される組情報の数が不足することによる判定精度の低下を回避することができる。
本実施例3に係る異常判定装置は、異常感知有無情報受付手段たるデータ入力部504として、外部から送られてくる「異常感知有り情報」の信号を受信する受信手段を用いている。よって、異常判定装置から離れた位置にあるパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)などから、異常判定装置に「異常感知有り情報」を入力することができる。1つの画像形成装置を複数台のパソコンで共有する場合などに有効である。また、後述するユーザー情報に基づく組情報の仕分けを行う場合に、そのユーザー情報を個々のパソコンから自動で取得することが可能になる。
被検対象たる1台の画像形成装置を複数のユーザーが使用する場合では、その画像形成装置に対する正常/異常の感知度合が個々のユーザーによって異なってくる。例えば、あるユーザーが低濃度の画像を好む場合、少し濃度の高い画像が出力されると、異常画像であると感知する。これに対し、高濃度の画像を好む他のユーザーが、少し濃度の高い画像を出力した場合、このユーザーは正常画像であると感知する。このように、画像形成装置が同じ状態であっても、ユーザーによって異常の感知度合が異なってくる。また、ユーザーの職種や専門性の違いによっても、同様にして異常の感知度合が異なってくる。
画像形成装置は、連続プリント設定、1枚プリント設定、出力画像濃度設定、紙種設定などの違いにより、様々な画像形成条件で使用されることになる。異常の種類の中には、画像形成条件の違いによって感知性が大きくなったり、小さくなったりするものがある。例えば、出力画像濃度が高濃度に設定された画像形成条件では、中濃度に設定された場合に比べて、画像の部分的欠損(中抜け)が感知され易くなる。また、紙種が厚紙に設定された画像形成条件では、普通紙に設定された場合に比べて、画像の定着不良が感知され易くなる。また、画素数の多い画像が連続出力される画像形成条件では、多量のトナー補給に起因する地汚れが感知され易くなる。
本実施例6に係る異常判定装置は、正常組データ群をユーザー毎に区別することに加えて、画像形成条件毎にも区別して構築するようになっている。
図17は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローでは、まず、ユーザーによって入力されたユーザー情報について新規であるか否かが判断される(S42)。そして、新規である場合(S41でY)には、そのユーザー情報に対応する取得データテーブルが、画像形成条件毎に複数作成された後、S43の工程に進められる。また、新規でない場合(S41でN)には、S43の工程がすぐに行われる。そして、S43の工程にて画像形成装置やプリンタ等から送られてくる画像形成条件のデータが取得される。次に、ユーザーによって入力されたユーザー情報に対応する複数の取得データテーブルのうち、S43で取得された画像形成王権に対応するものが選択された後(S44)、「異常感知有り情報」の入力についてあったか否かが判断される(S45)。そして、入力がなかった場合(S45でN)には、選択された取得データテーブルに、S2(図8参照)で取得された組情報が格納された後(S46)、図8のS1からの制御フローが再び実施される。一方、入力があった場合(S45でY)には、その組情報と、予め用意されている標準的な逆行列Aとに基づく異常判定処理が行われた後(S47)、図8のS11の工程に進む。
本実施例7に係る異常判定装置は、被検対象である画像形成装置の筐体に組み込まれている。画像形成装置と一体形成されているのである。かかる構成では、画像形成装置の中で各種センサ等によって取得した各情報をデータ送信手段を介して、画像形成装置と別体の異常判定装置における情報取得手段たる受信手段に送るための構成を省いて低コスト化を図ることができる。また、画像形成装置の制御部を異常判定装置の演算処理部502と兼用したり、画像形成装置の操作入力装置(例えばタッチパネル)を異常判定装置のデータ入力部504や異常感知有無情報と兼用したりして低コスト化を図ることもできる。また、画像形成装置の操作表示装置を、異常判定装置の判定結果出力部505として兼用して、低コスト化を図ることもできる。
本実施例8に係る異常判定装置は、その大部分が画像形成装置の筐体に組み込まれているが、異常感知有無情報受付手段が画像形成装置の筐体とは別の筐体に組み込まれている。少なくとも異常感知有無情報受付手段が画像形成装置と別体で形成されているのである。かかる構成では、演算処理部502や判定結果出力部505などに比べて、画像形成装置の機器と兼用し難い異常感知有無情報受付手段を、画像形成装置と別体で構成することで、画像形成装置を大幅に設計変更することなく、異常判定装置に「異常感知有り情報」を受け付けさせることができる。
502 演算処理部(判定手段、正常データ群構築手段)
503 情報記憶部(情報記憶手段)
504 データ入力部
505 判定結果出力部
Claims (11)
- 異常の有無の判定対象である被検対象から、複数種類の情報の組合せからなる組情報を取得する情報取得手段と、正常な状態の該被検対象から取得された該組情報の集合からなる正常組データ群を機械読取可能に記憶する情報記憶手段と、該情報取得手段によって取得された該組情報である取得情報、及び該情報記憶手段に記憶されている該正常組データ群に基づいて、該取得情報の正常さ加減を示す指標値を算出し、算出結果に基づいて該被検対象の異常の有無を判定する判定手段とを備える異常判定装置において、
上記被検対象に対するユーザーの異常感知の有無を示す情報である異常感知有無情報を受け付ける異常感知有無情報受付手段を設けるとともに、
上記被検対象の初運転開始時から所定時間経過までの期間、あるいは、上記被検対象の累積動作回数が所定回数に達するまでの期間、に上記情報取得手段によって取得された複数の上記取得情報の中から、該異常感知有無情報受付手段によって該異常感知有無情報が受け付けられたときに取得された上記取得情報を除外し、残りの上記取得情報によって上記正常組データ群を構築する正常データ群構築手段を設けたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1の異常判定装置において、
上記異常感知有無情報受付手段として、外部から送られてくる上記異常感知有無情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1又は2の異常判定装置において、
上記ユーザーの個人情報又はグループ情報であるユーザー情報を受け付けるユーザー情報受付手段を設け、上記正常組データ群を該ユーザー情報毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構築したことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項3の異常判定装置において、
上記ユーザー情報受付手段として、外部から送られてくる上記ユーザー情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1乃至4の何れかの異常判定装置であって、
上記被検対象として、記録体に画像を形成する画像形成装置の異常を判定することを特徴とする異常判定装置。 - 請求項5の異常判定装置において、
上記画像形成装置における画像形成条件を取得する画像形成条件取得手段を設け、上記正常組データ群を異なる画像形成条件毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項6の異常判定装置において、
上記画像形成条件取得手段として、上記画像形成装置又はこれに画像情報信号を送るコンピュータから送られてくる上記画像形成条件の信号を受信するものを用いたことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1乃至7の何れかの異常判定装置において、
上記異常感知有無情報として、異常を感じる旨を示す異常感知有り情報だけを受け付けさせるように、上記異常感知有無情報受付手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項1乃至8の何れかの異常判定装置において、
上記被検対象の筺体に組み込んだことを特徴とする異常判定装置。 - 請求項9の異常判定装置において、
上記異常感知有無情報受付手段を、上記被検対象の筺体とは別の筺体に組み込んだことを特徴とする異常判定装置。 - 記録体に可視像を形成する可視像形成手段と、装置の異常を判定する異常判定手段とを有する画像形成装置において、
上記異常判定手段として、請求項1乃至10の何れかの異常判定装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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