JP4476711B2 - 異常判定装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、事物の情報を取得するセンサ等の情報取得手段による取得結果に基づいて、被検対象の異常の有無を判定する異常判定装置に関するものである。
従来より、被検対象の異常の有無を判定する異常判定装置が数多く知られている。例えば、電気制御回路に用いられるサーマルは、被検対象である電気製品が閾値を超える電力を消費したことに基づいて、その電気製品を異常であると判定する異常判定装置の一種である。このサーマルは、消費電力という1種類のパラメータに基づいて異常を判定するものであるが、市場に流通している様々な機器の中には、複数のパラメータの相互関係を加味しないと判定できないような異常を引き起こすものがある。例えば、画像形成装置においては、出力画像の濃度低下をきたすことがあるが、装置に異常がなくても、同様の濃度低下を引き起こすことがある。例えば、多量のトナーを消費するベタ画像を連続して出力した結果、現像装置に対するトナー補給が間に合わなくなった場合には、装置に異常がなくても、出力画像の濃度低下を引き起こしてしまう。このような場合には、出力画像の濃度という1つのパラメータを考慮するだけでは、濃度低下の原因について装置の異常によるものなのか否かを判定することができない。連続プリント枚数や、各プリントにおける出力画素などといった複数のパラメータの相互関係を加味して、異常であるか否かを判定する必要がある。
このような異常の判定を可能にする方法として、非特許文献1に記載されたMTS(Maharanobis Taguchi System)法が知られている。このMTS法は、次のようにして事物の状態の正常さ加減を量るものである。即ち、まず、正常な状態の被検対象から、複数種類の情報からなる組情報を複数組取得して、正常組データ群を構築する。健康診断を例にすれば、健常人から得られる性別、各種血液検査結果、身長、体重等からなる組情報を、複数の健常人から取得して正常組データ群を構築するのである。次に、この正常組データ群に基づいて多次元空間を構築する。そして、被検対象から取得された組情報のこの多次元空間内における位置を示すマハラノビスの距離を求めて、その組情報について正常組データ群にどれだけ似ているかを評価する。かかるMTS法によれば、複数のパラメータの相互関係を加味して、異常であるか否かを判定することができる。
刊行委員会委員長 田口玄一著、「MTシステムにおける技術開発」 日本規格協会刊
そこで、本発明者らは、MTS法を用いて画像形成装置の各種異常の有無を判定する新規な異常判定装置を開発中である。ところが、この異常判定装置においては、次に説明する2点について、まだ改良の余地が残されていた。
まず、第1点目は、正常組データ群を構築するための作業が繁雑になる点である。具体的には、画像形成装置の正常組データ群を構築する方法は、大別して2通りある。第1の方法は、画像形成装置の標準機を試運転しながら各種パラメータを取得し、取得結果に基づいて正常組データ群を構築する。そして、それを、工場から出荷される各画像形成装置に共通する正常組データ群として、それぞれの画像形成装置で用いる方法である。第2の方法は、個々の製品毎に、工場出荷前の正常な状態で試運転しながら各種パラメータを取得し、取得結果に基づいてそれぞれ専用の正常組データ群を構築する方法である。第1の方法では、正常組データ群を構築するための作業が1度で済むので効率が良いものの、製品毎の部品寸法や部品組付精度のバラツキを正常組データ群に反映させることができないので、判定精度をどうしても低下させてしまう。このため、かかるバラツキを正常組データ群に反映させ得る第2の方法を用いることが望ましい。しかし、この方法では、製品毎に試運転しながら各種パラメータを取得するという極めて煩雑な作業が必要になって、製造コストを大幅に増加させてしまうのである。
また、第2点目は、ユーザー毎にそれぞれ適したタイミングで異常の発生を検知することができなかった点である。具体的には、異常の種類によっては、ユーザー毎に感知度合が大きくばらつくことがある。用紙のジャムの発生頻度が僅かであっても用紙送り系の異常を疑うユーザーもいれば、発生頻度が比較的高くなっても用紙送り系の異常だと感じないユーザーもいる。後者のユーザーに対して、用紙送り系の異常がごく僅かに発生し始めた段階でそれを報知してしまうと、ユーザーに不便感を抱かせてしまう。
なお、これまで、画像形成装置を被検対象とする異常判定装置における問題点について説明してきたが、画像形成装置とは異なる被検対象の異常の有無を判定する場合にも、同様の問題が生じ得る。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次のような異常判定装置を提供することである。即ち、被検対象を出荷する前の煩雑な作業を必要とせずに被検対象の異常の有無を製品毎に正確に判定するとともに、ユーザー毎にそれぞれ適したタイミングで異常の発生を検知することができる異常判定装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、異常の有無の判定対象である被検対象から、複数種類の情報の組合せからなる組情報を取得する情報取得手段と、正常な状態の該被検対象から取得された該組情報の集合からなる正常組データ群を機械読取可能に記憶する情報記憶手段と、該情報取得手段によって取得された該組情報である取得情報、及び該情報記憶手段に記憶されている該正常組データ群に基づいて、該取得情報の正常さ加減を示す指標値を算出し、算出結果に基づいて該被検対象の異常の有無を判定する判定手段とを備える異常判定装置において、上記被検対象に対するユーザーの異常感知の有無を示す情報である異常感知有無情報を受け付ける異常感知有無情報受付手段を設けるとともに、上記被検対象の初運転開始時から所定時間経過までの期間、あるいは、上記被検対象の累積動作回数が所定回数に達するまでの期間、に上記情報取得手段によって取得された複数の上記取得情報の中から、該異常感知有無情報受付手段によって該異常感知有無情報が受け付けられたときに取得された上記取得情報を除外し、残りの上記取得情報によって上記正常組データ群を構築する正常データ群構築手段を設けたことを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1の異常判定装置において、上記異常感知有無情報受付手段として、外部から送られてくる上記異常感知有無情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1又は2の異常判定装置において、上記ユーザーの個人情報又はグループ情報であるユーザー情報を受け付けるユーザー情報受付手段を設け、上記正常組データ群を該ユーザー情報毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構築したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の異常判定装置において、上記ユーザー情報受付手段として、外部から送られてくる上記ユーザー情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至の何れかの異常判定装置であって、上記被検対象として、記録体に画像を形成する画像形成装置の異常を判定することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の異常判定装置において、上記画像形成装置における画像形成条件を取得する画像形成条件取得手段を設け、上記正常組データ群を異なる画像形成条件毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の異常判定装置において、上記画像形成条件取得手段として、上記画像形成装置又はこれに画像情報信号を送るコンピュータから送られてくる上記画像形成条件の信号を受信するものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至の何れかの異常判定装置において、上記異常感知有無情報として、異常を感じる旨を示す異常感知有り情報だけを受け付けさせるように、上記異常感知有無情報受付手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至の何れかの異常判定装置において、上記被検対象の筺体に組み込んだことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項の異常判定装置において、上記異常感知有無情報受付手段を、上記被検対象の筺体とは別の筺体に組み込んだことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、記録体に可視像を形成する可視像形成手段と、装置の異常を判定する異常判定手段とを有する画像形成装置において、上記異常判定手段として、請求項1乃至1の何れかの異常判定装置を用いたことを特徴とするものである。
これらの異常判定装置においては、情報取得手段が被検対象の初運転開始から一定時間経過後までなどといった所定期間中に被検対象から取得した取得情報と、異常感知有無情報受付手段によって受け付けた異常感知有無情報とに基づいて、正常データ群構築手段が正常データ群を構築する。具体的には、異常感知有無情報が「異常を感じる」旨の情報である場合には、そのときに取得された取得情報を、正常データ群を構築するための情報から除外する。このようにすることで、工場出荷前の被検対象を製品毎に試運転するといった煩雑な作業を必要とせずに、正常データ群に異常なデータが含まれてしまうといった事態を回避しながら、ユーザーのもとで製品毎の正常データ群を自動で構築することができる。よって、被検対象を出荷する前の煩雑な作業を必要とせずに被検対象の異常の有無を製品毎に正確に判定することができる。
また、これらの異常判定装置においては、異常感知有無情報に基づいて正常データ群を構築することで、被検対象に僅かな異常が発生していたとしても、ユーザーがそれを異常と感じない場合には、そのときの取得情報を正常なものとして正常データ群の構築に用いる。このようにして正常データ群を構築すれば、そのユーザーに見合った異常度合を境にして、異常であるか否かの判定を行うことができる。よって、ユーザー毎にそれぞれ適したタイミングで異常の発生を検知することができる。
まず、本発明を適用した異常判定装置の実施形態について説明する前に、その異常判定装置の被検対象となる画像形成装置の一例について説明する。
図1は、本発明を適用した異常判定装置の被検対象となり得る画像形成装置である画像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置は、プリンタ部100と給紙部200とからなる画像形成手段と、スキャナー部300と、原稿搬送部400とを備えている。スキャナー部300はプリンタ部100上に取り付けられ、そのスキャナー部300の上に原稿自動搬送装置(ADF)からなる原稿搬送部400が取り付けられている。
スキャナー部300は、コンタクトガラス32上に載置された原稿の画像情報を読取センサ36で読み取り、読み取った画像情報を図示しない制御部に送る。制御部は、スキャナー部300から受け取った画像情報に基づき、プリンタ部100の露光装置21内に配設された図示しないレーザやLED等を制御してドラム状の4つの感光体40K,Y,M,Cに向けてレーザ書き込み光Lを照射させる。この照射により、感光体40K,Y,M,Cの表面には静電潜像が形成され、この潜像は所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。なお、符号の後に付されたK,Y,M,Cという添字は、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアン用の仕様であることを示している。
プリンタ部100は、露光装置21の他、1次転写ローラ62K,Y,M,C、2次転写装置22、定着装置25、排紙装置、図示しないトナー供給装置、トナー供給装置等も備えている。
給紙部200は、プリンタ部100の下方に配設された自動給紙部と、プリンタ部100の側面に配設された手差し部とを有している。そして、自動給紙部は、ペーパーバンク43内に多段に配設された2つの給紙カセット44、給紙カセットから記録体たる転写紙を繰り出す給紙ローラ42、繰り出した転写紙を分離して給紙路46に送り出す分離ローラ45等を有している。また、プリンタ部100の給紙路48に転写紙を搬送する搬送ローラ47等も有している。一方、手差し部は、手差しトレイ51、手差しトレイ51上の転写紙を手差し給紙路53に向けて一枚ずつ分離する分離ローラ52等を有している。
プリンタ部100の給紙路48の末端付近には、レジストローラ対49が配設されている。このレジストローラ対49は、給紙カセット44や手差しトレイ51から送られてくる転写紙を受け入れた後、所定のタイミングで中間転写体たる中間転写ベルト10と2次転写装置22との間に形成される2次転写ニップに送る。
操作者は、カラー画像のコピーをとるときに、原稿搬送部400の原稿台30上に原稿をセットする。あるいは、原稿搬送部400を開いてスキャナー部300のコンタクトガラス32上に原稿をセットした後、原稿搬送部400を閉じて原稿を押さえる。そして、図示しないスタートスイッチを押す。すると、原稿搬送部400に原稿がセットされている場合には原稿がコンタクトガラス32上に搬送された後に、コンタクトガラス32上に原稿がセットされている場合には直ちに、スキャナー部300が駆動を開始する。そして、第1走行体33及び第2走行体34が走行し、第1走行体33の光源から発せられる光が原稿面で反射した後、第2走行体34に向かう。更に、第2走行体34のミラーで反射してから結像レンズ35を経由して読取りセンサ36に至り、画像情報として読み取られる。
このようにして画像情報が読み取られると、プリンタ部100は、図示しない駆動モータで支持ローラ14、15、16の1つを回転駆動させながら他の2つの支持ローラを従動回転させる。そして、これらローラに張架される中間転写ベルト10を無端移動させる。更に、上述のようなレーザ書き込みや、後述する現像プロセスを実施する。そして、感光体40K,Y,M,Cを回転させながら、それらに、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの単色画像を形成する。これらは、感光体40K,Y,M,Cと、中間転写ベルト10とが当接するK,Y,M,C用の1次転写ニップで順次重ね合わせて静電転写されて4色重ね合わせトナー像になる。感光体40K,Y,M,C上にトナー像を形成する。
一方、給紙部200は、画像情報に応じたサイズの転写紙を給紙すべく、3つの給紙ローラのうちの何れか1つを作動させて、転写紙をプリンタ部100の給紙路48に導く。給紙路48内に進入した転写紙は、レジストローラ対49に挟み込まれて一旦停止した後、タイミングを合わせて、中間転写ベルト10と2次転写装置22の2次転写ローラ23との当接部である2次転写ニップに送り込まれる。すると、2次転写ニップにおいて、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像と、転写紙とが同期して密着する。そして、ニップに形成されている転写用電界やニップ圧などの影響によって4色重ね合わせトナー像が転写紙上に2次転写され、紙の白色と相まってフルカラー画像となる。
2次転写ニップを通過した転写紙は、2次転写装置22の搬送ベルト24の無端移動によって定着装置25に送り込まれる。そして、定着装置25の加圧ローラ27による加圧力と、加熱ベルトによる加熱との作用によってフルカラー画像が定着せしめられた後、排出ローラ56を経てプリンタ部100の側面に設けられた排紙トレイ57上に排出される。
図2は、プリンタ部100を示す拡大構成図である。プリンタ部100は、ベルトユニット、各色のトナー像を形成する4つのプロセスユニット18K,Y,M,C、2次転写装置22、ベルトクリーニング装置17、定着装置25等を備えている。
ベルトユニットは、複数のローラに張架した中間転写ベルト10を、感光体40K,Y,M,Cに当接させながら無端移動させる。感光体40K,Y,M,Cと中間転写ベルト10とを当接させるK,Y,M,C用の1次転写ニップでは、1次転写ローラ62K,Y,M,Cによって中間転写ベルト10を裏面側から感光体40K,Y,M,Cに向けて押圧している。これら1次転写ローラ62K,Y,M,Cには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、K,Y,M,C用の1次転写ニップには、感光体40K,Y,M,C上のトナー像を中間転写ベルト10に向けて静電移動させる1次転写電界が形成されている。各1次転写ローラ62K,Y,M,Cの間には、中間転写ベルト10の裏面に接触する導電性ローラ74がそれぞれ配設されている。これら導電性ローラ74は、1次転写ローラ62K,Y,M,Cに印加される1次転写バイアスが、中間転写ベルト10の裏面側にある中抵抗の基層11を介して隣接するプロセスユニットに流れ込むことを阻止するものである。
プロセスユニット(18K,Y,M,C)は、感光体(40K,Y,M,C)と、その他の幾つかの装置とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、プリンタ部100に対して着脱可能になっている。ブラック用のプロセスユニット18Kを例にすると、これは、感光体40Kの他、感光体40K表面に形成された静電潜像をブラックトナー像に現像するための現像手段たる現像ユニット61Kを有している。また、1次転写ニップを通過した後の感光体40K表面に付着している転写残トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置63Kも有している。また、クリーニング後の感光体40K表面を除電する図示しない除電装置や、除電後の感光体40K表面を一様帯電せしめる図示しない帯電装置なども有している。他色用のプロセスユニット18Y,M,Cも、取り扱うトナーの色が異なる他は、ほぼ同様の構成になっている。これら4つのプロセスユニット18K,Y,M,Cを、中間転写ベルト10に対してその無端移動方向に沿って並べるように対向配設したいわゆるタンデム型の構成になっている。
図3は、4つのプロセスユニット18K,Y,M,Cからなるタンデム部20の一部を示す部分拡大図である。なお、4つのプロセスユニット18K,Y,M,Cは、それぞれ使用するトナーの色が異なる他はほぼ同様の構成になっているので、同図においては各符号に付すK,Y,M,Cという添字を省略している。同図に示すように、プロセスユニット18は、感光体40の周りに、帯電手段としての帯電装置60、現像装置61、1次転写手段としての1次転写ローラ62、感光体クリーニング装置63、除電装置64等を備えている。
感光体40としては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材を塗布し、感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。また、帯電装置60としては、帯電バイアスが印加される帯電ローラを感光体40に当接させながら回転させるものを用いている。感光体40に対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ等を用いてもよい。
現像装置61は、磁性キャリアと非磁性トナーとを含有する二成分現像剤を用いて潜像を現像するようになっている。内部に収容している二成分現像剤を攪拌しながら搬送して現像スリーブ65に供給する攪拌部66と、現像スリーブ65に付着した二成分現像剤のうちのトナーを感光体40K,Y,M,Cに転移させる現像部67とを有している。
攪拌部66は、現像部67よりも低い位置に設けられており、互いに平行配設された2本のスクリュウ68、これらスクリュウ間に設けられた仕切り板、現像ケース70の底面に設けられたトナー濃度センサ71などを有している。
現像部67は、現像ケース70の開口を通して感光体40に対向する現像スリーブ65、これの内部に回転不能に設けられたマグネットローラ72、現像スリーブ65に先端を接近させるドクタブレード73などを有している。ドクタブレード73と現像スリーブ65との間の最接近部における間隔は500[μm]程度に設定されている。現像スリーブ65は、非磁性の回転可能なスリーブ状の形状になっている。また、現像スリーブ65に連れ回らないようにないようされるマグネットローラ72は、例えば、ドクタブレード73の箇所から現像スリーブ65の回転方向にN1、S1、N2、S2、S3の5磁極を有している。これら磁極は、それぞれスリーブ上の二成分現像剤に対して回転方向の所定位置で磁力を作用させる。これにより、攪拌部66から送られてくる二成分現像剤を現像スリーブ65表面に引き寄せて担持させるとともに、スリーブ表面上で磁力線に沿った磁気ブラシを形成する。
磁気ブラシは、現像スリーブ65の回転に伴ってドクタブレード73との対向位置を通過する際に適正な層厚に規制されてから、感光体40に対向する現像領域に搬送される。そして、現像スリーブ65に印加される現像バイアスと、感光体40の静電潜像との電位差によって静電潜像上に転移して現像に寄与する。更に、現像スリーブ65の回転に伴って再び現像部67内に戻り、マグネットローラ72における磁極間の反発磁界の影響によってスリーブ表面から離脱した後、攪拌部66に戻される。攪拌部66内では、トナー濃度センサ71による検知結果に基づいて、二成分現像剤に適量のトナーが補給される。現像スリーブ65は、例えば、直径18[mm]で、表面にサンドブラスト処理や1〜数mmの深さを有する複数の溝の形成処理が施されたもので、表面粗さ(Rz)が10〜30[μm]程度になっている。
なお、現像装置61として、二成分現像剤を用いるものの代わりに、磁性キャリアを含まない一成分現像剤を用いるものを採用してもよい。また、この画像形成装置においては、感光体40の線速を200[mm/sec]、現像スリーブ65の線速を240[mm/sec]としている。また、感光体40として、直径50[mm]のものを用いている。また、感光体40の厚みを30[μm]とし、光学系のビームスポット径を50×60[μm]とし、光量を0.47[mW]としている。また、感光体40の帯電(露光前)電位VOを−700[V]とし、露光後電位VLを−120[V]とし、且つ、現像バイアス電圧を−470[V]としている。即ち、350[V]の現像ポテンシャルで現像を行うようにしている。
現像スリーブ65上のトナーの帯電量は、−10〜−30[μC/g]の範囲が好適である。感光体40と現像スリーブ65の間隙である現像ギャップは、従来と同様に0.8〜0.4[mm]の範囲で設定でき、値を小さくすることで現像効率の向上を図ることが可能である。
感光体クリーニング装置63としては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレード75を感光体40に押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。同画像形成装置では、クリーニング性を高める目的で、外周面を感光体40に接触させる接触導電性のファーブラシ76を、図中矢印方向に回転自在に設けたクリーニング装置63が採用されている。そして、ファーブラシ76にバイアスを印加する金属製電界ローラ77が図中矢示方向に回転自在に設けられ、その電界ローラ77にスクレーパ78の先端が押し当てられている。スクレーパ78によって電界ローラ77から除去されたトナーは、回収スクリュ79上に落下して回収される。
かかる構成の感光体クリーニング装置63は、感光体40に対してカウンタ方向に回転するファーブラシ76で、感光体40上の残留トナーを除去する。ファーブラシ76に付着したトナーは、ファーブラシ76に対してカウンタ方向に接触して回転するバイアスを印加された電界ローラ77に取り除かれる。電界ローラ77に付着したトナーは、スクレーパ78でクリーニングされる。感光体クリーニング装置63で回収したトナーは、回収スクリュ79で感光体クリーニング装置63の片側に寄せられ、トナーリサイクル装置80で現像装置61へと戻されて再利用される。
除電装置64は、除電ランプ等からなり、光を照射して感光体40の表面電位を除去する。このようにして除電された感光体40の表面は、帯電装置60によって一様帯電せしめられた後、光書込処理がなされる。
ベルトユニットの図中下方には、2次転写装置22が設けられている。この2次転写装置22は、2つのローラ23間に、2次転写ベルト24を掛け渡して無端移動させている。2つのローラ23のうち、一方は図示しない電源によって2次転写バイアスが印加される2次転写ローラとなっており、ベルトユニットのローラ16との間に中間転写ベルト10と2次転写ベルト24とを挟み込んでいる。これにより、両ベルトが当接しながら当接部で互いに同方向に移動する2次転写ニップが形成されている。レジストローラ対49からこの2次転写ニップに送り込まれた転写紙には、中間転写ベルト10上の4色重ね合わせトナー像が2次転写電界やニップ圧の影響で一括2次転写されて、フルカラー画像が形成される。2次転写ニップを通過した転写紙は、中間転写ベルト10から離間して、2次転写ベルト24の表面に保持されながら、ベルトの無端移動に伴って定着装置25へと搬送される。なお、2次転写ローラに代えて、転写チャージャ等によって2次転写を行わせるようにしてもよい。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト10の表面は、支持ローラ15による支持位置にさしかかる。ここでは、中間転写ベルト10が、おもて面(ループ外面)に当接するベルトクリーニング装置17と、裏面に当接する支持ローラ15との間に挟み込まれる。そして、ベルトクリーニング装置17により、おもて面に付着している転写残トナーが除去された後、K,Y,M,C用の1次転写ニップに順次進入して、次の4色トナー像が重ね合わされる。
ベルトクリーニング装置17は、クリーニング部材として2つのファーブラシ90,91を有している。これらは、直径20[mm]のアクリルカーボン製の起毛が、回転芯体に6.25[D/F、10万本/inch2]の密度で複数植毛されたもので、1×107[Ω]程度の電気抵抗を発揮する。ファーブラシ90,91は、これら複数の起毛をその植毛方向に対してカウンタ方向で中間転写ベルト10に当接させながら回転することで、ベルト上の転写残トナーを機械的に掻き取る。加えて、図示しない電源によってクリーニングバイアスが印加されることで、掻き取った転写残トナーを静電的に引き寄せて回収する。
ファーブラシ90,91に対しては、それぞれ金属ローラ92,93が接触しながら、順または逆方向に回転している。これら金属ローラ92,93のうち、中間転写ベルト10の回転方向上流側に位置する金属ローラ92には、電源94によってマイナス極性の電圧が印加されている。また、下流側に位置する金属ローラ93には、電源95によってプラス極性の電圧が印加される。そして、それらの金属ローラ92,93には、それぞれブレード96,97の先端が当接している。かかる構成では、中間転写ベルト10の図中矢印方向への無端移動に伴って、まず、上流側のファーブラシ90が中間転写ベルト10表面をクリーニングする。このとき、例えば金属ローラ92に−700[V]が印加されながら、ファーブラシ90に−400[V]が印加されると、まず、中間転写ベルト10上のプラス極性のトナーがファーブラシ90側に静電転移する。そして、ファーブラシ側に転移したトナーが更に電位差によってファーブラシ90から金属ローラ92に転移して、ブレード96によって掻き落とされる。
このようにして中間転写ベルト10上のトナーがファーブラシ90によって除去されるが、中間転写ベルト10上にはまだ多くのトナーが残っている。それらのトナーは、ファーブラシ90に印加されるマイナス極性のバイアスにより、マイナスに帯電される。これは、電荷注入または放電により帯電されるものと考えられる。次いで下流側のファーブラシ91を用いて今度はプラス極性のバイアスを印加してクリーニングを行うことにより、それらのトナーを除去することができる。除去したトナーは、電位差によりファーブラシ91から金属ローラ93に転移させ、ブレード97により掻き落とす。ブレード96、97で掻き落としたトナーは、図示しないタンクに回収される。
ファーブラシ91でクリーニングされた後の中間転写ベルト10表面は、ほとんどのトナーが除去されているがまだ少しのトナーが残っている。これらの中間転写ベルト10上に残ったトナーは、上述したようにファーブラシ91に印加されるプラス極性のバイアスにより、プラス極性に帯電される。そして、1次転写位置で印加される転写電界によって感光体40K,Y,M,C側に転写され、感光体クリーニング装置63で回収される。
レジストローラ対49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙Pの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。例えば、導電性ゴムローラを用いバイアスを印加する。直径18[mm]で、表面を1[mm]厚みの導電性NBRゴムとする。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10×109[Ω・cm]程度であり、印加電圧はトナーを転写する側(表側)には−800[V]程度の電圧が印加されている。また、紙裏面側は+200[V]程度の電圧が印加されている。
一般的に中間転写方式は紙粉が感光体にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写紙Pをより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。このようにバイアスを印加したレジストローラ対49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写紙Pへの転写では、レジストローラ対49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
なお、同画像形成装置は、2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム部20と平行に延びるような、転写紙反転装置28(図1参照)を備えている。これにより、片面に対する画像定着処理を終えた転写紙が、切換爪で転写紙の進路を転写紙反転装置側に切り換えられ、そこで反転されて再び2次転写転写ニップに進入する。そして、もう片面にも画像の2次転写処理と定着処理とが施された後、排紙トレイ上に排紙される。
また、同画像形成装置は、その構成要素の状態や、内部で生ずる現象に関連する様々な情報を取得する情報取得手段を備えている。この情報取得手段は、図4に示される制御部1、各種センサ2、操作表示部3などから構成されている。制御部1は、画像形成装置全体の制御を司る制御手段であり、制御プログラムを記憶している情報記憶手段たるROM1c、演算データや制御パラメータ等を記憶する情報記憶手段たるRAM1b、演算手段たるCPU1a等を有している。操作表示部3は、文字情報等を表示する液晶ディスプレイ等から構成される図示しない表示部、テンキー等などによって操作者から入力情報を受け付けて制御部1に送る図示しない操作部などを有している。かかる構成の情報取得手段によって取得され得る情報としては、センシング情報、制御パラメータ情報、入力情報、画像読取情報などが挙げられる。
次に、画像形成装置内において情報取得手段によって取得され得る各種の情報について詳述する。
(a)センシング情報
センシング情報としては、駆動関係、記録媒体の各種特性、現像剤特性、感光体特性、電子写真の各種プロセス状態、環境条件、記録物の各種特性などが取得する対象として考えられる。これらのセンシング情報の概要を説明すると、以下のようになる。
(a-1)駆動の情報
・感光体ドラムの回転速度をエンコーダーで検出したり、駆動モータの電流値を読み取ったり、駆動モータの温度を読み取る。
・同様にして、定着ローラ、紙搬送ローラ、駆動ローラなどの円筒状またはベルト状の回転する部品の駆動状態を検出する。
・駆動により発生する音を装置内部または外部に設置されたマイクロフォンで検出する。
(a-2)紙搬送の状態
・透過型または反射型の光センサ、あるいは接触タイプのセンサにより、搬送された紙の先端・後端の位置を読み取り、紙詰まりが発生したことを検出したり、紙の先端・後端の通過タイミングのずれや、送り方向と垂直な方向の変動を読み取る。
・同様に、複数のセンサ間の検出タイミングにより、紙の移動速度を求める。
・給紙時の給紙ローラと紙とのスリップを、ローラの回転数計測値と紙の移動量との比較で求める。
(a-3)紙などの記録媒体の各種特性
この情報は、画質やシート搬送の安定性に大きく影響する。この紙種の情報取得には以下のような方法がある。
・紙の厚みは、紙を二つのローラで挟み、ローラの相対的な位置変位を光学センサ等で検知したり、紙が進入してくることによって押し上げられる部材の移動量と同等の変位量を検知することによって求める。
・紙の表面粗さは、転写前の紙の表面にガイド等を接触させ、その接触によって生じる振動や摺動音等を検知する。
・紙の光沢は、規定された入射角で規定の開き角の光束を入射し、鏡面反射方向に反射する規定の開き角の光束をセンサで測定する。
・紙の剛性は、押圧された紙の変形量(湾曲量)を検知することにより求める。
・再生紙か否かの判断は、紙に紫外線を照射してその透過率を検出して行なう。
・裏紙か否かの判断は、LEDアレイ等の線状光源から光を照射し、転写面から反射した光をCCD等の固体撮像素子で検出して行なう。
・OHP用のシートか否かは、用紙に光を照射し、透過光と角度の異なる正反射光を検出して判断する。
・紙に含まれている水分量は、赤外線またはμ波の光の九州を測定することにより求める。
・カール量は光センサ、接触センサなどで検出する。
・紙の電気抵抗は、一対の電極(給紙ローラなど)を記録紙と接触させて直接測定したり、紙転写後の感光体や中間転写体の表面電位を測定して、その値から記録紙の抵抗値を推定する。
(a-4)現像剤特性
現像剤(トナー・キャリア)の装置内での特性は、電子写真プロセスの機能の根幹に影響するものである。そのため、システムの動作や出力にとって重要な因子となる。現像剤の情報を得ることは極めて重要である。この現像剤特性としては、例えば次のような項目が挙げられる。
・トナーについては、帯電量およびその分布、流動性・凝集度・嵩密度、電気抵抗、外添剤量、消費量または残量、流動性、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)を挙げることができる。
・キャリアについては、磁気特性、コート膜厚、スペント量などを挙げることができる。
なお、これらの項目を画像形成装置の中でそれぞれ単独で検出することは通常困難である。そこで、現像剤の総合的な特性として検出するとよい。この総合的な特性は、例えば次のように測定することができる。
・感光体上にテスト用潜像を形成し、予め決められた現像条件で現像して、形成されたトナー像の反射濃度(光反射率)を測定する。
・現像装置中に一対の電極を設け、印加電圧と電流の関係を測定する(抵抗、誘電率など)。
・現像装置中にコイルを設け、電圧電流特性を測定する(インダクタンス)。
・現像装置中にレベルセンサを設けて、現像剤容量を検出する。レベルセンサは光学式、静電容量式などがある。
(a-5)感光体特性
感光体特性も現像剤特性と同じく、電子写真プロセスの機能と密接に関わる。この感光体特性の情報としては、感光体の膜厚、表面特性(摩擦係数、凹凸)、表面電位(各プロセス前後)、表面エネルギー、散乱光、温度、色、表面位置(フレ)、線速度、電位減衰速度、抵抗・静電容量、表面水分量などが挙げられる。このうち、画像形成装置の中では、次のような情報を検出できる。
・膜厚変化に伴う静電容量の変化を、帯電部材から感光体に流れる電流を検知し、同時に帯電部材への印加電圧と予め設定された感光体の誘電厚みに対する電圧電流特性と照合することにより、膜厚を求める。
・表面電位、温度は従来周知のセンサで求めることができる。
・線速度は感光体回転軸に取りつけられたエンコーダーなどで検出される。
・感光体表面からの散乱光は光センサで検出される。
(a-6)電子写真プロセス状態
電子写真方式によるトナー像形成は、周知のように、感光体の均一帯電、レーザー光などによる潜像形成(像露光)、電荷を持ったトナー(着色粒子)による現像、転写材へのトナー像の転写(カラーの場合は中間転写体または最終転写材である記録媒体での重ね合わせ、または現像時に感光体への重ね現像を行なう)、記録媒体へのトナー像の定着という順序で行なわれる。これらの各段階での様々な情報は、画像その他のシステムの出力に大きく影響を与える。これらを取得することがシステムの安定を評価する上で重要となる。この電子写真プロセス状態の情報取得の具体例としては、次のようなものが挙げられる。
・帯電電位、露光部電位は従来公知の表面電位センサにより検出される。
・非接触帯電における帯電部材と感光体とのギャップは、ギャップを通過させた光の量を測定することにより検知する。
・帯電による電磁波は広帯域アンテナにより捉える。
・帯電による発生音
・露光強度
・露光光波長
(a-7)形成されたトナー像の特性
・パイルハイト(トナー像の高さ)を、変位センサで縦方向から奥行きを、平行光のリニアセンサで横方向から遮光長を計測して求める。
・トナー帯電量を、ベタ部の静電潜像の電位、その潜像が現像された状態での電位を測定する電位センサにより測定し、同じ箇所の反射濃度センサから換算した付着量との比により求める。
・ドット揺らぎまたはチリを、ドットパターン画像を感光体上においては赤外光のエリアセンサ、中間転写体上においては各色に応じた波長のエリアセンサで検知し、適当な処理をすることにより求める。
・オフセット量(定着後)を、記録紙上と定着ローラ上の対応する場所をそれぞれ光学センサで読み取って、両者比較することにより求める。
・転写工程後(PD上,ベルト上)に光学センサを設置し,特定パターンの転写後の転写残パターンからの反射光量で転写残量を判断する。
・重ね合わせ時の色ムラを定着後の記録紙上を検知するフルカラーセンサで検知する。
・画像濃度、色は光学的に検知する(反射光、透過光のいずれでもよい。色によって投光波長を選択する)。濃度及び単色情報を得るには感光体上または中間転写体上でよいが、色ムラなど,色のコンビネーションを測るには紙上の必要がある。
・階調性は、階調レベルごとに感光体上に形成されたトナー像または転写体に転写されたトナー像の反射濃度を光学センサにより検出する。
・鮮鋭性は、スポット径の小さい単眼センサ、若しくは高解像度のラインセンサを用いて、ライン繰り返しパターンを現像または転写した画像を読み取ることにより求める。
・粒状性(ざらつき感)は、鮮鋭性の検出と同じ方法により、ハーフトーン画像を読み取り、ノイズ成分を算出することにより求める。
・レジストスキューは、レジスト後の主走査方向両端に光学センサを設け、レジストローラONタイミングと両センサの検知タイミングとの差異から求める。
・色ずれは、中間転写体または記録紙上の重ね合わせ画像のエッジ部を、単眼の小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサで検知する。
・バンディング(送り方向の濃度むら)は、記録紙上で小径スポットセンサ若しくは高解像度ラインセンサにより副走査方向の濃度ムラを測定し、特定周波数の信号量を計測する。
・光沢度(むら)は、均一画像が形成された記録紙を正反射式光学センサで検知するように設ける。
・かぶりは、感光体上、中間転写体上、または記録紙上において、比較的広範囲の領域を検知する光学センサで画像背景部を読み取る方法、または高解像度のエリアセンサで背景部のエリアごと画像情報を取得し、その画像に含まれるトナー粒子数を数えるという方法がある。
(a-8)画像形成装置のプリント物の物理的な特性
・像流れ・かすれなどは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上でトナー像をエリアセンサにより検知し、取得した画像情報を画像処理して判定する。
・チリは記録紙上の画像を高解像度ラインセンサまたはエリアセンサで取り込み、パターン部の周辺に散っているトナー量を算定することにより求める。
・後端白抜け、ベタクロス白抜けは、感光体上、中間転写体、あるいは記録紙上で高解像度ラインセンサにより検知する。
・カール・波打ち・折れは、変位センサで検出する。折れの検出のためには記録紙の両端部分に近い所にセンサを設置することが有効である。
・コバ面の汚れやキズは、排紙トレイに縦に設けたエリアセンサにより,ある程度排紙が溜まった時のコバ面をエリアセンサで撮影,解析する。
(a-9)環境状態
・温度検出には、異種金属どうし或いは金属と半導体どうしを接合した接点に発生する熱起電力を信号として取り出す熱電対方式、金属或いは半導体の抵抗率が温度によって変化することを利用した抵抗率変化素子、また、或る種の結晶では温度が上昇したことにより結晶内の電荷の配置に偏りが生じ表面に電位発生する焦電型素子、更には、温度による磁気特性の変化を検出する熱磁気効果素子などが採用できる。
・湿度検出には、H2O或いはOH基の光吸収を測定する光学的測定法、水蒸気の吸着による材料の電気抵抗値変化を測定する湿度センサ等がある
・各種ガスは、基本的にはガスの吸着に伴う、酸化物半導体の電気抵抗の変化を測定することにより検出する。
・気流(方向、流速、ガス種)の検出には、光学的測定法等があるが、システムへの搭載を考慮するとより小型にできるエアブリッジ型フローセンサが特に有用である。
・気圧・圧力の検出には、感圧材料を使用する、メンブレンの機械的変位を測定する等の方法がある。振動の検出にも同様に方法が用いられる。
(b)制御パラメータ情報
画像形成装置の動作は制御部によって決定されるため、制御部の入出力パラメータを直接利用することが有効である。
(b-1)画像形成パラメータ
画像形成のために制御部が演算処理により出力する直接的なパラメータで、以下のような例がある。
・制御部によるプロセス条件の設定値で、例えば帯電電位、現像バイアス値、定着温度設定値など
・同じく、中間調処理やカラー補正などの各種画像処理パラメータの設定値
・制御部が装置の動作のために設定する各種のパラメータで、例えば紙搬送のタイミング、画像形成前の準備モードの実行時間など
(b-2)ユーザー操作履歴
・色数、枚数、画質指示など、ユーザーにより選択された各種操作の頻度
・ユーザーが選択した用紙サイズの頻度
(b-3)消費電力
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の総合消費電力あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
(b-4)消耗品消費情報
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)のトナー、感光体、紙の使用量あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
(b-5)故障発生情報
・全期間または特定期間単位(1日、1週間、1ヶ月など)の故障発生(種類別)の頻度あるいはその分布、変化量(微分)、累積値(積分)
(c)入力画像情報
ホストコンピュータから直接データとして送られる画像情報、あるいは原稿画像からスキャナーで読み取って画像処理をした後に得られる画像情報から、以下のような情報を取得することができる。
・着色画素累積数はGRB信号別の画像データを画素ごとにカウントすることにより求められる。
・例えば特許第2621879号の公報に記載されているような方法でオリジナル画像を文字・網点・写真・背景に分離し、文字部、ハーフトーン部などの比率を求めることができる。同様にして色文字の比率も求めることができる。
・着色画素の累積値を主走査方向で区切った領域別にカウントすることにより、主走査方向のトナー消費分布が求められる。
・画像サイズは制御部が発生する画像サイズ信号または画像データでの着色画素の分布により求められる。
・文字の種類(大きさ、フォント)は文字の属性データから求められる。
以上に掲げた各種の情報は、一般的な画像形成装置内において公知の技術によって取得し得るものである。
次に、本発明を適用した異常判定装置の実施形態について説明する。
まず、本異常判定装置の基本的な構成について説明する。この異常判定装置は、これまで説明してきた同画像形成装置を被検対象にして、その内部における異常の発生の有無を判定するものである。
図5は、本実施形態に係る異常判定装置における電気回路の要部を示すブロック図である。同図において、本異常判定装置は、被検対象たる画像形成装置の情報を取得する情報取得手段たる情報取得部501、異常判定手段及び正常データ群構築手段としての演算処理部502、情報記憶手段たる情報記憶部503等を備えている。また、データ入力手段たるデータ入力部504や、異常判定手段による判定結果を出力する判定結果出力手段たる判定結果出力部505等も備えている。
情報取得部501は、上述した各種情報のうちの少なくとも2以上を画像形成装置から取得するものである。この情報取得部501によって取得された各種情報は、演算処理部502に送られる。演算処理部502は、異常の判定に必要な各種の演算を行うための演算手段(図示の例ではCPU501a)を有している。そして、情報取得部501から送られてきた情報を異常判定のための演算処理にそのまま使用したり、情報記憶部503に記憶させた後に使用したりする。具体的には、情報取得部501から送られてくる各種情報に基づいて所定の計算を実施し、その計算結果と、情報記憶部503に記憶されている所定の閾値との比較結果に基づいて、画像形成装置内における異常の有無を判定する。
演算処理部502による判定結果は、判定結果出力部505によって出力される。この出力とは、判定結果を画像形成装置のユーザーに認識させるための印字出力、画像表示出力、音声出力などの他、判定結果情報をパーソナルコンピュータやプリンタなどといった外部の何らかの装置に出力する態様も含む概念である。かかる出力により、演算処理部502による判定結果が、画像形成装置のユーザーや、遠隔地にいるサービスマンなどに認識される。なお、情報取得部501は、RAM、ROM、ハードディスク等から構成され、情報取得部501によって取得された各種情報の他、例えば制御プログラムやアルゴリズムなどの情報も記憶している。
次に、本第1実施形態に係る異常判定装置の特徴的な構成について説明する。
データ入力部504は、後述する「異常感知有り情報」を情報記憶部503に記憶させるためのデータ入力を受け付けるものである。つまり、異常感知有無情報受付手段として機能している。データ入力部504によって受け付けられた「異常感知有り情報」は、演算処理部502に送られる。
本異常判定装置については、被検対象である画像形成装置と一体に構成して画像形成装置の一部として機能させてもよいし、画像形成装置と別体で構成して画像形成装置から転送される各種情報に基づいて異常の有無を判定させるようにしてもよい。
後者の場合、即ち、本異常判定装置を画像形成装置と別体で構成した場合には、1つの異常判定装置を用いて複数の画像形成装置をそれぞれ遠隔地で一括管理することが可能である。また、社内LANやイントラネットなどと呼ばれるネットワーク上にて、複数のパーソナルコンピュータに繋げられた複数の画像形成装置を、通信回線を介して1つの異常判定装置で一括管理することも可能である。これらのようにしてうに一括管理する場合であっても、データ入力部504として、通信回線を介して送られてくる閾値のデータ入力を受け付けるものを用いれば、遠隔地にいるユーザーに対して後述する「異常感知有り情報」の入力を行わせることができる。また、判定結果出力部として、通信回線を介して判定結果を出力するものを用いれば、それぞれ異なる遠隔地に設置された各画像形成装置に対して、判定結果を送信してそれぞれのユーザーに報知することもできる。通信回線としては、有線、無線の何れでもよく、電気回線のほか光ファイバーを用いたものなど、あらゆる形態のものを使用することができる。
なお、本異常判定装置を画像形成装置と別体で構成する場合には、画像形成装置内にある制御部、各種センサ、操作表示部(図4の1、2、3)等によって構成される情報取得手段が、本異常判定装置の情報取得部501として機能するのではない。有線又は無線からなる通信回線を通じて画像形成装置から送られてくる各種情報を受信する受信手段が、本異常判定装置の情報取得部501として機能することになる。
一方、前者の場合、即ち、本異常判定装置を画像形成装置と一体に構成した場合には、画像形成装置の情報取得手段が本異常判定装置の情報取得手段としても機能する。具体的には、図4に示した制御部1、各種センサ2、操作表示部3等によって構成される情報取得手段が、本異常判定装置の情報取得部501として機能する。この場合、画像形成装置の制御部1を、本異常判定装置の演算処理部(図5の502)や情報記憶部(図5の503)として兼用してもよい。更には、画像形成装置の操作表示部3を、本異常判定装置のデータ入力部(図5の504)や判定結果出力部(図5の505)として兼用してもよい。判定結果出力部として、通信回線を介して判定結果を出力するものを用いれば、画像形成装置内における異常の発生を遠隔地の修理サービス機関に自動で知らせることができる。
本異常判定装置は、情報取得部501によって取得した各種情報からなる組情報に基づいて、MTS法によるマハラノビスの距離を求めて、画像形成装置の異常の有無を判定するようになっている。そして、かかる判定を実現すべく、正常組データ群を構築する。そして、正常組データ群を構築した後に、この正常組データ群と、情報取得部501によって取得した各種情報からなる組情報とに基づいて、マハラノビスの距離を求めるようになっている。
マハラノビスの距離を求めるためには、異常の判定に先立って、上記正常組データ群や、これの逆行列を予め構築しておく必要がある。次に示す表1は、異常のない状態の画像形成装置から取得された各種情報に基づいて正常組データ群を構築するための正常組データ群構築処理に用いられる取得データテーブルを示している。この取得データテーブルでは、k種類の情報からなる組情報をn組取得する例を示している。なお、この正常組データ群構築処理における各種情報の取得結果は、異常を判定する際の情報として用いられるのではなく、あくまでも、正常組データ群を構築するために用いられる。異常判定時には、正常組データ群構築処理によって正常組データ群が既に構築されている状態でなければならない。
Figure 0004476711
正常組データ構築処理では、異常のない状態で実運転される画像形成装置から、各種情報の組合せを組情報として、複数組取得されることによって行われる。まず、1組目の組情報を構成するk種類の情報(y11、y12・・・・・・y1k)がそれぞれ画像形成装置の情報取得手段によって取得される。そして、テーブル内の1行目のデータとして、表1の取得データテーブルに格納される。次いで、2組目の組情報を構成するk種類の情報(y21、y22・・・・・・y2k)がそれぞれ情報取得手段によって取得され、テーブル内の2行目のデータとして、それぞれ取得データテーブルに格納される。以降、3組目からn組目までの組情報が同様に取得されて、テーブル内の3行目・・・n行目のデータとして、それぞれ取得データテーブルに格納される。そして、最後に、各組情報を構成するk種類の情報について、それぞれn個における平均と標準偏差(σ)とが求められて、それぞれn+1、n+2行目のデータとして、取得データテーブルに格納される。このようにして、構築された取得データテーブル内のデータが、上記正常組データ群として用いられる。
このようにして正常組データ群が構築されると、次に、各データの正規化処理が行われる。次に示す表2は、この正規化処理によって構築される正規化データテーブルを示しており、これは表1に示した取得データテーブルに基づいて構築される。
Figure 0004476711
データの正規化とは、各種情報の絶対値情報を変量情報に変換するための処理であり、次に示す関係式に基づいて、各種情報の正規化データが算出される。なお、次式におけるiは、n組の組情報のうちの何れか1つであることを示す符号である。また、jは、k種類の情報のうちの何れか1つであることを示す符号である。
Figure 0004476711
正規化処理が終わると、次に、相関係数算出処理が行われる。この相関係数算出処理では、表2におけるn組の正規化データ群において、それぞれk種類の正規化データのうち、互いに異なる2種類が成立し得る全ての組合せ(通り)について、次式に基づいて相関係数rpq(rqp)が算出される。
Figure 0004476711
全ての組合せについての相関係数rpq(rqp)が算出されて相関係数算出処理が終了すると、次に、逆行列構築処理が行われる。この逆行列構築処理では、対角要素を1、その他のp行q列の要素を相関係数rpqとした、k×k個の相関係数行列Rが構築される。なお、この相関係数行列Rの内容を、次式に示す。
Figure 0004476711
このような相関係数算出工程が終わると、次に、行列変換処理が実施される。これにより、上記数3で示した相関係数行列Rが、次式で示される逆行列A(R−1)に変換される。
Figure 0004476711
図6は、これまで説明した正常組データ群構築処理から行列変換処理までの一連のプロセスを示すフローチャートである。同図において、まず、画像形成装置の状態と関連があるk個の情報が、画像形成装置を動作させながらn組取得される(ステップ1−1:以下、ステップをSと記す)。次に、情報の種類(j)毎に、上記数1の関係式に基づいた平均値と標準偏差σとが算出され、算出結果に基づいて正規化データテーブルが構築される(S1−2)。そして、正規化データテーブルに基づいて相関係数行列Rが構築された後(S1−3)、逆行列Aに変換される(S1−4)。
以上のような処理によって逆行列Aが構築されると、それ以降、この逆行列と、情報取得部501による組情報の取得結果とに基づいて、画像形成装置の異常の有無が判定される。
異常の有無を判定するための異常判定処理では、演算処理部502が情報取得部501によって取得された組情報と、逆行列Aと、次式とに基づいて、マハラノビスの距離(以下、マハラノビス距離という)Dを算出する。
Figure 0004476711
図7は、マハラノビス距離Dを算出する手順を示すフローチャートである。この手順では、まず、任意の状態でのk種類のデータx1,x2,・・・,xkが取得される(S2−1)。データの種類はy11,y12,・・・,y1kなどに対応する。次に、上記数1の関係式に基づいて、それぞれの取得データがX1,X2,・・・,Xkといった具合に規格化される。そして、すでに構築されている逆行列Aの要素akkを用いて決められた上記数5の関係式により、マハラノビス距離Dの二乗が算出される。図中の「Σ」は、添字pおよびqに関する総和を表している。
演算処理部502は、このようにして求めた組情報についてのマハラノビス距離Dの二乗を、所定の閾値と比較して異常の有無を判定する。マハラノビス距離Dの二乗は、「1」よりも大きくなるほど被検データが正常から遠ざかっていることを示す。よって、マハラノビス距離Dの二乗が閾値を超えた場合には、「異常有り」と判定される。
本異常判定装置は、これまで説明してきた正常組データ群構築処理から異常判定処理までの全てを、ユーザーのもとで行うようになっている。具体的には、工場から出荷される画像形成装置等の製品は、検品が終わった直後、即ち、正常であることが確かめられた直後の状態である。加えて、各種の部品が殆ど消耗していない新品の状態である。このような状態の製品は、出荷先、即ち、ユーザーのもとにおいて、初運転開始から所定期間が経過するまで、正常な状態を保ち続ける可能性が高い。本異常判定装置は、このように正常な状態を保ち続ける可能性が高い画像形成装置の初運転開始から所定期間が経過するまで、情報取得部501によって取得した組情報に基づいて正常組データ群構築処理を行う。そして、所定期間が経過すると、構築した正常組データ群(取得データテーブル)に基づいて、逆行列Aを構築した後、画像形成装置の異常判定を行う。但し、初運転開始から所定期間が経過するまでに、画像形成装置が全く異常を引き起こさないとは限らない。異常を引き起こしてしまった場合には、情報取得部501によって取得された組情報が異常を反映した値になっているので、正常組データ群を構築するためのデータに適さなくなる。にもかかわらず、それを使用して正常組データ群を構築してしまうと、異常判定精度が低下してしまう。そこで、データ入力部504によって受け付ける「異常感知有り情報」にも基づいて正常組データ群を構築するようになっている。この「異常感知有り情報」は、ユーザーの操作によってデータ入力部504に入力される。本異常判定装置では、ユーザーが著しい画質劣化、頻発するジャム、異音などといった画像形成装置の異常を感知した場合には、データ入力部504に「異常感知有り情報」を入力するようになっている。
図8は、演算処理部503によって実施されるメイン制御シーケンスの概略を示すフローチャートである。このメイン制御シーケンスでは、まず、情報取得タイミングが到来したか否かについて判断される(S1)。具体的には、上述の画像形成装置のプリント命令やコピー命令に基づく画像形成動作や原稿読取動作が開始されたか否かについて判断される。かかるタイミングが到来していない場合には、制御フローがS1にループするので(S1でN)、そのタイミングが到来されるまで、制御フローの進行が待機されることになる。情報取得タイミングが到来すると(S1でY)、情報取得部501によって組情報が取得された後(S2)、所定期間が経過しているか否か、即ち、正常組データ群を構築すべき期間であるか否かが判断される(S3)。
このS3の判断工程で、所定期間が経過していない、即ち、正常組データ群を構築すべき期間であると判断されると(S3でN)、上述した正常組データ群構築処理が行われる(S4)。これにより、先のS2の工程で取得された組情報が、上述した取得データテーブル内に格納される。そして、正常組データ群構築処理が終わると、S1からのフローが再び実施される。
一方、S3の判断工程にて、所定期間が経過している、即ち、正常組データ群を構築すべき期間でないと判断されると(S3でY)、逆行列Aを構築済みであるか否かが判断される(S5)。そして、構築済みである場合(S5でY)には、制御フローがS10にループして、異常判定処理が行われる。これにより、構築済みの逆行列Aと、先にS2のステップで取得された組情報とに基づいてマハラノビス距離Dが算出されて、異常の有無が判定される。
S5の判断ステップにて、逆行列Aが構築済みでないと判断されると(S5でN)、上述した正規化処理(S6)、相関係数算出処理(S7)、相関係数行列構築処理(S8)、逆行列構築処理(S9)が順次実行される。これにより、逆行列Aが構築された後、異常判定処理(S10)が行われる。
異常判定処理(S10)が終了すると、次に、異常があったか否かについて判断される(S11)。そして、異常がなかった場合(S11でN)には、S1からの制御フローが再び実行される。これに対し、異常があった場合(S11でY)には、異常報知処理(S12)によって異常が報知された後、S1からの制御フローが再び実行される。この異常報知処理(S12)の一例としては、ユーザーに対して、文字情報、画像情報、音声情報などによって異常を報知することが挙げられる。また、通信回線を介して、保守サービス機関に異常の発生を報知させるようにしてもよい。報知を受けた保守サービス機関は、サービスマンをユーザーのもとに派遣して、画像形成装置の修理を行うことができる。
なお、S3の判断工程で参照する所定期間としては、画像形成装置の初運転開始から異常が急激に発生するまでの期間よりも短く設定することが望ましい。但し、短く設定し過ぎると、多様な使用態様に対応し得る正常組データ群を構築することができなくなる。例えば、画像形成装置の使用環境は、四季に応じて大きくことなってくるので、正常組データ群としては、1年を通した運転に基づいて構築することが望ましい。
図9は、図8に示した正常データ群構築処理のより詳細な処理内容を示すフローチャートである。この正常データ群構築処理では、まず、「異常感知有り情報」の入力があったか否かについて判断される(S41)。ユーザーがプリント動作中(原稿読取動作も含む、以下同様)に異音を感知したり、プリントアウトされた画像の著しい画質劣化を感知したりした場合には、データ入力部504に「異常感知有り情報」が入力される。この入力がなかった場合(S1でN)には、先のS2(図8参照)の工程で取得された組情報が、上述の取得データテーブルに格納された後、S1(図8参照)からの制御フローが再び実施される。一方、「異常感知有り情報」が入力された場合(S41でY)には、先のS2の工程で取得された組情報が外部に出力された後、S1からの制御フローが再び実施される。組情報の外部出力の一例としては、その文字情報をプリントアウトしたり、通信回線を介して保守サービス機関に送信したりすることが挙げられる。保守サービス機関は、ユーザーから通信回線等で送られてくる組情報と、画像形成装置の標準機の試運転に基づいて構築した標準的な逆行列とに基づいて、画像形成装置の異常の有無を判定することができる。
以上の構成の本異常判定装置においては、ユーザーのもとで個々の画像形成装置の正常組データ群を自動で構築することができる。また、ユーザーによって異常が感知されているときの画像形成装置から取得した組情報を省いて、正常データ群を構築することができる。これにより、工場出荷前の画像形成装置を製品毎に試運転するといった煩雑な作業を必要とせずに、ユーザーのもとで製品毎の正常データ群を自動で構築することができる。よって、画像形成装置を出荷する前の煩雑な作業を必要とせずに画像形成装置の異常の有無を製品毎に正確に判定することができる。
また、画像形成装置に僅かな異常が発生していたとしても、ユーザーがそれを異常と感じない場合には、そのときの組情報を正常なものとして正常組データ群の構築に用いることができる。このようにして正常組データ群を構築すれば、そのユーザーに見合った異常度合を境にして、異常であるか否かの判定を行うことができる。よって、ユーザー毎にそれぞれ適したタイミングで異常の発生を検知することができる。
また、個々の画像形成装置のための専用の正常組データ群を構築することで、各画像形成装置に共通の正常組データ群を用いる場合とは異なり、製品毎の部品精度誤差や組付誤差による異常判定精度の悪化を回避することができる。
なお、本異常判定装置においては、先に説明したように、ユーザーが異常を感知したときだけ、「異常感知有り情報」を入力するようになっている。即ち、異常感知有無情報として、異常を感じる旨を示す「異常感知有り情報」だけを受け付けさせるように、データ入力部504を構成している。異常感知有無情報を受け付ける方法としては、「異常感知有り情報」だけでなく、「異常感知無し情報」も受け付ける方法もある。しかしながら、この方法では、情報取得部501によって組情報を取得する毎に、異常を感知するのか、あるいは異常を感知しないのかについてユーザーに入力操作を行わせる必要が生じて、ユーザーの操作性を著しく悪化させてしまう。「異常感知有り情報」だけを受け付けて、受け付けない場合には「異常感知なし」とみなすことで、かかる操作性の悪化を回避することができる。
また、図9では、「異常感知有り情報」の入力があった場合に、情報取得部501によって取得した組情報を外部に出力して、作業者や外部装置に異常の判定を行わせる例を示したが、その組情報に基づいて演算処理部502に異常を判定させるようにしてもよい。図10は、このような判定を行う場合の正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャートである。この例では、本異常判定装置の情報記憶部503に、標準的な逆行列Aを予め記憶させている。「異常感知有り情報」の入力があった場合(S41)には、この標準的な逆行列Aと、S2の工程で取得された組情報とに基づいて、異常の判定が行われる(S43a)。そして、その後、S11(図8参照)の工程に進んで、異常があった場合にその旨が報知される。
次に、実施形態に係る異常判定装置に、より特徴的な構成を付加した各実施例の異常判定装置について説明する。
[実施例1]
本実施例1に係る異常判定装置は、先に示した図8のS3の判断工程における所定期間として、画像形成装置の初運転開始時から所定時間経過までの期間を参照するように構成されている。24時間×365日=8760時間、24時間×30日×6=4320時間などの、所定時間が経過するまでの期間である。かかる構成では、設定した時間が経過する間での環境変動を反映させた、正常組データ群を構築することができる。
[実施例2]
本実施例2に係る異常判定装置は、先に示した図8のS3の判断工程における所定期間として、画像形成装置の初運転開始から累積プリント動作回数が所定回数に達するまでの期間を参照するように構成されている。かかる構成では、ユーザーの画像形成装置の使用頻度にかかわらず、設定した累積プリント動作回数が完了するまでの分の組情報を確実に正常組データ群に反映させることができる。これにより、正常組データ群の構築に使用される組情報の数が不足することによる判定精度の低下を回避することができる。
[実施例3]
本実施例3に係る異常判定装置は、異常感知有無情報受付手段たるデータ入力部504として、外部から送られてくる「異常感知有り情報」の信号を受信する受信手段を用いている。よって、異常判定装置から離れた位置にあるパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)などから、異常判定装置に「異常感知有り情報」を入力することができる。1つの画像形成装置を複数台のパソコンで共有する場合などに有効である。また、後述するユーザー情報に基づく組情報の仕分けを行う場合に、そのユーザー情報を個々のパソコンから自動で取得することが可能になる。
[実施例4]
被検対象たる1台の画像形成装置を複数のユーザーが使用する場合では、その画像形成装置に対する正常/異常の感知度合が個々のユーザーによって異なってくる。例えば、あるユーザーが低濃度の画像を好む場合、少し濃度の高い画像が出力されると、異常画像であると感知する。これに対し、高濃度の画像を好む他のユーザーが、少し濃度の高い画像を出力した場合、このユーザーは正常画像であると感知する。このように、画像形成装置が同じ状態であっても、ユーザーによって異常の感知度合が異なってくる。また、ユーザーの職種や専門性の違いによっても、同様にして異常の感知度合が異なってくる。
それにもかかわらず、互いに異常の感知度合が異なる複数のユーザーによる「異常感知有り情報」をそれぞれ受付ながら、正常組データ群を1つだけ構築すると、次のような問題が起こってしまう。即ち、あるユーザーが正常であると感じる一方で、他のユーザーが異常であると感じるときの取得情報(組情報)を、正常データとして正常組データ群に組み込んでしまう。すると、あるユーザーに異常を感じないにもかかわらず異常を報知してしまったり、他のユーザーに異常を感じるにもかかわらず異常を報知しなかったりといった問題が発生してしまうのである。
そこで、本異常判定装置では、ユーザーの個人情報を受け付けるユーザー情報受付手段を設け、正常組データ群を個人情報毎に区別して構築させるように、演算処理部502を構成している。個々の人に対してそれぞれ専用の正常組データ群を構築するのである。このようにすることで、各個人やグループに見合った正常組データ群を構築して、それぞれに対して適切なタイミングで異常を報知することができる。
なお、ユーザー情報として、個人情報を受け付ける代わりに、グループ情報を受け付けて、そのグループ情報毎に正常組データ群を区別させるようにしてもよい。設計部門ユーザー、製造部門ユーザー、販売部門ユーザー、事務部門ユーザーなどといったグループ情報である。このようにすると、それぞれのユーザーグループ(職種や専門性などが共通するグループ)に見合った正常組データ群を構築して、それぞれに対して適切なタイミングで異常を報知することができる。
ユーザー情報受付手段としては、データ入力部504を兼用してもよいし、別に設けてもよい。また、ユーザー情報受付手段の種類としては、入力ボタン、受信手段、ユーザー情報読取手段などを例示することができる。
ユーザー情報受付手段として、入力ボタンを用いる場合には、個々のユーザー又はユーザーグループに対し、画像形成装置を操作する毎に、その入力ボタンによってユーザー情報を入力させる必要がある。画像形成装置から取得した組情報がどのユーザー又はユーザーグループに対応するものか把握しなければならないからである。よって、画像形成装置の操作後に、ユーザーに対してユーザー情報の入力が必要である旨を報知するようにすることが望ましい。
画像形成装置を使用する組織によっては、その使用状況を把握する目的で、個人毎又はグループ毎に磁気カード等の使用履歴書込手段をもたせて、その使用履歴書込手段を装着しないと画像形成装置を使用することができないようにしていることがある。このような場合には、ユーザー情報受付手段として、受信手段を用いることが望ましい。使用履歴書込手段に記録されているユーザー情報の画像形成装置による読取結果を、受信手段に受信させるのである。このようにすれば、個々のユーザーに対して、そのユーザー情報を自動で異常判定装置に入力させることができる。
ユーザー情報受付手段として、使用されるユーザー情報読取手段としては、個々のユーザー又はユーザーグループが所有しているIDカードに記録されている電子情報を読み取る手段を例示することができる。また、ユーザーの指紋を読み取るものであってもよい。何れにしても、入力ボタンと同様に、画像形成装置の操作後に、ユーザーに対してユーザー情報の入力が必要である旨を報知するようにすることが望ましい。
図11は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローでは、まず、ユーザーによって入力されたユーザー情報について新規であるか否かが判定される(S41)。新規でない場合(S41でY)には、各ユーザー情報毎に予め用意されている複数の取得データテーブルの中から、ユーザーによって入力されたユーザー情報に対応するものが選択される(S43)。また、新規でない場合(S41でN)には、そのユーザー情報に対応する取得データテーブルが用意されていないので、新たに構築されてから(S42)、ないので、S43の工程が実施される。ユーザー情報に対応する取得データテーブルが選択されると、次に、「異常感知有り情報」の入力があったか否かについて判断される(S44)。そして、入力がなかった場合(S44でN)には、選択した取得データテーブルに、S2(図8参照)で取得された組情報が格納された後、S1(図8参照)からの制御フローが再び実施される。これに対し、入力があった場合(S44でY)には、S7で取得された組情報と、予め用意されている標準的な逆行列とに基づく異常判定処理が実行された後、制御フローが図8のS11に進められる。
図12は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される逆行列構築前準備処理の制御フローを示すフローチャートである。この逆行列構築前準備処理は、図8に示したS5の工程とS6の工程との間で実施される。S5の工程で逆行列が構築済みでないと判断されると(N)、次に、ユーザーによって入力されたユーザー情報について新規であるか否かが判断される(S51)。新規である場合(S51でY)には、そのユーザー情報に対応する正常組データ群が構築されておらず、新たに構築される期間もない。よって、この場合には、異常の判定が行われることなく、S1からの制御フローが再び実行される。一方、ユーザー情報が新規でない場合には、既知の複数のユーザー情報に対応する複数の取得データテーブルのうち、ユーザーによって入力されたユーザー情報に対応するものが選択される(S52)。その後、図8のS6からのフローが実施されて、そのユーザー情報に対応する逆行列が新たに構築される。
図13は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される異常判定処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローでは、まず、ユーザーによって入力されたユーザー情報について新規であるか否かが判定される(S101)。そして、新規である場合(S101でY)には、そのユーザー情報に対応する逆行列が存在しないことによって異常を判定することができないので、判定が行われることなくS1からの制御フローが再び実行される。一方、新規である場合(S101でN)には、既知のユーザー情報に対応する複数の逆行列のうち、ユーザーによって入力されたユーザー情報に対応するものが選択される(S102)。そして、選択された逆行列Aと、S2(図8参照)で取得された組情報とに基づいて、マハラノビス距離Dが算出される(S103)。次に、マハラノビス距離Dの二乗について閾値以上であるか否かが判断される(S104)。そして、閾値以上である場合(S104でY)には、異常発生フラグがセットされた後(S105)、図8のS11の工程に進んで、異常があった場合にはその旨が報知される。これに対し、閾値未満である場合(S104でN)には、異常発生フラグが解除された後(S106)、図8のS11の工程に進んだ後、異常が報知されることなく、S1からの制御フローが再び実施される。
異常の構成の本異常判定装置においては、個々のユーザー又はユーザーグループに対して、それぞれに見合った逆行列Aを用いた画像形成装置の異常の判定を行って、それぞれに対して適切なタイミングで異常を報知することができる。
[実施例5]
画像形成装置は、連続プリント設定、1枚プリント設定、出力画像濃度設定、紙種設定などの違いにより、様々な画像形成条件で使用されることになる。異常の種類の中には、画像形成条件の違いによって感知性が大きくなったり、小さくなったりするものがある。例えば、出力画像濃度が高濃度に設定された画像形成条件では、中濃度に設定された場合に比べて、画像の部分的欠損(中抜け)が感知され易くなる。また、紙種が厚紙に設定された画像形成条件では、普通紙に設定された場合に比べて、画像の定着不良が感知され易くなる。また、画素数の多い画像が連続出力される画像形成条件では、多量のトナー補給に起因する地汚れが感知され易くなる。
それにもかかわらず、互いに異常の感知性の異なる複数の画像形成条件における「異常感知有り情報」をそれぞれ受付ながら、正常組データ群を1つだけ構築すると、次のような問題が起こってしまう。即ち、異常の感知性が比較的小さい画像形成条件(例えば1枚プリント)で取得された組情報を正常組データ群に反映させることにより、感知性が比較的大きい画像形成条件(例えば連続プリント)で異常が検知されなくなってしまう。
そこで、本異常判定装置においては、画像形成装置における画像形成条件を取得する画像形成条件取得手段を設け、異なる画像形成条件毎に正常組データ群を区別して構築させるように、演算処理部502を構成している。かかる画像形成条件取得手段としては、画像形成装置やパソコンなどから送られてくる画像形成条件の信号を受信する受信手段を例示することができる。
図14は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローにおいては、まず、画像形成条件取得手段によって画像形成条件が取得された後(S41)、個々の画像形成条件毎に予め複数用意されている取得データテーブルの中から、S41で取得された画像形成条件に対応するものが選択される(S42)。次いで、「異常感知有り情報」の入力があったか否かについて判断され(S43)。そして、入力がなかった場合(S43でN)には、S2(図8参照)で取得された組情報が、選択された取得データテーブルに格納された後(S44)、図8のS1からの制御フローが再び実施される。一方、入力があった場合(S43でY)には、組情報と、予め用意されている標準的な逆行列Aとに基づく異常判定処理が行われた後(S45)、図8のS11の工程に進んで、異常があった場合にその旨が報知される。
図15は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される逆行列構築前準備処理の制御フローを示すフローチャートである。先に図8に示したS5の工程で逆行列が構築済みでないと判断されると(N)、画像形成条件毎に複数用意されている取得データテーブルの1つが選択される(S51)。そして、図8のS6〜S9の工程によって、その取得データテーブルに対応する逆行列Aが構築される。その後、図示を省略しているが、図15のS51にループして、2つ目の取得データテーブル(先のテーブルとは画像形成条件が異なる)が選択される。そして、この取得データテーブルに対応する逆行列Aが図8のS6〜S9の工程によって構築される。「図15のS51→図15のS6〜S9→図15のS51」というシーケンスは、予め用意されている全ての画像形成条件に対応する逆行列Aが構築されるまで繰り返される。
図16は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される異常判定処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローでは、まず、画像形成条件毎に用意されている複数の逆行列Aの中から、S41(図14参照)で取得された画像形成条件に対応するものが選択される(S101)。次いで、選択された逆行列Aと、S2(図8参照)で取得された組情報とに基づいて、マハラノビス距離Dが算出された後(S102)、マハラノビス距離Dの二乗について閾値以上であるか否かが判断される(S103)。そして、閾値以上である場合(S103でY)には、異常発生フラグがセットされた後(S104)、図8のS11の工程に進んで、異常がある場合にはその旨が報知される。一方、閾値以上でない場合(S103でN)には、異常発生フラグが解除された後(S105)、図8のS11の工程に進む。そして、異常が報知されることなく、S1からの制御フローが再び実施される。
以上の構成の本異常判定装置においては、画像形成条件毎に区別して正常組データ群を構築することにより、異常の感知性が比較的小さい画像形成条件で取得された組情報を正常組データ群に反映させるといった事態を回避する。そして、これにより、感知性が比較的大きい画像形成条件で異常が検知され難くなるといった事態を抑えることができる。
[実施例6]
本実施例6に係る異常判定装置は、正常組データ群をユーザー毎に区別することに加えて、画像形成条件毎にも区別して構築するようになっている。
図17は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローでは、まず、ユーザーによって入力されたユーザー情報について新規であるか否かが判断される(S42)。そして、新規である場合(S41でY)には、そのユーザー情報に対応する取得データテーブルが、画像形成条件毎に複数作成された後、S43の工程に進められる。また、新規でない場合(S41でN)には、S43の工程がすぐに行われる。そして、S43の工程にて画像形成装置やプリンタ等から送られてくる画像形成条件のデータが取得される。次に、ユーザーによって入力されたユーザー情報に対応する複数の取得データテーブルのうち、S43で取得された画像形成王権に対応するものが選択された後(S44)、「異常感知有り情報」の入力についてあったか否かが判断される(S45)。そして、入力がなかった場合(S45でN)には、選択された取得データテーブルに、S2(図8参照)で取得された組情報が格納された後(S46)、図8のS1からの制御フローが再び実施される。一方、入力があった場合(S45でY)には、その組情報と、予め用意されている標準的な逆行列Aとに基づく異常判定処理が行われた後(S47)、図8のS11の工程に進む。
図18は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される逆行列構築前準備処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローでは、まず、ユーザーによって入力されたユーザー情報について新規であるか否かが判定される(S51)。そして、新規である場合(S51でY)には、異常の判定が行われることなく、図8のS1からの制御フローが再び実施される。一方、新規でない場合(S51でN)には、そのユーザー情報に対応して画像形成条件毎に複数用意されている取得データテーブルの1つが選択された後、それに基づいて逆行列Aが構築される(図8のS6〜S9)。そして、そのユーザー情報について画像形成条件毎に複数用意されている取得データテーブルの全てについて、それぞれ逆行列Aが構築されるまで、S51→S6〜S9というシーケンスが繰り返される。
図19は、本異常判定装置の演算処理部502によって実施される異常判定処理の制御フローを示すフローチャートである。この制御フローにおいて、ユーザーによって入力されたユーザー情報が新規でないと判断されると(S101でN)、そのユーザー情報に対応し、且つS41(図14参照)で取得された画像形成条件に対応する逆行列Aが選択される(S102)。次いで、その逆行列Aと、S2(図8参照)で取得された組情報とに基づいてマハラノビス距離Dが算出された後(S103)、Dの二乗について閾値以上であるか否かが判断される(S104)。そして、閾値以上である場合(S104でY)には、異常発生フラグがセットされる(S105)。これに対し、閾値以上でない場合(S104でN)には、異常発生フラグが解除される。
[実施例7]
本実施例7に係る異常判定装置は、被検対象である画像形成装置の筐体に組み込まれている。画像形成装置と一体形成されているのである。かかる構成では、画像形成装置の中で各種センサ等によって取得した各情報をデータ送信手段を介して、画像形成装置と別体の異常判定装置における情報取得手段たる受信手段に送るための構成を省いて低コスト化を図ることができる。また、画像形成装置の制御部を異常判定装置の演算処理部502と兼用したり、画像形成装置の操作入力装置(例えばタッチパネル)を異常判定装置のデータ入力部504や異常感知有無情報と兼用したりして低コスト化を図ることもできる。また、画像形成装置の操作表示装置を、異常判定装置の判定結果出力部505として兼用して、低コスト化を図ることもできる。
[実施例8]
本実施例8に係る異常判定装置は、その大部分が画像形成装置の筐体に組み込まれているが、異常感知有無情報受付手段が画像形成装置の筐体とは別の筐体に組み込まれている。少なくとも異常感知有無情報受付手段が画像形成装置と別体で形成されているのである。かかる構成では、演算処理部502や判定結果出力部505などに比べて、画像形成装置の機器と兼用し難い異常感知有無情報受付手段を、画像形成装置と別体で構成することで、画像形成装置を大幅に設計変更することなく、異常判定装置に「異常感知有り情報」を受け付けさせることができる。
なお、本異常判定装置を画像形成装置と別体で構成して、複数の画像形成装置に接続することで、複数の画像形成装置の異常判定を一括管理することも可能である。
以上、実施例1に係る異常判定装置においては、正常組データ群を構築する期間である所定期間として、被検対象たる画像形成装置の初運転開始時から所定時間経過までの期間を採用している。かかる構成では、設定した時間が経過する間での期間の環境変動を反映させた、正常組データ群を構築することができる。
また、実施例2に係る異常判定装置においては、正常組データ群を構築する期間である所定期間として、画像形成装置の累積動作回数である累積プリント動作回数が所定回数に達するまでの期間を採用している。かかる構成では、上述した理由により、正常組データ群の構築に使用される組情報の数が不足することによる判定精度の低下を回避することができる。
また、実施例3に係る異常判定装置においては、異常感知有無情報受付手段として、外部から送られてくる異常感知有無情報(異常感知有り情報)の信号を受信する受信手段を用いている。これにより、異常判定装置から離れた位置にあるパソコンなどから、異常判定装置に「異常感知有り情報」を入力することができる。また、ユーザー情報に基づく組情報の仕分けを行う場合に、そのユーザー情報を個々のパソコン等から自動で取得することが可能になる。
また、実施例4や実施例6に係る異常判定装置においては、ユーザーの個人情報又はグループ情報であるユーザー情報を受け付けるユーザー情報受付手段を設け、正常データ群をユーザー情報毎に区別して構築させるように、正常データ群構築手段たる演算処理部502を構成している。このように構成することで、上述した理由により、各個人やグループに見合った正常組データ群を構築して、それぞれに対して適切なタイミングで異常を報知することができる。
また、実施例4や実施例6に係る異常判定装置において、ユーザー情報受付手段として、外部から送られてくるユーザー情報の信号を受信するものを用いれば、使用履歴書込手段を例にして説明したように、被検対象が自動で取得したユーザー情報や、パソコンが自動で取得したユーザー情報を自動で受け付けて、ユーザーにユーザー情報を入力させるといった手間を省略することが可能になる。
また、実施形態や各実施例に係る異常判定装置においては、被検対象として、転写紙等の記録体に画像を形成する画像形成装置の異常を判定するので、複雑な機構について専門的な知識がないユーザーに対して、画像形成装置の異常の発生を知らせることができる。更には、画像形成装置の異常が発生した際に、その旨をユーザーや保守サービス機関に報知して、サービスマンを迅速に派遣させることができる。
また、実施例5や実施例6に係る異常判定装置においては、画像形成装置における画像形成条件を取得する画像形成条件取得手段を設け、正常組データ群を異なる画像形成条件毎に区別して構築させるように、演算処理部502を構成している。かかる構成では、上述した理由により、異常の感知性が比較的小さい画像形成条件で取得された組情報を正常組データ群に反映させて、感知性が比較的大きい画像形成条件で異常が検知され難くなるといった事態を回避することができる。
また、実施例5や実施例6に係る異常判定装置においては、画像形成条件取得手段として、画像形成装置又はこれに画像情報信号を送るパソコンから送られてくる画像形成条件の信号を受信するものを用いているので、画像形成条件を自動で受け付けることができる。よって、ユーザーに画像形成条件を入力させるといった手間のかかる作業を強いることなく、感知性が比較的大きい画像形成条件で異常が検知され難くなるといった事態を回避することができる。
また、実施形態や各実施例に係る異常判定装置においては、異常感知有無情報として、異常を感じる旨を示す「異常感知有り情報」だけを受け付けさせるように、異常感知有無情報受付手段を構成している。かかる構成では、上述した理由により、情報取得部501によって組情報を取得する毎に、異常を感知するのか、あるいは異常を感知しないのかについてユーザーに入力操作を行わせての操作性を著しく悪化させてしまうといった事態を回避することができる。
また、実施例7に係る異常判定装置においては、画像形成装置の筺体に組み込んでいるので、異常判定装置の部品の一部を画像形成装置の部品と兼用して低コスト化を図ることができる。
また、実施例8に係る異常判定装置においては、異常感知有無情報受付手段を画像形成装置の筺体とは別の筺体に組み込んでいるので、上述した理由により、画像形成装置を大幅に設計変更することなく、異常判定装置に「異常感知有り情報」を受け付けさせることができる。
被検対象となる画像形成装置を示す概略構成図。 同画像形成装置のプリンタ部を示す拡大構成図。 同画像形成装置のタンデム部の一部を示す部分拡大図。 同画像形成装置の電気回路の一部を示すブロック図。 実施形態に係る異常判定装置における電気回路の要部を示すブロック図。 同異常判定装置によって行われる正常組データ群構築処理から行列変換処理までの一連のプロセスを示すフローチャート。 マハラノビス距離Dの算出手順を示すフローチャート。 同異常判定装置の演算処理部によって実施されるメイン制御シーケンスの概略を示すフローチャート。 図8に示した正常データ群構築処理のより詳細な処理内容を示すフローチャート。 同演算処理部によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャート。 実施例4に係る異常判定装置の演算処理部によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャート。 同演算処理部によって実施される逆行列構築前準備処理の制御フローを示すフローチャート。 同演算処理部によって実施される異常判定処理の制御フローを示すフローチャート。 実施例5に係る異常判定装置の演算処理部によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャート。 同演算処理部によって実施される逆行列構築前準備処理の制御フローを示すフローチャート。 同演算処理部によって実施される異常判定処理の制御フローを示すフローチャート。 実施例6に係る異常判定装置の演算処理部によって実施される正常組データ群構築処理の制御フローを示すフローチャート。 同演算処理部によって実施される逆行列構築前準備処理の制御フローを示すフローチャート。 同演算処理部によって実施される異常判定処理の制御フローを示すフローチャート。
符号の説明
501 情報取得部(情報取得手段)
502 演算処理部(判定手段、正常データ群構築手段)
503 情報記憶部(情報記憶手段)
504 データ入力部
505 判定結果出力部

Claims (11)

  1. 異常の有無の判定対象である被検対象から、複数種類の情報の組合せからなる組情報を取得する情報取得手段と、正常な状態の該被検対象から取得された該組情報の集合からなる正常組データ群を機械読取可能に記憶する情報記憶手段と、該情報取得手段によって取得された該組情報である取得情報、及び該情報記憶手段に記憶されている該正常組データ群に基づいて、該取得情報の正常さ加減を示す指標値を算出し、算出結果に基づいて該被検対象の異常の有無を判定する判定手段とを備える異常判定装置において、
    上記被検対象に対するユーザーの異常感知の有無を示す情報である異常感知有無情報を受け付ける異常感知有無情報受付手段を設けるとともに、
    上記被検対象の初運転開始時から所定時間経過までの期間、あるいは、上記被検対象の累積動作回数が所定回数に達するまでの期間、に上記情報取得手段によって取得された複数の上記取得情報の中から、該異常感知有無情報受付手段によって該異常感知有無情報が受け付けられたときに取得された上記取得情報を除外し、残りの上記取得情報によって上記正常組データ群を構築する正常データ群構築手段を設けたことを特徴とする異常判定装置
  2. 請求項1の異常判定装置において、
    上記異常感知有無情報受付手段として、外部から送られてくる上記異常感知有無情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とする異常判定装置。
  3. 請求項1又は2の異常判定装置において、
    上記ユーザーの個人情報又はグループ情報であるユーザー情報を受け付けるユーザー情報受付手段を設け、上記正常組データ群を該ユーザー情報毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構築したことを特徴とする異常判定装置。
  4. 請求項の異常判定装置において、
    上記ユーザー情報受付手段として、外部から送られてくる上記ユーザー情報の信号を受信するものを用いたことを特徴とする異常判定装置。
  5. 請求項1乃至の何れかの異常判定装置であって、
    上記被検対象として、記録体に画像を形成する画像形成装置の異常を判定することを特徴とする異常判定装置。
  6. 請求項の異常判定装置において、
    上記画像形成装置における画像形成条件を取得する画像形成条件取得手段を設け、上記正常組データ群を異なる画像形成条件毎に区別して構築させるように、上記正常データ群構築手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。
  7. 請求項の異常判定装置において、
    上記画像形成条件取得手段として、上記画像形成装置又はこれに画像情報信号を送るコンピュータから送られてくる上記画像形成条件の信号を受信するものを用いたことを特徴とする異常判定装置。
  8. 請求項1乃至の何れかの異常判定装置において、
    上記異常感知有無情報として、異常を感じる旨を示す異常感知有り情報だけを受け付けさせるように、上記異常感知有無情報受付手段を構成したことを特徴とする異常判定装置。
  9. 請求項1乃至の何れかの異常判定装置において、
    上記被検対象の筺体に組み込んだことを特徴とする異常判定装置。
  10. 請求項の異常判定装置において、
    上記異常感知有無情報受付手段を、上記被検対象の筺体とは別の筺体に組み込んだことを特徴とする異常判定装置。
  11. 記録体に可視像を形成する可視像形成手段と、装置の異常を判定する異常判定手段とを有する画像形成装置において、
    上記異常判定手段として、請求項1乃至1の何れかの異常判定装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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