JP4466421B2 - 封止接点装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パワー負荷用のリレーや電磁開閉器等に用いられる封止接点装置に関する。
従来から、この種の封止接点装置としては、特開2003−197082号公報に示すものが提供されており、以下にこの封止接点装置について図11を用いて説明する。
この封止接点装置は、図11に示すように、一面が開口した絶縁材料製の封止容器101と、封止容器101内に配置される固定接点102aを備えて封止容器101の他面部に気密接合される一対の固定端子102,102と、両固定接点102a,102aにそれぞれ接離する可動接点103a,103aを備えて封止容器101内に配置される可動接触子103と、両可動接点103a,103aを露出させた状態で可動接触子103を収納する可動接触子ホルダーHと、挿通孔104aを備えて封止容器101の開口101aに気密接合される継鉄部104と、挿通孔104aを移動自在に挿通して一端が可動接触子ホルダーHに連結されるシャフト105と、継鉄部104の一面側に配置されるとともにシャフト105の他端が固定されて固定接点102aに可動接点103aが接離するように移動する可動鉄芯106と、可動鉄芯106を移動自在に収納して継鉄部104の一面側に気密接合される磁性材料製のキャップ部107と、可動接触子ホルダーH内に収納され可動接触子103を固定接点102a側へ付勢する接圧ばね108と、継鉄部104の一面と可動鉄芯106との間に介装され可動鉄芯106を継鉄部104から離間する方向へ付勢する復帰ばね109とからなる封止接点部100、及び、封止接点部100の可動鉄芯106を駆動するコイル等を有する電磁駆動部(図示せず)を備えている。
特開2003−197082号公報(第1図)
この封止接点装置は、常開型のものであり、初期状態では図11に示すように、固定接点102aと可動接点103aとが離間した状態となっている。そして、電磁駆動部のコイルが励磁されると、可動鉄芯106が継鉄部104に吸引されて、復帰ばね109の付勢に逆らって可動鉄芯106が継鉄部104に近接する方向(図11における上方向)へ移動していく。このとき、可動鉄芯106に固定されているシャフト105、及びシャフト105の一端に連結されている可動接触子ホルダーHも固定接点102a側に移動していき、やがて可動接触子103の可動接点103a,103aがそれぞれ対応する固定接点102a,102aに当接して、接点オンとなる。この状態からさらに可動鉄芯106が継鉄部104側へ移動する、いわゆるオーバートラベル時には、復帰ばね109に加えて接圧ばね108が撓められていき、これにより両接点102a,103aが所定の接圧力で当接する。
そして、電磁駆動部のコイルの励磁が切られると、可動鉄芯106は、接圧ばね108と復帰ばね109の付勢力によって、継鉄部104から離間する方向(図11における下方向)へ移動し、これに伴なって可動接点103aが固定接点102aから離間し、初期状態へと復帰する。
このような動作時に、可動鉄芯106の移動量(ストローク)Sに対して可動鉄芯106にかかる負荷Fは、図12のようになる。尚、図中K1は復帰ばね109の負荷を示し、K2は接圧ばね108の負荷を示し、K3は各ばね108,109の合成負荷(すなわち、可動鉄芯106を移動量Sだけ移動させるのに必要な力)を示している。また、S0は可動鉄芯106の移動量が0の初期状態であり、S1は両接点102a,103a間の接点ギャップであり、S2は可動鉄芯106の移動量の限界値である。
つまり、この封止接点装置では、接点オンとなるまでは、復帰ばね109の負荷K1のみが可動鉄芯106にかかり、接点オンとなった後は、復帰ばね109の負荷K1に加えて接圧ばね108の負荷K2が可動鉄芯106にかかることになる。したがって、図12に示すように、接点オン状態を安定して維持するには、少なくとも、可動鉄芯106の移動量がS1であるときの合成負荷K3の値、すなわち接点オン時の最低負荷F1を越える力が必要となる。
しかしながら、この従来の封止接点装置では、図12に示すように、オーバートラベル時(S1〜S2間)に可動鉄芯106にかかる負荷Fは、接圧ばね108及び復帰ばね109の合成負荷K3であるので、この傾きは両ばね108,109のばね定数の合計となる。そのため、移動量Sに対する負荷Fの変化は、S0〜S1の接点オフ時に比べて大きくなっている。したがって、たとえば、組立誤差や、使用による接点消耗等によって、一方の接点ギャップが他方の接点ギャップよりも大きくなった際には、一方の接点を閉じるのに必要な負荷F1が急激に増減してしまう。そのため、装置毎に接点オンとなる負荷F1が大きい振れ幅でばらつき、これにより封止接点装置の性能がばらつくという問題が生じていた。
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的は、性能のばらつきを低減でき、しかも低コスト化を図ることができる封止接点装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、請求項1の封止接点装置では、一面が開口した絶縁材料製の封止容器と、封止容器内に配置される固定接点を備えて封止容器の他面部に気密接合される固定端子と、挿通孔が穿設され、固定接点に接離する可動接点を一面に備えて封止容器内に配置される可動接触子と、挿通孔を備えて封止容器の開口に気密接合されて一面が可動接触子の他面に対向する継鉄部と、可動接触子の挿通孔及び継鉄部の挿通孔移動自在に挿通し、一端に可動接触子の一面に対向して可動接触子の固定接点側への移動を規制する規制部を備えるシャフトと、継鉄部の他面側に配置されるとともにシャフトの他端が固定されて固定接点に可動接点が接離するように移動する可動鉄芯と、可動鉄芯を移動自在に収納して継鉄部の他面側に気密接合されるキャップ部と、継鉄部の一面と可動接触子の他面との間に介装され可動接触子を固定接点側へ付勢して可動接点を固定接点に接触させる接圧ばねと、継鉄部の他面と可動鉄芯との間に介装され可動鉄芯を継鉄部から離間する方向へ付勢する復帰ばねとからなる封止接点部、及び封止接点部の可動鉄芯を駆動させる電磁駆動部を備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、接圧ばねと復帰ばねとの付勢方向が互いに逆向きとなるようにしているので、接点オンとなるまでは、可動鉄芯の移動方向に対して反対方向の復帰ばねの負荷と、可動鉄芯の移動方向に対して順方向の接圧ばねの負荷との差が負荷として可動鉄芯にかかり、接点オンとなった後は、復帰ばねのみの負荷が可動鉄芯にかかることになる。そのため、接点オンとなった後(オーバートラベル時)の可動鉄芯の移動量に対する負荷の傾きが復帰ばねのばね定数となり、従来例のようにオーバートラベル時の負荷が接圧ばねと復帰ばねのばね定数の和となるものに比べて、移動量に対する負荷の変化を極めて小さくすることができる。これにより、封止接点装置の性能のばらつきを低減することができる。しかも、従来例の封止接点装置とは異なり、接圧ばね及び可動接触子を収納する可動接触子ホルダーが必要なくなるから、低コスト化を図ることができるという利点がある。
請求項2の封止接点装置では、請求項1の構成に加えて、前記継鉄部の一面側に復帰ばねを固定する復帰ばね用固定部を一体に形成していることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、復帰ばね用固定部により復帰ばねを固定しているので、復帰ばねが継鉄部上を摺動することによる復帰ばねの位置ずれを抑制でき、これにより、ばねのかじ込み等の接点オン・オフ動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになる。しかも、復帰ばね用固定部を継鉄部に一体に形成しているので、部品点数を増加しなくて済み、これにより製造コストの増加を抑えることができる。
請求項3の封止接点装置では、請求項1又は請求項2の構成に加えて、前記継鉄部の他面側に接圧ばねを固定する接圧ばね用固定部を一体に形成していることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、接圧ばね用固定部により接圧ばねを固定しているので、接圧ばねが継鉄部上を摺動することによる接圧ばねの位置ずれを抑制でき、これにより、ばねのかじ込み等の接点オン・オフ動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになる。しかも、接圧ばね用固定部を継鉄部に一体に形成しているので、部品点数を増加しなくて済み、これにより製造コストの増加を抑えることができる。
請求項4の封止接点装置では、請求項1の構成に加えて、前記継鉄部に接圧ばねを固定するとともに復帰ばねを固定するばね固定部を一体に形成していることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、ばね固定部により復帰ばねと接圧ばねの両方を一括して固定しているので、両ばねが継鉄部上を摺動することによる両ばねの位置ずれを抑制でき、これにより、両ばねのかじ込み等の接点オン・オフ動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになる。しかも、ばね固定部を継鉄部に一体に形成しているので、部品点数が増加しなくて済み、さらに、1つのばね固定部によって両方のばねを固定しているので、継鉄部の両面側にそれぞれのばね用の固定部を設ける場合に比べて加工回数が1回で済み、これらにより製造コストの増加を抑えることができる。
請求項5の封止接点装置では、請求項1乃至4のいずれか1項の構成に加えて、前記可動接触子に接圧ばねを固定する固定部を一体に形成していることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、固定部により接圧ばねを固定しているので、接圧ばねが可動接触子上を摺動することによる接圧ばねの位置ずれを抑制でき、これにより、ばねのかじ込み等の接点オン・オフ動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになる。しかも、固定部を可動接触子に一体に形成しているので、部品点数を増加しなくて済み、これにより製造コストの増加を抑えることができる。
本発明は、接点オンとなった後は復帰ばねの負荷のみが可動鉄芯にかかるため、従来例のように接点オンとなった後の負荷が接圧ばねと復帰ばねのばね定数の和となるものに比べて、接点オン時の可動鉄芯の移動量に対する負荷の変化が小さくなり、これにより封止接点装置の性能のばらつきを低減することができるという効果があり、さらに、従来例の封止接点装置とは異なり、接圧ばね及び可動接触子を収納する可動接触子ホルダーが必要なくなるから、低コスト化を図ることができるという効果がある。
以下に、図1〜10を参照して本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
本実施形態の封止接点装置は、初期状態において接点オフとなる所謂常開型のものであり、図3に示すように、固定接点及び可動接点を備えた封止接点部1と、封止接点部1を駆動する電磁駆動部2を構成する継鉄ブロック20及びコイルブロック23と、封止接点部1に生じるアークを短時間で消去するためのカプセルヨーク3と、これら封止接点部1、電磁駆動部2、及びカプセルヨーク3を収納するハウジング4とを備えている。
封止接点部1は、図1に示すように、一面が開口した絶縁材料製の封止容器11と、封止容器11内に配置される固定接点12aを備えて封止容器11の他面部に気密接合される一対の固定端子12,12と、両固定接点12a,12aにそれぞれ接離する可動接点13a,13aを備えて封止容器11内に配置される可動接触子13と、挿通孔14aを備えて封止容器11の開口11aに気密接合される継鉄部14と、挿通孔14aを移動自在に挿通して一端に可動接触子13の固定接点12a側への移動を規制する規制部15aを備えるシャフト15と、継鉄部14の一面側に配置されるとともにシャフト15の他端が固定されて固定接点12a,12aに可動接点13a,13aが接離するように移動する可動鉄芯16と、可動鉄芯16を移動自在に収納して継鉄部14の一面側に気密接合されるキャップ部17と、継鉄部14の他面と可動接触子13との間に介装され可動接触子13を固定接点12a,12a側へ付勢して可動接点13a,13aを固定接点12a,12aにそれぞれ接触させる接圧ばね18と、継鉄部14の一面と可動鉄芯16との間に介装され可動鉄芯16を継鉄部14から離間する方向へ付勢する復帰ばね19とで構成されている。
封止容器11は、たとえばセラミック等の耐熱及び絶縁性を備えた材料から、一面側(図1における下面側)に開口11aを備えた箱状に形成され、他面側(図1における上面側)には固定端子12,12用の接点挿通孔11b,11bが設けられている。
固定端子12は、たとえば銅系材料等の導電性材料から形成され、長尺平板状の端子部12bと、端子部12bの長手方向一端側に面方向に突出するようにねじ止め等により固定された有底円筒状の円筒部12cとを備え、この円筒部12cの底部に固定接点12aが設けられている。また、端子部12bの長手方向中腹部には、一対の嵌入片12d,12dが突設されている。
可動接触子13は、たとえば銅系材料等の導電性材料から平板状に形成され、上記一対の固定端子12と対向する面には、両固定接点12a,12aとそれぞれ接離する可動接点13a,13aが設けられている。また、可動接触子13の略中央部には、シャフト15が挿通されるシャフト挿通孔13bが形成されている。
継鉄部14は、鉄等の磁性金属材料により少なくとも封止容器11の開口11aを閉塞できる程度の大きさの平板状に形成され、可動鉄芯16及び継鉄ブロック20とともに磁気回路を形成する。また、継鉄部14の略中央部には、シャフト15が挿通される挿通孔14aが形成され、継鉄部14の長手方向両側縁には、継鉄ブロック20と嵌合するための嵌合用突起14bが一体に突設されている。
シャフト15は、絶縁材料等から略丸棒状に形成されており、一端に可動接触子13の可動接点13aが設けられた面に当接して、可動接触子13の固定接点12a側への移動を規制する略円板状の規制部15aが形成されている。また、シャフト15の他端部はねじ溝(図示せず)が形成されている。
可動鉄芯(プランジャ)16は、略円柱状に形成され、一端側に復帰ばね19の一部が収納される大径穴部16aが設けられており、大径穴部16aの底部にはシャフト15の他端部が挿入される小径孔部16bが開口している。この小径孔部16bの内周面には、シャフト15のねじ溝に対応するねじ溝が形成されている。また、この可動鉄芯16の外周面には、軸方向に図示しない溝部が形成されている。
キャップ部(プランジャキャップ)17は、たとえば非磁性材料から形成され、可動鉄芯16の外径と略同寸法の内径を有する円筒部17aと、円筒部17aの一端開口を閉塞する底部17bと、円筒部17aの他端開口縁部から外方へ突出するフランジ部17cとを一体に備え、その軸方向の長さ寸法は、可動鉄芯16の長さ寸法よりも大きくなるようにして、可動鉄芯16の移動用スペースを確保している。また、このキャップ部17の円筒部17aの内側面は、可動鉄芯16が摺動する摺動面になっており、加えて上記可動鉄芯16の図示しない溝部に対応する突部(図示せず)が軸方向に突設されており、可動鉄芯16がキャップ部17内を摺動する際に、回転等しないようにガイドしている。
接圧ばね18は、たとえばコイルスプリング等であり、継鉄部14の他面(図1における上面)と可動接触子13との間に介装され可動接触子13を固定接点12a,12a側へ付勢して可動接点13a,13aを固定接点12a,12aにそれぞれ接触させるためのものである。
復帰ばね19は、たとえばコイルスプリング等であり、継鉄部14の一面(図1における下面)と可動鉄芯16との間に介装され可動鉄芯16を継鉄部14から離間する方向へ付勢するためのものである。
以上の部材が次のようにして取り付けられて図1に示す封止接点部1は構成されている。封止容器11には、各接点挿通孔11bから円筒部12cを封止容器11内に挿入した状態で固定端子12が封止容器11の他面部にロウ等の気密封止材50により気密接合される。この封止容器11内には、可動接触子13が各固定接点12aに可動接点13aを対向させるとともに、シャフト挿通孔13bにシャフト15を挿通させた状態で収納される。そして、封止容器11の開口11aを覆うように、継鉄部14が挿通孔14aからシャフト15の他端側を突出させた状態で、ロウ等の気密封止材51により気密接合される。このとき、継鉄部14の他面(図1における上面)と可動接触子13との間に、シャフト15に挿通された状態で接圧ばね18を介装して接圧ばね18により可動接触子13をシャフト15の規制部15aに弾接させる。また、この封止容器11内には、接点12a,13a間に生じるアークを短時間で消すためにガスが封入され、このようなガスとしては、アークが発生する温度領域で最も熱伝導に優れた水素ガスを主体とした混合ガスが用いられる。そして、継鉄部14の一面側(図1における下面側)には、可動鉄芯16を摺動自在に収納したキャップ部17がフランジ部17cでレーザー溶接等により気密接合されるのであるが、このとき、シャフト15の他端部を可動鉄芯16の小径孔部16bに螺入して固定するとともに、継鉄部14の一面と可動鉄芯16との間に、復帰ばね19を、可動鉄芯16の大径穴部16aに一部収納するとともに、シャフト15に挿通された状態で配置する。
このようにして構成された封止接点部1は、初期状態では、可動鉄芯16がキャップ部17の底部17bに当接した状態で収納されて、継鉄部14との間に所定距離(可動鉄芯16の移動量の限界値)S2を有している。また、可動接触子13は、シャフト15の規制部15aにより可動接点13aが固定接点12aから所定距離(接点ギャップ)S1だけ離間した状態で収納されている。
次に、封止接点部1を駆動する電磁駆動部2について説明する。電磁駆動部2は、図4に示すように、継鉄ブロック20と、コイルブロック23とを備え、コイルブロック23の図示しないコイルに電流を流して励磁することにより、可動鉄芯16を継鉄部14に吸引させ、これにより封止接点部1の駆動を行うものである。
継鉄ブロック20は、継鉄部14及び可動鉄芯16とともに磁気回路を構成するものであり、鉄等の磁性金属材料により略コ字状に形成されている。さらに詳しく説明すると、継鉄ブロック20は、互いに並行配置された側板21,21と、両側板21,21の基端部を連結する連結板22とを一体に備えている。各側板21の先端部には、継鉄部14の嵌合用突起14bが嵌合される嵌合凹部21aがそれぞれ形成されるとともに、側端部(図3における下端部)には、継鉄ブロック20をハウジング4に固定するための一対の固定用突起21b,21bが一体に形成されている。連結板22の略中央部には、キャップ部17が挿通される挿通孔22aが形成され、この挿通孔22aの開口縁部には、側板21の突出方向と同方向に円筒部22bが一体に突設されている。
コイルブロック23は、図示しないコイルと、該コイルが巻装されるコイルボビン24とを備えて、継鉄ブロック20の両側板21,21及び連結板22で囲まれる空間部に収まる程度の大きさに設定されている。コイルボビン24は、絶縁性材料から形成され、コイルが巻装される略円筒状の巻胴部25と、巻胴部25の軸方向一端側(継鉄部14側)に形成される略円板状の鍔部26と、巻胴部25の軸方向他端側(継鉄ブロック20側)に形成される略矩形状の鍔部27とを一体に備えている。コイルボビン24には、キャップ部17が貫挿される断面円形状のキャップ部用孔部24aが軸方向に貫設されており、このキャップ部用孔部24aは、継鉄ブロック20の円筒部22bを挿入できるように鍔部27側が拡径となっている。鍔部27には、継鉄ブロック20の連結板22が嵌合される嵌合凹部27aが形成され、さらに、コイルが電気的、機械的に接続される端子部27bが設けられている。また、端子部27bは、図4に示すように、端子板28に接続され、この端子板28に設けられたコイル用端子29,29と電気的に接続される。コイル用端子29は、たとえば銅系材料等の導電性材料から形成され、平板状の端子部29aと、端子部29aの長手方向一端部に突設され端子板28に接続される略L字状の接続端子29bと、端子部29aの短手方向両端側から突出する嵌入片29c,29cとを一体に備えている。
ところで、このコイルブロック23では、コイルボビン24の巻胴部25に第1のコイル(図示せず)を巻装するとともに、巻胴部25に第1のコイルを介して第2のコイル(図示せず)を巻装する、いわゆる2巻コイルを採用している。このような2巻コイルによれば、封止接点装置の接点オン時の大きな力が必要な際には起磁力の大きい方(或いは両方)を励磁して可動鉄芯16にかける力を大きくし、接点オンとなった後には起磁力の小さい方(或いはいずれか一方)のみを励磁することによって(この切替には外部回路等を用いる)、接点オン状態を保持できる程度まで可動鉄芯16にかける力を小さくするような動作が可能になる。したがって、このような2巻コイルを用いることで、接点オンとするのに必要な負荷が大きくても容易に対応することができ、しかも、接点オン後には、必要最低限な力で接点オン状態を保持することができるから、消費電力の低減を図り、封止接点装置を効率良く動作させることが可能になる。尚、両コイルの線径や巻数は同じであっても異なっていてもどちらでもよく、状況に応じて選択すればよい。またなお、この例では2巻コイルについて説明したが、単に1つのコイルを巻装してもよい。
カプセルヨーク3は、封止接点部1において固定接点12aから可動接点13aを引き離した際等に生じるアークを短時間で消去するためのものであり、磁性部材30と、一対の永久磁石31,31とで構成されている。磁性部材30は、鉄等の磁性金属材料から略コ字状に形成され、互いに対向する一対の側片30a,30aと、両側片30a,30aの基端部を連結する連結片30bとを一体に備えている。永久磁石31は、両側片30aにそれぞれ互いに対向するようにして取り付けられ、封止接点部1の封止容器11に可動接点13aの固定接点12aへの接離方向に略直交する方向の磁場を与えるためのものである。
ハウジング4は、たとえば絶縁性材料から形成され、封止接点部1及び電磁駆動部2が固定されるボディ40と、ボディ40に被着されるケース41とを備えている。ボディ40は、略平板状に形成されており、長手方向一端側に、封止接点部1の両固定端子12の端子部12bがそれぞれ貫挿される主端子用孔部40aが設けられるとともに、長手方向他端側に、電磁駆動部2のコイル用端子29の端子部29aが貫挿されるコイル端子用孔部40bが設けられている。また、ボディ40の長手方向中央部の短手方向両端側には、継鉄ブロック20の各一対の固定用突起21b,21bがそれぞれ嵌入される固定用孔部40c,40cが設けられている。さらに、ボディ40の外周縁部には、全周に亘ってケース固定用の段部40dが設けられている。ケース41は、一面が開口した箱状に形成されており、開口縁部をボディ40の段部40dに当接させた状態で、ボディ40に固定されるものである。
以上述べた封止接点部1、電磁駆動部2、カプセルヨーク3、及びハウジング4により本実施形態の封止接点装置は構成されており、これらは次のようにしてハウジング4に収納されている。封止接点部1には、封止容器11を覆うようにカプセルヨーク3が取り付けられるとともに、キャップ部17をコイルボビン24のキャップ部用孔部24aに挿入した状態でコイルブロック23が取り付けられる。
そして、このコイルブロック23には、鍔部27の嵌合凹部27aに継鉄ブロック20の連結板22を嵌合させるとともに、キャップ部用孔部24aに連結板20の円筒部22bを挿入した状態で、継鉄ブロック20が取り付けられ、同時に、継鉄ブロック20の両嵌合凹部21aが封止接点部1の継鉄部14の嵌合用突起14bに嵌合され、これにより、封止接点部1と電磁駆動部2とカプセルヨーク3とが連結される。
このように連結された封止接点部1と電磁駆動部2とカプセルヨーク3とは、封止接点部1の固定端子12,12の端子部12b,12bをボディ40の主端子用孔部40a,40aにそれぞれ貫挿させるとともに、電磁駆動部2のコイル用端子部29,29の端子部29a,29aをボディ40のコイル端子用孔部40b,40bにそれぞれ貫挿させ、且つ、電磁駆動部2の各固定用突起21bをボディ40の固定用孔部40cにそれぞれ嵌入した状態で、ボディ40に固定配置される。このとき、固定端子12の端子部12bに設けた一対の嵌入片12d,12dが主端子用孔部40aに嵌入されることで端子部12bがボディ40に固定され、同様に、コイル用端子29の端子部29aに設けた一対の嵌入片29c,29cがコイル端子用孔部40bに嵌入されることで端子部29aがボディ40に固定される。
そして、封止接点部1と電磁駆動部2とカプセルヨーク3とが固定されたボディ40に、ケース41が、開口縁部をボディ40の段部40dに当接させた状態で被着、固定されることでハウジング4が構成され、これにより、封止接点装置が完成する。
次に、本実施形態の封止接点装置の動作について説明する。本実施形態の封止接点装置は、上述したように常開型のものであり、初期状態では図1に示すように、接圧ばね18により固定接点12a側へ付勢されている可動接触子13の移動をシャフト15の規制部15aによって規制して、固定接点12aと可動接点13aとが離間した状態となっている。そして、電磁駆動部2のコイルが励磁されると、可動鉄芯16が継鉄部14に吸引されて、復帰ばね19の付勢に逆らって可動鉄芯16がシャフト15とともに継鉄部14に近接する方向(図1における上方向)へ移動していく。これに伴なって、シャフト15の規制部15aによる可動接触子13の固定接点12a側への移動規制が解除されていき、やがて、接圧ばね18の付勢によって可動接触子13は可動接点13a,13aがそれぞれ対応する固定接点12a,12aに当接する位置まで移動させられて、接点オンとなる。この状態からさらに可動鉄芯16が継鉄部14側へ移動する、いわゆるオーバートラベル時には、既に可動接触子13の可動接点13aが固定接点12aに当接していることにより接圧ばね18の負荷がなくなっており、単に復帰ばね19のみが撓められていくことになる。そして、電磁駆動部2のコイルの励磁が切られると、可動鉄芯16は、復帰ばね19の付勢力によって、継鉄部14から離間する方向(図1における下方向)へ移動していく。これに伴なってシャフト15の規制部15aが可動接触子13を接圧ばね18の付勢力に逆らう方向へ移動させて、可動接点13aを固定接点12aから引き離し、初期状態へと復帰する。
ここで、可動接点13aが固定接点12aから引き離された際には、上述したように接点12a,13a間にアークが発生することになるが、このアークはカプセルヨーク3の磁場によって可動接触子13の移動方向に直交する方向へ十分に引き伸ばされるとともに、封止容器11内に封入されたガスによって冷却され、これによりアーク電圧が急激に上昇し、このアーク電圧が接点間の電圧を上回った時点でアークが遮断される。つまり、本実施形態の封止接点装置では、カプセルヨーク3による磁気ブローと、封止容器11内に封入したガスによる冷却とで、アーク対策が講じられており、これによりアークを短時間で遮断することができるようになり、接点12a,13aの消耗が小さくなるようにしている。
以上述べたような接点のオン・オフ動作時に、可動鉄芯16の移動量(ストローク)Sに対して可動鉄芯16にかかる負荷Fは、図2にようになる。尚、図中K1は復帰ばね19の負荷を示し、K2は接圧ばね18の負荷を示し、K3は各ばね18,19の合成負荷(すなわち、可動鉄芯16を移動量Sだけ移動させるのに必要な力)を示している。また、S0は可動鉄芯16の移動量が0の初期状態であり、S1は両接点12a,13a間の接点ギャップであり、S2は可動鉄芯16の移動量の限界値である。
つまり、本実施形態の封止接点装置によれば、接圧ばね18を継鉄部14の他面と可動接触子13との間に介装して、可動接触子13を固定接点12a側へ付勢して可動接点13aを固定接点12aに接触させるようにするとともに、復帰ばね19を継鉄部14の一面と可動鉄芯16との間に介装して、可動鉄芯16を継鉄部14から離間する方向へ付勢するようにして、接圧ばね18と復帰ばね19との付勢方向が互いに逆向きとなるようにしているので、接点オンとなるまでは、可動鉄芯16の移動方向に対して反対方向の復帰ばね19の負荷K1と、可動鉄芯16の移動方向に対して順方向の接圧ばね18の負荷K2との差分が合成負荷K3として可動鉄芯16にかかり、接点オンとなった後は、復帰ばね19の負荷K1のみが可動鉄芯16にかかることになる。
そのため、オーバートラベル時(S1〜S2間)において、可動鉄芯16は、復帰ばね19の負荷(付勢力)のみを受けるので、合成負荷K3の傾きが復帰ばね19のばね定数となり、これにより、図11に示す従来例のようにオーバートラベル時の合成負荷K3の傾きが接圧ばねと復帰ばねのばね定数の和となるものに比べて、移動量Sに対する合成負荷K3の変化を極めて小さくすることができる。したがって、たとえば、組立誤差や、使用による接点消耗等によって、一方の接点ギャップS1が他方の接点ギャップS1よりも大きくなった場合でも、一方の接点を閉じるのに必要な負荷F1があまり増減せず、そのため、装置毎に接点オンとなる負荷F1が大きい振れ幅でばらつくことがなくなり、これにより封止接点装置の性能のばらつきを低減することができる。
しかも、本実施形態の封止接点装置では、図11に示す従来例の封止接点装置とは異なり、接圧ばね及び可動接触子を収納する可動接触子ホルダーHが必要なくなるため、低コスト化を図ることができるようになり、これにより、変動費を抑えることができるようになるという利点もある。
(実施形態2)
ところで、上記実施形態1の封止接点装置では、復帰ばね19を継鉄部14の一面側と可動鉄芯16との間に介在させているだけなので、動作時に、復帰ばね19が継鉄部14上を摺動し、位置ずれ等が生じるおそれがあった。
そこで、本実施形態の封止接点装置は、この問題を解決する手段として、図5(a),(b)に示すように、継鉄部14の一面側に、復帰ばね用固定部となる凹部60を一体に形成していることに特徴があり、その他の構成は上記実施形態1と略同様であるので、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
この凹部60は、図6(a),(b)に示すように、復帰ばね19の外径と略同程度の内径を有する略円形状のものであり、復帰ばね19の端部が嵌入されることで、復帰ばね19の摺動を抑制することができるようになっている。尚、このような凹部60の中央部には上記のシャフト15が挿通されるシャフト挿通孔14aが形成されているが、図6,7においては省略してある。
以上述べた本実施形態の封止接点装置によれば、復帰ばね用固定部により復帰ばね19を固定しているので、復帰ばね19が継鉄部14上を摺動することによる復帰ばね19の位置ずれを抑制でき、これにより、復帰ばね19の一部が継鉄部14のシャフト15用の挿通孔14a内に入り込んでシャフト15の移動を妨げるようなかじ込み等に起因する封止接点装置の動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになる。しかも、復帰ばね用固定部を継鉄部14に一体に形成しているので、封止接点装置の部品点数を増加しなくて済み、これにより製造コストの増加を抑えることができる。
ここで、上述したような復帰ばね用固定部は、図6(a),(b)に示す凹部60に限られるものではない。たとえば、図6(c),(d)に示すように、凹部60の底部に、復帰ばね19の内径と同程度の外径を有する略円筒状の突部61を凹部62と同心円となるように突設する構成とすることができる。この場合、凹部60の内周面と突部61の外周面との間に復帰ばね19の端部を嵌入することで、復帰ばね19を強固に固定することができる。また、略円筒状の突部61ではなく、図6(e),(f)に示すように、復帰ばね19の内径と同程度の外径を有する略円柱状の突部62を同様に突設してもよい。
一方、図6(g),(h)に示すように、復帰ばね19の内径と略同程度の外径を有する略円筒状の突部63を突設する構成とすることができる。この場合、突部63を復帰ばね19に嵌入することで、復帰ばね19を固定することができる。また、略円筒状の突部63ではなく、図6(i),(j)に示すように、復帰ばね19の内径と同程度の外径を有する略円柱状の突部64を同様に突設してもよい。
或いは、図7(a),(b)に示すように、復帰ばね19の外径と同程度の内径を有する略円筒状の突部65を突設する構成とすることができる。この場合、復帰ばね19の端部を突部65内に嵌入することで、復帰ばね19を固定することができる。加えて、この構成に、図7(c),(d)に示すように、復帰ばね19の内径と同程度の外径を有する略円柱状の突部66を突部65と同心円となるように突設するようにしてもよい。この場合、突部65の内周面と突部66の外周面との間に復帰ばね19の端部を嵌入することで、復帰ばね19を強固に固定することができるようになる。
また、図7(e),(f)に示すように、復帰ばね19の内径と同程度の外径を有する略円柱状の突部67を突設し、この突部67の外周面をテーパ状に形成して、突出するにつれて狭径となるようにしてもよい。この場合、突部67を復帰ばね19に挿入することで、復帰ばね19を固定することができる。
逆に、図7(g),(h)に示すように、復帰ばね19の外径と同程度の内径を有する略円形状の凹部68を凹設し、この凹部68の内周面をテーパ状に形成して、開口側へいくにつれて拡径となるようにしてもよい。この場合、復帰ばね19の端部を凹部68に挿入することで、復帰ばね19を固定することができる。
さらに、図7(i),(j)に示すように、上記の凹部68に上記の突部67を同心円となるように形成するようにしてもよい。この場合、凹部68の内周面と突部67の外周面との間に復帰ばね19の端部を挿入することで、復帰ばね19を固定することができるようになる。
(実施形態3)
上記実施形態2は、復帰ばね19の固定に関するものであったが、本実施形態は、接圧ばね18の固定に関するものである。
つまり、上記実施形態1の封止接点装置では、接圧ばね18は継鉄部14の他面側と可動接触子13との間に介在されているだけであるから、復帰ばね19同様、動作時に継鉄部14上を摺動して位置ずれする等の問題が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態の封止接点装置では、この問題を解決する手段として、図8(a),(b)に示すように、継鉄部14の他面側に、接圧ばね用固定部となる凹部70を一体に形成している。尚、その他の構成は上記実施形態1と略同様であるので、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
この凹部70は、図8(b)に示すように、接圧ばね18の外径と略同程度の内径を有する略円形状のものであり、接圧ばね18の端部が嵌入されることで、接圧ばね18の摺動を抑制することができるようになっている。
以上述べた本実施形態の封止接点装置によれば、接圧ばね用固定部により接圧ばね18を固定しているので、接圧ばね18が継鉄部14上を摺動することによる接圧ばね18の位置ずれを抑制でき、これにより、接圧ばね18の一部が継鉄部14のシャフト15用の挿通孔14a内に入り込んでシャフト15の移動が妨げられるようなかじ込み等に起因する封止接点装置の動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになる。しかも、接圧ばね用固定部を継鉄部14に一体に形成しているので、封止接点装置の部品点数を増加しなくて済み、これにより製造コストの増加を抑えることができる。
また、上述したような接圧ばね用固定部は、図8に示す凹部70に限られるものではなく、たとえば上記実施形態2で述べた図6〜図7に示すものを復帰ばねから接圧ばねに対応する寸法に変更して使用することもでき、さらに状況に応じて様々な形状にしてもよい。
(実施形態4)
ところで、上記実施形態2の復帰ばね用固定部と、上記実施形態3の接圧ばね用固定部とを継鉄部14にそれぞれ設ければ、接圧ばね18と復帰ばね19の両方を固定することができ、いずれか一方のみを設けた場合に比べて、さらに動作の安定性を向上させることが可能である。
しかしながら、この場合、継鉄部14の両面にそれぞれ固定部用の加工をしなければならないため、作業性が悪いという問題が生じる。
そこで、本実施形態では、かかる問題を解決するために、図9(a),(b)に示すように、継鉄部14の一部を一面側から他面側へ押圧加工して、一面側に凹部80a、他面側に突部80bを有するばね固定部80を形成するようにしている。ここで、凹部80aは、復帰ばね19の外径と同程度の内径を有する略円形状のものであり、突部80bは、接圧ばね18の内径と同程度の外径を有する略円柱状のものである。尚、その他の構成は上記実施形態1と略同様であるので、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
つまり、このばね固定部80は、凹部80aで復帰ばね19を固定するとともに、突部80bで接圧ばね18を固定して、これにより、両ばね18,19を同時に固定することができるようになっている。
したがって、本実施形態の封止接点装置によれば、ばね固定部80により復帰ばね19と接圧ばね18の両方を一括して固定しているので、両ばね18,19が継鉄部14上を摺動することによる両ばね18,19の位置ずれを抑制でき、これにより、両ばね18,19のかじ込み等の動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになり、しかも、継鉄部14に一体に形成しているので、部品点数を増加しなくて済む。さらに、1つのばね固定部によって両方のばね18,19をそれぞれ固定できるので、継鉄部14の両面側にそれぞれのばね用固定部を設ける場合に比べて加工回数が1回で済むから、作業性を向上することができる。
また、このばね固定部80は、上記の図9に示すものに限られるものではなく、継鉄部14の一部を他面側から一面側へ押圧加工して、一面側に復帰ばね19固定用の突部、他面側に接圧ばね固定用の凹部を有するようにしてもよい。
(実施形態5)
一方、上記実施形態3,4では、継鉄部14に接圧ばね18を固定するようにしていたが、接圧ばね18は、上述したように継鉄部14の他面側と可動接触子13との間に介在されるものであるから、本実施形態の封止接点装置では、図10(a),(b)に示すように、可動接触子13の継鉄部14と対向する面側に、接圧ばね18を固定する固定部となる凹部90を一体に形成している。
この凹部90は、図10(b)に示すように、接圧ばね18の外径と略同程度の内径を有する略円形状のものであり、接圧ばね18の端部が嵌入されることで、接圧ばね18の摺動を抑制することができるようになっている。尚、本実施形態の封止接点装置のその他の構成は上記実施形態1と略同様であるので、同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
以上述べた本実施形態の封止接点装置によれば、可動接触子13に設けた固定部により接圧ばね18を固定しているので、接圧ばね18が可動接触子13上を摺動することによる接圧ばね18の位置ずれを抑制でき、これにより、接圧ばね18の一部が可動接触子13のシャフト挿通孔13bに入り込んでシャフト15の移動が妨げられるようなかじ込み等に起因する封止接点装置の動作への悪影響を回避して、安定した動作を得ることができるようになる。しかも、固定部を可動接触子13に一体に形成しているので、封止接点装置の部品点数を増加しなくて済み、これにより製造コストの増加を抑えることができる。
また、本実施形態の固定部は、図10に示す凹部90に限られるものではなく、たとえば上記実施形態2で述べた図6〜図7に示すものを復帰ばねから接圧ばねに対応する寸法に変更して使用することもでき、さらに状況に応じて様々な形状にしてもよい。
勿論、本実施形態の可動接触子13に接圧ばね18の固定部を設ける構成は、上記実施形態2〜4に採用することができ、これにより、さらなる動作の安定性を図ることができる。
本発明の実施形態1の封止接点装置の要部の概略断面図である。 同上の封止接点装置の動作説明図である。 同上の封止接点装置の分解斜視図である。 同上の封止接点装置の部分断面図である。 (a)は、本発明の実施形態2の封止接点装置の要部の概略断面図であり、(b)は、同図(a)にAで示す部位の拡大図である。 (a)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(b)は、同図(a)の断面図であり、(c)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(d)は、同図(c)の断面図であり、(e)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(f)は、同図(e)の断面図であり、(g)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(h)は、同図(g)の断面図であり、(i)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(j)は、同図(i)の断面図である。 (a)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(b)は、同図(a)の断面図であり、(c)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(d)は、同図(c)の断面図であり、(e)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(f)は、同図(e)の断面図であり、(g)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(h)は、同図(g)の断面図であり、(i)は、ばね固定部の一例の説明図であり、(j)は、同図(i)の断面図である。 (a)は、本発明の実施形態3の封止接点装置の要部の概略断面図であり、(b)は、同図(a)にBで示す部位の拡大図である。 (a)は、本発明の実施形態4の封止接点装置の要部の概略断面図であり、(b)は、同図(a)にCで示す部位の拡大図である。 (a)は、本発明の実施形態5の封止接点装置の要部の概略断面図であり、(b)は、同図(a)にDで示す部位の拡大図である。 従来の封止接点装置の要部の概略断面図である。 同上の封止接点装置の動作説明図である。
符号の説明
1 封止接点部
11 封止容器
11a 開口
12a 固定接点
13 可動接触子
13a 可動接点
14 継鉄部
14a 挿通孔
15 シャフト
15a 規制部
16 可動鉄芯
18 接圧ばね
19 復帰ばね

Claims (5)

  1. 一面が開口した絶縁材料製の封止容器と、封止容器内に配置される固定接点を備えて封止容器の他面部に気密接合される固定端子と、挿通孔が穿設され、固定接点に接離する可動接点を一面に備えて封止容器内に配置される可動接触子と、挿通孔を備えて封止容器の開口に気密接合されて一面が可動接触子の他面に対向する継鉄部と、可動接触子の挿通孔及び継鉄部の挿通孔移動自在に挿通し、一端に可動接触子の一面に対向して可動接触子の固定接点側への移動を規制する規制部を備えるシャフトと、継鉄部の他面側に配置されるとともにシャフトの他端が固定されて固定接点に可動接点が接離するように移動する可動鉄芯と、可動鉄芯を移動自在に収納して継鉄部の他面側に気密接合されるキャップ部と、継鉄部の一面と可動接触子の他面との間に介装され可動接触子を固定接点側へ付勢して可動接点を固定接点に接触させる接圧ばねと、継鉄部の他面と可動鉄芯との間に介装され可動鉄芯を継鉄部から離間する方向へ付勢する復帰ばねとからなる封止接点部、及び封止接点部の可動鉄芯を駆動させる電磁駆動部を備えることを特徴とする封止接点装置。
  2. 前記継鉄部の一面側に復帰ばねを固定する復帰ばね用固定部を一体に形成していることを特徴とする請求項1に記載の封止接点装置。
  3. 前記継鉄部の他面側に接圧ばねを固定する接圧ばね用固定部を一体に形成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の封止接点装置。
  4. 前記継鉄部に接圧ばねを固定するとともに復帰ばねを固定するばね固定部を一体に形成していることを特徴とする請求項1に記載の封止接点装置。
  5. 前記可動接触子に接圧ばねを固定する固定部を一体に形成していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の封止接点装置。
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