JP2012104366A - 接点装置 - Google Patents

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Sumihisa Fukuda
純久 福田
Ritsu Yamamoto
律 山本
Hideki Enomoto
英樹 榎本
Yoji Ikeda
陽司 池田
Ryosuke Ozaki
良介 尾▲崎▼
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Abstract

【課題】接点間の接圧及びアーク遮断性能を効率よく高めることが可能な接点装置を提供する。
【解決手段】固定接点32を有する一対の固定端子33及び固定接点32に接離する可動接点34が上面に並設される可動接触子35からなる接点ブロック3と、固定接点32に可動接点34が接離するように可動接触子35を駆動する駆動ユニット8と、駆動ユニット8の駆動力によって移動しない容器61と、可動接点34の並設方向に交差する左右方向の磁束を容器61内に発生させる永久磁石46と、容器61に固定されて可動接触子35の上面に対向するヨーク体46とを備え、一対の可動接点34の内で、一方の可動接点34は、容器61の前方の内壁よりも後方の内壁側に位置し、他方の可動接点34は、後方の内壁よりも前方の内壁側に位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、接点装置に関するものである。
従来から、可動接点が配設された可動接触子の一面に対向してヨーク板を配設することで、接点間が導通して可動接触子に電流が流れた際、可動接触子に固定接点側への電磁力を発生させ、接点間の接圧の増大を図った接点装置がある(例えば特許文献1参照)。
上記接点装置の一例として、例えば、図35に示すように、固定接点32を有した一対の固定端子33と、可動接点34を有した可動接触子35と、接圧ばね71と、保持体72と、容器73と、ヨーク板74と、可動軸75とを備えたものがある。以下、図35における上下左右を基準として説明を行う。
固定端子33は、略円柱状に形成されて下端面に固定接点32が固着されている。
容器73は、セラミック材料等の耐熱材料により、下端が開口した中空略矩形箱型に形成される。そして、容器73の上面に一対の固定端子33が貫設されることで、容器73内に固定接点32が並設される。
可動接触子35は、導電性材料から略矩形板状に形成され、上面の左右両端側に可動接点34が各々配設されている。そして、可動接触子35は、容器73内において可動接点34を固定接点32に対向させた状態で配設される。
接圧ばね71は、コイルスプリングからなり、上端が可動接触子35の下面略中央に当接する。
保持体72は、断面略矩形枠型に形成され、電磁石ブロック2によって軸方向に駆動する可動軸75が連結される。
ヨーク板74は、磁性材料から略矩形板状に形成され、保持体72の上面内側に固定されている。
そして、保持体72の底面とヨーク板74との間に、可動接触子35及び接圧ばね71
が配設される。ここで、接圧ばね71は、圧縮状態で配設される。そして、接圧ばね71の下端が保持体72の下面に当接し、可動接触子35は、接圧ばね71によって上方へ押圧されてヨーク板74に当接する。
上記接点装置では、電磁石ブロックによって可動軸75が上方向へ移動し、当該移動に伴って保持体72が上方向、つまり、固定接点32側へ移動する。続いて、保持体72に保持された可動接触子35も当該保持体72の移動に伴って上方向へ移動し、可動接点34が固定接点32に当接し、接点間が導通する(図26(a)参照)。
そして、可動接点34が、固定接点32に当接することで、可動接触子34の固定接点32側への移動が規制され、可動軸75が更に上方向へ移動しても可動接触子35の位置は変化しない。一方、保持体72は、上方へ移動を続けるため、その下面と可動接触子35との間の距離が短くなり、接圧ばね71が更に圧縮されて可動接触子35に対する固定接点32側への押圧力が増大し、接点間の接圧が大きくなる。以下、接点間が導通した後に、保持体72が移動する距離をオーバートラベル量(OT量)と称する。
また、ヨーク板74は、保持体72に固定されていることから、保持体72の上方向への移動に連動して上方向へ更に移動し、可動接触子35との距離(以下、ギャップG5と称する)が上記OT量に比例して大きくなる。
また、可動接触子35は、接点間が導通して電流が流れることで、その周囲に磁束が形成される。ここで、図37(a)に示すように、可動接触子35の近傍にヨーク(例えばヨーク板74)が配設されていない場合には、可動接触子35の周囲には略同心円状の磁束が形成される。一方、図37(b)に示すように、可動接触子35の近傍にヨーク板74が配設されている場合、可動接触子35の周囲に発生する磁束がヨーク板74側へ引き寄せられ、可動接触子35の周囲に発生する磁束のバランスが崩れる。具体的に説明すると、図37(b)において紙面の奥側から手前側へ向かって可動接触子35に電流が流れている場合、可動接触子35内を右から左へ通過する磁束の数よりも、可動接触子35内を左から右へ通過する磁束のほうが多くなる。ここで、可動接触子35内を右から左へ通過する磁束は、可動接触子35に対して下向きの電磁力を発生させる。一方、可動接触子35を左から右へ通過する磁束は、可動接触子35に対して上向きの電磁力を発生させる。つまり、可動接触子35には、下向きの電磁力よりも上向きの電磁力が大きく働く。従って、可動接触子35には、接圧ばね71から受ける押圧力と上記電磁力との2つの上向きの力が働く。ここで、可動接触子35に発生する上記電磁力は、上記ギャップG5が小さいほど大きくなり、上記ギャップG5が大きいほど上記電磁力は小さくなる。
また、上記接点装置において、可動接点34が固定接点32に接離する際、接点間で発生するアーク電流を短時間で消弧するために、接点部を介して互いに対向する一対の永久磁石46を備えたものがあった。上記一対の永久磁石46を備えた接点装置では、ヨーク板74が、一対の永久磁石46と共に、接点部の近傍を通る磁路を形成することで、各接点部における磁束密度の向上を図り、アーク遮断性能を高めようとするものであった。
特開2010−010056号
しかしながら、上記接点装置では、OT量に比例してギャップG5が大きくなることから、OT量を大きくすると、接圧ばね36から受ける押圧力は増大するが、ヨーク板74による電磁力は減少してしまう。そのため、接点間の接圧を効率良く高めることができないといった問題があった。
また、上記接点装置では、OT量が大きくなるに従って、ヨーク板74と各接点部との距離が長くなり、接点部における磁束密度を効率良く高めることができなかった。そのため、アーク遮断性能の向上を効率よく行うことができないといった問題があった。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、接点間の接圧、及びアーク遮断性能を効率よく高めることが可能な接点装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の接点装置は、固定接点を有する一対の固定端子、及び前記一対の固定接点にそれぞれ接離する一対の可動接点が一面に並設される可動接触子からなる接点ブロックと、前記固定接点に前記可動接点が接離するように前記可動接触子を駆動する駆動手段と、前記可動接触子を収納し、前記駆動手段の駆動力によって移動しない中空状の容器と、前記可動接点の並設方向である第一の方向に交差する第二の方向の磁束を前記容器内に発生させる永久磁石と、前記容器に固定され、前記可動接触子の一面に対向する第一のヨークとを備え、前記一対の可動接点の内で、一方の可動接点は、前記第二の方向に直交する第三の方向において、前記容器の一方の内壁よりも他方の内壁側に位置し、他方の可動接点は、前記第三の方向において、前記容器の他方の内壁よりも一方の内壁側に位置することを特徴とする。
また、この接点装置において、前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねと、前記可動接触子の一面に当接して当該可動接触子の前記固定接点側への移動を規制する規制部と、前記可動接触子に形成される挿通孔を移動自在に挿通して前記規制部に連結される可動軸と、前記可動接点が前記固定接点に接離するように前記可動軸を駆動させる電磁石ブロックとを備えることが好ましい。
また、この接点装置において、前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねと、前記接圧ばねを保持する保持体と、当該保持体に連結される可動軸と、前記可動接点が前記固定接点に接離するように前記可動軸を駆動させる電磁石ブロックとを備え、前記保持体は、前記可動接触子の一面に当接して当該可動接触子の前記固定接点側への移動を規制する規制部を有することが好ましい。
また、この接点装置において、前記可動接触子は、平板状に形成され、
前記第一のヨークは、前記規制部と対向する位置に当該規制部を収納可能な凹部が形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記可動接触子は、一面に前記規制部を収納する凹部が形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記可動接触子は、一面に前記規制部を収納する第一の凹部が形成され、前記第一のヨークは、前記第一の凹部と対向する位置に前記規制部を収納可能な第二の凹部が形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記第一のヨークは、平板状に形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記第一のヨークは、前記可動接触子に対向する平板状の基部と当該基部の端部から可動接触子側へ向けて延設される一対の延設部とから略断面略コの字状に形成されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の接点装置。
また、この接点装置において、前記可動接触子に固定されて当該可動接触子を介して前記第一のヨークに対向する第二のヨークを備えることが好ましい。
また、この接点装置において、前記第一、第二のヨークは、少なくともいずれか一方が平板状に形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記第一、第二のヨークは、少なくともいずれか一方が可動接触子に対向する平板状の基部と、当該基部の端部から可動接触子側へ向けて延設される一対の延設部とから略断面略コの字状に形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記第一、第二のヨークの間のギャップは、少なくとも前記可動接点と前記固定接点とが当接した際に、前記可動接触子の側端部に対向することが好ましい。
また、この接点装置において、前記第一のヨークは、前記可動軸の軸方向において、前記第二のヨークに比べて厚みが厚く形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねを有し、前記第二のヨークは、前記可動接触子に当接する面とは反対の面に前記接圧ばねの一端が嵌まり込む溝部が形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねを有し、前記第二のヨークは、前記可動接触子に当接する面とは反対の面に前記接圧ばねの一端に嵌まり込む突部が形成されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記永久磁石は、前記第二の方向における前記ケースの両端面の各々に対向して設けられ、前記第三の方向における前記ケースの両端面の内、少なくとも一方の端面に対向して前記一対の永久磁石の異極間を接続する第三のヨークを備えることが好ましい。
また、この接点装置において、前記永久磁石は、第三の方向における前記ケースの両端面の内、少なくとも一方の端面に対向して設けられ、前記第二の方向における前記ケースの両端面の各々に対向する一対の第三のヨークを備え、前記一対の第三のヨークの一方が前記永久磁石のN極側に接続され、他方が前記永久磁石のS極側に接続されることが好ましい。
また、この接点装置において、前記可動接触子は、前記一対の可動接点を結ぶ直線が前記磁束の方向に対して45度の角度をなして設けられることが好ましい。
また、この接点装置において、前記固定接点は、前記固定端子に一体、または、別体に設けられることが好ましい。
また、この接点装置において、前記可動接点は、前記可動接触子に一体、または、別体に設けられることが好ましい。
本発明では、接点間の接圧、及びアーク遮断性能を効率よく高めることが可能な接点装置を提供することができるという効果がある。
本発明の実施形態1における接点装置の概略斜視図を示す。 同上における接点装置の要部断面図を示す。 同上における接点装置の別形態の要部拡大図を示す。 同上における接点装置の断面図を示す。 同上における接点装置の要部概略図を示す。 同上における接点装置を備えた電磁継電器の断面図を示す。 同上における接点装置を備えた電磁継電器の分解斜視図を示す。 同上における接点装置を備えた電磁継電器の外観図を示す。 同上における接点装置の別形態における要部概略図を示す。 同上における接点装置の別形態における断面図を示す。 同上における接点装置の別形態における断面図を示す。 同上における接点装置の別形態における断面図を示す。 同上における接点装置の別形態における断面図を示す。 同上における接点装置の別形態における断面図を示す。 本発明の実施形態2における接点装置の概略斜視図を示す。 同上における接点装置が備えるヨーク体の斜視図を示す。 同上における接点装置の要部拡大図を示す。 本発明の実施形態3における接点装置の概略斜視図を示す。 同上における接点装置の断面図を示す。 同上における接点装置の断面図を示す。 同上における接点装置の要部概略図を示す。 本発明の実施形態4における接点装置の概略斜視図を示す。 同上における接点装置の要部断面図を示す。 同上における接点装置の要部断面図を示す。 同上における接点装置の要部拡大図を示す。 同上における接点装置の別形態における要部拡大図を示す。 本発明の実施形態5における接点装置の断面図を示す。 同上における接点装置の分解斜視図を示す。 同上における接点装置の要部断面図を示す。 同上における接点装置の要部断面図を示す。 同上における接点装置の要部拡大図を示す。 同上における接点装置の別形態における断面図を示す。 同上における接点装置の断面図を示す。 本発明の実施形態6における接点装置の要部拡大図を示す。 従来例における接点装置の断面図を示す。 同上における接点装置の断面図を示す。 同上における接点装置の要部概略図を示す。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態の接点装置について図1〜4を用いて説明を行う。なお、以下、図1における上下左右を基準とし、上下左右方向と直交する方向を前後方向として説明を行う。
本実施形態の接点装置は、図1に示すように、固定端子33及び可動接触子35及び接圧ばね36及び容器61からなる接点ブロック3と、駆動ユニット8と、ヨーク体(第一のヨーク)63と、一対の永久磁石46とを備えている。以下、可動接点34が、固定接点32に接離する箇所を接点部と称する。
封止容器61は、セラミック等の耐熱性材料により、下面か開口した中空矩形箱型に形成され、上面に一対の貫通孔61aが形成されている。
固定端子33は、銅等の導電性材料により略円柱状に形成され、上端部が拡径されて円板状の鍔部33aが形成され、下端面には、固定接点32が固着されている。なお、固定接点32は、固定端子33と一体に形成されていてもよい。そして、固定端子33は、その下端側が容器61の貫通孔61aに上方から挿入されて容器61内に突出する。続いて、鍔部33aが貫通孔61aの周縁部にろう付けされることで、固定端子33が容器61に固定される。
また、容器61における上面内側中央には、一対の固定端子33の中央にヨーク体63が固定されている。ヨーク体63は、軟鉄等の磁性材料から略直方体状に形成され、その側面は、当該側面に対向するが容器61の内壁と略平行に設けられている。また、ヨーク体63における下面の左右方向略中央には、前後方向に沿って凹部63aが形成されている。
永久磁石46は、略直方体状に形成されて可動接触子35の短手方向に対して略平行に設けられる。ここで、永久磁石46は、容器61の左側面と右側面とにそれぞれ当接して配設され、一対の永久磁石46は、互いに対向する各面の極性が異極となっている。本実施形態では、左側の永久磁石46は、右面がN極で左面がSとなるように設けられ、右側の永久磁石46は、左面がS極で右面がN極となるように設けられている。これにより、封止容器61内に左から右へ向かう磁束が発生している。
可動接触子35は、導電性材料から略矩形平板状に形成され、上面における長手方向(左右方向)の両端側に可動接点34が各々固着され、略中央に挿通孔35aが穿設されている。そして、可動接触子35は、図2に示すように、可動接点34の並設方向が前記封止容器61内を通る磁束に対して45の角度をなすように配設されて、各可動接点34が各固定接点32に対向している。これにより、左側の可動接点34は、封止容器61における前方の第一の内壁31Aまでの距離が、後方の第二の内壁31Bまでの距離に比べて長い。また、右側の可動接点34は、封止容器61における後方の第二の内壁31Bまでの距離が、前方の内第一の壁31Aまでの距離に比べて長くなっている。つまり、左側の可動接点34と第一の内壁31Aとの間には、左側の可動接点34と第二の内壁31Bとの間のスペースよりも広い消弧スペース311が確保されている。また、右側の可動接点34と第二の内壁31Bとの間には、左側の可動接点34と第一の内壁31Aとの間のスペースよりも広い消弧スペース312が確保されている。なお、本実施形態では、可動接点34の並設方向が、磁束の方向に対してなす角度を45度としているが、当該角度はこれに限定されず、15度から55度の範囲に設定されていればよい。
接圧ばね36は、コイルスプリングからなり、軸方向を上下方向へ向けて圧縮状態で配設され、上端が可動接触子35の下面略中央に当接することで当該可動接触子35を上方へ押圧する。ここで、可動接触子35の下面略中央には、円板状の突部35bが形成され、当該突部35bが接圧ばね36の上端側内径部に嵌まり込むことで、接圧ばね36の位置決めがなされている。なお、突部35bを形成する代わりに、接圧ばね36の上端が嵌まり込む溝部が形成されていてもよい。
駆動ユニット(駆動手段)8は、可動軸5と、可動軸5を駆動する電磁石ブロック2とから構成される。
可動軸5は、可動接触子35における挿通孔35aを移動自在に挿通する軸部51と、当該軸部51の上端に接続される矩形板状の規制部52とから構成される。そして、軸部51の下端には、電磁石ブロック2が接続され、当該電磁石ブロック2によって軸方向へ移動される。また、規制部52は、可動接触子35の上面に対向し、接圧ばね36によって上方へ付勢された可動接触子35の固定接点32側への移動を規制する。
更に、図3に示すように、可動接触子35の短手方向の端面に対向して一対の永久磁石46を接続するヨーク体(第三のヨーク)47を設けることができる。
ヨーク体47は、可動接触子35の短手方向の端面に対向する基部47a、及び基部47aの両端から当該基部47aに対して略垂直に各々延設されて一対の永久磁石46にそれぞれ接続する一対の延設部47bから略コの字状に形成される。ここで、一対の延設部47bの内、左側の延設部47bが左側の永久磁石46のS極面(左面)に接続し、右側の延設部47bが右側の永久磁石46のN極面(右面)に接続している。
これにより、一対の永久磁石46から出る磁束は、ヨーク体47に引き寄せられて漏れ磁束が抑制され、接点近傍の磁束密度を向上することができて接点間に発生するアークを引き伸ばす力が増大する。従って、ヨーク体47を設けることで、永久磁石46のサイズを小さくしてもアークを引き伸ばす力を維持できるため、アーク遮断性能を維持しつつも接点装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
本実施形態の接点装置では、電磁石ブロック2によって可動軸5が上方へ移動されると、可動接触子35に対する固定接点32側への規制が解除され、可動接触子35は、接圧ばね36の付勢力によって固定接点32側へ移動する。これにより、図4に示すように、可動接点34が固定接点32に当接して接点間が導通し、接点間が接離する際、各接点部においてアークが発生することがある。
ここで、固定接点32と可動接点34との間(接点間)で発生するアークは、互いに離れる方向へ引き伸ばされて消弧され、アークの短絡を防止することができる。詳しく説明すると、左側の接点部では、電流が下方へ向かって流れると共に、一対の永久磁石46によって右向きの磁界がその周囲に発生していることから、左側の接点部で発生するアークは前方側へ引き伸ばされて消弧スペース611で消弧される。
また、右側の接点部では、電流が上方へ向かって流れると共に、一対の永久磁石46によって右向きの磁界がその周囲に発生していることから、右側の接点部で発生するアークは後方側へ引き伸ばされて消弧スペース612で消弧される。
つまり、各接点部で発生するアークは、前後方向において消弧スペースの広い側に引き伸ばされる。
また、可動接点34の並設方向が、磁束の方向に交差するように可動接触子35が封止容器61内に配設されることで、消弧スペース611、612を確保しつつ封止容器61の前後方向におけるサイズを抑制することができる。従って、本実施形態の接点装置は、一方向の負荷電流に対して、安定したアーク遮断性能を得ることができ、且つ、大型化を抑制することができる。
また、上記記載の通り、一対の永久磁石46の左右方向両端部における漏れ磁束と、一対の永久磁石46間に発生する漏れ磁束とが、一対の第一のヨーク47によって抑制されることから、封止容器61内における磁束密度を向上させることができる。つまり、一対の第一のヨーク47が設けられることで、各接点部近傍の磁束密度を向上することができて接点間に発生するアークを引き伸ばす力が増大する。従って、第一のヨーク47を設けることで、永久磁石46のサイズを小さくしてもアークを引き伸ばす力を維持できるため、アーク遮断性能を維持しつつも接点装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
また、図3に示すように、ヨーク体63が、一対の永久磁石46間において可動接触子35の上面に対向して設けられている。そのため、ヨーク体63は、一対の永久磁石46及びヨーク体47と共に磁路を形成する。ここで、ヨーク体63によって、一対の永久磁石46間における漏れ磁束が更に抑制されて各接点部近傍の磁束密度が一層向上し、アーク電流を引き伸ばす力が更に増大してアーク遮断性能をより向上させることができる。つまり、ヨーク体63によって、一対の永久磁石46間に発生する磁束を効率よく接点部近傍へ誘導することができる。
また、図37(a)を用いて説明した通り、一般的に近傍にヨークが設けられていない導体(接触子35)に電流が流れると、導体の中心を磁界の中心として同心円状に磁束が発生する。その際、図37(a)において、導体内を右から左へ向かう磁束の数と導体内を左から右へ向かう磁束の数とが略等しくなるため、導体に電磁力は発生しない。
しかし、本実施形態の接点装置では、接点間が導通した際、図5に示すように、可動接触子35の上面に近接するヨーク体63の影響を受けて、当該可動接触子35の周囲に発生する磁界のバランスが崩れる。具体的に説明すると、図5において、右から左に向かう磁束の多くはヨーク体63に引き寄せられて、ヨーク体63が可動接触子35の近傍に設けられていない場合に比べて、可動接触子35内を右から左に向かう磁束の数が減少する。
一方、図5において、左から右へ向かう磁束はヨーク体63側へ引き寄せられて、ヨーク体63が可動接触子35の近傍に設けられていない場合に比べて、可動接触子35内を左から右へ向かう磁束の数が増加する。
すると、可動接触子35内を左から右に向かう磁束によって当該可動接触子35に作用する上向きの電磁力は、可動接触子35内を右から左に向かう磁束によって当該可動接触子35に作用する下向きの電磁力に比べて大きくなり、可動接触子35には上向きの電磁力が働く。つまり、可動接触子35には、当該可動接触子35の変位方向と略平行である鉛直上向きの固定接点側への力が働く。
ここで、可動接触子35に作用する鉛直上向きの力は、可動接触子35に発生する接点反発力(下向きの力)とは、180度反対方向の力であるため、当該接点反発力を最も効率よく打ち消す方向に働く力となっている。そのため、上記上向きの電磁力によって接点反発力を効率よく打ち消すことができ、接点間における接点圧の低下を低減することができる。
このように、本実施形態の接点装置は、ヨーク体63によって、可動接触子35に対して固定接点32側への電磁力が作用し、安定した接点の開閉性能を有している。
また、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63が、駆動ユニット8から独立して容器63に固定されていることから、駆動ユニット2における可動軸5の移動にヨーク体63は連動しない。そのため、接点導通後は、ヨーク体63と、可動接触子35との間の距離(ギャップG1)は、接点導通後の可動軸5の移動量(以下、OT量と称する)に拠らず従来よりも短く設定できると共に、ギャップG1を一定に保つことができる。つまり、OT量を増加させたとしてもギャップG1が大きくなることが無く、可動接触子35に作用するヨーク体63による上向きの電磁力の減少を防止でき、接点間の接圧を効率よく高めることができる。
また、ギャップG1の値をOT量とは独立して設定することができるため、ギャップG1の値を調整することで、接点間の接圧を高めるために上記電磁力が最も効果を発揮できる設計を容易に行うことができる。
また、上記上向きの電磁力を安定して得られることから、電磁石ブロック2を小さくしたとしても、短絡電流に対する耐力(接圧)を維持することができ、接点装置の小型化を図ることができる。これにより、接点装置の消費電力の低減、及びコストダウンを図ることができる。
また、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63が容器61に固定されていることから、OT量に拠らずヨーク体63と接点部との間の距離が変化しない。従って、OT量が大きくなった場合であっても、接点部における磁束密度が低下せず、アーク遮断性能を効率良く高めることができ、アーク電流を安定して消弧することができる。
更に、容器61に固定されたヨーク体63が設けられてアーク遮断性能が向上したことで、永久磁石46のサイズを小さくした場合であっても、アークを消弧するために必要な力を維持することができる。すなわち、本実施形態の接点装置は、小型化を図りつつも、負荷短絡時の電磁反発力に対する耐量をアップさせて安定したアーク遮断性能を備え、より安定した接点の開閉性能を得ることができる。
また、上記記載の通り、各接点部における磁束密度が略等しいことから、各接点部においてアークを引き伸ばす力が略等しく、より安定したアーク遮断性能を得ることができる。
なお、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63に凹部63aを形成しているが、当該凹部63aは、規制部52を収納可能であれば、前後両端が開放したものであっても、閉塞したものであってもよい。
また、上記記載の通り、各接点部における磁束密度が略等しいことから、各接点部においてアークを引き伸ばす力が略等しく、より安定したアーク遮断性能を得ることができる。
そして、上記本実施形態の接点装置は、例えば、図6に示すような電磁継電器に用いられる。
上記電磁継電器は、図6(a)、(b)、図7(a)、(b)、図8(a)〜(c)に示すように、中空箱型のケース4内に、接点ブロック3と、電磁石ブロック2を有する駆動ブロック8と、永久磁石46と、ヨーク体63と、ヨーク体47とを収納する。以下、図6(a)における上下左右を基準とし、上下左右方向と直交する方向を前後方向とする。
電磁石ブロック2は、図6,7に示すように、コイルボビン21と、励磁巻線22の両端がそれぞれ接続される一対のコイル端子23と、コイルボビン21内に配設固定される固定鉄芯24と、可動鉄芯25と、継鉄26と、復帰ばね27とを備える。
コイルボビン21は、樹脂材料により上端及び下端に鍔部21a、21bが形成された略円筒状に形成され、鍔部21a、21b間の円筒部21cには励磁巻線22が巻回されている。また、鍔部21aの略中央には、略円板状の凹部21dが形成され、当該凹部21dの底面は、コイルボビン21の内径に連通している。そして、コイルボビン21の内径部には、上端に鍔部28aが形成された有底円筒状の円筒部材28が挿通し、鍔部28aが凹部21dに収納固定される。
また、円筒部材28の円筒部28b内には、磁性材料から略円柱状に形成される可動鉄芯25が配設され、更に、可動鉄芯25の上方には、磁性材料から略円柱状に形成されて軸方向において可動鉄芯25と対向する固定鉄芯24が配設される。ここで、固定鉄芯24の下面略中央及び可動鉄芯25の上面略中央には、それぞれ円柱状の凹部24a、25aが形成されている。そして、固定鉄芯24と可動鉄芯25との間には、コイルスプリングからなる復帰ばね27が配設され、復帰ばね27の上端が凹部24aの底面に当接し、復帰ばね27の下端が凹部25aの底面に当接する。
また、可動軸82は、固定鉄芯24に軸方向に形成される貫通孔24bを移動自在に挿通し、更に、可動鉄芯25に軸方向に沿って形成される貫通孔25bに嵌挿することで、可動鉄芯25に連結される。
励磁巻線22は、図7(c)に示すように、コイルボビン21の鍔部21aに設けられる一対の端子部121に端部が各々接続され、端子部121に接続されるリード線122を介して一対のコイル端子23とそれぞれ接続される。
コイル端子23は、銅等の導電性材料から形成され、半田等によりリード線122と接続される。
継鉄26は、図6(a)に示すように、コイルボビン21の上端側に配設される継鉄板26Aと、コイルボビン21の下端側に配設される継鉄板26Bと、継鉄板26Bの左右両端から継鉄板26A側へ延設される一対の継鉄板26Cとから構成される。
継鉄板26Aは、略矩形板状に形成され、その略中央には挿通孔26bが形成されている。ここで、固定鉄芯25の上端面からは、円筒状の嵌合突部25cが突設されており、当該嵌合突部25cが挿通孔26bに嵌挿されることで、固定鉄芯25が継鉄板26Aに固定される。
また、コイルボビン21における下端側の内周面と、円筒部材28の外周面との間に形成される隙間部分には、磁性材料からなる円筒状のブッシュ26Dが嵌合されている。当該ブッシュ26Dは、継鉄板26A〜26Cと固定鉄芯24と可動鉄芯25と共に磁気回路を形成する。
また、図6(a)に示すように、容器61の開口周縁にはフランジ38の一端がろう付けにより接合される。そして、フランジ38の他端が第一の継鉄板26Aとろう付けにより接合される。また、容器61の左右両側には、接点間で発生するヨークを短時間で消弧するための永久磁石46が各々対向配置され、容器61の前後両側には、一対の永久磁石46間を接続するヨーク体47が各々対向配置されている。
ハウジング4は、図7(c)に示すように、樹脂材料によって略矩形箱状に形成され、上面が開口した中空箱型のハウジング本体41と、ハウジング本体41の開口に覆設する中空箱型のカバー42とから構成される。
ハウジング本体41は、左右側壁に略三角形状の突片141が形成されており、当該突片141には、電磁継電器を取り付け面にねじ留めにより固定する際に用いられる挿通孔141aが形成されている。また、ハウジング本体41の上端側の開口周縁には段部41aが形成されており、下端側に比べて外周が小さくなっている。そして、段部41aの前面側にはコイル端子23の端子部23bが嵌め込まれる一対のスリット41bが形成されている。更に、段部41aの後面側には、一対の突部41cが左右方向に並設されている。
カバー42は、下面が開口した中空箱型に形成されており、後面にはハウジング本体41に組み付ける際にハウジング本体41の突部41cが嵌まり込む一対の孔部42aが形成されている。また、カバー42の上面中央には、上面を左右に略2分割する矩形板状の仕切り部42cが形成され、当該仕切り部42cの左右両側にはそれぞれ、固定端子33が挿通する一対の挿通孔42bが形成される。
そして、図7(c)に示すように、ハウジング4に駆動ユニット8及び接点ブロック3を収納する際、コイルボビン21の下端の鍔部21bと、ハウジング本体41の底面との間に略矩形状の下側クッションゴム43が介装される。また、容器61とカバー42との間に、固定端子33の鍔部33aが挿通する挿通孔44aが形成された上側クッションゴム44が介装されている。
そして、上記電磁継電器では、励磁巻線22が通電されると、可動鉄芯25が固定鉄芯24に吸引されて復帰ばね27を押し縮めながら上方へ移動し。これに伴い、可動鉄芯25に嵌挿した可動軸82が上方へ移動する。そして、可動軸82に連結された保持体81が上方へ移動することで、当該保持体81に保持された可動接触子35も上方へ移動する。これにより、可動接触子35に固着された可動接点34が、固定接点32に当接して接点間が導通する。
そして、上記電磁継電器は、本実施形態の接点装置を備えることで、上記接点装置と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態の接点装置は、封止接点装置であってもよい。
また、規制部52は、図9に示すように、その前端及び後端がケース4の内壁に当接して設けられることで、接圧ばね36のばねの巻き方向の回転力等を受けた場合であっても別途部品を設けることなく回転を防止することができる。ここで、本実施形態では、当接部52の前端及び後端がケース4の内壁に当接しているが、当接部52の一部のみがケース4の内壁に当接して当接部52の回転が防止されるものであってもよい。
また、本実施形態では、一対の永久磁石46が、封止容器61の左右両端面に当接して設けられているが、図10〜14に示すように、封止容器61の前後両端面に当接して一対の永久磁石46を設けてもよい。例えば、図10、11に示すように、前後方向に着磁された永久磁石46を、封止容器61の前面及び後面にそれぞれ当接して配置する場合には、封止容器61の左右側面に各々当接する一対のヨーク体47が、一対の永久磁石46の同極同士を接続する。
また、図12〜14に示すように、左右方向に着磁された永久磁石46を、封止容器61の前面及び後面の少なくとも一方に当接して配置してもよい。この場合、封止容器61の左右側面に各々当接する一対のヨーク体47を配設し、封止容器61の前面及び後面に永久磁石46当接する場合には、一対のヨーク体47が、一対の永久磁石46の同極間を各々接続する。また、封止容器61の前面及び後面のいずれか一方に永久磁石46当接する場合には、一対のヨーク体47の一方が永久磁石46のN極側に接続し、他方が永久磁石46のS極側に接続する。
(実施形態2)
本実施形態の接点装置について図15〜17を用いて説明を行う。なお、本実施形態の接点装置は、ヨーク体63の代わりにヨーク体64を用いている点のみが実施形態1の接点装置と異なる。なお、その他の構成については、実施形態1と共通であるため、共通の符号を付して説明を省略する。なお、図15における上下左右を基準とし、上下左右方向と直交する方向を前後方向として説明を行う。
本実施形態のヨーク体64は、図16に示すように、略直方体状の基体641と、当該基体641の前後両端から下方へ向けて延設されて互いに対向する矩形板状の一対の延設壁642とから断面略コの字状に形成されている。また、基体641の下面には、直方体状の凹部64aが前後方向に沿って形成されている。
そして、接点間が導通した際には、図17に示すように、凹部64a内に規制部52が収納されると共に、ヨーク体64における基体641の下面が可動接触子35の上面に近接し、更に、一対の延設壁642が可動接触子35の前端及び後端に各々近接する。
すると、図17で示すように、可動接触子35の周囲に発生する磁束が、ヨーク体64の影響を受けてそのバランスを崩す。具体的に説明すると、図17において可動接触子35の周囲に発生する略同心円状の磁束は、ヨーク体64の影響を受けて全体的に上方へ移動する。その際、可動接触子35内を右から左に向かう磁束の多くは、ヨーク体64の基体641に引き寄せられて上方へ移動し、可動接触子35内を右から左へ向かう磁束の数が減少する。
一方、図17において、一方、可動接触子35内を左から右へ向かう磁束の数は増加する。すると、可動接触子35内を左から右に向かう磁束によって当該可動接触子35に作用する上向きの電磁力が、可動接触子35内を右から左に向かう磁束によって当該可動接触子35に作用する下向きの電磁力に比べて大きくなる。そのため、可動接触子35には、当該可動接触子35の変位方向と略平行でより大きな鉛直上向きの電磁力が働く。ここで、本実施形態の接点装置では、ヨーク体64の一対の延設壁642が、可動接触子35の前後両端に各々近接していることから、ヨーク体64と可動接触子35との間における漏れ磁束が減少する。これにより、可動接触子35内を左から右へ向かう磁束の数が、実施形態1のヨーク体63を用いる場合よりも更に多くなり、可動接触子35に発生する上記上向きの電磁力が更に大きくなる。
ここで、可動接触子35に作用する鉛直上向きの電磁力は、可動接触子35に発生する接点反発力(下向きの力)とは、180度反対方向の力であるため、当該接点反発力を最も効率よく打ち消す方向に働く力となっている。
以上により、本実施形態の接点装置は、実施形態1の接点装置に比べて可動接触子35により大きな上向きの電磁力を発生させることができ、接点間の接点圧の低下をより一層防止することができる。
従って、本実施形態の接点装置は、負荷短絡時の電磁反発力に対する耐量をアップさせつつ、安定したアーク遮断性能を備えてより安定した接点の開閉性能を得ることができる。
また、本実施形態の接点装置は、封止接点装置であってもよい。
(実施形態3)
本実施形態の接点装置について図18〜22を用いて説明を行う。なお、以下、図18における上下左右を基準とし、上下左右方向と直交する方向を前後方向として説明を行う。
本実施形態の接点装置は、図18、19に示すように、駆動ユニット8の構成のみが実施形態1の接点装置と異なっている。その他の構成については、実施形態1と共通であるため、共通の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の駆動ユニット8は,可動接触子35及び接圧ばね36を保持する保持体81と、保持体81に連結される可動軸82と、可動軸82を駆動する電磁石ブロック2とから構成される。
保持体81は、略矩形平板状のベース板811と、ベース板811の前後両端から各々上方へ延設されて互いに対向する一対の対向壁812と、一対の対向壁812の上端の略中央同士を連結する棒体状の規制部813とから、断面略矩形枠型に形成される。そして、ベース板811と規制部813との間には、可動接触子35と接圧ばね36とが配設される。ここで、接圧ばね36は、下端がベース板811に当接し、当該ベース板811と可動接触子35との間で圧縮状態で配設されて可動接触子35を上方へ押圧する。
そして、接圧ばね36に押圧された可動接触子35は、その上面が規制部813に当接することで上方(固定接点32側)への移動が規制される。
可動軸82は、長尺丸棒状に形成され、その上端がベース板811の略中央に連結され、下端に電磁石ブロック2が接続される。
そして、電磁石ブロック2によって可動軸82が上方へ移動されると、図20に示すように、当該移動に連動して保持体81も上方へ移動し、規制部813がヨーク体63の凹部63a内に収納される。それと同時に、保持体81に保持された可動接触子35が、固定端子33側へ移動し、可動接点34が固定接点32に当接して接点間が導通すると共に、可動接触子35がヨーク体63に近接する。ここでは、ヨーク体63の厚みは、容器61内に突出する固定端子33の突出長さと略等しい厚みに設定されている。
続いて、接点間が導通した後に、電磁石ブロック2によって可動軸82が更に上方へ移動されると、当該移動に連動して保持体81も更に上方へ移動する。その際、可動接触子35は、可動接点34が固定接点32に当接することで上方への移動が規制されてその位置が変化しない。そのため、保持体81の上方への移動に伴って、可動接触子35と保持体81のベース板811との間隔が狭くなり、接圧ばね36の圧縮量が大きくなって当該接圧ばね36の可動接触子35に対する押圧力が大きくなる。以下、接点導通後の可動軸82の移動量をオーバートラベル量(OT量)と称する。つまり、OT量に比例して接点間の接圧が大きくなる。
また、従来例において図37(a)を用いて説明した通り、一般的に、可動接触子35の近傍にヨークが設けられていない場合、電流が流れる可動接触子35の周囲には当該可動接触子35の中心を磁界の中心として同心円状に磁束が発生する。(図37において、紙面の奥側から手前側へ向かって電流が流れているものとする)。ここで、図37(a)において、可動接触子35内を右から左へ向かう磁束の数と、可動接触子35内を左から右へ向かう磁束の数とが略等しいため、可動接触子35に電磁力は発生しない。
一方、本実施形態の接点装置では、接点間が導通した際、図21に示すように、可動接触子35の上面に近接するヨーク体63の影響により、可動接触子35の周囲に発生する磁界のバランスが崩れる。具体的に説明すると、可動接触子35の周囲に発生する磁束がヨーク体63側へ引き寄せられ、可動接触子35内を右から左へ通過する磁束の多くが、ヨーク体63に引き寄せられて可動接触子35内を通る数が減少する。一方、可動接触子35内を右から左へ通過する磁束の数は増加する。つまり、可動接触子35内を右から左へ通過する磁束の数が、可動接触子35内を左から右へ通過する磁束の数よりも多くなる。ここで、可動接触子35内を右から左へ向かう磁束は、可動接触子35に対して下向きの電磁力を付与し、可動接触子35内を左から右へ向かう磁束は、可動接触子35に対して上向きの電磁力を付与する。そのため、可動接触子35には上向きの電磁力が働く。つまり、接点導通時には、可動接触子35に対して、接圧ばね36から受ける上向きの押圧力と、ヨーク体63による上向きの電磁力との2つの上向きの力が作用する。
また、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63は、駆動ユニット2から独立して容器63に固定されていることから、駆動ユニット2における保持体81及び可動軸82の移動にヨーク体63は連動しない。そのため、接点導通後は、ヨーク体63と、可動接触子35との間の距離(ギャップG2)は、OT量に拠らず従来よりも短く設定できると共に、ギャップG1を一定に保つことができる。つまり、OT量を増加させたとしてもギャップG2が大きくなることが無く、可動接触子35に作用するヨーク体63による上向きの電磁力の減少を防止でき、接点間の接圧を効率よく高めることができる。
また、ギャップG2の値をOT量とは独立して設定することができるため、ギャップG2の値を調整することで、接点間の接圧を高めるために上記電磁力が最も効果を発揮できる設計を容易に行うことができる。
また、上記上向きの電磁力を安定して得られることから、電磁石ブロック2を小さくしたとしても、短絡電流に対する耐力(接圧)を維持することができ、接点装置の小型化を図ることができる。これにより、接点装置の消費電力の低減、及びコストダウンを図ることができる。
また、図35で示した従来例における接点装置では、ヨーク板74が、可動接触子35及び接圧ばね36と共に保持体81に保持されていた。ここで、接点装置を安定して動作させるためには、保持体81に対して可動接触子35及び接圧ばね36及びヨーク板74を精度よく組み付ける必要がある。
一方、本実施形態の接点装置では、ヨーク板63が、駆動ユニット2から独立して設けられ、可動接触子35及び接圧ばね36のみが、保持体81に保持されることから、保持体81に組み付ける部品点数を従来に比べて減少させることができる。そのため、従来の接点装置に比べて組み立てが容易となり、製造コストを低減することができる。
また、保持体81で保持する部品が減少するため、保持体81を駆動させる際に必要となる力を小さくすることができる。従って、電磁石ブロック2で発生させる電磁力を抑えつつも接圧を維持することができ、当該電磁石ブロック2の小型化及び省電力の低減及びコストダウンをより図ることができる。
なお、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63に凹部63aを形成しているが、当該凹部63aは、規制部813を収納可能であれば、前後両端が開放したものであっても、閉塞したものであってもよい。
(実施形態4)
本実施形態の接点装置について図22〜26を用いて説明を行う。なお、以下、図22における上下左右を基準とし、上下左右方向と直交する方向を前後方向として説明を行う。
本実施形態の接点装置は、図22、23に示すように、可動接触子35の下面にヨーク体64が設けられている点、及び可動接触子35の前端中央及び後端中央に略直方体状の切り欠き35aがそれぞれ形成されている点が実施形態3の接点装置と異なっている。なお、その他の構成については、実施形態3と共通であるため、共通の符号を付して説明を省略する。ここで、可動接触子35は、一対の切り欠き35a間に、左右両端側に比べて幅寸法の小さい幅狭部351が形成されている。
ヨーク体64は、略矩形板状のベース板641と、ベース板641の前後両端から上方へ向けて各々延設される一対の延設壁642とから略コの字状に形成される。そして、図23(b)に示すように、可動接触子35の幅狭部351が、ヨーク体64の一対の延設壁642間に形成される凹部64bに嵌め込まれている。また、ヨーク体64におけるベース板641の下面略中央には、略円板状の突部64aが形成されている。
接圧ばね36は、コイルスプリングからなり、軸方向を上下方向へ向けた状態で配設され、上端側内径部にヨーク体64の突部64aが嵌め込まれることで、ヨーク体64に対して位置決めされている。
そして、接圧ばね36が、ヨーク体64を押圧することで可動接触子35の上面が規制部813に当接し、当該可動接触子35の上方(固定接点32側)への移動が規制される。
本実施形態の接点装置では、電磁石ブロック2によって可動軸82が上方へ変位すると、それに伴って保持体81も上方へ変位する。すると、保持体81の上方への変位に伴って可動接触子35も上方へ変位する。そして、図24に示すように、可動接触子35に設けられた可動接点34が、固定接点32に当接することで接点間が導通すると共に、ヨーク体64の延設壁642の先端面が、ヨーク体63の下面に近接する。
そして、接点間が導通して可動接触子35に電流が流れることで当該可動接触子35の周囲に磁場が発生し、図25に示すように、ヨーク体63とヨーク体64とを通る磁束が形成されて、ヨーク体63とヨーク体64との間に磁気吸引力が発生する。ここで、本実施形態の接点装置において、ヨーク体63は容器61に固定されていることから、ヨーク体63は上記磁気吸引力によって移動することはなく、ヨーク体63に作用する磁気吸引力が駆動ユニット8側へ伝わることがない。一方、ヨーク体64は、上下方向において移動自在であるため、上記磁気吸引力によってヨーク63側(上方向)へ吸引されて可動接触子35を上方向(固定接点32側)へ押圧する。つまり、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63,64間に発生する磁気吸引力によって可動接触子35に対してのみ上方向の力が働き、接点間の接圧を効率よく高めることができる。
また、ヨーク体63が容器61に固定されており、ヨーク体64は、可動接触子35に固定されて接点導通後は可動接触子35と共に固定接点32側への移動が規制される。そのため、接点導通後における可動軸82の移動量(以下OT量と称する)に拠らずヨーク体63,64間の距離(ギャップG3)を一定に保つことができる。更に、ギャップG3を従来よりも短く設定でき、接点間の接圧を高めると共に当該接圧を安定させることができる。
また、固定端子32側のヨーク体63は、ヨーク体64に比べて固定端子33からの磁束をより強く受けることで、磁束密度が高くなっている。そのため、ヨーク体63の上下方向における厚みを厚くする方が、ヨーク体64の上下方向の厚みを厚くするよりも、上記磁気吸引力を効率的に増大させることができる。従って、ヨーク体64に比べて上下方向の厚みが厚く形成されたヨーク体63を備える本実施形態の接点装置では、上記磁気吸引力がより高められて接点間の接圧の低下をより確実に防止することができる。
また、接点装置を安定して動作させるためには、保持体81に対して部品を精度よく組み付ける必要があることから、保持体81に組み付ける部品が多い程、製造工数が多くなって製造コストが増大していた。例えば、従来例における接点装置では、保持体81に対して、可動接触子35、及び第一、第二のヨーク74,76、及び接圧ばね71を組み付ける必要があった。
一方、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63が、駆動ユニット2から独立して設けられ、可動接触子35及び接圧ばね36及びヨーク体64のみが、保持体81に保持される。つまり、2つのヨーク(ヨーク体63,64)の一方(ヨーク体64)のみを、保持体81に組み付ければよいため、保持体81に組み付ける部品点数を従来に比べて減少させることができる。従って、従来の接点装置に比べて組み立てが容易となり、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態の接点装置において、駆動ブロック8には、上記磁気吸引力に起因して当該駆動ブロック8に力を付与する部品が組みつけられていない。そのため、電磁石ブロック2は、上記磁気吸引力に対する耐力を備える必要がなく、短絡電流に対する耐力を保った上で、電磁石ブロック2を小型化でき、消費電力の低減及びコストダウンを行うことができる。
また、接点装置の設計時において、ギャップG3の値をOT量とは独立して設定することができるため、ギャップG1の値を調整することで、接点間の接圧を高めるために上記磁気吸引力が最も効果を発揮できる設計を容易に行うことができる。
また、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63が容器61に固定されていることから、OT量に拠らずヨーク体63と接点部との間の距離が変化しない。従って、OT量が大きくなった場合であっても、接点部における磁束密度が低下せず、アーク遮断性能を効率良く高めることができ、アーク電流を安定して消弧することができる。
更に、容器61に固定されたヨーク体63が設けられてアーク遮断性能が向上したことで、永久磁石46のサイズを小さくした場合であっても、アークを消弧するために必要な力を維持することができる。すなわち、本実施形態の接点装置は、小型化を図りつつも、負荷短絡時の電磁反発力に対する耐量をアップさせて安定したアーク遮断性能を備え、より安定した接点の開閉性能を得ることができる。
また、本実施形態の接点装置では、ヨーク体63を平板状に形成し、ヨーク体64を断面略コの字状に形成しているが、ヨーク体63を断面略コの字状に形成し、ヨーク体64を平板状に形成してもよい。そうすることで、OT時においても、図26に示すように、ヨーク体63の延設壁631が可動接触子35に接触し、可動接触子35を介してヨーク体63の磁路とヨーク体64の磁路とが連続して漏れ磁束が防止される。従って、ヨーク体63とヨーク体64との間で漏れ磁束が発生することを抑制でき、磁気吸引力を増大させることができる。なお、ヨーク体63,64を共に断面略コの字状に形成してもよい。
(実施形態5)
本実施形態の接点装置について図27〜31を用いて説明を行う。以下、図27における上下左右を基準とし、上下左右方向と直交する方向を前後方向として説明を行う。
本実施形態の接点装置は、図27、28に示すように、ヨーク体63、64、及び可動接触子35の代わりに、ヨーク体65,66及び可動接触子37が用いられている点が実施形態4の接点装置と異なっている。なお、その他の構成については、実施形態4と共通であるため共通の符号を付して説明を省略する。
ヨーク体65は、軟鉄等の磁性材料から略直方体状に形成され、容器61の上面内側に固定されている。
ヨーク体66は、軟鉄等の磁性材料から形成され、略矩形板状のベース板661と、ベース板661の四隅から上方向へそれぞれ延設される4つの延設片662とから構成される。つまり、ベース板661の前後両端には、隙間66aを介して一対の延設片662が左右に並設され、ベース板661の左右両端には、隙間66bを介して一対の延設片662が前後に並設されている。
可動接触子37は、導電性材料から左右方向に長い略直方体状に形成され、その前面略中央、及び後面略中央にそれぞれ直方体状の切り欠き37aが形成されている。つまり、可動接触子37は、左右方向における略中央部に左右両側に比べて幅が狭くなった幅狭部371が形成されている。また、幅狭部371の上面略中央には、前後方向に沿って凹部37bが形成されている。
そして、保持体81の一対の対向壁812間に可動接触子37及びヨーク体66及び接圧ばね36が配設される。その際、可動接触子37の切り欠き部37aにヨーク体66の延設片662が嵌め込まれた状態で、可動接触子37にヨーク体66が固定され、可動接触子37の凹部37bと、ヨーク体66の隙間66aとが連通する。また、接圧ばね36は、保持体81のベース板811とヨーク体66のベース板661との間に圧縮状態で配設されて、ヨーク体66を上方へ押圧する。ここで、ベース板661の下面中央に形成される略円板状の突部66cが、接圧ばね36の上端側内径部に嵌まり込むことで、接圧ばね36の位置決めがなされている。
そして、接圧ばね36に押圧されたヨーク体66と共に可動接触子37が上方へ移動し、可動接触子37の凹部37b及びヨーク体66の隙間66aに保持体81の規制部813が収納される。ここで、図29(a)に示すように、可動接触子37は、その凹部37bの底面が規制部813に当接することで、上方向への移動が規制される。
上記構成からなる本実施形態の接点装置は、電磁石ブロック2によって可動軸82が上方へ移動すると、当該移動に伴って保持体81が上方へ移動し、当該保持体81内に設けられた可動接触子35も上方へ移動する。続いて、図30に示すように、可動接点34が、固定接点32に当接して接点間が導通すると、可動接触子37は、上方への移動が規制され、ヨーク体66は、可動接触子37によって上方への移動が規制される。そのため、可動軸82が更に上方へ移動すると、ヨーク体66と、保持体81のベース板811との間隔が狭くなり、接圧ばね36の圧縮量が大きくなって可動接触子37に対する押圧力が大きくなる。ここで、保持体81の規制部813は、OT量と同じ距離だけ可動接触子37の凹部37b内を上方へ移動するが、上記OT量が凹部37bの深さ寸法以下となるように、電磁石ブロック2は設計される。
そして、可動接触子37に流れる電流によって、図31に示すように、ヨーク体65,66を通る磁束が形成され、ヨーク体65,66間に磁気吸引力が働く。ここで、本実施形態の接点装置では、ヨーク体65は、容器61に固定されていることから、ヨーク体65は上記磁気吸引力によって移動することはなく、ヨーク体65に作用する磁気吸引力が駆動ユニット8側へ伝わることがない。一方、ヨーク体66は、上下方向において移動自在であるため、上記磁気吸引力によってヨーク65側(上方向)へ吸引されて可動接触子37を上方向(固定接点32側)へ押圧する。つまり、本実施形態の接点装置では、ヨーク体65,66間に発生する磁気吸引力によって可動接触子37に対して上方向の力が働き、接点間の接圧を効率よく高めることができる。
また、ヨーク体65が容器61に固定されており、ヨーク体66は、可動接触子37に固定されて接点導通後は可動接触子37と共に固定接点32側への移動が規制される。そのため、図30(b)に示すように、接点導通後は、OT量に拠らずヨーク体65,66間の距離(ギャップG4)を一定に保つことができると共に、当該ギャップG4を従来よりも短く設定でき、接点間の接圧を高めると共に当該接圧を安定させることができる。
また、従来より、2つのヨーク間に働く磁気吸引力によって、接点間における接圧の低下の防止を図った接点装置があったが、当該接点装置では、2つのヨークの両方が保持体に保持されているものであった。ここで、接点装置を安定して動作させるためには、保持体に対して部品を精度よく組み付ける必要があることから、保持体に組み付ける部品が多い程、製造工数が多くなって製造コストが増大していた。
一方、本実施形態の接点装置では、ヨーク体65が、駆動ユニット2から独立して設けられ、可動接触子35及び接圧ばね36及びヨーク体66のみが、保持体81に保持される。つまり、2つのヨーク(ヨーク体65,66)の一方(ヨーク体66)のみを、保持体81に組み付ければよいため、保持体81に組み付ける部品点数を従来に比べて減少させることができる。従って、従来の接点装置に比べて組み立てが容易となり、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態の接点装置において、駆動ブロック8には、上記磁気吸引力に起因して当該駆動ブロック8に力を付与する部品が組みつけられていない。そのため、電磁石ブロック2は、上記磁気吸引力に対する耐力を備える必要がなく、短絡電流に対する耐力を保った上で、電磁石ブロック2を小型化でき、消費電力の低減及びコストダウンを行うことができる。
また、接点装置の設計時において、ギャップG4の値をOT量とは独立して設定することができるため、ギャップG4の値を調整することで、接点間の接圧を高めるために上記磁気吸引力が最も効果を発揮できる設計を容易に行うことができる。
また、本実施形態の接点装置において、図32に示すように、ヨーク体65の代わりに実施形態1で用いたヨーク体63を用いてもよい。上記の場合、ヨーク体63の溝(第二の凹部)63aが、上下方向において可動接触子37の溝(第一の凹部)37bに対向し、接点導通後には、図33に示すように、凹部63aの下端と凹部37bの上端が近接することで、凹部63aと凹部37bとで囲まれた矩形状の移動空間Sが形成される。そして、規制部831は、OT量が大きくなるに従って移動空間S内を、凹部37b側から凹部63a側へ移動する。このように、ヨーク体65の代わりにヨーク体63を用いることで、規制部831の可動距離を、凹部63aの深さ分だけ長くすることができ、OT量をより長く設定できてより大きな接圧を得ることが可能となる。
また、本実施形態における接点装置は、実施形態1で示した接点装置と同様に、一対の永久磁石46を備えていることから、一対の接点間で発生するアークが、互いに離れる方向へ引き伸ばされて接点開閉性能が高められる。
また、一対の永久磁石46から出る磁束は、ヨーク体65に引き寄せられて漏れ磁束が抑制され、各接点近傍の磁束密度を向上することができて接点間に発生するアークを引き伸ばす力が増大する。従って、ヨーク体65が設けられていることで、永久磁石46のサイズを小さくしても接点間で発生するアークを引き伸ばす力を維持できるため、アーク遮断性能を維持しつつ、更なる接点装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
(実施形態6)
本実施形態の接点装置について図24を用いて説明を行う。なお、本実施形態の接点装置は、実施形態1乃至5に記載の接点装置において、一対の永久磁石46間に永久磁石片48を配置したものである。なお、実施形態1乃至5のいずれの接点装置に永久磁石片48設けた場合であっても、同様の作用効果を得ることができるため、本実実施形態では、実施形態1の接点装置に永久磁石片48を設けた場合についての説明を行う。
永久磁石片48は、略直方体状に形成されて一対の永久磁石46間の略中央に配設されて可動接触子35の上面に対向し、更に、一対の第二のヨーク47間の略中央に位置している。ここで、例えば、永久磁石片48は、規制部813の代わりに設けられて、接点部が導通した際、凹部63aに入り込む。
そして、永久磁石片48は、左端側の極性がS極、右端側の極性がN極となるように配設されており、左側の永久磁石46から右側の永久磁石46へ向かう磁束が永久磁石片48に引き寄せられる。つまり、永久磁石片48は、一対の永久磁石46、及びヨーク体47と共に磁路を形成している。
従って、本実施形態の接点装置は、永久磁石片48が設けられたことで、一対の永久磁石46間における漏れ磁束が抑制され、各接点部近傍の磁束密度が向上する。従って、永久磁石片48を設けることで、各接点部近傍の磁束密度が高くなり、接点部に発生するアークを引き伸ばす力が増大してアーク遮断性能を更に向上させることができる。
2 電磁石ブロック
3 接点ブロック
8 駆動手段
32 固定接点
33 固定端子
34 可動接点
35、37 可動接触子
36 接圧ばね
37b 凹部(第一の凹部)
46 永久磁石
47 ヨーク体(第三のヨーク)
61 容器(固定部材)
63 ヨーク体(第一のヨーク)
63a 凹部(第二の凹部)
64 ヨーク体(第二のヨーク)
81 保持体
82 可動軸
813 規制部

Claims (20)

  1. 固定接点を有する一対の固定端子、及び前記一対の固定接点にそれぞれ接離する一対の可動接点が一面に並設される可動接触子からなる接点ブロックと、
    前記固定接点に前記可動接点が接離するように前記可動接触子を駆動する駆動手段と、
    前記可動接触子を収納し、前記駆動手段の駆動力によって移動しない中空状の容器と、
    前記可動接点の並設方向である第一の方向に交差する第二の方向の磁束を前記容器内に発生させる永久磁石と、
    前記容器に固定され、前記可動接触子の一面に対向する第一のヨークとを備え、
    前記一対の可動接点の内で、一方の可動接点は、前記第二の方向に直交する第三の方向において、前記容器の一方の内壁よりも他方の内壁側に位置し、他方の可動接点は、前記第三の方向において、前記容器の他方の内壁よりも一方の内壁側に位置することを特徴とする接点装置。
  2. 前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねと、前記可動接触子の一面に当接して当該可動接触子の前記固定接点側への移動を規制する規制部と、前記可動接触子に形成される挿通孔を移動自在に挿通して前記規制部に連結される可動軸と、前記可動接点が前記固定接点に接離するように前記可動軸を駆動させる電磁石ブロックとを備えることを特徴とする請求項1記載の接点装置。
  3. 前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねと、前記接圧ばねを保持する保持体と、当該保持体に連結される可動軸と、前記可動接点が前記固定接点に接離するように前記可動軸を駆動させる電磁石ブロックとを備え、
    前記保持体は、前記可動接触子の一面に当接して当該可動接触子の前記固定接点側への移動を規制する規制部を有することを特徴とする請求項1記載の接点装置。
  4. 前記可動接触子は、平板状に形成され、
    前記第一のヨークは、前記規制部と対向する位置に当該規制部を収納可能な凹部が形成されることを特徴とする請求項2または3記載の接点装置。
  5. 前記可動接触子は、一面に前記規制部を収納する凹部が形成されることを特徴とする請求項2または3記載の接点装置。
  6. 前記可動接触子は、一面に前記規制部を収納する第一の凹部が形成され、
    前記第一のヨークは、前記第一の凹部と対向する位置に前記規制部を収納可能な第二の凹部が形成されることを特徴とする請求項2または3記載の接点装置。
  7. 前記第一のヨークは、平板状に形成されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の接点装置。
  8. 前記第一のヨークは、前記可動接触子に対向する平板状の基部と当該基部の端部から可動接触子側へ向けて延設される一対の延設部とから略断面略コの字状に形成されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載の接点装置。
  9. 前記可動接触子に固定されて当該可動接触子を介して前記第一のヨークに対向する第二のヨークを備えることを特徴とする請求項1乃至8いずれか記載の接点装置。
  10. 前記第一、第二のヨークは、少なくともいずれか一方が平板状に形成されることを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の接点装置。
  11. 前記第一、第二のヨークは、少なくともいずれか一方が可動接触子に対向する平板状の基部と、当該基部の端部から可動接触子側へ向けて延設される一対の延設部とから略断面略コの字状に形成されることを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の接点装置。
  12. 前記第一、第二のヨークの間のギャップは、少なくとも前記可動接点と前記固定接点とが当接した際に、前記可動接触子の側端部に対向することを特徴とする請求項8または11記載の接点装置。
  13. 前記第一のヨークは、前記可動軸の軸方向において、前記第二のヨークに比べて厚みが厚く形成されることを特徴とする請求項9乃至12いずれか記載の接点装置。
  14. 前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねを有し、
    前記第二のヨークは、前記可動接触子に当接する面とは反対の面に前記接圧ばねの一端が嵌まり込む溝部が形成されることを特徴とする請求項9乃至13いずれか記載の接点装置。
  15. 前記駆動手段は、前記可動接触子を前記固定接点側へ付勢する接圧ばねを有し、
    前記第二のヨークは、前記可動接触子に当接する面とは反対の面に前記接圧ばねの一端に嵌まり込む突部が形成されることを特徴とする請求項9乃至13いずれか記載の接点装置。
  16. 前記永久磁石は、前記第二の方向における前記ケースの両端面の各々に対向して設けられ、
    前記第三の方向における前記ケースの両端面の内、少なくとも一方の端面に対向して前記一対の永久磁石の異極間を接続する第三のヨークを備えることを特徴とする請求項1乃至15いずれか記載の接点装置。
  17. 前記永久磁石は、第三の方向における前記ケースの両端面の内、少なくとも一方の端面に対向して設けられ、
    前記第二の方向における前記ケースの両端面の各々に対向する一対の第三のヨークを備え、前記一対の第三のヨークの一方が前記永久磁石のN極側に接続され、他方が前記永久磁石のS極側に接続されることを特徴とする請求項1乃至15いずれか記載の接点装置。
  18. 前記可動接触子は、前記一対の可動接点を結ぶ直線が前記磁束の方向に対して45度の角度をなして設けられることを特徴とする請求項1乃至17いずれか記載の接点装置。
  19. 前記固定接点は、前記固定端子に一体、または、別体に設けられることを特徴とする請求項1乃至18いずれか記載の接点装置。
  20. 前記可動接点は、前記可動接触子に一体、または、別体に設けられることを特徴とする請求項1乃至19いずれか記載の接点装置。
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