JP4465804B2 - 車両用歩行者保護装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、歩行者との衝突時に歩行者を保護する車両用歩行者保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年自動車における安全対策は大きく進歩してきている。特に進歩の大きいものは乗員に対する安全対策であって、様々な技術がすでに用いられ、また検討されていて、他の車両や障害物との衝突の際に乗員の身体を保護するものが主流である。
【0003】
例えば、衝突の衝撃力を車体の構造変化で吸収して、乗員には極力衝撃が及ばないようにしたり、追突時に弛みをとるプリテンショナーを備えたシートベルトや、運転者や助手席の乗員を守るエアバッグ等々多くの例を挙げることができる。
【0004】
このような乗員の安全確保のための様々な技術に比べて、対歩行者の安全確保のための技術開発はまだ遅れており、これから進んでいくと考えられている。
【0005】
対歩行者の安全確保のための技術として、特開平6−239198号公報に、車両が衝突することが予測されたときに進行方向にエアバックを展開し、そのエアバッグは下面が路面と近接し、上面がフロントウィンドウの下端以下に位置し、前面が少なくともバンパーを覆い、上から見た形状が車両中心軸の前端部を頂点とする略くさび状であるエアバッグ装置が開示されている。この特許公開公報には、歩行者は衝突時にバンパーに直接接触せず、車両進行方向の外側に誘導され、車体下部に巻き込まれるのが防止される作用がうたわれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
けれども、上記技術ではバンパー前のエアバッグに衝突した歩行者は、足をなぎ払われてしまう。そのために現在さらに歩行者の安全をより確実にする技術が求められている。
【0007】
本発明は、このような観点からなされたもので、自動車と歩行者の衝突の際に、歩行者の身体全体を保護する車両用歩行者保護装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に係る発明は、歩行者との衝突時に該歩行者を保護するために緩衝部材を展開させる車両用歩行者保護装置であって、
上記緩衝部材は、前バンパー前方に展開する第一緩衝部材とフロントフード前端よりも前方かつ上方にて上記フロントフードから離間して該第一緩衝部材の略上方に展開する第二緩衝部材とからなり、歩行者との衝突を予知する手段と衝突を検出する手段とを有し、衝突の予知を受けて上記第一緩衝部材を展開させる手段と衝突の検出を受けて上記第二緩衝部材を展開させる手段とを有し、上記第一緩衝部材と上記第二緩衝部材とが展開したときに、該第一緩衝部材と該第二緩衝部材とが車体前後方向に連続するように設けられていることを特徴とする車両用歩行者保護装置である。
【0009】
歩行者との衝突時に該歩行者を保護するために緩衝部材を展開させる車両用歩行者保護装置とは、車両と歩行者が衝突する時に、衝突を予測して、あるいは衝突を検知して展開する緩衝部材によって、歩行者を保護する装置である。緩衝部材は歩行者の保護のためには必要であるが、普段の車両運転時には邪魔になるので、普段は車体内に収納されていて歩行者と当接する場合に展開する。緩衝部材はプラスチックの発泡体やエアバッグ、ゲル状の衝撃吸収体など歩行者に加わる荷重を緩和できるものならばなんでもよい。なかでも、展開速度の速いこと、展開前の装置をコンパクトに収納できることなどからエアバッグが好ましい。
【0010】
緩衝部材は前バンパー前方及び上方に展開し、かつ上方へはフロントフード前端よりも前方かつ上方にて上記フロントフードから離間して展開する。緩衝部材が前バンパー前方に展開するのは、前バンパーが車体の前端部であって、歩行者が前バンパーと衝突することを避けるためであり、上方へも展開するのは、歩行者の身体の大部分は前バンパーより上に位置するからこれを受け止めるためである。ここでフロントフードとは、ボンネット車においてはエンジンルームの上面を覆うボンネットのことであり、ボンネット車以外の車両ではフロントウィンドウの下部に位置するフードのことである。フロントフード前端よりも前方かつ上方にて上記フロントフードから離間して展開するとは、緩衝部材を展開させたときに緩衝部材とフロントフードとが少なくとも面状に接触していないことである。展開した緩衝部材に外部から力がかかって、フロントフードに接触したり、展開した緩衝部材がフロントフードの前端部のみに接触している状態であっても、本発明の効果を奏するので構わないが、展開時には緩衝部材とフロントフードとが全く接触していないことが好ましい。
【0011】
このような構成であると、歩行者の足や腰、上体、そして頭部を確実に受け止めることができる。なぜならば、歩行者は車両と当接する際、まず前バンパー前方に展開した緩衝部材と接触するので、この緩衝部材が下肢に加わる荷重を緩和する。そして、緩衝部材がフロントフードから離間して前バンパー上方に展開するため、衝突力が弱ければフロントフードの方に歩行者は倒れ込まずに済む。衝突力が強くても、フロントフードの方に倒れ込む前に緩衝部材が歩行者が受ける荷重を緩和するからである。緩衝部材の前バンパー上方への展開高さは、フロントフードの前端のエッジ部より高いと、フロントフードのエッジ部との衝突を避けられるので好ましい。
【0012】
上記のように歩行者の当接はまず前バンパー部位で生じるので、緩衝部材はバンパーの前方へ展開して、それから上方へ展開することが好ましい。
【0013】
緩衝部材は展開させたときに、車両の前部全面を覆う状態となっていることが好ましい。こうすることで、緩衝部材は確実に歩行者への荷重を緩和できる。
【0014】
緩衝部材は、前バンパー前方及び上方に展開してさえいればどのような形態であっても構わない。
【0015】
緩衝部材は一つで全面を覆ってもよいし、左右の2つの緩衝部材としてもよい。また、さらに3つ以上としてもよい。緩衝部材を複数にした方が、個々の緩衝部材が小さくなって展開速度が速くなるが、あまり多くすると設置場所や展開制御に課題を生じるので2〜4が好ましい。
【0016】
緩衝部材を前バンパー前方に展開する第一緩衝部材とフロントフード前端よりも前方かつ上方にて上記フロントフードから離間して該第一緩衝部材の略上方に展開する第二緩衝部材とに分けることによって、第一緩衝部材と第二緩衝部材の形状、素材、展開方法、展開速度等を別々に設定することができる。第一緩衝部材は最初に当接する下肢を受け止める役割が、第二緩衝部材はその後に当接する大腿部、腰部、上半身を受け止める役割があり、それぞれの役割によって形状、素材、展開方法、展開速度等を別々に設定できれば、それぞれに適した緩衝部材を設計できる。
【0017】
第一緩衝部材は前バンパー中央か下部から前方に、第二緩衝部材は前バンパー上部から上方に展開することが、2つの緩衝部材の位置関係上好ましい。
【0018】
緩衝部材は展開させたときに、第一緩衝部材と第二緩衝部材とを合わせて車両の前部全面を覆う状態となっていることが好ましい。こうすることで、緩衝部材は確実に歩行者への荷重を緩和できる。
【0019】
また、第二緩衝部材の高さは、フロントフードのエッジ部以上の高さであると、エッジ部との当接が避けられて好ましい。
【0020】
緩衝部材は第一緩衝部材と第二緩衝部材それぞれ一つずつで全面を覆ってもよいし、左右にそれぞれ2つずつの緩衝部材としてもよい。また、さらに3つずつ以上としてもよい。緩衝部材を複数にする方が、緩衝部材が小さくなって展開速度が速くなるが、あまり多くすると設置場所や展開制御に課題を生じるので2〜4が好ましい。また、第一緩衝部材と第二緩衝部材とで数を変えても構わない。
【0021】
歩行者が車両と衝突するときは、最初に前バンパー部位に最も接近し、緩衝部材がなければ前バンパーに当接する。それで、まず衝突の予知を受けて前バンパー前方に第一緩衝部材を展開させる。次に上体部分がフロントフード方向に倒れ込むようになるので、第一緩衝部材に当接した衝突の検出を受けて上方に第二緩衝部材を展開させる。こうして、歩行者の受け止めを確実におこなうことができる。
【0022】
歩行者との衝突を予知する手段は特に限定されない。例えば、各種のセンサを用いてその信号を演算することで予知する手段が挙げられる。具体的には、赤外線レーダ、画像センサなどで歩行者を検知し、レーザレーダ、ミリ波レーダなどで歩行者と車両との距離を求めて、それらと車体の速度、ブレーキをかけて止まる時間の予測値などをコンピューターで演算して衝突可能性を数値で表して予知をする手段が好ましく挙げられる。
【0023】
歩行者との衝突を検出する手段は特に限定されない。例えば、第一緩衝部材に圧力センサや応力センサ、感圧センサなどを取り付けて、第一緩衝部材との衝突を検出する手段が好ましく挙げられる。
【0024】
次に請求項に係る発明は、上記緩衝部材が、前バンパーから所定距離以上前方に展開することを妨げる規制手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用歩行者保護装置である。
【0025】
緩衝部材に、前バンパーから所定距離以上前方に展開することを妨げる規制手段を備えていると、上方への展開が早くおこなわれる。その理由を以下に述べる。
【0026】
緩衝部材の展開は、最終的な展開形態にあわせておこなわれることが望ましい。すなわち、上方に大きく展開する形であれば、初めから上方へ展開するよう展開用のエアやガス等を上方に多量に吹き込むことが望ましい。しかし、現実にはそのような制御は難しく、特に普段はバンパー内部に収納しておいて衝突時に前方及び上方に展開させると、展開方向は前方が主となる。緩衝部材は衝撃を緩和する部材であるので、変形しやすく、前方への展開力が強いと所望の展開形状よりも前方に飛び出した形状となる。こうなると上方への展開が遅れることになる。前バンパーから所定距離以上前方に展開することを妨げる規制手段を備えていれば、このようなことは起こらない。
【0027】
規制手段は、歩行者に害を与えない素材及び形状であれば、どのようなものでも構わない。例えば、緩衝部材がエアバッグの場合は、バッグ前部の内側に前方への大きな膨出を阻止する柔軟性のあるストラップを接着あるいは縫いつけたり、エアバッグの前部と後部とを部分的に接着あるいは縫いつけたりすればよい。
【0028】
ここでいう所定距離は、規制手段により定まるものである。例えば、規制手段がストラップならば、そのストラップの長さによって所定距離が決まる。
【0029】
次に請求項に係る発明は、上記緩衝部材は、気体が流入するインナーバッグとアウターバッグとから構成され、上記インナーバッグは上面にベントホールを備えていることを特徴とする請求項記載の車両用歩行者保護装置である。
【0030】
この発明の緩衝部材は、インナーバッグとアウターバッグとを備えていて、アウターバッグ内にインナーバッグが存在する二重構造のエアバッグである。また、ベントホールとは、インナーバッグからアウターバッグへと気体を通す通気孔である。エアバッグを膨らませる気体は、最初にインナーバッグに入り、次にベントホールを通ってアウターバッグにはいる。そのため、インナーバッグは最初から充分展開して、バッグ内の圧力も高く、歩行者との当接初期の歩行者が受ける荷重の緩和能力が高くなっている。よって、バッグ内圧力が低いためにバンパーに身体が当たってしまう、いわゆる底突きを防止することができる。
【0031】
インナーバッグが、インナーバッグ内部からアウターバッグへ気体を流出させるベントホールを上面に備えているために、アウターバッグは上方への展開が促進される。上方へ展開するアウターバッグは、これにより素早く展開される。
【0032】
インナーバッグのベントホールは、上面以外に備えられていてもよい。そのときは、上方への気体の流出量が最も多くなるよう、ホールの大きさや数を設定する。
【0033】
次に請求項に係る発明は、上記緩衝部材の上方に展開した部分が、フロントフード方向に折れ曲がることに対して抵抗する屈曲抵抗手段を備えていることを特徴とする請求項記載の車両用歩行者保護装置である。
【0034】
緩衝部材は、上方に展開した部分がフロントフード方向に折れ曲がることに抵抗する屈曲抵抗手段を備えているので、歩行者の上半身がフロントフード方向に倒れ込むことを防ぐことができる。
【0035】
緩衝部材の屈曲防止手段は特に限定されないが、緩衝部材の歩行者と接触しないフロントフード側の面を固い部材としたり、上方に展開する緩衝部材の下の部分に充填する緩衝材を展開強度の高いものにする。例えば、緩衝部材がエアバッグであればバッグ内を区切るなどして下部の内部圧を上部の内部圧より高くするといった手段が挙げられる。
【0036】
次に請求項に係る発明は、請求項において、上記第一緩衝部材の展開後に上記第二緩衝部材を展開することを特徴とする車両用歩行者保護装置である。
【0037】
本発明のような緩衝部材が無い場合は、車両に当接する歩行者は、通常最初に前バンパーに下肢を当接し、その後足腰をフロントフードのエッジ部に当接して、上半身をフロントフードに当接する。よって、第一緩衝部材の展開後に第二緩衝部材を展開すれば、緩衝部材の展開順序は車体への身体の当接順番と同じ順序なので、歩行者の身体を効果的に受け止めることができる。
【0038】
次に請求項に係る発明は、請求項において、展開状態での外力に対する変形抵抗が上記第一緩衝部材よりも上記第二緩衝部材の方が大きいことを特徴とする車両用歩行者保護装置である。
【0039】
歩行者の上半身は、下半身に比べて重心が高く、当接時の動きの大きさが下半身に比べて大きくなって、当接の際に不安定である。そこで、展開状態での外力に対する変形抵抗を第一緩衝部材よりも第二緩衝部材の方を大きくしてやれば、不安定な上半身を当接時にしっかりと保持して、受け止めることができる。
【0040】
展開状態での外力に対する変形抵抗を第一緩衝部材と第二緩衝部材とで変えるには、緩衝部材を形成する素材を変えてやったり、緩衝部材がエアバッグであれば、吹き込むガスの圧力を変えてやればよい。
【0041】
次に請求項に係る発明は、上方に展開する緩衝部材は、上方に行くに従って前後厚みが増大することを特徴とする請求項1記載の車両用歩行者保護装置である。
【0042】
上方に展開する緩衝部材が、上方に行くに従って前後厚みが増大しているので、歩行者が緩衝部材に当たっても厚みが増大した部分で支えられて、フロントフード側に倒れ込むことはない。すなわち、歩行者は増大する厚みによって受ける荷重を緩和されて、特に歩行者の上半身が受け止められる。
【0043】
上方に展開する緩衝部材が、上方に行くに従って前後厚みが増大するが、最上部はこの限りではなく、前後厚みを急激に減少させている末端となっていてもよい。
【0044】
次に請求項に係る発明は、上記上方に展開する緩衝部材は、その高さが歩行者の頭部の高さ以上になるよう上方に展開することを特徴とする請求項1記載の車両用歩行者保護装置である。
【0045】
緩衝部材は、その高さが歩行者の頭部の高さ以上になるよう上方に展開するので、歩行者の身体全体を確実に緩衝部材によって受け止めることができる。
【0046】
緩衝部材の上方への展開高さは、車体のルーフの高さ以上であれば歩行者の身体全体の受け止めをおこなうことができ好ましい。さらに、展開高さが170cm以上あれば、身体全体の受け止めが確実になりより好ましい。
【0047】
【発明の効果】
本発明は上記の説明のような構成であるので、以下に述べるような効果を奏する。
【0048】
緩衝部材が、前バンパー前方及び上方に展開し、フロントフードから離間して位置するので、前バンパー前方で歩行者の下肢に加わる荷重を緩和し、及び大腿部から上の上体に対しフロントフードへの当接を防止し加わる荷重を緩和して受け止める。
【0049】
緩衝部材が、前バンパー前方に展開する第一緩衝部材とフロントフードから離間して該第一緩衝部材の略上方に展開する第二緩衝部材とからなるので、歩行者の下肢と大腿部から上の上体の受け止めをそれぞれ最適に行える。
【0050】
緩衝部材が、前バンパーから所定距離以上前方に展開することを妨げる規制手段を備えているので、緩衝部材の上方展開を早く行える。
【0051】
緩衝部材が、気体が流入するインナーバッグとアウターバッグとから構成されてインナーバッグは上面にベントホールを備えているので、歩行者の下肢のバンパーへの底突きを防止でき、緩衝部材の上方展開を早く行える。
【0052】
緩衝部材が、上方に展開した部分がフロントフード方向に折れ曲がることに対して抵抗する屈曲抵抗手段を備えているので、歩行者の上半身を確実に受け止めることができる。
【0053】
第一緩衝部材の展開後に第二緩衝部材を展開するので、歩行者の身体を確実に受け止めることができる。
【0054】
展開状態での外力に対する変形抵抗が、第一緩衝部材より第二緩衝部材の方が大きいので、歩行者の上半身を保持して確実に受け止めることができる。
【0055】
歩行者との衝突を予知して第一緩衝部材を展開させ、歩行者との衝突を検出して第二緩衝部材を展開させるので、歩行者の上半身を確実に受け止めることできる。
【0056】
緩衝部材の上方に展開した部分が上方に行くに従って前後厚みが増大するので、歩行者の上半身の確実な受け止めが行える。
【0057】
緩衝部材が、歩行者の頭部以上の高さになるよう上方に展開するので、歩行者の上半身を頭部まで確実に受け止めができる。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0059】
−第一の参考の形態−
図1に第一の参考の形態の側面の断面図を、図2に第一の参考の形態の前面図を示す。第一の参考の形態は、緩衝部材がエアバッグ14である。図1中、右方に自動車の車体2があり、左方に歩行者1がいて、その間に上下に細長で縦断面が略楕円形のエアバッグ14が、前バンパー10から展開している。展開する前は、車体2の前端部に位置する前バンパー10に設けられた2つのエアバッグ収納部3に、折り畳まれた状態で収納されていて、折り畳まれたエアバッグ14に隣接してガス供給手段が設けられている(図示省略)。展開時には、エアバッグ14は一端がエアバッグ固定部3aに固定されて、前バンパー10の前方及び上方に展開する。
【0060】
エアバッグ14は、フロントフード11から離間して展開し、前バンパー10から前方に展開しすぎないように規制手段のストラップ6を有している。また、エアバッグ14は、フロントフード側へ折れ曲がらないよう屈曲抵抗手段7を有し、歩行者1の頭部よりも高い位置まで展開している。図2に示したように、左右に設けられた2つの同じエアバッグ14で車体2の前面部の全面を覆っている。
【0061】
このエアバッグ14は、インナーバッグ4とアウターバッグ5とからなっている。インナーバッグ4は、アウターバッグ5の内側に包まれて在る。エアバッグ14を展開させるガスは、まずインナーバッグ4に流入し、そこからアウターバッグ5へと流入していく。インナーバッグ4とアウターバッグ5は、布やプラスチックのシートなど公知のエアバッグの素材や歩行者受け止めの緩衝部材として十分な強度を有している素材であればどのようなものでも構わない。
【0062】
インナーバッグ4はアウターバッグ5に比較して小さくて、前バンパー10の前部の高さ方向を半分〜全部覆う程度の大きさが好ましい。インナーバッグ4は、エアバッグ固定部3aから前バンパー10の前方に展開するが、規制手段であるストラップ6により前方に展開しすぎないよう規制されている。ストラップ6は、一端がエアバッグ固定部3aに接着やリベット止め等で固定されていて、他端がインナーバッグ4の展開時の前端部に接着や縫いつけ等で固定されている。ストラップ6は、展開強度に抗してインナーバッグ4を支持できるものであればどのようなものでも構わないが、ひもや帯状の布等で、引っ張り強度が高くかつ折り畳めるものが好ましい。ストラップ6は、前方への展開しすぎを確実に規制できるように複数設けることが好ましい。図1の断面部分では上と下の2本が示されている。
【0063】
インナーバッグ4は上面にベントホール8を備えていて、そこからアウターバッグ5へとガスを供給する。ガスは上方へと供給されるので、アウターバッグ5は上方へ素早く展開する。
【0064】
インナーバッグ4はアウターバッグ5に比べて小さいので、最初にガスが入って素早く前バンパー10前方に膨らんで、歩行者1が最初に当接する下腿部を受け止める。またガス圧が高いため、下腿部が前バンパー10に直接当たってしまういわゆる底突きを防止できる。
【0065】
アウターバッグ5はインナーバッグ4より大きく、フロントフード11から離間して上方に展開し、歩行者1の頭部以上の高さになる。前バンパー10の前方では、インナーバッグ4から渡されたストラップ6aにより前方に展開しすぎないよう規制されている。ここでは、エアバッグ固定部3aから延びているストラップ6とアウターバッグ5に固定されるストラップ6aとは、インナーバッグ4の同じ部分6bに固定される。アウターバッグ5の規制手段は、ストラップ6aをこのようにインナーバッグ4からアウターバッグ5に渡して形成してもよいし、インナーバッグ4とアウターバッグ5とを部分的に接着したり縫い合わせてもよい。また、インナーバッグ4のストラップ6と同様に、規制手段は複数設けられることが好ましい。図2では、エアバッグ収納部3の前方に上下左右の計4つのストラップ6が示されている。
【0066】
アウターバッグ5は、上下方向の中間部あたりに屈曲抵抗手段7を備えている。屈曲抵抗手段7は、水平方向に布を渡して端部をアウターバッグ5に縫いつけ等で固定して、布の一部にガスの通る通気部13を設けている。これにより、屈曲抵抗手段7より下側は上側に比べてガス圧が高くなり、フロントフード11側に折れ曲がりにくくなっている。ここで屈曲抵抗手段7は、前方に展開しすぎないようにする規制手段としての働きも兼ねていて、さらにエアバッグの展開したときの形を整える働きもしている。なお、屈曲抵抗のための手段は、この形状や方法に限定されない。
【0067】
アウターバッグ5は上方に大きく展開していて、衝突時に歩行者1の下肢から腰、上体、頭部を受け止めるが、フロントフード11に倒れ込んでも、特にフロントフード11のエッジ部12に対して破裂しない強度を有している。また、フロントフード11への底突きもしないよう素材やガス圧等が設計されている。
【0068】
アウターバッグ5の上部であって、歩行者1に対向している面と反対側の面すなわちフロントフード11側の面に、エア抜きホール9が設けられている。図1ではアウターバッグ5の右側上方である。これは歩行者衝突後にエアバッグ14からガスを抜くためのものである。内部の熱いガスが歩行者1に吹き出さないように、フロントフード11側に設けられる。
【0069】
アウターバッグ5及びインナーバッグ4は、展開する前は折り畳まれた状態で前バンパー10内部のエアバッグ収納部3の中に収納されている。エアバッグ収納部3は、エアバッグが展開するときに裂けずにスムーズに展開するように、突起や部材のエッジを露出させないように作られている。また、展開方向を適正な方向に向けるように、エアバッグ収納部3の後部の壁面のエアバッグ固定部3aに接着剤やリベットなどで固定されている。そして、その表面にカバーが掛けられて保護されている。カバーは、雨やゴミ、太陽光などからエアバッグを守り、エアバッグが膨らむときには開いたり破断したりして、エアバッグをスムーズに展開させることのできるように作られている。
【0070】
エアバッグを展開させるガス供給手段は、歩行者受け止めに十分な展開強度を素早く得られる手段であればどのようなものでも構わない。例えば、運転室内に設置されるエアバッグに用いられている、燃焼により多量の窒素ガスを発生するガス発生剤を用いたインフレータが挙げられる。インフレータはエアバッグ固定部3aの近辺に設置される。
【0071】
第一の実施の形態−
図3に第一の実施の形態の側面の断面図を、図4に第一の実施の形態の前面図を示す。第一の実施の形態は、第一エアバッグ17と第二エアバッグ18とからなる。図3に示すように、第一エアバッグ17は、前バンパー10の下部に設けられた第一エアバッグ収納部15から前方に展開し、第二エアバッグ18は前バンパー10の上部に設けられた第二エアバッグ収納部16から上方に展開し、フロントフード11から離間して位置している。展開前のそれぞれのエアバッグは図4に示すように、車幅方向に長く設置されたエアバッグ収納部15、16に、初めから車幅方向に長い状態で収納されている。すなわちこれらのエアバッグ17、18は、車両乗員の側頭部を保護するカーテンエアバッグと類似のタイプである。
【0072】
これらのエアバッグは、一端を車体に固定し、他端からガスを吹き込んでもよいし、両端を固定して中間部からガスを吹き込んでもよい。また、ガスの吹き込み口および固定部が複数でもよい。
【0073】
第二エアバッグ18は、インナーエアバッグ4を有している。インナーエアバッグ4は上方展開を素早く行なうためのもので、上面にベントホール8を有していて、車幅方向にも素早く展開するよう車幅方向の端部は開口している。
【0074】
歩行者との衝突時に最初に接触するのは、歩行者の下肢と前バンパー10の部位であるので、まず第一エアバッグ17が前バンパー10の前方に展開し、その後に第二エアバッグ18が上方に展開する。歩行者との衝突が確実になったとき、あるいは第一エアバッグ17に当接してから第二エアバッグ18を展開させるのである。ただし、下肢の衝突が生じてから上体がフロントフード11に倒れ込んでいくのは短時間のことであるので、展開の時間差はわずかなものである。
【0075】
第二エアバッグ18は、第一エアバッグ17に比べて容積が大きいので、エアバッグの展開に大量のガスが必要であり、そのガスを素早く発生させてエアバッグ内に送り込んだほうがよい。つまり、第一エアバッグ17より第二エアバッグ18の方が展開速度が大きい方が好ましい。
【0076】
また、2つのエアバッグの展開状態での外力に対する変形抵抗は、すなわちバッグ内のガス圧であるが、第一エアバッグ17より第二エアバッグ18の方が大きい。第二エアバッグ18の方は、加わる荷重に対して脆弱な腹部及び頭部を受け止める必要があるため、変形抵抗を高くしてフロントフード11との当接を防止するのである。
【0077】
上記のような目的のため、第一エアバッグ17よりも第二エアバッグ18のインフレータの数を増やしたり、ガス量が多くてガス発生速度の大きいインフレータを第二エアバッグ18に用いることが好ましい。
【0078】
ストラップ6は図3に示すように、第一エアバッグ17に設置されていて、図4に示すように第一エアバッグ収納部15の前方に上下にそれぞれ3箇所ずつ、計6箇所に設置されている。
【0079】
第一の実施の形態において、エアバッグの素材やストラップ6の形状や素材等、屈曲抵抗手段7等に関しては、第一の参考の形態と同じであるので説明を省略する。
【0080】
第二の参考の形態−
図5に第二の参考の形態の側面の断面図を、図6に第二の参考の形態の前面図を示す。第二の参考の形態は、緩衝部材が1つのエアバッグ19である。このエアバッグ19は車幅方向に延びた長い形状のものであって、車幅方向に延びたエアバッグ収納部20に収納されていて、前方及び上方に展開する。エアバッグが一つで単純な構造であるため、装置や制御機構が簡単である。
【0081】
ストラップ6も図6に示すように、エアバッグ収納部3の前方上側だけに5箇所設置されている。
【0082】
第二の参考の形態において、エアバッグの素材やストラップ6の形状や素材等、屈曲抵抗手段7やガス供給手段等に関しては、第一の参考の形態と同じであるので説明を省略する。
【0083】
第二の実施の形態−
図7に第二の実施の形態の側面の断面図を示す。第二の実施の形態は、緩衝部材が第一エアバッグ17と第二エアバッグ18の二つからなるものである。第一の実施の形態と異なる点は、第二エアバッグ18の上方への展開量が少なくて低いことである。このように低ければ、第二エアバッグ18自体が小さくなり、素早く展開できるため、衝突時にすぐに展開して歩行者を確実に受け止めることができる。そして図7で示すように、このような緩衝部材が無い場合に歩行者に大きなダメージを与えるフロントフード11のエッジ部12までを第二エアバッグ18が覆っているため、歩行者がフロントフード11のエッジ部12に当接することなく受け止められる。
【0084】
第二の実施の形態において、第一エアバッグ17やエアバッグの素材やストラップ6、ガス供給手段等に関しては、第一の参考の形態または第一の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
【0085】
第三の参考の形態−
図8に第三の参考の形態の側面図を示す。第三の参考の形態は、緩衝部材が一体で前バンパー10前方及び上方に展開するエアバッグ19である。このエアバッグ19は、上方に行くに従って前後の厚みが増大している。図8中フロントフード11のエッジ部12より上方にもストラップ6を配して、前方に膨らみすぎないようにすると共に、展開したときの形状を整える役割も果たしている。
【0086】
屈曲抵抗手段7でフロントフード11方向にエアバッグ19が、折れ曲がらないように保持される。それと共に、上方に行くに従って前後の厚みが増大している形状のため、歩行者が衝突してもフロントフード11と歩行者との間に前後の厚みが増大した部分があるので、歩行者がフロントフード11の方に大きく倒れ込むことはなく、支えられて受け止められる。
【0087】
第三の参考の形態では、単一のエアバッグ19を用いているが、第一の参考の形態の如くインナーバッグとアウターバッグとの二重構造のエアバッグを用いてもよい。また、第一の実施の形態の如く前方と上方の2つのエアバッグを備えていてもよい。また、エアバッグの素材やストラップ6、屈曲抵抗手段7やガス供給手段等に関しては、第一の参考の形態と同じであるので説明を省略する。
【0088】
−前方及び上方に一体で展開する緩衝部材の展開の制御−
前方及び上方に一体で展開する緩衝部材の展開の制御の一つの例についてのブロック図を図9に示す。また、この制御のサブルーチンを図10に示す。この制御は第一、第二、第参考例で用いられるものであるが、本発明の制御はこの制御方法に限定されるものではない。
【0089】
図9のブロック図について説明する。左側の3つのセンサの信号が、CPU34に伝送されて演算される。そして、その結果に基づいて右側の3つの安全装置を作動させるよう、CPU34から信号が伝送される。
【0090】
次に図10について説明する。車両運転中に前方に歩行者や障害物があると、衝突予知検出がおこなわれる。具体的には、図9左側の衝突予知センサ31で前方の物体との距離を測定し、それと車両の速度およびブレーキをかけて止まる予測距離とで演算して衝突可能性を数値で算出する。そして衝突可能性判定ステップS1にて、その衝突可能性が予め決められた所定値Aより大きいと判定したときは、衝突する可能性が高いので、各種乗員保護装置を予備作動させる。これは例えばシートベルトのプリテンショナー37を予備作動させることである。衝突可能性が所定値Aより小さければ、リターンとなる。
【0091】
それから、衝突対象判定ステップS2にて衝突対象を判定する。図9左側の赤外センサや画像センサなどの歩行者検知センサ32により衝突すると予測されるものが、歩行者であるかどうかを判定するのである。歩行者であると判定すれば、次のステップへ進み、歩行者ではないと判定すれば、リターンとなる。なお、センサの精度が低かったり判定に時間がかかるとき等は、この判定はおこなわなくてもよい。図10では点線の楕円で囲んで※印が付されている部分である。
【0092】
次のステップは、衝突予測時刻の所定時間以内であるかの判定ステップS3である。衝突予測時刻は、歩行者との距離と車両の速度およびブレーキをかけて止まる予測距離とにより算出される。緩衝部材が展開するのにある程度の時間が必要なため、この操作をおこなう。衝突予測時刻の所定時間以内であれば、緩衝部材を展開する。こうして、歩行者は衝突時に緩衝部材によって保護されるようになる。衝突予測時刻の所定時間以内ではなければ、リターンとなる。
【0093】
次に実際の衝突検出を図9左側の衝突検知センサ33でおこなう。衝突発生判定ステップS5にて衝突検出と判定したら、図9右側のエアバッグ36及びシートベルトプリテンショナー37といった乗員保護装置を本作動させて、乗員の安全を確保する。
【0094】
−前方と上方の2つの緩衝部材の展開の制御−
前方と上方の2つの緩衝部材を有するシステムの展開の制御の一例のブロック図を図11に示す。また、この制御のサブルーチンを図12に示す。この制御は第一第二の実施例で用いられるものであるが、本発明の制御はこの制御方法に限定されるものではない。
【0095】
この制御は、上記の前方及び上方に一体で展開する緩衝部材の展開の制御と一部が同じであるので、異なっている点について説明をする。
【0096】
図11のブロック図では図9のブロック図に、センサとして第一緩衝部材接触検知センサ38が左側に追加され、作動物として第二緩衝部材40が右側に追加された形になっている。なお、図9での緩衝部材35は、図11の第一緩衝部材39と同じと考えてよい。
【0097】
サブルーチンでは、図12の第一緩衝部材が展開するところまでは図10と同じである。なお、図10では第一緩衝部材ではなく、緩衝部材となっている。この後、第一緩衝部材接触検出センサにより第一緩衝部材への接触を検出し、第一緩衝部材への接触判定ステップS4にて接触の判定をして、接触ありと判定したら第二緩衝部材を展開する。接触なしと判定したら、第一緩衝部材への接触検出のステップに戻る。
【0098】
ここで、第二緩衝部材を展開する条件として、上記のように第一緩衝部材への接触検知ではなく、衝突予知検出で算出する衝突可能性が、所定値Aよりも大きい第二の所定値Bよりも大きくなったとき、あるいは第一緩衝部材が展開してから所定の時間が経過したときも好ましく採用できる。これら3つの条件は、どれか一つを用いてもよいし、複数の条件を並列にしておいて、いずれかの条件を満たしたとき第二緩衝部材が展開するようにしてもよい。これらの操作は図12中一点鎖線で囲まれ、2)印が付されている操作の部分である。こうして、歩行者の確実な保護を行えるようにしている。この後のフローは図10と同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の参考の形態の側面の断面図
【図2】第一の参考の形態の前面図
【図3】第一の実施の形態の側面の断面図
【図4】第一の実施の形態の前面図
【図5】第二の参考の形態の側面の断面図
【図6】第二の参考の形態の前面図
【図7】第二の実施の形態の側面の断面図
【図8】第三の参考の形態の側面の断面図
【図9】前方及び上方に一体で展開する緩衝部材の展開の制御系のブロック図
【図10】前方及び上方に一体で展開する緩衝部材の展開の制御のサブルーチンを示す図
【図11】前方と上方の2つの緩衝部材の展開の制御系のブロック図
【図12】前方と上方の2つの緩衝部材の展開の制御のサブルーチンを示す図
【符号の説明】
1 歩行者
2 車両
3 エアバッグ収納部
3a エアバッグ固定部
4 インナーバッグ
5 アウターバッグ
6 ストラップ
6a ストラップ
6b ストラップ固定部
7 屈曲抵抗手段
8 ベントホール
9 エア抜きホール
10 前バンパー
11 フロントフード
12 フロントフードのエッジ部
13 通気部
14 エアバッグ
15 第一エアバッグ収納部
16 第二エアバッグ収納部
17 第一エアバッグ
18 第二エアバッグ
19 エアバッグ
20 エアバッグ収納部
31 衝突予知センサ
32 歩行者検知センサ
33 衝突検知センサ
34 制御手段(CPU)
35 緩衝部材
36 運転席/助手席エアバッグ
37 運転席/助手席シートベルトプリテンショナー
38 第一緩衝部材接触検出センサ
39 第一緩衝部材
40 第二緩衝部材
S1 衝突可能性判定ステップ
S2 衝突対象判定ステップ
S3 衝突予測時刻の所定時間以内であるかの判定ステップ
S4 第一緩衝部材への接触判定ステップ
S5 衝突発生判定ステップ

Claims (8)

  1. 歩行者との衝突時に該歩行者を保護するために緩衝部材を展開させる車両用歩行者保護装置であって、
    上記緩衝部材は、前バンパー前方に展開する第一緩衝部材とフロントフード前端よりも前方かつ上方にて上記フロントフードから離間して該第一緩衝部材の略上方に展開する第二緩衝部材とからなり、
    歩行者との衝突を予知する手段と衝突を検出する手段とを有し、衝突の予知を受けて上記第一緩衝部材を展開させる手段と衝突の検出を受けて上記第二緩衝部材を展開させる手段とを有し、
    上記第一緩衝部材と上記第二緩衝部材とが展開したときに、該第一緩衝部材と該第二緩衝部材とが車体前後方向に連続するように設けられていることを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  2. 上記緩衝部材が、前バンパーから所定距離以上前方に展開することを妨げる規制手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用歩行者保護装置。
  3. 上記緩衝部材は、気体が流入するインナーバッグとアウターバッグとから構成され、上記インナーバッグは上面にベントホールを備えていることを特徴とする請求項記載の車両用歩行者保護装置。
  4. 上記緩衝部材の上方に展開した部分が、フロントフード方向に折れ曲がることに対して抵抗する屈曲抵抗手段を備えていることを特徴とする請求項記載の車両用歩行者保護装置。
  5. 請求項において、上記第一緩衝部材の展開後に上記第二緩衝部材を展開することを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  6. 請求項において、展開状態での外力に対する変形抵抗が上記第一緩衝部材よりも上記第二緩衝部材の方が大きいことを特徴とする車両用歩行者保護装置。
  7. 上方に展開する緩衝部材は、上方に行くに従って前後厚みが増大することを特徴とする請求項1記載の車両用歩行者保護装置。
  8. 上記上方に展開する緩衝部材は、その高さが歩行者の頭部の高さ以上になるよう上方に展開することを特徴とする請求項1記載の車両用歩行者保護装置。
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