JP4464487B2 - 耐溶損性に優れた不定形耐火物 - Google Patents
耐溶損性に優れた不定形耐火物 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、不定形耐火物の気孔率を低減してスラグや溶鉄による溶損を抑制することができる耐溶損性に優れた不定形耐火物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、二次精錬炉や取鍋、タンディッシュ等の容器には、容易に施工を行うことが可能であり、耐火物コストを節減できる等の理由から、不定形耐火物の内張りが行われている。
しかし、不定形耐火物は、混練中に空気を巻き込んだり、添加した水の蒸気等により気孔率が高くなって、溶鉄やスラグにより溶損され易い。
更に、乾燥中に水分の蒸発による爆裂が生じたり、使用中の急熱・急冷等によるスポーリングが生じて寿命が短くなると言った欠点がある。
この対策として、特開平7−291747号公報には、チタン酸アルミニウムを5〜50質量%配合し、その粒度を1〜30mmに調整して気孔率を10〜20%にすることにより、断熱性及び耐溶損性に優れた不定形耐火物を製造することが提案されている。
更に、特開平7−291747号公報には、スピネル原料とアルミナ原料に、アルミナやシリカ超微粉を混合し、施工時の水分を減少させて不定形耐火物の流動性を高めることにより、気孔率を低下することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平7−291747号公報では、チタン酸アルミニウムを配合して緻密な組織の不定形耐火物にし、溶鉄やスラグによる溶損を効果的に防止できるが、急熱・急冷の環境下では、緻密な組織であるが故にスポーリングを招き、不定形耐火物の寿命が大幅に低下する。
しかも、チタン酸アルミニウムは、そのものが自然界に存在せず、チタン粉とアルミニウム粉を焼成して製造する必要があり、素材コストが高く、使用する部位等に制限を受ける。
また、特開平7−291747号公報では、アルミナやシリカ等の超微粉を混合することにより、低水分にし、不定形耐火物を緻密にしてスラグや溶鉄による溶損を抑制できるようにしているが、急熱・急冷の使用条件では、不定形耐火物の表面に微細な亀裂が生じ、この亀裂を起点にスラグや溶鉄が浸潤して溶損する。
更に、溶損が進行すると、スピネル原料やアルミナ原料の骨材が浮き出し、稼働面から脱落し、溶損が大きくなって不定形耐火物の寿命が大幅に低下する。
また、表面の微細な亀裂が成長してスポーリングが発生し、同様に不定形耐火物の寿命の低下を招く等の問題がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、不定形耐火物の気孔率を小さくして耐溶損性に優れ、緻密な組織に起因するスポーリングを抑制して不定形耐火物の寿命を大幅に向上することができる耐溶損性に優れた不定形耐火物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係る耐溶損性に優れた不定形耐火物は、流し込み不定形耐火物原料に、板状又は帯状に成形したものを焼成した後に破砕した板状の片状骨材を2〜50質量%配合しバイブレーターを差し込んで脱気を行い、不定形耐火物の見掛気孔率を18%以上21%以下にし、しかも前記片状骨材の最長辺を0.5〜60mm、厚みを0.2〜10mmとしている。
この添加量が2質量%より少ないと、気泡を脱気する気泡生成面が少なくなって、見掛気孔率が大きくなる。しかも、耐火原料中の片状骨材の絶対量が不足し、耐火原料どうしをくさび状(アンカー)に結合することができず、不定形耐火物の強度が低下する。
更に、不定形耐火物の表面に生成した亀裂等が内部へ伝播するのを抑制できず、耐スポーリング性が悪くなり、結果として耐溶損性も悪くなる。
一方、片状骨材の添加量が50質量%を超えると、片状骨材が多くなり過ぎて、流し込み等を行った際の充填密度が低下し、逆に見掛気孔率が増加して不定形耐火物の耐溶損性が低下する。
しかも、耐火原料と片状骨材が反応した複合組成物を片状骨材の表面に形成することができず、結合が悪くなって強度が低下する。場合によっては、耐火原料中に片状骨材の連続した配列が生じ、この配列部を境に不定形耐火物の剥落が生じる。
本発明に係る耐溶損性に優れた不定形耐火物は、添加した片状骨材により、混練中あるいは流し込み後の脱気(蒸気や気泡を除去)が促進され、不定形耐火物の見掛気孔率を小さくして緻密な組織にすることができる。
そして、溶鉄やスラグの浸潤を抑制して耐溶損性を高めることができ、不定形耐火物を内張りした容器等の寿命を延長することができる。
しかも、組織の緻密化に起因する亀裂が発生した際に、不定形耐火物原料(耐火原料)に添加した片状骨材が内部への伝播を抑制し、溶損の進行やスポーリングを防止できる。
【0006】
ここで、前記片状骨材の最長辺を0.5〜60mmにする。
片状骨材の最長辺が0.5mmより小さいと、耐火原料中でくさび状にすることができず、耐火原料の粒子間の結合力が弱くなり、不定形耐火物の強度が低下する。一方、片状骨材の最長辺が60mmを超えると、耐火原料に均一に混合することができず、片状骨材が濃化した部位の耐火原料の粒子間の結合力が極端に弱くなり、不定形耐火物の寿命が低下する。片状骨材の最長辺を0.5mm〜50mmにするとより好ましい。
片状骨材の最長辺を0.5〜60mmにすることで、耐火原料中に分散させた片状骨材が気泡生成面として働き、不定形耐火物内の蒸気や空気等からなる気泡を集めて脱気することができ、見掛気孔率の少ない緻密な不定形耐火物にすることができる。
なお、片状骨材の最長辺とは、片状骨材の厚みよりも長い一辺を有するもので、いずれかの辺の内で最も長い辺である。
【0007】
更に、前記片状骨材の表面の粗度を0.1〜0.6にすることもできる。
この片状骨材の平均の粗度が0.1未満になると、平滑過ぎて耐火原料と片状骨材が反応し、片状骨材の表面に生成する複合組成物の層が小さくなったり、耐火原料の粒子間をつなぐアンカーの効果が減少して結合力が低下する。
粗度が0.6を超えると、気泡生成面としての働きが悪くなり、細かい気泡を大きくしたり、気泡の放出等ができない。その結果、見掛気孔率が高くなり、耐溶損性が低下する。粗度を0.1〜0.5にするとより好ましい。
このように片状骨材の表面における粗度を所定の範囲にしているので、不定形耐火物の内部に形成された気泡を積極的に集合して大きな気泡にして脱気する働きを促進でき、不定形耐火物の見掛気孔率を低減することができる。
【0008】
また、前記片状骨材をセラミックスにすることが好ましい。
片状骨材をセラミックスにすることにより、片状骨材の表面の粗度が安定し、気泡生成面に集めた気泡の集合化や片状骨材の外部への移動を容易し、気泡の浮力を高めて浮上させ、脱気をより効率的に行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1は本発明の一実施の形態に係る耐溶損性に優れた不定形耐火物の断面の組織の模式図、図2は同不定形耐火物の脱気の説明図、図3は片状骨材の添加量と気孔率の関係を表すグラフである。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る耐溶損性に優れた不定形耐火物10は、耐火原料(不定形耐火物原料)11に、片状骨材12を2〜50質量%配合している。
この片状骨材12は、板状であって、その最長辺(板状の一辺の長さが最も長い辺)が0.5〜60mmであり、厚みが0.2〜10mmのものを用い、耐火原料11中に均一に分散させている。
【0010】
片状骨材12は、アルミナ系、マグネシア系、ムライト系、アルミナ−マグネシア系等を主成分にした原料をドクターブレード法やプレス法、鋳込み法等を用い、板状や帯状に成形したものを焼成した後に、破砕機等で破砕したものを用いる。
【0011】
片状骨材12を、耐火原料11に2〜50質量%の範囲で添加することにより、片状骨材12による脱気を促進している。
不定形耐火物の内部には、添加した水分が蒸発した蒸気や巻き込まれた空気が存在し、これらは不定形耐火物の中で微細気泡を生成する。
微細気泡は、気泡自体の浮力により上方に浮上するが、細か過ぎて浮力が小さいので、内部に捕捉されて気孔を形成し、不定形耐火物の見掛気孔率が高くなる。
【0012】
図2に示すように、本発明では、不定形耐火物10中に片状骨材12(12a、12b、12c)を添加しているので、不定形耐火物10中に生成された微細気泡13を除去することができる。
即ち、不定形耐火物10の内部に、片状骨材12を存在(存在する形態を水平方向、傾斜、垂直方向にした場合を例示した)させることにより、例えば、不定形耐火物10の内部に水平に存在する片状骨材12aの場合では、この片状骨材12aの下方で生成した微細気泡13が、小さい浮力でゆっくりと浮上して片状骨材12a下面に到達する。
同時に、片状骨材12aの下面でも微細気泡13が生成しており、この微細気泡13は、片状骨材12a下面で集合し、大きな気泡14を形成する。
この気泡14は、浮力を増して浮上速度を速め、片状骨材12aの下面から離脱し、不定形耐火物10の内部を上昇して、外部に排出(脱気)される。
更に、不定形耐火物10の内部に傾斜して存在する片状骨材12bの場合では、前記と同様の作用が発現され、大きな気泡14を形成して浮力を高めて不定形耐火物10の外部に排出(脱気)することができる。
また、垂直方向に存在する片状骨材12cの場合は、若干気泡を集合させる働きが減少するが、浮上している微細気泡13を片状骨材12cの表面で集合させ、大きな気泡14にして外部に排出(脱気)することができる。
そして、脱気した不定形耐火物10は、気孔の少ない緻密な組織になり、溶鉄やスラグ等による浸食を抑制でき、耐溶損性を高めることができる。
しかも、片状骨材12を添加しているので、不定形耐火物10の混練及び流し込みを行う際に、従来のステンレスファイバーやセラミックスファイバー等を添加した場合に比べ、大幅にフロー値(流動性の指標)を向上できるので、不定形耐火物10の圧送を良好にでき、施工時の充填性を高め、耐スポーリング性及び耐溶損性を良好にすることができる。
【0013】
また、図3は、片状骨材の添加量と不定形耐火物の見掛気孔率の関係を調査したものであり、不定形耐火物の見掛気孔率を21%以下にすることにより、耐溶損性を良好にできるが、片状骨材の添加量が2質量%未満では、不定形耐火物の見掛気孔率が急激に上昇して21%を超え、耐溶損性も低下している。
一方、添加量が50質量%を超えると、片状骨材が多くなり過ぎて、充填密度が低下し、逆に見掛気孔率が増加して21%を超え、不定形耐火物の耐溶損性が低下する。
この不定形耐火物の見掛気孔率の下限は、低い程好ましいが不定形であることを考慮するとその下限は18%程度である。
不定形耐火物の見掛気孔率をより低く安定させるには、片状骨材12の添加量を7〜30質量%にすると更に良い結果が得られる。
【0014】
また、片状骨材12の融点を1500℃以上にしている。これにより、耐火原料11と反応した適正な厚みの複合組成物を形成させると共に、片状骨材12の一部を残存させることができる。
その結果、片状骨材12が耐火原料11内に、くさび状に残存し、耐火原料11の粒子間の結合力を高め、不定形耐火物10の強度が向上できる。
片状骨材の融点が1500℃より低くなると、焼成過程や使用中に受熱した際に、添加した片状骨材が溶融したり、耐火原料と片状骨材が反応して低強度の厚い複合組成物を生成し、極端に耐溶損性が低下して不定形耐火物の寿命が短くなる。
従って、片状骨材の融点は、1550℃以上にすることがより好ましい。
更に、耐火原料11に添加する片状骨材12の曲げ強度を300〜5000kg/cm2にしているので、耐スポーリング性を向上することができる。
片状骨材の曲げ強度が300kg/cm2未満になると、弾性率比(1500℃の温度で加熱後の弾性率/加熱前の弾性率)が急激に低下してスポーリングが生じ易くなり、不定形耐火物の寿命が低下する。
また、曲げ強度が5000kg/cm2を超えると、片状骨材が高純度、且つ高密度になり、急加熱や急冷却により、片状骨材自体がスポーリングを招いて不定形耐火物の寿命が低下する。
しかも、高純度化する程に素材の価格が高くなり、不定形耐火物コストが上昇したり、破砕する際の破砕機が損傷等を招く。
この理由から、曲げ強度としては、600〜4500kg/cm2にすると、弾性率比を安定して高め、不定形耐火物の急加熱や急冷却による耐スポーリング性を確実に向上することができる。
【0015】
本実施の形態では、片状骨材12の厚みを0.2〜10mmとしているので、耐火原料11と反応した複合組成物を生成した際に、片状骨材12の一部を耐火原料11中に残存させ、くさび状になって耐火原料11の粒子間を結合し、耐火原料11の結合力を高めて不定形耐火物10の強度を向上させることができる。
片状骨材の厚みが0.2mm未満になると、耐火原料と反応して複合組成物を生成して、残存する片状骨材が無くなるので、くさび状の耐火原料の粒子間を結合できず、不定形耐火物の強度が低下する。一方、片状骨材の厚みが10mmを超えると、片状骨材が高密度の厚い層になるので、急熱・急冷却の熱歪みにより、この高密度の部位から亀裂が生じて不定形耐火物の強度の低下を招く。
特に、片状骨材をセラミックスにすると、表面の粗度を安定して確保でき、曲げ強度やくさび状の結合力が向上すると共に、稼働面のスラグや溶鉄に対する耐溶損性もより好ましい結果が得られる。
【0016】
耐火原料11としては、特に限定するものでなく、アルミナ系、マグネシア系、ジルコニア、炭素質、シリカ系、あるいは前記材質を二種以上配合したもの等の一般に用いられる原料を使用することができる。
この耐火原料11に添加するバインダーは、セメント、フェノール等の有機樹脂等のバインダーを添加したり、AlやSi等の金属を添加できる。
【0017】
次に、不定形耐火物10を製造するには、耐火原料11に、片状骨材12を添加してから混練機に装入し、水を5〜7質量%、バインダーの一例であるセメント粉を0.2〜3質量%を添加し、2〜10分間の混練を行う。
混練の際に、片状骨材12は、耐火原料11中に分散して、気泡生成面を耐火原料11中に形成する。
図示しない精錬炉の稼働面に型枠を設け、この不定形耐火物10を稼働面と型枠の隙間に流し込み、片状骨材12の気泡生成面を活用して気泡14を生成させ、同時にバイブレーターを差し込んで不定形耐火物10の内部に30〜60秒間の振動を付与しながら気泡14の脱気を行った。
そして、110℃程度の温度で24時間、その後500℃の温度で3時間乾燥を行ってから精錬に使用する。
【0018】
【実施例】
次に、本発明に係る耐溶損性に優れた不定形耐火物の実施例について説明する。
Al2O3を90質量%含有したAl2O3系の耐火原料に、Al2O3を95質量%含有したセラミックスからなる、最長辺長さを10mm、曲げ強度を300kg/cm2とした片状骨材(板状片)の添加量を変化させて、バインダーとしてセメントを5質量%添加してから、混練して形枠に流し込み、1500℃で3時間加熱した後に、気孔率(見掛気孔率)、耐溶損性指数、総合評価について調査した。その結果を表1に示す。
実施例1は、板状片を2質量%添加した場合であり、気孔率が20.8、従来の耐溶損性指数1に対し、耐溶損性指数が0.98と良好であり、耐スポーリング性を含めた総合評価は良い(○)結果が得られた。
実施例2は、板状片を5質量%添加した場合であり、気孔率が20.3、耐溶損性指数が0.95と良好であり、耐スポーリング性を含めた総合評価は良い(○)結果が得られた。
実施例3〜6は、板状片を、それぞれ10、20、30、40質量%添加した場合であり、気孔率が19.0、18.3、18.3、19.5であり、いずれも耐溶損性指数を良好にでき、耐スポーリング性を含めた総合評価は優れた(◎)結果が得られた。
実施例7は、板状片を50質量%添加した場合であり、気孔率が20.9、耐溶損性指数が0.98と良好であり、耐スポーリング性を含めた総合評価は良い(○)結果が得られた。
【0019】
【表1】
【0020】
これに対し、比較例1は、板状片を添加しない場合であり、気孔率が23.0、耐溶損性指数が1.00と悪く、耐スポーリング性を含めた総合評価は悪い(×)結果となった。
比較例2は、最長辺長さを10mm、曲げ強度を300kg/cm2とした板状片を60質量%添加した場合であり、気孔率が22.2、耐溶損性指数が1.12と悪く、耐スポーリング性を含めた総合評価は悪い(×)結果となった。
【0021】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、片状骨材の原料としては、耐火物に一般に用いられている無機素材であれば良く、その材料を単体あるいは組み合わせて用い、片状(板状)に加工した際の表面の粗度が所定の値であれば良い。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の耐溶損性に優れた不定形耐火物は、不定形耐火物原料に、片状骨材を2〜50質量%配合して、不定形耐火物の見掛気孔率を21%以下にするので、混練中あるいは流し込み後の脱気を促進して、見掛気孔率の小さい緻密な組織にでき、耐溶損性が高く、内張りした容器等の寿命を延長することができる。
しかも、不定形耐火物の表面に発生する亀裂や亀裂の内部への伝播等を抑制し、溶損の進行やスポーリングを防止でき、耐火物コストや補修に要する手間を減少して精錬等の生産性を向上することができる。
【0023】
特に、請求項1記載の耐溶損性に優れた不定形耐火物は、片状骨材の最長辺を0.5〜60mmにしているので、耐火原料に添加した片状骨材を気泡生成面として作用させ、気泡を効率良く脱気して、見掛気孔率が少なく緻密な不定形耐火物にすることができ、耐溶損性を安定して向上できる。
【0024】
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る耐溶損性に優れた不定形耐火物の断面の組織の模式図である。
【図2】同不定形耐火物の脱気の説明図である。
【図3】片状骨材の添加量と気孔率の関係を表すグラフである。
【符号の説明】
10:不定形耐火物、11:耐火原料(不定形耐火物原料)、12:片状骨材、12a:片状骨材、12b:片状骨材、12c:片状骨材、13:微細気泡、14:気泡
Claims (1)
- 流し込み不定形耐火物原料に、板状又は帯状に成形したものを焼成した後に破砕した板状の片状骨材を2〜50質量%配合しバイブレーターを差し込んで脱気を行い、不定形耐火物の見掛気孔率を18%以上21%以下にし、しかも前記片状骨材の最長辺を0.5〜60mm、厚みを0.2〜10mmとしたことを特徴とする耐溶損性に優れた不定形耐火物。
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