JP4460659B2 - 薄膜の膜厚計測方法及びその装置並びにそれを用いた薄膜デバイスの製造方法及びその製造装置 - Google Patents

薄膜の膜厚計測方法及びその装置並びにそれを用いた薄膜デバイスの製造方法及びその製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透明な膜の厚さおよび厚さ分布の計測および膜厚管理に関し、例えばシリコンウエーハ上に半導体デバイスを製造する方法および製造ラインにおいて、成膜工程におけるウェーハまたは成膜後表面の平坦化処理におけるウエーハ等に対して、最表面層の膜厚を計測する方法・装置、及び平坦化処理装置および加工管理方法に関する。
【0002】
透明膜の例としては、上記の他DVD,TFT,LSIレチクル等の薄膜デバイスの製造工程におけるレジスト膜や絶縁膜等も含まれる。
【0003】
【従来の技術】
例えば、半導体デバイスは成膜、露光およびエッチングなどの各プロセスを経ることにより、デバイスおよび配線パターンがシリコンウエーハ上に形成されて製造される。近年、高精度化・高密度化を実現するために、シリコンウェハ上に形成される配線パターンは、微細化・多層化の方向に進んでいる。このように、微細なパターンを多層形成することにより、ウエーハ表面の凹凸が増大している。このように、ウエーハ表面に大きな凹凸があると、ウェハ上に微細な配線パターンを露光する場合に、微細なパターンを寸法及び形状精度良く露光することが難しくなってくる。この問題を解決する一つの方法として、多層配線層を形成した上に保護膜または絶縁膜を形成したウエーハ表面を、平坦化する方法が採用されている。
【0004】
この平坦化プロセスとして、化学的および物理的作用により表面を研磨して平坦化を実現する方法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)が用いられる。CMPは、当該技術分野において既知の加工方法である。
【0005】
CMP加工において重要な課題として、膜厚管理が挙げられる。従来は、これを加工時間によって管理していた。CMP加工後、通常の膜厚計測装置で実際に計測する際は、チップ周辺部等に形成された、膜厚計測装置で十分計測可能な大きさをもったパターン(ダミーパターン)上を計測していた。さらに、膜厚の計測は、加工終了後、洗浄・乾燥を経てから行っていた。
【0006】
特開平6−252113号公報や特開平9−7985号公報には、実際のデバイスパターン(実際の製品の微細な回路パターン)上の膜厚の計測が可能な、in-situ計測システムが開示されている。このうち、特開平6−252113号公報には、実際のデバイスパターン上の膜厚計測に、白色光の膜による干渉光の分光分布を周波数解析し、分光分布波形の持つ周波数成分と膜厚との関係に着目し、膜厚の絶対値を算出することが記載されている。一方、特開平9−7985号公報には、レーザー(単波長)の膜による干渉光強度の加工時間による変化を検出し、その波形の持つ周波数成分から膜厚の算出を行うことが記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般にCMPの加工時間による膜厚管理では、単位時間あたりの研磨量(研磨レート)が変動すること、ウエーハ上に形成されたパターンの平面内にしめる割合(以降、パターン面積率)によって研磨レートが異なること等のため、精度の高い膜厚管理が困難であった。また計測するにしても、ダミーパターン上の計測では、実際のデバイスパターン上とはパターン面積率が異なるためその最表面膜厚もほとんどの場合異なる。更に、 洗浄・乾燥後の膜厚計測では時間を要してしまうためにスループット低下の原因となる(図2)。また、積層されるパターン、例えば配線パターンの厚さ、パターン間容量の管理も、ダミーパターン上の膜厚管理では精度良くできなかった。また、実際のデバイスパターンの欠陥検査において膜厚方向の検査は困難だった。
【0008】
特開平6−252113号公報では白色光の検出波長帯域にもよるが、実際のデバイスパターン上での計測精度は±50nmであり高精度で膜厚を算出することができない。一方特開平9−7985号公報は一回の測定では膜厚の絶対値を求めることができないという欠点をもつ。
【0009】
本発明は、透明な膜の膜厚および膜厚分布を例えば実際のデバイスパターン上で±20nm以下、より好ましくは、±10nm以下の精度で計測できる方法及びその装置、並びにそれを用いた薄膜デバイスの製造方法及びその製造装置を提供することを目的とする。
その一例として、CMP加工について、実際のデバイスパターンとは研磨レートが異なるダミーウエーハまたは製品ウエーハ上に形成された、従来の膜厚計測装置で計測可能な大きさを有するダミーパターン上の膜厚ではなく、実際の製品のデバイスパターン上の最表面層の膜厚の絶対値を高精度で計測可能な計測方法・装置を提供すること、実際のデバイスパターン上の最表面層の膜厚の計測を、高精度に行うことにより高精度の膜厚管理を可能とする方法および装置、およびプロセスのスループットの向上を実現する方法および装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明では、実際のデバイスパターン上の膜厚計測手法として光の膜による干渉光の分光分布波形に対して周波数・位相解析し、波形の持つ周波数及び位相成分と膜厚の関係から、または膜の構造モデルまたはシミュレーションから導かれる波形とをフィッティングさせることにより膜厚の絶対値の算出を行う。前記、計測技術を用いて実際のデバイスパターン上の膜厚分布等を求めることにより、高精度膜厚管理及びプロセス安定化を行う。及び前記、計測技術を搭載した膜厚計測ユニットを研磨装置に組み込むことにより、スループットの向上を実現する。膜に照射する光として、白色光を用いると、本発明の効果がより一層現れる。
【0011】
また、本発明では、上記目的を達成するために、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料に光を照射し、光の照射により試料から発生する反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形に基づいて段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求めるようにした。
【0012】
また、本発明では、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料に光を照射し、光の照射により試料から発生する反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形の位相に基づいて段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求めるようにした。
【0013】
また、本発明では、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料に光を照射し、光の照射により試料から発生する反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形と膜の構造モデルまたはシミュレーションから導かれる波形とのフィッティングにより段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求めるようにした。
【0014】
そして、これらの方法において、試料に照射する光に、白色光を用いた。
【0015】
また、本発明では、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料に白色光を照射し、白色光の照射により試料から発生する反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形に基づいて段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を±20nm以下の精度で求めるようにした。
【0016】
また、本発明では、上記目的を達成するために、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料の光学的に透明な薄膜の膜厚を計測する装置を、試料に光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて試料から発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形に基づいて段差パターン上に形成された光学的に透明な膜の膜厚を算出する算出手段とを備えて構成した。
【0017】
また、本発明では、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料の光学的に透明な薄膜の膜厚を計測する装置を、試料に光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて試料から発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形の位相に基づいて段差パターン上に形成された光学的に透明な膜の膜厚を算出する算出手段とを備えて構成した。
【0018】
また、本発明では、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料の光学的に透明な薄膜の膜厚を計測する装置を、試料に光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて試料から発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形と膜の構造モデルまたはシミュレーションから導かれる波形とのフィッティングにより段差パターン上に形成された光学的に透明な膜の膜厚を算出する算出手段とを備えて構成した。
【0019】
そして、これらの照射手段は、白色光を試料に照射するように構成した。
【0020】
また、本発明では、段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料の前記光学的に透明な薄膜の膜厚を計測する装置を、試料に白色光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて前記試料から発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形に基づいて段差パターン上に形成された光学的に透明な膜の膜厚を±20nm以下の精度で算出する算出手段とを備えて構成した。
【0021】
また、本発明では、上記目的を達成するために、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する工程において、光学的に透明な膜に光を照射し、光の照射による薄膜デバイスからの反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形に基づいて段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求め、求めた結果に基づいて研磨する工程を制御することを特徴とする。
【0022】
また、本発明では、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する工程において、光学的に透明な膜に光を照射し、光の照射による薄膜デバイスからの反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形の位相に基づいて段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求め、求めた結果に基づいて研磨する工程を制御することを特徴とする。
【0023】
また、本発明では、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する工程において、光学的に透明な膜に光を照射し、光の照射による薄膜デバイスからの反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形と膜の構造モデルまたはシミュレーションから導かれる波形とのフィッティングにより段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求め、求めた結果に基づいて研磨する工程を制御することを特徴とする。
【0024】
また、本発明では、光を照射し、反射光を検出することを、光学的に透明な膜を研磨しながら行うことを特徴とする。
【0025】
また、本発明では、光を照射し、反射光を検出することを、光学的に透明な膜を研磨した後に行うことを特徴とする。
【0026】
また、本発明では、光学的に透明な膜に照射する光が、白色光であることを特徴とする。
【0027】
また、本発明では、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する工程において、光学的に透明な膜に白色光を照射し、白色光の照射による薄膜デバイスからの反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形に基づいて段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を±20nm以下の精度で求め、求めた結果に基づいて研磨する工程を制御することを特徴とする。
【0028】
また、本発明では、上記目的を達成するために、薄膜デバイスの製造工程の途中において薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的の透明な膜に光を照射し、照射による薄膜デバイスからの反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形の位相に基づいて段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求めることを特徴とする。
【0029】
また、本発明では、薄膜デバイスの製造工程の途中において薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的の透明な膜に光を照射し、照射による薄膜デバイスからの反射光を検出し、検出した反射光の分光分布波形と膜の構造モデルまたはシミュレーションから導かれる波形とのフィッティングにより段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求めることを特徴とする。
【0030】
また、本発明では、上記目的を達成するために、薄膜デバイスの製造装置において、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する研磨手段と、研磨手段により研磨された光学的に透明な膜に光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて薄膜デバイスから発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形の位相に基づいて段差パターン上に形成した光学的の透明な膜の膜厚を算出する膜厚算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0031】
また、本発明では、薄膜デバイスの製造装置において、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する研磨手段と、研磨手段により研磨された光学的に透明な膜に光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて薄膜デバイスから発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形と膜の構造モデルまたはシミュレーションから導かれる波形とのフィッティングにより段差パターン上に形成した光学的の透明な膜の膜厚を算出する膜厚算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0032】
また、本発明では、薄膜デバイスの製造装置において、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜に光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて薄膜デバイスから発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形の位相に基づいて段差パターン上に形成した光学的の透明な膜の膜厚を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0033】
また、本発明では、薄膜デバイスの製造装置において、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜に光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて薄膜デバイスから発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形と膜の構造モデルまたはシミュレーションから導かれる波形とのフィッティングにより段差パターン上に形成した光学的の透明な膜の膜厚を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0034】
また、本発明では、薄膜デバイスの製造装置において、照射手段が、白色光を照射することを特徴とする。
【0035】
また、本発明では、薄膜デバイスの製造装置において、薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する研磨手段と、研磨手段により研磨された光学的に透明な膜に白色光を照射する照射手段と、照射手段により照射されて薄膜デバイスから発生する反射光を検出する検出手段と、検出手段により検出した反射光の分光分布波形の位相に基づいて段差パターン上に形成した光学的の透明な膜の膜厚を±20nmの精度で算出する膜厚算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態例として、半導体デバイスの製造におけるCMP加工後または加工中のウエーハの最表面膜厚の計測に適用した例を示す。
【0037】
図1に本発明を実現するための検出光学系の例を示す。白色光源(ハロゲンランプ)41、ピンホール42、ビームスプリッター45、レンズ46、光彩しぼり47、回折格子44、検出器(CCDカメラ)43および検出器よりのデータ取り込みおよび取り込んだデータからの膜厚算出処理のための処理回路49により構成する。
【0038】
光源41より出た白色光はピンホール42およびビームスプリッター45を通り、レンズ46によって平行光となり光彩しぼり47を通ってウエーハ48の表面の被測定膜(図示せず)に入射する。ウエーハ48によって反射した光は、光彩しぼり47、レンズ46を通りビームスプリッター45により光路を変更し、回折格子44に入射する。回折格子44によって分光された光は検出器43上で結像し、分光強度分布37を求めることができる。この反射光は被測定膜により干渉を生じ、膜内の構造に対応した分光強度分布を持つ。この分光強度分布に対して処理回路49により補正および周波数解析を行うことにより該膜厚を算出する。
【0039】
また、0次光(正反射光)36の位置を検出する絶対位置センサ38を設け、0次光(ピンホール42の像)の位置を処理装置49にて重心計算等で求める。これは検出器43を必要な時に既測定値に移動35(ステージ図示せず)しても可能である。当然、検出器43に必要に応じてミラー等を用いて同時に結像する方法もある。
【0040】
白色光源としては、ハロゲンランプの他にキセノンランプなどの広い波長帯域を持つ光源を用いても良い。また複数の異なる波長のレーザー光を用いてもよい。
【0041】
検出器としてはCCD2次元センサーの他に1次元のラインセンサーを用いてもよい。ただし2次元センサーを用いることによりラインセンサーの配列方向を回折光にあわせる調整を省くことができる。またCCD以外のセンサーを用いてもよい。
【0042】
図6はデータの取り込みから膜厚算出までの処理の流れを示したものである。CCDカメラで取り込むことができるデータは分光強度分布である。取り込んだ2次元画像(図137)から分光強度分布を求めるには、画像の1軸方向の各座標で最大値をとることにより求めることができる(データ入力(図6))。2次元センサーの1軸と回折光分布とが一定の角度をなす時は、その角度から計算により角度によるずれを補正する。要は2次元の分光分布画像を1次元波形に変換できればよい。また2次元センサの分光分布方向に数ラインずつを処理し、画面内の場所による差を軽減する方法もある。これにより、各種補正を2次元画像で実施できる。さらには後述するように光学系の補正を加えてさらに高精度化する方法もある。また、0次光位置と回折格子の分光性能からセンサに取り込まれる波長範囲を決定できる。
【0043】
得られた分光強度分布は光源の持つ分光強度分布および光学系の影響を受ける。予め光源の分光強度分布データ、あるいは反射率特性のわかっている材料で補正データを計測しておき、このデータで計測データを除する等の補正をすることにより分光反射率分布を求める(反射率補正(図6))。これにより、光源の分光分布および光学系の影響を十分小さくすることができる。
【0044】
干渉光は回折格子によって分光され検出器上に結像するが、検出器がCCDの様な平面である場合、光は回折されるためCCD上に入射する光の波長はCCD上で等間隔とはならない。そのため分光分布を求める際に波長が等間隔となるように補正する(歪み補正(図6))。これは検出器(CCD)と回折格子との位置関係から計算で補正することができる。
【0045】
計算によって補正を行う代わりに、この歪みを打ち消す曲率を持った回折格子または検出器を用いてもよい。曲率をもたせるには、検出器製造時のパッケージングの時に型等で電気的特性が変化しない範囲で曲げる方法が考えられる。曲率が小さければ製造段階でクランプ等により曲げる方法もできる。要は特性が変わらなければよい。これはまた、光学系の結像面の歪みを補正する目的で実施して検出の高精度化をはかる、あるいは光学系の歪みを許容し安価にする等の効果が出る考え方もある。更に歪曲にあわせて検出器の素子を配列して、色分解の検出精度向上もはかれる。
【0046】
周波数解析を行うには横軸を波長(λ)から波長の逆数(1/λ)に変換する(軸変換(図6))。変換に際して検出器上の各点に結像する光の波長を知る必要がある。これは検出器と回折格子との位置関係を求めることにより、計算によって求めることができる。また光源に白色光の代わりにレーザー光(単色光)を用い、検出器上の結像位置と回折格子と検出器の位置関係からより高精度に求めることもできる。レーザー光として複数の波長を用いることにより補正精度は向上する。
【0047】
単色光源を得る手段として、光源としてレーザーを用いる代わりに、白色光源と特定の波長帯域のみを通す光学フィルターとを組み合わせてもよい。
【0048】
上記実施例ではウエーハへの照明・反射とも平行光のため、この場合は基本的にオートフォーカスを必要としない。
【0049】
白色光を計測対象に照射し、その反射光の分光分布を周波数解析することにより膜厚を求める手法の原理を周波数に着目した場合と位相に着目した場合とでその算出原理を説明する。図3に示す、膜23内にパターン21が存在する場合の単純なモデルを考える。ここで最表面膜厚とはd1をさす。 この膜に白色光を垂直に照射させた場合、膜23表面,パターン21上面および膜下地22で反射がおこるためこれらの反射光が複雑に干渉したものとなる。図3に示す様にパターンの存在する部分とそうでない部分とに分けて考えると、それぞれの部分では単純な単層の膜と同様の構造となる。膜23表面,パターン21上面および膜下地22それぞれの反射率をr3,r2及びr1とするとフレネルの式より膜全体での強度反射率Rは数1で表される。nは膜23材質の屈折率を、λは光の波長を表す。数1を変形して、高次の項を無視する等の近似を行うと、強度反射率Rは数2で表させる。ここでr3,r2及びr1を波長によらず一定とし、1/λ[1/nm]を横軸に考えた場合、この膜によって生じる干渉光の分光反射率分布は、膜厚d1,d2およびd3に対応する周波数をもつ三つの正弦波と定数の和で表される。ここでそれぞれの正弦波の角周波数をωi(i=1,2,3)とすれば数2は数3となる。よってそれぞれの角周波数ωi(i=1,2および3)と膜厚diとの関係は数4で表される。このように、分光反射率分布波形に対して周波数解析を行い波形の持つ周波数成分を求めることにより各部の膜厚を算出することができる(数5)。
【0050】
【数1】
Figure 0004460659
【0051】
【数2】
Figure 0004460659
【0052】
【数3】
Figure 0004460659
【0053】
【数4】
Figure 0004460659
【0054】
【数5】
Figure 0004460659
【0055】
次に、周波数と位相から膜厚を算出する方法について説明する。図4(a)は、図3に示す膜構造で、d1=400nm、d2=1800nm及びd3=2200nmとおいたときの、干渉光の理論分光反射率分布33を、横軸に波長の逆数をとって示したものである。しかし、実際に検出器によって検出できる波長の帯域は限られるため、求めることができる分光反射率分布R(図4(b)34)は、数6で表される(図4(b)参照)様なものになる。ここでλ0は、検出可能な波長帯域の最大値を表す。周波数による算出の時と同様に、それぞれの正弦波の位相をφiとすれば、数6は数7のように表される。数8は、位相φiと膜厚diとの関係を示したものである。膜厚に比例して位相が変化する。このように、周波数解析を行って位相を求めることによっても、膜厚を算出することができる(数9)。
【0056】
【数6】
Figure 0004460659
【0057】
【数7】
Figure 0004460659
【0058】
【数8】
Figure 0004460659
【0059】
【数9】
Figure 0004460659
【0060】
周波数解析の手法として、FFTを用いた場合、解析によって求められる位相τiは、−πからπの間の値として求まる。そのため、数9は数10のように書ける。この位相τiは、全体の位相の変化量φiから2mπだけ引いた部分となる。FFTで解析をした場合、周波数と位相とは、同程度の分割数で求まると考えられる。よって、膜厚に対する変化量が位相の方が周波数より大きくなり、相対的に高い精度が得られると考えられる。
【0061】
【数10】
Figure 0004460659
【0062】
【数11】
Figure 0004460659
【0063】
図6の軸変換までの補正を行ったデータに対して周波数解析を行い、分光反射率分布波形の含む周波数とその位相とを求める。このとき周波数解析手法としてはFFTやMEMまたはその他の周波数解析手法を用いてもよい。
【0064】
膜厚を計測する際、計測ステージの傾きやウェーハの歪み等によって、膜厚検出領域面が、光軸に対して垂直とはならない場合がある。この際、回折光の0次光(図1の36)位置計測データによりステージ傾斜にフィードバックをかけ、膜厚検出領域面が光軸に対して垂直に保つようにすることができる。または、0次光位置が一定であれば、膜厚差から研磨量がわかる。あるいは、0次光位置を計算にフィードバックしてもよい。
【0065】
ウエーハが反っている場合、凹部は分光分布が縮まり、凸部は逆となる。これは絶対位置センサ上(図1の38)で、1次光(図示せず)と0次光(図1の36)との距離、あるいは像フォーカス、あるいは分光分布のフォーカスにより検出し、補正することができる。また、0次光と高次光の上記のような関係から、逆にウエーハの反りを測定することも可能である。
【0066】
例えば、予め指定したある範囲内で、最も強度の大きい周波数成分を抽出することにより、最表面層の膜厚を求めることができる。また、図3を例にした場合、加工の前後でd2は変化しない。加工の前後でスペクトル位置が変化するものの中で、最も角周波数が小さいものが最表面層の膜厚を示す。よって、計測対象の膜の下に複数のパターン層が存在する場合でも、計測を複数回行うことにより、スペクトル位置の変化のあるものの中で最も角周波数の小さいものを、最表面層の膜厚を示すと判断することができる。
【0067】
本実施例では、周波数解析にFFTとMEMとを用いた場合を示す。角周波数を用いて膜厚を算出する場合は、FFTによる角周波数スペクトル強度分布51、またはMEMによる角周波数スペクトルの強度分布52の極大値を示す角周波数を求め、数3にその角周波数を代入することにより求める(図6(a))。
【0068】
図6(b)を用いて、周波数解析にFFTを用いた場合の、位相を用いた膜厚算出の一例を説明する。数10を数12に書き換える。図6中の51は角周波数分布を、53は位相分布を表す。位相による算出の場合は、数13においてmを決める必要がある。
【0069】
mを決定する方法としては、まず周波数の場合と同様に、角周波数スペクトル強度の極大値を示す角周波数54をもとめる。同時に、この角周波数の位相55を求める。求めた角周波数より、一旦数2により膜厚を算出する。数3によって求めた膜厚が、数13を満たすように整数mを決定する。
【0070】
このmより数12からdfiを、極大値を示す角周波数の位相からdτiを求める。dfiとdτiとの和をとることにより、膜厚diを求めることができる。
【0071】
【数12】
Figure 0004460659
【0072】
【数13】
Figure 0004460659
【0073】
位相を用いて膜厚を算出する際も、周波数解析手法としてFFT以外の周波数解析手法を用いてもよい。
【0074】
周波数解析にFFTを用いる場合、解析結果の周波数分解能は、解析データの長さによって決まる。周波数と膜厚とは比例関係にあるため、必要な算出結果の分解能を得るには、周波数分解能を高くする必要がある。このために、算出した横軸が波長の逆数の分光反射率分布のデータに対し、解析結果の分解能が必要な分解能を得るに必要なデータ数となるように、0値のデータを付け加えた後に周波数解析を行う。こうすることにより、任意の周波数分解能が得られる。または、周波数解析結果に対して、スプライン等の補完手法を適用しても良い。
【0075】
周波数解析にFFTを用いた場合、解析結果の角周波数スペクトルは、周波数解析時の窓関数によって決まる特有の分布持つ。このため、2つのスペクトルの位置が近い場合、スペクトルの分布が重なるため、そのピークは真のピーク位置よりずれる。そこで、得られる角周波数スペクトルに対し、Simplex法等の波形分離処理を用いてスペクトル位置を求めることにより、正確な極大値を求めることができる。また、周波数解析にMEM(Maximum Entropy Method:最大エントロピー法)等のスペクトル位置が近い場合にも、そのスペクトルの重なりの小さいまたは無い周波数解析手法を用いてもよい。
【0076】
MEMは、解析時に設定する解析モデル次数によって結果が異なるという特徴を持つため、最適化が必要である。対象波形の解析範囲を最適化することにより、解析モデル次数によるばらつきがなく誤差の小さい解析を行うことができる。解析範囲を変えて複数の次数により解析を行い、目的のスペクトル位置が解析次数によらず一定となる様に解析範囲を選ぶことで、最適化ができる。
【0077】
計測対象が多層構造の膜である場合などのように下層からの反射光の影響が大きい場合は、周波数解析の前に波形全体のトレンド除去や、影響を打ち消す係数分布を計測した分光分布に加えるまたは乗ずる等の処理を行うことにより、補正することができる。
【0078】
上記位相を利用した実施例により得られる膜厚計測精度は、少なくとも±20nm以下、通常±10nm以下(パターン面積率(計測視野の面積に対する計測視野内のパターンの面積の占める割合):20%程度,配線幅:0.35μm)となり、周波数だけを用いて求める方法(計測精度:±50nm)と比較して、精度を向上させることが可能である。
【0079】
従来の光学式の計測手法では、計測対象に、例えば1μm以上の大きさの、計測視野内で一様の構造であることが必要であった。本実施によれば、計測視野内にデバイスパターン等の段差パターンが存在する場合でも、その段差パターン上の膜厚を計測することができる。このとき、計測精度は、対象とするパターンよりも下層からの反射光の影響を受けるため、計測視野の面積に対する計測視野内のパターンの面積の占める割合(パターン面積率)及びパターンの形状に依存する。例えば、計測対象が、0.5μmよりも小さいサブミクロンピッチのラインアンドスペース状のパターン上の膜厚である場合、光はパターンにより回折を起こすため、下層からの反射光は、同じ面積率の単体のパターンの場合よりも相対的に強度が小さくなる。このため、計測には微細なパターンの方が都合が良い。
【0080】
図7は、図3と同様の構造をもつサンプルに対して、最表面の膜厚(d1)を周波数と位相とにより求めた結果を示す。図7より、位相で算出するほうが周波数で算出するより高い精度で計測できることが解る。実際のデータから膜厚を算出する際には、ノイズ等が含まれるため、周波数による算出では周波数解析の際の誤差が大きい。位相による算出では、周波数によるより分解能が高い、すなわち膜厚の変化量に対して変化量が大きいために相対的に誤差の小さい高精度の算出が可能となる。
【0081】
上記は、図3に示す比較的単純な構造の場合について説明したが、パターンが複数層の場合でも、同様の手法で、最表面の膜厚の計測が可能である。
【0082】
この場合、複数層とは、配線自体が多層に配置されている場合と、その配線間の絶縁膜自体が多層構造の場合の2つをさす。
【0083】
膜が複数層の場合で、個々の材質の特性が近い場合や、検出できる波長帯域に対して膜が非常に薄い場合、上記周波数解析を用いた手法では、実際の膜厚と算出値とが線形一次の関係にならない場合がある。この場合、算出誤差を小さくするために、実際の膜厚と算出値との関係に適当な曲線を仮定し、算出値を補正すればよい(図13)。
【0084】
この補正のための曲線を創出する方法としては、構造及び材質が既知であれば、分光分布波形を算出でき、この波形から本手法で膜厚を算出することによって得ることができる。また、他の信頼できる膜厚計測装置を用いて実際の資料を計測し、その計測結果と本手法での計測結果とを比較することによっても得られる。
【0085】
白色光を計測対象に照射し、その反射光の分光分布と理論分光分布とをフィッティングさせることにより、膜厚を求める手法の原理を示す。計測対象の膜構造と、それぞれの層の材質が既知であれば、その構造の膜に白色光を照射したときの分光反射率分布を、算出することができる。この理論分光反射率分布波形を、膜厚をパラメータとして実際に計測した分光反射率分布と比較し、両者の誤差が最も小さくなるようなパラメータを選定(フィッティング)することにより、膜厚を算出することができる。
【0086】
この手法も、従来は、計測視野内で計測対象の構造が一様であるものに対して適用されていた。しかし、例えば、図3のような、計測視野内で構造が一様でない場合でも、その構造と構造に起因する回折の影響を理論計算に取り入れれば、構造が一様な場合と同様フィッティングにより膜厚を算出することができる。
【0087】
計測対象構造は、設計情報から得ることができる。
【0088】
上記フィッティング手法を用いれば、比較的単純な構造(計測視野内で段差が1段存在する場合)で、計測精度±5nm程度が得られる。
【0089】
計測対象とする構造が複雑な場合は、分光反射率分布波形(横軸が波長の逆数)に対して、移動平均処理等の適当なフィルタ処理により、特定の周波数の波形を抽出あるいは減衰させてからフィッティングを行っても良い。
【0090】
次に、上記の膜厚検出系の、加工装置又はラインへの適用方法の実施例を示す。図5(a)に、適用方法に関する第一の実施例を示す。膜厚検出光学系3を研磨盤2に設置し、研磨盤2表面に計測窓を設け、その窓から膜厚の計測を行う。適用方法に関する第一の実施例により、加工を中断することなくin-situで計測が可能となる。
【0091】
適用方法に関する第一の実施例により、計測した膜厚情報の利用方法を説明する。計測した膜厚から、研磨レートを算出し、これを次に加工するウェーハの研磨時間にフィードバックする。適用方法に関する第一の実施例によって膜厚を計測した場合、膜厚を既製の膜厚計で測定する際のウエーハのロード、アンロードおよび洗浄・乾燥に要する時間を短縮できスループットの向上がはかれる。
【0092】
計測がin-situで行われるため、得られた膜厚情報から研磨レートを算出し、現在研磨を行っているウェーハの研磨時間にフィードバックすることもできる。また、得られた膜厚情報から、それが所望の膜厚に達しているか、または予め設定した膜厚の範囲に入っているかを判断し、加工の終了を判定することもできる。
【0093】
適用方法に関する第二の実施例を、図5(b)に示す。第二の実施例は、CMP加工を一時中断し、ウエーハ支持具1を研磨盤2から離し、研磨盤2とウエーハ支持具1との間に、膜厚検出ヘッド4を挿入、またはウェーハ支持具を研磨盤上よりずらして研磨盤付近に設置した検出光学系上に移動して膜厚の計測を行う。適用方法に関する第二の実施例により、加工を一時中断することによりin-lineで計測が可能となる。
【0094】
適用方法に関する第二の実施例により、計測した膜厚情報の利用方法を説明する。計測した膜厚から、研磨レートを算出しこれを次に加工するウェーハの研磨時間にフィードバックする。適用方法に関する第ニの実施例によって膜厚を計測した場合、膜厚を既製の膜厚計で測定する際のウエーハのロード、アンロードおよび洗浄・乾燥に要する時間を短縮でき、スループットの向上がはかれる。
【0095】
計測は、加工を中断して行われるため、得られた膜厚情報から研磨レートを算出し、現在研磨を行っているウェーハの研磨時間にフィードバックすることもできる。また、得られた膜厚情報から、それが所望の膜厚に達しているか、または予め設定した膜厚の範囲に入っているかを判断し、加工の終了を判定することもできる。
【0096】
適用方法に関する第三の実施例を、図5(c)に示す。第三の実施例は、研磨加工終了後に、ウエーハを一時保管するストッカー(保管庫)内、またはストッカーに搬送されるまでのウエーハ経路7の途中に設けられた計測ステージに設置し、計測を行う。適用方法に関する第三の実施例により、in-lineの計測が可能となる。
【0097】
適用方法に関する第三の実施例は、水中で膜厚を計測する方法として、水中に表面が上向きに保持されたウェーハ6に対して、検出器5を水中に挿入して計測を行うことによっても実現できる(図8(a))。
【0098】
また、水中に表面が下向きに保持されたウェーハ6に対して、検出器5を光学窓8を介して計測を行うことによっても実現できる(図8(b))。
【0099】
適用方法に関する第三の実施例により、計測した膜厚情報の利用方法を示す。計測した膜厚から、研磨レートを算出し、これを次に加工するウェーハの研磨時間にフィードバックする。適用方法に関する第三の実施例によって膜厚を計測した場合、膜厚を既製の膜厚計で測定する際の洗浄・乾燥に要する時間を短縮でき、スループットの向上がはかれる。
【0100】
得られた膜厚情報から、それが所望の膜厚に達しているか、または予め設定した膜厚の範囲に入っているかを判断し、膜厚が予め設定された厚さ又は範囲に達していない場合、そのウェーハの再加工等を判断することもできる。
【0101】
適用方法に関する第一から三のそれぞれの実施例で、検出器とウエーハとの相対位置を変化させてウェーハ面内で複数点計測することにより、膜厚の分布を得ることができる。例えば、適用方法に関する第一の実施例では、研磨盤とウェーハ支持具との相対位置を調整する事によっても実現できる。適用方法に関する第ニの実施例の場合は、挿入する検出光学系とウェーハ支持具との間の相対位置を任意に可変できるように、検出光学系またはウェーハ支持具を移動させる事によっても実現できる。
【0102】
膜厚分布を求める方法として、例えば、直線上の複数の点の分光分布を2次元のセンサを用いて同時に取り込むことによっても実現できる。また、検出器とウェーハの相対位置を変化させることによって、2次元の膜厚分布を求めることができる。
【0103】
上記検出器を複数用い並列に設置し同時に計測することにより、高速に膜厚分布を求めることができる。
【0104】
膜厚分布の、例えば膜厚の最大値と最小値を求めるとき、最初は大きな間隔で膜厚の分布を求めておき、次にその最大値と最小値付近を小さな間隔で計測を行うことにより、あるいは、分布の傾斜、更にはパターン情報他のウエーハの膜厚情報を利用して、計測範囲、位置を決め計測することにより、正確に求めることができる。また上記操作を自動で行うことができる。
【0105】
また上記分布計測の間隔は、下層のパターン面積率からそのうねりの細かさを予測することができ、この予測した大きさからサンプリング定理によって自動で決定することができる。
得られた膜厚分布情報例えば、膜厚分布のうねりの大きさや周期,膜厚分布の最大値と最小値等に基づいて、例えば最大値と最小値の差が大きいときはパッドの材質を固いものに変えるなど、CMPの加工条件(パッド材質及び表面形状,スラリー濃度,材質及び供給量,チャック圧力,研磨盤回転数等)を変更し、ディッシング等の不良の低減や膜厚むらの低減等のCMPプロセスの最適が自動でできる。
【0106】
また、計測した膜厚情報に基づいて、前あるいは後の工程のプロセスの最適化が自動でできる。例えば、前の工程である成膜工程において、CMP加工前に膜厚を計測することにより成膜厚さがわかり、成膜仕様と比較して成膜時間等の成膜条件の最適化及び安定化が自動で行える。後工程においても、例えば、エッチ条件を実際のデバイスパターン上膜厚からより高い精度で自動で決定し、加工することができる(図9)。
【0107】
ウェーハ支持具が、加工中のウェーハに対して任意の圧力分布を生じさせて加圧できる場合、上記の膜厚分布から自動で最適な加圧分布を設定し、面内で膜厚が均一な加工面を得ることができる。
【0108】
本計測技術は、従来技術の様に計測視野内で一様な構造である必要がなく、適当なパターン面積率と形状であれば、チップ内で任意の位置で計測が可能である。これは例えばチップ内の膜厚を任意の間隔のメッシュ状に計測することができ(図9参照)、回路によらない一律、すなわち標準的な膜厚管理の実現にもなる。
【0109】
検出器は、ウェーハに対して位置合わせされる。このため、必要に応じてアライメント等が実施される。計測対象によっては、パターンの配置や形状によって計測可能な点が限られるため、計測可能な点への位置決めが必要である。
【0110】
例えば、計測視野の大きさがφ10μm程度の場合、±1μm程度の位置決め精度が必要となる場合が考えられる。チップ毎または計測対象パターン毎にアライメントまたはティーチングをすることにより、正確に位置決めすることができる(図15)。
【0111】
計測点への位置決め方法として、パターン配置や面積率等のデバイスの設計情報から予め計測可能な点を決定しておき、実際にコンピュータ上に取り込んだ計測点周辺の画像情報と設計情報とから決定することができる。また、上記処理を演算により自動で決定する方法が考えられる(図16)。
【0112】
位置決め精度またはその他の原因により、所望の計測点へ位置決めされない場合が考えられる。この場合、位置決めされた点が所望の計測点であるかを判定する必要がある。この判定方法として、計測点周辺の画像情報から得られるパターン形状や面積率,デバイスの設計情報から得られるパターン形状や面積率等、または両者の組み合わせ等により判定することが考えられる。また、この処理を演算的に自動で行うことも考えられる。
【0113】
また、予め所望した計測点に位置決めされた場合でも、例えば、計測点の計測視野内のパターン面積率が必要以下である場合等の、実際には膜厚の計測が困難である場合が考えられる(図14参照)。計測点が膜厚計可能であるかを判定する必要がある。判定の方法としては、例えば、計測した分光分布波形の特徴から判定する方法がある。波形の特徴からの計測可能判断方法としては、波形の特定のピークの位置の検出による方法や、FFT等の周波数解析を行い、ある特定の範囲にある周波数成分の位置や大きさから判断することも考えられる。
【0114】
また判定方法として、例えば、計測点周辺の画像から計測視野内のパターン面積率を算出し、この値が予め設定したしきい値と比較し判定する方法も考えられる。
【0115】
また上記判定を自動で行うことも考えられる。
【0116】
計測可能判定は、計測点毎に行っても良いし、一連の複数の計測が終了してから行っても良い。後者の場合、上記判定方法の他に判定対象点以外の点の計測結果を利用でき、より信頼性の高い判定が可能となる。
【0117】
膜厚計測可否判定の結果、膜厚計測不可能と判定された場合、例えば当初位置決めされた点の周辺で何点か分光分布の計測を行い、膜厚計測可能であるかの判断を行い最適な計測点を自動で選ぶことが考えられる。
【0118】
また、計測点周辺の画像からパターンの面積率等を算出し、計測可能な点を自動で選定する方法も考えられる。
【0119】
また上記の2つの方法を組み合わせることも考えられる。
【0120】
上記判定対象点以外の計測結果の利用方法として、例えば算出した計測結果と他の点の算出結果との差ら予め設定したしきい値と比較して判断する方法が考えられる。
【0121】
計測点周辺の画像は必要に応じて保存しておくことができる。
【0122】
膜厚計測用のパターンを形成する必要が無いため有効面積の大きなデバイスが作れる。
【0123】
計測視野の大きさは検出できる光量によって制限される。必要な光量が確保できれば、任意の大きさ及び形状の計測視野で計測が可能である。
【0124】
膜厚を計測する際の計測視野は、その大きさ及び形状を変えることができる。切り替える方法としては、本実施例の他に例えば図10は光学系に対物レンズを用い、対物レンズの切り替えによって視野の大きさを変化させる場合の例を示している。
【0125】
計測する際の視野の大きさによって膜厚分布計測結果は異なってくる。計測視野を小さくすればより小さい間隔で膜厚分布を求めることができる。しかし図10(b)に示すように計測視野の大きさがパターンの間隔に近い場合、パターン上の膜厚のみを評価できなくなる。そこで、計測の目的や計測対象によって計測視野の最適化を行なう。この最適化を、計測結果や予め取り込んでおいたデバイスのパターン情報から自動で行うことも容易である。
【0126】
視野の小さな場合は高精度な測定が可能となるが、パターンの存在しない領域では膜厚が厚くなり最表面(または所望)の膜厚を抽出する操作、例えば既知の膜厚値に近い値のみ抽出する、または最頻度の膜厚値を抽出する等の操作をすれば、より使いやすい情報となる、または広い視野では例えばチップの大きさあるいは平均的な膜厚を抽出することが可能であり、チップ位置情報にとらわれないウエーハ上膜厚管理が可能となる。無論上記の中間の視野や組み合わせも可能である。
【0127】
計測視野をパターン幅以下にすれば、膜厚を計測することによってパターン形状の確認ができる。得られた計測結果と、予め取り込んでおいたパターン情報とを比較することによりデバイスパターンの形状不良や異物を検出することができる(図10(c))。
【0128】
このときその異物や形状等の不良の表面からの深さがわかるので、それらがどの工程で発生したかを特定することができる。
【0129】
反射光の分光分布を解析処理する、または別に表面の凹凸計測手段をそなえ、膜厚と凹凸とを同時に計測することができる(図11)。凹凸計測手段として例えば、特開平7−74088号公報記載の、表面凹凸計測手段を用いても実現できる。
【0130】
計測された膜厚及び膜厚分布、そのウェーハ上の座標、その時の加工条件及び算出された研磨レート等を同時に表示可能な表示手段をもち、装置オペレーターが常に監視できる。
【0131】
表示手段は、計測した膜厚分布と凹凸分布と、予め取り込んでおいたデバイスパターン情報とを同時に並べてまたは同時に重ねてまたは切り替えて表示することができる(図11)。上記を同時に表示する方法として上層から3次元的またはある切断面として表示等の方法がある。デバイスパターン情報とは、パターンの形状や局所的なパターン面積率等をさす。
【0132】
上記を重ねて表示し、必要に応じて3者の値を演算することにより、3者の相関を見ることができる。また相関演算の結果を用いてプロセスの条件出しにフィードバックをすることができる。例えば膜厚分布とパターン面積率との相関が小さく、かつ膜厚分布と凹凸分布との相関が大きいとき、パッドを硬質のもに変えてパターンによらない加工を実現する等の最適化が自動でできる。
【0133】
膜厚分布と凹凸分布との差をとることにより下層膜の凹凸を算出することができる。この際必要に応じて両者の値を補正する。
【0134】
表示手段はまた、計測データより算出された横軸が波長の逆数の分光反射率分布や計測膜厚から逆に算出した理論分光反射率分布を表示することもできる。両者を同時に表示することもでき、両者を最少二乗法等の手段を用いて比較することにより両者の相関をみることができる。またオペレーターが任意に設定した膜厚の理論分光分布と計測データより算出された分光分布とを同時に表示し比較することもできる。
【0135】
計測した膜厚あるいは分布データを歩留りあるいは品質管理システム等に供給し不良解析に使用することもできる。
【0136】
上記実施例はCMP加工後のパターンの形成されたウェーハ表面の膜厚について述べているが。対象が同様の構造の他の工程又は半導体デバイス以外の他の膜、または光学的に透明な多層構造の膜に対しても同様の膜厚計測が可能である。
【0137】
計測対象構造が多層である場合、加工の前後で膜厚を計測する等によりその任意の層の厚さを計測することができる。例えば、表面の膜厚だけでなく、パターンの厚さや下層の層間膜厚を求めることができる(図12)。
【0138】
層間膜厚を計測することにより、配線間の電気的な容量等を評価することができ、デバイスの性能を予測することができる。
【0139】
任意の層の膜厚を計測して高精度に膜厚を管理・制御することにより、高精度にデバイスの性能をコントロールすることができる。
【0140】
多層構造の計測対象膜を計測する際、下層からの反射光が誤差の原因となる。そこで膜による吸収の大きい波長帯域の光を用いることにより下層からの反射光の影響を小さくでき、高精度の計測が可能となる。
【0141】
上記計測手法をメタルのCMPに適用したとき、ウェーハからの反射光の分光分布波形の形状から加工の終点検出が可能となる。
【0142】
加工の前後で計測を行う等のことにより、加工による被加工物質の材質例えば屈折率等の変化を検出することができる。またこの変化より、材料内部の転移密度等の変化を予測することができる。
【0143】
検出器で検出した反射光の強度から、計測対象の局所的なパターン面積率や表面の面荒れの状態を求めることができる。
【0144】
本手法は、膜厚を計測するために分光分布波形を計測する必要があるが、これを既存の膜厚計測装置等で計測しても良く、その信号処理によっても膜厚算出が可能である。要は分光分布波形が求められればよい。
【0145】
例えば既存の膜厚計測装置等と膜厚算出信号処理コンピューターとをLAN等の通信手段で接続し既存装置で計測した分光分布データを自動で上記コンピューターに取り込み膜厚を算出する方法が考えられる。
【0146】
異物検査装置や外見検査装置は層間絶縁膜工程ではその膜厚によって感度が変化する。そのためこれら検査装置に膜厚計測装置を取り付けることにより計測感度の自動条件出しや感度補正を行うことができ高精度な検査が可能となる。例えば計測した膜厚によって検出器の位置を変化させる等により感度の低下を小さくすることができる。
【0147】
【発明の効果】
本発明のよれば透明膜の高精度の膜厚計測が可能となり、計測した膜厚データを基に高精度の膜厚管理が可能となる。および該膜厚計測ユニットを加工装置に組み込むことにより、工程のスループットの向上がはかれる。例えば、上記のシリコンウエーハ上に半導体デバイスを製造する方法および製造ラインにおける成膜後の表面の平坦化処理を行ったウエーハに対して最表面膜厚を高精度に計測することが可能となり、高精度な膜厚管理が可能となり、工程のスループットの向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による検出光学ユニットの構成を示す略断面図である。
【図2】従来の膜厚計測・管理システムを示す略構成図である。
【図3】一層のパターンが存在する場合の単純な膜断面モデルを示す図である。
【図4】(a)理論分光反射率分布の一例,(b)検出波長範囲に制限がある場合の理論分光反射率分布の一例である。
【図5】(a)本発明による検出光学ユニットを研磨盤に設けた場合の略構成図(b)本発明による検出光学ユニットによって研磨加工を中断して計測を行う場合の略構成図(c)本発明による検出光学ユニットによって研磨加工終了後洗浄・乾燥を行わずに計測を行う場合の略構成図である。
【図6】データの取り込みから膜厚を算出するまでの処理の流れの概略図である。
【図7】膜厚算出に周波数と位相とを用いた場合の算出結果例である。
【図8】(a)検出器を水中に挿入して計測をする場合の略構成図(b)光学窓を介して計測をする場合の略構成図である
【図9】膜厚計測結果をプロセス条件にフィードバックする流れの一例の概略図である。
【図10】計測視野の大きさの切り替え方法の一例と計測視野の大きさによって計測結果が異なることを示す一例の概略図である。
【図11】ウェーハ表面の膜厚分布と表面凹凸とを同時に計測する場合の概略構成及び結果表示の一例の概略図である。
【図12】多層構造の各厚さを計測する場合の概略構成及び結果表示の一例の概略図である。
【図13】補正曲線の一例を示す概略図である。
【図14】計測が可能な場合と困難な場合の計測視野位置の一例を示す概略図である。
【図15】アライメント方法の一例を示す概略図である。
【図16】設計情報を用いた場合の計測位置決め方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1……ウェーハ支持具 2……研磨盤 3……膜厚検出ユニット1
4 膜厚検出ユニット2 5……膜厚検出ユニット3 6……ウェーハ
7……ウェーハ搬送路 8……光学窓 10……処理回路
21……パターン 23……膜
41……白色光源 42……ピンホール
43……検出器 44……回折格子 45……ビームスプリッター
46……レンズ 47……光彩絞り 48……ウェーハ
49……データ取り込みおよび膜厚算出処理回路 50……チップ
51……対物レンズ 52……検出器 60……表示・入力手段
91……パッド 92……スラリー 111…XYZステージ
112…検出器 113…ウェーハ
114…データ取り込みおよび膜厚算出処理回路 115…ステージ制御装置
116…パターン 117…層間膜

Claims (12)

  1. 段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料に光を照射し、該光の照射により前記試料から発生する反射光を検出し、該検出した反射光の分光分布波形から周波数解析によって前記段差パターンと前記薄膜表面との間で生じる干渉成分を抽出し、該抽出した成分の周波数と位相の情報を用いて該周波数による膜厚と該位相による膜厚との和をとることにより前記段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求めることを特徴とする薄膜の膜厚計測方法。
  2. 前記試料に照射する光が、白色光であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜の膜厚計測方法。
  3. 段差パターン上に光学的に透明な薄膜を形成した試料の前記光学的に透明な薄膜の膜厚を計測する装置であって、前記試料に光を照射する照射手段と、該照射手段により照射されて前記試料から発生する反射光を検出する検出手段と、該検出手段により検出した反射光の分光分布波形から周波数解析によって前記段差パターンと前記薄膜表面との間で生じる干渉成分を抽出し、該抽出した成分の周波数と位相の情報を用いて該周波数による膜厚と該位相による膜厚との和をとることにより前記段差パターン上に形成された光学的に透明な膜の膜厚を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする薄膜の膜厚計測装置。
  4. 前記照射手段が、白色光を前記試料に照射することを特徴とする請求項3に記載の薄膜の膜厚計測装置。
  5. 薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する工程において、前記光学的に透明な膜に光を照射し、該光の照射による前記薄膜デバイスからの反射光を検出し、該検出した反射光の分光分布波形から周波数解析によって前記段差パターンと前記薄膜表面との間で生じる干渉成分を抽出し、該抽出した成分の周波数と位相との情報を用いて該周波数による膜厚と該位相による膜厚との和をとることにより前記段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求め、該求めた結果に基づいて前記研磨する工程を制御することを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  6. 前記光を照射し、前記反射光を検出することを、前記光学的に透明な膜を研磨しながら行うことを特徴とする請求項5に記載の薄膜デバイスの製造方法。
  7. 前記光を照射し、前記反射光を検出することを、前記光学的に透明な膜を研磨した後に行うことを特徴とする請求項5に記載の薄膜デバイスの製造方法。
  8. 前記光学的に透明な膜に照射する光が、白色光であることを特徴とする請求項5に記載の薄膜デバイスの製造方法。
  9. 薄膜デバイスの製造工程の途中において前記薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜に光を照射し、該照射による前記薄膜デバイスからの反射光を検出し、該検出した反射光の分光分布波形から周波数解析によって前記段差パターンと前記薄膜表面との間で生じる干渉成分を抽出し、該抽出した成分の周波数と位相との情報を用いて該周波数による膜厚と該位相による膜厚との和をとることにより前記段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を求めることを特徴とする薄膜デバイスの製造方法。
  10. 薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜を研磨する研磨手段と、該研磨手段により研磨された前記光学的に透明な膜に光を照射する照射手段と、該照射手段により照射されて前記薄膜デバイスから発生する反射光を検出する検出手段と、該検出手段により検出した反射光の分光分布波形から周波数解析によって前記段差パターンと前記薄膜表面との間で生じる干渉成分を抽出し、該抽出した成分の周波数と位相との情報を用いて該周波数による膜厚と該位相による膜厚との和をとることにより前記段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を算出する膜厚算出手段とを備えたことを特徴とする薄膜デバイスの製造装置。
  11. 薄膜デバイスの段差パターン上に形成した光学的に透明な膜に光を照射する照射手段と、該照射手段により照射されて前記薄膜デバイスから発生する反射光を検出する検出手段と、該検出手段により検出した反射光の分光分布波形から周波数解析によって前記段差パターンと前記薄膜表面との間で生じる干渉成分を抽出し、該抽出した成分の周波数と位相との情報を用いて該周波数による膜厚と該位相による膜厚との和をとることにより前記段差パターン上に形成した光学的に透明な膜の膜厚を算出する算出手段とを備えたことを特徴とする薄膜デバイスの製造装置。
  12. 前記照射手段が、白色光を照射することを特徴とする請求項10または11に記載の薄膜デバイスの製造装置。
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