JP6275421B2 - 研磨方法および研磨装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン層などの膜からなる露出面を有する基板を研磨する方法および装置に関し、特に基板からの反射光に含まれる光学情報に基づいて膜厚を測定しながら基板を研磨する方法および装置に関する。
半導体デバイスの製造プロセスには、SiOなどの絶縁膜を研磨する工程や、銅、タングステンなどの金属膜を研磨する工程などの様々な工程が含まれる。裏面照射型CMOSセンサおよびシリコン貫通電極(TSV)の製造工程では、絶縁膜や金属膜の研磨工程の他にも、シリコン層(シリコンウェハ)を研磨する工程が含まれる。
ウェハの研磨は、その表面を構成する膜(絶縁膜、金属膜、シリコン層など)の厚さが所定の目標値に達したときに終了される。ウェハの研磨には、CMP(Chemical Mechanical Polishing)装置が使用される。CMP装置は、研磨中のウェハの膜厚を測定するための膜厚測定器を備えている。例えば、絶縁層やシリコン層の厚さの測定には、光学式膜厚測定器が使用される。この光学式膜厚測定器は、ウェハの表面に光を照射し、ウェハからの反射光に含まれる光学情報からウェハの現在の膜厚を決定するように構成される。
しかしながら、ウェハの研磨がその終点に近づくと、ウェハの研磨が正常に行われているにもかかわらず、正確な膜厚値が得られないことがある。具体的には、膜が極めて薄くなると、ウェハからの反射光に含まれる光学情報のS/Nが悪化して、結果として、正確な研磨終点を検出できないことがあった。
特開2004−154928号公報 特開平10−125634号公報
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされたものであり、膜が極めて薄い状態でも、研磨終点を正確に決定することができる研磨方法および研磨装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一参考例は、光学式膜厚測定器で基板の膜厚を測定しながら該基板を研磨し、前記基板の研磨が開始された後であって、かつ研磨時間とともに前記膜厚が低下しているときの前記膜厚に基づいて前記基板の研磨レートを算出し、所定の検出しきい値と所定の目標膜厚との差分を前記研磨レートで割り算して追加研磨時間を算出し、前記膜厚が前記所定の検出しきい値に達した時点から前記追加研磨時間が経過したときに前記基板の研磨を終了させることを特徴とする研磨方法である。
上記参考例の好ましい態様は、単位時間当たりの前記膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲内にあることを条件として、前記研磨レートを算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、単位時間当たりの前記膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲を超えた場合は、警報信号を生成することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記研磨レートが所定の範囲内にあることを条件として、前記追加研磨時間を算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記研磨レートが所定の範囲を超えた場合は、警報信号を生成することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記研磨レートは、前記膜厚の第1の監視値と第2の監視値との差分を、前記膜厚が前記第1の監視値に達した時点から前記膜厚が第2の監視値に達した時点までの時間で割り算することにより算出されることを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記膜厚が前記第1の監視値または前記第2の監視値に達する前に、予め設定された研磨時間の上限値に達した場合には、警報信号を生成することを特徴とする。
本発明の態様は、光学式膜厚測定器で基板の膜厚を測定しながら該基板を研磨し、前記基板の研磨中に前記基板の研磨レートを繰り返し計算して複数の研磨レートを取得し、前記複数の研磨レートのうち、最も度数の大きい研磨レートを決定し、所定の検出しきい値と所定の目標膜厚との差分を前記研磨レートで割り算して追加研磨時間を算出し、前記膜厚が前記所定の検出しきい値に達した時点から前記追加研磨時間が経過したときに前記基板の研磨を終了させることを特徴とする研磨方法である。
本発明の他の参考例は、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、基板を前記研磨パッドに押し付けるトップリングと、研磨中の前記基板の膜厚を測定する光学式膜厚測定器と、前記基板の研磨を制御する研磨制御部とを備え、前記研磨制御部は、前記基板の研磨が開始された後であって、かつ研磨時間とともに前記膜厚が低下しているときの前記膜厚に基づいて前記基板の研磨レートを算出し、所定の検出しきい値と所定の目標膜厚との差分を前記研磨レートで割り算して追加研磨時間を算出し、前記膜厚が前記所定の検出しきい値に達した時点から前記追加研磨時間が経過したときに前記基板の研磨を終了させることを特徴とする研磨装置である。
上記参考例の好ましい態様は、前記研磨制御部は、単位時間当たりの前記膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲内にあることを条件として、前記研磨レートを算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、単位時間当たりの前記膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲を超えた場合は、前記研磨制御部は警報信号を生成することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記研磨制御部は、前記研磨レートが所定の範囲内にあることを条件として、前記追加研磨時間を算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記研磨レートが所定の範囲を超えた場合は、前記研磨制御部は警報信号を生成することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記研磨制御部は、前記膜厚の第1の監視値と第2の監視値との差分を、前記膜厚が前記第1の監視値に達した時点から前記膜厚が第2の監視値に達した時点までの時間で割り算することにより前記研磨レートを算出することを特徴とする。
上記参考例の好ましい態様は、前記膜厚が前記第1の監視値または前記第2の監視値に達する前に、予め設定された研磨時間の上限値に達した場合には、前記研磨制御部は警報信号を生成することを特徴とする。
本発明の他の態様は、研磨パッドを支持する研磨テーブルと、基板を前記研磨パッドに押し付けるトップリングと、研磨中の前記基板の膜厚を測定する光学式膜厚測定器と、前記基板の研磨を制御する研磨制御部とを備え、前記研磨制御部は、前記基板の研磨中に前記基板の研磨レートを繰り返し計算して複数の研磨レートを取得し、前記複数の研磨レートのうち、最も度数の大きい研磨レートを決定し、所定の検出しきい値と所定の目標膜厚との差分を前記研磨レートで割り算して追加研磨時間を算出し、前記膜厚が前記所定の検出しきい値に達した時点から前記追加研磨時間が経過したときに前記基板の研磨を終了させることを特徴とする研磨装置である。
本発明によれば、研磨の終点は、膜厚の測定値ではなく、研磨レートから算出された追加研磨時間に基づいて決定される。したがって、光学式膜厚測定器から得られた膜厚の測定値が不安定であっても、正確な研磨終点を決定することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る研磨装置を示す図である。 図2は、光学式膜厚測定器を備えた研磨装置を示す模式断面図である。 図3は、光学式膜厚測定器の原理を説明するための模式図である。 図4は、ウェハと研磨テーブルとの位置関係を示す平面図である。 図5は、処理部によって生成されたスペクトルを示す図である。 図6は、処理部によって生成された周波数スペクトルを示す図である。 図7は、得られたスペクトルと複数の参照スペクトルとの比較から現在の膜厚を決定するプロセスを説明する図である。 図8は、ウェハの研磨中の膜厚の変化を示す図である。 図9は、単位時間当たりの膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲内にある場合を示す図である。 図10は、単位時間当たりの膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲を超えている場合を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る研磨装置を示す図である。図1に示すように、研磨装置は、研磨面1aを有する研磨パッド1が取り付けられた研磨テーブル3と、基板としてのウェハを保持しかつウェハを研磨テーブル3上の研磨パッド1に押圧しながら研磨するためのトップリング5と、研磨パッド1に研磨液(例えばスラリー)を供給するための研磨液供給ノズル10と、ウェハの研磨を制御する研磨制御部12とを備えている。
研磨テーブル3は、テーブル軸3aを介してその下方に配置されるテーブルモータ19に連結されており、このテーブルモータ19により研磨テーブル3が矢印で示す方向に回転されるようになっている。この研磨テーブル3の上面には研磨パッド1が貼付されており、研磨パッド1の上面がウェハWを研磨する研磨面1aを構成している。トップリング5はトップリングシャフト16の下端に連結されている。トップリング5は、真空吸着によりその下面にウェハWを保持できるように構成されている。トップリングシャフト16は、図示しない上下動機構により上下動するようになっている。
研磨装置は、ウェハWの膜厚を監視するための光学式膜厚測定器25を備えている。この光学式膜厚測定器25は、ウェハWの膜厚に従って変化する膜厚信号を取得する膜厚センサ31と、膜厚信号から膜厚を決定する処理部32とを備えている。膜厚センサ31は研磨テーブル3の内部に配置されており、処理部32は研磨制御部12に接続されている。膜厚センサ31は、記号Aで示すように研磨テーブル3と一体に回転し、トップリング5に保持されたウェハWの膜厚信号を取得する。膜厚センサ31は処理部32に接続されており、膜厚センサ31によって取得された膜厚信号は処理部32に送られるようになっている。
図2は、光学式膜厚測定器25を備えた研磨装置を示す模式断面図である。トップリングシャフト16は、ベルト等の連結手段17を介してトップリングモータ18に連結されて回転されるようになっている。このトップリングシャフト16の回転により、トップリング5が矢印で示す方向に回転する。
上述したように、光学式膜厚測定器25は、膜厚センサ31と処理部32とを備える。膜厚センサ31は、ウェハWの表面に光を当て、ウェハWからの反射光を受光し、その反射光を波長にしたがって分解するように構成されている。膜厚センサ31は、光をウェハWの被研磨面に照射する投光部42と、ウェハWから戻ってくる反射光を受光する受光部としての光ファイバー43と、ウェハWからの反射光を波長に従って分解し、所定の波長範囲に亘って反射光の強度を測定する分光器44とを備えている。
研磨テーブル3には、その上面で開口する第1の孔50Aおよび第2の孔50Bが形成されている。また、研磨パッド1には、これら孔50A,50Bに対応する位置に通孔51が形成されている。孔50A,50Bと通孔51とは連通し、通孔51は研磨面1aで開口している。第1の孔50Aは液体供給路53およびロータリージョイント(図示せず)を介して液体供給源55に連結されており、第2の孔50Bは、液体排出路54に連結されている。
投光部42は、多波長の光を発する光源47と、光源47に接続された光ファイバー48とを備えている。光ファイバー48は、光源47によって発せられた光をウェハWの表面まで導く光伝送部である。光ファイバー48および光ファイバー43の先端は、第1の孔50A内に位置しており、ウェハWの被研磨面の近傍に位置している。光ファイバー48および光ファイバー43の各先端は、トップリング5に保持されたウェハWに対向して配置される。研磨テーブル3が回転するたびにウェハWの複数の領域に光が照射される。好ましくは、光ファイバー48および光ファイバー43の各先端は、トップリング5に保持されたウェハWの中心に対向して配置される。
ウェハWの研磨中は、液体供給源55からは、透明な液体として水(好ましくは純水)が液体供給路53を介して第1の孔50Aに供給され、ウェハWの下面と光ファイバー48,43の先端との間の空間を満たす。水は、さらに第2の孔50Bに流れ込み、液体排出路54を通じて排出される。研磨液は水と共に排出され、これにより光路が確保される。液体供給路53には、研磨テーブル3の回転に同期して作動するバルブ(図示せず)が設けられている。このバルブは、通孔51の上にウェハWが位置しないときは水の流れを止める、または水の流量を少なくするように動作する。
光ファイバー48と光ファイバー43は互いに並列に配置されている。光ファイバー48および光ファイバー43の各先端は、ウェハWの表面に対して垂直に配置されており、光ファイバー48はウェハWの表面に垂直に光を照射するようになっている。
ウェハWの研磨中は、投光部42から光がウェハWに照射され、光ファイバー(受光部)43によってウェハWからの反射光が受光される。分光器44は、反射光の各波長での強度を所定の波長範囲に亘って測定し、得られた光強度データを処理部32に送る。この光強度データは、ウェハWの膜厚を反映した膜厚信号であり、膜厚に従って変化する。処理部32は、光強度データから波長ごとの光の強度を表わすスペクトルを生成し、さらにスペクトルからウェハWの膜厚を決定する。
図3は、光学式膜厚測定器25の原理を説明するための模式図であり、図4は、ウェハWと研磨テーブル3との位置関係を示す平面図である。図3に示す例では、ウェハWは、下層膜と、その上に形成された上層膜とを有している。上層膜は、例えばシリコン層または絶縁膜である。投光部42および受光部43は、ウェハWの表面に対向して配置されている。投光部42は、研磨テーブル3が1回転するたびにウェハWの中心を含む複数の領域に光を照射する。
ウェハWに照射された光は、媒質(図3の例では水)と上層膜との界面と、上層膜と下層膜との界面で反射し、これらの界面で反射した光の波が互いに干渉する。この光の波の干渉の仕方は、上層膜の厚さ(すなわち光路長)に応じて変化する。このため、ウェハWからの反射光から生成されるスペクトルは、上層膜の厚さに従って変化する。分光器44は、反射光を波長に従って分解し、反射光の強度を波長ごとに測定する。処理部32は、分光器44から得られた反射光の強度データ(膜厚信号)からスペクトルを生成する。このスペクトルは、光の波長と強度との関係を示す線グラフ(すなわち分光波形)として表される。光の強度は、反射率または相対反射率などの相対値として表わすこともできる。
図5は、処理部32によって生成されたスペクトルを示す図である。図5において、横軸は反射光の波長を表わし、縦軸は反射光の強度から導かれる相対反射率を表わす。この相対反射率とは、反射光の強度を表わす1つの指標であり、具体的には、反射光の強度と所定の基準強度との比である。基準強度は、波長ごとに予め取得される。各波長において反射光の強度(実測強度)を対応する基準強度で割ることにより、装置の光学系や光源固有の強度のばらつきなどの不要な要素が実測強度から除去され、これによりウェハWの膜厚情報のみを反映したスペクトルを得ることができる。
所定の基準強度は、例えば、膜が形成されていないシリコンウェハ(ベアウェハ)を水の存在下で研磨しているときに得られた反射光の強度とすることができる。実際の研磨では、実測強度からダークレベル(光を遮断した条件下で得られた背景強度)を引き算して補正実測強度を求め、さらに基準強度から上記ダークレベルを引き算して補正基準強度を求め、そして、補正実測強度を補正基準強度で割り算することにより、相対反射率が求められる。具体的には、相対反射率R(λ)は、次の式(1)を用いて求めることができる。
Figure 0006275421
ここで、λは波長であり、E(λ)はウェハからの反射光の波長λでの強度であり、B(λ)は波長λでの基準強度であり、D(λ)は波長λでのダークレベル(光を遮断した条件下で測定された光の強度)である。
処理部32は、得られたスペクトル(分光波形)に対して高速フーリエ変換(フーリエ変換でもよい)処理を行って分光波形を解析する。より具体的には、処理部32は、分光波形に含まれる周波数成分とその強さを抽出し、得られた周波数成分を所定の関係式を用いて膜の厚さに変換し、そして、膜の厚さと周波数成分の強度との関係を示す周波数スペクトルを生成する。上述した所定の関係式は、周波数成分を変数とした、膜の厚さを表す一次関数であり、実測結果などから求めることができる。
図6は、処理部32によって生成された周波数スペクトルを示す図である。図6において、縦軸は、分光波形に含まれる周波数成分の強度を表し、横軸は、膜の厚さを表している。図6から分かるように、厚さt1のときに、強度の値が最も大きくなる。つまり、この周波数スペクトルは、膜の厚さがt1であることを示している。このようにして、周波数スペクトルのピークから、膜の厚さが決定される。
別の例として、処理部32は、得られたスペクトルと複数の参照スペクトルとの比較から現在の膜厚を決定することもできる。図7は、得られたスペクトルと複数の参照スペクトルとの比較から現在の膜厚を決定するプロセスを説明する図である。処理部32は、研磨中に生成されたスペクトルと複数の参照スペクトルとを比較することで、生成されたスペクトルに最も近い参照スペクトルを決定し、この決定された参照スペクトルに関連付けられた膜厚を現在の膜厚として決定する。現在のスペクトルに最も近い参照スペクトルは、参照スペクトルと現在のスペクトルとの間の相対反射率の差が最も小さいスペクトルである。
複数の参照スペクトルは、研磨対象のウェハと同種のウェハを研磨することによって予め取得されたものであり、各参照スペクトルにはその参照スペクトルが取得されたときの膜厚が関連付けられている。すなわち、各参照スペクトルは、異なる膜厚のときに取得されたものであり、複数の参照スペクトルは複数の異なる膜厚に対応する。したがって、現在のスペクトルに最も近い参照スペクトルを特定することにより、現在の膜厚を推定することができる。
ウェハWの研磨は次のようにして行われる。トップリング5および研磨テーブル3をそれぞれ矢印で示す方向に回転させ、研磨液供給ノズル10から研磨パッド1上に研磨液(スラリー)を供給する。この状態で、下面にウェハWを保持したトップリング5は、ウェハWを研磨パッド1の研磨面1aに押し付ける。ウェハWの表面は、研磨液に含まれる砥粒の機械的作用と研磨液の化学的作用により研磨される。
光学式膜厚測定器25は、ウェハの研磨中にその膜厚を測定し、その測定値を研磨制御部12に送信するようになっている。図8は、ウェハの研磨中の膜厚の変化を示す図である。図8に示すグラフにおいて、縦軸は膜厚の測定値を表し、横軸は時間を表している。ウェハの研磨の初期段階では、図8に示すように、ウェハ上の異物や膜の表面の凹凸の存在に起因して膜厚の測定値は安定しないが、研磨が始まってしばらくすると、膜厚の測定値が安定し、時間の経過とともに低下する。
研磨制御部12は、研磨の初期段階が過ぎて膜厚の測定値が安定しているとき、すなわち、研磨時間の経過とともに低下しているとき、ウェハの研磨レートを算出する。より具体的には、研磨制御部12は、膜厚の所定の第1の監視値T1と所定の第2の監視値T2との差分ΔTを、膜厚の測定値が第1の監視値T1に達した時点t1から膜厚の測定値が第2の監視値T2に達した時点t2までの時間(研磨レート計算期間)Δtで割り算することにより、研磨レートを算出する。研磨レートとは、所定の時間あたりに研磨される(すなわち研磨により除去される)膜の厚さをいう。例えば、研磨レートは、1分間あたりに研磨される膜の厚さとして表される[μm/min]。
研磨制御部12には、所定の検出しきい値T3と所定の目標膜厚T4とが予め記憶されている。研磨制御部12は、検出しきい値T3と目標膜厚T4との差分ΔT’を研磨レートで割り算することにより、追加研磨時間OPを算出する。そして、研磨制御部12は、膜厚の測定値が検出しきい値T3に達した時点から追加研磨時間OPが経過したときに、ウェハの研磨を終了させる。
ウェハの研磨開始から研磨終点まで、研磨テーブル3およびトップリング5の回転速度、研磨液の供給流量、ウェハに対する研磨圧力などの研磨条件は、一定に保たれる。研磨条件一定の下では、研磨レートも一定である。したがって、研磨レートと膜厚差ΔT’とから算出される追加研磨時間OPに基づいて研磨終点を決定することにより、目標膜厚T4を達成することができる。
このように、膜厚の測定値が検出しきい値T3に達した後は、研磨制御部12は、膜厚の監視に代えて、研磨時間を監視し、研磨時間に基づいて研磨終点を決定する。したがって、膜厚の測定値が不安定であっても、研磨終点を正確に決定することができる。
研磨終点を正確に決定するためには、膜厚が研磨時間に従って低下しているとき、すなわち研磨レートが概ね一定であるときに、該研磨レートを算出することが好ましい。例えば、単位時間当たりの膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲内にあることを条件として、研磨レートを算出することが好ましい。図9は、単位時間当たりの膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲R内にある場合を示し、図10は、単位時間当たりの膜厚の変化量の変動幅が所定の範囲Rを超えている場合を示している。図9の場合は、研磨レートは安定していると推測される。これに対し、図10の場合は、研磨レートが不安定であると推測される。このような場合には、研磨制御部12は、警報信号を生成し、この警報信号に従って警報を発するか、または外部の警報装置に警報信号を送信することが好ましい。
単位時間当たりの膜厚の変化量の変動幅に代えて、算出された研磨レート自体の値に基づいて、研磨レートが安定しているか否かを判断してもよい。具体的には、膜厚が上記第1の監視値T1から第2の監視値T2まで低下したときに算出された研磨レートが所定の範囲内にあることを条件として、研磨制御部12は追加研磨時間OPを算出してもよい。算出された研磨レートがこの所定の範囲内にない場合には、研磨制御部12は、警報信号を生成することが好ましい。
正確な研磨レートを取得するために、研磨制御部12は、ウェハの研磨中にウェハの研磨レートを繰り返し計算して複数の研磨レートを取得し、複数の研磨レートのうち、最も度数の大きい研磨レートを決定するようにしてもよい。より具体的には、研磨制御部12は、所定の研磨レート計算期間の間に取得された複数の研磨レートから度数分布を作成し、最も度数の大きい研磨レートを決定する。この場合の研磨レート計算期間は、上述した第1の監視値T1および第2の監視値T2に対応する時間t1,t2で定義される期間には限定されず、ユーザーが任意に決定することができる。この方法によれば、複数の研磨レートから最も確からしい研磨レートが得られる。
研磨開始から研磨終点まで、何らかの原因により研磨レートが安定しないことも考えられる。例えば、膜厚が上記第1の監視値T1または第2の監視値T2に達する前に、予め設定された研磨時間の上限値に達した場合には、研磨制御部12は警報信号を生成することが好ましい。
上述した研磨方法および研磨装置は、絶縁膜、シリコン層などの膜から表面が形成されたウェハの研磨に適用することができる。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 研磨パッド
3 研磨テーブル
5 トップリング
10 研磨液供給ノズル
12 研磨制御部
16 トップリングシャフト
17 連結手段
18 トップリングモータ
19 テーブルモータ
25 光学式膜厚測定器
31 膜厚センサ
32 処理部
42 投光部
43 受光部(光ファイバー)
44 分光器
47 光源
48 光ファイバー
50A 第1の孔
50B 第2の孔
51 通孔
53 液体供給路
54 液体排出路
55 液体供給源

Claims (2)

  1. 光学式膜厚測定器で基板の膜厚を測定しながら該基板を研磨し、
    前記基板の研磨中に前記基板の研磨レートを繰り返し計算して複数の研磨レートを取得し、前記複数の研磨レートのうち、最も度数の大きい研磨レートを決定し、
    所定の検出しきい値と所定の目標膜厚との差分を前記研磨レートで割り算して追加研磨時間を算出し、
    前記膜厚が前記所定の検出しきい値に達した時点から前記追加研磨時間が経過したときに前記基板の研磨を終了させることを特徴とする研磨方法。
  2. 研磨パッドを支持する研磨テーブルと、
    基板を前記研磨パッドに押し付けるトップリングと、
    研磨中の前記基板の膜厚を測定する光学式膜厚測定器と、
    前記基板の研磨を制御する研磨制御部とを備え、
    前記研磨制御部は、
    前記基板の研磨中に前記基板の研磨レートを繰り返し計算して複数の研磨レートを取得し、前記複数の研磨レートのうち、最も度数の大きい研磨レートを決定し、
    所定の検出しきい値と所定の目標膜厚との差分を前記研磨レートで割り算して追加研磨時間を算出し、
    前記膜厚が前記所定の検出しきい値に達した時点から前記追加研磨時間が経過したときに前記基板の研磨を終了させることを特徴とする研磨装置。
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