JP4459146B2 - 連動装置及び連動装置を備えたエンジン付き水上乗り物 - Google Patents

連動装置及び連動装置を備えたエンジン付き水上乗り物 Download PDF

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Description

本発明は、水上乗り物の乗船部と推進装置とを連結し、乗船部の所定範囲内での傾きで推進装置の舵取りを行うようにし、乗船部の所定範囲外の傾きで乗船部と推進装置との連動を解除するようにした水上乗り物に関するものである。
舵を持たない水上乗り物、例えばサーフボードのような乾舷の無い、又は殆ど無い板状の浮体の場合、操縦者の体重移動と浮力を受ける面によって浮体の進行方向を変えるものである。
このサーフボード特有の波乗り特性を生かし、乗り手のバランス感覚を楽しむ機能を備えた自走式サーフボードが知られている。
特開平04−71989号公報
特許文献1の技術は、サーフボードにジェット推進装置を設け、サーフボードの傾斜を利用してジェット推進のノズルを水圧シリンダで作動させ、舵取りを行うものである。
この文献所載の技術では、水圧シリンダとステアリングノズルとの連動には格別の配慮がなされていない。
以上の特許文献1の技術では、サーフボードの傾斜に伴い、パイロット弁が開き、ジェット推進のノズルが回動し、ジェット推進力が前進と旋回の両方に分配される。
ところで、サーフボードの傾きの角度が大きくなると、ボードの底とエッジの作用によって、ボード自身が十分な旋回力を生む。
一方、ジェット推進のノズルの転舵角が大きいと、ボードの前進には余り寄与しない。
特許文献1の技術では、このような条件下でも、サーフボードの傾斜角が大きい場合に対応してノズルが回動することとなり、水圧シリンダのストロークの方向と、ノズルの回動の方向のズレが生じるので、接続部に負荷が増大しない工夫が必要である。
本発明は、以上の従来技術に鑑みなされたものである。
本発明は、乗船部(サーフボード等)の前進にあまり寄与しないところの転舵範囲、即ち、乗船部の所定の傾斜範囲(設定範囲の傾斜)のうちでのみ、舵取り運動を連動させることで、転舵運動に伴う負荷を軽減できる乗船部と推進装置の連動装置を備える水上乗り物の連動装置を提供することを課題とする。
又本発明は、上記した水上乗り物の連動装置を、安価に、構造簡素に提供することを課題とする。
更に本発明は、水上乗り物に連動装置を設置した際、エンジン型推進装置を用いた水上乗り物における燃費改善をも課題とする。
請求項1に係る発明は、乗船部と推進装置とを備える水上乗り物であって、乗船部の傾きの範囲内では、傾きと推力方向を変更し、舵取り効果を得る水上乗り物における連動装置であって、所定の乗船部の傾きの範囲内では、傾きと舵取りとを連動させる連動機構と、前記傾きの範囲以外では、傾きの運動から推進装置を解放する解放機構とを有することを特徴とする。
請求項2は、請求項1において、前記連動機構は、前記乗船部の前後方向に沿った軸と、この前後方向の軸回りに運動する駆動部と、前記前後方向の軸に直交する方向の軸の回りに運動する従動部と、この駆動部と従動部との係合部を備え、前記解放機構は、この係合を解除する機構を備えることを特徴とする。
請求項3は、乗船部の傾きで推進装置の推力方向を変更し、舵取りを行い、推進装置をエンジン駆動型推進装置とした水上乗り物において、所定の乗船部の傾きの範囲内では、傾きと舵取りとを連動させる連動機構と、前記傾きの範囲以外では、傾きの運動から推進装置を開放する解放機構とを有する連動装置と、前記乗船部の傾きの運動から推進装置を解放した場合、エンジンの運転を中止する装置を備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、乗船部と推進装置とを備える水上乗り物であって、所定の乗船部の傾きの範囲内では、傾きと推進装置の舵取りとを連動させる連動機構と、傾きの範囲以外では、傾きの運動から推進装置を解放する解放機構とを有するので、舵取りが必要な範囲内では、乗船部の傾きにより推進装置を連動させて舵取りすることができ、それ以外の範囲では、推進装置は乗船部と連動しないので、連動装置の接続部にフリクション等の負荷が増大しない。
請求項2に係る発明では、請求項1において、連動機構を乗船部の前後方向に沿った軸と、前後方向の軸回りに運動する駆動部と、前記前後方向の軸に直交する方向の軸回りに運動する従動部と、この駆動部と従動部との係合部を備え、解放機構は、この係合を解除する機構を備えるようにしたので、請求項1の効果に加えるに、連動機構を揺動杆とピンとの係合等の組み合わせ、解放機構をU溝の開放構造、ピンの長さ設定、歯の無い部分で噛合を解除する欠歯機構等で構成できるので、簡単な構造で、高い効果が得られ、コスト的にも安価とすることができる。
請求項3に係る発明では、乗船部の傾きで推進装置の推力方向を変更し、舵取りを行い、エンジン駆動型推進装置を備える水上乗り物で、乗船部の傾きの所定範囲内では、傾きと舵取りとを連動させ、傾きの範囲以外では、傾きの運動から解放機構で推進装置を開放し、このような事態では推進装置のエンジンの点火を中止するようにしたので、舵取りが必要な範囲内では、乗船部の傾きにより推進装置を連動させて舵取りすることができ、それ以外の範囲では、乗船部の必要とする範囲外の傾きにより、推進装置は乗船部と連動しないので、連動装置の接続部にフリクション等の負荷が増大しないとともに、エンジンの運転が停止するので、エンジンを用いた推進装置を用いた水上乗り物において、エンジン付推進装置を艇体とを連動させるので、解放された係合部分を再度係合させ、連動させる迄の間、推進装置のエンジンの運転が中止され、無駄に燃料を消費することが無く、水上乗り物において燃費改善効果がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、水上乗り物と推進装置の分解斜視図で、水上乗り物に推進装置を装着する直前の図である。
水上乗り物の一例として、図ではサーフボードの例を示している。サーフボードで構成される艇体60上に推進装置1を着脱自在に装着する。
推進装置を艇体に取り付ける推進ユニット1の本体2は、パイプ材で構成されたパイプフレーム状であり、サーフボードの前後に沿って前部3、中間部4、後部5を備え、後部には本体2側に対して揺動自在に推進装置50を着脱自在に装着する装着部11を備える。
推進装置50は、図示例では船外機(以下推進装置を船外機と記す)である。船外機50は、最上部のエンジンカバー50a、この下のアンダーカバー50b、この下方に垂下、延設されたエクステンションケース50c、この下部に設けられたギヤケース50dを備え、両カバー50a,50b内にはエンジン、燃料タンク等を収容し、エクステンションケース50c内を駆動軸が縦通し、ギヤケース50dの後方に向けて設けられたプロペラ51を駆動する。
また、エクステンションケース50cの前側に突出するように、スターンブラケット52が設けられている。
スターンブラケット52は側面視逆凹方で、平面視凹方の二股状であり、装着部11に締着するための締着金具52a,52aを備える。
図2は、艇体60に装着する推進装置50のユニットの一例を示す平面図であり、図3は同側面図である。これらの図面と図1を参照しつつ推進装置を詳細に説明する。
推進装置50を艇体60に装着する本体2の前部3は、最前部に若干後傾した正面視逆U形の把持用のハンドル部6を備え、ハンドル部6は左右の縦杆部3a,3aの下端部に、本体の前後方向に延びる左右の前後向き杆部3b,3bを備え、後部には上方に彎曲したクロス部材3cが架設されている。
そして、縦杆部3a,3aと前後向き杆部3b,3bの後部との間には斜めに補強杆3d、3dが架設されている。また、縦杆部3a,3aの高さ方向中間部には、クロス部材3eが架設されている。
前部3の本体の左右の前後向き杆部3b,3bの後端部に、長さ調節可能な連結部材7,7を介して左右の前後向き杆部材4a,4aの前端部を連結し、該杆部材4a,4aの後端部は、同様の連結部材7,7を介して後部5の左右の杆部5a,5aの前端部に長さ調節可能に連結する。
以上の杆部材4a,4aにより中間部4を構成し、中間部4は、前後の部分3b,5aとの間で連結部材7…(…は複数を表す。以下同じ)を介して入れ子式として伸縮させ、この部分で前後方向の長さを調節可能とし、前部3と後部5との間の間隔を調節可能とした。
これにより、艇体の長さに対応して本体2の前後長さを調節することができる。
後部5の左右の杆部5a,5aは、前部間の間隔が大きく、後部の間隔が小さく、後方に間隔が順次狭くなるように形成されている。
左右の杆部5a,5aの前部間には上方に彎曲したクロス部材5cを架設し、中間部〜後部間には床板8を貼設する。
左右の杆部5a,5aの後端部は、左右で平行するように上方にL形に屈曲して起立部5b,5bを形成する。
この起立部5b,5b間に支持板9を概ね縦向きに架設する。
以上の本体2には、下方に垂下、突出するように装着機構の一例を構成する吸盤10…を配設する。
吸盤10…は、実施例では前部3の前後向き左右杆部3b,3bの下端部、後部の左右の杆部5a,5aの前端部及び中間後部の都合8カ所設置した。吸盤10…の設置箇所、設置数は任意である。
尚、装着機構は吸盤に限られず任意である。
以上の本体2の最後尾の支持板9の後方に推進装置50の装着部11を配置し、該装着部11は支持板9に回動可能に軸支した前後方向を向く支軸12により支持する。
図4は、装着部と支持板との間の分解斜視図で、推進装置の舵取り運動を行うように変換する変換機構の分解斜視図、図5は、同組付け状態を示す部分破断斜視図、図6は図5の要部の縦断側面図である。
これらの図面を参照しつつ、推進装置の舵取り運動を行うように変換する変換機構を説明する。
本体2の最後尾の支持板9には、ボードの前後方向を向く支軸12(艇体60、即ち水上乗り物の乗船部の前後方向に沿った軸)の前部を支持孔9aに通し、抑え金具13a,13aで板の前後から支持した軸受13,13を介して支持孔9aに該支軸12の前部12aを回動自在に支持する。
支軸12の後半部12bは、板状の装着部11に設けた取付孔11aに固定したスリーブ14に通し、径方向の通しボルト15により固定し、装着部11と一体化する。スリーブ14は、支持板9側(前向き)に設けた取付フランジ14aをボルト14b…で装着部に固定される。
本体2側の支持板9の装着部11と対向する面で、左右方向中間部の上部には、側面視下向き略Z形の操作杆16を固定する。
一方、装着部11の側に固定した前記スリーブ14の取付フランジ14aよりも前方で、支持板9と向かい合う前端部には、上方に起立する側面視略Z形の支持杆17を前記操作杆16と間隔を開けて向かい合うように設ける。
装着部側、従って推進装置である船外機50側である支持杆17の縦向き上半部17aには、縦向き略Z形の揺動杆(操舵杆)18の下半部18aの中間部をピン19を介して揺動自在に枢支する。
この揺動杆18の揺動で、従動部を構成する後述の係合部54(従動部)を、垂直軸回りに回動(駆動)させて舵取りを行う駆動部の一方を構成する。
揺動杆18の前方に屈曲し、突出した上半部18bには縦向きの上方に開放したU字形の溝20を設け、該U溝20に、船外機50の上部の前方に突設した操舵部である長いピン状の係合部54(従動部)を貫通、係合する。
U溝20は、上下方向に長さを有し、上方に開放される上端部20aを備え、溝の下端部20bは凹状で、左右の内縁部20c,20cは平行して上方に直線状に延びる。
船外機50は、実施例では、図6で示したスターンブラケット52と船外機のマウントケースから前方に突設したボス部50e間に縦通した縦向きのステアリングシャフト(操舵軸)53を介して左右に揺動し、操舵作用を行うものである。
図中aは操舵中心線であり、bは揺動回転中心である。
尚、スターンブラケット、又は船外機50側を支持板9に取り付ける支持部に軸受け状の抱持部を設け、抱持部でエクステンションケース50cを回転自在に支持し、エクステンションケース50cの外周部をスイベル軸として舵取り可能の構成しても良い。
前記した操作杆16の下半部16aにはピン21を設け、該ピン21を揺動杆18の前記枢支ピン19による枢支部よりも下方の部分18cに枢着する。
以上により、操作杆16、従って本体2側が左右に揺動すると該操作杆16にピン21で枢支、連結された揺動杆18はピン19を中心として左右に揺動する。
この結果、揺動杆18の上半部18bは左右に揺動し、U溝20内で摺動するピン状の係合部54を介して係合された船外機50は、ステアリングシャフト53を中心として左右に揺動し、舵取りを行うこととなる。
以上により、艇体60の水面に対する左右の傾動と関連して推進装置50(船外機)の舵取り運動を行う連動機構30を構成する。
以上の装着部11の両側の下方部位には、左右の浮力補助体22,22を配設する。
浮力補助体22,22は、前後方向に長い円筒状をなし、前後の取付部22a,22aを装着部11の両側に設けた側面視略ハ形で、正面視対称的な湾曲L形の支持ステイ23,23の下端部間に前後向きに架設した。
各支持ステイ23は、前後の部材23a,23bからなり、中間部間に補強部材23cを架設し、図1に示すように上部間を連結板23dで連結し、図2〜図6では理解の便のため外して示した。連結板23dは必ずしも必要ではない。
以上の推進装置1は、図1に示した通り、本体2の下面に設けた吸盤10…を、艇体60の上面に矢印で示すように吸着させ、推進装置本体2を艇体60上に着脱自在に固着する。
図7は、艇体60上に推進装置1を着脱自在に装着した状態を示し、艇体60上に操縦者Mが乗り、ハンドル部6を把持し、推進装置50の推進力により推進し、艇体60を推進して水上遊びを行い、艇体60上で左右に重心を移動させることで操舵し、転舵する。
図8〜図10は、艇体の操舵作動を示す縦断面図で、艇体中間部を縦断し、前面から見た図であり、図の手前側が進行方向前方であり、図の奥側が進行方向後方である。
図8は、艇体は水平な直進状態を示す図、図9は、艇体を左に傾動させ、左に転舵する状態を示す図(図では前後が逆なので左右が逆に表われる)、図10は、艇体を右に傾動させ、右に転舵する状態を示す図(図では前後が逆なので左右が逆に表われる)である。
図8は、艇体は水平な直進状態を示す図で、艇体60は水平な状態にあり、船外機50のプロペラ51は真後ろを向き、船外機50の推進力で艇体60は直進する。
操縦者Mは、艇体60の上で重心移動させることで、艇体60は左右に傾動する。この際、推進装置(船外機)50は、浮力補助体22,22の作用で鉛直に保持される。
図9は、艇体60を図の右側に傾斜させた状態を示し、艇体60の図の右方向への傾斜で、本体2と一体の支持板9に設けた操作杆16は図の右方向に一体に傾き、ピン21は図の右方向に傾動する。
この結果、これにピン21で枢着された揺動杆18は、中点のピン19を支点として上部が図の左方向に揺動し、U溝20に係合した船外機50の係合部54は図の左方向に移動操作される。
これにより船外機50は、ステアリングシャフト53を中心として反対方向である右方向に揺動し、図面が前方から見た図なので、艇体60の傾動方向である左方向に船外機50を転舵する。
図10は、艇体60を図の左側に傾斜させた状態を示し、艇体60の図の左方向への傾斜で、本体2と一体の支持板9に設けた操作杆16は図の左方向に一体に傾き、ピン21は図の左方向に傾動する。
この結果、これにピン21で枢着された揺動杆18は、中点のピン19を支点として上部が図の右方向に揺動し、U溝20に係合した船外機50の係合部54は図の右方向に移動操作される。
これにより船外機50は、ステアリングシャフト53を中心として反対方向である右方向に揺動し、図面が前方から見た図なので、艇体60の傾動方向である右方向に船外機50を転舵する。
以上のように、艇体60の操縦に際し、操縦者の重心移動で艇体60を左右に傾斜させることで、艇体の傾斜方向に船外機(推進装置)50は変換機構30を介して転舵する。
従って、船外機50の推進力で推進しつつ、艇体の重心移動で傾斜させた方向に転舵するので、水上乗り物において元々の乗り物が醸し出す操舵感に似た感覚で操舵することができる。
図11は、揺動杆18のU溝20とピン状係合部54との係合及び係合解除の説明図で、図8の中立状態を正面から示した揺動軌跡とU溝、係合部の関係を示す模式図である。
図11の12は、揺動杆18の回転中心であり、LはU溝20の開放された上端部20aから下端部20bまでの長さである。
θは揺動杆18の舵取り許容揺動範囲で、揺動杆18のθの範囲の揺動で、図9及び図10に示したように、係合部54は、U溝20の左右の移動で該U溝20内を摺動し、推進装置50を左右に舵取りする。
左右のθ1,θ1は、揺動杆18の左右の許容揺動範囲を示し、この位置で係合部54はU溝20の上端部20aの開放部に達し、これを超えると船外機50(推進装置)側に設けられている係合部54(ピン)がU溝20の開放端部20aから離脱し、艇体60の傾きに船外機50は追従しないこととなる。
従って、U溝20、係合部54は解放機構を構成することとなる。
このように、艇体60の左右への傾きが、揺動杆18の許容揺動範囲θを超えると、推進装置50(船外機)と艇体との連動が解除される。
図12及び図13は本発明の他の実施の形態を示す図で、図11は、揺動杆を断面とした要部の側面図、図13は、同平面図である。
連動装置の基本構造は前記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
推進装置50(船外機)の後方に突設した係合部154の長さL2を短く設定する。一方、揺動杆18のU溝120は前記と同様に下端部120bを凹状部とし、上端部120aを開放し、左右の内縁部120c,120cを図13で明らかなように、対称的に横断平面を弧状とする。
図14は、上記した図11と同様の説明図で、図12、図13の実施に形態の作用説明図で、推進装置50は、ステアリングシャフト53を中心としてθの範囲で揺動し舵取りを行う。
艇体60を傾けて左右への操舵を行うに際し、操舵許容角度θの範囲では、係合部154はU溝120から抜け出さないが、左右のθ1,θ1を超えると、係合部154の先端部がU溝120から離脱し、係合部154とU溝120の係合が解除され、艇体60と推進装置50との連動が解除され、艇体60の傾きに船外機50は追従しないこととなる。
従って、U溝120、係合部154は解放機構を構成することとなる。
このように、艇体60の左右への傾きが、揺動杆18の許容揺動範囲θを超えると、推進装置50(船外機)と艇体との連動が解除される。
尚、実施例では、係合部154と係合する揺動杆18側をU溝としたが、本実施の形態では、長孔でも実施可能である。
以上実施例では、ピン状の係合部とU溝、或いは長孔との係合構造を説明したが、要すれば、艇体の所定範囲以上の傾きで解除機構を介して推進装置との連動を解除すれば良く、例えば、歯の無い部分で噛合を解除する欠歯機構等を用い、艇体の所定範囲以上の傾きで欠歯機構の噛合が解除され、艇体と推進装置の連動を解除しても良い。
これにより、連動装置の接続部にフリクション等の負荷が増大しない。
尚、従来の連動装置では、傾斜範囲に転舵範囲が全域追従していたので、推進装置回りに大きなスペースを必要としていたが、本発明により最大転舵角が規制されるので、水上乗り物の大型化が抑制される。
図15〜図17は、推進装置50と艇体60との連動が解除された際、点火装置をオフし、エンジンを停止させるキルスイッチを作動させ、エンジンを停止させる実施例を示す図で、図15は、キルスイッチが作動していない状態の要部の側面図、図16は、図15の矢視16方向の図、図17はキルスイッチが作動し、エンジン停止状態とした図である。
推進装置50側の前記した係合部と同じ作用を行う係合部254を筒状のスイッチケース255に、内部のバネでエンジン運転回路を開放する方向に付勢した棒状スイッチとし、これの先端部を頭部254bとし、この下流部に小径の首部254aを形成し、首部254aを前記と同様に二股状のU溝を形成した揺動杆118のU溝220に係合し、首部254aをU溝220で摺動自在に挟持するようした。
艇体60の傾きによる揺動杆218は前記したように図の左右に揺動し、この揺動で、U溝120に係合した係合部254を左右に揺動させ、推進装置50を垂直軸回りに旋回させ、舵取りを行う。
艇体の傾きが設定範囲を超えると、前記と同様に揺動杆218のU溝220と係合部254の首部254aとの係合が外れ、首部254aはU溝から離脱し、自由となる。
この結果、バネの付勢力で係合部254はスイッチケース255内に潜る方向に移動し、頭部254bがスイッチケース255の先端部に接触して保持される。
この状態で、スイッチケース255内に内装した点火装置をオフするキルスイッチを開放し、推進装置のエンジンを停止させる。
スイッチ自体は、接続される回路によって開放、遮断しても良いし、閉じて短絡させても良い。
このように、艇体と推進装置との間で連動装置が解除された状態で推進装置のエンジンを停止させる。或いは、燃料供給を中止しても良い。
以上のように艇体の所定範囲以外の傾きで、艇体と推進装置とを連動させる連動装置による連動を解放し、この解放作動で、同時に船外機等の推進装置の点火装置をオフさせてエンジンを停止させることで、舵取りの連動のない状態から、再び連動する状態に戻すべく、解放された係合関係を再び係合させるまでの間、推進装置のエンジンの運転が中止され、無駄に燃料を消費することが無く、水上乗り物において燃費改善効果がある。
以上の実施例では、揺動杆と係合部との係合の解除でキルスイッチを作動させ、点火装置をオフするようにしたが、艇体と推進装置のキルスイッチとをケーブルで連結し、連動装置の解除時にケーブルを引張してキルスイッチを作動させ、エンジンの点火装置をオフするようにしても良い。
本発明の推進装置はサーフボードやウインドサーフボードに好適である。
水上乗り物と推進装置の分解斜視図で、水上乗り物に推進装置を装着する直前の図である。 推進装置単体を示す平面図である。 推進装置単体を示す側面図である。 装着部と支持板との間の分解斜視図で、推進装置の舵取り運動を行うに変換する変換機構の分解斜視図である。 装着部と支持板との間の介設される推進装置の変換機構の組付け状態を示す部分破断斜視図である。 図5の要部の縦断側面図である。 艇体に推進装置を装着した状態の側面図である。 艇体の操舵作動を示す縦断面図で、艇体中間部を縦断し、前面から見た図であり、艇体の水平な直進状態を示す図である。 図8の状態から艇体を左に傾動させ、艇体を左に転舵する状態を示す図である。 図8の状態から艇体を右に傾動させ、艇体を右に転舵する状態を示す図である。 揺動杆のU溝とピン状係合部との係合及び係合解除の説明図で、図8の中立状態を正面から示した揺動軌跡とU溝、係合部の関係を示す模式図である。 本発明の他の実施の形態を示す図で、揺動杆を断面とした要部の側面図である。 図12の平面図である。 図12、図13の実施に形態の作用説明図で、揺動杆のU溝とピン状係合部との係合及び係合解除の説明図であり、図8の中立状態を正面から示した揺動軌跡とU溝、係合部の関係を示す模式図である。 推進装置と艇体との連動が解除された際、エンジンを停止させるキルスイッチを作動させ、エンジンを停止させる実施例を示す図で、キルスイッチが作動していない状態の要部の側面図である。 図15の矢視16方向の図である。 図15の状態からキルスイッチが作動し、エンジン停止状態とした図である。
符号の説明
12…前後方向を向いた軸、 18…揺動杆(駆動部)、 20,54…解放機構、 30…変換機構、 50…推進装置、 60…水上乗り物、乗船部であるサーフボード。

Claims (3)

  1. 乗船部と推進装置とを備える水上乗り物であって、
    乗船部の傾きの範囲内では、傾きと推力方向を変更し、舵取り効果を得る水上乗り物における連動装置であって、
    所定の乗船部の傾きの範囲内では、傾きと舵取りとを連動させる連動機構と、前記傾きの範囲以外では、傾きの運動から推進装置を解放する解放機構とを有する、
    ことを特徴とする連動装置。
  2. 前記連動機構は、前記乗船部の前後方向に沿った軸と、この前後方向の軸回りに運動する駆動部と、前記前後方向の軸に直交する方向の軸回りに運動する従動部と、この駆動部と従動部との係合部を備え、前記解放機構は、この係合を解除する機構を備えることを特徴とする請求項1記載の連動装置。
  3. 乗船部の傾きで推進装置の推力方向を変更し、舵取りを行い、推進装置をエンジン駆動型推進装置とした水上乗り物において、
    所定の乗船部の傾きの範囲内では、傾きと舵取りとを連動させる連動機構と、
    前記傾きの範囲以外では、傾きの運動から推進装置を解放する解放機構とを有する連動装置と、
    前記乗船部の傾きの運動から推進装置を解放した場合、エンジンの運転を中止する装置を備える、
    ことを特徴とする連動装置を備えるエンジン付き水上乗り物。
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