JP2008087555A - 水上乗り物 - Google Patents

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健太郎 古谷
Toyokazu Kawasaki
豊和 河▲崎▼
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Tatsuya Kuroda
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Abstract

【課題】艇体と船外機との間を繋ぐコントロールケーブルなどのケーブル類と燃料配管とを、揺動中心から常に概ね同じ距離を保って連結、保持し、艇体と船外機との間に傾動、操舵による相対運動があっても、一様な操舵感が得られるようにすることを課題とする。
【解決手段】水上乗り物の艇体と、艇体に対し前後方向の支軸32を中心に揺動自在に連結された推進装置10とからなり、支軸32内に前後方向を向く連通路70を設け、艇体側と推進装置10側とを繋ぐ燃料供給用配管55及びコントロールケーブル61を、連通路70内を通して配置した水上乗り物。
【選択図】図5

Description

本発明は、サーフボードなどのような艇体に着脱自在に連結した推進装置(船外機)で推進するようにした水上乗り物に関するものである。
サーフボードなどのような小型の艇体に、船外機などの推進装置を着脱自在に取り付け、航行する水上乗り物は知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
米国特許第3171383号公報 特開2005−280627公報
特許文献1の技術は、双胴形の艇体11(公報中の符号を用いる。以下同じ)の後部に船外機12を取り付け、艇体の前部にはハンドル16を備え、艇体のフロア後部には燃料タンク36を配置し、船外機内にスロットル弁装置とハンドルに設けたスロットル操作子23との間は、スロットルコントロールケーブル24,28で連結し、燃料タンクと船外機との間は燃料供給用の配管39,41で連結している。
以上の特許文献1の技術では、コントロールケーブルと燃料配管とは、艇体と船外機とを繋ぐように艇体上に露出して配置されている。
ところで船外機は、艇体に対してステアリングシャフトを中心として回動し、操舵を行うものであるが、操舵時の船外機の回動(揺動)により船外機と艇体との間に配設されるコントロールケーブルや燃料配管は船外機が回動する量を見込んで長く設定する必要がある。
特許文献2の技術は、艇体60に推進装置50を前後方向(横向き)の支軸12を中心とした揺動自在に連結し、艇体の左右の傾き運動を、縦向きのステアリングシャフト53を中心として操舵自在に支持された推進装置50の操舵作動に変換する変換機構30を備える。
変換機構30は、艇体60側の支軸12の上方に設けた操作杆16と、推進装置50側支軸12の上方に設けた支持杆17と、支持杆17にピン19で揺動自在に枢支した操舵杆18とを備える。艇体60側の操作杆16は、操舵杆18のピン19よりも下方位置でピン21で枢着し、操舵杆18の上部を推進装置50の上部に前後方向(横向き)のピン54に係合して構成されている。
特許文献2の技術では、艇体60の重心移動などによる左右の傾き運動で、支軸12の操作杆16は艇体60の傾き運動側と同じ側に傾き、支持杆17にピン19を中心として、揺動自在に支持された操舵杆18の操作杆16の運動方向とは逆向きの運動に変換され、操舵杆18の運動を、操舵杆18の上部と係合したピン54により推進装置50に伝達し、推進装置50を操作杆16とは逆方向にステアリングシャフト53を中心として回動させ、操舵を行うものである。
以上の特許文献2の技術においても、左右に傾動する艇体60と、縦軸周りに回動(揺動)して操舵される推進装置50(船外機)との間に、スロットルコントロールケーブル、燃料配管が配設される。
このような水上乗り物で、スロットルコントロールケーブル、燃料配管を艇体と船外機との間に特許文献1と同様に艇体の外側と、船外機の外側との間にクリップなどで係止するように繋いで配設した場合、これらのケーブル類や配管には、艇体の傾動(海面に対するローリング方向に運動)運動と、船外機の操舵に伴う屈曲作用が働く。
この結果、特許文献1の操作力と比べると、ケーブルの抵抗力が軽快な操舵感を損ねている。
本発明は、主に艇体の傾動を船外機の転舵作動に変換する水上乗り物における以上の問題点を解決すべくなされたものである。
本発明は、艇体と船外機との間を繋ぐコントロールケーブルなどのケーブル類と燃料配管とを、揺動中心から常に概ね同じ距離を保って連結、保持し得るようにし、艇体と船外機との間に傾動、操舵による運動があっても、ケーブル類、配管の抵抗による操舵感を軽快にし、且つケーブル類、配管の長さを可及的に短く設定可能とする水上乗り物を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、水上乗り物の艇体と、該艇体に対し前後方向の支軸を中心に揺動自在に連結された推進装置とからなり、支軸内に前後方向を向く連通路を設け、艇体側と推進装置側とを繋ぐ接続部材を該連通路内を通して配置したことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1において、接続部材は、推進装置のエンジン制御を、操縦者が手元で行うコントロールケーブルであることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1において、接続部材は、推進装置のエンジンに燃料を供給する配管であることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3何れか1項において、水上乗り物は、艇体と推進装置との間に、艇体の傾き運動を推進装置の操舵運動に変換する変換機構を備え、該変換機構は、艇体側の駆動部と、駆動部の傾きを推進装置の転舵運動に変換する従動部とからなることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、艇体と、艇体に対し前後方向の支軸を中心に揺動自在に連結された推進装置とで水上乗り物を構成し、支軸内には前後方向を向く連通路を設けられており、連通路内に艇体側と推進装置側とを繋ぐケーブル類や配管などの接続部材を通したので、ケーブル類や配管などは、艇体に対する推進装置の揺動中心から常に概ね同じ距離を保って連結、保持することができる。
従って、艇体と推進装置との間に接続部材を連結、配置して、艇体と船外機との間に傾動、操舵による運動があっても、一様な重さ加減とまり、且つ接続部材を支軸内を通すので、接続部材の長さを可及的に短く設定するこが可能となる。
請求項2に係る発明では、請求項1において、接続部材を推進装置のエンジン制御を操縦者が手元で行うコントロールケーブルとした。
本発明は、請求項1の効果に加えるに、コントロールケーブルは、操縦者が操縦するハンドルに設けられており、ハンドルは艇体の前部に設けられており、推進装置は、艇尾に連結されているので、コントロールケーブルは極めて長くなる。本発明では、コントロールケーブルは艇体上を這い、艇体と推進装置とを繋ぐ中空筒状の支軸内を通すことにより、艇体の左右への傾動、推進装置の左右への操舵揺動があっても、コントロールケーブルの長さを可級的に短く設定することができる。
請求項3に係る発明では、請求項1において、接続部材を推進装置のエンジンに燃料を供給する配管とした。
本発明は、請求項1の効果に加えるに、燃料供給用の配管は、艇体に設置した燃料タンクと推進装置の燃料タンク、或いはエンジンの燃料供給装置とを繋ぐものであるが、本発明では、燃料供給用配管は艇体と船外機側とを連結する中空筒状の支軸内を通るので、艇体の左右への傾動、推進装置の左右への操舵揺動があっても、これに対処するように燃料供給用配管が長くなることが無く、燃料供給用配管の長さを可級的に短く設定することができる。
また、操作感も一様なものととなる。
請求項4に係る発明では、請求項1〜請求項3何れか1項において、水上乗り物は、艇体と推進装置との間に、艇体の傾き運動を推進装置の操舵運動に変換する変換機構を備え、変換機構は、艇体側の駆動部と、駆動部の傾きを推進装置の転舵運動に変換する従動部とで構成した。
本発明では、請求項1〜請求項3の何れかの効果に加えるに、変換機構の駆動部と従動部との間に介設される支軸内をコントロールケーブル、燃料配管を通したので、艇体に対し推進装置は支軸を中心として傾動(揺動)し、従って、艇体の傾きによる操船が楽しめるとともに、操作感も一様なものとなる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、艇体に推進装置を変換機構を介して装着した状態の水上乗り物を示す全体の外観側面図である。
艇体の傾動を転舵運動に変換する水上乗り物として、実施例では一人乗りのサーフボードを示し、以下に艇体の傾動を転舵運動に変換する機構を含む水上乗り物を説明する。
サーフボードで構成される艇体1は、先部1aが前上がりに傾斜しており、中間部1bが若干上傾し、後部1cが平坦である。艇体1の上面1d上には、艇体1上に乗った操縦者Mが把持するハンドル部3、艇体上の左右に配置され、前後方向に延びる横枠部4を有する支持枠2を有し、横枠部4の前端部、前後方向中間部、及び後部の下方に垂下設置された吸盤5…(…は複数を表す。以下同じ)で艇体上面1dに支持枠2は固定されている。
支持枠2の横枠部4は、連結部材6…で長さを可調節とし、艇体1の長さに対応してその長さが調節可能である。
支持枠2の左右の横枠部4の後端部には、屈曲部4aを介して上方に略L形に起立する起立部4bを設け、起立部4bには基板7を架設、固着する。支持枠2は、例えばパイプ材で構成されている。
基板7は、図3、図4、図6などで明らかなように、左右に長い矩形厚手の板状体であり、左右の起立部4b,4b間に架設されており、図1、図3に示す4cは、左右の横枠部4,4の後半部〜後部に架設したクロス部材である。
図2は、船外機を含む水上乗り物の後部の拡大側面図であり、図1、後述する図3、図5とは反対側の左舷側の拡大側面図であり、図3は、船外機を含む水上乗り物の後部の分解斜視図であり、右舷側から見た図であり、図4は、更に詳細部分を示す斜視図であり、図5は、船外機の艇体へ取付部分を拡大し、要部を断面とした右舷側から見た図である。
これらの図面を参照しつつ説明する。
船外機10は小排気量の小型のものを示し、図2に示すように上部にエンジン11を収容した上部のエンジンカバー19、下部のアンダーカバー20、下方に延出されたエクステンションケース21、その下方のギヤケース22を備える。
エクステンションケース21は、図2では破線で示し、後述するブラケット23を含む外筒部材である縦向きの支持外筒部26に、回転自在(操舵自在)に支持されており、実質的にステアリングシャフトを構成する。
支持外筒部26に後述するベース部材25は取付、支持されており、また、支持外筒部26の上部相当部に、スターンブラケット24をチルト動自在に支持したブラケット23が取付、支持されており、船外機10は、支持外筒部26に抱持されて回転自在である。
エンジン11は、横向きのシリンダ11a、横向きのピストン11b、横向きの燃焼室11c、縦向きのクランクシャフト12を備えるバーチカルエンジンである。実施例では小排気量の単気筒エンジンである。
図2において11dは後述する燃料タンクから燃料をエンジンの気化器11e(図1参照)に圧送する機械式燃料ポンプである。
クランクシャフト12の上端部のフライホイール12aの上には、リコイルスタータ機構13が付設され、エンジンカバー19の一部の上方に露出した始動ロープ13aを引張してエンジンを始動し、クランクシャフト12の下端部にはクラッチ機構14を介して駆動軸15の上端部に連結されている。
駆動軸15は、筒軸状のエクステンションケース21内、ギヤケース22内を縦通し、ギヤケース22内に配設されたギヤ伝達機構16に連結されている。
ギヤケース22内において前後方向を向いて配置された水平な被動軸17、ギヤ伝達機構16を介してエンジン出力は伝達される。この被動軸17の後端部は、ギヤケース22の後部から後方に突出し、後端部にプロペラ18が固着され、エンジン11の動力でプロペラ18を駆動する。
以上の船外機10のエクステンションケース21を内装した支持外筒部26の上部には、この部分を抱持するようにブラケット23を設け、ブラケット23の前端部にスターンブラケット24を備える。
スターンブラケット24は、チルト軸24aにより船外機10のチルト動を許容し、スターンブラケット24の下部の扇状部24bには複数の位置決め部24c…を有し、支持外筒部26下部に設けたベース部材25の固定具25aとの間で調節されたチルト位置で固定する。
前記した基板7と対向するように後方に離間して支持板8を設け、これと基板7とを後述するように回転自在に連結する。
支持板8は基板7よりも厚手の矩形板状部材で構成されており、実施例では左右の下方位置にフロート(補助浮体)9,9を備え、フロート9,9は後述する船外機10の姿勢を鉛直に保持する作用を行う。フロート9,9は、図3に示すように下部が前後に広がった前後の支持枠部9a,9aの下端部間に長手方向である前後向きに支持されており、支持枠部9a,9aは、前後に幅狭のL形上部9b,9bで、支持板8の左右両側部8aの前後面に取り付け、支持されて、中間部には前後方向にクロス部材9cが夫々架設されている。
以上の艇体側の基板7の中央部にある程度径が大きい取付孔31を設け、取付孔31に支軸32の前部32aを嵌合して固定する。支軸32は、実施例では中空筒状の筒軸とし、前部周に取付用の鍔部33を備え、該鍔部33を基板7の取付孔31の後面周辺部に当接し、ボルト・ナット34…で固着し、支軸32を基板7に固定する。
一方、支持板8の中央部には、支持孔35を板厚方向に貫通するように設け、該支持孔35にメタルブッシュ37を介して支軸32の後部32bを回転自在に挿通し、支軸32周には位置決め鍔部36を突設して位置決めを行う。
支持板8の後面には凹部8bが設けられており、凹部8bに開口する支軸32の後端部32cに開口部を有する閉栓部材38を止着し、閉栓部材38と鍔部36とで、支軸32に対し支持板8を回転自在に支持する。
以上により、船外機10の艇体1に対する揺動支持機構30を構成する。
ところで、船外機10は、スターンブラケット24の左右に取付座24d,24dを備え、取付座24d,24dを支持板8の後面8cの左右に当接し、取付孔8d,8d,24e,24eを介してボルト39により固定し、支持板8に船外機10を取付、支持する(図4参照)。
このように、支持板8に取付支持された船外機10は、支軸32を中心として基板7、即ち、艇体1に対して回動自在に支持されることとなる。
図6は、図5の6−6線断面図、図7は、図5の7−7線断面図である。
艇体側の基板7の後面の左右方向中央部で、その下部には、下方に垂下突出するように変換機構40の第1操作子を構成する駆動部41(駆動アーム部)を固定、設置する。
駆動部41は、側面視が略Z形で、上部41aを基板7の中央部下部にボルト43,43で固着し、後方に段状に突出し、且つ基板7の下縁7aの下方に垂下した板状の本体部41bの左右方向中央部には、下方に少し拡開する形状の略逆V形の係合溝42が形成されている。
この係合溝42の上端部42aは弧状であり、左右の内縁42b,42bは、下方にゆくに従って順次その間隔を少し拡がり、下端部42c,42cは弧状であり、また内縁42b,42bは、図7に示した通り、向かい合うよう内側に対称的に突出する弧状の断面である。
一方、船外機10を回転自在に支持する支持外筒部26下方に位置するギヤケース22の上部には、変換機構40の第2操作子を構成する従動部44を固着する。
従動部44は、図7に示したように幅広の基部44aの後部に弧状で二股状の取付部44b,44bを備え、この部分をギヤケース22の上部22aの前半部外周に溶接等して固着し、前方に突出するように設ける。
従動部44は、基部44aの先端部に、断面円形のスティック状の係合部45が突設されており、該係合部45を前記した駆動部41の係合溝42に係合する。係合部45の先端部45aは半球状である。
この状態を図2、図5、図6、図7で示した。
図8〜図10は、重心移動などにより、艇体の傾き運動で艇体操舵作動を示す縦断面図で、艇体の中間部を縦断し、前方からみた図であり、図の手前側が進行方向の前方であり、図の奥側が進行方向の後方である。
図8は、艇体が水平な状態を示す図、図9は、艇体を左に傾動させ、左に転舵する状態を示す図(図では、前後が逆なので左右が逆に表れる)、図10は、艇体を右に傾動させ、右に転舵する状態を示す図(同様に、図では前後が逆なので左右が逆に表れる)である。
図8は、艇体1が水平な直進状態を示す図で、艇体1は水平な状態にあり、船外機10のプロペラ18は真後ろを向き、船外機10の推進力で直進する。図において4dは、左右の横枠部4,4間に架設されたクロス部材である。
操縦者は艇体1の上で重心移動させることで、艇体1は左右に傾動する。この際、船外機10は、左右のフロート9,9の作用で鉛直に保持される。
図9は、艇体1を図の右側に傾けた状態を示し、艇体1の図の右方向への傾斜で、艇体に一体化した基板7は、支軸32を中心として図の右方向に揺動し、一方、船外機10は水平状態(操舵軸が鉛直)に保持されている。
艇体1の右方向への傾きで、これと一体化している基板7は同方向に傾き、基板7の中央部下部に垂下設置した駆動部41は、艇体の傾き方向とは反対側に、偏寄するように一体的に傾き運動する。
駆動部41の係合溝42には、前記したように船外機10のギヤケース22に、前方に突設した従動部44のスティック状係合部45が図6、図7に示すように係合しており、駆動部41の傾き運動により係合部45は同じ方向、即ち艇体の傾き方向とは反対側に、偏寄するように揺動する。
係合部45の係合溝42に対する係合は、係合部45が先端部45aが半球状の丸棒部材であり、係合溝42は下開きの逆V形であり、左右の内側面42b,42bが断面弧状なので、駆動部41の傾き運動に際し、係合溝42内で係合部45は円滑に摺接しつつ摺動し、駆動部41が運動した方向に従動部44を運動させる。
船外機10は、支持板8に対して、スターンブラケット24を介して縦向きの支持外筒部26に、回転自在(操舵自在)に支持されており、従動部44は、ギヤケース22の上部に一体的に連結されているので、船外機10は従動部44の運動に追従して支持外筒部26に嵌合されている筒軸状のエクステンションケース21を中心として鉛直軸回りに回転する。
この結果、艇体1が傾斜した方向に船外機10は揺動し、艇体を傾けた方向に転舵されることとなる。
図6は、艇体の傾き運動による駆動部41の運動、駆動部41の傾き運動による従動部44の運動を鎖線で示している。
図6の中立位置Aから図の左側に駆動部41が傾動することで、従動部44の係合部45が係合溝42内で図の左方に摺動して移動している状態が示され、転舵位置Bとなる。 従動部42の係合部45は船外機10側に配設されており、前記したように水平状態に保持されているので、水平なラインLに沿って同一平面内で図の左方に移動する。
駆動部41の更なる左方への揺動、艇体1の右側への傾きが過大となると、従動部44の係合部45が駆動部41の係合溝42から鎖線Cのように離脱し、駆動部41と従動部44との係合は解除されることとなる。
これにより、艇体1の過大な傾きは、駆動部41から従動部44に伝達されることがなく、船外機10に艇体1の過大な傾きは伝達されない。
以上の駆動部41の係合溝42から従動部44の係合部45が離脱する係合解除作用であるが、係合溝42の開放部両下端部42c,42cは弧状であり、一方、従動部44の係合部45は丸棒状なので、係合溝42から係合部45が離脱する際、引っ掛かることなく、円滑に、迅速に係合状態は解除されることが理解できる。
また図7のように、中立位置Aから鎖線で示した通り駆動部41が移動し、Bに示すように、従動部44がこの方向に揺動した場合、係合溝42の内側面42b,42bの断面が弧状であり、また従動部44の係合部45が丸棒なので、図6に示したように、係合部は係合溝42内において、相対的な下方に移動及び水平方向おける係合溝42内の前後方向の摺動は円滑になされる。
図10は、艇体1を左側に傾けた状態を示し、艇体1の図の左方向への傾斜で、艇体1側の基板7はこの方向に傾斜し、これに付設した駆動部41は図の右方向に偏寄するように傾く。これにより従動部44の係合部45は係合溝42の右方向への運動で右方向に運動させられ、船外機10はステアリングシャフト(エクステンションケース21)を中心として図の左方向に揺動、操舵され、艇体1を図9とは逆に左方向に転舵させることとなる。
以上のように、艇体1の操縦に際し、操縦者の重心移動で艇体1を左右に傾斜させることで、船外機10(推進装置)を変換機構40を介して転舵させることができる。
従って、船外機10の推進力で推進しつつ、艇体1の重心移動で、艇体が傾斜する方向に船外機の転舵を行うことができる。
図6、図8〜図10において、支軸32内には、接続部材として、エンジンスロットルコントロールケーブル及び燃料供給用配管が通っているが、図では省略している。
図1〜図5に戻って、エンジンコントロールケーブル及び燃料供給用配管を説明する。
図1、図3において、艇体1の後部1c上に位置する、左右の横枠部4,4の後半部〜後部に架設したクロス部材4cの後部上には燃料タンク50を搭載、支持する。
燃料タンク50は、図3で示したように実施例では緊締バンド54でクロス部材4cの後部上に固定されており、燃料タンク50の上面50aには、キャップで開閉される燃料注入口51及び燃料供給用配管55(以下に配管と記す)に接続された燃料取出部52を備え、内部にストレーナ53(図1参照)を内装し、配管55は、船外機10の前記した燃料ポンプ11dに接続されている。
図1に示すように、艇体1の前記したハンドル3のグリップ部3aには、船外機10のエンジン11のキャブレター11eのスロットル弁開度を制御し、エンジン出力を制御するスロットルグリップ60を備え、スロットルグリップ60はコントロールケーブル61の最上流部に連結され、コントロールケーブル61は、ハンドル3の縦杆部3b、横枠4の一方に止め具62…等を介して保持され、後方に延出される。
コントロールケーブル61の最下流部は、船外機10内のエンジン11に付設されたキャブレター11eに接続され、押し引き作動でエンジン出力制御を行う。
前記した艇体1側の基板7と船外機10を取り付ける支持板8とを回転自在に取付、支持する中空筒状の支軸32の内部は図3、図5に示すように前後方向に貫通する連通路(筒孔)70を有し、連通路70は艇体1側の上流側開口71を、艇体側に全面的に開放し、船外機10側の下流側開口72を閉栓部材38で閉塞する。
この栓部材38には、小径の通し孔73を設け、該通し孔73は栓部材38の外側の船外機側10と支軸32内の連通路70内とを連通する。
前記した配管55及びコントロールケーブル61(実施例では引張側と弛み側の2本を示している)を艇体1後部の基板7の手前側でまとめ、基板7側から支軸32内の連通路70内を通す。
連通路70内に臨む配管55及びコントロールケーブル61,61は、連通路70の下流側を塞ぐ栓部材38に設けた通し孔73を通し、支持板8側、従って船外機10側に導き出す。
ところで、通し孔73は、前記したように小径孔なので、配管55及びコントロールケーブル61,61は通し孔73の部分で集合され、束ねられた状態で船外機側に導出される。配管55及びコントロールケーブル61,61は、支軸32内の連通路70を出た所で束ねられた状態となり、船外機10のエンジンカバー内に導入される。
図では、スロットル弁の開閉の各々の方向の2本のケーブルを用いたが、1本のケーブルの押し引き構造でも良い。
船外機10内に導入された配管55は、燃料ポンプ11dに接続されてスロットル弁装置11eに燃料を供給する。また、コントロールケーブル61,61は、スロットル弁装置11eのスロットル弁操作機構に接続され、スロットル弁の開度を制御し、エンジン出力を制御する。
ところで、実施例では、船外機10内の上部内に副燃料タンク56を内装、設置し、メインの燃料タンク50から燃料を一時的に貯留し、エンジンに必要量を供給可能としたものである。
以上においては、燃料供給用の配管55及びコントロールケーブル61,61は、船外機10と艇体1の相対回転動の回転中心である支軸32の連通路70内を通って、艇体1から船外機10に導いて接続されている。
ところで、艇体1に対し船外機10(推進装置)は支軸32を中心として傾動(揺動)している。従って、支軸32内の連通路70内を通したコントロールケーブル61、燃料供給用の配管55は、艇体1に対する船外機10の揺動中心から常に概ね同じ距離を保って燃料タンク50と船外機10側の燃料ポンプやエンジンのキャブレター11e(燃料供給装置)に連結、保持することができる。
このため、艇体1と船外機10との間に傾動、操舵による運動があっても、操作感は一様である。また、コントロールケーブル61、燃料供給用の配管55は支軸32内の連通路70内を通したので、艇体1に対する船外機10の揺動中心から常に概ね同じ距離を保っこととなり、コントロールケーブル61、燃料供給用の配管55の長さの短縮を図ることができる。
以上、図示した実施の形態を説明した。
図示では小型水上乗り物としてサーフボードの例を示したが、サーフボードやボート以外の浮体や小型ボート等に実施可能である。
また艇体への着脱自在な装着機構としては実施例では吸盤を用いたが、艇体への着脱自在な装着機構はこれに限られない。
水上乗り物の形態によっては、吸盤以外の装着機構を採用することもあり、例えばセールやマスト部が着脱自在のウインドサーフィンボードにおいては、既設の雌雄の装着機構を利用し、相手側の装着具を利用することも可能であり、装着機構は上記した吸盤に限られない。
また実施の形態では推進部(推進装置)として船外機を用いたが、船外機に代えウオータジェットポンプとすることも可能である。
本発明の水上乗り物は、サーフボード、ウインドサーフィンやその他の小型の水上乗り物に好適である。
図1は、艇体に推進装置を変換機構を介して装着した状態の水上乗り物を示す全体の外観側面図で、右舷側の図である。 船外機を含む水上乗り物の後部の拡大側面図で、左舷側の拡大側面図である。 船外機を含む水上乗り物の後部の分解斜視図であり、右舷側から見た図である。図4は、更に詳細部分を示す斜視図であり、図5は、船外機の艇体へ取付部分を拡大し、要部を断面とした右舷側から見た図である。 詳細部分を示す斜視図で、右舷側から見た図である。 船外機の艇体へ取付部分を拡大し、要部を断面とした右舷側から見た図である。 図5の6−6線断面図である。 図5の7−7線断面図である。 重心移動などによる艇体の傾き運動で艇体操舵作動を示す縦断面図で、艇体の中間部を縦断し、前方からみた図であり、艇体が水平な状態を示す図である。 図8の状態から艇体を左に傾動させ、左に転舵する状態を示す図(図では、前後が逆なので左右が逆に表れる)である。 艇体を右に傾動させ、右に転舵する状態を示す図(同様に、図では前後が逆なので左右が逆に表れる)である。
符号の説明
1…艇体、 10…推進装置である船外機、 11…エンジン、 40…変換機構、 32…支軸、 41…駆動部、 44…従動部、 55…燃料供給用配管、 61…コントロールケーブル、 70…連通路。

Claims (4)

  1. 水上乗り物の艇体と、該艇体に対し前後方向の支軸を中心に揺動自在に連結された推進装置とからなり、
    前記支軸内に前後方向を向く連通路を設け、艇体側と推進装置側とを繋ぐ接続部材を該連通路内を通して配置した、
    ことを特徴とする水上乗り物。
  2. 前記接続部材は、推進装置のエンジン制御を、操縦者が手元で行うコントロールケーブルであることを特徴とする請求項1記載の水上乗り物。
  3. 前記接続部材は、推進装置のエンジンに燃料を供給する配管であることを特徴とする請求項1記載の水上乗り物。
  4. 前記水上乗り物は、艇体と推進装置との間に、艇体の傾き運動を推進装置の操舵運動に変換する変換機構を備え、該変換機構は、艇体側の駆動部と、駆動部の傾きを推進装置の転舵運動に変換する従動部とからなることを特徴とする請求項1〜請求項3何れか1項に記載の水上乗り物。
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