JP4458656B2 - シールチェーン - Google Patents

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JP4458656B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝動用及び搬送用チェーンであって、チェーンのピンの外周面とピンを挿通したブシュの内周面との間に封入した潤滑剤の漏失防止及びピンの外周面とブシュの内周面との間に異物が侵入することを防止するシールチェーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シールチェーンとして、実開昭54−45864号公報に開示されたものが提案されている。
図5は、実開昭54−45864号公報に開示されたシールチェーンの要部断面図である。
図5に示すように、このシールチェーンは、両端部が外リンクプレート4に圧嵌されたピン3と、ピン3の外周面上に略同心的に配置され両端部が内リンクプレート2に圧嵌されたブシュ1と、ブシュ1の外周面に回転自在に嵌合されたローラ5と、内リンクプレート2の外側面より突出したブシュ1の突出部分1aの外周面上に装着され外リンクプレート4と内リンクプレート2との互いに対向する側面間の隙間に弾性的に挟圧挿入された弾性材製の環状シールリング6とを有し、この環状シールリング6はブシュ1の外径と略等しい内径を有する断面略円形の環状主体部6aとこの環状主体部6aの外周面から径方向外方に向って伸びている断面略Y字形状の環状フランジ部6bとより成るものである。
【0003】
また、別のシールチェーンとして、実開昭55−26194号公報に開示されたものが提案されている。
図6は、実開昭55−26194号公報に開示されたシールチェーンの要部断面図である。
図6に示すように、このシールチェーンは、両端部が外リンクプレート4に圧嵌されたピン3と、ピン3の外周面上に略同心的に配置され両端部が内リンクプレート2に圧嵌されたブシュ1と、ブシュ1の外周面に回転自在に嵌合されたローラ5と、ピン3の外周面上に装着され外リンクプレート4と内リンクプレート2との互いに対向する側面間の隙間に弾性的に挟圧挿入された弾性材製の環状シールリング7とを有し、この環状シールリング7は内径側に体積の大きい膨大部7aを形成し且つ外径側に内外両リンクプレート2,4と弾性接触するシール部7bを設けたものである。
【0004】
また、さらに別のシールチェーンとして、図示はしないが、登録実用新案第3008114号公報に開示されたものが提案されている。
この登録実用新案第3008114号公報に開示されたシールチェーンは、両端部が外リンクプレートに圧嵌されたピンと、ピンの外周面上に略同心的に配置され両端部が内リンクプレートに圧嵌されたブシュと、ブシュの外周面に回転自在に嵌合されたローラとを有し、ピンの両端部に圧嵌された外リンクプレートとブシュの両端部に圧嵌された内リンクプレート間を小間隙とすると共に、ブシュの両端部の端面を内リンクプレートの外側面より突出させるかまたはブシュの両端部の端面を内リンクプレートの外側面と面一とし、ブシュの両端部の端面を含む小間隙に扁平リング状の極薄シール部材がピンを囲むように装着されたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図5に示すシールチェーンは、次のような問題点がある。
すなわち、図5に示すシールチェーンは、弾性材製の環状シールリング6が内リンクプレート2の外側面より突出したブシュ1の突出部分1aの外周面上で外リンクプレート4と内リンクプレート2との互いに対向する側面間の隙間に装着されるから、環状シールリング6の装着スペースを確保するため外リンクプレート4をピン3の長さ方向に移動させる必要があり、このシールチェーンの幅寸法がJIS,ANSI,ISO,BS等の規格に規定されている標準チェーン(以下、単に標準チェーンという。)の幅寸法より幅広になる。
その結果、破断強度が低下する、重量が増加する、標準チェーンとの互換性がなくなる、等の問題点が発生する。
また、図5に示すシールチェーンは、環状シールリング6が、内リンクプレート2の外側面より突出したブシュ1の突出部分1aの外周面上に装着されるから、このチェーンの屈曲時のモーメントの作用点が回転中心であるピン3よりも遠くなり、屈曲時のモーメントが大きくなる。
その結果、屈曲抵抗が大きくなる、環状シールリング6の寿命が短い、等の問題点が発生する。
【0006】
図6に示すシールチェーンは、次のような問題点がある。
すなわち、図6に示すシールチェーンは、環状シールリング7が、ピン3の外周面上で外リンクプレート4と内リンクプレート2との互いに対向する側面間の隙間に装着されるから、環状シールリング7の装着スペースを確保するため外リンクプレート4をピン3の長さ方向に移動させる必要があり、このシールチェーンの幅寸法が標準チェーンの幅寸法より幅広になる。
その結果、破断強度が低下する、重量が増加する、標準チェーンとの互換性がなくなる、等の問題点が発生する。
【0007】
前述した登録実用新案第3008114号公報に開示されたシールチェーンは、次のような問題点がある。
すなわち、登録実用新案第3008114号公報に開示されたシールチェーンは、シール部材として扁平リング状の極薄シール部材を使用する必要があり、Oリングに代表されるような比較的厚みのあるシール部材を使用できない。
その結果、コストダウンの点で不利となる可能性があるという問題点が発生する。
また、扁平リング状の極薄シール部材は、比較的厚みのあるOリングに比べて、シール性能や耐久性も劣る。
【0008】
そこで、本発明は、上述したような従来の問題点を解消するものであって、すなわち、本発明の目的は、厚みのあるシール部材を使用しても、標準チェーンのチェーン幅、重量より増大せず、破断強度が低下せず、標準チェーンとの互換性があり、屈曲抵抗が増加せず、シール部材の寿命が低下しないシールチェーンを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本請求項1に係る発明は、ブシュの端面が全面に亙って内リンクプレートの外側面より没入した状態でブシュの端部がブシュ圧入孔にそれぞれ圧入固定された左右一対の内リンクプレートと、前記ブシュ内に遊嵌されたピンの端部がそれぞれ固定された左右一対の外リンクプレートとを有しているとともに、弾性体からなるシール部材が少なくとも前記外リンクプレートの内側面とブシュの端面との間に位置するように装着されているシールチェーンであって、前記弾性体からなるシール部材の少なくとも一部分が、前記内リンクプレートの外側面とブシュの端面との間に没入した状態で形成されたシール装着用空隙内に装着されていることにより、前述した課題を解決したものである。
そして、本請求項2に係る発明は、本請求項1に係る発明の構成に加えて、前記シール部材の形状もしくは組立寸法が、前記外リンクプレートの内側面と内リンクプレートの外側面との間で圧縮される部分の弾性変形率をr1とし、前記外リンクプレートの内側面とブシュの端面との間で圧縮される部分の弾性変形率をr2とすると、r1>r2を満足していることにより、前述した課題を解決したものである。
【0010】
【作用】
本請求項1に係る発明によれば、ブシュ圧入孔内にシール装着用空隙が形成され、弾性体からなるシール部材(以下、単にシール部材という。)の一部分がシール装着用空隙内に装着されることにより、厚みのあるシール部材を使用しても、チェーン幅が増大することがない。
さらに、本請求項2に係る発明によれば、シールチェーンにスラスト荷重が加えられた時に、弾性変形率の高いr1の部分で荷重を主に受け、弾性変形率がr2の部分は、その影響が少ない。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1〜図4を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1に係るシールチェーンの上半分の要部断面図であって、(A)は、シール部材が取り外された状態を示す要部断面図であり、(B)は、シール部材が装着された状態を示す要部断面図である。
図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンは、ブシュ11の両端部(一端部のみ図示)がブシュ圧入孔12aに圧入固定された内リンクプレート12と、ブシュ11内に遊嵌されたピン13の両端部(一端部のみ図示)がカシメ固定された外リンクプレート14とを有している。
また、ブシュ11の外周面上にローラ15が回転自在に遊嵌されている。
【0012】
さらに、ブシュ11の両端部(一端部のみ図示)が内リンクプレート12のブシュ圧入孔12aに圧入固定された状態を、詳細に説明すると、図1(A)に示すように、ブシュ11の端面11bが内リンクプレート12の外側面b(すなわち外リンクプレート14の内側面14bと対向する側の側面)より没入した状態になるようにブシュ11を内リンクプレート12のブシュ圧入孔12aに圧入固定する。
これにより、内リンクプレート12のブシュ圧入孔12a内にシール装着用空隙S1が形成されている。
【0013】
また、図1(B)に示すように、シール部材としての比較的肉厚のあるOリング16(ニトリルゴム製)が、ピン13の外周面を囲み且つ外リンクプレート14の内側面14bとブシュ11の端面11bとの間に位置するように装着されている。
すなわち、Oリング16は、その一部分がシール装着用空隙S1内に位置している。
【0014】
したがって、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンは、従来のように、ブシュ11の端面11bが全面に亙って内リンクプレート12の外側面12bより突出していないため、Oリング16を収容スペースを確保するために外リンクプレート14の位置を外方に移動させる必要がなく、シールチェーンの幅が増大することがない。
【0015】
図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンは、以上のように構成されているから、以下のような効果を奏する。
(1)1列または多列のシールチェーンにおいてシールチェーンの幅が、標準チェーンの幅と一致するので、標準チェーンとの互換性がある。
(2)標準チェーンと同等の破壊強度が得られる。
(3)シールチェーンの軽量化が図れる。
(4)シールチェーンの幅寸法が、標準チェーンの幅寸法と同じであるため、多列にしても他との干渉がなく、そのまま流用できる。
(5)シール部材として安価なOリングを使用することができるので、シールチェーンのコストダウンが可能である。
(6)Oリング16がピン13と接触する位置にある場合は、特に、モーメントが小さくなり、リンクの屈曲抵抗が減少し、Oリング16の寿命が伸びる。
【0016】
図2は、本発明の実施例2に係るシールチェーンの上半分の要部断面図である。
図2に示す本発明の実施例2に係るシールチェーンは、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンにおけるOリング16に替えて、シール部材としての弾性材製のシールリング17を用いたものである。
【0017】
図2に示す本発明の実施例2に係るシールチェーンは、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンにおけるOリング16に替えて、シール部材としての弾性材製のシールリング17を用いた以外は、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンと同一の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0018】
図2に示す本発明の実施例2に係るシールチェーンは、図2に示すように、弾性材製のシールリング17がピン13の外周面を囲み且つ外リンクプレート14の内側面14bとブシュ11の端面11bとの間、および、外リンクプレート14の内側面14bと内リンクプレート12の外側面12bとの間に位置するように装着されている。
すなわち、弾性材製のシールリング17は、その一部分がシール装着用空隙S1内に位置している。
【0019】
したがって、図2に示す本発明の実施例2に係るシールチェーンは、従来のように、ブシュ11の端面11bが全面に亙って内リンクプレート12の外側面12bより突出していないため、弾性材製のシールリング17を収容スペースを確保するために外リンクプレート14の位置を外方に移動させる必要がなく、シールチェーンの幅が増大することがない。
【0020】
図2に示す本発明の実施例2に係るシールチェーンは、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンと同様な効果を奏するが、それ以外に、次のような効果を奏する。
【0021】
弾性材製のシールリング17について、外リンクプレート14の内側面14bとブシュ11の端面11bとの間で圧縮される部分の弾性変形率をr2とし、外リンクプレート14の内側面14bと内リンクプレート12の外側面12bとの間で圧縮される部分の弾性変形率をr1とすると、これらの弾性変形率r1とr2の比率がr1/r2>1、すなわち、r1>r2となるように組立寸法または弾性材製のシールリング17の形状を設定する。
このように設定すると、シールチェーンにスラスト荷重が加えられた時に、弾性変形率の高いr1の部分で荷重を主に受け、弾性変形率がr2の部分はその影響が少ない。
そして、弾性変形率の高いr1の部分が優先的に摩耗あるいは劣化させることで、弾性変形率が低いr2の部分がピン13とブシュ11間の潤滑剤の漏失や異物の侵入を防止するから、長期間シール効果が維持できる。
【0022】
図3は、本発明の実施例3に係るシールチェーンの上半分の要部断面図である。
図3に示す本発明の実施例3に係るシールチェーンは、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンにおいて、内リンクプレート12の外側面12bと外リンクプレート14の内側面14bの対向面間でOリング16の外方に同心状にシール部材としての弾性材製の断面略X字形状のシールリング18を配置したものである。
【0023】
図3に示す本発明の実施例3に係るシールチェーンは、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンにおいて、内リンクプレート12の外側面12bと外リンクプレート14の内側面14bの対向面間でOリング16の外方に同心状にシール部材としての弾性材製の断面略X字形状のシールリング18を配置した以外は、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンと同一の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0024】
図3に示す本発明の実施例3に係るシールチェーンは、図3に示すように、シール部材としての比較的肉厚のあるOリング16(ニトリルゴム製)が、ピン13の外周面を囲み且つ外リンクプレート14の内側面とブシュ11の端面11bとの間に位置するように装着されている。
すなわち、Oリング16は、その一部分がシール装着用空隙S1内に位置している。
【0025】
したがって、図3に示す本発明の実施例3に係るシールチェーンは、従来のように、ブシュ11の端面11bが全面に亙って内リンクプレート12の外側面12bより突出していないため、Oリング16を収容スペースを確保するために外リンクプレート14の位置を外方に移動させる必要がなく、シールチェーンの幅が増大することがない。
【0026】
図3に示す本発明の実施例2に係るシールチェーンは、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンとほぼ同様な効果を奏するものであるが、それ以外に、次のような効果を奏する。
【0027】
図3に示す本発明の実施例3に係るシールチェーンにおいても、Oリング16の弾性変形率をr2とし、弾性材製の断面略X字形状のシールリング18の弾性変形率をr1とし、これらの比率がr1/r2>1、すなわち、r1>r2となるように組立寸法またはOリング16及び弾性材製の断面略X字形状のシールリング18の大きさ、材質、特性等を設定すると、図2に示す本発明の実施例2に係るシールチェーンに関して前述したとほぼ同様の効果を有する。
【0028】
また、図3に示す本発明の実施例3に係るシールチェーンにおいては、Oリング16は、弾性材製の断面略X字形状のシールリング18より耐摩耗性の高い材料(例えば、ニトリルゴム)を使用することが好ましい。
また、弾性材製の断面略X字形状のシールリング18については、侵入する水分が多い環境で使用する場合は、耐水性の高い材料を使用することが好ましく、有機溶剤や薬品等の雰囲気中で使用する場合は、耐蝕性、耐環境性を有する材料、例えば、ブチルゴム等を使用することが好ましく、高温雰囲気中で使用する場合は、耐熱性の高い材料、例えば、フッ素もしくは熱伝動率の高い材料、例えば、シリコーンゴム等を使用することが好ましく、低温雰囲気中で使用する場合は、耐寒性にすぐれた材料、例えば、ウレタンゴム等を使用することが好ましく、光が当たるところでは、耐光性にすぐれた材料、例えば、アクリルゴム等を使用することが好ましい。
【0029】
図4は、本発明の実施例4に係るシールチェーンの上半分の要部断面図であって、(A)は、シール部材が取り外された状態を示す要部断面図であり、(B)は、シール部材が装着された状態を示す要部断面図である。
図4に示す本発明の実施例4に係るシールチェーンは、図4(A)に示すように、ブシュ11の端面11bの内径側エッジ部と外径側エッジ部とにそれぞれアール(R)を付けることにより面取りを施し、この面取りをしたブシュ11がその端面全体11bが内リンクプレート12の外側面b(すなわち、外リンクプレート14の内側面14bと対向する側の側面)より没入した状態に内リンクプレート12のブシュ圧入孔12aに圧入固定されている。
これにより、内リンクプレート12のブシュ圧入孔12a内にシール装着用空隙S4が形成されている。
【0030】
そして、図4(B)に示すように、シール部材として一側面の内径及び外径側それぞれ1個のリップ部22aを突設した弾性材製のシールリング22を使用し、それぞれのリップ部22aが面取り部に弾性的に嵌合するように弾性材製のシールリング22がブシュ11の端面全体11bと外リンクプレート14の内側面14bとの間に装着されている。
すなわち、弾性材製のシールリング22は、その一部分がシール装着用空隙S4内に位置している。
【0031】
したがって、図4に示す本発明の実施例4に係るシールチェーンは、リップ部22aを突設した弾性材製のシールリング22を収容スペースを確保するために外リンクプレート14の位置を外方に移動させる必要がなく、シールチェーンの幅が増大することがない。
【0032】
図4に示す本発明の実施例4に係るシールチェーンは、図1に示す本発明の実施例1に係るシールチェーンとほぼ同様な効果を奏する。
【0033】
上記本発明の実施例1乃至実施例4は、いずれもローラチェーンに適用したものであるが、本発明は、ローラチェーンに限られるものではなく、ローラのないブシュチェーン、あるいは、サイレントチェーンにも適用できるものである。
【0034】
また、上記本発明の実施例1〜4は、いずれも1列のチェーンに適用したものであるが、本発明は、1列のチェーンに限られるものではなく、多列のチェーンにも適用できるものである。
【0035】
さらに、本発明に使用する弾性体からなるシール部材は、シールチェーンの使用条件あるいは用途に応じて1本のシールチェーンにおいて1種類もしくは数種類の弾性体からなるシール部材を使用することができ、また、その形状、特性、色等を変えることもできる。すなわち、1本のシールチェーンの中に種々の弾性体からなるシール部材を混在させることができる。
【0036】
さらに、本発明は、一般産業用から搬送用、さらに、モータサイクル用まで、すべてのシールチェーンに適用できるものである。
【0037】
【発明の効果】
本発明に係るシールチェーンは、次の効果を奏する。
【0038】
本請求項1に係る発明によれば、ブシュ圧入孔内にシール装着用空隙が形成され、シール部材の一部分がこのシール装着用空隙内に装着されていることにより、Oリングに代表されるような比較的厚みのあるシール部材を使用しても、標準チェーンのチェーン幅より増大することがなく、シールチェーンの幅を広げる必要がなくなる。
その結果、1列または多列のシールチェーンにおいてシールチェーンの幅が標準チェーンの幅と一致するので、標準チェーンとの互換性がある。
【0039】
Oリングに代表されるような比較的厚みのあるシール部材を使用しても、標準チェーンのチェーン幅より増大することがなく、シールチェーンの幅を広げる必要がなくなる結果、1列または多列のシールチェーンにおいてシールチェーンの幅が標準チェーンの幅と一致するので、標準チェーンと同等の破壊強度が得られる。
【0040】
Oリングに代表されるような比較的厚みのあるシール部材を使用しても、標準チェーンのチェーン幅より増大することがなく、シールチェーンの幅を広げる必要がなくなる結果、シールチェーンの軽量化が図れる。
【0041】
また、シール部材の一部分がこのシール装着用空隙内に装着されることにより、シール部材が半径方向に外れにくく、シール部材の保持性が向上する。
【0042】
シールチェーンの幅寸法が標準チェーンと同じであるため、多列にしても他との干渉がなく、そのまま流用できる。
【0043】
シール部材としてOリング等の安価なものを使用することができるので、シールチェーンのコストダウンが可能である。
【0044】
シールチェーンにスラスト荷重が加わった場合、内外リンクプレート間のシール部材、あるいは、このシール部材の部分が、先に摩耗あるいは劣化し、外リンクプレートとブシュの端面間のシール部材あるいはこのシール部材の部分は摩耗あるいは劣化しにくいため、シール部材の寿命が向上する。
【0045】
シール部材が、ピンの外周面を囲み且つ少なくとも外リンクプレートの内側面とブシュの端面全体との間に位置するように装着されることにより、シール部材の接触位置がピンに近いためモーメントが小さくなり、リンクの屈曲抵抗が減少する。
【0046】
シール部材の寿命の向上及びリンクの屈曲抵抗の減少により、シールチェーン自体の耐摩耗性が向上する。
【0047】
さらに、本請求項2に係る発明によれば、本請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、シール部材の形状もしくは組立寸法が、外リンクプレートの内側面と内リンクプレートの外側面との間で圧縮される部分の弾性変形率をr1とし、外リンクプレートの内側面とブシュの端面との間で圧縮される部分の弾性変形率をr2とすると、r1>r2を満足していることにより、シールチェーンにスラスト荷重が加えられた時に、弾性変形率の高いr1の部分で荷重を主に受け、弾性変形率がr2の部分はその影響が少ない。
そして、弾性変形率の高いr1の部分が優先的に摩耗あるいは劣化させることで、弾性変形率が低いr2の部分がピンとブシュ間の潤滑剤の漏失や異物の侵入を防止するから、長期間シール効果が維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係るシールチェーンの要部断面図であって、(A)はシール部材が取り外された状態を示す要部断面図であり、(B)はシール部材が装着された状態を示す要部断面図。
【図2】 本発明の実施例2に係るシールチェーンの要部断面図。
【図3】 本発明の実施例3に係るシールチェーンの要部断面図。
【図4】 本発明の実施例4に係るシールチェーンの要部断面図であって、(A)はシール部材が取り外された状態を示す要部断面図であり、(B)はシール部材が装着された状態を示す要部断面図。
【図5】 従来のシールチェーンの要部断面図。
【図6】 別の従来のシールチェーンの要部断面図。
【符号の説明】
11 ・・・ブシュ
11b・・・端面
12 ・・・内リンクプレート
12a・・・ブシュ圧入孔
12b・・・外側面
13 ・・・ピン
14 ・・・外リンクプレート
14b・・・内側面
15 ・・・ローラ
16 ・・・Oリング(シール部材)
17 ・・・弾性材製のシールリング(シール部材)
18 ・・・弾性材製の断面略X字形状のシールリング(シール部材)
22 ・・・弾性材製のシールリング(シール部材)
22a・・・リップ部
S1 ・・・シール装着用空隙
S4 ・・・シール装着用空隙

Claims (2)

  1. ブシュの端面が全面に亙って内リンクプレートの外側面より没入した状態でブシュの端部がブシュ圧入孔にそれぞれ圧入固定された左右一対の内リンクプレートと、前記ブシュ内に遊嵌されたピンの端部がそれぞれ固定された左右一対の外リンクプレートとを有しているとともに、弾性体からなるシール部材が少なくとも前記外リンクプレートの内側面とブシュの端面との間に位置するように装着されているシールチェーンであって、 前記弾性体からなるシール部材の少なくとも一部分が、前記内リンクプレートの外側面とブシュの端面との間に没入した状態で形成されたシール装着用空隙内に装着されていることを特徴とするシールチェーン。
  2. 前記シール部材の形状もしくは組立寸法が、前記外リンクプレートの内側面と内リンクプレートの外側面との間で圧縮される部分の弾性変形率をr1とし、前記外リンクプレートの内側面とブシュの端面との間で圧縮される部分の弾性変形率をr2とすると、r1>r2を満足していることを特徴とする請求項1記載のシールチェーン。
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