JP4456189B2 - 空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釘踏み等によるトレッド部の刺傷からの空気漏れを抑制しうるチューブレスタイプの空気入りタイヤおよび空気入りタイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
釘踏み等による刺傷部からエアー漏れが発生するのを防止する手段の一つとして、例えば特許文献1に開示される如く、タイヤ内腔に臨むインナーライナゴムとその外側に付設される封止ゴムシートとの間に袋状部を形成し、タイヤの加硫成形後に、この袋状部内にパンクシール剤を注射器等を用いて注入するものが提案されている。
【0003】
この袋状部は、生タイヤの形成工程において、前記封止ゴムシートとインナーライナゴムとを重ね合わせる際、封止ゴムシートの内面にその両側部分を残してタルク等の粉末状又は液状の離型剤を塗布し、加硫成型時に前記封止ゴムシートの両側部分とインナーライナゴムとが加硫接着することにより、離型剤の塗布部分のみが剥離した袋状部として形成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−323875号公報
【0005】
しかしながら、このような離型剤の塗布によって前記袋状部を形成するものでは、塗布作業の際に離型剤を塗り過ぎる傾向となりやすい。その結果、封止ゴムシート自身の接着代が過小となって接着不良或いは接着強度不足を招くなど、必要な強度を有する袋状部を安定して形成することが難しい。又このような塗布作業の際に離型剤がタイヤの他の部分に飛散するとタイヤの早期破壊の原因ともなる。さらには、塗布作業において、塗布厚さがバラ付くため、時に袋状部内にインナーライナゴムと剥離しない部位が部分的に形成されることがあり、パンクシール剤の充填が不均一になるなどの問題がある。
【0006】
そこで本発明は、充分な接着強度を有する袋状部(非接着部分)を、容易にかつ安定して形成し、しかも低コスト化が可能な空気入りタイヤ、およびシール剤を充填したタイヤを高品質を有して歩留まり良くかつ能率良く生産しうる空気入りタイヤの製造方法の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、ガスが透過し難いインナーゴムからなるタイヤ内腔面に、トレッド部が面するトレッド内腔面との間でパンク防止用のシール剤を封止する帯状の封止ゴムシートを、該タイヤ内腔面かつ周方向に延在させて貼設するとともに、
この封止ゴムシートは、前記タイヤ内腔面に一体に接着されかつタイヤ軸方向の両側縁部の接着部と、
この接着部の間に設けられかつ内外で重なる複数枚の防着シートが添設されることによりこの防着シート間に前記シール剤を封止する袋状部を形成しうる非接着部とを具えることを特徴とする空気入りタイヤである。
【0008】
また請求項2記載の発明は、前記防着シート体は、延伸可能な高分子フィルムからなることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤである。
【0009】
また請求項3記載の発明は、タイヤ内腔面で周方向に延在する封止ゴムシートによりパンク防止用のシール剤を封止した空気入りタイヤの製造方法であって、
前記封止ゴムシートを成形フォーマ上に貼着する取付工程、
前記封止ゴムシートよりも巾狭の防着シートを、この封止ゴムシートの上面かつ両側縁から等距離を隔てる位置に、該防着シートの両側縁を位置合わせしてしかも該防着シートを内外で2枚以上重ねて貼着し防着シート付きの封止ゴムシートを形成する防着シート貼合せ工程、
この防着シート付きの封止ゴムシートの上面に、トレッド内腔面となるインナーライナゴムを貼着する工程を含み、生カバー体を形成する生カバー体形成工程、
この生カバー体を加硫した後、前記防着シート間で接着が防止されたタイヤ内腔面と封止ゴムシートとの間の非接着部分に、シール剤を注入するための注入孔を前記封止ゴムシートに形成する穿設工程、及び
この注入孔からシール剤を注入する注入工程を含むことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の空気入りタイヤおよびその製造方法の実施の一形態を、空気入りタイヤとして自動二輪車用タイヤを例にとり図面に基づき説明する。図1は、自動二輪車用タイヤ1(以下タイヤ1という)を例示しており、タイヤ1は、トレッド部2の両端から半径方向内方にのびるサイドウォール部3の各内方端にビード部4を設けたトロイド状をなすとともに、トレッド部2がタイヤ内腔面iに面するトレッド内腔面2iとの間でパンク防止用のシール剤6を封止する封止ゴムシート5を該タイヤ内腔面iかつ周方向に延在させて貼設している。
【0011】
又タイヤ1は、前記ビード部4、4間に架け渡されるカーカス8と、このカーカス8の半径方向外側かつトレッド部2の内方に配されるブレーカ9とを含むコード層によって補強され、必要なタイヤ強度及び剛性が付与される。なお前記ビード部4には、ビードコア10から半径方向外側にのびる断面三角形状のビードエーペックスゴム11が配され、ビード部の剛性を高めている。
【0012】
前記カーカス8としては、カーカスコードを周方向に対して70〜90度の角度で配列したラジアル、セミラジアル構造、又は35度以上かつ70度未満の角度で配列したバイアス構造の1枚以上のカーカスプライが用いられ、本例では1枚のカーカスプライが、その両端を前記ビードコア10の廻りで折り返されて係止されているものを例示している。
【0013】
また前記ブレーカ9は、ブレーカコードを周方向に対して0〜70度の角度で配列した1枚以上のブレーカプライから形成されるが、必要に応じてそのプライ数などが設定されるほかタイヤによってはこのブレーカ9を排除することも可能である。
【0014】
前記カーカス8の内面には、本例ではガスを透過し難いインナーライナゴム12が張り付けされることにより該インナーライナゴム12がタイヤ内腔面iに沿って配されインナーゴムGを構成している。このインナーライナゴム12は、例えばブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム等からなり、例えば0.5〜2.0mm程度の略均一な厚さを有するとともに、前記カーカス8の内面のほぼ全域を被覆する如く配置されたものが例示される。なお前記カーカスプライをトッピングしているトッピングゴムがタイヤ内腔面iに沿って配されるインナーゴムGをなすときもある。
【0015】
また本例では、このインナーライナゴム12の内面には、前記封止ゴムシート5が配設されたものを示している。封止ゴムシート5は、本例では、前記トレッド内腔面2iの領域Yの80%以上の巾を有して周方向に連続してのびる帯状のゴムシートからなるものを例示している。なお前記「トレッド内腔面の領域Y」とは、トレッド縁Teにおいてトレッド面2Sに立てた法線N、Nで挟まれるタイヤ内腔面上の領域とする。
【0016】
また前記封止ゴムシート5の両側縁部には、本例ではインナーゴムGをなす前記インナーライナゴム12と一体に例えば加硫接着する接着部分5a、5aを形成している。この各接着部分5aの巾L0(図1に示す)は、例えば4.0〜10.0mm、より好ましくは5.0〜7.0mmとするのが望ましい。前記接着部分5aの巾L0が、4.0mmよりも小のとき、接着強度が不足しがちとなり、逆に10.0mmをこえるときには、シール剤6の充填領域巾を不必要に減じることとなる。
【0017】
この封止ゴムシート5は、例えば0.5〜2.0mmの厚さとすることが好ましい。この厚さが0.5mm未満では、強度不足となりシール剤6の封止ないし保護を不十分とするほか、タイヤに充填された内圧を、シール剤6に一様に負荷することが困難な傾向がある。逆に封止ゴムシート5の厚さが2.0mmを超えるとタイヤ重量の不必要な増加を招く傾向がある。このような観点より、前記封止ゴムシート5の厚さは1.0〜1.5mmが特に好ましい。
【0018】
また封止ゴムシート5には、インナーライナゴム12と略同一のブチルゴム、臭素化ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、その他加硫熱により前記インナーゴムGと接着しうるゴム組成物が特に好ましく、例えばスチレン・ブタジエン等のジエン系ゴムをブレンドした配合ゴムなど、各種のゴムを適宜用いうる。
【0019】
また封止ゴムシート5の前記接着部分5a、5a間には、半径方向の内外で重なる複数枚の防着シート13A、13B(総称するとき、単に「防着シート13」ということがある)が添設されることにより、この防着シート13A、13B間に前記シール剤6を封止する袋状部を形成しうる非接着部5bが形成される。
【0020】
前記シール剤6は、常温(20℃)において液状ないしゲル状を呈し、例えば粘性率を2.0〜10.0mPa・s(温度20゜C)とした粘性材料が好適に使用できる。この他にも、−20℃〜60℃の温度範囲で釘穴をシールしうるものであれば、種々のパンクシール剤を使用しうる。
【0021】
又前記防着シート13は、例えば、前記トレッド内腔面2iの領域Yにほぼ等しい巾を有し、本例では前記封止ゴムシート5よりも8〜20mm程度の巾狭とした帯状体で形成されるものを示す。また本例の防着シートは、タイヤの膨張変形に対応して延伸可能な高分子フィルムからなり、例えばシート巾8mm当たりの荷重400gに対する伸びが20%以上である高分子フィルムが特に好ましい。
【0022】
また本実施形態の防着シート13は、例えばゴムに対する離型性を具えていないものを例示している。したがって、内側の防着シート13Aの内向き面は封止ゴムシート5に、他方外側の防着シート13Bの外向き面はインナーゴムGに夫々密着する。しかし、この防着シート13A、13B同士は、少なくともタイヤの加硫熱などによっては互いに密着しないような物性を具えている。これによって、本実施形態では、防着シート13に、ゴムとの離型性を有しない安価な高分子フィルム、例えばポリエチレンフィルムなどを採用しつつも該防着シート間にシール剤6を充填しうる袋状部を容易に形成でき、タイヤを低コスト化するのに役立つ。
【0023】
なお防着シート13をタイヤ半径方向の内外で重ねる方法としては、図3に示す如く、1枚のシートSを周方向に連続して2周以上巻回するものの他、図4に示す如く、2枚のシートS1、S2を重ね揃えたものを重なり代をもって1周巻回しても良い。また図5に示す如く、広幅のシートSをその巾方向のほぼ中間で折り返して2層としたものを1周以上巻回する事でもよく、さらには図6に示す如く、広幅シートの両端部を巾方向中央側へと折り返すことによって内外に重ねても良い。このように、防着シート13A、13Bの重ね方法は、種々の方法が採用できる。
【0024】
また防着シート13として、高価ではあるがゴム離型性を有するフィルム、例えばテフロン(デュポン社の商標)であるポリフルオルエチレン樹脂等も用いることはできる。この場合には、図示していないが該防着シート間のみならず、各防着シートとゴムとの間にも袋状部が形成でき、シール剤6を多層(例えば2〜3層)に配することを可能としうる。
【0025】
また発明者らの実験の結果、このようなフィルムは、例えば厚さ0.05mm〜0.15mm程度に設定することができた。なお、このポリフルオルエチレン樹脂のフィルムよりもさらに安価かつゴム離型性を有するものとして、例えばナイロンフィルムを用いることができる。このナイロンフィルムとしては、例えばナイロン6を主原料としたもの(商品名「レイファンNO」、東レ合成フィルム(株)社製)が特に好ましい。このようなナイロンフィルムの物性を表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0004456189
【0027】
発明者らの種々の実験の結果、このようなナイロンフィルムを防着シートとして使用した場合、その厚さが例えば25μ程度であっても良好な防着性と伸び性能を示していることが確認されている。
【0028】
次に、前記タイヤ1の製造方法の実施形態について説明する。
本実施形態の製造方法は、取付工程と、防着シート貼合せ工程と、生カバー体形成工程と、穿設工程と、注入工程とを含むものを例示し、以下順に説明する。
【0029】
先ず、取付工程は、図7(A)に示す如く、本例では成形フォーマ20上かつトレッド内方領域Yに相当する位置に、前記封止ゴムシート5を周方向に連ねて貼着する。
【0030】
次に、防着シート貼合せ工程は、図7(B)に示す如く、防着シート13を、前記封止ゴムシート5の上面、かつ両側縁から前記巾L0と等しい距離を隔てる位置に、該防着シート13の両側縁を位置合わせしてしかも内外で2枚以上重ねて貼着し(本例では防着シート13A、13Bが重なり2層をなす)、防着シート付きの封止ゴムシート5Bを形成する。
【0031】
このように、本発明では、従来では離型剤をいちいち塗布していた工程が、一定巾一定厚さを有する防着シート13を封止ゴムシート5に貼付けするという非常に簡単な作業に置き換えしうる。なお防着シート13をタイヤ半径方向の内外で重ねる方法としては、前記図3〜6に示したような種々の方法が採用できる。
【0032】
また本実施形態では、図8(A)に示す如く、前記防着シート付きの封止ゴムシート5Bの上面に、トレッド内腔面2iとなるインナーライナゴム12を貼着するとともに、図8(B)に略示する如く、このインナーライナゴム12上に、カーカス8、ビードコア10などのタイヤ基体構造材を付加しかつ、トロイド状に膨張させて生カバー体1Aを形成する生カバー体成形工程を行う。なお、ここでタイヤ基体構造材としては、本例では、他にビードエーペックスゴム11、ブレーカ9、トレッドゴム2G、サイドウオールゴム3Gを含み、前記膨張に先立ちカーカス8両端の折返しなどが行われる。
【0033】
次に、この生カバーを加硫した後、封止ゴムシート5と内側の防着シート13Aとに、前記シール剤6を注入するための注入孔15を形成する穿設工程を行う。このため、加硫前に穿設するのに比して注入孔15の成形が精度良く行える。なお、前記注入孔15として、本例では、直径2〜8mmのものが、封止ゴムシート5の巾方向のほぼ中央部分に穿設されるが、その個数、形状、大きさなどは任意に定めうる。
【0034】
さらに図9に示す如く、前記注入工程は、前記注入孔15から、少なくとも前記防着シート13A、13B間に接着が防止された前記インナーライナゴム12と封止ゴムシート5との間の非接着部分5bに、シール剤6を注入する処理を行う。この注入は、例えば注射器状の注入器を用いて、規定量注入することによって、所定厚さに膨らんだシール剤6の層が形成される。なお、注入後の注入孔15などは、本例では、接着剤を塗布した未加硫または既加硫のゴムシート等によって適宜封止される。
【0035】
以上のように本実施形態の空気入りタイヤの製造方法では、離型剤の塗布に代わり、所定の防着シートを内外に重ねて封止ゴムシート5に貼付けしているため、作業能率に優れ、しかも両端の接着部分5aの巾L0を高精度で管理することが可能となる。その結果、袋状部の接着強度を高くかつ安定化しうるとともに、重なる防着シートの間に、かつその巾で非接着部分5b、すなわちシール剤が注入される袋状部を容易かつ確実に形成でき、その容積もバラ付きがなくなり、シール剤6のパンク防止層の厚さが均一化した空気入りタイヤを得ることができる。
【0036】
また従来の離型剤の塗りムラ等に起因する剥離不良も効果的に抑制でき、高品質のタイヤを歩留まり良くかつ能率良く生産することが可能となる。
【0037】
以上本実施形態について詳述したが、例えばインナーゴムGはインナーライナゴム12である必要はなくカーカスプライのトッピングゴムとしても良く、このとき封止ゴムシート5にインナーライナゴム12としての機能を兼ね備えさせるように、一方のビード部4から他方のビード部4まで延在させることができ本発明は種々の態様に変更しうる。
【0038】
なお図1の構造をなす、タイヤサイズ3.00−10の自動二輪車用タイヤを、前記製造方法を用いて試作し、防着シートの重ね方法として図3〜6に示す各仕様にて試作したがいずれも能率良く気密な袋状部を形成することが確認されている。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1又は2記載の空気入りタイヤでは、トレッド部がタイヤ内腔面に面するトレッド内腔面との間でパンク防止用のシール剤を封止する封止ゴムシートをタイヤ内腔面かつ周方向に延在させて貼設するとともに、この封止ゴムシートは、内外で重なる複数枚の防着シートが添設されることによりこの防着シート間に前記シール剤を封止する袋状部を形成しうる非接着部を容易に形成でき、生産性が向上する。
【0040】
また防着シートには、例えばゴムとの離型性を有しない安価な高分子フィルムなどを用いることもでき、安価にパンク防止用のタイヤを提供しうる。またシール剤が注入される袋状部の容積のバラ付きをなくし、シール剤の層の厚さを均一化した精度の良い空気入りタイヤを得ることができる。さらに、防着シートにゴムとの離型性を有するフィルムなどを用いたときには、シール剤を多層に形成でき、パンク防止効果をより高めうる。
【0041】
また請求項3記載の発明では、離型剤の塗布に代えて、内外に重なる防着シートを封止ゴムシートに貼付けするため、作業能率に優れ、封止ゴムシートの両端の接着部分の巾を高精度で管理することが可能となり、その結果、袋状部の接着強度を高くかつ安定化しうるとともに、非接着部分の巾すなわちシール剤が注入される袋状部の容積もさらにバラ付きがなくなり、シール剤の層の厚さが均一化した空気入りタイヤを容易に製造しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気入りタイヤの一実施例を示す断面図である。
【図2】そのトレッド部を拡大した断面図である。
【図3】防着シートの重なりの一例を示す側面図である。
【図4】防着シートの重なりの他の例を示す側面図である。
【図5】防着シートの重なりの一例を示す断面図である。
【図6】防着シートの重なりの他の例を示す断面図である。
【図7】 (A) 、(B) は取付工程、及び防着シート貼合せ工程を説明する略図である。
【図8】 (A) 、(B) はインナーライナゴムの貼着工程、及び生カバー体形成工程を説明する略図である。
【図9】注入工程を説明する略図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
1A 生カバー体
5 封止ゴムシート
5b 非接着部分
6 シール剤
8 カーカス
10 ビードコア
12 インナーライナゴム
13 防着シート
15 注入孔
16 タイヤ基体構造材
20 成形フォーマ

Claims (3)

  1. ガスが透過し難いインナーゴムからなるタイヤ内腔面に、トレッド部が面するトレッド内腔面との間でパンク防止用のシール剤を封止する帯状の封止ゴムシートを、該タイヤ内腔面かつ周方向に延在させて貼設するとともに、
    この封止ゴムシートは、前記タイヤ内腔面に一体に接着されかつタイヤ軸方向の両側縁部の接着部と、
    この接着部の間に設けられかつ内外で重なる複数枚の防着シートが添設されることによりこの防着シート間に前記シール剤を封止する袋状部を形成しうる非接着部とを具えることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記防着シートは、延伸可能な高分子フィルムからなることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤ内腔面で周方向に延在する封止ゴムシートによりパンク防止用のシール剤を封止した空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記封止ゴムシートを成形フォーマ上に貼着する取付工程、
    前記封止ゴムシートよりも巾狭の防着シートを、この封止ゴムシートの上面かつ両側縁から等距離を隔てる位置に、該防着シートの両側縁を位置合わせしてしかも該防着シートを内外で2枚以上重ねて貼着し防着シート付きの封止ゴムシートを形成する防着シート貼合せ工程、
    この防着シート付きの封止ゴムシートの上面に、トレッド内腔面となるインナーライナゴムを貼着する工程を含み、生カバー体を形成する生カバー体形成工程、
    この生カバー体を加硫した後、前記防着シート間で接着が防止されたタイヤ内腔面と封止ゴムシートとの間の非接着部分に、シール剤を注入するための注入孔を前記封止ゴムシートに形成する穿設工程、及び
    この注入孔からシール剤を注入する注入工程を含むことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
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