JP4451147B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4451147B2
JP4451147B2 JP2004020658A JP2004020658A JP4451147B2 JP 4451147 B2 JP4451147 B2 JP 4451147B2 JP 2004020658 A JP2004020658 A JP 2004020658A JP 2004020658 A JP2004020658 A JP 2004020658A JP 4451147 B2 JP4451147 B2 JP 4451147B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image forming
forming apparatus
toner
transfer
fixing belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004020658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005215224A (ja
Inventor
重夫 黒高
勝博 越後
貴史 藤田
聡彦 馬場
尚志 菊地
博之 国井
淳 中藤
幸通 染矢
浩二 上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004020658A priority Critical patent/JP4451147B2/ja
Priority to US11/044,013 priority patent/US7299003B2/en
Publication of JP2005215224A publication Critical patent/JP2005215224A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4451147B2 publication Critical patent/JP4451147B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Combination Of More Than One Step In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、レーザビームプリンタ、デジタル複写機、普通紙ファックス等の画像形成装置に搭載される定着装置に関し、より詳細には、転写定着方式を使用した定着装置に関するものである。
プリンタ・複写機・ファクシミリなどの画像形成装置に対し、近年、省エネルギー化・高速化についての市場要求が強くなってきている。これらの要求性能を達成するためには、画像形成装置に用いられる定着装置の熱効率の改善が重要である。
画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより、画像転写方式もしくは直接方式により未定着トナー画像が記録材シート・印刷紙・感光紙・静電記録紙などの記録材に形成される。未定着トナー画像を定着させるための定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
熱ローラ方式の定着装置は、内部にハロゲンランプ等の熱源を有して所定の温度に温調される定着ローラと、これに圧接された加圧ローラとの回転ローラ対を基本構成としている。これらの回転ローラ対の接触部いわゆる定着ニップ部に記録材を導入して搬送させ、定着ローラおよび加圧ローラからの熱および圧力により未定着トナー画像を溶融させて定着させる。
また、フィルム加熱方式の定着装置は、例えば特許文献1、特許文献2に開示された装置がある。この装置は、支持部材に固定支持された加熱体に耐熱性を有する薄肉の定着フィルムを介して記録材を密着させ、定着フィルムを加熱体に対して摺動移動させながら加熱体の熱をフィルム材を介して記録材に供給するものである。この定着装置は、加熱体として、例えば、耐熱性・絶縁性・良熱伝導性等の特性を有するアルミナや窒化アルミニウム等のセラミック基板上に抵抗層を備えたセラミックヒータを使用する。この定着装置は、定着フィルムとして薄膜で低熱容量のものを用いることができるために、熱ローラ方式の定着装置よりも伝熱効率が高く、ウォームアップ時間の短縮が図れ、クイックスタート化や省エネルギー化が可能になる。
電磁誘導加熱方式の定着装置としては、特許文献3に、交番磁界により磁性金属部材に発生した渦電流でジュール熱を生じさせ、金属部材を含む加熱体を電磁誘導発熱させる技術が提案されている。
また、電磁誘導加熱方式の定着装置に用いられるトナーとして、以下のものなどが提案されている。特許文献4には、電磁誘導加熱方式の定着装置に、ガラス転移点45〜65℃で軟化点が80〜140℃の樹脂を用い、強磁性体物質を含有したトナーを用いる技術が提案されている。特許文献5には、電磁誘導加熱方式の定着装置に、ガラス転移点とMI値を規定したスチレンアクリル樹脂と一定のポリオレフィンワックスを用いたトナーを用いる技術が提案されている。特許文献6には、電磁誘導加熱方式の定着装置に、ワックスの吸熱ピークを規定し、さらに動的粘弾性を規定したポリエステル樹脂を用いたトナーを用いる技術が提案されている。特許文献7には、電磁誘導加熱方式の定着装置に、分子量分布と吸熱ピーク温度を規定した樹脂を用いたトナーを用いる技術が提案されている。特許文献8には、電磁誘導加熱方式の定着装置に、酸とアルコールの両組成を規定したポリエステル樹脂を用いたトナーを用いる技術が提案されている。特許文献9には、電磁誘導加熱方式の定着装置に、THF不溶分含有量と酸価を規定したポリエステル樹脂を用い、溶融粘度を規定したトナーを用いる技術が提案されている。
このように、定着性を良好にするためには、装置側の改良と共にトナー側の改良も必要であるが、温度の立ち上がりを高速にし、一層の省エネ化を図った定着装置において十分な定着性を得るためには、更なる改良が必要である。
特開昭63−313182号公報 特開平1−263679号公報 特開平8−22206号公報 特開平11−344830号公報 特開2001−235893号公報 特開2001−272812号公報 特開2001−272818号公報 特開2002−91075号公報 特開2002−91076号公報
上記問題点に鑑み、本発明は、高速の立ち上げが可能で、一層の省エネ化が図れると共に、トナー像の良好な定着性を両立させた定着装置を提供することを課題とする。また、前記課題のみならず、定着装置の簡易化、小型で高生産性、高画質を維持し得るカラー画像形成装置の定着装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のことを特徴とする。
1.本発明は、像担持体と、該像担持体からトナー像を一次転写される中間転写体と、バイアス印加手段から前記像担持体より転写されたトナー像とは同極性のバイアスを印加することによって前記中間転写体からトナー像二次転写される転写定着ベルトと、該転写定着ベルト上のトナーを加熱する加熱手段と、該転写定着ベルトとニップを形成する加圧ローラとを備え、該転写定着ベルトと該加圧ローラとのニップ部を通過する用紙上にトナー像を定着させる画像形成装置であって、前記転写定着ベルトの内部に配置される唯一のローラであって、前記加圧ローラと該転写定着ベルトを介して圧接する定着ローラを備え、前記中間転写体と前記転写定着ベルトとが接触する二次転写部で、前記定着ローラが前記転写定着ベルトを介して前記中間転写体と接触していない画像形成装置である。
2.前記画像形成装置において、前記加熱手段誘導熱源であることを特徴とする。
3.前記画像形成装置において、前記加熱手段輻射熱源であることを特徴とする。
4.前記画像形成装置において、前記加圧ローラの硬度が、前記転写定着ローラの硬度よりも大きいことを特徴とする。
5.前記画像形成装置において、前記加圧ローラからの駆動伝達によって前記転写定着ベルトが回転することを特徴とする。
6.前記画像形成装置において、前記加圧ローラ断熱構造を有することを特徴とする。
7.前記画像形成装置において、前記断熱構造として、前記加圧ローラは内部に中空糸を有するシリコーンゴム層を備えたことを特徴とする。
8.前記画像形成装置において、前記転写定着ベルトが断熱構造を有することを特徴とする。
9.前記画像形成装置において、前記転写定着ベルトは、単位面積当たりの熱容量が0.019J/(K・cm)〜0.077J/(K・cm)であることを特徴とする。
本発明によれば、定着下限温度を低下させることができ、かつ一定以上の定着温度幅が得られることから、装置の瞬時立ち上げが可能で、一層の省エネルギー化が図れると共に、定着不良やホットオフセットを発生させることなく、良好な定着性を得ることができる定着装置を提供できる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。この画像形成装置は、タンデム型のカラー複写機である。
カラー複写機1は、装置本体中央部に位置する画像形成部1Aと、該画像形成部1Aの下方に位置する給紙部1Bと、画像形成部1Aの上方に位置する図示しない画像読取部を有している。画像形成部1Aには、水平方向に延びる転写面を有する中間転写体としての中間転写ベルト2が配置されており、該中間転写ベルト2の上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による像を担持可能な像担持体としての感光体3Y、3M、3C、3Bが中間転写ベルト2の転写面に沿って並置されている。
各感光体3Y、3M、3C、3Bはそれぞれ同じ方向(反時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周りには、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置4、光書き込み手段としての書き込み装置5、現像装置6、1次転写装置7、及びクリーニング装置8が配置されている。各符号に付記しているアルファベットは、感光体3 と同様、トナーの色別に対応している。各現像装置6には、それぞれのカラートナーが収容されている。
中間転写ベルト2は、駆動ローラ9と、従動ローラ10に掛け回されて感光体3Y、3M、3C、3Bとの対峙位置において同方向に移動可能な構成を有している。従動ローラ10と対向する位置には、中間転写ベルト2の表面をクリーニングするクリーニング装置11が設けられている。
感光体3Yの表面が帯電装置4Yにより一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体3Y上に静電潜像が形成される。該静電潜像はイエローのトナーを収容した現像装置6Yによりトナー像として可視像化され、該トナー像は所定のバイアスが印加される1次転写装置7Yにより中間転写ベルト2上に1次転写される。他の感光体3M、3C、3Bでもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、それぞれの色のトナー像が中間転写ベルト2上に順に転写されて重ね合わされる。
転写後感光体3上に残留したトナーはそれぞれのクリーニング装置8により除去され、また、転写後図示しない除電ランプにより感光体3の電位が初期化され、次の作像工程に備えられる。
駆動ローラ9の近傍には、定着装置12が設けられている。定着装置12は、中間転写ベルト2上の画像としての未定着トナー像を転写される転写定着部材としての転写定着ベルト13と、該転写定着ベルト13を介して定着ローラ15と加圧ローラ14とによってニップNを形成している(以下、「ニップ」又は「転写ニップ」ともいう。)。転写定着ベルト13は、ベルト基体に発熱層が設けられ、その表面に離型層がコーティングされている。また、転写定着ベルト13には転写定着ベルト13上の画像を加熱する加熱手段としての誘導加熱源21が設けられている。
給紙部1Bは、記録媒体としての用紙Pを積載収容する給紙トレイ16と、該給紙トレイ16内の用紙Pを最上のものから順に1枚ずつ分離して給紙する給紙コロ17と、給紙された用紙Pを搬送する搬送ローラ対18と、用紙Pが一旦停止され、斜めずれを修正された後転写定着ベルト13上の画像の先端と搬送方向の所定位置とが一致するタイミングでニップNに向けて送り出されるレジストローラ対19を有している。
感光体3Y、3M、3C、3Bから中間転写ベルト2上に1次転写されたトナー像T(以下、単に「トナー」ともいう。)は、図示しないバイアス印加手段により駆動ローラ9に印加されるバイアス(AC、パルスなどの重畳を含む)により転写定着ベルト13に静電気力で2次的に転写される。
中間転写ベルト2から転写定着ベルト13に転写されたトナー像TはニップNで用紙P に定着されるまで、転写定着ベルト13上において誘導加熱源21により加熱される。このような構成により、定着に先駆けトナーTのみを予め加熱する過程が十分に得られるので、トナーTと用紙Pを同時に加熱する従来方式に比べて加熱温度を低くできる。実験の結果、転写定着ベルト13の温度は80〜120℃の低温でも十分な画質が得られることが確認された。
このように、本実施形態における定着装置12はそれ自体が未定着トナー像の被転写機能を有するものであり、未定着トナー像を保持した用紙を単に加熱・加圧する従来の定着装置に対し、「転写型定着装置」として位置付けられるものである。
次に、定着装置12について詳細に説明する。図2は定着装置の正面図である。
定着ローラ15は、例えば、ステンレススチール等の金属製の芯金15aと、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金15aを被覆した弾性部材15bとからなる。弾性部材15bは、その肉厚を4〜6mm程度、硬度を10〜50度(アスカー硬度)程度としている。
定着ローラ15に張り渡された転写定着ベルト13と中間転写ベルト2との対向部位は、中間転写ベルト2にバイアスを印加するバイアス印加手段としてのバイアスローラにより支持されている。転写部に位置するバイアスローラでは、転写ニップ内でトナーTが転写定着ベルト13に静電吸着される電界が生じるように、トナーTと同極性のバイアス(本バイアス)が印加され、静電的反発力をトナーに付与する。
転写定着ベルト13上のトナーTを加熱する誘導加熱源21は、磁界発生手段である励磁コイルと、この励磁コイルが巻き回されたコイルガイド板とを有している。励磁コイルは、発振回路が周波数可変の駆動電源に接続されている。励磁コイルには駆動電源から10kHz〜1MHzの高周波交流電流、好ましくは20kHz〜800kHzの高周波交流電流が給電され、これにより交番磁界を発生する。そして、転写定着ベルト13の対向面においてこの交番磁界が転写定着ベルト13の発熱層に作用し、これらの内部では交番磁界の変化を妨げる方向に渦電流が流れる。この渦電流が転写定着ベルト13の発熱層の抵抗に応じたジュール熱を発生させ、転写定着ベルト13上のトナーTを加熱する。このように、転写定着ベルト13上のトナーTを直接加熱するので、装置の瞬時の立ち上げが可能となる。誘導加熱源21は、エネルギー効率が高く、周波数の可変により出力が変えられるので好ましい。また、加熱物の磁気的性質(キュリー点)を利用した自己温度調節が可能であり、焼損、発火等の安全性の面においても有利である。
図3は、別の定着装置の構成を示す図である。図2において、転写定着ベルト13上のトナーTを加熱する手段は誘導加熱電源21であったが、図3に示すように輻射熱源22であってもよい。輻射熱源22としては、例えばハロゲンランプ等が挙げられる。輻射熱源22によりトナー表面から直接加熱する場合は、ホットオフセット防止効果が得られる。すなわち、トナー表面の長時間加熱では、用紙に転写定着するとき、転写定着ベルトとトナーの界面温度が、用紙とトナーの界面温度より低く、かつトナー層内温度勾配が小さく均一溶融状態でホットオフセットに有利に作用するものである。
又、転写定着ベルト13と加圧ローラ14のうちいずれか一方、又は両方が断熱構造を有することにより、熱損失を低減し、転写定着ベルト13の加熱効率を上げ、一層の省エネ効果が得られる。
とりわけ、加圧ローラ14が断熱構造を有することが好ましい。断熱構造としては、例えばシリコーンゴム発泡体、又はシリコーン層内に中空糸、中空粒子等を設け空気含有率を上げ、空気断熱効果を高めた構造等が挙げられる。かかる構造を有するものとして、多孔質硬質ローラがある。加圧ローラを多孔質硬質ローラとすることで、表面硬度が大きく、圧縮永久歪みが小さく、ベルト駆動ローラとしても使用可能である。加圧ローラの硬度としては、例えばアスカー硬度80度以上がよい。
このように、多孔質硬質ローラを加圧ローラ14に採用し、転写定着ベルト13の硬度よりも大きくすることで、転写定着ベルト13の搬送性の安定が図られると共に、定着ニップが、用紙が転写定着ベルト13に巻き付かない方向に形成されるため、用紙分離性も向上する。また、用紙が転写定着ベルト13の周面と共に移動してトナーTが過度に加熱されることもないので、ホットオフセットの発生が防止できる。
次に、転写定着ベルト13の構成について説明する。
転写定着ベルト13は、基体の上に発熱層が設けられ表面に離型層が設けられたベルトである。基体は、金属系材料、例えばNi、SUS等により形成する場合は40μm以下の厚さが望ましい。また、耐熱樹脂材料で形成する場合は、100μm以下の厚さが望ましい。基体の厚さが前記上限を超えるとベルト剛性が増大し、ベルト特有の可撓性が損なわれ、ベルトの定着ローラ15への巻き付き性、ニップ形成性が悪くなる。その結果、用紙分離性やトナーの定着性が低下する。
発熱層は、Ni、Ag、SUS等の導電材料からなる。また、トナー像をより均一に定着させるために、発熱層の上に中間層としてSiゴム等からなる弾性層を設けても良い。
ベルト表面に設けられる離型層は、フッ素樹脂等により形成され、経時耐磨耗性を確保するために、最低10μmは必要である。
表1は、転写定着ベルト13の構成を換えたときの、ベルト熱容量、及び定着装置の特性の関係を示したものである。表1の結果より、定着装置の瞬時立ち上がりと一層の省エネルギー効果を得るためには、転写定着ベルト13は、単位面積当たりの熱容量が0.019J/(K・cm)〜0.077J/(K・cm)の範囲にある低熱容量のベルトであることが一層好ましい。
尚、表1の評価は、以下のような条件で行っている。
<実験条件>
・転写定着部材(ベルト):表1に記載の(I)〜(IX)の構成
・定着ローラ:φ38(Si発泡体、層厚5mm)
・加圧ローラ:φ40(鉄芯金1.0mm+Siゴム0.5mm+PFA30μm)
・定着条件:ニップ時間(100ms)
・トナー:後述の本願トナー
Figure 0004451147
表1を参照して分かるとおり、転写定着ベルトの単位面積当たりの熱容量が0.019J/(K・cm)未満であるとニップ内での温度落ち込みが大きく、定着性が低下する。その為に、定着温度を上げて防止する方法も有るが、定着温度が高くなって省エネ効果(高速立ち上げ)が得られない。一方、単位面積当たりの熱容量が0.077J/(K・cm)を超えると、転写定着ベルト加熱時間が長くなって、前記同様に、省エネ効果(立ち上げ時間30秒以下、好ましくは10秒以下)が得られない。
以上、転写定着部材として転写定着ベルト13を用いた構成について説明してきたが、図4−1、図4−2に示すように、転写定着部材が転写定着ローラ23であっても、その目的は十分に達成し得るように成っている。転写定着ローラ23の構成は、ステンレススチール等の金属製の芯金23aに発熱層23bを設け、更にその表面を図示しない離型層で覆う構成とする。発熱層23b及び離型層を形成する材料は、先の転写定着ベルト13と同様のものを用いることができる。
また、輻射熱源22を用いる場合には、転写定着ローラ23の内部にもハロゲンランプ24を設けることが装置の瞬時立ち上げのためには好ましい。
次に、上記構成からなる本発明の定着装置に使用されるトナーについて説明する。
トナー定着性に関連するトナーの特性は多く知られ、特に1/2流出温度(軟化点)が関連することが知られているが、本発明の定着装置に対しては、1/2流出温度(軟化点)と定着性には関連が見られず、ガラス転移温度が35〜50℃で、流出開始温度が80〜110℃である両特性を満足するトナーを用いることで、良好な定着性が得られることが明らかになった。
ガラス転移温度が35℃よりも低い場合は、定着時にオフセットが発生する場合があり、逆に50℃よりも高い場合は、十分な定着性が得られず、画像が用紙から剥がれやすくなる場合がある。
流出開始温度が80℃よりも低い場合は、定着時にオフセットが発生する場合があり、逆に110℃よりも高い場合は、十分な定着性が得られず、画像が用紙から剥がれやすくなる場合がある。
また、トナーのピーク分子量が3000〜8000の範囲にあることにより、本発明の目的をより確実に達成することが出来るようになる。すなわち、ピーク分子量が3000より小さい場合には、定着時にオフセットが発生する場合があり、逆に8000よりも大きい場合は、十分な定着性が得られず、画像が用紙から剥がれやすくなる場合がある。
尚、ガラス転移温度、流出開始温度、ピーク分子量は以下の方法により測定される。
<ガラス転移温度(Tg)>
Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。まず、試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
<流出開始温度>
トナーの流出開始温度は、フローテスターを用いて測定することが出来る。フローテスターとしては、例えば島津製作所製の高架式フローテスターCFT500D型がある。このフローテスターのフローカーブは、図5(a)および(b)に示されるデータになり、そこから各々の温度を読み取ることができる。図中、Tfbは流出開始温度であり、1/2法における溶融温度とあるのはT1/2温度のことである。
測定条件:
・荷重:5kg/cm
・昇温速度:3.0℃/min
・ダイ口径:1.00mm
・ダイ長さ:10.0mm
<ピーク分子量>
トナー成分のピーク分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により次のように測定される。トナー約1gを三角フラスコで精評した後、THF(テトラヒドロフラン)10〜20gを加え、バインダー濃度5〜10%のTHF溶液とする。40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを1ml/minの流速で流し、前記THF試料溶液20μlを注入する。試料の分子量は、単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の数値とリテンションタイムとの関係から算出する。検量線はポリスチレン標準試料を用いて作成される。単分散ポリスチレン標準試料としては、例えば東ソー社製の分子量2.7×10〜6.2×10の範囲のものを使用する。検出器には屈折率(RI)検出器を使用する。カラムとしては、例えば東ソー社製のTSKgel、G1000H、G2000H、G2500H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、GMHを組み合わせて使用する。
本発明に係るトナーに用いる結着樹脂としては、上記トナーの特性を満足するものであればよく、以下の組成のものを使用することができる。
例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、 スチレン−アクリロニトリル共重合体、 スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体が挙げられる。
また、下記の樹脂を混合して使用することもできる。ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
この中で、特に、ポリエステル樹脂が十分な定着性を得るために好ましい。ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られるが、用いられるアルコールとは、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等のジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単体、その他の2価のアルコール単体を挙げることができる。
また、ポリエステル樹脂を得るために用いられるカルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸の2量体、その他の2価の有機酸単量体を挙げることができる。
バインダー樹脂として用いるポリエステル樹脂を得るためには、以上の2官能性単量体のみによる重合体のみでなく、3官能以上の多官能性単量体による成分を含有する重合体を用いることも好適である。かかる多官能性単量体である3価以上の多価アルコール単量体としては、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等を挙げることができる。
また、3価以上の多価カルボン酸単量体としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、エンボール3量体酸、これらの酸無水物等を挙げることができる。
着色剤としては、トナー用として公知の染料及び顔料が使用できる。黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等が使用できる。シアンの着色剤としては、例えば、フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使用できる。マゼンタの着色剤としては、例えば、ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等が使用できる。イエローの着色剤としては、例えば、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等が使用できる。
また、本発明に係るトナーには、定着時の転写定着部材表面でのトナーの離型性を向上する目的で、離型剤を含有させることが出来る。離型剤として、公知のものが全て使用できるが、特に脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス及び酸化ライスワックス、エステルワックスを単独又は組み合わせて使用することができる。カルナウバワックスとしては、微結晶のものが良く、酸価が5以下であり、トナーバインダー中に分散した時の粒子径が1μm以下の粒径であるものが好ましい。モンタンワックスについては、一般に鉱物より精製されたモンタン系ワックスを指し、カルナウバワックス同様、微結晶であり、酸価が5〜14であることが好ましい。酸化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したものであり、その酸価は10〜30が好ましい。
各ワックスの酸価が各々の範囲未満であった場合、低温定着温度が上昇し低温定着化が不十分となる。逆に酸価が各々の範囲を超えた場合、コールドオフセット温度が上昇し低温定着化が不十分となる。ワックスの添加量としてはバインダー樹脂100重量部に対して1〜15重量部、好ましくは3〜10重量部の範囲で用いられる。1重量部未満では、その離型効果が薄く所望の効果が得られにくい。また、15重量部を超えた場合は磁性キャリアへのスペントが顕著になる等の問題が生じる。
更に、トナーに帯電を付与する目的で、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤としては、従来公知のものが全て使用できる。正帯電制御剤としては、ニグロシン、塩基性染料、塩基性染料のレーキ顔料、四級アンモニウム塩化合物他等が挙げられ、負帯電制御剤としては、モノアゾ染料の金属塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属錯体等が挙げられる。帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、バインダー樹脂100重量部に対して0.01〜8重量部、好ましくは0.1〜2重量部の範囲で用いられる。0.01重量部未満では、環境変動時における帯電量Q/Mの変動に対しその効果が小さく、8重量部を超えると低温定着性が劣る結果となる。
また、使用される含金属モノアゾ染料としては、含クロムモノアゾ染料、含コバルトモノアゾ染料、含鉄モノアゾ染料を単独もしくは組み合わせて使用することができる。これらを添加することにより、現像剤中における帯電量Q/Mの立ち上がり(飽和までの時間)がより優れたものとなる。使用量としては、前記帯電制御剤同様にバインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは1〜7重量部の範囲で用いられる。0.1重量部未満では、その効果が薄く、10重量部を超えると帯電量の飽和レベルが低下する等の欠点が生じる。
また、カラートナーには、サリチル酸誘導体の金属塩を用いることが特に好ましいが、必要に応じてカラートナーの色調を損なうことのない透明もしくは白色の物質を添加して、トナーの帯電性を安定的に付与することが出来る。具体的には、有機ホウ素塩類、含フッ素四級アンモニウム塩類、カリックスアレン系化合物等が用いられるが、これらに限られるものではない。
この他に、外添加剤として、トナーの流動性を向上させる目的で、疎水性のシリカ、酸化チタン、アルミナなど、更に必要に応じて脂肪酸金属塩類やポリフッ化ビニリデン等を添加しても良い。
本発明に係るトナーは、磁性材料を含有させ、磁性トナーとしても使用し得る。磁性トナー中に含まれる磁性材料としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれら金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金およびその混合物などが挙げられる。
これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2μm程度のものが望ましく、トナー中に含有させる量としては樹脂成分100重量部に対し、約20〜200重量部、特に好ましくは樹脂成分100重量部に対し40〜150重量部である。
本発明に係るトナーを2成分現像剤として用いる場合には、使用し得る磁性キャリアとしては、公知のものが使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等及びこれらの表面を樹脂などで処理した物などが挙げられる。これら粉体粒子の平均粒径は通常10〜1000μm、好ましくは30〜500μmである。
磁性キャリア粒子にコーティングし得る樹脂粉末としては、スチレン−アクリル共重合体、シリコーン樹脂、マレイン酸樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等がある。スチレン−アクリル共重合体の場合は、30〜90重量%のスチレン分を有するものが好ましい。この場合スチレン分が30重量%未満だと現像特性が低く、90重量%を越えるとコーティング膜が硬くなって剥離しやすくなり、磁性キャリアの寿命が短くなるからである。
シリコーン樹脂としては従来より知られるいずれのシリコーン樹脂であってもよく、例えば市販品として入手できる信越シリコーン社製のKR261、KR271、KR271、KR272、KR275、KR280、KR282、KR285、KR251、KR155、KR220、KR201、KR204、KR205、KR206、SA−4、ES1001、ES1001N、ES1002T、KR3093や、東レシリコーン社製のSR2100、SR2101、SR2107、SR2110、SR2108、SR2109、SR2115、SR2400、SR2410、SR2411、SH805、SH806A、SH840等が用いられる。シリコーン樹脂の使用量としては、通常磁性キャリア粒子に対して1〜10重量%である。
尚、樹脂によるコーティング層の形成法としては、従来と同様、磁性キャリア粒子の表面に噴霧法、浸漬法等の手段で樹脂を塗布すればよい。
また、上記樹脂コーティング層には、上記樹脂の他に接着付与剤、硬化剤、潤滑剤、導電剤、帯電制御剤等を含有してもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
(トナー作製例1)
・ポリエステル樹脂
(ポリエチレングリコール、ビスフェノールAのEO、PO付加物、テレフタル酸、フマル酸を縮合して得られたポリエステル) 100重量部
・カーボンブラック(三菱カーボン社製#44) 8重量部
・カルナウバワックス 5重量部
・サリチル酸金属塩化合物 3重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、重量平均粒径6.0μmのトナーを得た。(トナー1)
このトナーのガラス転移温度は48.5℃、流出開始温度は102.3℃であった。また、ピーク分子量は6500であった。このトナー3重量部に対し、シリコーン樹脂溶液(KR251;信越シリコーン社製)100部、トルエン100部をホモミキサーで分散して被覆層形成液を調製し、この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した磁性キャリア97重量部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。(現像剤1)
(トナー作製例2)
・ポリエステル樹脂(ポリエチレングリコール、ビスフェノールAのEO、PO付加物、テレフタル酸、トリメリット酸を縮合して得られたポリエステル) 100重量部
・カーボンブラック(三菱カーボン社製#44) 8重量部
・エステル系ワックス 5重量部
・サリチル酸金属塩化合物 3重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、重量平均粒径5.5μmのトナーを得た。(トナー2)
このトナーのガラス転移温度は45.5℃、流出開始温度は105.3℃であった。また、ピーク分子量は7500であった。このトナー3重量部に対し、シリコーン樹脂溶液(KR251;信越シリコーン社製)100部、トルエン100部をホモミキサーで分散して被覆層形成液を調製し、この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した磁性キャリア97重量部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。(現像剤2)
(トナー作製例3)
・ポリエステル樹脂(ポリエチレングリコール、ビスフェノールAのEO、PO付加物、フマル酸、トリメリット酸を縮合して得られたポリエステル) 100重量部
・カーボンブラック(三菱カーボン社製#44) 8重量部
・カルナウバワックス 5重量部
・サリチル酸金属塩化合物 3重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、重量平均粒径6.5μmのトナーを得た。(トナー3)
このトナーのガラス転移温度は41.5℃、流出開始温度は94.6℃であった。また、ピーク分子量は4000であった。このトナー3重量部に対し、シリコーン樹脂溶液(KR251;信越シリコーン社製)100部、トルエン100部をホモミキサーで分散して被覆層形成液を調製し、この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した磁性キャリア97重量部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。(現像剤3)
(トナー比較作製例1)
・ポリエステル樹脂(ポリエチレングリコール、ビスフェノールAのEO付加物、テレフタル酸、フマル酸を縮合して得られたポリエステル) 100重量部
・カーボンブラック(三菱カーボン社製#44) 8重量部
・カルナウバワックス 5重量部
・サリチル酸金属塩化合物 3重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、重量平均粒径6.0μmのトナーを得た。(比較トナー1)
このトナーのガラス転移温度は43.5℃、流出開始温度は78.2℃であった。また、ピーク分子量は4200であった。このトナー3部に対し、シリコーン樹脂溶液(KR251;信越シリコーン社製)100部、トルエン100部をホモミキサーで分散して被覆層形成液を調製し、この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した磁性キャリア97部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。(比較現像剤1)
(トナー比較作製例2)
・ポリエステル樹脂(ポリエチレングリコール、ビスフェノールAのPO付加物、テレフタル酸、トリメリット酸を縮合して得られたポリエステル) 100重量部
・カーボンブラック(三菱カーボン社製#44) 8重量部
・カルナウバワックス 5重量部
・サリチル酸金属塩化合物 3重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、重量平均粒径6.0μmのトナーを得た。(比較トナー2)
このトナーのガラス転移温度は48.5℃、流出開始温度は112.2℃であった。また、ピーク分子量は8500であった。このトナー3部に対し、シリコーン樹脂溶液(KR251;信越シリコーン社製)100部、トルエン100部をホモミキサーで分散して被覆層形成液を調製し、この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した磁性キャリア97部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。(比較現像剤2)
(トナー比較作製例3)
・ポリエステル樹脂(ポリエチレングリコール、ビスフェノールAのEO付加物、フマル酸を縮合して得られたポリエステル) 100重量部
・カーボンブラック(三菱カーボン社製#44) 8重量部
・カルナウバワックス 5重量部
・サリチル酸金属塩化合物 3重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、重量平均粒径6.0μmのトナーを得た。(比較トナー3)
このトナーのガラス転移温度は33.5℃、流出開始温度は98.2℃であった。また、ピーク分子量は5200であった。このトナー3部に対し、シリコーン樹脂溶液(KR251;信越シリコーン社製)100部、トルエン100部をホモミキサーで分散して被覆層形成液を調製し、この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した磁性キャリア97部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。(比較現像剤3)
(トナー比較作製例4)
・ポリエステル樹脂(ポリエチレングリコール、ビスフェノールAのEO付加物、テレフタル酸、トリメリット酸を縮合して得られたポリエステル) 100重量部
・カーボンブラック(三菱カーボン社製#44) 8重量部
・カルナウバワックス 5重量部
・サリチル酸金属塩化合物 3重量部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、重量平均粒径6.0μmのトナーを得た。(比較トナー4)
このトナーのガラス転移温度は53.5℃、流出開始温度は103.6℃であった。また、ピーク分子量は6600であった。このトナー3部に対し、シリコーン樹脂溶液(KR251;信越シリコーン社製)100部、トルエン100部をホモミキサーで分散して被覆層形成液を調製し、この被覆層形成液を平均粒径50μmの球状フェライト1000重量部の表面に流動床型塗布装置を用いて被覆層を形成した磁性キャリア97部とをボールミルで混合し、現像剤を得た。(比較現像剤4)
上記により得られた現像剤を用いてトナーの定着性の評価を行った。
実験装置は、図3に示す定着装置を搭載した画像形成装置を用い、リコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となるときの転写定着ベルトの温度をもって定着下限温度とした。また、定着温度を上昇させた場合に、トナーが溶融しすぎることで、転写定着ベルト上にすべてのトナーが用紙などの転写体に定着されずに残留し、その残留トナーが非画像領域に付着する、いわゆるオフセットと呼ばれる現象が発生する温度を定着上限温度とした。定着下限温度から定着上限温度までの温度幅を定着温度幅とする。
評価結果を表2に示す。尚、表2の「評価」の欄は、定着下限温度が140℃以下で、定着上限温度が220℃以下、かつ定着温度幅が60℃以上のものを「○」とし、これ以外を「×」とした。
Figure 0004451147
表2の結果より、本発明に係るトナー1〜3を用いたときに、定着下限温度を低下させることができ、かつ一定以上の定着温度幅が得られた。これにより、装置の立ち上げ時間を大幅に短縮でき、一層の省エネルギー化が図れると共に、定着不良やホットオフセットを発生させることなく、画像の良好な定着性を得ることができる。
本発明に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。 定着装置の正面図である。 別の定着装置の構成を示す図である。 別の定着装置の構成を示す図である。 別の定着装置の構成を示す図である。 フローテスターのフローカーブを示す図である。
符号の説明
1 カラー複写機(画像形成装置)
2 中間転写ベルト
3 感光体(像担持体)
4 帯電装置
5 書込装置
6 現像装置
7 1次転写装置
8 クリーニング装置
12 定着装置
13 転写定着ベルト
14 加圧ローラ
15 定着ローラ
21 誘導加熱源
22 輻射熱源
23 転写定着ローラ

Claims (9)

  1. 像担持体と、
    該像担持体からトナー像を一次転写される中間転写体と、
    バイアス印加手段から前記像担持体より転写されたトナー像とは同極性のバイアスを印加することによって前記中間転写体からトナー像二次転写される転写定着ベルトと、
    該転写定着ベルト上のトナーを加熱する加熱手段と、
    該転写定着ベルトとニップを形成する加圧ローラとを備え、
    前記転写定着ベルトと前記加圧ローラとのニップ部を通過する用紙上にトナー像を定着させる画像形成装置であって、
    前記転写定着ベルトの内部に配置される唯一のローラであって、前記加圧ローラと該転写定着ベルトを介して圧接する定着ローラを備え、
    前記中間転写体と前記転写定着ベルトとが接触する二次転写部で、前記定着ローラが前記転写定着ベルトを介して前記中間転写体と接触していない
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記加熱手段が誘導熱源である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記加熱手段が輻射熱源である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記加圧ローラの硬度が、前記定着ローラの硬度よりも大きい
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記加圧ローラからの駆動伝達によって前記転写定着ベルトが回転する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記加圧ローラが断熱構造を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置において、
    前記断熱構造として、前記加圧ローラは内部に中空糸を有するシリコーンゴム層を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記転写定着ベルトが断熱構造を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記転写定着ベルトは、単位面積当たりの熱容量が0.019J/(K・cm)〜0.077J/(K・cm)である
    ことを特徴とする画像形成装置。
JP2004020658A 2004-01-29 2004-01-29 画像形成装置 Expired - Fee Related JP4451147B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004020658A JP4451147B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 画像形成装置
US11/044,013 US7299003B2 (en) 2004-01-29 2005-01-28 Fixing unit and image forming apparatus providing a quick start-up and reduction in energy consumption

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004020658A JP4451147B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005215224A JP2005215224A (ja) 2005-08-11
JP4451147B2 true JP4451147B2 (ja) 2010-04-14

Family

ID=34904512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004020658A Expired - Fee Related JP4451147B2 (ja) 2004-01-29 2004-01-29 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4451147B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4877907B2 (ja) * 2005-08-19 2012-02-15 株式会社リコー 画像形成装置
JP2008003538A (ja) * 2005-08-30 2008-01-10 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2007078862A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2007078934A (ja) * 2005-09-13 2007-03-29 Ricoh Co Ltd 定着装置、画像形成装置
JP4815201B2 (ja) * 2005-11-30 2011-11-16 株式会社リコー プロセスカートリッジおよびプロセスカートリッジを備えた画像形成装置
JP2007322975A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2008076617A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成方法及び画像形成装置
JP4889028B2 (ja) 2007-02-15 2012-02-29 株式会社リコー 転写定着装置及び画像形成装置
JP5178290B2 (ja) * 2007-05-01 2013-04-10 キヤノン株式会社 像加熱装置及びこの装置に用いられる回転可能な加熱部材
JP7392442B2 (ja) * 2019-12-11 2023-12-06 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005215224A (ja) 2005-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7299003B2 (en) Fixing unit and image forming apparatus providing a quick start-up and reduction in energy consumption
JP2006030249A (ja) 定着装置および画像形成装置
US7862973B2 (en) Toner and developer, and image forming apparatus, image forming method and process cartridge
US7885571B2 (en) Image forming apparatus, fixing unit, and heating system capable of heating at increased speed with reduced power
JP5392450B2 (ja) 電子写真用白色トナー、これを用いる画像形成装置、及び画像形成方法
US9134636B2 (en) Electrostatic charge image developing toner, electrostatic charge image developer, and toner cartridge
JP2007322925A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP6458422B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2015179108A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法
JP6458423B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2008310280A (ja) トナー、並びにこれを用いた画像形成装置、画像形成方法、及びプロセスカートリッジ
JP2008216628A (ja) 転写定着装置、および画像形成装置
JP4597724B2 (ja) トナー、並びに、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、定着方法、画像形成装置及び画像形成方法
JP4451147B2 (ja) 画像形成装置
JP2016024441A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法
JP6668977B2 (ja) 画像形成装置
JP2005241953A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2018049150A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び、画像形成方法
JPS63128360A (ja) 熱ロ−ラ定着用カプセルトナ−
JP2006259042A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JPS60123851A (ja) 加熱定着用トナ−
JP2020034617A (ja) 画像形成装置
JP2010066322A (ja) カラー画像形成用トナーとこれを用いたトナーキット、トナーフルカラー画像形成装置、プロセスカートリッジ並びにフルカラー画像形成方法
JP2001066936A (ja) 画像形成方法、画像形成装置及びトナー
JP6733371B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090728

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091014

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100119

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140205

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees