JP4449496B2 - アクリル系共重合体エマルジョン及びエマルジョン型アクリル系粘着剤 - Google Patents

アクリル系共重合体エマルジョン及びエマルジョン型アクリル系粘着剤 Download PDF

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Description

本発明は、フィルムラベル用のエマルジョン型アクリル系粘着剤に好適なアクリル系共重合体エマルジョンに関するものである。
環境問題や、省資源、低コスト化の観点から、粘着剤の分野においても、溶剤系から水系への移行が進められている。
水系のエマルジョン型粘着剤と従来の溶剤系粘着剤とを比較すると、一般にエマルジョン型粘着剤は耐水性の点で劣る。この耐水性には、耐水粘着力と耐水白化性の2つの意味がある。
耐水粘着力とは、被着体に貼付されて粘着テープ等が水に接触した場合に剥離しないことをいう。
また、耐水白化とは、被着体に貼付された粘着テープ等が水に接触した場合に粘着剤層が白化しないことをいい、粘着テープ等を構成する基材が透明フィルムの場合、粘着剤層が白化すると美観性が損なわれるので、耐水白化性が厳しく要求される。
ところで、これまでの耐水性はいずれも粘着テープ等が被着体に貼られた後の耐水性をいうのに対し、粘着テープ等に対する各種要求が益々厳しくなりつつある今日、粘着テープ等を貼着する前の状態における新たな「耐水性」が要求されるようになった。
即ち、粘着テープ等を構成する剥離シートを剥がし、粘着剤層を露出させた状態で水に浸漬し、その後被着体に貼着しても、水に浸漬しないものと遜色のない粘着性能を有することが求められるようになってきた。このような新たな「耐水性」を本発明では「耐浸水性」という。
尚、実際に水に浸漬した後に貼着することは一般にないので、このような要求は貼着前に粘着テープ等が過酷な状況、例えば高温高湿度下に放置されたり、保管されたりする場合を想定しているものと考察される。
特許文献1:特開平1−170677号公報には、平均粒子径が0.1μm以下で、粒子内架橋構造を有する共重合体粒子を含む水性エマルジョンが提案されている。確かに、このようなエマルジョンより得られる粘着皮膜は、従来の意味では溶剤型粘着剤と同等の耐水・耐湿性を有している。
しかしながら、フィルム基材上に設けた粘着剤面を水に浸漬させた後に指でこすった場合、フィルム基材から粘着剤層が剥がれるといった、フィルム基材への密着性不足の問題があった。
特開平1−170677号公報
本発明は、従来のエマルジョン型アクリル系粘着剤に見られる前記問題を解決し、貼着前に粘着剤層を直に水と接触させてもフィルム基材への密着性に優れ、被着体に対する粘着性能も低下しないエマルジョン型アクリル系粘着剤を提供することをその課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、アルキル基の炭素数が4〜12であるアクリル酸アルキルエステル(a)50〜85重量%、アルキル基の炭素数が1〜4であるメタクリル酸アルキルエステル(b)1〜10重量%、アルキル基の炭素数が1〜3であるアクリル酸アルキルエステル(c)10〜30重量%、アクリル酸とメタクリル酸とを1/1〜1/5の重量比で含有するアクリル酸およびメタクリル酸(d)2〜10重量%を含有するアクリル系単量体を水中で重合してなる、平均粒径が0.08〜0.15μmの粘着剤用アクリル系共重合体エマルジョンに関する。
また本発明は、上記発明に記載のアクリル系共重合体エマルジョンを含有するエマルジョン型アクリル系粘着剤に関する。
本発明により貼着前に粘着剤層を直に水と接触させてもフィルム基材への密着性に優れ、被着体に対する粘着性能も低下しないエマルジョン型アクリル系粘着剤を提供することができるようになった。
上記アルキル基の炭素数が4〜12であるアクリル酸アルキルエステル(a)(以下、C4〜C12のアクリル酸アルキルエステル(a)ともいう)としては、アルキル基として例えば、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などの炭素数4〜12のアルキル基が結合したエステルを用いることができ、これらのアルキル基は直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。これらのうち特に好ましいアルキル基の炭素数が4〜12であるアクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸2−エチルヘキシルエステルやアクリル酸イソオクチルなどが挙げられる、特にアクリル酸2−エチルヘキシルエステルが好ましい。
また、上記アルキル基の炭素数が1〜4であるメタクリル酸アルキルエステル(b)(以下、C1〜C4のメタクリル酸アルキルエステル(b)ともいう)としては、アルキル基として例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基が結合したエステルを用いることができ、これらのアルキル基は直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。これらのうち、特に好ましいメタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチルエステルが挙げられる。
また、上記アルキル基の炭素数が1〜3であるアクリル酸アルキルエステル(c)(以下、C1〜C3のアクリル酸アルキルエステル(c)ともいう)としては、アルキル基として例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などの炭素数1〜3のアルキル基が結合したエステルを用いることができ、これらのアルキル基は直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。これらのうち、特に好ましいメタクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチルが挙げられる。
本発明のアクリル系共重合体エマルジョンは、上記単量体(a)〜(c)及びアクリル酸およびメタクリル酸(d)を水中で共重合してなるものであり、共重合に供する単量体の合計を100重量%とした場合に、
C4〜C12のアクリル酸アルキルエステル(a):50〜85重量%、
C1〜C4のメタクリル酸アルキルエステル(b):1〜10重量%、
C1〜C3のアクリル酸アルキルエステル(c):10〜30重量%、及び
アクリル酸およびメタクリル酸(d):2〜10重量%を共重合することが重要であり、アクリル酸とメタアクリル酸との重量比が1/1〜1/5であることが重要である。
C1〜C4のメタクリル酸アルキルエステル(b)が1重量%未満では粘着剤層の凝集力に乏しく、10重量%を超えるとガラス転移温度が高くなり、粘着力の低下に繋がる。
C1〜C3のアクリル酸アルキルエステル(c)10重量%未満の場合は基材への密着性が悪くなり、30重量%を超えると粘着力の低下に繋がる。
アクリル酸およびメタクリル酸(d)の合計が2重量%未満では粘着剤層の耐浸水性が悪くなり、10重量%を超えると粘着力の低下に繋がる。
さらにアクリル酸とメタクリル酸の比率において、メタクリル酸が相対的にアクリル酸よりも少ない場合、およびメタクリル酸がアクリル酸の5倍よりも多い場合、粘着剤層の耐浸水性が悪くなる。
さらに本発明のアクリル系共重合体エマルジョンの分散粒子径は、平均粒径0.08〜0.15μmであることが重要である。平均粒子径が0.08μmより小さいと生産安定性に乏しく、0.15μmより大きいと基材への密着性が悪くなる。粒子径をコントロールする方法として、細かい粒子径を目的とする場合、乳化剤量を多くする方法、乳化剤を予め反応フラスコに仕込む方法、作成したプレエマルジョンを予め反応フラスコに仕込む方法等が挙げられる。
本発明のアクリル系共重合体エマルジョンを得る際に用いる界面活性剤としては、反応性界面活性剤、非反応性界面活性剤などが、単独であるいは2種類以上併用して用いることができるが、耐浸水性などを考慮すれば、反応性界面活性剤を用いるほうが好ましい。
反応性界面活性剤としては以下の化合物を例示することができる。
アニオン系界面活性剤としては、ノニルフェニル骨格の旭電化工業(株)製「アデカリアソープSE−10N」、第一工業製薬(株)製「アクアロンHS−10、HS−20」等、長鎖アルキル骨格の第一工業製薬(株)製「アクアロンKH−05、KH−10」、旭電化工業(株)製「アデカリアソープSR−10N」等、燐酸エステル骨格の日本化薬(株)製「KAYARAD」等が挙げられる。
反応性界面活性剤のうちノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンフェニルエーテル類、ソルビタン高級脂肪酸エステル類、グリセリン高級脂肪酸エステル類の分子末端あるいは中間部に不飽和二重結合を有し、単量体と共重合し得るものに限られる。例えば、旭電化工業(株)製「アデカリアソープNE−10」、第一工業製薬(株)製「アクアロンRN−10、RN−20、RN−50」、日本乳化剤(株)製「アントックスNA−16」等が挙げられる。
アクリル系共重合体エマルションを得る際には、さらに補助的に、耐浸水性を妨げない程度の非反応性界面活性剤の添加も可能である。
例えば、非反応性界面活性剤としては、日本乳化剤(株)製の「ニューコールSFシリーズ」、「ニューコール2360」、「RA−9314」、「RA−9607」等が挙げられる。このような非反応性界面活性剤は、反応性界面活性剤を主とする界面活性剤の総量100重量%中に0〜50重量%であることが好ましい。
本発明に用いられる重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩またはアゾビス系カチオン塩または水酸基付加物質などの水溶性の熱分解型過重合触媒、またはレドックス系重合触媒を用いることができる。レドックス系重合触媒としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物とロンガリット、メタ重亜硫酸ナトリウムなどの還元剤との組み合わせ、または過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムとロンガリット、チオ硫酸ナトリウムおよびアスコルビン酸の組み合わせなどが挙げられる。
さらに乳化重合するに際しては、得られるアクリル系共重合体の分子量や分子量分布を制御するために各種連鎖移動剤を使用することができる。連鎖移動剤としては、メルカプタン系、チオグリコール系、βメルカプトプロピオン酸系のアルキルエステルを使用することができる。使用量は、単量体全量100重量部に対して0.01〜0.3重量部が好ましく、0.05〜0.2重量部がより好ましい。
次に、本発明の粘着剤について説明する。
本発明の粘着剤は、上記アクリル系共重合体エマルジョンを主たる成分とするものであり、このアクリル系共重合体エマルジョンに必要に応じて粘着力調整のために、適当な粘着付与剤、例えば、ロジン樹脂、フェノール樹脂、ポリテルペン、アセチレン樹脂、石油系炭化水素樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、合成ゴム、天然ゴム等を適当量添加することができる。さらに架橋剤、粘度調整剤、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、充填剤、中和剤、着色剤、シランカップリング剤、防腐剤なども添加しても良い。
また、架橋剤として、アクリル系共重合体エマルジョン中のアクリル酸及びメタクリル酸(d)由来のカルボン酸と反応が可能なエチレンイミン、オキサゾリン、カルボジイミド、炭酸ジルコニルアンモニウムおよびエポキシ基等を適宜添加しても良い。
本発明の粘着剤を、コンマコーター、リバースコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアチャンバーコーター、カーテンコーター等の各種コーティング装置により、フィルム基材、もしくは剥離性シート上に塗布し、乾燥することによって、粘着シート、粘着ラベル等の各種粘着塗工物を得ることができる。
フィルム基材上に直接粘着剤組成物を塗布した場合は、乾燥後に剥離性シートと貼り合わせることにより、また剥離性シート上に粘着剤組成物を塗布した場合は、乾燥後にフィルム基材と貼りあわせることにより、どちらの手法によっても各種粘着塗工を得ることができる。
(実施例1)
2−エチルヘキシルアクリレート73部、メチルメタクリレート3部、アクリル酸1部、メタアクリル酸3部、アクリル酸メチル20部、これら全単量体100部に対してチオグリコール酸オクチル0.1部、反応性アンモニア中和型アニオン性界面活性剤として第一工業製薬(株)製「アクアロンKH−10」2部をイオン交換水32部に溶解したものを加えて攪拌して乳化し、乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、イオン交換水を75部、日本乳化剤(株)製「RA−9607」を0.2部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.1部添加した。
5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.35部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物滴下終了60分後に1%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液、1%ロンガリット水溶液を固形分として0.02部を3回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて60分間熟成した後冷却し、アンモニア水にて中和し、平均粒子径0.1μmの固形分45%のアクリル系共重合体エマルジョンを得た。平均粒子径は日機装(株)製マイクロトラックで測定した。
得られたアクリル系共重合体エマルジョンに、消泡剤、レベリング剤、防腐剤を加え、さらにアンモニア水でpH=7.5〜8に調整し、さらに粘度調整剤で3000mPa・s(BL型粘度計、#4ローター使用、60rpmにて測定)に調整し、エマルジョン型アクリル系粘着剤を得た。
これをコンマコーターで剥離性シート上に乾燥塗膜量が25g/m2になるように塗工し、100℃の乾燥オーブンで60秒間乾燥させ、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムとラミネートして巻き取り、粘着剤塗工物を得た。
(実施例2)
2−エチルヘキシルアクリレート73部、メチルメタクリレート3部、アクリル酸1部、メタアクリル酸3部、アクリル酸メチル15部、アクリル酸エチル5部、これら全モノマー100部に対してチオグリコール酸オクチル0.1部、反応性アンモニア中和型アニオン性界面活性剤として第一工業製薬(株)製「アクアロンKH−10」1部をイオン交換水32部に溶解したものを加えて攪拌して乳化し、乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、イオン交換水を75部、日本乳化剤(株)製「RA−9607」を0.2部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.1部添加した。5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.35部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物滴下終了60分後に1%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液、1%ロンガリット水溶液を固形分として0.02部を3回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて1時間熟成した後冷却し、アンモニア水にて中和し、平均粒子径0.1μmの固形分45%のアクリル系共重合体エマルジョンを得た。
得られたアクリル系共重合体エマルジョンを用い、実施例1と同様の所作で粘着剤塗工物を得た。
(実施例3)
実施例1で得られたアクリル系共重合体エマルジョンを用い、実施例1に更にロジン系粘着付与樹脂として荒川化学(製)「スーパエステルE−865」(固形分50%)を固形分として5部加え、平均粒子径0.1μmのエマルジョン型アクリル系粘着剤を得、実施例1と同様の所作で粘着剤塗工物を得た。
(比較例1)
2−エチルヘキシルアクリレート93部、メチルメタクリレート3部、アクリル酸1部、メタアクリル酸3部、これら全モノマー100部に対してチオグリコール酸オクチル0.1部、反応性アンモニア中和型アニオン性界面活性剤として第一工業製薬(株)製「アクアロンKH−10」2部をイオン交換水32部に溶解したものを加えて攪拌して乳化し、乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、イオン交換水を75部、日本乳化剤(株)製「RA−9607」を0.2部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.07部添加した。5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.35部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物滴下終了60分後に1%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液、1%ロンガリット水溶液を固形分として0.02部を3回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて1時間熟成した後冷却し、アンモニア水にて中和し、平均粒子径0.1μmの固形分45%のアクリル系共重合体エマルジョンを得た。
得られたアクリル系共重合体エマルジョンを用い、実施例1と同様の所作で粘着剤塗工物を得た。
(比較例2)
2−エチルヘキシルアクリレート73部、メチルメタクリレート3部、アクリル酸1部、メタアクリル酸3部、アクリル酸メチル20部、これら全モノマー100部に対してチオグリコール酸オクチル0.1部、反応性アンモニア中和型アニオン性界面活性剤として第一工業製薬(株)製「アクアロンKH−10」2部をイオン交換水32部に溶解したものを加えて攪拌して乳化し、乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、イオン交換水を75部、日本乳化剤(株)製「RA−9607」を0.05部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.1部添加した。5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.35部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物滴下終了60分後に1%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液、1%ロンガリット水溶液を固形分として0.02部を3回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて1時間熟成した後冷却し、アンモニア水にて中和し、平均粒子径0.2μmの固形分45%のアクリル系共重合体エマルジョンを得た。
得られたアクリル系共重合体エマルジョンを用い、実施例1と同様の所作で粘着剤塗工物を得た。
(比較例3)
実施例1では1部であったアクリル酸を4部とした以外は実施例1と同様にして、平均粒子径0.1μmのアクリル系共重合体エマルジョンを得た、得られたアクリル系共重合体エマルジョンを用い、実施例1と同様の所作で粘着剤塗工物を得た。
(比較例4)
2−エチルヘキシルアクリレート58部、メチルメタクリレート3部、アクリル酸1部、メタアクリル酸3部、アクリル酸メチル35部、これら全モノマー100部に対してチオグリコール酸オクチル0.1部、反応性アンモニア中和型アニオン性界面活性剤として第一工業製薬(株)製「アクアロンKH−10」2部をイオン交換水32部に溶解したものを加えて攪拌して乳化し、乳化物を得、これを滴下ロートに入れた。
撹拌機、冷却管、温度計および上記滴下ロートを取り付けた4つ口フラスコに、イオン交換水を75部、日本乳化剤(株)製「RA−9607」を0.2部仕込み、フラスコ内部を窒素ガスで置換し、撹拌しながら内温を80℃まで昇温し、3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.07部添加した。5分後、上記滴下ロートから上記乳化物の滴下を開始し、これと並行して3%過硫酸カリウム水溶液を固形分として0.35部を別の滴下口から3時間かけて滴下した。
内温を80℃に保ったまま、上記乳化物滴下終了60分後に1%t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液、1%ロンガリット水溶液を固形分として0.02部を3回に分けて30分おきに添加した。
さらに撹拌しながら80℃にて1時間熟成した後冷却し、アンモニア水にて中和し、平均粒子径0.14μmの固形分45%のアクリル系共重合体エマルジョンを得た。
得られたアクリル系共重合体エマルジョンを用い、実施例1と同様の所作で粘着剤塗工物を得た。
[試験方法]
(1)常態接着力
粘着剤塗工物を幅25mmの短冊状にカットし剥離紙を剥がして、23℃雰囲気下でSUS板に貼り付け、2kgロールで1往復した後、20分後に測定に供した。接着強度は、23℃雰囲気下で、300mm/分の速さで180゜方向に剥離した際の接着強度を測定した。
(2)耐浸水性1(浸水後接着力)
粘着剤塗工物を幅25mmの短冊状にカットし剥離紙を剥がして、40℃の温水に6時間浸漬し、取り出して直ぐに23℃雰囲気下でSUS板に貼り付け、2kgロールで1往復した後、20分後に測定に供した。接着強度は、23℃雰囲気下で、300cm/分の速さで180゜方向に剥離した際の接着強度を測定した。
(3)耐浸水性2(基材への密着性)
粘着剤塗工物を幅25mmの短冊状にカットし剥離紙を剥がして、40℃の温水に3時間浸漬し、取り出して直ぐに指で粘着剤層をこすり、フィルム基材から粘着剤層がこすり取られるかの確認を行なった。
評価基準
○:フィルム基材から粘着剤層が剥がれない。
×:フィルム基材から粘着剤層が剥がれる。
表1に各粘着剤塗工物を用いた常態接着力、浸水後接着力、基材への密着性の試験結果を示した。
Figure 0004449496
表1に示すように、貼着前に粘着剤層を直に水と接触させると各比較例の場合、接着力の点からは一見すると被着体に対する粘着性能はさほど低下しないかのように思える。しかし、各比較例は、いずれも浸水後フィルム基材への密着性が悪化するので、浸水後の粘着剤塗工物を被着体から剥がすと粘着剤層一部が被着体に転移し、被着体表面を汚す。
これに対し、各実施例の場合、水に浸漬しても基材に対する密着性も低下せず、水に浸漬しない場合と遜色ない粘着性能を有する。

Claims (2)

  1. アルキル基の炭素数が4〜12であるアクリル酸アルキルエステル(a)50〜85重量%、アルキル基の炭素数が1〜4であるメタクリル酸アルキルエステル(b)1〜10重量%、アルキル基の炭素数が1〜3であるアクリル酸アルキルエステル(c)10〜30重量%、アクリル酸とメタクリル酸とを1/1〜1/5の重量比で含有するアクリル酸およびメタクリル酸(d)2〜10重量%を含有するアクリル系単量体を水中で重合してなる、平均粒径が0.08〜0.15μmの粘着剤用アクリル系共重合体エマルジョン。
  2. 請求項1記載のアクリル系共重合体エマルジョンを含有するエマルジョン型アクリル系粘着剤。

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