JP4442460B2 - 車両用シート - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートに関する。詳しくは、シートバックをシートクッション側に折り畳んだ状態のシートをフロアにおけるタイヤハウス等の障害物に干渉しない回避位置までスライド移動させた状態で側壁等の目標部位に向けて起立回動させることによりシートを格納状態とする車両用シートに関する。
従来より、自動車等車両の後部側シートには、シートバックとシートクッションとを折り畳んだ状態として車内空間の側壁位置に起立させた状態として格納することのできる機構が備え付けられているものがある。これにより、後部側シートを利用しないときには、上記側壁位置に格納しておくことができ、荷室空間をより広く確保することが可能となる。
ところで、このような格納機構の具体的な構成は、例えば本出願人が先に提案した技術である後記特許文献1に開示されている。この開示では、車両用シートに、シートバックをシートクッション側に折り畳み可能とするリクライニング機構が備え付けられている。更に、シートクッションには、その車両内側の底面部位に、シートクッションがフロア上に倒伏された状態でこのシートクッションをフロアに対して定置ロック可能とするクッションロックが配設されている。更に、同底面部位の車両窓側(側壁側)には、クッションロックを解除した状態でシートクッションをフロアから車両窓側へ向けて起立させる方向に回動可能とするヒンジ機構が配設されている。更に、このヒンジ機構の下部位置には、シートクッションをフロアに対して車両の前後方向にスライド移動可能とするスライド機構が配設されている。したがって、この車両用シートによれば、例えば、シートを起立回動させる目標部位にタイヤハウス等の障害物がフロアから突出した形状として形成されている場合であっても、上記スライド機構によって、シートを障害物と干渉しない回避位置までスライド移動させた状態で格納状態とすることができる。
特開平11−115577号公報
しかしながら、上記した従来の技術では、シートをタイヤハウス等の障害物と干渉しない回避位置までスライド移動させた状態で格納状態とするという一連の作業が、非常に手間のかかるものであった。詳しくは、シートをスライド機構によって上記回避位置までスライド移動させるためには、先ず、シートバックをシートクッション側に折り畳んだ状態のシートを起立回動させて、上記クッションロックをフロアから浮上させることが必要となる。また、このとき、シートを起立回動させる角度は、シートが障害物に干渉する前の傾斜角度位置までに留めなけらばならない。そして、シートを回避位置までスライド移動させる際には、常に、作業者によってシートを上記傾斜姿勢状態のままで支持しながら移動操作を行わなければならなかった。
また、一般に、シートクッション及びこれに折り畳まれるシートバックは、ウレタンパッド等の可撓性に富んだ素材によって表面まわりが覆われて構成されている。したがって、例えばシートが障害物に干渉し得る位置関係にあった場合にも、シートを格納位置まで起立回動させようと力を加えることで、この障害物との干渉力が上記ウレタンパッドの弾性変形によって吸収されてしまい、シートの格納状態が成立してしまうことがある。そのため、例えば操作に不慣れな者が格納操作を行うなどの場合には、思わずシートを勢い良く跳ね上げ切ってしまい、シートを無理やりに格納状態としてしまうおそれがあった。これにより、ウレタンパッド等の干渉部分に過度の負荷を与えて損傷を招くおそれがあった。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートを障害物に干渉しない回避位置までスライド移動させた状態で格納状態とするという一連の作業を簡単化するとともに、不適切な位置での格納操作が行われないように規制できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートは次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、シートバックとシートクッションとの連結部に設けられシートバックをシートクッション側に折り畳み可能とするリクライニング機構と、シートクッションがフロア上に倒伏された状態でシートクッションをフロアに対して定置ロック可能とするクッションロックと、クッションロックを解除した状態でシートクッションをフロアに対して起倒させる方向に回動可能とするヒンジ機構と、ヒンジ機構の下部位置に配設されシートクッションをフロアに対してスライド移動可能とするスライド機構と、を有し、シートバックをシートクッション側に折り畳んだ状態のシートをフロアにおけるタイヤハウス等の障害物に干渉しない回避位置までスライド移動させた状態で側壁等の目標部位に向けて起立回動させることによりシートを格納状態とする車両用シートである。この車両用シートは、折畳状態のシートに対する附勢部材として設けられシートを起立方向に回動附勢する回動附勢部材と、シートのスライド位置が障害物に干渉する位置にある時に、シートの附勢回動を障害物に干渉する前の回動角度位置に規制して位置を保持する保持機構と、を有する。保持機構は、スライド機構によりシートが障害物に干渉しない回避位置までスライド移動した時に保持状態が解除される。
この第1の発明によれば、リクライニング機構によりシートバックをシートクッション側に折り畳んだ状態のシートは、クッションロックが解除状態とされることにより、回動附勢部材によって起立方向に附勢され、ヒンジ機構まわりに回動する。そして、シートの附勢回動角度が障害物に干渉する前の回動角度位置に到達すると、保持機構がシートの起立方向への回動を規制した状態として保持する。したがって、シートが上記回動途中の角度位置にて自動的に保持されるため、シートをスライド移動させる方向に力を加えるのみで、障害物に干渉しない回避位置まで移動可能となる。上記した保持機構の保持状態は、シートを回避位置にスライド移動させることにより、これに連動して解除される。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、回動附勢部材は、ヒンジ機構のヒンジピンに組み付けられる捩りばね部材である。保持機構は、ヒンジ機構の可動側部材に連結された掛合部がヒンジ機構の固定側部材に連結された被掛合部に掛合ロックしてシートの起立方向への回動を規制する掛合ロック機構と、ヒンジ機構の固定側部材に連結された解除リンクがスライド機構のスライドレール上に配設された引掛部を通る際に係合し回動することにより掛合ロック状態の掛合部を被掛合部から抜き外す方向に作動するリンク機構とを有する。
この第2の発明によれば、シートの格納機構を構成する回動附勢手段及び保持機構が、それぞれヒンジ機構に組み付けられて構成されている。したがって、かかる構成がシートの格納操作等の使用時に邪魔とならなくなる。
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、第1の発明によれば、シートを障害物と干渉しない回避位置までスライド移動させた状態で格納状態とするという一連の作業を簡単化することができる。また、シートの格納操作が不適切な位置(スライド位置)で行われた場合には、シートの附勢回動角度を障害物に干渉する前の回動角度位置までに規制することができる。したがって、シート格納時の誤操作を防止することができる。
更に、第2の発明によれば、シートの格納機構の全体構成をコンパクトにすることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
先ず、図1〜図6は、本実施例の車両用シートの構成を表したものである。図1は車両用シートを側壁Wの位置に格納した状態を表した図、図2は車両用シートの支持構造を表した図、図3は図2においてヒンジ機構30まわりの構成を拡大して表した図、図4は掛合ロック機構50の動作を表した図、図5は車両用シートを回避位置にスライド移動させたときの動作を表した図、図6は図5に対応する掛合ロック機構50の動作を表した図である。
なお、図1〜図3で示す各斜視図においては、紙面内右奥方向が車両の後方向として表されている。
本実施例の車両用シートは、図1に良く示されるように、車両の後部側シートとして配置されており、シートバック2をシートクッション3側に折り畳んだ状態のシート1を、車両側壁Wに向けて起立させた状態として格納することのできる構成とされている。詳しくは、シート1を起立回動させる目標部位に障害物たるタイヤハウスHがフロアFから突出した形状として形成されている場合であっても、このシート1を、タイヤハウスHと干渉しない後方の回避位置までスライド移動させた状態で、格納することができるようになっている。なお、以下の説明においては、シートクッション3がフロアF上に倒伏しているときの車両用シート各部の姿勢状態(図1において2点鎖線で示される姿勢状態)を通常姿勢状態とする。また、説明文中、シート1やタイヤハウスH等の構成については、図1や図2を適宜参照するものとする。
具体的には、車両用シートは、図2に良く示されるように、シートバック2とシートクッション3との連結部に設けられてシートバック2をシートクッション3側に折り畳み可能とするリクライニング機構10を備えている。更に、通常姿勢状態のシートクッション3をフロアFに対して下方から支持するクッションロック20及びヒンジ機構30を備えている。また、図3に良く示されるように、ヒンジ機構30の下部位置には、シートクッション3をフロアFに対して車両の前後方向にスライド移動可能とするスライド機構60が配設されている。更に、ヒンジ機構30には、シートバック2とシートクッション3とが折畳状態とされたシート1を、同ヒンジ機構30まわりに起立させる方向に回動附勢する捩りばね部材40が配設されている。更に、同ヒンジ機構30には、上記捩りばね部材40によるシート1の附勢回動を、後述する回動途中の角度位置にて規制した状態(掛合ロックした状態)として保持することのできる掛合ロック機構50が配設されている。更に、同ヒンジ機構30には、シート1のスライド位置がタイヤハウスHに干渉しない後方の回避位置にあるときに上記掛合ロック機構50の掛合ロック状態を解除することのできる解除機構70が配設されている。
以下、上記各構成について詳細に説明する。
先ず、クッションロック20は、図1に良く示されるように、シートクッション3の底面部位3aに配設されている。なお、クッションロック20の構成については、公知の技術であるため、主要な部分についてのみ簡潔に説明する。すなわち、クッションロック20は、図2に良く示されるように、底面部位3aの車両内側(同図で示される紙面内右手前側)の位置に配設されており、通常姿勢状態のシートクッション3を下方から支持している。
具体的には、クッションロック20は、図2に良く示されるように、シートクッション3の底面部位3aに折り畳み可能に組み付けられた脚部21と、この脚部21の車両前後側の下端部に配設されたロック部21a,21bと、を備えている。前者の脚部21は、シートクッション3の前後方向に長尺となる板面形状として形成されており、シートクッション3が通常姿勢状態のときには、底面部位3aから起立した姿勢状態としてシートクッション3をフロアF上に支持する。後者のロック部21a,21bは、フロアFの車両前後方向位置に配設された掛止部材Kf,Krにそれぞれ掛止ロックする構成とされている。詳しくは、ロック部21a,21bは、後述する解除レバーLの回動操作によって出没動するフック(図示しない)を備えており、このフックを掛止部材Kf,Krに掛合させることによって掛止ロック状態となる。これにより、通常姿勢状態のシートクッション3をフロアFに対して定置ロック可能としている。
また、図2に良く示されるように、シートクッション3の車両側壁W側の後部位置には、解除レバーLがピン結合された連結状態として配設されている。詳しくは、解除レバーLは、操作ケーブル22によって、前述したクッションロック20のロック部21a,21bと、スライド機構60のスライド移動をロック可能とするロック部(図示しない)と、リクライニング機構10の回動移動をロック可能とするロック部(図示しない)と、に連結されている。そして、解除レバーLの回動操作を行うことにより、各ロック部のロック状態を解除状態に切換えられるようになっている。なお、解除レバーLは、そのピン結合位置に図示しないばね部材が組み付けられた構成とされており、上記各ロック部をロック状態とする回動状態位置に弾性的に保持されている。そして、解除レバーLの解除操作を行うことにより、その回動角度に応じて、リクライニング機構10のロック部、クッションロック20のロック部21a,21b、及びスライド機構60のロック部がそれぞれ段階的に解除されるようになっている。
次に、ヒンジ機構30は、図2に良く示されるように、シートクッション3の底面部位3aに配設されている。詳しくは、ヒンジ機構30は、図1に良く示されるように、底面部位3aの車両側壁W側の位置に取付けられており、シート1をフロアFと側壁Wとの間で起倒方向に回動可能に支持している。具体的には、ヒンジ機構30は、図3に良く示されるように、シートクッション3の底面部位3aに一体的に取付けられた回動ブラケット31と、スライド機構60のアッパレール61a上に一体的に取付けられた固定ブラケット32と、を備え、これらブラケット31,32がヒンジピン33によってピン結合されている。これにより、ブラケット31,32は、相対回動可能な状態として連結されている。なお、ヒンジ機構30は、車両前後側に一対で配設されているが、後側のヒンジ機構については、公知のものであるため、説明を省略する。したがって、シート1は、上記ヒンジ機構30のヒンジピン33を回動中心として、フロアFに対して起倒方向に回動可能とされている。ここで、回動ブラケット31が本発明の可動側部材に相当し、固定ブラケット32が本発明の固定側部材に相当する。
詳しくは、図4に良く示されるように、回動ブラケット31には、その回動端部位に、シートクッション3に対する取付部として機能するシート取付部31aが形成されている。更に、図3に良く示されるように、車両後方の側面部位31bには、後述する掛合ロック機構50のフック51を連結するためのフック連結部31cが形成されている。また、固定ブラケット32には、その車両内側の面部位(内面部位32a)に、後述する解除機構70のストッパとして機能するストッパ部32bが形成されている。更に、車両前方の側面部位32cには、同解除機構70を通常姿勢状態に向けて附勢するばね部材74a,74bを掛止するための掛部32d,32eがそれぞれ設けられている。
次に、捩りばね部材40は、図3に良く示されるように、前述したヒンジ機構30のヒンジピン33のまわりに組み付けられた状態として配設されている。詳しくは、捩りばね部材40は、その一端側部位が回動ブラケット31側に掛止されており、他端側部位が固定ブラケット32側に掛止されている。そして、シート1を起立方向に回動附勢するように、予め捩り込まれた状態として組み付けられている。
次に、掛合ロック機構50は、図3及び図4に良く示されるように、前述したヒンジ機構30に組み付けられた状態として配設されている。詳しくは、掛合ロック機構50は、ヒンジ機構30の回動ブラケット31側に取付けられたフック51と、固定ブラケット32側に取付けられたストッパピン52と、を備えている。ここで、フック51が本発明の掛合部に相当し、ストッパピン52が本発明の被掛合部に相当する。
より詳しくは、フック51は、図3に良く示されるように、全体が板面状に形成されており、その上端部分が回動ブラケット31のフック連結部31cに対してピン結合(結合ピンP1)されており、下端部分がストッパピン52に掛合可能な鉤形状とされている。更に、上記フック51のピン結合部位(結合ピンP1)には、フック51をストッパピン52に向けて回動附勢するばね部材53が組み付けられている。これにより、フック51は、常に、ストッパピン52のある位置に押圧された状態として保持されている。なお、ストッパピン52は、固定ブラケット32の車両後方の側面部位32fに対して一体的に取付けられている。また、フック51は、図4に良く示されるように、シート1が通常姿勢状態のときには、鉤形状の部分がストッパピン52から下方に離間した配置状態(同図の2点鎖線で示される位置状態)とされている。
したがって、フック51は、図4に良く示されるように、シート1を通常姿勢状態の位置からヒンジ機構30まわりに起立回動させることにより上方移動する。そして、鉤形状の部分がストッパピン52に当接して掛合ロック状態(同図の実線で示される位置状態)となると、フック51の上方移動が規制される。これにより、フック51と連結状態にあるシート1の起立方向への回動が規制されることとなる。ここで、フック51とストッパピン52とが掛合ロックする位置は、シート1がタイヤハウスHに干渉する前の回動角度位置となるように設定されている。
なお、フック51には、略同一の大きさを有した長板形状の代板51aが板厚方向に重ね合わされた状態として一体的に取付けられている。詳しくは、図5に良く示されるように、代板51aは、フック51に形成された係合部51bに係合した構成とされており、フック51と一体的となってばね部材53によるばね力を受けてストッパピン52に向けて押圧されるようになっている。また、代板51aは、後述する解除機構70がフック51の掛合ロック状態を解除するべく作動した際には、フック51に代わってこの作動力を受け、フック51を間接的に解除する構成とされている。
次に、スライド機構60は、図3に良く示されるように、車両前後方向に延びるスライドレール61と、このスライドレール61上に配設された引掛部62と、を備えている。なお、スライド機構60の構成については、公知の技術であるため、主要な部分についてのみ簡潔に説明する。
すなわち、スライドレール61は、フロアFに対して一体的に取付けられたロアレール61bと、このロアレール61b内に挿し込まれて車両前後方向にスライド可能とされたアッパレール61aと、を有する。また、スライド機構60には、上記アッパレール61aのスライド移動をロック可能なロック部(図示しない)が組み付けられている。このロック部は、アッパレール61a及びロアレール61bの側壁面に貫通形成された噛合孔(図示しない)に噛合ロック可能な構成とされており、前述した解除レバーL(図2参照)の回動操作によって、噛合ロック状態と解除状態とに切換えられるようになっている。
また、引掛部62は、板面状の部材がL字状に折り曲げられた形状として形成されている。更に、L字状の上端となる部位は、図3の取付状態において車両内側となる方向に折り曲げられており、張出部位62aとして形成されている。この引掛部62は、シート1をスライドレール61に沿ってタイヤハウスHに干渉しない後方の回避位置までスライド移動させた際に、上記張出部位62aを後述する解除機構70に係合させる位置として配設されている。詳しくは、引掛部62は、ロアレール61bの車両内側の底面部位に一体的に取付けられており、張出部位62aがロアレール61bの側壁面から車両内側に向けて張出された配設状態となっている。
次に、解除機構70は、図3に良く示されるように、ヒンジ機構30に組み付けられた状態として配設されている。詳しくは、解除機構70は、ヒンジ機構30の固定ブラケット32に対してピン結合(結合ピンP2)された解除リンク71と、同固定ブラケット32に対し解除リンク71の作動に連動可能な状態としてピン結合(結合ピンP3)された連動ブラケット72及び抜外リンク73と、を備えている。
詳しくは、解除リンク71は、図3に良く示されるように、板面状の部材がT字状を成す形状として形成されており、このT字の繋ぎ形状部分が固定ブラケット32にピン結合(結合ピンP2)されている。また、解除リンク71のT字の脚部分には、上記引掛部62に係合可能な長さ形状を有した係合部71aが形成されている。したがって、図5に良く示されるように、シート1をスライドレール61に沿ってタイヤハウスHに干渉しない後方の回避位置までスライド移動させると、上記係合部71aは、引掛部62の張出部位62aに係合し同図に示す時計方向に回動する。また、図3に良く示されるように、解除リンク71には、同図で示すT字の左腕となる部分に、ばね部材74aを掛止するための掛部71bが設けられている。このばね部材74aは、前述もしたように、その一端側部位が固定ブラケット32の掛部32dに掛止されており、他端側部位が解除リンク71の掛部71bに掛止されている。そして、このばね部材74aの附勢作用によって、解除リンク71が係合部71aを垂下させた状態の通常姿勢状態に弾性的に保持されている。また、解除リンク71には、同図で示すT字の右腕となる部分に、連動ブラケット72とピン結合する連結部71cが設けられている。
次いで、連動ブラケット72は、図3及び図5に良く示されるように、全体が板面状に形成されており、固定ブラケット32に対し上記解除リンク71と同じ位置にピン結合(結合ピンP2)されている。また、図5に良く示されるように、連動ブラケット72には、上記ピン結合位置(結合ピンP2)の上側の部分に、ばね部材74bを掛止するための掛部72bが設けられている。このばね部材74bは、一端側部位が固定ブラケット32の掛部32eに掛止されており、他端側部位が連動ブラケット72の掛部72bに掛止されている。そして、このばね部材74bの附勢作用によって、連動ブラケット72が、前述したストッパ部32bに係止した状態の通常姿勢状態に弾性的に保持されている。また、連動ブラケット72には、上記解除リンク71の連結部71cと連結される部位に円弧形状の逃げ孔72bが形成されている。この逃げ孔72bは、解除リンク71を図5の2点鎖線で示される通常姿勢状態から反時計まわりに回動させた際に、連結部71cを円弧形状に沿って逃がして空転させる形状とされている。また、解除リンク71を通常姿勢状態から時計まわりに回動させる際には、連結部71cを円弧形状の至端部位に位置させて、連動ブラケット72を同時計まわりに連動させて引き下げるように作用する。すなわち、逃げ孔72bは、解除リンク71を時計まわりに回動させた際にのみ、連動ブラケット72を連動させるように作用する。また、連動ブラケット72の回動端部分には、上記時計まわりに回動させた際に抜外リンク73に係合して押動する突起形状の押動部72cが形成されている。
次いで、抜外リンク73は、図3及び図6に良く示されるように、板面形状の部材がL字状を成す形状として形成されており、このL字の繋ぎ形状部分が固定ブラケット32にピン結合(結合ピンP3)されている。この抜外リンク73は、図6に良く示されるように、上記連動ブラケット72の押動部72cに押動されて回動する位置として配設されている。そして、この回動に伴って、前述したストッパピン52に掛合ロック状態となっているフック51の代板51aを押動し、フック51をストッパピン52から抜き外すように作動する。詳しくは、図6に良く示されるように、抜外リンク73には、同図で示すL字状の左腕部分に、上記押動部72cに押動される長さ形状を有した被押動部73aが形成されている。また、同図で示すL字状の右腕部分には、その先端部位が板厚方向に突出した形状の抜外部73bが形成されている(図3及び図5参照)。この抜外部73bは、図5に良く示されるように、抜外リンク73の板厚方向に離間して配設された代板51aに係合可能となる厚さ形状を有して形成されている。また、上記抜外リンク73のピン結合位置(結合ピンP3)には、抜外リンク73をフック51の代板51aに干渉しない通常姿勢状態(図6の2点鎖線で示される位置状態)に向けて回動附勢するばね部材74c(図5参照)が配設されている。
続いて、本実施例の車両用シートの使用方法として、シート1を、タイヤハウスHと干渉しない後方の回避位置までスライド移動させた状態で格納状態とする方法を説明する。
始めに、図2に良く示されるように、シートクッション3がフロアF上に倒伏した通常姿勢状態では、クッションロック20のロック部21a,21b、スライド機構60のロック部(図示しない)、及びリクライニング機構10のロック部(図示しない)がそれぞれロック状態となっている。
そこで、先ず、解除レバーLを解除操作する。これにより、リクライニング機構10のロック状態が解除され、シート1は、シートバック2がシートクッション3側に折り畳まれた状態となる(図1に2点鎖線で示される位置)。次いで、クッションロック20のロック状態が解除される。これにより、シート1は、捩りばね部材40の作用によって回動附勢力を受けて、通常姿勢状態の位置から起立方向に回動する。詳しくは、図4に良く示されるように、シート1は、ヒンジ機構30のヒンジピン33まわりに附勢回動される。そして、この動作に伴って、ヒンジ機構30の回動ブラケット31に連結されたフック51が上方移動し、ストッパピン52に掛合ロックする。これにより、シート1の附勢回動は、タイヤハウスHに干渉する前の回動角度位置(図4の実線で示される位置)にて規制され、この回動角度位置にて保持される。
次いで、図5に良く示されるように、上記回動途中の角度位置にて保持された状態のシート1を、車両後方に向けてスライド移動させる。このとき、シート1をスライド移動させるに際しては、シート1は常に上記角度位置にて保持されているため、シート1を支持することなくスライド移動させる方向に力を加えるのみでよい。そして、シート1のスライド位置がタイヤハウスHに干渉しない後方の回避位置(同図の実線で示される位置)に通り掛かると、解除機構70の解除リンク71がスライドレール61上に取り付けられた引掛部62の張出部位62aに係合して回動する。詳しくは、解除リンク71は、図5に示す時計方向に回動する。これにより、連動ブラケット72が解除リンク71に連動して回動し、抜外リンク73の被押動部73aを押し下げる。そして、図6に良く示されるように、抜外リンク73は、上記の押し下げによって回動し、ストッパピン52に掛合ロック状態のフック51の代板51aを押動する。これにより、フック51がストッパピン52から抜き外されて、掛合ロック機構50の掛合ロック状態が解除される。すると、シート1は、捩りばね部材40による回動附勢力によってそのまま起立方向に附勢回動し、上記タイヤハウスHと干渉しない後方の回避位置にて側壁Wの位置に格納状態となる(図1参照)。
なお、図1に良く示されるように、格納状態とされたシート1は、例えばシートクッション3等の部位に取付けられた保持ベルトBを、側壁W上部のアシストグリップGに掛合させることによって、この格納状態を安定して保持することができる。
このように、本実施例の車両用シートによれば、シート1を障害物たるタイヤハウスHと干渉しない後方の回避位置までスライド移動させた状態で格納状態とするという一連の作業を、簡単に行うことができる。また、シート1をタイヤハウスHと干渉する位置で格納しようとしても、掛合ロック機構50が作動するため、このような不適切な位置での格納操作が行えないように規制することができる。したがって、シート1の格納時における誤操作を防止することができる。
また、掛合ロック機構50による掛合ロック状態は、シート1をタイヤハウスHと干渉しない後方の回避位置までスライド移動させることによって自動的に解除することができるため、かかる操作を省略することができ、好適である。
また、シート1を格納状態とするための格納機構を構成する捩りばね部材40、掛合ロック機構50、及び解除機構70は、それぞれヒンジ機構30に組み付けられて構成されているため、これらの構成がシート1の使用時に邪魔物となることがない。すなわち、かかる構成をコンパクトに抑えることができ、好適である。
以上、本発明の実施形態を一実施例について説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。
先ず、シート1の格納操作時に干渉する障害物として、フロアFから突出した形状のタイヤハウスHを例示したが、その他の障害物であっても良いことは言うまでもない。
また、解除レバーLについて、リクライニング機構10のロック部、クッションロック20のロック部21a,21b、及びスライド機構60のロック部にそれぞれ連結されたものを示したが、必ずしもこれら構成のすべてに連結されたものでなくともよい。例えば、リクライニング機構用の解除レバーを別途に設けて、解除操作を別途に行うようにしたものであってもよい。なお、解除レバーLは、回動操作タイプのものを示したが、例えば押引操作タイプのものであってもよい。
また、解除機構70によって、フック51の代板51aを押動して掛合ロック状態を解除するようにしたものを示したが、解除機構によってフックを直接押動して解除するようにしたものであってもよい。但し、この場合には、フックを円滑に押動できるように、各部位の長さ寸法や押動面の形状を適宜設定することが必要である。
本実施例の車両用シートを側壁の位置に格納した状態を表した図である。 車両用シートの支持構造を表した図である。 図2においてヒンジ機構まわりの構成を拡大して表した図である。 掛合ロック機構の動作を表した図である。 車両用シートを回避位置にスライド移動させたときの動作を表した図である。 図5に対応する掛合ロック機構の動作を表した図である。
符号の説明
1 シート
2 シートバック
3 シートクッション
3a 底面部位
10 リクライニング機構
20 クッションロック
21 脚部
21a ロック部
21b ロック部
22 操作ケーブル
30 ヒンジ機構
31 回動ブラケット(可動側部材)
31a シート取付部
31b 側面部位
31c フック連結部
32 固定ブラケット(固定側部材)
32a 内面部位
32b ストッパ部
32c 側面部位
32d 掛部
32e 掛部
32f 側面部位
33 ヒンジピン
40 捩りばね部材
50 掛合ロック機構
51 フック(掛合部)
51a 代板
51b 係合部
52 ストッパピン(被掛合部)
53 ばね部材
60 スライド機構
61 スライドレール
61a アッパレール
61b ロアレール
62 引掛部
62a 張出部位
70 解除機構
71 解除リンク
71a 係合部
71b 掛部
71c 連結部
72 連動ブラケット
72a 掛部
72b 逃げ孔
72c 押動部
73 抜外リンク
73a 被押動部
73b 抜外部
74a ばね部材
74b ばね部材
74c ばね部材(捩り)
L 解除レバー
F フロア
Kf 掛止部材
Kr 掛止部材
W 側壁
H タイヤハウス
B 保持ベルト
G アシストグリップ
P1〜P3 結合ピン

Claims (2)

  1. シートバックとシートクッションとの連結部に設けられシートバックをシートクッション側に折り畳み可能とするリクライニング機構と、前記シートクッションがフロア上に倒伏された状態で該シートクッションをフロアに対して定置ロック可能とするクッションロックと、該クッションロックを解除した状態でシートクッションをフロアに対して起倒させる方向に回動可能とするヒンジ機構と、該ヒンジ機構の下部位置に配設され前記シートクッションをフロアに対してスライド移動可能とするスライド機構と、を有し、前記シートバックをシートクッション側に折り畳んだ状態のシートをフロアにおけるタイヤハウス等の障害物に干渉しない回避位置までスライド移動させた状態で側壁等の目標部位に向けて起立回動させることによりシートを格納状態とする車両用シートであって、
    前記折畳状態のシートに対する附勢部材として設けられ該シートを前記起立方向に回動附勢する回動附勢部材と、
    前記シートのスライド位置が前記障害物に干渉する位置にある時に、該シートの附勢回動を該障害物に干渉する前の回動角度位置に規制して該位置を保持する保持機構と、を有し、
    該保持機構は前記スライド機構により前記シートが障害物に干渉しない回避位置までスライド移動した時に保持状態が解除されることを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記回動附勢部材は前記ヒンジ機構のヒンジピンに組み付けられる捩りばね部材であり、前記保持機構は前記ヒンジ機構の可動側部材に連結された掛合部が該ヒンジ機構の固定側部材に連結された被掛合部に掛合ロックして前記シートの起立方向への回動を規制する掛合ロック機構と、前記ヒンジ機構の固定側部材に連結された解除リンクが前記スライド機構のスライドレール上に配設された引掛部を通る際に係合し回動することにより前記掛合ロック状態の掛合部を被掛合部から抜き外す方向に作動するリンク機構とを有することを特徴とする車両用シート。
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