JP4442143B2 - 投射型画像表示システム - Google Patents

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Description

この発明は、スクリーンに画像を投射する射型画像表示システムに関する。
液晶プロジェクタは、種々あるプロジェクタの中で、最も普及したプロジェクタの一つである。これは、液晶プロジェクタが、小型、且つ軽量であり、セッティングも容易であり、更に、低価格である、という利点を有するためである。
近年では、この液晶プロジェクタの光源として、放電による水銀の発光スペクトルを利用した超高圧水銀ランプ(広義の水銀ランプ)が広く用いられている。これは、超高圧水銀ランプが、発光効率、寿命、消費電力等の点において優れた特性を有するためである。
ここで、図14を用いて超高圧水銀ランプの特性について説明する。図14Aは、3MPaの水銀蒸気圧における分光分布を示す。図14Bは、15MPaの水銀蒸気圧における分光分布を示す。図14Cは、22MPaの水銀蒸気圧における分光分布を示す。図14Aに示すように、低圧では輝線スペクトルが支配的であるが、図14Bに示すように、圧力を上げるにつれて輝線幅が広がりスペクトル全体がなだらかとなるとともに連続発光が増加する。そして、図14Cに示すように、22MPa程度に至ると、プロジェクタ用の光源として使える程度の赤色成分の発光を得ることができるようになる。以上のように、超高圧水銀ランプでは、水銀蒸気圧を超高圧にすることでスペクトル全体のベースを上げて赤色成分を作り出している。以下では、図14Cに示すように、水銀蒸気圧を超高圧にすることによりスペクトル全体のベースを上げて赤色成分を作り出している水銀ランプを超高圧水銀ランプと称する。また、図14Aに示すように、赤色成分を有していない水銀ランプを高圧水銀ランプと称する。
図15に、超高圧水銀ランプを光源として用いた従来の液晶プロジェクタの構成を示す。図15に示すように、この液晶プロジェクタは、光源101、マイクロレンズアレイ102、ミラー103、マイクロレンズアレイ104、PSコンバータ105、コンデンサレンズ106、ダイクロイックミラー107、コンデンサレンズ108、ミラー109、コンデンサレンズ113、ダイクロイックミラー114、リレーレンズ115、ミラー116、リレーレンズ117、ミラー118、コンデンサレンズ110B,110G,110R、偏光板111B,111G,111R、液晶パネル112B,112G,112R、偏光板130B,130G,130R、クロスビームコンバイナープリズム119および投射レンズ120から構成される。
図16に、光源101として用いられる超高圧水銀ランプの分光特性を示す。図17Aに、ダイクロイックミラー107により分離された青色光の分光特性を示す。図17Bに、ダイクロイックミラー114により分離された緑色光の分光特性を示す。図17Cに、ダイクロイックミラー114により分離された赤色光の分光特性を示す。
光源101は、超高圧水銀ランプであり、図16に示す分光特性を有する白色光をミラー103に出射する。光源101から出射された白色光は、マイクロレンズアレイ102を透過し、ミラー103において反射され、マイクロレンズアレイ104に導かれる。マイクロレンズアレイ104に導かれた白色光は、マイクロレンズアレイ104を透過し、PSコンバータ105において所定の偏光方向の偏光波(例えばP偏光波)に変換されて、コンデンサレンズ106を介してダイクロイックミラー107に導かれる。
そして、ダイクロイックミラー107に導かれた白色光のうち青の色成分を有する光(図17A参照)のみが、ダイクロイックミラー107において反射され、コンデンサレンズ108を介してミラー109に導かれる。ミラー109に導かれた青色光は、ミラー109において反射され、コンデンサレンズ110B、偏光板111B、液晶パネル112Bおよび偏光板130Bを介してクロスビームコンバイナープリズム119に導かれる。一方、緑および赤の色成分を有する光は、ダイクロイックミラー107を透過し、コンデンサレンズ113を介してダイクロイックミラー114に入射する。
ダイクロイックミラー114に入射する光のうち緑の色成分を有する光(図17B参照)のみが、ダイクロイックミラー114において反射されて、コンデンサレンズ110G、偏光板111G、液晶パネル112Gおよび偏光板130Gを介してクロスビームコンバイナープリズム119に導かれる。一方、赤の色成分を有する光(図17C参照)は、ダイクロイックミラー114を透過し、リレーレンズ115を介してミラー116に入射する。
ミラー116に入射した赤色光は、ミラー116おいて反射され、リレーレンズ117を介してミラー118に導かれる。ミラー118に導かれた光は、ミラー118において反射され、コンデンサレンズ110R、偏光板111R、液晶パネル112Rおよび偏光板130Rを介してクロスビームコンバイナープリズム119に導かれる。
そして、クロスビームコンバイナープリズム119に導かれた各色の光は、クロスビームコンバイナープリズム119において合成され、投射レンズ120を介してスクリーン(図示省略)に投射される。
ところで、従来のプロジェクションシステムでは、画像表示に関わらない周辺光がスクリーンに入射すると、表示画像のコントラストが劣化し、画像の視認性が悪くなる、という問題がある。これは、スクリーンが、プロジェクタから投射された光とともに、周辺光をも反射するためである。そこで、本出願人は、液晶プロジェクタと、この液晶プロジェクタから出射された光のみを選択的に反射するスクリーンとからなるプロジェクションシステムを提案している。
ところが、本発明者の知見によれば、このプロジェクションシステムでは、赤色光に対しては波長選択性による効果を十分に発揮することができない、という問題がある。すなわち、表示画像のコントラストをあまり高くできない、赤色の色再現域をあまり広げることができない、という問題がある。これは、以下の理由による。
すなわち、超高圧水銀ランプでは、図14に示したように、水銀蒸気圧を超高圧(200気圧以上)にしてスペクトル全体のベースを上げることにより、高圧水銀ランプに欠けている赤の色成分を無理に作り出している。このため、超高圧水銀ランプでは、図16および図17Cに示すように、赤色の波長帯域が広く、且つ、赤色の光の出射光量が不足してしまう。したがって、このような特性を有する超高圧水銀ランプを主光源として用いた従来のプロジェクションシステムでは、波長選択性の効果を十分に発揮することができない。
この問題を解決する方法として、超高圧水銀ランプに換えて、赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ個別に出射する固体光源を備えることが考えられる(例えば、特許文献1参照)。そして、この固体光源としては、半導体レーザおよび発光ダイオードが挙げられる。
特開2001−281760号公報
ところが、青色および緑色の波長帯域の光を出射する固体光源にあっては、高出力で、且つ汎用性の高い固体光源を実現することが困難である、という問題がある。
したがって、この発明の目的は、波長選択性を有するスクリーンと、このスクリーンに対して画像を投射する投射型画像表示装置とからなる投射型画像表示システムにおいて、波長選択性の効果を向上することができる投射型画像表示システムを提供することにある。
の発明は、
スクリーンと、スクリーンに画像を投射する投射型画像表示装置とを備える投射型画像表示システムにおいて、
スクリーンが、
少なくとも可視光域の光を吸収する光吸収層と、
光吸収層上に設けられ、青色、緑色および赤色の光を選択的に反射する光学多層膜と
を備え、
投射型画像表示装置が、
三原色のうち、青および緑の色成分を有する光を出射する第1の光源と、
赤色光を出射する第2の光源と、
第1の光源から出射された光と、第2の光源から出射された光とを合成する合成手段と
を備え
第1の光源が、水銀蒸気圧100気圧以下の水銀ランプであり、
第2の光源が、狭い波長帯域を有する赤色光を出射する光源であり、
第1の光源から出射される青および緑の色成分に対応する波長帯域と、第2の光源から出射される赤色光の波長帯域とが、スクリーンの反射波長特性に応じて選択されていること特徴とする投射型画像表示システムである。
の発明は、
スクリーンと、スクリーンに画像を投射する投射型画像表示装置とを備える投射型画像表示システムにおいて、
スクリーンが、
少なくとも可視光域の光を吸収する光吸収層と、
光吸収層上に設けられ、青色、緑色および赤色の光を選択的に反射する光学多層膜と
を備え、
投射型画像表示装置が、
三原色のうち、青および緑の色成分を有する光を出射する第1の光源と、
赤色光を出射する第2の光源と、
第1の光源から出射された光を青色光および緑色光に分離する分離手段と、
分離手段により分離された青色光および緑色光と、第2の光源から出射された赤色光とを変調する変調手段と、
変調手段により変調された青色光、緑色光および赤色光を合成する合成手段と
を備え
第1の光源が、水銀蒸気圧100気圧以下の水銀ランプであり、
第2の光源が、狭い波長帯域を有する赤色光を出射する光源であり、
第1の光源から出射される青および緑の色成分に対応する波長帯域と、第2の光源から出射される赤色光の波長帯域とが、スクリーンの反射波長特性に応じて選択されていること特徴とする投射型画像表示システムである。
分離手段は、典型的には、ダイクロイックミラーである。変調手段は、典型的には、液晶パネルである。合成手段は、典型的には、クロスビームコンバイナープリズムである。
この発明によれば、第1の光源が三原色のうち青および緑の色成分を有する光を出射し、第2の光源が赤色光を出射し、合成手段が第1の光源から出射された光と、第2の光源から出射された光とを合成するため、第1の光源から出射される光に欠けている赤の色成分を、第2の光源から出射される赤色光により補うことができる。
この発明によれば、第1の光源から出射される光に含まれていない赤色光と、第2の光源から出射される赤色光により補うことができ、これにより、スクリーンにおける波長選択性の効果を向上させることができる、という効果を得ることができる。
この発明によれば、狭い波長帯域を有する赤色光をスクリーンに対して照射することができ、これにより、スクリーンにおける波長選択性の効果を更に向上させることができる、という効果を得ることができる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図1に、この発明の一実施形態による投射型画像表示システム(プロジェクションシステム)の構成の一例を示す。図1に示すように、この投射型画像表示システムは、波長選択性を有するスクリーン1と、このスクリーン1の波長選択性に応じた光を出射する投射型画像表示装置2と周辺光発生器3からなる。
ここで、図2A〜2Dを参照して、この一実施形態による投射型画像表示システムの概要について説明する。図2Aに、人間の視覚特性(視認波長特性)を模式的に示す。図2Bに、投射型画像表示装置2の再現波長特性を模式的に示す。図2Cに、スクリーン1の反射波長特性を模式的に示す。図2Dに、周辺光発生器3から出射される周辺光の波長特性を模式的に示す。
投射型画像表示装置2は、図2Bに示すように、青色(B)、緑色(G)および赤色(R)の三原色光のみをスクリーン1に対して照射する。周辺光発生器3は、図2Dに示すように、青色、緑色および赤色以外の光を出射する。スクリーン1は、図2Cに示すように、スクリーン1に入射する光のうち、青色、緑色および赤色の三原色光のみを反射し、それ以外の光を吸収する。これにより、この一実施形態による投射型画像表示システムでは、明るい環境下においても、コントラストの高い画像表示を行うことができる。なお、周辺光としては、周辺光発生器3以外にも、太陽光や白熱灯なども考えられるが、これらの光をフィルタリングすることは容易ではないので、これらの光が入射しないようにスクリーン1を設置することが好ましい。
図3に、この発明の一実施形態によるスクリーン1の構成の一例を示す。図4に、この発明の一実施形態によるスクリーン1の反射波長特性の一例を示す。図5に、蛍光灯の波長特性の一例を示す。図4および図5に示すように、この一実施形態によるスクリーン1は、蛍光灯などの周辺光発生器3から出射された光をほとんど反射せずに、吸収することを特徴とする。
図3に示すように、この一実施形態によるスクリーン1は、基板11の一主面上に、光学多層膜12a、光拡散層14を順次積層し、基板11の他の主面上に、光学多層膜12b、光吸収層13を順次積層した構成を有する。
以下、図3を参照しながらスクリーン1の構成について説明する。
(基板)
基板11は、透明フィルム、ガラス板、アクリル板、メタクリルスチレン板、ポリカーボネート板、レンズ等の所望の光学特性を満足するものであればよい。光学特性として、上記基板11を構成する材料の屈折率は1.3〜1.7、ヘイズは8%以下、透過率は80%以上が好ましい。また、基板11にアンチグレア機能をもたせてもよい。
透明フィルムはプラスチックフィルムが好ましく、このフィルムを形成する材料としては、例えばセルロース誘導体(例、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニルセルロース及びニトロセルロース)、ポリメチルメタアクリレート、メチルメタクリレートと他のアルキル(メタ)アクリレート、スチレンなどといったビニルモノマーとの共重合体などの(メタ)アクリル系樹脂;ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(CR−39)などのポリカーボネート系樹脂;(臭素化)ビスフェノールA 型のジ(メタ)アクリレートの単独重合体ないし共重合体、(臭素化)ビスフェノールA のモノ(メタ)アクリレートのウレタン変性モノマーの重合体および共重合体などといった熱硬化性(メタ)アクリル系樹脂;ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートおよび不飽和ポリエステル;アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エポキシ樹脂などが好ましい。また、耐熱性を考慮したアラミド系樹脂の使用も可能である。この場合には加熱温度の上限が200℃以上となり、その温度範囲が幅広くなることが予想される。
プラスチックフィルムは、これらの樹脂を伸延あるいは溶剤に希釈後フィルム状に成膜して乾燥するなどの方法で得ることができる。厚さは剛性の面からは厚いほうがよいが、ヘイズの面からは薄いほうが好ましく、通常25〜500μm程度である。
また、上記プラスチックフィルムの表面がハードコートなどの被膜材料で被覆されたものであってもよく、無機物と有機物からなる光学多層膜12a,12bの下層にこの被膜材料を存在させることによって、付着性、硬度、耐薬品性、耐久性、染色性などの諸物性を向上させることも可能である。
また、基板11上に光学機能性薄膜、あるいは透明支持体表面処理として、下塗り層を設けてもよい。下塗り層は、オルガノアルコキシメタル化合物やポリエステル、アクリル変性ポリエステル、ポリウレタンが挙げられる。また、コロナ放電、紫外線(UV)照射処理を行うのが好ましい。
(光学多層膜)
光学多層膜12a,12bは、高屈折率の光学膜12Hと、フッ素含有膜である低屈折率の光学膜12Lとが交互に積層された構成を有する。詳しくは、基板11の両主面上に、まず光学膜12Hが設けられ、ついで光学膜12Lが設けられ、以降光学膜12Hと光学膜12Lとが交互に設けられ、最後に光学膜12Hが設けられた構成であり、2n+1層(nは1以上の整数である。)からなる積層膜となっている。
光学膜12Hの膜厚は、80nm〜15μm、より好ましくは600〜1000nmとする。15μmより厚くすると、分散し切れなかった微粒子によるヘイズ成分が増大して光学膜としての機能が得られないからである。この光学膜12Hの屈折率は、1.70〜2.10とすることが好ましい。屈折率を2.10よりも高くすると、微粒子の分散性が不充分となって光学膜としての機能が損なわれ、屈折率を1.70よりも低い場合には必要とされる光学特性が得られない場合がある。
光学膜12Lは、光学膜12Hの上に所定の下地層用塗料を塗布した後に硬化反応により形成されるフッ素含有膜である。屈折率は、1.30〜1.69が好ましく、1.45以下の屈折率をもつ膜がとくに好ましい。光学膜12Lの屈折率は塗料に含まれる樹脂の種類、場合によっては微粒子の種類及び添加量などにより決まる。なお、屈折率が1.69よりも高くなると光学膜12Hとの屈折率の差が確保できず、光学膜12Hに積層した場合の反射特性が十分ではなくなり、スクリーンとしての特性が不充分となる。また、1.3よりも低い屈折率をもった膜を形成することは困難であり、屈折率1.3が製造上の下限となる。また、この光学膜の膜厚は、80nm〜15μm、より好ましくは600〜1000nmとする。
以上の構成により、光学多層膜12a,12bは、赤色、緑色、青色の三波長帯の光に対して高反射特性を有し、少なくともこれらの波長領域以外の可視波長域の光に対しては高透過特性を有するようになる。なお、光学膜12H、光学膜12Lそれぞれの屈折率や厚みを調整することにより、光学多層膜12a,12bとして反射する三波長帯の波長位置をシフトさせて調整することが可能であり、これにより投射型画像表示装置2から投射される光の波長に対応させた光学多層膜12a,12bとすることができる。
なお、光学多層膜12a,12bを構成する光学膜12H及び光学膜12Lの層数は特に限定されるものではなく、所望の層数とすることができる。また、光学多層膜12a,12bは、投射型画像表示装置2から出射された光の入射側及びその反対側の最外層が光学膜12Hとなる奇数層により構成されることが好ましい。光学多層膜12a,12bを奇数層の構成とすることにより、偶数層とした構成の場合よりも三原色波長帯域フィルターとして機能が優れたものとなる。
光学多層膜12a,12bの具体的な層数は3〜7層の奇数層とすることが好ましい。層数が2以下の場合には反射層としての機能が十分ではないためである。一方、層数が多いほど反射率は増加するが、層数8以上では反射率の増加率が小さくなり、光学多層膜12a,12bの形成所要時間をかけるほど反射率の改善効果が得られなくなるためである。
(光吸収層)
光吸収層13は、光学多層膜12a,12bを透過した光を吸収するためのもので、光学多層膜12b上に設けられている。光吸収層13は、例えば、光学多層膜12b上に黒色の樹脂フィルムを貼り付けて形成される。あるいは、光学多層膜12b上に黒色塗料を塗布して形成されるようにしてもよい。
(光拡散層)
光拡散層14は、片面の表面が凹凸形状となっており、その構成材料は投射型画像表示装置2で使用する波長域の光を透過する性質のものであれば特に制約はなく、光拡散層14として通常使用されるガラスやプラスチックなどでよい。例えば、光学多層膜12a上に透明エポキシ樹脂を塗布し、エンボス加工などにより表面に凹凸を設けてもよいし、すでにそのような形状となった拡散フィルムを光学多層膜12a上に貼り合わせてもよい。光学多層膜12aで選択的に反射された光は光拡散層14を透過して射出される際に拡散し、視聴者はこの拡散した反射光を観察することで自然な画像を視認することができるようになる。光拡散層14における拡散角はその視認性を決める重要な要因であり、拡散板を構成する材料の屈折率や表面の凹凸形状などを調整することによってその拡散角を増大させる。
スクリーン1によって、投射型画像表示装置2からの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収する選択反射が可能となり、スクリーン1上の映像の黒レベルを下げて高コントラストを達成するものであり、部屋が明るい状態でもコントラストの高い映像を表示することが可能となる。例えば、グレーティング・ライト・バルブ(GLV)を用いた回折格子型プロジェクタのようなRGB光源からの光を投射した場合にスクリーン1上で広視野角で、かつコントラストが高く、外光の映り込みのない良好な映像が鑑賞できるようになる。
すなわち、スクリーン1に入射する光は、光拡散層14を透過し、光学多層膜12a,12bに到達し、当該光学多層膜12a,12bにて入射光に含まれる外光成分は透過されて光吸収層13で吸収され、映像に関わる特定波長領域の光のみ選択的に反射され、その反射光は光拡散層14の表面にて拡散され視野角の広い画像光として視聴者に供される。したがって、上記反射光である画像光への外光の影響を高いレベルで排除することができ、従来にない高コントラスト化が可能となる。
つぎに、この発明の一実施形態によるスクリーン1の製造方法について説明する。まず、高屈折率を有する光学膜12Hを形成するための塗布型光学膜用材料について説明する。
塗布型光学膜用材料は、例えばフッ素含有膜上に塗布されて光学膜を形成する材料であって、結合剤が溶解した有機溶媒中に微粒子が分散剤により分散された光学膜用材料である。また、この光学膜用材料は塗布された後に硬化反応により、高屈折率の光学膜となるものである。
塗布型光学膜用材料は、微粒子と、有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす結合剤と、化学式量が110〜3000である親油基および親水基からなる分散剤とを含有し、分散剤の含有量が微粒子に対して2.2〜22μmol/m2であり、塗布した時の表面張力が19dyne/cm以下となり、例えばフッ素含有基体上に塗布して光学膜を形成する塗布型光学膜用材料である。また、基体であるフッ素含有基体は、フィルム、板、レンズ状など全ての形状の基板や光学薄膜に適用可能である。
塗布型光学膜用材料の微粒子は、成膜された後の光学膜の屈折率を調整するために添加される高屈折率材料の微粒子であり、Ti,Zr,Al,Ce,Sn,La,In,Y,Sb等の酸化物、または、In−Sn等の合金酸化物が挙げられる。なお、光触媒を抑える目的でTi酸化物にAl,Zr等の酸化物が適当量含有されたとしても、本発明の効果を妨げるものではない。
また、微粒子の比表面積は55〜85m2/gが好ましく、75〜85m2/gであることがより好ましい。比表面積がこの範囲にあると、微粒子の分散処理により、光学膜用材料中における微粒子の粒度(一次粒子径)を100nm以下に抑えることが可能となり、ヘイズの非常に小さな光学膜を得ることが可能である。微粒子の含有量としては、光学膜用材料において2〜20wt%であることが好ましい。
有機溶媒は、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレングリコールアセテート等のエステル系溶媒等を用いる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋である必要はなく、異性体、未反応物、分解物、酸化物、水分等の不純成分が20%以下であれば含まれていてもかまわない。また、低い表面エネルギーをもつ支持体や光学膜上に塗布するためには、より低い表面張力をもつ溶媒を選択することが望ましく、例えばメチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール等が挙げられる。
結合剤は、熱硬化性樹脂、紫外線(UV)硬化型樹脂、電子線(EB)硬化型樹脂等があげられる。熱硬化性樹脂、UV硬化型樹脂、EB硬化型樹脂の例としてはポリスチレン樹脂、スチレン共重合体、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。その他の環状(芳香族、複素環式、脂環式等)基を有するポリマーでもよい。また、炭素鎖中にフッ素、シラノール基の入った樹脂でも構わない。
上記樹脂を硬化反応させる方法は放射線または加熱のいずれでもよいが、紫外線照射により結合剤の硬化反応を行う場合には、重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエート等のパーオキシド系開始剤が挙げられる。これらの開始剤の使用量は、重合性単量体合計100重量部あたり0.2〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部とする。結合剤の含有量としては、光学膜用材料において3〜32wt%であることが好ましい。
分散剤は、微粒子の分散性向上とともに、分散によって微粒子表面に配向された分散剤が光学膜用材料の表面上でも配向した形態をとり、少量添加でも塗料である光学膜用材料の表面張力を低下させるのに好適である。分散剤は親油基と親水基とからなり、親水基である極性官能基の導入部位は特に限定されない。
分散剤に含まれる親油基の重量平均分子量(化学式量)は110〜3000である。分子量が110よりも低いと、有機溶媒に対して十分に溶解しないなどの弊害が生じ、分子量が3000を超えると光学膜中の微粒子の十分な分散性を得ることができない。なお、分散剤には、結合剤と硬化反応を起こすための官能基を有していてもよい。
分散剤に含まれる親水基の極性官能基の量は、10-3〜10-1mol/gである。官能基がこれより少ない、あるいは多い場合には、微粒子の分散に対する効果が発現せず、分散性低下などにつながる。また、極性官能基として以下に示すような官能基は凝集状態にならないため、有用である。すなわち、−SO3M、−OSO3M、−COOM、P=0(OM)2(ここで、式中Mは、水素原子あるいは、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属である。)、3級アミン、4級アンモニウム塩(R1(R2)(R3)NHX(ここで、式中R1、R2、R3は、水素原子あるいは炭化水素基であり、X-は塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン元素イオンあるいは無機・有機イオンである。))、−OH、−SH、−CN、エポキシ基等の極性官能基などである。これら分散剤は、1種単独で用いられることが可能であるが、2種以上を併用することも可能である。
分散剤の含有量は、微粒子に対し2.2〜22μmol/m2である。2.2μmol/m2より含有量が少ないと光学膜に十分な分散性を得ることができず、さらに効果的な表面張力低下効果も得られない。逆に、22μmol/m2より含有量が多いと、微粒子の分散状態に関わらず表面張力は低下するが、光学膜中における分散剤体積比率が上昇するために、膜屈折率が低下して屈折率の調整範囲が狭くなることから光学膜積層設計が困難となる。なお、分散剤の分子量の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により行えばよい。また、光学膜用材料の塗膜における分散剤の含有量は、総量で上記微粒子100重量部に対して、20〜60重量部、より好ましくは38〜55重量部である。なお、本発明の分散剤以外の結合剤を含む場合には結合基を多く有する多官能ポリマー、またはモノマーが好ましい。
塗布型光学膜用材料は塗布した時の表面張力が19dyne/cm以下となっており、フッ素含有膜などの表面エネルギーの低い膜上にも均一に塗布することが可能となる。また、塗布された後に、光または熱エネルギーによって硬化反応が促進され高屈折率タイプの光学膜となる。
上記光学膜用材料の製造に当たっては、混練工程、分散工程及びこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程によって行われる。本発明において使用する微粒子、樹脂、溶媒など全ての原料は何れの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。分散及び混練には、アジター、ペイントシェーカー等の従来公知の装置を用いればよい。
図6は、この発明の一実施形態によるスクリーンの製造方法を説明するためのフローチャートである。以下、図6を参照しながら、この一実施形態によるスクリーンの製造方法について説明する。
(ステップS1)
まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどからなる基板11を洗浄する。
(ステップS2)
次に、例えばディッピング法により、上述の塗布型光学膜用材料を基板11の両主面に所定量塗布する。そして、塗布型光学膜用材料の塗膜を乾燥後、例えば紫外線を照射して硬化させて、所定膜厚の光学膜12Hを形成する。
(ステップS3)
次に、例えばディッピング法により、フッ素を含有した下地層用塗料を光学膜12H上に所定量塗布する。そして、その塗膜を乾燥後、例えば熱硬化させ、所定膜厚の光学膜12Lを形成する。これにより、光学膜12Hと光学膜12Lとの積層構成となる。
(ステップS4)
次に、例えばディッピング法により、上述した塗布型光学膜用材料を基板11の最外層にある光学膜12L上に塗布する。そして、塗布型光学膜用材料の塗膜を乾燥後、例えば紫外線を照射して硬化させ、所定膜厚の光学膜12Hを形成する。以降、光学多層膜12a,12bの構成に応じて、ステップS2,S3の工程を所定回数行い、基板11上に光学多層膜12a,12bを形成する。
(ステップS5)
次に、黒色の樹脂フィルムを光学多層膜12b上に貼り合わせて、光吸収層13を形成する。なお、黒色の光吸収剤を含有した樹脂を光学多層膜12b上に塗布し、塗布された樹脂を硬化して、光吸収層13を形成するようにしてもよい。
(ステップS6)
次に、光学多層膜12aの最外層表面に低屈折率の透明接着剤(EPOXY TECHNOLOGY社製EPOTEK396)を塗布し、その上に板形状の光拡散層14の凹凸の有る面とは反対面を接触面として搭載した後に当該接着剤を硬化させて光学多層膜12aと光拡散層14とを貼り合わせる接着層とする。これにより、目的とするスクリーン1が製造される。
上記製造工程において、表面エネルギーの低い基板11や光学膜12L上に塗布型光学膜用材料を均一に塗布することができる。すなわち、本発明の塗布型光学膜用材料に用いられる分散剤が微粒子に対して所定の関係を有することにより、塗布型光学膜用材料の表面張力が基板11や光学膜12Lの表面エネルギーよりも低くなり、基板11や光学膜12L上への塗布型光学膜用材料の均一な塗布を実現し、所望の光学膜12Hを形成することが可能となり、ひいては目的の反射特性を有する光学多層膜12a,12bを得ることができる。
なお、塗布型光学膜用材料の塗布方法としては、ディッピング法以外にも、グラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、ダイコーティングなど従来公知の塗布方式を用いることができることは言うまでもない。
図7に、この発明の一実施形態による投射型画像表示装置2の構成の一例を示す。図7に示すように、この投射型画像表示装置2は、主として、第1の光源21、マイクロレンズアレイ22、第2の光源41、マイクロレンズアレイ42、ダイクロイックミラー23、マイクロレンズアレイ24、PSコンバータ25、コンデンサレンズ26、ダイクロイックミラー27、コンデンサレンズ26、ミラー29、コンデンサレンズ33、ダイクロイックミラー34、リレーレンズ35、ミラー36、リレーレンズ37、ミラー38、コンデンサレンズ30B,30G,30R、偏光板31B,31G,31R、液晶パネル(LCD;Liquid Crystal Display)32B,32G,32R、偏光板45B,45G,45R、クロスビームコンバイナープリズム39および投射レンズ40から構成される。
第1の光源21は、三原色のうち、青および緑の色成分を有する光を出射する光源であり、高圧水銀ランプである。この高圧水銀ランプの水銀蒸気の圧力は、例えば100気圧程度以下の値である。ここでは、第1の光源21が高圧水銀ランプの場合について説明するが、第1の光源21はこの例に限られるものでないことは言うまでもない。
図8Aに、第1の光源21の分光特性の一例を示す。図8Bに、第1の光源21から出射される光のうち、画像表示に用いる光の波長帯域を示す。図8Cに、第2の光源41として赤色半導体レーザ(波長650nm)を用いた場合における第2の光源41の分光特性の一例を示す。
図8Aに示すように、第1の光源21である高圧水銀ランプから出射される光には、青および緑の成分が含まれているのに対して、赤の色成分は含まれていない。そこで、この一実施形態による投射型画像表示装置2では、青および緑の色成分として、図8Bに破線で示した波長帯域の光を用い、更に、赤の色成分としては、図8Cに破線で示した波長帯域の光を用いる。
第2の光源41は、この第2の光源41から出射された光の光路と、第1の光源21から出射された光の光路とが直角に交わるように配置されている。第2の光源41は、赤色光を出射する光源であり、好ましくは、狭い波長帯域を有する赤色光を出射する光源であり、例えば、赤色光を出射する1または2以上の赤色半導体レーザまたは赤色発光ダイオード(以下、赤色LED)からなる。第2の光源41が2以上の赤色半導体レーザまたは赤色LEDからなる場合には、これらはマトリックス状または同心円状に配置される。なお、第2の光源41を構成する赤色半導体レーザまたは赤色発光ダイオードの個数は、出射光の波長および出力に応じて選択され、例えば、波長670nm、出力500mWを有する半導体レーザを用いる場合には、第2の光源41は9個の赤色半導体レーザにより構成される。第2の光源41から出射される光の波長は、好適には640nm〜690nmの範囲から選ばれ、より好適には650nm〜670nmの範囲から選ばれ、例えば650nmに選ばれる。なお、半導体レーザの汎用性を考慮した場合には、第2の光源41から出射される光の波長を、650nmに選択することが好ましい。
図9に、第2の光源41として赤色半導体レーザを用いた場合における投射型画像表示装置2の分光特性の一例を示す。図10に、第2の光源41として赤色LEDを用いた場合における投射型画像表示装置2の分光特性の一例を示す。なお、図9および図10では、実線は投射型画像表示装置2の分光特性を示し、破線はスクリーン1の反射波長特性を示す。図9および図10に示すように、第1の光源21から出射される青および緑の色成分の波長帯域と、第2の光源41から出射される赤色光の波長帯域とは、スクリーン1の反射波長特性に応じて選択されている。スクリーン1において反射強度が高くなる3原色の波長帯域に略一致するように、第1の光源21および第2の光源41の波長帯域を選択することが好ましい。
なお、第2の光源41としては高出力の赤色LEDを用いることが好ましい。この場合、第2の光源41として赤色半導体レーザを用いるよりも、スペックルノイズの低減機構、および安全性の確保等を容易にすることができる。
マイクロレンズアレイ22は、第1の光源21の出射部付近に設けられている。マイクロレンズアレイ42は、第2の光源41の出射部付近に設けられている。マイクロレンズアレイ24は、第2の光源41から直進する光路上に設けられている。マイクロレンズアレイ22および24により、輝度分布を均一にするビームホモジナイザーが構成される。また、マイクロレンズアレイ42および24により、輝度分布を均一にするビームホモジナイザーが構成される。なお、ここでは、図示を省略するが、第1の光源21とマイクロレンズアレイ22との間には、表示画像に不必要な赤外成分と紫外成分とを取り除くためのフィルタが備えられている。
ダイクロイックミラー23は、平板状の形状を有し、第1の光源21の光路と第2の光源41の光路とが交差する位置に配置されている。ダイクロイックミラー23の一主面と、第1の光源21の光路とは、例えば45度程度の角度を成す。このダイクロイックミラー23は、第1の光源21から出射された光をマイクロレンズアレイ24に向けて反射し、第2の光源41から出射された光を透過して、マイクロレンズアレイ24に入射させる。すなわち、ダイクロイックミラー23は、第1の光源21から出射された光と、第2の光源41から出射された光とを合成して、マイクロレンズアレイ24に向けて出射する。
PSコンバータ25およびコンデンサレンズ26は、第2の光源41から直進する光路上に配置されている。PSコンバータ25は、マイクロレンズアレイ24を介してダイクロイックミラー23から入射した光を、所定の偏光方向の光に変換し(例えば、P偏向の光をS偏向の光に変換し)、コンデンサレンズ26を介してダイクロイックミラー27に入射させる。
ダイクロイックミラー27は、平板状の形状を有し、第2の光源41から直進する光路上に、コンデンサレンズ26を介して入射する光のうち青の色成分を有する光のみをミラー29に向けて反射し、それ以外の赤および緑の色成分を有する光をダイクロイックミラー34に向けて透過するように配置されている。このダイクロイックミラー27の一主面と、第2の光源41から直進する光路とは、例えば45度程度の角度を成す。
コンデンサレンズ28は、例えば凹レンズであり、ダイクロイックミラー27により反射された青色光の光路上に配置されている。ミラー29は、平板状の形状を有し、ダイクロイックミラー27により反射された青色光の光路上に、コンデンサレンズ28を介して入射する青色光をクロスビームコンバイナープリズム39の方向に向けて反射するように配置されている。ミラー29の一主面と、ダイクロイックミラー27により反射された青色光の光路とは、例えば45度程度の角度を成す。
コンデンサレンズ30B、偏光板31B、液晶パネル32B、偏光板45Bは、ミラー29により反射された青色光の光路上に配置されている。偏光板31Bは、ミラー29からコンデンサレンズ30Bを介して入射する青色光を偏光し、液晶パネル32Bに出射する。液晶パネル32Bは、制御部(図示省略)により制御され、偏光板31Bから出射された青色光を空間変調して偏光板45Bに出射する。偏光板45Bは、液晶パネル32Bにより空間変調された青色光を変調し、クロスビームコンバイナープリズム39に出射する。
コンデンサレンズ33は、例えば凹レンズであり、第2の光源41から直進する光路上に配置される。ダイクロイックミラー34は、平板状の形状を有し、第2の光源41から直進する光路上に、ダイクロイックミラー27を透過した光のうち、緑の色成分を有する光のみをクロスビームコンバイナープリズム39に向けて反射し、それ以外の赤の色成分を有する光をミラー36に向けて透過するように、配置されている。ダイクロイックミラー34の一主面と、第2の光源41から直進する光路とは、例えば45度程度の角度を成す。
コンデンサレンズ30G、偏光板31G、液晶パネル32Gおよび偏光板45Gは、ダイクロイックミラー34により反射された緑色光の光路上に配置されている。偏光板31Gは、ダイクロイックミラー34からコンデンサレンズ30Gを介して入射する緑色光を偏光し、液晶パネル32Gに出射する。液晶パネル32Gは、制御部(図示省略)により制御され、偏光板31Gから出射された緑色光を空間変調して偏光板45Gに出射する。偏光板45Gは、液晶パネル32Gにより空間変調された緑色光を変調し、クロスビームコンバイナープリズム39に出射する。
リレーレンズ35は、例えば凸レンズであり、第2の光源41から直進する光路上に配置されている。このリレーレンズ35は、見かけ上の光路差をなくすためのものである。ミラー36は、平板状の形状を有し、リレーレンズ35を介してダイクロイックミラー34から入射する赤色光をミラー38に向けて反射するように配置されている。ミラー36の一主面と、第2の光源41から直進する光路とは、例えば45度程度の角度を成す。リレーレンズ37は、例えば凸レンズであり、ミラー36により反射された赤色光の光路上に配置されている。
ミラー38は、平板状の形状を有し、ミラー36からリレーレンズ37を介して入射する赤色光を、クロスビームコンバイナープリズム39の方向に向けて反射するように配置されている。ミラー38の一主面と、ミラー36により導かれる赤色光の光路とは、例えば45度程度の角度を成す。
コンデンサレンズ30R、偏光板31R、液晶パネル32R、偏光板45Rは、ミラー38により反射された赤色光の光路上に配置されている。偏光板31Rは、ミラー38からコンデンサレンズ30Rを介して入射する赤色光を偏光し、液晶パネル32Rに出射する。液晶パネル32Rは、制御部(図示省略)により制御され、偏光板31Rから出射された赤色光を空間変調して偏光板45Rに出射する。偏光板45Rは、液晶パネル32Rにより空間変調された赤色光を変調し、クロスビームコンバイナープリズム39に出射する。
クロスビームコンバイナープリズム39は、液晶パネル32B,32G,32Rから入射する3色の光を合成して、白色の光にして投射レンズ40に出射する。投射レンズ40は、クロスビームコンバイナープリズム39から入射する光を、スクリーン1に対して投射する。
次に、上述のように構成された投射型画像表示装置2の動作について説明する。
第1の光源21から出射された光は、マイクロレンズアレイ22を透過し、ダイクロイックミラー23において反射され、マイクロレンズアレイ24に入射する。一方、第2の光源41から出射された光は、マイクロレンズアレイ42を透過し、ダイクロイックミラー23を透過し、マイクロレンズアレイ24に入射する。
マイクロレンズアレイ24に入射した光は、マイクロレンズアレイ24を透過し、PSコンバータ25において所定の偏光方向の偏光波(例えばP偏光波)に変換されて、コンデンサレンズ26を介してダイクロイックミラー27に導かれる。
そして、ダイクロイックミラー27に導かれた光のうち、青の色成分を有する光のみが、ダイクロイックミラー27において反射され、コンデンサレンズ28を介してミラー29に導かれる。ミラー29に導かれた青色光は、ミラー29において反射され、コンデンサレンズ30B、偏光板31B、液晶パネル32Bおよび偏光板45Bを介してクロスビームコンバイナープリズム39に導かれる。一方、緑および赤の色成分を有する光は、ダイクロイックミラー27を透過し、コンデンサレンズ33を介してダイクロイックミラー34に入射する。
ダイクロイックミラー34に入射した光のうち緑の色成分を有する光のみが、ダイクロイックミラー34において反射されて、コンデンサレンズ30G、偏光板31G、液晶パネル32Gおよび偏光板45Gを介してクロスビームコンバイナープリズム39に導かれる。一方、赤の色成分を有する光は、ダイクロイックミラー34を透過し、リレーレンズ35を介してミラー36に入射する。
ミラー36に入射する赤色光は、ミラー36おいて反射され、リレーレンズ37を介してミラー38に導かれる。ミラー38に導かれた光は、ミラー38において反射され、コンデンサレンズ30R、偏光板31R、液晶パネル32Rおよび偏光板45Rを介してクロスビームコンバイナープリズム39に導かれる。
そして、クロスビームコンバイナープリズム39に導かれた各色の光は、クロスビームコンバイナープリズム39において合成され、投射レンズ40を介してスクリーン1に投射される。
この発明の一実施形態によれば、以下の利点を得ることができる。
第1の光源21が三原色のうち青および緑の色成分を有する光を出射し、第2の光源41が赤色光を出射し、ダイクロイックミラー23が第1の光源21から出射された光と、第2の光源41から出射された光とを合成するため、第1の光源21から出射される光に欠けている赤の色成分を、第2の光源41から出射される赤色光により補うことができ、これにより、スクリーン1の波長選択性の効果を向上させることができる、という利点を得ることができる。すなわち、表示画像のコントラストを高くすることができる、また、赤色の色再現域を拡げることができる、という利点を得ることができる。
また、波長帯域が狭く、且つ、十分な出射光量を有する、赤色半導体レーザまたは赤色LEDなどを第2の光源41として用いるため、光源として超高圧水銀ランプのみを備えた従来の投射型画像表示システムに比して、スクリーン1の波長選択性の効果を向上することができ、これにより、より高コントラストの画像表示を実現することができる、という利点を得ることができる。
また、波長帯域が狭く、且つ、十分な出射光量を有する、赤色半導体レーザまたは赤色LEDなどを第2の光源41として用いるため、投射型画像表示装置2本体における赤色の色純度を上げることができ、更に、波長選択性を有するスクリーン1と組み合わせることによって、より色再現性の高い画像表示を実現することができる、という利点を得ることができる。
また、赤色半導体レーザまたは赤色LEDなどを第2の光源41として用いるため、スクリーン1にて反射される赤色光の反射波長に合わせて、第2の光源41を設計することができる。これとは反対に、効率の良く、且つ、安価である赤色半導体レーザまたは赤色LEDに合わせて、スクリーン1を設計することもできる。これにより、投射型画像表示システムの設計の自由度を増大することができる、という利点を得ることができる。
また、高圧水銀ランプなどである第1の光源21において不足している赤色光を、赤色半導体レーザあるいは赤色LEDにより補うことができ、これにより、色バランスをとった後のランプの光利用効率を増加できる、という利点を得ることができる。
また、赤色光の光量を、第1の光源21と独立して調整することができ、これにより、ランプの光利用効率を容易に最適化することができる、という利点を有する。
また、赤色スペクトルの量を、第1の光源21のスペクトルと独立に調整でき、これにより、第1の光源21の緑および青のスペクトルを最適に利用することができる、という利点を得ることができる。また、色バランスをとった後のランプの利用効率を上げることができ、これにより、冷却機構を簡略化でき、結果として、冷却ファンノイズを低減することができる、という利点を得ることができる。
また、赤色レーザおよび赤色LEDは、波長の異なる数種類のものが市販されているので、スクリーン1の設計自由度を容易に増大させることができる。また、効率の良く、且つ安価な赤色半導体レーザあるいは赤色LEDに応じたスクリーン設計を行うこともできる。
また、投射型画像表示装置2は、ブラッグ反射による波長選択性を持たせたスクリーン1との組み合わせにおいて、より明白な効果を示すことができるため、スクリーン1本体の販売を促進することができる。また、スクリーン1と投射型画像表示装置2とを組み合わせたシステム商品として、従来のプロジェクタシステムと異なる新たな販売経路、新たな購買層を開拓できる。
投射型画像表示システムの実施例について説明する。
実施例
9個の半導体レーザ(波長670nm、出力500mW)を3×3のマトリックス状に配置して、第2の光源41を構成した。また、ダイクロイックミラー23,27,34として、それぞれ、図11A、図11B、図11Cに示す分光特性を有するダイクロイックミラーを用いた。なお、図11A、図11B、図11Cにおいて、ダイクロイックミラー23,27,34の一主面に対して直角に入射する光の透過率を実線により示し、ダイクロイックミラー23,27,34の一主面に対して45度の角度を成して入射する光の透過率を破線により示す。
従来例
また、実施例と比較するために、従来例を作成した。この従来例は、上述の実施例において、第2の光源41を省略し、第1の光源21として120Wの出力を有する超高圧水銀ランプ(Philips社製)を備えた以外のこのとは、上述の実施例と同様である。
そして、上述のように構成された実施例および従来例のCIE1976UCS色度図(u’v’色度図)を作成した。図12に、CIE1976UCS色度図を示す。なお、図12には、参考のために、HDTV(High Definition Television)の色再現域も示した。
図12より、実施例は、従来例に比して、赤色近傍の色再現域を拡げることができ、これにより、色再現域を約1.5倍に拡大できることが分かる。したがって、実施例では、従来例に比して、夕焼けおよび紅葉などのような赤色の画像を綺麗に表現できることが分かる。
次に、この発明の他の実施形態について説明する。上述した一実施形態においては、第2の光源41から出射された赤色光と、第1の光源21から出射された光とをダイクロイックミラー23にて合成する場合について示したが、この他の実施形態では、第2の光源41から出射された赤色光をクロスビームコンバイナープリズム39に直接入射する場合について示す。
図13に、この発明の他の実施形態による投射型画像表示装置2の構成の一例を示す。図13に示すように、第2の光源41は、コンデンサレンズ30R、偏光板31R、液晶パネル32Rおよび偏光板45Rを介して、赤色光をクロスビームコンバイナープリズム39に入射可能な位置に配置されている。ミラー43は、第1の光源21から出射された光をマイクロレンズアレイ24に向けて反射する位置に配置されている。ミラー44は、ダイクロイックミラー27を通過した緑色光をクロスビームコンバイナープリズム39に向けて反射する位置に配置されている。
また、マイクロレンズアレイ46および47からなるビームホモジナイザーが、第2の光源41とコンデンサレンズ30Rとの間に配置される。このビームホモジナイザーにより第2の光源41から出射された赤色光の輝度分布が均一にされる。なお、液晶パネル32Rと第2の光源41との距離に応じて、リレーレンズを第2の光源41とコンデンサレンズ30Rとの間に適宜備えるようにしてもよい。また、液晶パネル32Rを均一に照射する光学系を第2の光源41とコンデンサレンズ30Rとの間に適宜備えるようにしてもよい。これ以外のことは、上述の一実施形態と略同様であるので説明を省略する。
この発明の他の実施形態によれば、上述した一実施形態において得られる利点以外に、以下の利点を得ることができる。
第2の光源41から出射された赤色光をクロスビームコンバイナープリズム39に直接入射するため、ダイクロイックミラーなどにより赤色光を分離する処理を省略することができ、これにより、投射型画像表示装置2の構成をより簡素化することができる、という利点を得ることができる。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
また、上述した実施形態において、第1の光源21として、超高圧水銀ランプを用いてもよい。また、上述した実施形態において、第2の光源41を、赤色半導体レーザおよび赤色LEDを組み合わせて構成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、波長選択性を有するスクリーン1と、このスクリーン1の波長選択性に応じた光を出射する投射型画像表示装置2とからなる投射型画像表示システム対して、この発明を適用する例について示したが、この発明はこの例に限定されるものではない。すなわち、従来のスクリーン(波長選択性を有していないスクリーン)と、このスクリーンに対して画像を投射する投射型画像表示装置とからなる投射型画像表示システムに対して、この発明を適用可能であることは言うまでもない。この場合、色バランスを取る際に、赤色が律速になることを防止することができ、赤色の色純度を良好にすることができる、という利点を得ることができる。
また、上述した一実施形態においては、スクリーン1が、図3に示すように、基板11の両主面に同じ構成の光学多層膜12a,12bが形成され、そのうち一方の光学多層膜12aの最外層表面に光拡散層14が形成され、他方の光学多層膜12bの最外層表面に光吸収層13が形成された構成を有する場合を例として示したが、スクリーン1の構成はこの例に限られるものではない。例えば、基板11の両主面のうちのどちらか一方にのみ光学多層膜を設ける構成にしてもよい。このスクリーン1でも、投射型画像表示装置2からの特定波長の光を反射し、外光などのそれ以外の波長領域の入射光を透過・吸収することによりスクリーン1上の黒レベルを下げて高コントラストを達成することが可能である。
この発明の一実施形態による投射型画像表示システムの構成の一例を示す略線図である。 図2Aは、人間の視覚特性(視認波長特性)を模式的に示すグラフ、図2Bは、投射型画像表示装置2の再現波特性を模式的に示すグラフ、図2Cは、スクリーン1の反射波長特性を模式的に示すグラフ、図2Dは、周辺光発生器3から出射される周辺光の波長特性を模式的に示すグラフである。 この発明の一実施形態によるスクリーンの構成の一例を示す断面図である。 この発明の一実施形態によるスクリーンの反射波特性の一例を示すグラフである。 蛍光灯の波長特性を示すグラフである。 この発明の一実施形態によるスクリーンの製造方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の一実施形態による投射型画像表示装置の構成の一例を示す略線図である。 図8Aは、この発明の一実施形態による投射型画像表示装置に備えられた第1の光源の分光特性の一例を示すグラフ、図8Bは、第1の光源から出射される光のうち、画像表示に用いる光の波長帯域の一例を示すグラフ、図8Cは、この発明の一実施形態による投射型画像表示装置に備えられた第2の光源の分光特性の一例を示すグラフである。 この発明の一実施形態による投射型画像表示装置の分光特性の一例を示すグラフである。 この発明の一実施形態による投射型画像表示装置の分光特性の一例を示すグラフである。 図11Aは、実施例のダイクロイックミラー23の特性を示すグラフ、図11Bは、実施例のダイクロイックミラー27の特性を示すグラフ、図11Cは、実施例のダイクロイックミラー34の特性を示すグラフである。 実施例のCIE1976UCS色度図である。 この発明の他の実施形態による投射型画像表示装置の構成の一例を示す略線図である。 図14Aは、3MPaの水銀蒸気圧における分光分布を示すグラフ、図14Bは、15MPaの水銀蒸気圧における分光分布を示すグラフ、図14Cは、22MPaの水銀蒸気圧における分光分布を示すグラフである。 超高圧水銀ランプを備えた従来のプロジェクタの構成を示す略線図である。 光源として用いられる超高圧水銀ランプの分光特性を示すグラフである。 図17Aは、ダイクロイックミラーにより分離された青色光の分光特性を示すグラフ、図17Bは、ダイクロイックミラーにより分離された緑色光の分光特性を示すグラフ、図17Cは、ダイクロイックミラーにより分離された赤色光の分光特性を示すグラフである。
符号の説明
1・・・スクリーン、2・・・投射型画像表示装置、3・・・周辺光発生器、21・・・第1の光源、22,24,42,46,47・・・マイクロレンズアレイ、25・・・PSコンバータ、23,27,34・・・ダイクロイックミラー、29,36,38・・・ミラー、26,28,33,30B,30G,30R・・・コンデンサレンズ、31B,31G,31R,45B,45G,45R・・・偏光板、32B,32G,32R・・・液晶パネル、35,37・・・リレーレンズ、39・・・クロスビームコンバイナープリズム、40・・・投射レンズ、41・・・第2の光源

Claims (8)

  1. スクリーンと、上記スクリーンに画像を投射する投射型画像表示装置とを備える投射型画像表示システムにおいて、
    スクリーンが、
    少なくとも可視光域の光を吸収する光吸収層と、
    上記光吸収層上に設けられ、青色、緑色および赤色の光を選択的に反射する光学多層膜と
    を備え、
    投射型画像表示装置が、
    三原色のうち、青および緑の色成分を有する光を出射する第1の光源と、
    赤色光を出射する第2の光源と、
    上記第1の光源から出射された光と、上記第2の光源から出射された光とを合成する合成手段と
    を備え、
    上記第1の光源が、水銀蒸気圧100気圧以下の水銀ランプであり、
    上記第2の光源が、狭い波長帯域を有する赤色光を出射する光源であり、
    上記第1の光源から出射される青および緑の色成分に対応する波長帯域と、上記第2の光源から出射される赤色光の波長帯域とが、上記スクリーンの反射波長特性に応じて選択されていることを特徴とする投射型画像表示システム。
  2. 上記第2の光源が、1または2以上の赤色半導体レーザまたは赤色発光ダイオードからなることを特徴とする請求項1記載の投射型画像表示システム。
  3. 上記水銀ランプは、赤色成分を有していない水銀ランプであることを特徴とする請求項1記載の投射型画像表示システム。
  4. 上記スクリーンは、ブラッ反射による波長選択性を有するスクリーンであることを特徴とする請求項1記載の投射型画像表示システム。
  5. スクリーンと、上記スクリーンに画像を投射する投射型画像表示装置とを備える投射型画像表示システムにおいて、
    スクリーンが、
    少なくとも可視光域の光を吸収する光吸収層と、
    上記光吸収層上に設けられ、青色、緑色および赤色の光を選択的に反射する光学多層膜と
    を備え、
    投射型画像表示装置が、
    三原色のうち、青および緑の色成分を有する光を出射する第1の光源と、
    赤色光を出射する第2の光源と、
    上記第1の光源から出射された光を青色光および緑色光に分離する分離手段と、
    上記分離手段により分離された青色光および緑色光と、上記第2の光源から出射された赤色光とを変調する変調手段と、
    上記変調手段により変調された青色光、緑色光および赤色光を合成する合成手段と
    を備え、
    上記第1の光源が、水銀蒸気圧100気圧以下の水銀ランプであり、
    上記第2の光源が、狭い波長帯域を有する赤色光を出射する光源であり、
    上記第1の光源から出射される青および緑の色成分に対応する波長帯域と、上記第2の光源から出射される赤色光の波長帯域とが、上記スクリーンの反射波長特性に応じて選択されていることを特徴とする投射型画像表示システム。
  6. 上記第2の光源が、1または2以上の赤色半導体レーザまたは赤色発光ダイオードからなることを特徴とする請求項5記載の投射型画像表示システム。
  7. 上記水銀ランプは、赤色成分を有していない水銀ランプであることを特徴とする請求項5記載の投射型画像表示システム。
  8. 上記スクリーンは、ブラッ反射による波長選択性を有するスクリーンであることを特徴とする請求項5記載の投射型画像表示システム。
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