JP2006047608A - 光拡散シート及びその製造方法、並びにスクリーン - Google Patents

光拡散シート及びその製造方法、並びにスクリーン Download PDF

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Abstract

【課題】欠陥による無拡散反射や透過がなく、簡便に拡散性能を調整することが可能な光拡散シート、及び該光拡散シートを同一の製造装置を用いて製造可能な光拡散シートの製造方法、並びにその光拡散シートを用いたスクリーンを提供する。
【解決手段】表面に凹凸を有する光拡散層10a,10bのように二層以上が支持体11上に積層されてなり、凹凸欠損部位dを改善することを特徴とする光拡散シート10を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光拡散シート及びその製造方法、並びにその光拡散シートを用いたスクリーンに関するものである。
近年、液晶ディスプレー、プラズマディスプレー、前面・背面投射ディスプレーなどの大画面表示装置が注目されており、業務用途のみならず一般家庭にも普及が進んでいる。中でも投射型表示装置は比較的低価格に大画面の表示装置が得られるため注目されている。
投射型表示装置の映写方法は、光源から出力された光を、例えば透過形の液晶パネル、リキッド・クリスタル・オン・シリコン(LCOS:Liquid Crystal on Silicon)、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD:Digital Micromirror Divece)、グレーティング・ライト・バルブ(GLV:Grating Light Valve)等の素子によって光変調して画像光を形成し、この画像光を反射鏡、レンズ等の光学系を通して出射しスクリーン上に映写するものである。
この投射用スクリーンには大別して、スクリーンの表側から投影光を照射して当該投影光のスクリーンでの反射光を見る前面投射用スクリーンと、スクリーンの裏側から投影光を照射してスクリーンを透過した光をスクリーンの表側から見る背面投射用スクリーンとがある。いずれの方式のスクリーンにおいても視認性の良好な広視野角のスクリーンであることが要求される。
そのため、いずれの方式においても一般にスクリーン表面に光を散乱させる光拡散シートが設けられており、この光拡散シートにより画像光が均一にしかも画面の有効領域全体へ拡散射出されるようになる。
光拡散シートとしては、大別すると等方性拡散シートと異方性拡散シートが知られているが、入射光量は一定であるため、必要な方向にのみ光を拡散する事で輝度を向上する事が可能な異方性拡散シートが注目されている。特に映写スクリーンとして使用される場合には、垂直方向の視野より水平方向の視野が重要であるため水平方向に強い拡散能を有する異方性拡散シートの開発が進められている。
この異方性光拡散シートの製法としては、従来からコヒーレント光束を粗面に照射した際に生成されるスペックルパターンを感光性樹脂に形成する方法(例えば、特許文献1,2参照。)、マスクを作成し感光性樹脂に焼き付ける方法、あるいは金属、樹脂などの金型母材表面を直接機械加工により切削して微小な凹凸を形成した金型とし、この金型から紫外線硬化樹脂などを用いて形状転写する方法などがあった。
また、樹脂粒子を樹脂バインダーに分散させたものを透明基板に塗布することにより製造する方法、あるいはサンドブラスト加工により金型母材表面に凹凸を形成した金型を作製し、この金型から紫外線硬化樹脂などを用いて形状転写する方法などがあった。
特開昭53−51755号公報 特開2001−100621号公報
しかしながら、このように金型から形状を転写する方法によると、特定の拡散特性を持つ光拡散シートを安価に大量生産することは可能であるが、スクリーンとして要求される拡散性能はその表示装置が設置される空間配置や周辺輝度によって異なるため、様々な拡散性能を持つ光拡散シートが必要であり、それぞれの特性に対応した金型を含めた製造装置をその都度準備しなければならなかった。
また、その都度金型を準備することについては、金型の製造方法ごとに問題があった。例えば、スペックル干渉光やマスク形状を感光性樹脂に焼き付ける方法においては、複数の光拡散シートを作成したい場合、その感光性樹脂を元にした複製用の金型を作成することとなるが、感光性樹脂の露光が1m当たり数時間〜数日と多大な露光時間を要していた。また、露光後の工程として感光性樹脂の樹脂による複製作成、導電化処理、電鋳等の工程が必要となり、光拡散シート用金型製造の時間とコストが多大にかかっていた。
また、金型母材の表面を機械的に切削して製造する方法においては、その切削精度がまだ確立されておらず、切削途中での工具の破損、多大な切削時間、加工設備が大きくなってしまう等が問題であった。
一方、サンドブラスト加工により金型を製造する方法によれば、金型製造の時間やコストはかからないが、それぞれの特性に応じた製造装置が必要になるという問題は依然として解決されていない。
また、金型から形状転写して作製される光拡散シートにおいて、表面の凹凸の一部が欠損する場合があり、その部位では光の反射や透過が無拡散の状態で起こる。そのため、この光拡散シートを用いてスクリーンを形成した場合には、この欠損部位のみ強い反射や透過が起こるため、非常に眩しく、またレーザーのように出力の高い光源を使用している場合は危険であるという問題点もあった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、欠陥による無拡散反射や透過がなく、簡便に拡散性能を調整することが可能な光拡散シート、及び該光拡散シートを同一の製造装置を用いて製造可能な光拡散シートの製造方法、並びにその光拡散シートを用いたスクリーンを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、表面に凹凸を有する光拡散層の二層以上が支持体上に積層されてなることを特徴とする光拡散シートである(請求項1)。
ここで、前記光拡散層の複数は、同一の凹凸形状をもつことが好ましい。
また、隣接する前記光拡散層の屈折率が異なることが好ましい。
また、高屈折率の光拡散層と、それよりも低屈折率の光拡散層とが交互に積層されたものであることが好ましい。
この場合、前記光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさにより、拡散角が調整されてなるとよい。この積層数は3以上であることが好ましい。
また、最外層の光拡散層を低屈折率層とするとよく、あるいは最外層の光拡散層を高屈折率層とするとよい。
さらに前記隣接する光拡散層間の屈折率差がすべて0.07以上であることが好適である。
前記課題を解決するために提供する本発明は、光を透過して拡散放射する機能を有する基材と、該基材上に設けられた表面に凹凸を有する光拡散層とからなることを特徴とする光拡散シートである(請求項9)。
ここで、前記光拡散層の二層以上が前記基材上に積層されてなることが好ましい。
前記課題を解決するために提供する本発明は、金型表面の凹凸形状を転写させて表面に凹凸を有する光拡散層を形成する工程を2回以上繰り返して、前記光拡散層の二層以上を支持体上に積層することを特徴とする光拡散シートの製造方法である(請求項11)。
ここで、同一の金型を用いて前記光拡散層を積層することが好ましい。
また、高屈折率の光学材料と、それよりも低屈折率の光学材料とを交互に用いて、前記光拡散層を形成し積層することが好ましい。
その際、前記光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさにより、拡散角を調整することが好適である。
前記課題を解決するために提供する本発明は、支持体上に、反射層と、請求項1〜10のいずれか一に記載の光拡散シートとを順次備えたことを特徴とするスクリーンである(請求項15)。
前記課題を解決するために提供する本発明は、透明支持体上に請求項1〜10のいずれか一に記載の光拡散シートを備え、前記透明支持体の光拡散シートが設けられた面とは反対面側からの投射光を該光拡散シートから拡散して放射することを特徴とするスクリーンである(請求項16)。
本発明の光拡散シートによれば、無拡散反射や透過による眩しさを防ぐことができるだけでなく、簡便に拡散性能(拡散角)を調整することが可能になる。
本発明の光拡散シートの製造方法によれば、簡便に無拡散反射や透過による眩しさを防ぐことができ、拡散性能(拡散角)を調整することが可能になる。また、1つの金型により拡散性能(拡散角)の調整ができるため、さまざまな用途への対応が容易に可能である。
本発明のスクリーンによれば、光拡散シートにおける表面凹凸の欠損部位が改善されており、無拡散反射のない正常な画像を見ることができる。さらに、均一で高い輝度の画像を見ることができ、画像光が特定の視野内に指向せしめるように制御することも可能である。とくに、スクリーンが設置される部屋のサイズや明るさによって要求される視野角や明るさが異なるが、本発明を適用することにより、安価で欠陥の無い多様な光拡散シートにより対応することが可能である。
表面粗さを利用した光拡散シートの拡散特性を決めている要因は表面形状と屈折率である。そのため、同一の表面形状を持つ金型から多種の拡散能を持つ光拡散シートを製造するためには、拡散シートの屈折率を変える必要があるが、単純に拡散シートの屈折率を変えただけではその拡散性能の調整範囲は限られており、多様な要求に応える事ができなかった。
また発明者らは、本発明の光拡散シートを検討する過程で、図1に示すように透明支持体91上に形成した従来の光拡散シートを2セット用いて積み重ねることを検討した。その結果、表面凹凸の欠損部位による無拡散光反射や透過を低減させたり、拡散角を変化させたりすることは可能であったが、第一の拡散シートと第二の拡散シートの間に空間が存在するため、第一の拡散シートで拡散された映像光が更に第二の拡散シートで拡散され、表示装置として用いた場合には映像がぼけ、高精細な画像が得られないという問題があった。
そこで発明者らは異なる屈折率をもつ光拡散シートを積層する事で広範囲な拡散能を有する光拡散シートを形成可能なことを見出し、鋭意検討を行い、本発明を成すに至った。
以下に、本発明に係る光拡散シートの実施の形態について説明する。
図2は、本発明に係る光拡散シートの第1の実施の形態の構成を示す断面図である。
図2に示すように、光拡散シート10は、表面に凹凸を有する光拡散層10a,10bが支持体11上に積層されてなるものである。
ここで、光拡散層10a,10bは、その表面形状が、円形、矩形あるいは多角形等による凹凸状態によって制御された光学膜である。また、表面の凹凸は、金型に形成された微細な凹凸形状を光学材料表面に転写させることにより形成すればよく、例えば、このような金型をプレス加工により熱成形のプラスチックフィルムに型押しするなどして形成すればよい。
あるいは、この金型へ放射線硬化樹脂を塗布硬化して脱型することで所望の凹凸を有する光拡散層を得ることができる。ここで使用する放射線硬化型樹脂は、光学的透明性を有するものが好ましく、例えば、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、シリコーン樹脂等各種の樹脂が用いればよいが、特に限定されるものではない。屈折率を調整するために微粒子を含んだ熱成型性プラスチックや放射線硬化型樹脂を用いてもよい。なお、光拡散層10a,10bの膜厚は表面の凹凸が確保できる厚みであればよく、2μm以上であることが好ましい。
また、光拡散層10a,10bは、バインダー並びにビーズを含むビーズ層として表面凹凸を形成してもよい。
ビーズとしては、プラスチックビーズ(例えば、アクリルビーズ、ポリスチレンビーズ、ポリカーボネートビーズ)、ガラスビーズ等がある。ビーズの粒径は、特に限定されるものではないが、光の反射効率などを考慮すれば、1〜100μm程度のもので、好ましくは、粒度の異なるビーズを混在させて用いる。また、ビーズの色としては、反射効率の観点からして白色が好ましく、この場合の着色材としては、白色無機顔料、例えば、酸化チタン、タルク、酸化亜鉛等が使用できるが、最終調製品の反射効率を考慮すれば、二酸化チタンが特に好ましい。なお、透明ビーズと着色ビーズを混合して使用する場合、両者の混合比は、光線の反射効果を考慮すれば、重量比で1:99〜99:1の範囲が好ましい。
バインダーとしては、例えば、アクリルコポリマー樹脂あるいはウレタン樹脂等の合成樹脂が使用できる。なお、ビーズとバインダーとの配合比は、光反射効果などを考慮して、バインダー100重量部に対して、ビーズ5〜95重量部の範囲が好ましい。
なお、上記基材フィルム、バインダー及びビーズに、難燃化性能を付与する目的で、難燃剤、例えば、トリフェニルホスフェート、ポリクレジルホスフェートなどをさらに配合することも可能である。
また、ビーズ層内におけるビーズの配置態様としては、光拡散効果などを考慮すれば、バインダーに埋設されたビーズとバインダーに部分的に埋設されたビーズを混在させて用いること、ならびに、ビーズを基材フィルム表面に分散あるいは基材フィルム表面をほぼ被うように分布させる態様が好ましい。
光拡散層10a,10bの積層数としては、2以上であればとくに制限はないが、積層数2でも表面凹凸欠損部位を埋めて眩しさを低減する効果がある。要求される眩しさ低減効果に応じて積層数を決めればよい。
また、光拡散層10a,10bの形成に際し、同一の金型を使用して同一の表面凹凸形状とすればよい。
また、光拡散シート10は、光学素子として用いられるため、光源からの光を効率よく利用する必要があり、高い透過率を有すること好ましく、全光透過率は80%以上であることが好ましい。
上記構成により、それぞれの光拡散層10a,10bにおける表面凹凸欠損部位dが重なる確率が非常に低くなるため、無拡散反射や透過による眩しさを防ぐことができる。なお、光拡散層各層の屈折率に差がある必要はなく、同一屈折率の光拡散層を積層してもよい。
また、本発明の光拡散シートの第2の実施の形態の構成を図3に示す。
図3に示すように、光拡散シート20は、表面に凹凸を有する光拡散層20a,20b,20cが支持体21上に積層されてなるものであり、隣接する光拡散層、光拡散層20a,20bあるいは光拡散層20b,20c間の屈折率が異なることを特徴とする。また、光拡散層20a,20b,20cそれぞれの表面に微細な凹凸があることが重要であり、表面が平滑である層を積層することは本発明の効果が得られない。
これは、表面凹凸欠損部位による眩しさ低減を目的とするだけではなく、拡散角の調整を目的とするものである。
ここで、光拡散シート20は、光拡散層の各界面で屈折率差があればよい。すなわち、屈折率の異なる光拡散層として3種類以上の異なる屈折率をもつ光拡散層が積層されたものとしてもよいが、高屈折率の光拡散層と、それよりも低屈折率の光拡散層との2種類の屈折率の異なる光拡散層が交互に積層されたものであることが好ましい。例えば、光拡散層20a,20cを高屈折率の光拡散層、光拡散層20bを低屈折率の光拡散層とする。これにより、光拡散シート20の設計、製造が容易となる。
また、この場合、光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさにより、拡散角を調整することができる。このとき、光拡散層20a,20b,20cの形成に際し、同一の金型を使用して同一の表面凹凸形状とすれば、光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさによる拡散角の調整が容易となりなおよい。
光拡散層の積層数は、2以上であればよいが、3以上がより好ましく、隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさとの関係で設定すればよい。
隣接する光拡散層間の屈折率差は、すべて0.07以上であることが好ましい。
ここで、隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさは、高屈折率の光拡散層、低屈折率の光拡散層それぞれの屈折率を設定することにより決められる。光拡散層の表面の凹凸を金型表面の凹凸形状を転写させて形成する場合には、光拡散層の屈折率は該光拡散層を構成する材料により調整すればよく、従来公知の光学膜用材料を用いればよい。あるいは、以下に示すような光学膜用材料を用いてもよい。
(1)高屈折率光学膜用材料
高屈折率光学膜用材料は、微粒子と、有機溶媒と、エネルギーを吸収して硬化反応を起こす結合剤と、分散剤とを含有する。
微粒子は、成膜された後の光学膜の屈折率を調整するために添加される高屈折率材料の微粒子であり、Ti、Zr、Al、Ce、Sn、La、in、Y、Sb等の酸化物、または、In−Sn等の合金酸化物が挙げられる。なお、光触媒を抑える目的でTi酸化物にAl、Zr等の酸化物が適当量含有していてもよい。この微粒子の比表面積は55〜85m2/gが好ましく、75〜85m2/gであることがより好ましい。比表面積がこの範囲にあると、微粒子の分散処理により、光学膜用材料中における微粒子の粒度で100nm以下に抑えることが可能となり、ヘイズの非常に小さな光学膜を得ることが可能である。
上記微粒子を分散させる分散剤は、その含有量が微粒子に対し3.2〜9.6×1011mol/m2であるが、これより含有量が少ないと光学膜に十分な分散性を得ることができない。逆に、含有量が多いと、塗膜中における分散剤体積比率が上昇するために、膜屈折率が低下して屈折率の調整範囲が狭くなることから光学膜積層設計が困難となる。
上記の分散剤に含まれる親水基の極性官能基の量は、10-3〜10-1mol/gである。官能基がこれより少ない、あるいは多い場合には、微粒子の分散に対する効果が発現せず、分散性低下などにつながる。
極性官能基として、以下に示すような官能基でも凝集状態にならないため有用である。
・-SO3M、-OSO3M、-COOM、P=O(OM)2(ここで、式中Mは、水素原子あるいは、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属である。)、3級アミン、4級アンモニウム塩
・R1(R2)(R3)NHX(ここで、式中R1、R2、R3は、水素原子あるいは炭化水素基であり、Xは塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン元素イオンあるいは無機・有機イオンである。)
・-OH、-SH、-CN、エポキシ基等
極性官能基の導入部位は特に規定はない。これら分散剤は、1種単独で用いられることが可能であるが、2種以上を併用することも可能である。
また、塗膜における分散剤は、総量で上記微粒子100重量部に対して、20〜60重量部が好ましく、38〜55重量部がより好ましい。
また、分散剤親油基の重量平均分子量は110〜3000が好ましい。分子量がこの範囲よりも低いと、有機溶媒に対して十分に溶解しないなどの弊害が生じる。逆に高すぎる場合には光学膜に十分な分散性を得ることができない。なお、分散剤の分子量の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により行えばよい。
上記分散剤には、結合剤と硬化反応を起こすための官能基を有していてもよい。また、本発明の分散剤以外の結合剤を含む場合には結合基を多く有する多官能ポリマー、またはモノマーが好ましい。
また、光拡散層の膜厚を調整するために有機溶媒で希釈することも可能であり、その有機溶媒として、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、乳酸エチル、エチレングリコールアセテート等のエステル系溶媒等が用いられる。これら有機溶媒は必ずしも100%純粋である必要はなく、異性体、未反応物、分解物、酸化物、水分等の不純成分が20%以下であれば含まれていてもかまわない。また、低い表面エネルギーをもつ支持基板や光学膜上に塗布するためには、より低い表面張力をもつ溶媒を選択することが望ましく、例えばメチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール等が挙げられる。
分散剤と硬化反応する結合剤は、熱硬化性樹脂、紫外線(UV)硬化型樹脂、電子線(EB)硬化型樹脂等があげられる。熱硬化性樹脂、UV硬化型樹脂、EB硬化型樹脂の例としてはポリスチレン樹脂、スチレン共重合体、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。その他の環状(芳香族、複素環式、脂環式等)基を有するポリマーでもよい。また、炭素鎖中にフッ素、シラノール基の入った樹脂でも構わない。
上記樹脂を硬化反応させる方法は放射線または熱いずれでもよいが、紫外線照射により樹脂の硬化反応を行う場合には、重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエート等のパーオキシド系開始剤が挙げられる。これらの開始剤の使用量は、重合性単量体合計100重量部あたり0.2〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部とする。
上記高屈折率光学膜用材料は放射線または熱によって硬化反応が促進され高屈折率タイプの光学膜となる。
(2)低屈折率光学膜用材料
低屈折率光学膜用材料は、低い屈折率を持つ層の材料として設計される。含フッ素系樹脂、シリカ、中空微粒子等が挙げられ、1.45以下の屈折率を持つ膜が特に好ましい。
含フッ素系樹脂に関しては、主鎖がフッ素変性されたポリマーには、例えば、パーフルオロ主鎖型パーフルオロポリエーテル、パーフルオロ側鎖型パーフルオロポリエーテル、アルコール変性パーフルオロポリエーテル、イソシアネート変性パーフルオロポリエーテルなどが挙げられ、またフッ素を有するモノマーには、例えば、CF2=CF2、CH2=CF2、CF2=CHFなどが挙げられ、またこれらモノマーを重合したもの、これらをブロックポリマー化したものも使用できる。
側鎖がフッ素変性されたポリマーについては、溶剤可溶な主鎖に対してグラフトポリマー化したものが挙げられるが、特に、溶剤が使用できる樹脂としてその扱いが容易であることからポリフッ化ビニリデンが好ましい低屈折率熱可塑性ポリマーの例として挙げられる。低屈折率熱可塑性ポリマーとしてこのポリフッ化ビニリデンを用いた場合には、低屈折率層の屈折率は約1.4となるが、さらに低屈折率層の屈折率を下げるにはトリフルオロエチルアクリレートのような低屈折率アクリレートを、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して10重量部から300重量部、好ましくは100重量部から200重量部添加してもよい。
また、低屈折率材として用いられる微粒子としては、LiF(屈折率1.4)、MgF2(屈折率=1.4)、3NaF・AlF3(屈折率=1.4)、AlF3(屈折率=1.4)、SiOx(x:1.5≦x≦2.0)(屈折率=1.35〜1.48)等の超微粒子が使用される。
上記低屈折率光学膜用材料は硬化反応により上記高屈折率の光拡散層よりも低屈折率の光学膜となる。
また、光拡散シート20において、最外層の光拡散層を低屈折率層とすることが好ましい。この場合、光拡散シート20の表面反射が低減されるため、表示素子として用いる場合黒が沈みコントラストの高い映像を得ることができる。
また、光拡散シート20において、最外層の光拡散層を高屈折率層とすることが好ましい。この場合、光拡散シート20の表面において、その界面である空気との屈折率の差が大きくなるため、屈折角が大きくなり、より広い拡散角を得ることができる。
すなわち、光拡散シート20の使用される用途に応じて、高いコントラストが必要な場合は最表層により低い屈折率の光拡散層を、広い拡散角が必要な場合には最表層により高い屈折率の光拡散層を形成することが好ましい。
また、光拡散シート20は、光学素子として用いられるため、光源からの光を効率よく利用する必要があり、高い透過率を有すること好ましく、全光透過率は80%以上であることが好ましい。
以上の構成により、光拡散シート20において、無拡散反射や透過による眩しさを防ぐことができるだけでなく、簡便に拡散性能(拡散角)を調整することが可能になる。
なお、支持体11あるいは支持体21を、反射層を有する反射シートとすればフロントプロジェクタからの投射光を反射して表示する反射型のスクリーンとなる。また、支持体11あるいは支持体21を透明の光学シートとすればリアプロジェクタからの投射光を透過して表示する透過型のスクリーンとなる。詳細は後述する。
また、本発明の光拡散シートの第3の実施の形態の構成を図4に示す。
図4に示すように、光拡散シート30Aは、光を透過して拡散する機能を有する基材31と、基材31上に設けられた表面に凹凸を有する光拡散層10aとからなるものである。この光拡散層は第1の実施の形態で示した光拡散層10aまたは10bを用いればよい。
また、基材31は、光を透過・拡散放射する機能を有する平坦形状のポリマーフィルムであり、ヘイズ30%以上、全光透過率が80%以上であることが好ましい。また、基材31として拡散特性が非対称であるものがスクリーン用のものとして好適である。この拡散特性は、例えばベースポリマー中にガラス繊維を方向性をもたせて分散させたもの、あるいは基材原料中に混ぜた基材31の主成分等と非相溶性の材料を、基材成形時の延伸により延ばして筋状構造を呈するものとすることにより得ることができる。なお、前記非相溶性の材料は延性を有しないものであってもよい。
光拡散シート30において、光拡散層10aが一層であり、該光拡散層10aに表面凹凸欠損部位dがあったとしても、基材31が拡散機能を有することにより、無拡散反射や透過による眩しさを改善する効果がある。
また、本発明の光拡散シートの第3の実施の形態のバリエーションの構成を図5,6に示す。
図5に示す光拡散シート30Bは、上記基材31と、基材31上に積層された光拡散層10a,10bとからなるものである。これらの光拡散層は第1の実施の形態で示した光拡散層10a,10bと同じ構成である。基材31の拡散機能による眩しさ改善効果と、光拡散層10a,10bの積層による表面凹凸欠損部位を埋める効果とで眩しさをさらに低減する効果がある。
図6に示す光拡散シート30Cは、上記基材31と、基材31上に積層された光拡散層20a,20b,20cとからなるものである。これらの光拡散層は第2の実施の形態で示した光拡散層20a,20b,20cと同じ構成である。基材31の拡散機能による眩しさ改善効果と、光拡散層20a,20b,20cの積層による表面凹凸欠損部位を埋める効果とで眩しさをさらに低減する効果がある。また、光拡散層20a,20b,20cの積層により拡散角の調整が可能となる。
つぎに、本発明の光拡散シートの製造方法について説明する。
本発明に係る光拡散シートの製造方法は、表面に所定の凹凸形状を有する微細彫刻面が形成された光拡散層複製用金型を用いて、該金型表面の凹凸形状を転写させて表面に凹凸を有する光拡散層を形成する工程を2回以上繰り返して、前記光拡散層の二層以上を支持体上に積層し、光拡散シート10、光拡散シート20あるいは光拡散シート30B,30Cとすることを特徴とする。
ここで、この金型の微細彫刻面から光拡散層を製造する方法であれば、どのような製造方法にも本発明の適用が可能である。
例えば、この金型をプレス加工により熱成形のプラスチックフィルムに型押しするなどして光拡散層を形成すればよい。
あるいは、この金型へ紫外線硬化樹脂を塗布硬化して脱型することで所望の光拡散層を得ることができる。
以下、光拡散層を構成する光学膜用材料として紫外線硬化樹脂を用いる場合を例にとり、図3に示した光拡散シート20を製造する手順を説明する。
(S11)表面に所定の凹凸形状を有する微細彫刻面が形成された光拡散層複製用金型の該微細彫刻面に光学膜用材料(1)を流し込む。なお、金型の四辺はシールされておらず、光学膜用材料とともに塗膜中の泡が扱き出されるようになっている。
(S12)前記金型の光学膜用材料(1)の塗膜の上にシート状で透明の支持体21を載せる。このとき、ロール等で支持体21の上から光学膜用材料(1)を扱き出し、膜厚を均一にする。
(S13)支持体21側から紫外線を照射し、光学膜用材料(1)を硬化させ、光拡散層20aを形成する。
(S14)光拡散層20aから金型を外し、光拡散層20a/支持体21の積層体を得る。
(S15)ステップS11と同じ金型の微細彫刻面に光学膜用材料(2)を流し込む。
(S16)前記金型の光学膜用材料(2)の塗膜の上に、ステップS14で得られた光拡散層20a/支持体21の積層体を光拡散層20aが接するように載せる。
(S17)支持体21側から紫外線を照射し、光学膜用材料(2)を硬化させ、光拡散層20bを形成する。
(S18)光拡散層20bから金型を外し、光拡散層20b/光拡散層20a/支持体21の積層体を得る。
(S19)ステップS11と同じ金型の微細彫刻面に光学膜用材料(1)を流し込む。
(S1a)前記金型の光学膜用材料(1)の塗膜の上に、ステップS18で得られた光拡散層20b/光拡散層20a/支持体21の積層体を光拡散層20bが接するように載せる。
(S1b)支持体21側から紫外線を照射し、光学膜用材料(1)を硬化させ、光拡散層20cを形成する。
(S1c)光拡散層20cから金型を外し、光拡散層20c/光拡散層20b/光拡散層20a/支持体21の積層体を得る。これにより、光拡散層20a,20b,20cの3層構造の光拡散シート20となる。
なお、光学膜用材料(1),(2)は、同じ光学膜用材料であってもよいが、いずれか一方を高屈折率の光学膜用材料とし、他方を低屈折率の光学膜材料としてもよい。これらの材料は上記で示した光学膜用材料の中から適宜選択・使用すればよい。
また、光拡散層の積層数をさらに増やすには、上記ステップS15〜S18、あるいはステップS15〜S1cを必要回数繰り返せばよい。
ここで、光拡散シート20の拡散角を調整するためには、光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさを設定するとよい。この場合、実験的に予め光拡散層の積層数、隣接する光拡散層間の屈折率差と拡散角との関係を求めておき、用途に応じて要求される光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさを設定することが好ましい。
なお、図6に示した光拡散シート30Cを製造する場合は、上記支持体21に代えて基材31を用いる。
ここで使用する光拡散層複製用金型は、例えば以下に示すようなサンドブラスト加工による方法で製造すればよい。
図7は、光拡散シートを複製するのに用いられる金型を製造する様子を示しており、サンドブラスト加工により金型母材1の表面を加工し、光拡散層複製用金型を製造する。この時金型母材の形状は平版に限定されるものではなく、ロール状やコンベア状など連続成膜に適した形状でも良い。
サンドブラスト加工は、サンドブラスト装置(図示せず)のブラストガン2から加圧空気で研削材3を射出させて、金型母材1の表面に吹き付け、研削材3が金型母材1の表面に衝突することにより、該金型母材1の表面に凹凸が形成される加工である。
研削材3としては粒径5μm〜50μmの多角形状セラミックスを用いるが、これに限定されるものではなく、平均粒径が1〜1000μmで樹脂、ガラス、金属、セラミックなどからなる球形あるいは多角形などの角のある粒子が好ましい。例えば、ガラスビーズ、ジルコニア粒子、スチールグリッド、アルミナ粒子、シリカ粒子などが挙げられる。
金型母材1は、サンドブラスト加工を行うのに適した材料からなるシートである。この材料は樹脂、セラミックス(酸化物、窒化物など)あるいは金属などでよい。例えば、アルミニウム、銅、スチールなどが挙げられ、とくにアルミニウムが好適である。また、金型母材1は、バッチ式製造であればスクリーンに適用される光拡散シートの大きさに1枚で対応できるサイズとすればよく、連続製造であれば光拡散シートの幅に対応できるサイズであれば良い。
また、金型母材1の主面に対して研削材3の吹き付け角度(俯角)がすべて90°未満となるようにすると良く、本発明では10°にて吹き付けを行う事で吹き付け方向とそれに直角な方向の溝のピッチを変えることができる。これは研削材3が金型母材1に角度をもって衝突するため、その衝突によって生じた変形形状は横方向(X軸方向)と縦方向(Y軸方向)とで異なるためである。このピッチなどの表面粗さパラメータはサンドブラスト条件を変更することで調整することができ、粒径の大きい研削材を用いた場合はX,Y軸方向共に大きなピッチの粗さが実現でき、より密度の大きい研削材を使用すれば溝の深い形状を実現することができる。
上記吹き付け条件により製造した光拡散層複製用金型を使用することにより、光拡散層を縦方向と横方向とで拡散角の異なる、あるいは縦横方向に拡散特性に異方性のあるものとすることができる。例えば、図7の研削材3の吹き付け条件では、反射光または透過光の拡散角はX方向に狭く、Y方向に広くなる。
また、ブラストガン2を金型母材1に対して寝かせるほど、すなわち角度θを小さくするほど、後述する光拡散シートの拡散角の縦横比率を大きくすることができ、拡散特性の異方性の効果も大きい。
なお、研削材3は金型母材1に対して角度θを中心として角度幅αをもってブラストガン2から射出される。言いかえると研削材3は金型母材に角度β〜βの範囲内で入射し衝突する。角度幅αは通常、10°程度である。
金型母材1のより小さい領域を加工する場合には角度幅αをより小さくするか、あるいはブラストガン2と金型母材1との距離Lを小さくすればよい。より広い領域を加工するためには、ブラストガン2または金型母材1をなめらかに移動させながらサンドブラスト加工を行えばよく、本発明では、ブラストガン2を金型母材1上で縦横にスキャンさせて、金型母材1の主面全面に対してサンドブラスト加工を行うとよい。
ブラストガン2のスキャン例を図8に示す。ブラストガン2から研削材3を出射しながら、ブラストガン2を金型母材1上のY軸の一方向に一定速度で移動させ、研削材3の衝突領域が金型母材1の端面付近に到達すると、一定ピッチでX軸方向に移動させ、今度はY軸の逆方向にブラストガン2を一定速度で移動させる。以降、研削材3の衝突領域が金型母材1の端面付近に到達するたびにブラストガン2を一定ピッチでX軸方向に移動させた後、Y軸方向の移動を反転させてサンドブラスト加工を連続して行い、金型母材1の表面全面に所望の凹凸を形成する。
X軸方向の移動ピッチは、隣接する研削材3の衝突領域がある程度重なり、金型母材1表面全体として一様な凹凸形状を有するように調整すれことが好ましい。また、研削材3の衝突領域にマスクをかけ、その衝突領域の中心領域だけ金型母材1に衝突するようにしてもよい。
なお、スキャン方法に関して、金型母材1は固定で、ブラストガン2を移動させるようにしてもよく、あるいは金型母材1を載せたステージをX軸方向に移動させ、ブラストガン2をY軸方向に移動するようにしてもよい。
上記サンドブラスト加工により、金型母材1の表面に凹凸形状の微細彫刻面が形成される。この凹凸形状が最終製品である光拡散層の表面形状の原型となり、この微細彫刻面を利用して光拡散層を形成すればよい。
なお本発明では、上記微細彫刻面から光拡散層を形成する方法であれば、どのような製造方法にも本発明の適用が可能である。例えば、微細彫刻面が形成された基板を用いて該微細彫刻面が転写された電鋳金型を製造し、次いで該電鋳金型を用いて直接または間接に光拡散層を形成する方法でよい。
以上は光拡散層複製用金型の製造工程としてサンドブラストの例を挙げたが、製造方法はこれに限定されるものではなく、コヒーレント光束を粗面に照射した際に生成されるスペックルパターンを感光性樹脂に形成し型を形成する方法、マスクを作成し感光性樹脂に焼き付ける方法、あるいは金属、樹脂などの金型母材表面を直接機械加工により切削して微小な凹凸を形成する方法など、表面に微細な凹凸を形成する事が出来る工程であれば良い。
つぎに、本発明に係るスクリーンの構成について説明する。
図9に本発明のスクリーンの第1の実施の形態の構成を示す断面図を示す。
スクリーン100は、反射シート50と、光拡散シート10,20,30A,30B,30Cのいずれか一とを有する構成の反射型のスクリーンである。光拡散シート10,20は反射シート50上に直接形成してもよいし、あるいは反射シート50と貼り合わせてもよい。光拡散シート30A,30B,30Cは反射シート50と貼り合わせる。
反射シート50は、画像光であるプロジェクタ光に対応する複数の特定波長領域の光に対して反射特性を有し、この複数の特定波長領域を除く可視波長領域の光に対して吸収特性を有する。ここで、特定波長領域として、プロジェクタ光源で画像光として使用されるRGB三原色の各色の光の波長領域を含むことが好ましい。
図10に、反射シート50の構成として、誘電体膜52Dと透過性を有する光吸収薄膜52Mからなる光学多層膜52と、反射層51とを備えた例を示す。
ここで、反射層51は基板51Bに金属膜51Mが形成され、光学多層膜52の透過光を反射するものである。
基板51Bは、反射シート50の支持体となるものであり、例えばポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリオレフィン(PO)等の可撓性を有するポリマーが挙げられる。
金属膜51Mは、可視光を高い反射率で反射する金属材料であればよい。例えば、Al,Au又はAgからなり、膜厚50nm以上が好ましい。基板51B上への金属膜51Mの形成方法としては、蒸着、スパッタ、めっき、塗布などいずれの方法によってもよい。
また、反射層51として、図10の基板51Bに金属膜51Mが形成されたものに代えて、金属膜51Mと同じ材料からなる金属基板を使用してもよい。
光学多層膜52は、誘電体膜52Dと透過性を有する光吸収薄膜52Mからなる少なくとも2層以上の選択反射特性をもつ膜である。この場合、誘電体膜52Dと透過性を有する光吸収薄膜52Mとが交互に積層された構造でもよく、複数種類の誘電体膜52Dが連続して積層された構造であってもよい。
誘電体膜52Dは、少なくとも可視波長領域で透明な材料からなり、例えばNb,TiO,Ta,Al又はSiOが用いられる。なお、誘電体膜52Dの屈折率が大きいほど三原色波長領域の各色光の波長領域における反射ピークの半値幅が大きくなり、屈折率が小さいほど当該半値幅が小さくなる傾向を有することから、必要とされる選択反射特性に応じて誘電体材料を適宜選択すればよい。
透過性を有する光吸収薄膜52Mは、屈折率1以上、吸収係数0.5以上の材料により、好ましくは5〜20nmの膜厚に形成された薄膜である。このような材料としては、例えば、Nb,Nb系合金,C,Cr,Fe,Ge,Ni,Pd,Pt,Rh,Ti,TiN,TiN,Mn,Ru又はPbTe等が挙げられる。このような光学多層膜52の各膜は、例えばスパッタリング法などのドライプロセスにより成膜すればよい。
光学多層膜52の各膜厚は、例えば赤色、緑色及び青色の各色の波長領域の光からなる三原色波長域光に対して、例えば反射率が50%以上の高反射特性を有するとともに、この三原色波長域光以外の波長域の光に対しては、例えば吸収率が80%以上の高吸収特性を有するように設計されている。ここで、光学多層膜52の各膜厚は、その各膜の厚さをd、その各膜の屈折率をn、この光学多層膜に入射する光の波長をλとすると、各膜の光学的厚さndが入射光の波長λに対して次式(1)を満足するように設計されるとよい。
nd=λ(α±1/4) ・・・(1)
(ただし、αは自然数である。)
例えば、金属膜51MをAl膜(膜厚50nm)とし、光学多層膜52をNb/Nb/Nb(各膜厚:560nm/19nm/550nm(Al膜側))の3層構造とすることで、プロジェクタ光(上記レーザー発振器を用いたプロジェクタ光源からの光)について、三原色波長域光に対しては50%以上の高い反射率を有し、三原色波長域の前後の波長域光(迷光)に対しては80%以上の高い吸収率を有する反射シート50とすることができる。
図11に、反射シート50のその他の構成として、基板51B上にプロジェクタ光の波長領域のうち、RGB三原色の各色の光の波長領域の光に対して反射特性を有し、前記波長領域以外の光に対しては透過特性を有する光学多層膜53と、基板51Bの裏面に光吸収層54とを備えた例を示す。ここで、基板51Bは図10で示した基板と同じものでよい。
光学多層膜53は、高屈折率膜53Hと該高屈折率膜53Hより低い屈折率を有する低屈折率膜53Lとを交互に積層した選択反射特性を有する膜である。
高屈折率膜53H、低屈折率膜53Lは、それぞれスパッタリング法などのドライプロセス、あるいはスピンコート、ディップコートなどのウェットプロセスのいずれの方法によっても形成することができる。
ドライプロセスにより形成する場合には、高屈折率膜53Hの構成材料は、屈折率が2.0〜2.6程度のものであれば種々のものを用いることができる。同様に、低屈折率膜53Lの構成材料は、屈折率が1.3〜1.5程度のもので種々のものを用いることができる。例えば、高屈折率膜53Hは、TiO,Nb5又はTaからなり、低屈折率膜53Lは、SiO又はMgFからなるとすればよい。
ドライプロセスにより形成する場合、光学多層膜53の各膜厚は、マトリクス法に基づいたシミュレーションにより光学薄膜が特定波長帯の光に対して高反射特性を有し、少なくとも該波長域光以外の可視波長域光に対しては高透過特性を有するように膜厚設計するとよい。ここでいうマトリクス法に基づいたシミュレーションとは、特開2003−270725号公報に示されている手法であり、複数の異なる材料で構成され各層の境界で多重反射が生じる多層光学薄膜系に角度θで光が入射した場合、用いる光源の種類及び波長と、各層の光学膜厚(屈折率と幾何学的膜厚との積)に依存して位相が揃い、反射光速は可干渉性を示す場合が生じ、互いに干渉しあうようになる原理に基づいた方程式を利用してシミュレーションを行い、所望の特性を有する光学膜の膜厚設計を行うものである。
本発明においては、特定の波長領域として、プロジェクタ光源で画像光として使用されるRGB三原色の各色の光の波長領域を選択して、マトリクス法に基づいたシミュレーションによりこれらの波長領域の光のみを反射させるとともにこれらの波長領域以外の波長領域の光を透過させるように膜厚設計すればよい。このような厚みの高屈折率膜53H及び低屈折率膜53Lを重ね合わせることにより三原色波長帯域フィルターとして良好に機能する光学多層膜53を確実に実現することができる。
また、ドライプロセスにより形成される光学多層膜53を構成する光学膜の層数は、特に限定されるものではなく、所望の層数とすることができるが、光入射側及びその反対側の最外層が高屈折率膜53Hとされる奇数層により構成されることが好ましい。
ウェットプロセスにより光学多層膜53を形成する場合には、高屈折率膜用溶剤系塗料を塗布・硬化して得られる高屈折率膜53Hと、該高屈折率膜53Hよりも低屈折率の光学膜となる低屈折率膜用溶剤系塗料を塗布・硬化して得られる低屈折率膜53Lとを交互に積層した奇数層とするとよい。また、それぞれの光学膜は、加熱や紫外線照射などにより付与されるエネルギーを吸収して硬化反応を起こす樹脂を含む塗料を塗布して形成するとよい。例えば、高屈折率膜53Hは、熱硬化型樹脂JSR製オプスター(JN7102、屈折率1.68)により形成され、低屈折率膜53Lは熱硬化型樹脂JSR製オプスター(JN7215、屈折率1.41)により形成されるとよい。これにより光学多層膜53は可撓性を有する。
ここで、高屈折率膜53Hは、上記熱硬化型樹脂に限定されるものではなく、1.6〜2.1程度の屈折率が確保できる溶剤系塗料、例えば上記光拡散シートで示した高屈折率の光学膜用材料であればよい。また、低屈折率用膜13Lは、上記熱硬化型樹脂に限定されるものではなく、1.3〜1.59程度の屈折率が確保できる溶剤系塗料、例えば上記光拡散シートで示した低屈折率の光学膜用材料であればよい。なお、高屈折率膜53Hと低屈折率膜53Lとの屈折率の差が大きいほど、積層数が少なくすることができる。
ウェットプロセスにより形成する場合、光学多層膜53の各膜厚は、例えば赤色、緑色及び青色の各色の波長領域の光からなる三原色波長域光に対して、例えば反射率が50%以上の高反射特性を有するとともに、この三原色波長域光以外の波長域の光に対しては、例えば透過率が80%以上の高透過特性を有するように設計されている。ここで、光学多層膜53の各膜厚は、上式(1)を満足するように設計されるとよい。
例えば、高屈折率膜53H(屈折率1.68)の膜厚を1023nm、低屈折率膜53L(屈折率1.41)の膜厚を780nmとし、高屈折率膜53H、低屈折率膜53Lが交互に9層ずつ積層され、その積層されたものの上に高屈折率膜53Hが積層された19層構造の光学多層膜53とすることで、プロジェクタ光(上記レーザー発振器を用いたプロジェクタ光源からの光)について、三原色波長域光に対しては80%以上の高い反射率を有し、三原色波長域の前後の波長域光(迷光)に対しては反射率が20%以下の高い透過特性を有する膜とすることができる。
吸収層54は、基板51Bの裏面に黒色の塗料を塗布して形成された黒色塗装膜、あるいは黒色フィルムが貼りつけられたものであり、光を吸収する機能を有する。これにより、光学多層層53を透過した光を吸収層54が吸収し、透過光の反射を防ぐことができ、反射シート50は、より確実に三原色波長域光のみを反射光として得ることが可能となる。また、基板51Bに黒色塗料等を含有させて基板51Bの色を黒色とすることにより、基板51B自体が吸収層として機能させてもよい。
以上のいずれの構成の反射シート50においても、プロジェクタ光源から投射される光に対応した、特定の波長領域(三原色波長領域)の光を光反射率で反射し、その特定波長領域以外の光(外光)を吸収することが可能である。
スクリーン100は、反射シート50を備えることにより三原色波長域の光を反射するため、観察者は、このスクリーンに映写された画像の反射画像を観視することになり、すなわち、反射型スクリーンに映写された画像の反射光のみを見ることになる。しかし、スクリーンでの反射光が反射スペキュラー成分のみである場合には、良好な画像を視認することが難しく、視野が限られる等、観察者にとって不利となり、自然な画像を視認することができない。
そこで、スクリーン100では光拡散シート10,20,30A,30B,30Cのいずれか一を備えることにより、該スクリーン100からの散乱反射光を観視できるように構成されている。すなわち、反射シート50上に光拡散シート10,20,30A,30B,30Cのいずれか一を設けた構成とすることにより、該光拡散シートを通過して入射してきた光は、反射シート50において特定波長領域の光が選択的に反射されるが、このとき、該反射光は前記光拡散シートを通過する際に拡散され、反射スペキュラー成分以外の散乱反射光を得ることができる。そして、反射型スクリーン100からの反射光としては、反射スペキュラー成分と散乱反射光とが存在することになるため、観察者は反射スペキュラー成分以外にも散乱反射光を観察することが可能となり、視野特性が大幅に改善される。その結果、観察者は自然な画像を視認することが可能になる。
また、スクリーン100は、光拡散シートとして本発明の光拡散シート10,20,30A,30B,30Cを使用しているため、表面凹凸の欠損部位が改善されており、無拡散反射のない正常な反射画像を見ることができる。さらに、画像光を投影して、スクリーン正面付近から観察すると、特定の場所で均一で高い輝度の画像を見ることができ、反射画像光が特定の視野内に指向せしめるように制御されていることが確認できる。
また、このような反射型のスクリーンでは、スクリーンが設置される部屋のサイズや明るさによって要求される視野角や明るさが異なるが、本発明を適用することにより、安価で欠陥の無い多様な光拡散シートにより対応することが可能である。
なお、ここでは反射シート50として波長選択型の反射層を有するものを示したが、これに限定されるものではなく、例えばアルミニウムや銀などの可視光の広い波長範囲に渡って反射率の高い材料を使用した反射層としてもよく、映像光を反射出来るものであれば良い。
つぎに、図12に本発明のスクリーンの第2の実施の形態の構成を示す断面図を示す。
図12に示すように、スクリーン200は、支持体60上に光拡散シート10,20,30A,30B,30Cのいずれか一を備えた構成からなる透過型のスクリーンである。
支持体60は、スクリーン200の支持体となるものであり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリオレフィン(PO)等のポリマーにより構成することができる。
スクリーン200は、支持体60の光拡散シート10,20,30A,30B,30Cのいずれか一が設けられた面とは反対面側から投射光を受けて、支持体60を透過させ、該光拡散シートから散乱させて放射する。視聴者はこの散乱反射光を観察することで自然な画像を視認することができるようになる。
ここで、スクリーン200は、光拡散シートとして本発明の光拡散シート10,20,30A,30B,30Cを使用しているため、表面凹凸の欠損部位が改善されており、無拡散反射のない正常な透過画像を見ることができる。
また、このような透過型のスクリーンに関しても、反射型のスクリーンと同様に要求される視野角や明るさが設置環境によって異なるため、多様な拡散能を有する光拡散シートを容易に形成できる本発明を用いることでこれらの要求に応えることが可能となる。
なお、上記スクリーン100、200のいずれにおいても、光拡散シート10,20,30A,30B,30Cにおける表面形状をスクリーンの位置ごとに調整することにより拡散特性を調整し、視聴者から見たスクリーン全体の輝度分布を均一にするとよい。そのためには、例えば、輝度ピークの軸ずれが、当該スクリーンの中央部方向とするとよい。すなわち、スクリーン全体の拡散特性について見た場合、スクリーンの上下左右すべての周辺部における拡散特性として透過光の輝度のピークがスクリーン中央部の方向に傾くような特徴を有しており、スクリーン中央部から周辺部にずれるほどその傾きが連続的に変化して大きくなる傾向とすればよい。
また、本発明の光拡散シートの適用範囲としては、上記に示した投射型表示装置に限られるものではなく、視野角を制御する必要のある表示装置、照明装置など多様な分野に応用されることが可能である。
本発明の実施例を以下に説明する。なお、以下に示すものは例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
以下の条件で光拡散シートを作製した。
(1)光拡散層複製用金型:
・金型母材:アルミニウム板(水平(Y)2400mm×垂直(X)1800mmサイズ用)
・金型母材について上記サンドブラスト加工を行い、表面に微細彫刻面(凹凸)を形成した。このとき、垂直方向と水平方向(X軸方向とY軸方向)とでその表面の凹凸形状を異なるようにし、X軸方向の変形形状(くぼみ)の方がY軸方向のそれよりも長くなるように加工した。
(2)支持体:100μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
(3)光拡散層の構成材料A:紫外線硬化型アクリル樹脂(屈折率が1.53)
(光拡散シート作製手順)
(S21)光拡散層複製用金型の微細彫刻面に構成材料Aを流し込む。
(S22)前記金型の構成材料A塗膜の上にPETフィルムを被せ、樹脂厚が均一になるようにロールで樹脂を扱き出した。
(S23)PETフィルム側から樹脂が重合硬化するのに十分な量の紫外線として積算光量1000mJを照射し、構成材料Aを硬化させ、第1層の光拡散層を形成した。
(S24)第1層の光拡散層から金型を外し、光拡散層(第1層)/PETフィルムの積層体を得た。
(S25)ステップS21と同じ金型の微細彫刻面に構成材料Aを流し込む。
(S26)前記金型の構成材料A塗膜の上に光拡散層(第1層)/PETフィルムの積層体を光拡散層(第1層)が接するように被せ、樹脂厚が均一になるようにロールで樹脂を扱き出した。
(S27)PETフィルム側から樹脂が重合硬化するのに十分な量の紫外線として積算光量1000mJを照射し、構成材料Aを硬化させ、第2層の光拡散層を形成した。
(S28)第2層の光拡散層から金型を外し、光拡散層(第2層/第1層)/PETフィルムの積層体を得た。
ついで、ステップS28の積層体のPETフィルムの光拡散層形成面とは反対面(裏面)にアルミニウムからなる反射板を貼りあわせて、評価用のスクリーンとした。
(実施例2)
実施例1において、光拡散層の第2層にフッ素系の紫外線硬化型アクリル樹脂(屈折率1.38)の構成材料Bを使用し、それ以外は実施例1と同じ条件で評価用のスクリーンを作製した。
(実施例3)
実施例1において、光拡散層の第1層に上記構成材料Bを使用し、それ以外は実施例1と同じ条件で評価用のスクリーンを作製した。
(実施例4)
つぎの手順で3層構造の光拡散シートを形成し、それ以外は実施例1と同じ条件で評価用のスクリーンを作製した。
(光拡散シート作製手順)
(S31)光拡散層複製用金型の微細彫刻面に構成材料Aを流し込む。
(S32)前記金型の構成材料A塗膜の上にPETフィルムを被せ、樹脂厚が均一になるようにロールで樹脂を扱き出した。
(S33)PETフィルム側から樹脂が重合硬化するのに十分な量の紫外線として積算光量1000mJを照射し、構成材料Aを硬化させ、第1層の光拡散層を形成した。
(S34)第1層の光拡散層から金型を外し、光拡散層(第1層)/PETフィルムの積層体を得た。
(S35)ステップS31と同じ金型の微細彫刻面に構成材料Bを流し込む。
(S36)前記金型の構成材料B塗膜の上に光拡散層(第1層)/PETフィルムの積層体を光拡散層(第1層)が接するように被せ、樹脂厚が均一になるようにロールで樹脂を扱き出した。
(S37)PETフィルム側から樹脂が重合硬化するのに十分な量の紫外線として積算光量1000mJを照射し、構成材料Bを硬化させ、第2層の光拡散層を形成した。
(S38)第2層の光拡散層から金型を外し、光拡散層(第2層/第1層)/PETフィルムの積層体を得た。
(S39)ステップS31と同じ金型の微細彫刻面に構成材料Aを流し込む。
(S3a)前記金型の構成材料A塗膜の上に光拡散層(第2層/第1層)/PETフィルムの積層体を光拡散層(第2層)が接するように被せ、樹脂厚が均一になるようにロールで樹脂を扱き出した。
(S3b)PETフィルム側から樹脂が重合硬化するのに十分な量の紫外線として積算光量1000mJを照射し、構成材料Aを硬化させ、第3層の光拡散層を形成した。
(S3c)第3層の光拡散層から金型を外し、光拡散層(第3層/第2層/第1層)/PETフィルムの積層体を得た。
(実施例5,6)
実施例4において、光拡散層の第2層にフッ素系の紫外線硬化型アクリル樹脂としてそれぞれ屈折率1.46,1.49の構成材料C,Dを使用し、それ以外は実施例4と同じ条件で評価用のスクリーンを作製した。
(実施例7)
実施例4において、光拡散層の第1層及び第3層に以下に示す組成の構成材料Eを使用し、それ以外は実施例4と同じ条件で評価用のスクリーンを作製した。
(構成材料E)
・微粒子:TiO2微粒子
(石原産業社製、平均粒径約20nm、屈折率2.48) 100重量部
・分散剤:SO3Na基含有ウレタンアクリレート
(重量平均分子量:500、SO3Na基濃度:2×10-3mol/g)
20重量部
・結合剤:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートとの混合物
(日本化薬社製UV硬化性樹脂、商品名DPHA) 30重量部
・有機溶媒:メチルイソブチルケトン(MIBK) 2400重量部
まず微粒子、分散剤、有機溶媒を所定量混合し、ペイントシェーカーで分散処理を行いTiO2微粒子分散液を得た。ついで、該分散液に結合剤を添加し、攪拌機にて攪拌処理を行い、構成材料Eとした。
(実施例8)
実施例4における光拡散シートについて、さらにステップS35〜S36と同じ条件の処理を行い、第4層目の光拡散層を形成し、4層構造の光拡散シートを作製し、ついで該光拡散シートのPETフィルムの裏面にアルミニウムからなる反射板を貼りあわせて、評価用のスクリーンとした。
(実施例9)
実施例8における光拡散シートについて、さらにステップS39〜S3cと同じ条件の処理を行い、第5層目の光拡散層を形成し、5層構造の光拡散シートを作製し、ついで該光拡散シートのPETフィルムの裏面にアルミニウムからなる反射板を貼りあわせて、評価用のスクリーンとした。
(実施例10)
実施例1において、支持体として光を透過し拡散放射するポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ヘイズPET、ヘイズ:90%、全光透過率:87.5%、拡散角アスペクト比:9、フィルム厚40μm)を用い、光拡散シートの作製手順において、ステップS24で作製を終了し、1層構造の光拡散シートを作製した。ついで該光拡散シートのPETフィルムの裏面にアルミニウムからなる反射板を貼りあわせて、評価用のスクリーンとした。
(実施例11)
実施例2において、支持体として光を透過し拡散放射するポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ヘイズPET、ヘイズ:90%、全光透過率:87.5%、拡散角アスペクト比:9、フィルム厚40μm)を用いて、2層構造の光拡散シートを作製し、ついで該光拡散シートのPETフィルムの裏面にアルミニウムからなる反射板を貼りあわせて、評価用のスクリーンとした。
(比較例1)
実施例1における光拡散シートの作製手順において、ステップS24で作製を終了し、1層構造の光拡散シートを作製し、ついで該光拡散シートのPETフィルムの裏面にアルミニウムからなる反射板を貼りあわせて、評価用のスクリーンとした。
(比較例2,3)
比較例1において、光拡散層の第1層に紫外線硬化型アクリル樹脂としてそれぞれ屈折率1.43,1.38の構成材料F,Bを使用し、それ以外は比較例1と同じ条件で評価用のスクリーンを作製した。
作製した評価用のスクリーンについて、つぎの評価を行った。
(1)拡散角の測定
スクリーンおもて面の正面から平行光を入射し、その反射光の水平方向、垂直方向の拡散角(反射光のピーク強度に対して反射光強度が半分になる角度:半値幅)を測定した。
(2)欠陥視認性
スクリーンおもて面の正面から平行光を入射し、スクリーン正面から目視により無拡散反射による眩しさの有無を確認した。なお、判定はつぎのように行った。
・正反射の位置で観察した時に無拡散反射による眩しさが観察されない場合・・・◎
・正反射の位置で観察した時に無拡散反射による眩しさが若干観察されるが、気にならない場合・・・○
・正反射の位置で観察した時に無拡散反射による眩しさが観察される場合・・・×
以上の評価結果を表1及び図13に示す。
Figure 2006047608
評価結果は次の通りであった。
実施例1では、拡散角として水平方向36度、垂直方向28度と異方性のある光拡散シートを得ることができ、さらに光拡散層の第1層目と第2層目との欠陥位置が重なることはなかったので、欠陥部での無拡散反射による眩しさは観察されず、1800mm×2400mmという大型の光拡散シートを作成したにも関わらず、欠陥部が視認されない良好な光拡散シートを作成することが可能となった。
実施例2では、屈折率の異なる光拡散層の界面で剥離することなく、積層された光拡散シートを得ることができた。
この積層拡散シートの拡散角を測定したところ、図13に示したように実施例1と比較して拡散角が狭くなったが、ゲインが向上しコントラストも向上することが分かった。これは、屈折率が約1.00である空気との界面となる層の屈折率が低い事で表面反射を低減することができたためである。
実施例3〜9では、積層数を増やしたり、光拡散層の屈折率を変えることで、多様な拡散角とゲインを得ることができた。これは隣接する光拡散層間の屈折率差により各界面で光が拡散されるためである。また、光拡散層が積層されていることで、いずれの実施例においても欠陥による無拡散反射の視認されない良好な光拡散シートを大面積で形成することが可能となった。
実施例10では、1層構造の光拡散シートであっても欠陥部での無拡散反射による眩しさが改善され、その積層構造とした実施例11では眩しさがさらに改善されるとともに拡散角とゲインを調整することができた。
一方、比較例1〜3の1層構造の光拡散シートでは、例えば紫外線硬化前の樹脂中の気泡などが原因で発生した欠陥dがあり、上記のようにアルミニウム板を貼り合せて反射型のスクリーンとして用いた場合、正反射の位置から映像を観察すると欠陥部では無拡散状態であるため、光源の反射が直接観察され、眩しいことが確認された。
また、比較例のように光拡散層が1層のみの場合では、拡散角の制御範囲が狭く、多様な拡散能要求に応える事が難しいことが分かる。
また、3層構造の光拡散シートにおいて、隣接する光拡散層間の屈折率差が0.07である実施例5及び0.04である実施例6と、従来の光拡散シートの一例である比較例1とを比較すると、実施例6と比較例1ではその拡散角の差異は小さいが、実施例5のように屈折率差が0.07であると、その拡散特性が明確に異なる。このように、少ない積層数で拡散特性を制御するためには各層の屈折率差は大きい方が良い。
従来の光拡散シートを2枚重ねると映像がぼける事を説明する図である。 本発明に係る光拡散シートの第1の実施の形態における構成を示す断面図である。 本発明に係る光拡散シートの第2の実施の形態における構成を示す断面図である。 本発明に係る光拡散シートの第3の実施の形態における構成(1)を示す断面図である。 本発明に係る光拡散シートの第3の実施の形態における構成(2)を示す断面図である。 本発明に係る光拡散シートの第3の実施の形態における構成(3)を示す断面図である。 本発明で使用する光拡散層複製用金型の製造方法における金型母材に対するサンドブラスト加工の状態を示す概略図である。 本発明で試用する光拡散層複製用金型の製造方法におけるブラストガンのスキャン状態を示す概略図である。 本発明に係るスクリーンの第1の実施の形態における構成を示す断面図である。 反射シート1の光学膜構成(1)を示す断面図である。 反射シート1の光学膜構成(2)を示す断面図である。 本発明に係るスクリーンの第2の実施の形態における構成を示す断面図である。 実施例1、2、4の光拡散シートの拡散角を示す図である。
符号の説明
1…金型母材、2…ブラストガン、3…研削材、10,20,30A,30B,30C…光拡散シート、10a,10b,20a,20b,20c,90…光拡散層、11,21,91…支持体、31…基材、50…反射シート、51B…基板、51M…金属膜、52,53…光学多層膜、52D…誘電体膜、52M…光吸収薄膜、53H…高屈折率膜、53L…低屈折率膜、54…吸収層、100,200…スクリーン

Claims (16)

  1. 表面に凹凸を有する光拡散層の二層以上が支持体上に積層されてなることを特徴とする光拡散シート。
  2. 前記光拡散層の複数は、同一の凹凸形状をもつことを特徴とする請求項1に記載の光拡散シート。
  3. 隣接する前記光拡散層の屈折率が異なることを特徴とする請求項1に記載の光拡散シート。
  4. 高屈折率の光拡散層と、それよりも低屈折率の光拡散層とが交互に積層されたものであることを特徴とする請求項1に記載の光拡散シート。
  5. 前記光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさにより、拡散角が調整されてなることを特徴とする請求項4に記載の光拡散シート。
  6. 最外層の光拡散層は、低屈折率層であることを特徴とする請求項4に記載の光拡散シート。
  7. 最外層の光拡散層は、高屈折率層であることを特徴とする請求項4に記載の光拡散シート。
  8. 前記隣接する光拡散層間の屈折率差がすべて0.07以上であることを特徴とする請求項5に記載の光拡散シート。
  9. 光を透過して拡散放射する機能を有する基材と、該基材上に設けられた表面に凹凸を有する光拡散層とからなることを特徴とする光拡散シート。
  10. 前記光拡散層の二層以上が前記基材上に積層されてなることを特徴とする請求項9に記載の光拡散シート。
  11. 金型表面の凹凸形状を転写させて表面に凹凸を有する光拡散層を形成する工程を2回以上繰り返して、前記光拡散層の二層以上を支持体上に積層することを特徴とする光拡散シートの製造方法。
  12. 同一の金型を用いて前記光拡散層を積層することを特徴とする請求項11に記載の光拡散シートの製造方法。
  13. 高屈折率の光学材料と、それよりも低屈折率の光学材料とを交互に用いて、前記光拡散層を形成し積層することを特徴とする請求項11に記載の光拡散シートの製造方法。
  14. 前記光拡散層の積層数および/または隣接する光拡散層間の屈折率差の大きさにより、拡散角を調整することを特徴とする請求項13に記載の光拡散シートの製造方法。
  15. 支持体上に、反射層と、請求項1〜10のいずれか一に記載の光拡散シートとを順次備えたことを特徴とするスクリーン。
  16. 透明支持体上に請求項1〜10のいずれか一に記載の光拡散シートを備え、前記透明支持体の光拡散シートが設けられた面とは反対面側からの投射光を該光拡散シートから拡散して放射することを特徴とするスクリーン。
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