JP4435249B2 - 動力伝達部品およびそれを備えたダンパー機構 - Google Patents

動力伝達部品およびそれを備えたダンパー機構 Download PDF

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Description

本発明は、動力伝達部品、特に、回転動力を伝達するための動力伝達部品に関する。
エンジンで発生した動力を伝達するために、車両の駆動系には様々な装置が搭載されている。この種の装置としては、例えばクラッチ装置やフライホイール組立体が考えられる。これらの装置には、回転振動の減衰を目的として、ダンパー機構が用いられている(例えば、特許文献1および2を参照)。
特開平7−208547号公報 特開平9−242825号公報
この種のダンパー機構は、例えば、入力部材と、出力部材と、入力部材と出力部材とを回転方向に弾性的に連結する複数のスプリングと、スプリングの端部を支持するスプリングシートと、を有している。この場合、入力部材および出力部材が動力伝達部品である。
このダンパー機構では、入力部材に動力が伝達されると、入力部材が出力部材に対して回転を開始する。この結果、入力部材と出力部材との間でスプリングが圧縮されて、回転振動が減衰される。
しかし、従来の動力伝達部品では、例えば、入力部材とスプリングシートとの接触面積が小さい場合は、面圧が大きくなるため樹脂製のスプリングシートが損耗しやすい。また、接触面積を大きく確保すると、入力部材の重量が増大するため好ましくない。
本発明の課題は、重量の増大を抑制しつつ動力伝達面積を大きく確保できる動力伝達部品およびダンパー機構を提供することにある。
本発明に係る動力伝達部品は、回転動力を伝達するための部品であって、環状の本体部と、プレート状の伝達部と、を備えている。本体部には、回転動力が入力または出力される。伝達部は、本体部から半径方向外側へ延びる第1突出部と、第1突出部の円周方向の端部から軸方向の第1側に延び回転動力を伝達する第2突出部と、を有している。第2突出部は、半径方向に延びる第1部分と、第2部分と、を有している。第2部分は、第1部分の半径方向内側の端部と本体部の外周部とを連結し軸方向から見た場合に湾曲している。
この動力伝達部品では、第2突出部が第1突出部の円周方向の端部から軸方向の第1側へ延びているため、例えば第2突出部の動力伝達面積を大きく確保することができる。それに加えて、伝達部がプレート状であるため、動力伝達部品の重量が増大するのを抑制できる。
また、この動力伝達部品では、第2部分によって第1部分の半径方向内側の端部と本体部の外周部が連結されているため、伝達部全体の強度が高まる。さらに、第2部分が軸方向から見た場合に湾曲しているため、第2部分に応力集中が生じにくくなり、第2突出部の破損を抑制できる。
本発明に係る動力伝達部品およびダンパー機構では、重量の増大を抑制しつつ動力伝達面積を大きく確保することができる。
フライホイール組立体の平面図 図1のII−II断面図 フライホイール組立体の平面図 フライホイール組立体の平面図 図3のV−V断面図 図4のVI−VI断面図 (A)第1スプリングシートの平面図、(B)第1スプリングシートの断面図 (A)第2スプリングシートの平面図、(B)第2スプリングシートの断面図 図3のIX−IX断面図
<全体構成>
図1〜図9を用いてフライホイール組立体1について説明する。図2、図5および図6の左側にはエンジン(図示せず)が配置されており、右側にはトランスミッション(図示せず)が配置されている。以後、図2、図5および図6において左側をエンジン側(軸方向第1側の一例)といい、右側をトランスミッション側という。
図1に示すように、フライホイール組立体1は、エンジンで発生した動力をクラッチ装置(図示せず)を介してトランスミッションに伝達するための装置である。フライホイール組立体1は、第1フライホイール2(第1回転体の一例)と、第2フライホイール3(第2回転体の一例)と、ダンパー機構4と、摩擦発生機構5と、を備えている。
<第1フライホイール>
第1フライホイール2は、エンジンで発生した動力が入力される部材であり、ボルト28によりエンジンのクランクシャフト(図示せず)に固定されている。第1フライホイール2は、第1プレート21と、第2プレート22と、支持部材23と、押さえプレート26と、を有している。
第1プレート21は、第1プレート本体21aと、2つの第1側方部21bと、第1プレート本体21aおよび第1側方部21bの外周部から軸方向に延びる筒状部21cと、を有している。
第1側方部21bは、第1プレート本体21aよりもエンジン側に迫り出した部分であり、例えばプレス加工により成形されている。2つの第1側方部21bは、回転方向に等ピッチで配置されている。第1側方部21bは、4つのスプリングセット49(後述)に対応する範囲に形成されている。第1側方部21bの内周部には、軸方向に対して傾斜する傾斜面21e(第1傾斜面の一例)が形成されている。傾斜面21eは第1スプリングシート44の第1傾斜摺動面44d(後述)および第2スプリングシート43の第2傾斜摺動面43d(後述)と摺動可能である。
第2プレート22は、筒状部21cに固定された環状の部材であり、第2プレート本体22aと、2つの第2側方部22bと、内側筒状部22cと、複数の支持突起22dと、複数の凹部22fと、を有している。
第2側方部22bは、第2プレート本体22aよりもトランスミッション側に迫り出した部分であり、例えばプレス加工により成形されている。2つの第2側方部22bは、回転方向に等ピッチで配置されている。第2側方部22bは、4つのスプリングセット49(後述)に対応する範囲に形成されている。第2側方部22bの内周部には、軸方向に対して傾斜する傾斜面22e(第1傾斜面の一例)が形成されている。傾斜面22eは、傾斜面21eと対をなす面であり、第1スプリングシート44の第1傾斜摺動面44d(後述)および第2スプリングシート43の第2傾斜摺動面43d(後述)と摺動可能である。
第2側方部22bは第1側方部21bと軸方向に向かい合って配置されているため、第1フライホイール2の外周部にスプリングセット49が配置される比較的広い空間を第1側方部21bおよび第2側方部22bにより形成することができる。また、図9に示すように、第1側方部21bの回転方向の端部および第2側方部22bの回転方向の端部は第1スプリングシート44を回転方向に当接可能であるため、第1側方部21bおよび第2側方部22bにより第1スプリングシート44は、回転方向に支持されている。第1フライホイール2において第1スプリングシート44を回転方向に支持している部分を支持部2aとする。
支持突起22dは、第2側方部22bからトランスミッション側に突出しており、例えばエンボス加工により形成されている。支持突起22dの加工に伴い、支持突起22dの軸方向の反対側にはトランスミッション側に窪んだ凹部22fが形成される。複数の支持突起22dは円周方向に等ピッチで配置されており、複数の凹部22fも円周方向の等ピッチで配置されている。内側筒状部22cは、第2プレート本体22aの内周部からエンジン側に延びる筒状の部分であり、シールリング38(後述)と接触している。
支持部材23は、環状の支持部材本体23aと、環状突起23bと、環状の摺動部23cと、を有している。支持部材本体23aは、第1プレート21とともにボルト28によりクランクシャフトに固定されている。環状突起23bは、支持部材本体23aの内周部からエンジン側に突出する環状の部分であり、第1プレート21の半径方向の位置決めを行っている。摺動部23cは、支持部材本体23aから半径方向に延びる部分であり、摩擦発生機構5の第2ブッシュ55と摺動する。支持部材本体23aの外周部にはベアリング39が嵌め込まれている。
押さえプレート26は、ベアリング39を軸方向に押さえるための部材であり、第1プレート21および支持部材23とともにボルト28によりクランクシャフトに固定されている。
<第2フライホイール>
第2フライホイール3は、第1フライホイール2に対して回転可能に配置された部材であり、第2フライホイール本体31と、出力プレート33(動力伝達部品の一例)と、を有している。第2フライホイール3はベアリング39により第1フライホイール2に対して回転可能なように支持されている。
第2フライホイール本体31は、第2プレート22のトランスミッション側に配置された環状の部材であり、支持部31aと、摩擦部31bと、を有している。
支持部31aは、ベアリング39により第1フライホイール2に対して回転可能に支持された環状の部分であり、第2プレート22の内周側に配置されている。支持部31aの溝31cにはシールリング38が嵌め込まれている。シールリング38により第1フライホイール2の収容空間Sと第1フライホイール2の外部の空間とがシールされている。収容空間Sには潤滑油が充填されている。支持部31aにはリベット32により出力プレート33が固定されている。
摩擦部31bは、クラッチディスク組立体の摩擦フェーシング(図示せず)が押し付けられる環状の部分であり、支持部31aの外周部に設けられている。摩擦部31bは、第2プレート22のトランスミッション側に配置されており、支持部31aよりもトランスミッション側に迫り出している。
出力プレート33は、収容空間S内に配置されており、支持部31aに固定されている。出力プレート33は、環状の本体部33aと、本体部33aから半径方向に延びる2つの伝達部33eと、を有している。
本体部33aは支持部31aに固定された環状の部分である。本体部33aの内周部には、円周方向に等ピッチで配置された複数の切欠き33dが形成されている。切欠き33dには第2摩擦プレート52の突起52b(後述)が挿入されている。これにより、第2摩擦プレート52と第2フライホイール3とは一体回転可能となっている。
伝達部33eは、第1フライホイール2に伝達された動力が4つのスプリングセット49を介して伝達される部分であり、第1突出部33cと、1対の第2突出部33bと、を有している。第1突出部33cおよび第2突出部33bは、例えばプレス加工により成形されている。
第1突出部33cは、本体部33aから半径方向外側に突出する板状の部分である。第1突出部33cは、本体部33aと同じ軸方向位置に配置された中央部33h(第1突出部本体の一例)と、中央部33hよりも軸方向トランスミッション側に迫り出すように形成された1対の外側部33iと、を有している。1対の外側部33iは、中央部33hの回転方向の両側に配置されている。
第2突出部33bは、第1突出部33c(より詳細には、外側部33i)の回転方向の端部から軸方向エンジン側に延びる部分であり、当接部33fと、補強部33gと、を有している。当接部33fは、半径方向に延びる部分であり、第1スプリングシート44(後述)と回転方向に当接可能な当接面33j(伝達面の一例)を有している。当接部33fの厚み方向(当接面33jの法線方向)は回転方向と概ね一致している。補強部33gは、当接部33fの半径方向内側の端部と本体部33aの外周部とを連結する部分であり、当接部33fの半径方向内側の端部から当接面33jが向いている側に延びている。図3および図4に示すように、補強部33gは湾曲する部分を有している。補強部33gの軸方向寸法は、当接部33fの軸方向寸法と同じである。外側部33iが中央部33hよりもトランスミッション側に迫り出しているため、当接部33fの軸方向寸法Lを比較的大きく確保できる。これにより、当接面33jの面積を大きく設定できる。特に、当接部33fと第1スプリングシート44との接触面積が250mm以上に確保されている。
<ダンパー機構>
ダンパー機構4は、第1フライホイール2と第2フライホイール3とを回転方向に弾性的に連結する機構であり、8つのスプリングセット49と、4つの第1スプリングシート44と、6つの第2スプリングシート43と、を有している。ダンパー機構4には、前述の第1プレート21、第2プレート22および出力プレート33も含まれている。
スプリングセット49は、第1スプリング41と、第2スプリング42と、を有している。第1スプリング41の内側に第2スプリング42が並列に作用するように配置されている。第1側方部21b、第2側方部22bおよび筒状部21cにより形成された第1収容部B1には、4つのスプリングセット49が予め圧縮された状態で直列に作用するように配置されている。この状態では、スプリングセット49と伝達部33eとの間に配置された第1スプリングシート44が、第1側方部21bの回転方向の端部(回転方向端部の一例)および第2側方部22bの回転方向の端部(回転方向端部の一例)と回転方向に当接している。
具体的には、第1スプリングシート44は、第1シート本体44cと、第1外側支持部44aと、第1内側支持部44bと、を有している。第1シート本体44cはスプリングセット49の端部を回転方向に支持している。第1外側支持部44aは、第1シート本体44cの半径方向外側部分から回転方向に延びる部分であり、スプリングセット49の端部を半径方向に支持している。第1外側支持部44aは第1プレート21の筒状部21cと摺動可能である。
第1内側支持部44bは、第1シート本体44cの半径方向内側部分から回転方向に延びる部分であり、スプリングセット49の端部を半径方向に支持している。第1内側支持部44bおよび第1外側支持部44aにより、スプリングセット49の端部は半径方向だけでなく軸方向にも支持されている。
第1内側支持部44bは、第1外側支持部44aよりも回転方向の長さが短い。第1内側支持部44bは、第1内側支持部44bの軸方向両側に対称となるように配置された1対の第1傾斜摺動面44d(第2傾斜面の一例)を有している。第1傾斜摺動面44dは、軸方向および半径方向に対して傾斜しており、第1内側支持部44bの回転方向全体にわたって形成されている。例えば、第1傾斜摺動面44dは回転軸に対して約45度だけ傾斜している。第1傾斜摺動面44dは傾斜面21eと摺動可能である。
スプリングセット49同士の間には第2スプリングシート43が配置されている。第2スプリングシート43は、第2シート本体43cと、第2外側支持部43aと、第2内側支持部43bと、を有している。第2シート本体43cはスプリングセット49の端部を回転方向に支持している。第2シート本体43cはスプリングセット49の端部を回転方向に支持している。第2外側支持部43aは、第2シート本体43cの半径方向外側部分から回転方向両側に延びる部分であり、スプリングセット49の端部を半径方向に支持している。第2外側支持部43aは筒状部21cと摺動可能である。
第2内側支持部43bは、第2シート本体43cの半径方向内側部分から回転方向両側に延びる部分であり、スプリングセット49の端部を半径方向に支持している。第2内側支持部43bおよび第2外側支持部43aにより、スプリングセット49の端部は半径方向だけでなく軸方向にも支持されている。
第2内側支持部43bは、第2外側支持部43aよりも回転方向の長さが短い。第2内側支持部43bは、第2内側支持部43bの軸方向両側に対称となるように配置された1対の第2傾斜摺動面43d(第2傾斜面の一例)を有している。第2傾斜摺動面43dは、軸方向および半径方向に対して傾斜しており、第2内側支持部43bの回転方向全体にわたって形成されている。例えば、第2傾斜摺動面43dは回転軸に対して約45度だけ傾斜している。第2傾斜摺動面43dは傾斜面21eと摺動可能である。
スプリングセット49、第1スプリングシート44および第2スプリングシート43は、第1フライホイール2の収容空間Sに収容されている。具体的には、第1側方部21b、筒状部21cおよび第2側方部22bにより形成される第1収容部B1内に、スプリングセット49、第1スプリングシート44および第2スプリングシート43は配置されている。第1収容部B1よりも軸方向に絞られた第2収容部B2には、前述の1対の傾斜面21eが形成されている。このため、第1スプリングシート44および第2スプリングシート43は、第1フライホイール2に対する軸方向および半径方向の移動が規制された状態で、第1収容部B1内を回転方向に移動可能となっている。
<摩擦発生機構>
摩擦発生機構5は、第1フライホイール2と第2フライホイール3との間で回転方向の抵抗力を発生させるための機構であり、第1摩擦プレート53と、第2摩擦プレート52と、第1ブッシュ54と、第2ブッシュ55と、コーンスプリング51と、を有している。
第1摩擦プレート53は、第1フライホイール2と一体回転可能に配置されており、第1ブッシュ54のエンジン側に配置されている。
第2摩擦プレート52は、第2フライホイール3と一体回転可能に配置されており、環状のプレート本体52a(第1部材本体の一例)と、プレート本体52aから半径方向外側へ突出した複数の突起52bと、を有している。プレート本体52aは、第1ブッシュ54および第2ブッシュ55の軸方向間に配置されており、第1ブッシュ54および第2ブッシュ55と摺動可能である。突起52bは前述の切欠き33dに挿入されている。
第1ブッシュ54は、第1摩擦プレート53と第2摩擦プレート52との軸方向間に挟み込まれており、第1フライホイール2および第2フライホイール3に対して回転可能に配置されている。第2ブッシュ55は、第2摩擦プレート52と摺動部23cとの軸方向間に挟み込まれており、第2摩擦プレート52および第1フライホイール2に対して回転可能に配置されている。コーンスプリング51は、第1摩擦プレート53と第1プレート21との軸方向間に配置されており、第1摩擦プレート53をトランスミッション側に押圧している。
<動作>
クラッチディスク組立体が第2フライホイール3に押し付けられると、エンジンからトランスミッションへフライホイール組立体1およびクラッチディスク組立体を介して動力が伝達される。具体的には、第2フライホイール3に対して第1フライホイール2が回転方向の駆動側に回転し始める。この結果、第1フライホイール2と第2フライホイール3との間でスプリングセット49の圧縮が開始される。より詳細には、第1フライホイール2と第2フライホイール3の伝達部33eとの間で回転方向にスプリングセット49が圧縮される。このとき、スプリングセット49の端部が第1スプリングシート44および第2スプリングシート43により覆われているため、スプリングセット49の端部が第1フライホイール2と摺動するのを防止できる。
また、第2フライホイール3に対して第1フライホイール2が回転すると、摩擦発生機構5において摩擦抵抗が発生する。具体的には、第1摩擦プレート53に対して第2摩擦プレート52が回転するため、第1ブッシュ54が第1摩擦プレート53または第2摩擦プレート52と摺動する。また、第2摩擦プレート52に対して支持部材23の摺動部23cが回転するため、第2ブッシュ55が第2摩擦プレート52または摺動部23cと摺動する。したがって、第1フライホイール2および第2フライホイール3の間で回転方向の抵抗(つまり、ヒステリシストルク)が発生する。
第2フライホイール3に対する第1フライホイール2の回転が進行すると、第1スプリングシート44の第1外側支持部44aと第2スプリングシート43の第2外側支持部43aとが回転方向に当接する。この結果、第1フライホイール2の支持部2aと伝達部33eとの回転方向間に第1スプリングシート44および第2スプリングシート43が挟まれ、第1フライホイール2および第2フライホイール3の相対回転が停止する。これにより、第1フライホイール2から第2フライホイール3へ第1スプリングシート44および第2スプリングシート43を介して動力が伝達される。
<特徴>
以上に説明したフライホイール組立体1の特徴を以下にまとめる。
(1−1)
この出力プレート33では、第2突出部33bが第1突出部33cの円周方向の端部から軸方向エンジンへ延びているため、例えば第2突出部33bの当接面33jの面積を大きく確保することができる。これにより、第2突出部33bの損耗あるいは第2突出部33bと当接する第1スプリングシート44の損耗を低減できる。
(1−2)
この出力プレート33では、補強部33gにより当接部33fと本体部33aとが連結されているため、伝達部33e全体の強度を高めることができる。
(1−3)
この出力プレート33では、補強部33gが湾曲しているため、補強部33gに応力集中が生じにくくなり、第2突出部33bの破損を抑制できる。
(1−4)
この出力プレート33では、当接面33jの向いている側に補強部33gが延びているため、伝達部33eにより動力が伝達される際に、圧縮力ではなく引っ張り力が補強部33gに作用しやすくなる。これにより、突出部および伝達部33e全体の強度をさらに高めることができる。
(1−5)
この出力プレート33では、当接部33fの厚み方向が回転方向と概ね一致しているため、大きな動力伝達面を確保しやすい。
(1−6)
この出力プレート33では、第1突出部33cの外側部33iが中央部33hよりも軸方向トランスミッション側に迫り出しているため、外側部33iの端部から軸方向エンジン側へ延びる第2突出部33bの軸方向寸法を大きく確保することができる。つまり、伝達部33eの当接面33jの面積をさらに大きく確保することができる。
(1−7)
このように、フライホイール組立体1では、出力プレート33が用いられているため、動力伝達面積を大きく確保することができ、第1スプリングシート44の損耗を低減できる。
(2−1)
このダンパー機構4では、第1摩擦プレート53と第2摩擦プレート52との軸方向間に第1ブッシュ54が挟み込まれており、かつ、第1摩擦プレート53と第2フライホイール3との軸方向間に第2ブッシュ55が挟み込まれているため、摩擦面を増やすことができる。これにより、ダンパー機構の振動減衰性能を高めることができる。
(2−2)
このダンパー機構4では、出力プレート33の切欠き33dに第2摩擦プレート52の突起52bが挿入されているため、第2摩擦プレート52が第2フライホイール3と一体回転する構成を簡素な構造により実現できる。
(2−3)
このダンパー機構4では、支持部材23の摺動部23cが出力プレート33の本体部33aの半径方向内側に配置されているため、第2摩擦プレート52と摺動部23cとの軸方向間に第2ブッシュ55を挟み込む構成を簡素な構造により実現できる。
(3−1)
この出力プレート33では、第2プレート22が複数の支持突起22dを有しているため、第2プレート22に対するリングギヤ29の位置決めを容易に行うことができる。つまり、第2プレート22に支持突起22dを形成するだけでリングギヤ29の位置決めを行うことができ、製造コストの低減を図ることができる。
(3−2)
この出力プレート33では、支持突起22dがリングギヤ29の半径方向内側に入り込んでいるため、支持突起22dにより第2プレート22の軸方向寸法が大きくなるのを防止できる。
(3−3)
この出力プレート33では、隣り合う支持突起22dの円周方向間に溶接部29aが配置されているため、小さなスペースでリングギヤ29の位置決めおよび固定を行うことができる。
(3−4)
この出力プレート33では、第2プレート22が支持突起22dのエンジン側に配置された凹部22fを有しているため、支持突起22dによる重量の増加を低減できる。
(3−5)
このように、このフライホイール組立体1では、出力プレート33を第2フライホイール3が有しているため、製造コストの低減を図ることができる。
(4−1)
このダンパー機構4では、第1スプリングシート44の第1傾斜摺動面44dが第1フライホイール2の傾斜面21eと摺動可能であるため、第1スプリングシート44の動作が安定し、振動減衰性能の安定化が可能となる。
また、第2スプリングシート43の第2傾斜摺動面43dが第1フライホイール2の傾斜面21eと摺動可能であるため、第2スプリングシート43の動作が安定し、振動減衰性能の安定化が可能となる。
(4−2)
このダンパー機構4では、回転方向に延びる第1内側支持部44bに1対の第1傾斜摺動面44dが形成されているため、第1傾斜摺動面44dの回転方向の長さを比較的大きく設定することができ、第1スプリングシート44の動作がさらに安定しやすくなる。
また、回転方向に延びる第2内側支持部43bに1対の第2傾斜摺動面43dが形成されているため、第2傾斜摺動面43dの回転方向の長さを比較的大きく設定することができ、第2スプリングシート43の動作がさらに安定しやすくなる。
(4−3)
このダンパー機構4では、1対の傾斜面21eおよび22eが第2収容部B2の絞られた部分に形成されているため、第2収容部B2の軸方向寸法を短縮しつつ第1スプリングシート44および第2スプリングシート43の動作の安定化を図ることができる。
(4−4)
このダンパー機構4では、第1収容部B1および第2収容部B2が第1プレート21および第2プレート22により形成されているため、簡素な構成により第1収容部B1および第2収容部B2を形成することができる。
(4−5)
このダンパー機構4では、第1側方部21b、筒状部21cおよび第2側方部22bにより第1スプリングシート44および第2スプリングシート43が軸方向および半径方向に支持されているため、第1スプリングシート44および第2スプリングシート43が回転方向に案内される。これらの構成により、第1スプリングシート44および第2スプリングシート43の回転方向への動作が安定する。
(5−1)
このダンパー機構4では、第1スプリングシート44と第1フライホイール2の第2突出部33b(より詳細には、当接部33f)との接触面積が250mm以上であるため、第1スプリングシート44の損耗を低減できる。
(5−2)
このダンパー機構4では、第1スプリングシート44および第2スプリングシート43により第1フライホイール2および第2フライホイール3の相対回転角度を規制するストッパ機構を実現できる。
<他の実施形態>
本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形および修正が可能である。
(1)
前述の実施形態では、第2突出部33bが第1突出部33cから軸方向エンジン側に延びているが、第1突出部33c全体が本体部33aと同じ軸方向位置に配置されている場合は、第2突出部33bが第1突出部33cの端部から軸方向エンジン側およびトランスミッション側に延びていてもよい。これにより、伝達部33e全体の強度を高めることができる。
(2)
前述の実施形態では、フライホイール組立体1を例に出力プレート33が用いられる装置について説明しているが、出力プレート33が用いられる装置は動力を伝達する装置であれば他の装置であってもよい。
1 フライホイール組立体
2 第1フライホイール
21 第1プレート
21a 第1プレート本体
21b 第1側方部
21c 筒状部
21e 傾斜面(第1傾斜面の一例)
22 第2プレート(プレート部材の一例)
22a 第2プレート本体
22b 第2側方部
22c 内側筒状部
22d 支持突起
22e 傾斜面(第1傾斜面の一例)
22f 凹部
23 支持部材
23a 支持部材本体
23b 環状突起
23c 摺動部
29 リングギヤ(リング部材の一例)
3 第2フライホイール
31 第2フライホイール本体
32 リベット
33 出力プレート(動力伝達部品の一例)
33a 本体部
33b 第2突出部
33c 第1突出部
33d 切欠き
33e 伝達部
33f 当接部(第1部分の一例)
33g 補強部(第2部分の一例)
33h 中央部(第1突出部本体の一例)
33i 外側部
33j 当接面(伝達面の一例)
4 ダンパー機構
41 第1スプリング
42 第2スプリング
43 第2スプリングシート
43a 第2外側支持部
43b 第2内側支持部
43c 第2シート本体
43d 第2傾斜摺動面(第2傾斜面の一例)
44 第1スプリングシート
44a 第1外側支持部
44b 第1内側支持部
44c 第1シート本体
44d 第1傾斜摺動面(第2傾斜面の一例)
5 摩擦発生機構
51 コーンスプリング(押圧部材の一例)
52 第2摩擦プレート(第2部材の一例)
52a プレート本体(第1部材本体の一例)
53 第1摩擦プレート(第1部材の一例)
54 第1ブッシュ(第1摩擦部材の一例)
55 第2ブッシュ(第2摩擦部材の一例)
S 収容空間
B1 第1収容部
B2 第2収容部

Claims (6)

  1. 回転動力を伝達するための動力伝達部品であって、
    前記回転動力が入力または出力される環状の本体部と、
    前記本体部から半径方向外側へ延びる第1突出部と、前記第1突出部の円周方向の端部から軸方向の第1側に延び前記回転動力を伝達する第2突出部と、を有するプレート状の伝達部と、を備え
    前記第2突出部は、半径方向に延びる第1部分と、前記第1部分の前記半径方向内側の端部と前記本体部の外周部とを連結し前記軸方向から見た場合に湾曲している第2部分と、を有する、
    動力伝達部品。
  2. 前記第1部分は、前記円周方向を向くように前記第1突出部の反対側に配置され前記回転動力を伝達するための伝達面を有しており、
    前記第2部分は、前記伝達面の向いている側に延びている、
    請求項に記載の動力伝達部品。
  3. 前記第1部分の厚み方向は、前記円周方向と概ね一致している、
    請求項1または2に記載の動力伝達部品。
  4. 前記第2突出部は、前記第1突出部の円周方向の端部から前記軸方向の第1側と反対側にさらに延びている、
    請求項1からのいずれかに記載の動力伝達部品。
  5. 前記第1突出部は、前記本体部と概ね同じ前記軸方向位置に配置され前記本体部から半径方向外側へ延びる第1突出部本体と、前記第1突出部本体の前記円周方向の端部から前記円周方向に延び前記第1突出部本体よりも前記軸方向に迫り出した外側部と、を有している、
    請求項1からのいずれかに記載の動力伝達部品。
  6. 第1回転体と、
    請求項1からのいずれかに記載の動力伝達部品が前記本体部を介して一体回転可能に接続され、前記第1回転体に対して回転可能に配置された第2回転体と、
    前記第1回転体と前記第2回転体とを回転方向に弾性的に連結するスプリングと、
    前記スプリングの端部を支持するスプリングシートと、を備え、
    前記第1回転体は、前記スプリングシートと当接可能な回転方向端部を有しており、
    前記スプリングシートは、前記伝達部と前記回転方向端部との間に配置され、
    前記スプリングは、前記伝達部と前記回転方向端部との間に配置され、前記伝達部と前記第1回転体との間で回転方向に圧縮可能である、
    ダンパー機構。
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