JP4433415B2 - 繰り出し容器 - Google Patents

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Description

この発明は、口紅やリップクリーム等のように、容器内から内容物を繰り出して使用する繰り出し容器に関するものである。このような繰り出し容器に収容される内容物、即ち、被繰り出し物としては、口紅やリップクリームのように比較的柔らかいスティック状に形成されたものが代表的であるが、その他に、ファンデーション、アイシャドウ、頬紅、クリーム(下地、美白、洗顔、クレンジングなど)等の仕上げ又は皮膚用化粧品類、整髪料、染毛料、ヘアトリートメント等の頭髪用化粧品類、日やけ止め又は日やけ用等の特殊用途化粧品類、香料類、ハップ剤、皮膚防護剤、殺菌剤、痒み止め剤等の医療用塗布剤類、スティック糊等の事務用品類、靴下止め、カー用品としての曇り止めや傷補修材、しみ取り、靴墨等の雑貨類など種々の用途のものがある。
この種の繰り出し容器は、図8及び図9に示すように、内周面に螺旋溝1aを設けた筒状の容器本体1内に、上下方向にガイド孔2aを有するガイド筒2を相対回転可能に収容し、このガイド筒2内に被繰り出し物を保持するカップ3を収容し、このカップ3の外面に、ガイド筒2のガイド孔2aを介して、容器本体1の内周面の螺旋溝1aに係合する係合突起4を設け、容器本体1とガイド筒2との相対回転により容器本体1に対してカップ3を昇降可能にして、被繰り出し物の繰り出しを行うものである。
ところで、従来、カップ3内に残った被繰り出し物を無駄なく使用するために、カップ3を、カップ本体3aと、カップ本体3a内に昇降可能に収容する底部材3bとの2重構造にし、上記カップ3を容器本体の上方まで繰り出した後、カップ本体3aの移動を制限した状態で底部材3bをカップ本体3aに対して更に移動可能とし、カップ本体3a内に残った被繰り出し物を、カップ本体3aの上方へ押し上げるようにしたものを、本願の発明者らは既に開示している(特許文献1、特許文献2)。
特開平9−169374号公報 特開2000−342329号公報
上記のように、被繰り出し物を保持するカップ3を、カップ本体3aと、底部材3bとの2重構造とし、カップ3の通常の繰り出し終了後に、カップ3の底部材3bを更に上昇させることができる繰り出し容器は、カップ3内の被繰り出し物を無駄なく使用できるという利点を有する。
この種の繰り出し容器では、底部材3bの外周面に階段状に複数段の係合溝6が形成され、カップ本体3a内に底部材3bの外面の係合溝6と係合する突起7が形成され、被繰り出し物が減らずに容器内に十分に残っている状態では、図9(b)に示すように、カップ本体3a内に収容した底部材3bが、カップ本体3aの下端に押し込まれた位置にあって、底部材3bの外面の最上段の係合溝6に突起7が係合している。そして、被繰り出し物の残りが少なくなり、カップ本体3a内に残る被繰り出し物を使用しようとする場合には、カップ本体3aの移動を制限した状態で、通常の繰り出しに要する力よりもより強い力で容器本体1とガイド筒2とを相対回転させて、カップ本体3aに対し底部材3bを強く押し上げることにより、カチカチとカップ本体3aの突起7が最上段の係合溝6から順番に下段の係合溝6に向かって、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて、下段の係合溝6に順番に移動し、図9(c)に示すように、カップ本体3aに対し底部材3bが順次押し上げられ、カップ本体3a内に残る被繰り出し物を最後まで使い切ることができる。
反対に、図9(c)に示す位置から、カップ本体3aの移動を制限した状態で、カチカチとカップ本体3aの突起7を、最下段の係合溝6から順番に上段の係合溝6に向かって、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させると、カップ本体3aに対し底部材3bを、図9(b)に示す位置まで戻すことができる。
ところで、カチカチとカップ本体3aの突起7を、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗が大きいと、突起7が係合溝6に嵌まる際の衝撃が大きくなり、その衝撃により、被繰り出し物が底部材3bの上面の支持面から外れて被繰り出し物が脱落するおそれがある。
また、反対に、カチカチとカップ本体3aの突起7を、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗が小さすぎる場合には、被繰り出し物が十分あって、カップ本体3a内の被繰り出し物を繰り出す必要のない場合でも、被繰り出し物が通常よりも突出した状態となり、被繰り出し物が途中で折れたり、脱落したりし易くなる。
このように、カップ本体3a内における底部材3bの移動に要する抵抗は、強すぎてもいけないし、弱すぎてもいけない。
そこで、この発明は、カチカチとカップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗が、強すぎず、また弱すぎない適度な強さを保つことができる構造の繰り出し容器を得ようとするものである。
この発明は、上記の課題を解決するために、内周面に螺旋溝1aを設けた筒状の容器本体1内に、上下方向にガイド孔2aを有するガイド筒2を相対回転可能に収容し、このガイド筒2内に、筒状のカップ本体3aと、このカップ本体3a内に移動可能に収容された底部材3bとからなる、被繰り出し物を保持する二重構造のカップ3を収容し、上記底部材3bの側部に、カップ本体3a及びガイド筒2を貫通し容器本体1の螺旋溝1aに係合する係合突起4を設け、容器本体1に対してガイド筒2を相対回転させることにより二重構造のカップ3を螺旋溝1aに沿って上下方向に移動可能とし、カップ本体3aの移動を制限した状態で底部材3bをカップ本体3aに対して更に移動可能とした繰り出し容器において、カップ3を構成する底部材3bの外側面に複数段の係合溝6を形成し、複数段の係合溝6に対して上下方向に順次係脱可能な突起7をカップ本体3aの内面に形成し、この複数段の係合溝6と突起7との係脱を、互いの相対的な弾性変形により可能にしたのである。
このように、複数段の係合溝6と突起7との係脱を、互いの相対的な弾性変形により可能にすることにより、カチカチとカップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を、強すぎず、また弱すぎない適度な強さに保つことができる。
上記複数段の係合溝6に対するカップ本体3aの内面の突起7の相対的な弾性変形は、係合溝6又は突起7の背面側に、撓み空間を設けることにより可能である。
また、上記複数段の係合溝6の対向する上下の内壁面を、外側に向かって開く傾斜面にすることにより、カップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を弱くすることができる。
上記傾斜面の傾斜角度が、係合溝6の上下の内壁面のうち、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す際に、カップ本体3aの突起7が当接する係合溝6の下方の内壁面の傾斜が、上方の壁面の傾斜よりも急傾斜に形成することにより、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す方向には、カップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を強め、反対方向、即ち、カップ本体3aに対し底部材3bを引き戻す方向の抵抗を弱めることができる。
また、カップ本体3aの内面に形成された突起7の上下の壁面を、底部材3bの係合溝6に向かって先細りの傾斜面とすることによっても、カップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を弱くすることができる。
上記突起7の上下の傾斜面のうち、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す際に、係合溝6の内壁面に当接する突起7の下方の傾斜面の傾斜角度が、上方の傾斜面よりも急傾斜に形成することにより、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す方向には、カップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を強め、反対方向、即ち、カップ本体3aに対し底部材3bを引き戻す方向の抵抗を弱めることができる。
次に、底部材3bの上面には、被繰り出し物の下面に埋め込まれるアンカー突起12を設けることにより、被繰り出し物の脱落をより効果的に防止できる。
上記カップ本体3aの内面には、被繰り出し物の外側面に埋め込む突条13を上下方向に設けてもよい。
上記ガイド筒2の下部には、容器本体1の下方に突出する袴部10を設けてもよい。
上記のように、この発明によれば、カチカチとカップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を、強すぎず、また弱すぎない適度な強さに保つことができるので、被繰り出し物の脱落をより効果的に防止できる。
図1〜図4は、この発明に係る繰り出し容器の一形態を示している。なお、符合は、図8及び図9で示した従来例と共通する部材は共通の符合を付している。
この発明に係る繰り出し容器は、図1(c)に示すように、内周面に螺旋溝1aを形成した筒状の容器本体1と、この筒状の容器本体1内に相対回転可能に収容され、上下方向にガイド孔2aを有するガイド筒2と、このガイド筒2内に収容する被繰り出し物を保持するカップ3とからなる。
上記ガイド筒2の下部には、容器本体1を持ってガイド筒2を回転させることができるように、容器本体1の下方に突出する袴部10を形成している。また、ガイド筒2のガイド孔2aの上端は、切り割り9によって切りかかれ、この切り割り9によって、カップ3をガイド筒2内に組み込む際に、ガイド筒2の上端部を広げることができるようにしている。
螺旋溝1aは、容器本体1の内周面に、周方向に180度の間隔を空けて対向するように2本形成している。
カップ3は、図1(a)に示すように、カップ本体3aと、カップ本体3a内に昇降可能に収容される底部材3bとの2重構造になっている。
底部材3bは、カップ本体3aの内側に挿し込み可能な太さの筒状部材で形成され、その一端部に口紅等の被繰り出し物の端部を支持する支持面を有する。この支持面の中心には、口紅等の被繰り出し物を成型充填する際に使用する充填孔11が設けられている。筒状の底部材3bの外面下端には、ガイド筒2のガイド孔2aを介して容器本体1の内周面の螺旋溝1aに係合する係合突起4が、周方向に180度の離れた位置に各1個ずつ形成されている。この係合突起4が容器本体1の内周面の螺旋溝1aに係合しているので、容器本体1とガイド筒2とを相対回転させると、螺旋溝1aに沿って係合突起4が移動し、ガイド筒2のガイド孔2aに沿って底部材3bが上下動する。
カップ本体3aは、底部材3bの2倍程度の長さに設けられ、中程から下方部分の対向位置に、底部材3bの各係合突起4を上下方向にガイドする切欠き8を有する。
底部材3bの外周面には、階段状に複数段の係合溝6が周面に沿って形成され、カップ本体3a内には、底部材3bの外面の係合溝6と係合する突起7が形成され、被繰り出し物が容器内に十分にある状態では、図2(a)に示すように、カップ本体3a内に収容した底部材3bが、カップ本体3aの下端に押し込まれた位置にあり、底部材3bの外面の最上段の係合溝6に突起7が係合している。そして、被繰り出し物の残りが少なくなり、カップ本体3a内に残る被繰り出し物をカップ3の底部材3bをさらに上昇させて、カップ本体3a内に残る被繰り出し物を使用しようとする場合には、通常の繰り出しに要する力よりもより強い力で容器本体1とガイド筒2とを相対回転させ、カップ本体3aに対し底部材3bを強く押し上げると、カチカチとカップ本体3aの突起7が最上段の係合溝6から順番に下段の係合溝6に向かって、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて、下段の係合溝6に順番に移動し、図2(c)に示すように、カップ本体3aに対し底部材3bが順次押し上げられ、カップ本体3a内に残る被繰り出し物を最後まで使い切ることができる。
反対に、図2(c)に示す位置から、カチカチとカップ本体3aの突起7を、最下段の係合溝6から順番に上段の係合溝6に向かって、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させると、カップ本体3aに対し底部材3bを、図2(a)に示す位置まで戻すことができる。
上記底部材3bの上面の支持面には、口紅等の被繰り出し物の下面に突き刺さるアンカー突起12が複数形成されている。また、カップ本体3aの内面の上半部には、成形後の被繰り出し物の外周に埋まる上下方向の突条13が複数本形成されている。なお、口紅等の被繰り出し物の成形は、カップ本体3aの上部に成形型を被せた状態で、充填孔11の下方から口紅等の被繰り出し物の材料を流し込んで行うことができる。
上記底部材3bの上面のアンカー突起12が口紅等の被繰り出し物の下面に突き刺さるようにし、さらに、カップ本体3aの内面の突条13が被繰り出し物の外側面に埋め込まれるようにすることにより、カップ本体3aに残った被繰り出し物を使用する際に、カップ本体3aに対し底部材3bをカチカチと上昇させていっても、被繰り出し物がカップ本体3aにしっかりと保持され、被繰り出し物の抜け落ちがなく、しかも、カップ本体3aの内面の突条13が被繰り出し物のガイドの役割を果たすので、カップ本体3a内における被繰り出し物の上下動をスムーズに行うことができる。
上記ガイド筒2には、ガイド孔2aと平行にストッパ孔2bが形成され、このストッパ孔2bに嵌まるストッパ突起5をカップ本体3aの外面に形成している。
ストッパ孔2bの上端には、容器本体1とガイド筒2とを相対回転させてカップ本体3aの上端を容器本体1の上端付近まで繰り出した状態で、カップ本体3aのストッパ突起5が引っ掛かる屈曲部2cを形成し、ストッパ突起5がストッパ孔2bの屈曲部2cに引っ掛かると、それ以上はカップ本体3aが上方に繰出されないようになっている。したがって、カップ本体3aが上方に繰出されない状態のまま、さらに容器本体1とガイド筒2とをカップ本体3aを押し上げる方向に回転させると、カップ本体3aの突起7が最上段の係合溝6から順番に下段の係合溝6に向かって係合し、カップ本体3a内で底部材3bがカップ本体3aに対し上方へ移動し、カップ本体3a内の口紅等の被繰り出し物がカップ本体3aの上方に順次押出される。
また、ストッパ孔2bの下端には、カップ本体3aが容器本体1の最下方まで繰り下げた位置で、繰り下げ方向に、容器本体1とガイド筒2とを相対回転させた際に、ストッパ突起5が嵌まる屈曲部2dが形成され、屈曲部2dにストッパ突起5が係合した位置で、カップ本体3aがそれ以上繰り下がらないようになっている。
そして、このストッパ突起5とストッパ孔2bの下端の屈曲部2dとの係合を解除することができるように、カップ本体3aが容器本体1の最下方まで繰り下げた位置で、カップ本体3aを解除方向に回転させることができるように、ガイド筒2のガイド孔2aの下部に、広幅部2eを設けている。
以上の実施形態においては、カチカチとカップ本体3aの突起7が各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際に、図1(d)に示すように、係合溝6の背面側の筒状空間が、弾性的に撓むための撓み空間Bとして機能し、突起7が各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の適度な抵抗を付与することができる。
また、カップ本体3aの突起7の背面側にも撓み空間Aが形成され、この撓み空間Aによっても、カップ本体3aの突起7が各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を適度に調節している。
このカップ本体3aの突起7が各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗が強い場合には、図5(a)に示すように、上記複数段の係合溝6の対向する上下の内壁面6a、6bを、外側に向かって開く傾斜面にすることにより、カチカチとカップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を弱くすることができる。
ただし、抵抗が弱くなりすぎると、通常の使用、即ち、被繰り出し物がまだ沢山残っている状態で、底部材3bがカップ本体3a内を移動してしまい、被繰り出し物が通常よりも突出した状態となり、結果的に、被繰り出し物が脱落し易くなるので、角度(α)は急傾斜、即ち91度〜45度程度が望ましい。この角度(α)は、底部材3bやカップ本体3aの材質、突起7の高さ、幅、形状、係合溝6の深さ、幅等、種々の条件によって大きく変わるものであり、設計によってこの範囲を外れる場合もあるので、上記数値は参考的な数値である。
被繰り出し物が少なくなり、底部材3bをカップ本体3a内で繰り出し方向に移動させる場合、更に繰り出そうとする意志をもって容器本体1とガイド筒2の袴部10とを回転させ、ある程度の抵抗を感じつつ繰り出す状態でないと、この突起7と係合溝6の係合構造の意味が無いので、撓み空間(A)(B)の大きさ、底部材3bとカップ本体3aの肉厚設定、あるいは角度(α)は確実な抵抗の発現を確認しつつ設定するのがよい。
次に、図5(b)に示すように、上記傾斜面の傾斜角度が、係合溝6の上下の内壁面のうち、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す際に、カップ本体3aの突起7が当接する係合溝6の下方の内壁面6aの傾斜(角度α)が、上方の内壁面6bの傾斜(角度β)よりも急傾斜に形成することにより、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す方向には、カチカチとカップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を強め、反対方向、即ち、カップ本体3aに対し底部材3bを引き戻す方向の抵抗を弱めることができる。このような傾斜構造とすることにより、被繰り出し物を更に繰り出す場合には、上述するように、ある程度の意志を持って無理に回転させることが必要な程度の抵抗を与え、無理に繰り出した被繰り出し物を収納する場合にはなるべく抵抗が少なく、スムーズに収容できるようになる。通常、角度αは上述したように91度〜45度程度であるが、角度βは45を越え10度程度が考えられる。しかし、上述したように、これらの角度は底部材3bやカップ本体3aの材質、突起7の高さ、幅、形状、係合溝6の深さ、幅等、種々の条件によって大きく変わるものであり、設計によってこの範囲を外れる場合もあるので、上記数値は参考的な数値である。急傾斜、緩傾斜は角度αと角度βの相対的な角度の相違を意味し、その角度差が2度以上、好ましくは5度以上あれば、抵抗のある繰り出しと、抵抗の少ない収納が実現できる。
次に、図5(c)は、カップ本体3aの内面に形成された突起7の上下の壁面7a、7bを、底部材3bの係合溝6に向かって先細りの傾斜面とした例であり、この例のようにしても、カチカチとカップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を弱くすることができる。この図5(c)の例では、上記突起7の上下の傾斜面のうち、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す際に、係合溝6の内壁面に当接する突起7の下方の傾斜面7aの傾斜角度が、上方の傾斜面7bよりも急傾斜に形成することにより、底部材3bをカップ本体3aに対して繰出す方向には、カップ本体3aの突起7が、各係合溝6間の堰状突部を乗り越えて移動させる際の抵抗を強め、反対方向、即ち、カップ本体3aに対し底部材3bを引き戻す方向の抵抗を弱めることができ、上述のように、ある程度の意志を持って無理に回転させることが必要な程度の抵抗を与え、無理に繰り出した被繰り出し物を収納する場合にはなるべく抵抗が少なく、スムーズに収容できるようになり、通常、急傾斜の角度は上述したように91度〜45度程度であるが、緩傾斜の角度は45を越え10度程度が考えられる。
次に、上記繰り出し容器の組立手順について説明する。
まず、図1(a)に示すように、2重構造のカップ3の組立を行う。
このカップ3の組立は、カップ本体3aの切欠き8に、底部材3bの係合突起4が嵌まるように、カップ本体3aの下端から底部材3bを嵌め入れ、底部材3bの最上段の係合溝6にカップ本体3aの内面の突起7を係合させると、図1(b)に示すように、カップ本体3aと底部材3bとが結合する。
次いで、組立てたカップ3を、図1(b)に示すように、ガイド筒2の上方からガイド筒2内に収容する。カップ3をガイド筒2の上方から押し込む際には、ガイド筒2のガイド孔2bの上端の切り割り9を開き、底部材3bの係合突起4がガイド孔2a内に、また、カップ本体3aのストッパ突起5がストッパ孔2b内に嵌まるようにする。
その後、容器本体1の螺旋溝1aに、カップ3の係合突起4が嵌まるように、ガイド筒2に、容器本体1を被せることにより、繰り出し容器の組立が完了する。
次に、図6は、この発明に係る繰り出し容器の他の実施形態を示している。
この繰り出し容器は、ガイド筒2の上部に、被繰り出し物の鞘管14を一体に形成し、また、ストッパ突起5を、カップ本体3aの周囲に環状に形成し、図6(b)に示す位置まで、カップ3を上昇させた状態で、ストッパ突起5が、鞘管14の下端面に当たるようにし、それ以上カップ本体3aが上方に繰出されないようにしている点が、図1〜図5に示す実施形態と相違する。その他の基本構成は図1〜図5に示す実施形態と同様であるから、同一の符合を付し、説明は省略する。
この図6の実施形態においても、カップ3を上昇させ、ストッパ突起5が鞘管14の下端面に当たるようにし、カップ本体3aが上方に繰出されない状態のまま、さらに容器本体1とガイド筒2とをカップ本体3aを押し上げる方向に回転させると、カップ本体3aの突起7が最上段の係合溝6から順番に下段の係合溝6に向かって係合し、カップ本体3a内で底部材3bがカップ本体3aに対し上方へ移動し、カップ本体3a内の被繰り出し物がカップ本体3aの上方に順次押出され、被繰り出し物を最後まで使い切ることができる。
図7(d)に示すように、この例では、突起7の撓みをより容易にするために、突起7の両側部に、底部材3bの移動方向に沿ってほぼ並行に開口20を設けたものである。これにより、底部材3bの係合溝6間を突起7が移動する際のスムーズさが増し、移動の際の感触がソフトになり、構成する材質にもよるが高級感が増す。
また、この例では、図7(e)に示すように、底部材3bの被繰り出し物を保持する側の端部の外縁に、外方に向かって僅かに拡張された環状のスカート状部分21を形成している。この環状スカート状部分21の外径は、挿し込むカップ本体3aの内径とほぼ等しく、即ち、カップ本体3aの内面に接する程度にしている。このようにすると、被繰り出し物を押し上げる際に、被繰り出し物の外縁部のぎりぎりを支持することが可能となり、被繰り出し物がカップ本体3aの内面に固着状態となっていても、良好な移動が可能となる。
この発明に係る繰り出し容器の一例を示す分解斜視図であり、(a)はカップ3の分解斜視図、(b)はガイド筒2とカップ3との分解斜視図、(c)はカップ3を収容したガイド筒2と容器本体1との分解斜視図、(d)は底部材3bの縦断面図である。 (a)、(b)、(c)は、それぞれこの発明に係る繰り出し容器のカップ3の繰り出し位置を示す縦断面図であり、(a)はカップ3を最下方まで繰り下げた状態、(b)はカップ3を螺旋溝1aに沿って容器本体1の上方まで繰り出した状態、(c)は(b)の状態からさらに底部材3bをカップ本体3aの上方まで上昇させた状態を示している。 (a)、(b)、(c)は、それぞれこの発明に係る繰り出し容器のカップ3の繰り出し位置を示す側面図であり、(a)はカップ3を最下方まで繰り下げた状態、(b)はカップ3を螺旋溝1aに沿って容器本体1の途中位置まで繰り出した状態、(c)はカップ3を容器本体1の上方まで上昇させた後、さらに底部材3bをカップ本体3aの上方まで上昇させた状態を示している。 (a)は図2(a)の矢印に沿う横断平面図、(b)は図2(b)の矢印に沿う横断平面図、(c)は図2(c)の平面図である。 (a)、(b)、(c)は、それぞれカップ本体3aと底部材3bの変形例を示す部分拡大断面図である。 この発明に係る繰り出し容器の他の実施形態を示す縦断面図であり、(a)はカップ3を最下方まで繰り下げた状態、(b)はカップ3を螺旋溝1aに沿って容器本体1の途中位置まで繰り出した状態、(c)はカップ3を容器本体1の上方まで上昇させた後、さらに底部材3bをカップ本体3aの上方まで上昇させた状態を示している。 この発明に係る繰り出し容器の他の実施形態を示す縦断面図であり、(d)はカップ本体3aの斜視図、(e)はカップ本体3aと底部材3bの上端部の部分断面図を示している。 繰り出し容器の従来例を示す縦断面図であり、(a)はカップ3を最下方まで繰り下げた状態、(b)はカップ3を螺旋溝1aに沿って容器本体1の上方まで繰り出した状態、(c)はカップ3を容器本体1の上方まで上昇させた後、さらに底部材3bをカップ本体3aの上方まで上昇させた状態を示している。 (a)、(b)、(c)は、それぞれ従来例の繰り出し容器のカップ3の繰り出し位置を示す側面図であり、(a)はカップ3を最下方まで繰り下げた状態、(b)はカップ3を螺旋溝1aに沿って容器本体1の途中位置まで繰り出した状態、(c)はカップ3を容器本体1の上方まで上昇させた後、さらに底部材3bをカップ本体3aの上方まで上昇させた状態を示している。
符号の説明
1 容器本体
1a 螺旋溝
2 ガイド筒
2a ガイド孔
2b ストッパ孔
2c 屈曲部
2d 屈曲部
2e 広幅部
3 カップ
3a カップ本体
3b 底部材
4 係合突起
5 ストッパ突起
6 係合溝
7 突起
8 切欠き
9 切り割り
10 袴部
11 充填孔
12 アンカー突起
13 突条
14 鞘管

Claims (2)

  1. 内周面に螺旋溝(1a)を設けた筒状の容器本体(1)内に、上下方向にガイド孔(2a)を有するガイド筒(2)を相対回転可能に収容し、このガイド筒(2)内に、筒状のカップ本体(3a)と、このカップ本体(3a)内に移動可能に収容された底部材(3b)とからなる、被繰り出し物を保持する二重構造のカップ(3)を収容し、上記底部材(3b)の側部に、カップ本体(3a)及びガイド筒(2)を貫通し容器本体(1)の螺旋溝(1a)に係合する係合突起(4)を設け、容器本体(1)に対してガイド筒(2)を相対回転させることにより二重構造のカップ(3)を螺旋溝(1a)に沿って上下方向に移動可能とし、カップ本体(3a)の移動を制限した状態で底部材(3b)をカップ本体(3a)に対して更に移動可能とした繰り出し容器において、カップ(3)を構成する底部材(3b)の外側面に複数段の係合溝(6)を形成し、この複数段の係合溝(6)に対して上下方向に順次係脱可能な突起(7)をカップ本体(3a)の内面に形成し、カップ本体(3a)に形成した突起(7)の背面側に撓み空間(A)を設け、この複数段の係合溝(6)と突起(7)との係脱を互いの相対的な弾性変形により可能にしたことを特徴とする繰り出し容器。
  2. 底部材(3b)に形成した係合溝(6)の背面側に撓み空間(B)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の繰り出し容器。
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