JP3109813B2 - ポリビニルアルコール系樹脂組成物 - Google Patents

ポリビニルアルコール系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂組成物に関
し、詳しくは溶融流動性にすぐれるとともにガスバリア
性及び機械的強度にすぐれ、特に溶融押出成形に適した
ポリビニルアルコール系樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
従来、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略すこと
がある。)は溶融温度と熱分解温度が極めて近い為、溶
融押出成形が不可能であった。また、PVA膜は高湿度下
では柔軟で強靭であるが、低湿度下では柔軟性を失い脆
く破れ易くなる問題があった。
この解決方法としてα−オレフィンと酢酸ビニルを共
重合し鹸化する方法が知られていた。この代表的なもの
としてはエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂が知
られている。
このエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂は溶融
押出成形が可能であるが、PVAよりも非常に高価であり
しかも、またPVAよりも低湿度下ではガスバリア性が劣
り、使用に際して制限があった。
PVAは溶融押出成形が出来ないため、例えばフィルム
を得る方法として、ポバールP−374:高分子刊行会(19
84年4月25日発行)に開示されているように、PVAを水
及びグリコール類のような可塑剤とともに溶解し、乾燥
ドラム又はベルトの上にスリットを通じて流延するか、
ロールコーターによって塗布し、ドラム又はベルトで水
分を乾燥しフィルムを得るキャスティング法、およびPV
Aに可塑剤と適当量の水を含浸させペレットを作り、特
殊な溶解,混練り,脱泡機構を持った押出機で押出成形
する方法が行われている。この押出成形はBRITISH POLY
MER JOURNAL VOL.20 NO.4,P335(1988)に述べられてい
るように、PVA溶液を二軸押出機で連続形成し、水溶液
を単軸押出機に導き、温度を均一化しながら加圧計量
し、濾過したのちTダイから押出し成形するものであ
る。
このようにPVAの成形は、特殊な成形機を必要とし、
ゲル成分の除去の為の濾過工程や水溶液の水分を成膜後
に乾燥する工程などを必要とし、非常に煩雑であった。
従って、このPVAには、熱可塑性樹脂のように容易に溶
融成形できることが望まれていた。
PVAを溶融成形可能にし、脆弱化を防止する方法とし
ては、例えばジプロピレングリコール,トリエチレング
リコール,ジエチレングリコール,グリセリン等の可塑
剤を、PVAに添加して融点や流動開始温度を低下する方
法が知られている。この方法についてはR.K.Tubbs,J.Po
lymer.Sci,A3,4181(1965)及び高分子化学第26巻P118
(1969)等に詳細に述べられている。
しかし、この方法によると流動開始温度を低下するの
に有効であるものの、ガスバリア性が低下したり一般に
強度が低下し、高温下で水分を吸収して軟化しやすく、
一方低温下では硬くなり脆化する傾向があった。また長
時間保存すると可塑剤が成形物の表面にブリードすると
いう問題などがあった。
またPVAにエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物(以
下EVOHと略すことがある。)を混合して溶融成形可能と
する方法(特開昭49−33945号公報)、炭素数が5〜30
の長鎖α−オレフィン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物、
いわゆる変性PVAとしてポリオレフィンを除くポリマー
と混合する方法(特開昭49−117536号公報)、PVAにEVO
Hを混合し溶融成形可能とする方法(特開昭49−33945号
公報)、変性PVAにビスフェノール類を混合する方法
(特開昭50−123151号公報)、PVAにポリオレフィン樹
脂をグラフトし、このグラフト物とPVA及びポリオレフ
ィン樹脂を混合し溶融成形可能とする方法(特開昭60−
188488号公報)等が知られていた。
これらの方法はいずれも溶融成形性,均一混合性ある
いはガスバリア性に劣るものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の従来の技術には、可塑剤によるブリードやガス
バリア性の低下、溶融成形性の欠如、均一混合性の不備
などの問題があった。
従って本発明の主たる目的は、溶融成形性に優れ、し
かも溶融流動性に優れたPVA系樹脂組成物を得ることで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は (A)ビニルアルコール単位及び酢酸ビニル単位とを含
み且つ重合度50〜2500、鹸化度が50モル%以上のポリビ
ニルアルコール系樹脂5〜95重量%及び (B)ポリビニルアルコールがポリビニルアルコールと
酢酸ビニルモノマーの合計量に対し15重量%を超えて存
在する状態で、酢酸ビニルモノマー及びエチレンモノマ
ーをエマルジョン重合して得られる、酢酸ビニルに対し
エチレン含有量1〜50重量%のポリビニルアルコール系
共重合体樹脂95〜5重量% からなるポリビニルアルコール系樹脂組成物を提供する
ものである。
本発明の樹脂組成物の(A)成分であるポリビニルア
ルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニルの部分又は完全鹸化
物あるいはその変性ポリビニルアルコール樹脂をいう。
ポリ酢酸ビニルの重合方法としては、塊状重合,溶液
重合,乳化重合,懸濁重合がある。
これらのうち塊状重合は重合時の粘度の上昇、重合器
へのポリマーの付着、重合熱の除去が困難などの問題が
ある。
乳化重合は乳化重合した液をそのまま接着剤及び塗料
などの原料として用いられるが、ポリ酢酸ビニルの製造
方法としては必ずしも好適ではない。
懸濁重合は製造条件などの調節が難しいなどの問題点
がある。
従って、以下に述べる溶液重合が一般にポリ酢酸ビニ
ルの製造方法として用いられる。この溶液重合は酢酸ビ
ニルモノマーをメタノール,エタノール,酢酸メチルな
どの溶媒で希釈すると共に、触媒を添加して重合し、重
合熱を溶媒の蒸発熱で除去する方法が採用される。
溶液重合は粘度が低いので撹拌が容易となり、重合熱
除去も容易となる。これらの重合は通常、熱で分解する
開始剤を使用する方法が用いられる。
その他、紫外線による重合、γ線などの放射線による
重合、レドックス触媒による低温重合がある。
熱で分解する開始剤としては過酸化ベンゾイル(BP
O),アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等が通常用
いられている。
このように重合されたポリ酢酸ビニルを、アルカリ触
媒や酸触媒を用い鹸化反応によって、本発明の(A)成
分であるPVAを得ることができる。
また、変性PVA樹脂とは以下に述べる共重合物の部分
又は完全鹸化物をいう。例えば、酢酸ビニルと炭素数4
〜18のオレフィンとの共重合物、酢酸ビニルとカルボン
酸ビニル(バーサチック酸ビニル,ステアリン酸ビニル
等)との共重合物、酢酸ビニルとアルキルビニルエーテ
ル(ラウリルビニルエーテル,メチルビニルエーテル
等)との共重合物、酢酸ビニルと(メタ)アクリレート
(メチルメタアクリレート等)との共重合物、酢酸ビニ
ルとアクリルアミド(アクリルアミド;メタクリルアミ
ド;N,N−ジメチルアクリルアミド等)との共重合体、酢
酸ビニルと不飽和カルボン酸又はこれらの無水物もしく
はエステル(アクリル酸,クロトン酸,マレイン酸,フ
マール酸,イタコン酸等)との共重合物、酢酸ビニルと
スルホン酸モノマー(ビニルスルホン酸,アクリスルホ
ン酸等)共重合体、酢酸ビニルとカチオン性モノマー
(ジメチルアミノエチルメタクリレート,ビニルイミダ
ゾール,ビニルピリジン,ビニルサクシイミド等)との
共重合物、酢酸ビニルとその他のモノマー(ビニレンカ
ーボネート,アリルアルコール,アリルアセテート等)
との共重合物などである。
このようにして得られるPVAは、ビニルアルコール単
位及び酢酸ビニル単位とからなるものであり、その重合
度は、50〜2500のものが良く、その範囲内で用途等に応
じて適宜選定すれば良い。とりわけ、溶融流動性および
機械的強度等を考慮すると重合度200〜1800のものが好
ましい。一方、鹸化度については50モル%以上が良く、
溶融流動性を考慮すると鹸化度70〜99.5モル%のものが
好ましい。鹸化度50モル%未満では、機械的強度に劣る
という欠点がある。
次に、本発明の組成物の(B)成分であるポリビニル
アルコール系共重合体樹脂については、例えば特開昭60
−96637号公報及び特開昭63−108016号公報等に記載さ
れている方法等により製造することができる。
このポリビニルアルコール系共重合体樹脂の製造法の
一例を挙げれば、平均重合度20〜5000のポリビニルアル
コールの存在下で公知の触媒を用いて酢酸ビニルモノマ
ー及びエチレンモノマーとを共重合することにより得ら
れる。ここで使用するポリビニルアルコールは、任意の
加水分解度のものでよいが、好ましくは平均鹸化度が50
〜99%のもの、特に平均鹸化度が80〜99%のものが最適
である。酢酸ビニルモノマーとエチレンモノマーとの共
重合反応中、水性エマルジョン中に存在しているポリビ
ニルアルコールの量は、酢酸ビニルモノマーおよびポリ
ビニルアルコールの合計量に対して、少なくとも10重量
%必要である。10重量%未満の場合は、ガスバリア性及
び(A)成分であるポリビニルアルコール系樹脂との相
溶性に劣り、また成形物表面のベタツキが生ずるなどの
不都合があり、本発明の目的には適さないものとなる。
また、上記の方法により製造されるポリビニルアルコ
ール系共重合体樹脂中のエチレン含有量は1〜50重量%
であり、10〜45重量%が好ましい。エチレン含有量が50
重量%を超えると、(A)成分であるPVAとの相溶性や
ガスバリア性等が劣り、発明の目的には適さない。また
1重量%未満では、溶融成形性が劣るため使用できな
い。
なお、ポリビニルアルコール系共重合体樹脂中の酢酸
ビニル単位の含有量については、特に制限はないが、通
常は1〜89重量%がよい。1重量%未満であると溶融成
形性が低下し、また89重量%を超えると、PVAとの相溶
性や成形物の表面にベタツキ等が生ずるなどの問題があ
る。
上記ポリビニルアルコール系共重合体樹脂には、エチ
レンモノマーに代えて以下のモノマーを共重合するか、
酢酸ビニルモノマー,エチレンモノマーの他にさらにエ
チレン性不飽和結合を持つモノマーを共重合することが
できる。これらのモノマーの例としては、アクリル酸,
メタアクリル酸,クロトン酸,マレイン酸,イタコン酸
などの不飽和酸あるいはそのアルキルエステル、さらに
はプロピレン,ブテン,デセン,オクタデセン等のα−
オレフィンなどをあげることができる。
本発明の組成物においては、(A)成分であるPVAと
(B)成分であるポリビニルアルコール系共重合体樹脂
との配合割合は、PVA5〜95重量%、ポリビニルアルコー
ル系共重合体樹脂95〜5重量%であり、好ましくはPVA1
5〜90重量%、ポリビニルアルコール系共重合体樹脂85
〜10重量%である。また、本発明の組成物において、特
に重合度が低いPVAを使用した場合には、PVAの配合比が
大きくなる程、溶融流動性が改善する傾向にある。
ここで、ポリビニルアルコール系樹脂の配合割合が95
重量%を超えると、過剰の溶融流動性のため、溶融成形
性が制限される場合がある。一方5重量%未満では、鹸
化度の高いPVAを混合した場合、溶融押出性が発現せ
ず、使用に耐えない。
本発明の組成物の溶融指数(MFR,JIS−K6758により荷
重2.16kg,温度230℃で測定)は特に制限されるものでは
なく、成形法によって適宜選定すればよいが、押出成形
にあっては0.1〜50g/10分の範囲が適当である。
本発明の組成物は、基本的には上記(A)成分及び
(B)成分よりなるが、さらに必要に応じて他の樹脂あ
るいは各種添加剤等を、本発明の目的を阻害しない範囲
で適量配合するもできる。
また、本発明の組成物は、公知の,溶融成形法,溶融
押出成形法及び圧縮成形法によりフィルム,シート,チ
ューブ,ボトルなどに成形できる。
本発明の組成物からフィルム,シートに成形したもの
をそのまま用いることもできるが、さらに他層と積層し
て、多層積層体として用いることも有効である。例え
ば、このような積層方法としてはウレタン系,アクリル
系等のドライラミネート接着剤を用い、本発明の組成物
の単層品にその他の熱可塑性樹脂層を積層する、いわゆ
るドライラミネート成形法やサンドラミネーション法に
よって行われるか、又は共押出ラミネーション法,共押
出法(フィードブロック,マルチマニホールド法),共
射出成形法,共押出パイプ成形法及び本組成物を溶媒に
溶解しコーティングする溶液コート成形法等各種の方法
がある。
このようにして得られた多層積層体は、さらに真空成
形機,圧空成形機,延伸ブロー成形機等を用い再加熱
し、延伸操作を加える方法、あるいは前述の多層積層体
を一軸或は二軸延伸機を用いて加熱延伸操作を施すこと
ができる。
本発明の組成物に積層するその他の熱可塑性樹脂とし
ては、ポリエチレン樹脂,ポリプロピレン樹脂,エチレ
ンと炭素数が3〜12のα−オレフィンの共重合体,アイ
オノマー樹脂等のポリオレフィン樹脂,ポリスチレン樹
脂,ポリエチレンテレフタレート樹脂,ポリ塩化ビニル
樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリアミド樹脂等の熱可
塑性樹脂があげられる。ここで、エチレンと炭素数が3
〜12のα−オレフィンの共重合体とは、エチレン−ブテ
ン−1共重合体,エチレン−4メチルペンテン−1共重
合体,エチレン−ヘキセン−1共重合体及びエチレン−
プロピレンゴムなどをブレンドした変性ポリプロピレ
ン,変性ポリブテン,変性ポリ−4メチルペンテン或は
上述のポリオレフィン系ポリマーに不飽和カルボン酸叉
はその無水物を有機過酸化物のもとにグラフト或は他の
モノマー(例えばメチルメタアクリレート,エチルアク
リレート等)とともに共重合したものも対象として含ま
れる。
多層積層体の層構成は、本発明の組成物を(a)層,
接着樹脂層を(b)層,その他の熱可塑性樹脂を(c)
層とすると(a)層/(b)層/(c)層,(c)層/
(b)層/(a)層/(b)層/(c)層,(c)層/
(b)層/金属箔/(a)層/(b)層/(c)層等が
代表的なものとして挙げられる。ここで両外層の熱可塑
性樹脂は異なるものでも、また、同じ樹脂を用いてもよ
い。
なお、接着樹脂層としては、前述したウレタン系,ア
クリル系,ポリエステル系等のいわゆるドライラミネー
ト用接着剤及び共押出成形法において公知の接着性樹脂
を利用できる。例えば、このような接着樹脂層として
は、ポリオレフィン系樹脂に不飽和カルボン酸,酸無水
物またはエステル単量体をグラフトまたは共重合した樹
脂がある。この際のグラフト方法には、ポリオレフィン
系樹脂を有機過酸化物を用いて上記成分で溶融グラフト
変性する方法、あるいは熱キシレンにポリオレフィン系
樹脂を溶解し有機過酸化物で上記成分をグラフトする方
法等がある。不飽和カルボン酸,酸無水物,エステル単
量体としては、メタクリル酸,アクリル酸,エタクリル
酸,メタクリル酸グリシジル,アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル,メタクリル酸2−ヒドロキシエチル,マレイ
ン酸ジエチル,マレイン酸モノエチル,マレイン酸ジ−
n−ブチル,マレイン酸,マレイン酸無水物,フマル
酸,フマル酸無水物,イタコン酸,イタコン酸無水物,5
−ノルボルネン−2,3−無水物,シトラコン酸,シトラ
コン酸無水物クロトン酸,クロトン酸無水物,アクリロ
ニトリル,メタクリロニトリル,アクリル酸ナトリウ
ム,アクリル酸カルシウム,アクリル酸マグネシウム等
があげられる。これらグラフト重合体については米国特
許4026967号明細書及び米国特許3953655号明細書,特開
昭51−98784号公報,特公昭44−15423号公報,特公昭49
−4822号公報等に詳細に記載されている。
また本発明の組成物を製造するためのブレンド方法に
関しては、特に制限ないが、(A),(B)成分及び必
要に応じて加える他成分を、リボンブレンダー,高速ミ
キサー,ニーダー,ペレタイザー,ミキシングロールな
どに供給して、ペレット化し乾燥することが好ましい。
また、各成分を直接成形機に供給し成形加工してもよ
い。
本発明の組成物に対しては、一般に熱可塑性樹脂に慣
用の他の添加剤を配合できる。このような添加剤の例と
しては、酸化防止剤として2,5−ジ−t−ブチルハイド
ロキノン;2,6ジ−t−ブチル−p−クレゾール;4,4′−
チオビス−(6−t−ブチルフェノール);2,2−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール);
オクタデシル3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−1′−
ヒドロキシフェニル)プロピネート;4,4′−チオビス−
(6−ブチルフェノール)など、紫外線吸収剤としてエ
チル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート;2−
(2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール;2−ヒドロキ−4−オクトキシベンゾフェノン
など、可塑剤としてフタル酸ジメチル;グリセリン;ジ
プロピレングリコール;トリエチレングリコール;ジエ
チレングリコールフタル酸ジエチル;ワックス;流動パ
ラフィン;りん酸エステルなど、帯電防止剤としてトモ
ノステアレート;ソルビタンモノパルミテート;硫酸化
オレイン酸;ポリエチレンオキシド;カーボワックス;
滑剤としてエチレンビスステアロアミド、ブチルステア
レートなど、着色剤としてカーボンブラック;フタロシ
アニン;キナクリドン;インドリン;アゾ系顔料;酸化
チタン;ベンガラなど、充填剤としてグラスファイバ
ー;アスベスト;マイカ;バラストナイト;ケイ酸カル
シウム;ケイ酸アルミニウム;炭酸カルシウム等があ
る。又、他の多くの高分子化合物も本発明の作用効果が
阻害されない程度にブレンドすることもできる。
〔作用〕
本発明によれば、従来から溶融押出成形できないポリ
ビニルアルコール(PVA)に対して、(B)成分として
のポリビニルアルコール系共重合体樹脂を5〜95重量%
の範囲で配合することにより、得られる組成物が溶融押
出成形,溶融流動可能となる。しかもPVAの配合比が大
きい範囲において、溶融流動性に優れる原因は定かでな
いが、PVAとポリビニルアルコール系共重合体樹脂とを
混合したときの相互作用によって、PVA自体が溶融流動
可能となり、溶融成形可能になったものと思われる。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1〜13および比較例1〜14 (1)(ポリビニルアルコール系共重合体樹脂の調製) 内容量30のオートクレーブを使用し、重合度500,鹸
化度88%の部分鹸化ポリビニルアルコール樹脂であるク
ラレ(株)製,PVA205(商品名)を用い、触媒である過
硫酸アンモニウム及びメタ重亜硫酸ナトリウムを追添し
ながら、PVAと酢酸ビニルの濃度比が、各々5/95,10/90,
25/75,50/50(重量比)となるように比率を変えて仕込
み、次にエチレンガスの圧力を変更してエマルジョン重
合を行い、ポリビニルアルコール系共重合体樹脂(エマ
ルジョン)を得た。重合したエマルジョンの固形分濃度
は、約20〜60重量%であった。このエマルジョンを−20
℃で20時間放置して凍結析出しポリマー(ポリビニルア
ルコール系共重合体樹脂)を得た。
次に、得られたポリマーを、凍結粉砕,凍結乾燥後、
温度80℃で真空乾燥した。尚、ポリマーのエチレン成分
の割合はアルカリ鹸化法によって求めた。このようにし
て得られたポリビニルアルコール系共重合体樹脂のエチ
レン含有量を第1表に示す。
(2)(ポリビニルアルコール系共重合体樹脂とポリビ
ニルアルコール系樹脂との混合) 東洋精機製作所(株)製ラボプラストミルME型を使用
し、温度220℃で上記(1)で得られたポリビニルアル
コール系共重合体樹脂とポリビニルアルコール系樹脂を
混合し、第2,3表に示す樹脂組成物を得た。
上記の如く製造した樹脂組成物を、タカラ工業製メル
トインデクサーを使用し、JIS−K6758に従って、温度23
0℃でMFRの測定を行なった。これらの結果を第2,3表に
併せて示した。上記樹脂組成物を温度230℃でプレス成
形して、厚み100μmのフィルムを作成する一方、押出
成形性をMFRで評価した。また、このフィルムについて
モダンコントロール社製のOXTRAN−10/50Aを使用して酸
素透過量を、ASTM−D638に従って引張弾性率をそれぞれ
測定した。これらの結果を第2,3表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の組成物は溶融成形性,溶融押出成形性,ガス
バリア性,機械的強度等が極めて良好であり、食品包装
材料,医薬品包装材料,化粧品包装材料や或はガスバリ
ヤー性を要求される容器として有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 昭夫 兵庫県竜野市揖保町揖保中251―1 昭 和高分子株式会社大阪研究所内 (72)発明者 田中 保二 兵庫県竜野市揖保町揖保中251―1 昭 和高分子株式会社大阪研究所内 (56)参考文献 特開 平3−244650(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 29/04 C08L 31/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ビニルアルコール単位及び酢酸ビニ
    ル単位とを含み且つ重合度50〜2500、鹸化度が50モル%
    以上のポリビニルアルコール系樹脂5〜95重量%及び (B)ポリビニルアルコールがポリビニルアルコールと
    酢酸ビニルモノマーの合計量に対し15重量%を超えて存
    在する状態で、酢酸ビニルモノマー及びエチレンモノマ
    ーをエマルジョン重合して得られる、酢酸ビニルに対し
    エチレン含有量1〜50重量%のポリビニルアルコール系
    共重合体樹脂95〜5重量% からなるポリビニルアルコール系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリビニルアルコール系樹
    脂組成物からなる溶融押出成形用樹脂組成物。
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