JP4430143B2 - 光学装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ビームを用いて静電像を形成し、その静電像を現像して可視像を得る画像形成装置であるレーザプリンタ装置およびデジタル複写装置等に利用可能な、光ビームを露光走査する光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、光ビームを用いて静電像を形成し、その静電像を現像して可視像を得る画像形成装置であるレーザプリンタ装置およびデジタル複写装置等に利用可能な、光ビームを露光走査する光学装置としては、画像データに対応する光ビームを放射する半導体レーザ素子、半導体レーザ素子から放射された光ビームの断面ビーム径を所定の大きさおよび形状に絞り込む第1のレンズ群、第1のレンズ群により所定の大きさおよび形状に絞り込まれた光ビームを可視像を保持する記録媒体が搬送される方向と直交する方向に連続的に反射して偏向する偏向装置および偏向装置により偏向された光ビームを記録媒体の所定位置に結像させる第2のレンズ群などを有している。
【0003】
上述した光学装置においては、第1のレンズ群は、例えば半導体レーザ素子の近傍に位置されたコリメートレンズおよびコリメートレンズを通過した平行な光ビームに所定の断面ビーム径および形状を与えるシリンドリカルレンズ等からなる。
【0004】
また、第2のレンズ群は、偏向装置により所定の方向に連続して反射される光ビームに関し、偏向角に対して異なる収束性を与えるとともに、連続して反射されることにより定義される偏向方向と直交する方向において、結像位置のビーム径を最適な大きさに設定する2枚のレンズを含む。
【0005】
なお、第1および第2のレンズ群には、同一の材質のレンズが用いられることで、第1のレンズ群に用いられる全てのレンズの材質がガラスで第2のレンズ群に用いられる全てのレンズの材質がプラスチック、例えばPMMAである場合に、温度が0°Cから50°Cの間で変化すると、屈折率nが、1.4876から1.4789まで変化することにより第2のレンズ群を通過された光ビームが実際に集光される結像位置が±12mm程度変動する光学装置に比較して、温度の変化による屈折率nの変動に伴って発生する結像位置の変動を、±0.5mm程度に抑えることのできるレンズが組み込まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した光学装置においては、偏向装置により生じる振動あるいは騒音を低減するとともに偏向装置を構成するモータおよびポリゴンミラーに要求されるコストを低減するために、ポリゴンミラーの直径およびポリゴンミラーの各反射面の大きさ(長さ)を小さく(短く)する方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、ポリゴンミラーの各反射面の大きさ(長さ)を小さく(短く)することにより、各反射面の接続部分あるいはその近傍で反射される光ビームも画像形成に寄与することになるため、画像形成ユニット内の感光体ドラムに照射される際の光ビームの断面ビーム径が変動する問題がある。
【0008】
また、上述したように、第1のレンズ群と第2のレンズ群のそれぞれに同一の材質のレンズを組み込むために、多くの場合、シリンドリカルレンズに、プラスチックレンズとガラスレンズを組み合わせた複合レンズを用いる方法が提案されているが、例えばガラスレンズのレンズ面にプラスチックレンズを一体成形する方法を用いた場合、プラスチックレンズの成形誤差が大きく、均一な光学特性が得られない問題がある。
【0009】
この発明の目的は、光ビームを用いて静電像を形成し、その静電像を現像して可視像を得る画像形成装置であるレーザプリンタ装置およびデジタル複写装置等に利用可能な、光ビームを露光走査する光学装置において、光ビームを偏向走査する偏向装置のポリゴンミラーの直径およびポリゴンミラーの各反射面の大きさ(長さ)を小さく(短く)でき、しかもレンズ面の形状誤差の管理幅が広くレンズコストを低減可能な光学装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した問題点に基づきなされたもので、光源から出射された光ビームに対して所定の光学特性を与える第1の光学部材と、この第1の光学部材によって所定の光学特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させる第2の光学部材と、第1の方向に沿った回転軸を回転中心として回転可能に形成された反射面を有し、この反射面を第1の方向と直交する第2の方向に回転させることで光ビームを走査する走査手段と、この走査手段で走査された光ビームを通過させて走査対象物に結像させる結像手段と、前記走査手段により第2の方向に走査された光ビームの位置を特定するために光ビームを検出する光検出器と、を有する光学装置において、前記第1の光学部材は、第1の方向および第2の方向のそれぞれに概ね等しいパワーを持つ第1のレンズを含み、前記第2の光学部材は、ガラスシリンドリカルレンズとプラスチックシリンドリカルレンズが一体化されたレンズであって、前記第1のレンズを通過した光ビームの第1の方向にのみ収束性を与える第2のレンズと、第1の方向および第2の方向のそれぞれと直交する第3の方向から見た状態で所定形状となる開口を有し、第1および第2のレンズの間に、第1のレンズを通過した光ビームが第2のレンズにより収束性が与えられる方向である第2の方向と直交する第1の方向に関して非対称、かつ前記走査手段により光ビームが走査される際の走査開始端からの距離が大きくなる側において、通過光量が大きくなるよう配置され、第2のレンズに向かう光ビームの光強度を任意の割合に設定する光量設定部材とを有し、前記第1の光学部材からの光ビームを、第2のレンズにおいて、第2の方向の概ね中央付近を通過させるとともに前記第2の光学部材を出射する光ビームに対して、前記走査手段の反射面でのビーム径が、反射面よりも小さくなるよう光ビームのビーム径を制御し、前記光検出器は、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射されることで、走査対象物に静電潜像が形成される画像領域以外の領域で光ビームを検出するように設けられ、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射された光ビームを検出することを特徴とする光学装置を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、この発明の実施の形態である光学装置を有する画像形成装置としてのデジタル複写機を示すものである。
【0012】
図1に示されるように、デジタル複写装置1は、例えば画像読みとり手段としての10と画像形成手段としてのプリンタ部20を有している。
スキャナ部10は、矢印の方向に移動可能に形成された第1キャリッジ11、第1キャリッジ11に従動して移動される第2キャリッジ12、第2キャリッジ12からの光に所定の結像特性を与える光学レンズ13、光学レンズ13により所定の結像特性が与えられた光を光電変換して電気信号を出力する光電変換素子14、原稿Dを保持する原稿台15、原稿台15に原稿Dを押しつける原稿固定カバー16等を有している。
【0013】
第1キャリッジ11には、原稿Dを照明する光源17、光源17が放射する光で照明されて原稿Dから反射された反射光を、第2キャリッジ12に向けて反射するミラー18aが設けられている。
【0014】
第2キャリッジ12には、第1キャリッジ11のミラー18aから伝達された光を90゜折り曲げるミラー18b、ミラー18bで折り曲げられた光をさらに90゜折り曲げるミラー18cを有している。
【0015】
原稿台15に載置された原稿Dは、光源17によって照明され、画像の有無に対応する光の明暗が分布する反射光を反射する。この原稿Dの反射光は、原稿Dの画像情報として、ミラー18a,18bおよび18cを経由して、光学レンズ13に入射される。
【0016】
光学レンズ13に案内された原稿Dからの反射光は、光学レンズ13により、光電変換素子(CCDセンサ)14の受光面に集光される。
以下、図示しない操作パネルまたは外部装置から画像形成の開始が入力されると、図示しないキャリッジ駆動用モータの駆動により第1キャリッジ11と第2キャリッジ12が原稿台15に対して所定の位置関係となるよう定められているホーム位置に一旦移動されたのち、原稿台15に沿って所定の速度で移動されることで、原稿Dの画像情報すなわち原稿Dから反射された画像光が、ミラー18aが延出されている方向すなわち主走査方向に沿った所定の幅で切り出されて、ミラー18bに向けて反射されるとともに、ミラー18aが延出されている方向と直交する方向すなわち副走査方向に関してミラー18aにより切り出された幅を単位として、順次取り出され、原稿Dの全ての画像情報がCCDセンサ14に案内される。なお、CCDセンサ14から出力される電気信号はアナログ信号であり、図示しないA/Dコンバータによりデジタル信号に変換されて、画像信号として図示しない画像メモリに、一時的に記憶される。
【0017】
以上のようにして、原稿台15上に載置された原稿Dの画像は、CCDセンサ14により、ミラー18aが延出されている第1の方向に沿った1ラインごとに図示しない画像処理部において画像の濃淡を示す例えば8ビットのデジタル画像信号に変換される。
【0018】
プリンタ部20は、図2および図3を用いて後段に説明する露光装置としての光学装置21および被画像形成媒体である記録用紙P上に画像形成が可能な電子写真方式の画像形成部22を有している。
【0019】
画像形成部22は、図3を用いて説明するメインモータにより外周面が所定の速度で移動するよう回転され、光学装置21からレーザビームLが照射されることで画像データすなわち原稿Dの画像に対応する静電潜像が形成されるドラム状の感光体(以下、感光体ドラムと示す)23、感光体ドラム23の表面に所定極性の表面電位を与える帯電装置24、感光体ドラム23に光学装置により形成された静電潜像に可視化材としてのトナーを選択的に供給して現像する現像装置25、現像装置25により感光体ドラム23の外周に形成されたトナー像に所定の電界を与えて記録用紙Pに転写する転写装置26、転写装置でトナー像が転写された記録用紙Pおよび記録用紙Pと感光体ドラム23との間のトナーを、感光体ドラム23との静電吸着から解放して(感光体ドラム23から)分離する分離装置27および感光体ドラム23の外周面に残った転写残りトナーを除去し、感光体ドラム23の電位分布を帯電装置24により表面電位が供給される以前の状態に戻すクリーニング装置28等を有している。なお、帯電装置24、現像装置25、転写装置26、分離装置27およびクリーニング装置28は、感光体ドラム23が回転される矢印方向に沿って、順に配列されている。また、光学装置21からのレーザビームLは、帯電装置24と現像装置25と間の感光体ドラム23上の所定位置Xに照射される。
【0020】
スキャナ部10で原稿Dから読み取られた画像信号は、図示しない画像処理部において、例えば輪郭補正あるいは中間調表示のための階調処理等の処理により印字信号に変換され、さらに光学装置21の以下に説明する半導体レーザ素子から放射されるレーザビームの光強度を、帯電装置24により所定の表面電位が与えられている感光体ドラム23の外周に静電潜像を記録可能な強度と静電潜像を記録しない強度とのいづれかに変化させるためのレーザ変調信号に変換される。
【0021】
光学装置21の以下に示すそれぞれの半導本レーザ素子は、上述したレーザ変調信号に従って強度変調され、所定の画像データに対応して感光体ドラム23の所定位置に静電潜像を記録するよう、発光する。この半導本レーザ素子からの光は、光学装置21内の以下に説明する偏向装置によりスキャナ部10の読み取りラインと同一の方向である第1の方向に偏向されて、感光体ドラム23の外周上の所定位置Xに、照射される。
【0022】
以下、感光体ドラム23が所定速度で矢印方向に回転されることで、スキャナ部10の第1キャリッジ11および第2キャリッジ12が原稿台7に沿って移動されると同様に、偏向装置により順次偏向される半導体レーザ素子からのレーザビームが1ライン毎に、感光体ドラム23上の外周に所定間隔で露光される。
【0023】
このようにして、感光体ドラム23の外周上に、画像信号に応じた静電潜像が形成される。
感光体ドラム23の外周に形成ざれた静電潜像は、現像装置25からのトナーにより現像され、感光体ドラム23の回転により転写装置26と対向する位置に搬送され、用紙カセット29から、給紙ローラ30および分離ローラ31により1枚取り出され、アライニングローラ32でタイミングが整合されて供給される記録用紙P上に、転写装置26からの電界によって転写される。
【0024】
トナー像が転写された記録用紙Pは、分離装置27によりトナーとともに分離され、搬送装置33により定着装置34に案内される。
定着装置34に案内された記録用紙Pは、定着装置34からの熱と圧力によりトナー(トナー像)が定着されたのち、排紙ローラ35によりトレイ36に排出される。
【0025】
一方、転写装置26によりトナー像(トナー)を記録用紙Pに転写させた後の感光体ドラム23は、引き続く回転の結果、クリーニング装置28と対向され、外周に残っている転写残りトナー(残留トナー)が除去されて、さらに帯電装置24により表面電位が供給される以前の状態に初期状態に戻され、次の画像形成が可能となる。
【0026】
以上のプロセスが繰り返されることで、連続した画像形成動作が可能となる。
このように、原稿台15にセットされた原稿Dは、スキャナ部10で画像情報が読み取られ、読み取られた画像情報がプリンタ部20でトナー像に変換されて記録用紙Pに出力されることで、複写される。
【0027】
図2は、図1に示した光学装置21の内部構造を説明する概略図である。
図2に示されるように、光学装置21は、
所定の波長のレーザビームLを出射する半導体レーザ素子41、
半導体レーザ素子41から出射されたレーザビームLの断面ビーム径すなわちビームスポットの大きさを所定の大きさに整えるコリメートレンズ42、
コリメートレンズ42を通過されたレーザビームLを、以下に説明する光偏向装置により偏向走査される走査方向および偏向走査される方向と直交する副走査方向のそれぞれに関して所定の断面ビーム径に収束するシリンドリカルレンズ43、
シリンドリカルレンズ43とコリメートレンズ42の間に配置され、シリンドリカルレンズ43を経由して所定の収束性が与えられるレーザビームLのビーム断面に所定の特性を与える絞り44、
回転可能に形成された複数の反射面を有するポリゴンミラーとポリゴンミラーを回転するポリゴンモータ45Aを含み、ポリゴンミラーを回転させながらシリンドリカルレンズ43により所定の収束性が与えられたレーザビームLを感光体ドラム23に向けて連続的に反射することで偏向(走査)する光偏向装置45、
光偏向装置45と感光体ドラム23の間に配置され、光偏向装置45により感光体ドラム23とレーザビームLとのなす角θが、ポリゴンミラーが回転される方向すなわち走査方向に関して連続的に変化されながら感光体ドラム23の外周面の所定位置すなわち図1に示した露光位置Xにおいて感光体ドラム23の長手(軸線)方向の一端から他の一端に照射されるレーザビームLを、感光体ドラム23上のどの位置においても所定のビームスポットサイズとなるよう、ポリゴンミラーが回転される角度θと焦点距離が所定の関数となるような収束性を提供可能な第1および第2の結像レンズ51および52を含む結像光学系50、および
結像光学系50を通ったレーザビームLが感光体ドラム23の露光位置Xを感光体ドラム23の軸線(長手)方向に延長した位置である等価露光位置上に配置され、結像光学系50を通ったレーザビームLの一部を受光して光電変換して、水平同期信号を発生するためのタイミングを検出する水平同期用光検出器53、
等を有している。
【0028】
なお、第1および第2の結像レンズ51,52と感光体ドラム23との間には、必要に応じて、光学装置21の平面的な大きさを低減することのできるミラーが配列されてもよい。
【0029】
図3は、図2に示した、光学装置21を用いた複写装置1の駆動回路の一例を示す概略ブロック図である。
主制御装置としてのCPU101には、所定の動作規則やイニシャルデータが記憶されているROM(読み出し専用メモリ)102、入力された制御データを一時的に記憶するRAM103、CCDセンサ14からの画像データまたは外部装置から供給される画像データを保持するとともに、以下に示す画像処理回路に対して画像データを出力する共有(画像)RAM104、バッテリバックアップにより、複写装置1への通電が遮断された場合であってもそれまでに記憶されたデータを保持するNVM(不揮発性メモリ)105、および画像RAM104に記憶されている画像データに所定の画像処理を付加して、以下に説明するレーザドライバに出力する画像処理装置106等が接続されている。
【0030】
CPU101にはまた、光学装置21の半導体レーザ素子41を駆動するレーザドライバ121、光偏向装置45のポリゴンミラーを回転するポリゴンモータ45Aを駆動するポリゴンモータドライバ122および感光体ドラム23と付随する用紙の搬送機構等、を回転するメインモータ23Aを駆動するメインモータドライバ123等が接続されている。
【0031】
以下に、露光動作について簡単に説明する。
CPU101は、ROM101に保持されているプログラムに基づいて、ポリゴンモータドライバ122およびメインモータドライバ123へ所定の駆動信号、すなわちポリゴンモータドライバ122へは、ポリゴンモータの回転を制御するPMCLK信号およびポリゴンモータの回転を起動し、または停止するPMON信号を、メインモータドライバ123へは、感光体ドラム23の回転数を制御する基準クロックMMCLK信号およびモータ23AをON/OFF制御するMMON信号を、それぞれ、送出する。
【0032】
一方、半導体レーザ素子41は、CPU101によりレーザドライバ121へ出力されるレーザ駆動信号に対応してレーザドライバ121からレーザ素子41に供給されるレーザ駆動電流に応じて、所定のタイミングで、所定強度のレーザビームLを出射する。なお、レーザドライバ121には、画像処理回路106において例えばビットマップに展開された画像情報に基づいて任意の位置でレーザビームの強度を感光体ドラム23が静電潜像を形成しない程度まで低減するための図示しない変調信号も重畳される。従って、光偏向装置45のポリゴンミラーにより走査されて感光体ドラム23の軸方向に照射されるレーザビームにより、画像情報の有無に対応する静電潜像が形成される。
【0033】
図4は、図2に示した光学装置21のうちの光偏向装置45のポリゴンミラーと半導体レーザ素子41との間に配置される光学素子すなわち偏向前光学系40におけるコリメートレンズ42、絞り44およびシリンドリカルレンズ43を通過するレーザビームLの状態を説明する概略図である。なお、図4は、レーザビームLを、光偏向装置45のポリゴンミラーによりレーザビームLが偏向される(ポリゴンミラーが回転することにより走査される)方向と直交する副走査方向断面を示している。
【0034】
図4に示されるように、レーザ素子41を出射されたレーザビームLは、コリメートレンズ42により、少なくとも副走査方向に関して平行な平行ビームに変換される。なお、図2を用いて既に説明したように、レーザビームLは、ポリゴンミラーが回転される方向である走査方向に関しても概ね平行な平行ビームに変換される。
【0035】
コリメートレンズ42を通過したレーザビームLは、レーザビームLの中心に対して副走査方向の中心がオフセットされている絞り(光量設定部材)44を通ってシリンドリカルレンズ43に入射される。なお、絞り44の開口の形状は、感光体ドラム23にレーザビームLが結像される際に要求されるビーム断面形状を提供可能な、所定の形状であって、例えば図5(a)または図5(b)のいづれかに示すように、走査方向の中心に対して非対称な楕円形または、走査方向の中心に対して非対称な矩形に設定される。また、絞り44がオフセットされる際に通過光量が大きくなるよう設定される側は、以下に説明する光偏向装置のポリゴンミラーによりレーザビームLが偏向走査される際に、走査開始端からの距離が大きくなる側に一致されている。
【0036】
すなわち、光偏向装置による偏向走査に関連して、レーザビームの断面ビーム径が変動する場合、絞り44の開口部の面積を少なくすることで、断面ビーム径の変動を抑えることができる。しかしながら、絞り44の開口部の面積を少なくすることにより、感光体ドラム23に到達するレーザビームの断面ビーム径が増大することが知られている。このため、図2を用いて示されるように光偏向装置45のポリゴンミラーの反射点とポリゴンミラーにより反射されて感光体ドラム23の軸方向の端部(2カ所)に到達されるレーザビームのそれぞれに関し、ポリゴンミラー面上で、ケラレが発生している場合、ケラレ量の大きい側の絞り開口部を小さく、ケラレ量の小さい側の絞りの開口部を大きく設定することで、主走査端でのビーム径の増大を防ぎ、且つビーム径が均一に大きくならなくなる。感光体ドラム走査端部を走査する際に、ポリゴンミラー面上で、ケラレが発生していない場合でも、ポリゴンミラー面上で、反射面端面側のビームの最外角光と反射面端面の距離が大きい側を、絞り開口部を大きく、距離が小さい側を、絞り開口部を小さくしてもよい。
【0037】
シリンドリカルレンズ43は、ガラスシリンドリカルレンズ43gの半導体レーザ素子41に面する側にプラスチックシリンドリカルレンズ43pが接合されて一体化された複合レンズである。なお、プラスチックシリンドリカルレンズ43pの材質は、結像光学系50の第1および第2のレンズ51、52のそれぞれと同一の材質で形成されている。これにより、光学装置21(複写装置2)が設置される位置で温度および湿度が変動した場合であっても、レーザビームLの断面ビーム径の変動は、最小に制御される。また、シリンドリカルレンズ43のガラスシリンドリカルレンズ43gは、副走査方向に凸に形成され、プラスチックシリンドリカルレンズ43pは、副走査方向に凹に形成されている。このため、プラスチックシリンドリカルレンズ43pの肉厚は、副走査方向の中央付近で最小となり、(副走査方向の)両端部で最大となる。また、プラスチックシリンドリカルレンズ43pは、コストの低い成形加工で加工される。従って、プラスチックシリンドリカルレンズ43pに生じることのある形状誤差は、通常、副走査方向に関し、図10に示すような、W型になることが知られている。
【0038】
次に、光偏向装置45のポリゴンミラーの直径およびポリゴンミラーの複数の反射面のそれぞれの走査方向長さと結像光学系50を通るレーザビームLの関係について説明する。
【0039】
図6は、光偏向装置45のポリゴンミラー45aの直径とシリンドリカルレンズ43を通過したレーザビームLが反射される状態とを示す概略図である。
図6(a)は、一例として反射面が6面で、その反射面の接続点と外接する円の直径を66mmとしたポリゴンミラー45aによりレーザビームLが反射される状態を、図6(b)は、図6(a)に示したと同様に反射面を6面とし、その反射面の接続点と外接する円の直径を40mmとしたポリゴンミラー45aによりレーザビームLが反射される状態を、それぞれ模式的に示している。
【0040】
図6(b)に示されるように、レーザビームLの断面ビーム径、光路あるいはポリゴンミラー45aに向かう角度等を同一とした場合、ポリゴンミラー45aの各反射面における走査方向の大きさ(長さ)が小さく(短く)なることにより、各接続点および隣接する反射面において反射されたレーザビームLも結像光学系50に案内されることになる。この場合、各反射面の接続点および隣接する反射面で反射されたレーザビームLは、各反射面の接続点および隣接する反射面でのケラレにより、結像光学系50には入射するものの、断面ビーム径は大きく変化され、光強度も低下されることになる。
【0041】
このように、反射面の接続点および隣接する反射面で反射されたレーザビームLは、上述したように、ケラレにより、光強度が低下されるとともにビーム径が変化されることで、感光体ドラム23に静電潜像を提供可能な状態を逸脱する。しかしながら、図2に示した位置に配置されている水平同期検出用光検出器53に対して、水平同期信号に利用されるタイミングを提供することは可能である。
【0042】
この場合、水平同期検出用光検出器53の受光感度は、ポリゴンミラー45aによるケラレに起因して拡散している状態のレーザビームLの光強度および断面ビーム径に合わせて最適化される。なお、例えばケラレによるビーム径の変化は、図7および図8に示すように、計測によって容易に求められる。
【0043】
図7および図8は、光偏向装置45のポリゴンミラー45aの反射面を6面とし、感光体ドラム23の有効長さをA4サイズの用紙の長手方向長さ(297mm)を許容できるように設定し、結像光学系50の第1および第2の結像レンズ51,52を通過したレーザビームLの断面ビーム径を、感光体ドラム23に相当する位置で計測した結果を示している。
【0044】
図7から明らかなように、走査方向の一端部においては、断面ビーム径が急激に増大することが認められる。その一方で、図8に示されるよう、本実施例の断面ビーム径の変動は、比較的少ない。
【0045】
このことから、水平同期検出用光検出器53は、走査方向の所定位置、例えば感光体ドラム23上で−160mmに対応する位置に配置し、画像領域を−150mmから+147mmにすることで、光偏向装置45のポリゴンミラー45aの各反射面の接続点によるケラレの影響を受けることなく、水平同期信号に利用されるレーザビームLの入射タイミングを検出可能とし、且つ画像領域では、均一で小さいビーム径が得られ、良好な画像が得られる。
【0046】
図9は、感光体ドラム23の結像位置に対応する位置でのレーザビームLの光強度の変動の程度を示す概略図である。
図9に示されるように、レーザビームLの光強度は、走査方向に関連して、両端部、特に、ポリゴンミラー45aによりケラレが生じる−155mmから外側の部分で低下することが認められる。しかしながら、上述したように、予め水平同期検出用光検出器53の感度を最適に設定することで、水平同期信号として用いることのできるレーザビームLの入射タイミングを検出可能となる。
【0047】
以上説明したように、光偏向装置45のポリゴンミラー45aの直径を小さくした場合であっても、図7ないし図9に示した特性に合わせて水平同期検出用光検出器53の位置(図2に示した位置)および感度を最適に設定することで、各反射面の接続部でのケラレによりレーザビームLのビーム径および光強度が変動したとしても、水平同期信号を得るためのレーザビームLを検出可能である。すなわち、ポリゴンミラー45aを小型化できる。これにより、騒音および振動が低減される。また、ポリゴンミラー45aが小型化されることにより、ミラーを回転させるポリゴンミラーモータ45Aの大きさを小型化でき、また出力を低減できる。
【0048】
ところで、図4に示したように、偏向前光学系40においてシリンドリカルレンズ43をレーザビームLが通過する位置は、副走査方向において概ね中心に設定されている。以下、シリンドリカルレンズ43を通過するレーザビームLが副走査方向に関して、移動した場合について考察する。
【0049】
図10は、レーザビームLが、図4に示したように、シリンドリカルレンズ43の副走査方向の概ね中心を通過した場合に、シリンドリカルレンズ43のプラスチックシリンドリカルレンズ43pの形状誤差とレーザビームLの通過位置との関係を示すもので、プラスチックシリンドリカルレンズ43pの形状誤差が、図10の曲線で示される場合に、レーザビームLが斜線で示す副走査方向の概ね中央を通る場合には、形状誤差は、レーザビームLに対して、副走査方向で概ね対象に、近似的に円弧に、寄与することになる。この場合、曲率半径が変わるのみの影響であり、シリンドリカルレンズを光線方向に移動して焦点調整すれば、収差の増大はなく、感光体ドラム23の位置におけるビーム形状は、図11に示すように、僅かにサイドローブが生じているのみである(図12に比較のために示す設計値と遜色がない)ことが認められる。
【0050】
一方、図10に交差斜線で示すように、レーザビームLの通過位置がプラスチックシリンドリカルレンズ43pの中央と異なる位置である場合には、副走査方向でのレンズ面形状が非対称になるため、副走査方向ビーム形状におけるサイドローブの程度が図13に示すように、大幅に増大することが認められる。
【0051】
以上説明したように、副走査方向に形状誤差を伴うことの多い、プラスチック成形シリンドリカルレンズ43pを含む偏向前光学系40を用いる場合、レーザビームLを、形状誤差が対称で近似的に円弧である領域すなわち副走査方向の中央付近を通過させることにより、シリンドリカルレンズの副走査方向の形状誤差の影響が感光体ドラム上の画像に悪影響を及ぼすことを防止できる。このことは、換言すると、シリンドリカルレンズのレンズ面の形状誤差の許容値をゆるめたとしても、レンズを通過するレーザビームLの位置を最適化することで利用可能なレンズの管理幅を広げることとなり、成形マージンが広がりレンズのコストを低減できることを示している。なお、シリンドリカルレンズの形状誤差は、レンズの肉厚の変動率の小さい領域すなわちレンズの副走査方向の概ね中央付近で最小となることから、シリンドリカルレンズ43を保持する図示しない保持部材に、例えば副走査方向に位置を調整可能な機構を設けることで、利用可能なレンズの管理幅を広げて部品コストを低減することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の光学装置によれば、走査方向の中心に対して非対称な楕円形または矩形に設定される絞りにより、全走査領域でポリゴンミラー端面で、ビームがケラレの影響を受けることなく、均一で且つ小さなビーム径が得られる。これにより、感光体ドラムに案内された光ビームの断面ビーム径の変動が低減される。
【0053】
また、水平同期検出用光検出器を、走査方向の所定位置、例えば感光体ドラムの軸方向の端部のうちの所定の位置で、ビーム径が増大する位置に配置することにより、画像中心領域では、光偏向装置のポリゴンミラーの各反射面の接続点によるケラレの影響を受けることなく、水平同期信号に利用されるレーザビームLの入射タイミングを検出可能となる。従って、ポリゴンミラーの大きさを低減でき、コストも低く抑えることができる。
【0054】
さらに、副走査方向に形状誤差を伴うことの多い、プラスチック成形シリンドリカルレンズを含む偏向前光学系を用いる場合、レーザビームLを形状誤差が少なく、近似的に円弧の少ない領域すなわち副走査方向の中央付近を通過させることにより、シリンドリカルレンズの副走査方向の形状誤差の影響が感光体ドラム上の画像に悪影響を及ぼすことを防止できる。これにより、シリンドリカルレンズのレンズ面に必要なレンズ面の形状誤差の許容値をゆるめたとしても、レンズを通過するレーザビームLの位置を最適化することで利用可能なレンズの管理幅を広げることとなり、レンズのコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態が適用されるデジタル複写装置(画像形成装置)を説明する概略図。
【図2】図1に示した複写装置に組み込まれる光学装置の一例を示す概略図。
【図3】図2に示した光学装置の制御ブロックを説明する概略ブロック図。
【図4】図2に示した光学装置のシリンドリカルレンズの断面方向でのレーザビームLの通過位置を示す概略図。
【図5】図2に示した光学装置の絞りをレーザビームLが進行する方向と直交する方向から見た状態を示す概略図。
【図6】図2に示した光学装置の光偏向装置のポリゴンミラーの直径とレーザビームの反射の状態を説明する概略図。
【図7】図2に示した光学装置の光偏向装置のポリゴンミラーの反射面を6面、外接円の直径を40mmとし、感光体ドラムの有効長さをA4サイズの用紙の長手方向長さを許容できるように設定したときの結像光学系の第1,第2の結像レンズを通過したレーザビームLの走査方向の断面ビーム径を、感光体ドラムに相当する位置で計測した結果を示すグラフ。
【図8】図2に示した光学装置の光偏向装置のポリゴンミラーの反射面を6面、外接円の直径を40mmとし、感光体ドラムの有効長さをA4サイズの用紙の長手方向長さを許容できるように設定したときの結像光学系の第1,第2の結像レンズを通過したレーザビームLの走査方向の断面ビーム径を、感光体ドラムに相当する位置で計測した結果を示すグラフ。
【図9】図2に示した光学装置において、図7および図8に示した断面ビーム径を提供可能な条件において、感光体ドラムの結像位置に対応する位置でのレーザビームLの光強度の変動の程度を示すグラフ。
【図10】図2に示した光学装置のシリンドリカルレンズのプラスチックシリンドリカルレンズの形状誤差とレーザビームLの通過位置との関係を示すグラフ。
【図11】図2に示した光学装置においてレーザビームLがプラスチックシリンドリカルレンズの副走査方向の概ね中央を通過した際のビーム径の変動の程度を示すグラフ。
【図12】図2に示した光学装置においてレーザビームLがプラスチックシリンドリカルレンズの副走査方向の概ね中央を通過した際のビーム径の変動の程度であって、設計上の理論値を示すグラフ。
【図13】図2に示した光学装置においてレーザビームLがプラスチックシリンドリカルレンズの副走査方向の中央付近から所定距離の位置を通過した際のビーム径の変動の程度を示すグラフ。
【符号の説明】
1 ・・・デジタル複写装置、
10 ・・・スキャナ部、
11 ・・・第1キャリッジ、
14 ・・・CCDセンサ、
20 ・・・プリンタ部、
21 ・・・光学装置、
22 ・・・画像形成部、
23 ・・・感光体ドラム、
23A・・・メインモータ、
32 ・・・アライニングローラ、
40 ・・・偏向前光学系、
41 ・・・半導体レーザ素子、
42 ・・・コリメートレンズ、
43 ・・・シリンドリカルレンズ、
44 ・・・絞り、
45 ・・・光偏向装置、
45A・・・ポリゴンモータ、
50 ・・・結像光学系、
51 ・・・第1の結像レンズ、
52 ・・・第2の結像レンズ、
53 ・・・水平同期検出用光検出器、
101 ・・・CPU、
102 ・・・ROM、
103 ・・・RAM、
104 ・・・共有(画像)メモリ、
105 ・・・NVM(不揮発性メモリ)、
106 ・・・画像処理装置、
111 ・・・基準クロック発生回路、
121 ・・・レーザドライバ、
122 ・・・ポリゴンモータドライバ、
123 ・・・メインモータドライバ。
Claims (7)
- 光源から出射された光ビームに対して所定の光学特性を与える第1の光学部材と、この第1の光学部材によって所定の光学特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させる第2の光学部材と、第1の方向に沿った回転軸を回転中心として回転可能に形成された反射面を有し、この反射面を第1の方向と直交する第2の方向に回転させることで光ビームを走査する走査手段と、この走査手段で走査された光ビームを通過させて走査対象物に結像させる結像手段と、前記走査手段により第2の方向に走査された光ビームの位置を特定するために光ビームを検出する光検出器と、を有する光学装置において、
前記第1の光学部材は、第1の方向および第2の方向のそれぞれに概ね等しいパワーを持つ第1のレンズを含み、
前記第2の光学部材は、ガラスシリンドリカルレンズとプラスチックシリンドリカルレンズが一体化されたレンズであって、前記第1のレンズを通過した光ビームの第1の方向にのみ収束性を与える第2のレンズと、第1の方向および第2の方向のそれぞれと直交する第3の方向から見た状態で所定形状となる開口を有し、第1および第2のレンズの間に、第1のレンズを通過した光ビームが第2のレンズにより収束性が与えられる方向である第2の方向と直交する第1の方向に関して非対称、かつ前記走査手段により光ビームが走査される際の走査開始端からの距離が大きくなる側において、通過光量が大きくなるよう配置され、第2のレンズに向かう光ビームの光強度を任意の割合に設定する光量設定部材とを有し、前記第1の光学部材からの光ビームを、第2のレンズにおいて、第2の方向の概ね中央付近を通過させるとともに前記第2の光学部材を出射する光ビームに対して、前記走査手段の反射面でのビーム径が、反射面よりも小さくなるよう光ビームのビーム径を制御し、
前記光検出器は、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射されることで、走査対象物に静電潜像が形成される画像領域以外の領域で光ビームを検出するように設けられ、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射された光ビームを検出することを特徴とする光学装置。 - 光源から出射された光ビームに対して所定の光学特性を与える第1の光学部材と、この第1の光学部材によって所定の光学特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させる第2の光学部材と、第1の方向に沿った回転軸を回転中心として回転可能に形成された反射面を有し、この反射面を第1の方向と直交する第2の方向に回転させることで光ビームを走査する走査手段と、この走査手段で走査された光ビームを通過させて走査対象物に結像させる結像手段と、前記走査手段により第2の方向に走査された光ビームの位置を特定するために光ビームを検出する光検出器と、を有する光学装置において、
前記第1の光学部材は、第1の方向および第2の方向のそれぞれに概ね等しいパワーを持つ第1のレンズを含み、
前記第2の光学部材は、第1のレンズを通過した光ビームの第1の方向にのみ収束性を与える第2のレンズと、第1および第2のレンズの間に、第1のレンズを通過した光ビームが第2のレンズにより収束性が与えられる方向である第2の方向と直交する第1の方向に関して非対称、かつ前記走査手段により光ビームが走査される際の走査開始端からの距離が大きくなる側において、通過光量が大きくなるよう配置され、第2のレンズに向かう光ビームの光強度を任意の割合に設定する光量設定部材と、を有し、前記第1の光学部材からの光ビームを、第2のレンズにおいて、第2の方向の概ね中央付近を通過させるとともに前記第2の光学部材を出射する光ビームに対して、前記走査手段の反射面でのビーム径が、反射面よりも小さくなるよう光ビームのビーム径を制御し、
前記光検出器は、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射されることで、走査対象物に静電潜像が形成される画像領域以外の領域で光ビームを検出するように設けられ、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射された光ビームを検出することを特徴とする光学装置。 - 光源から出射された光ビームに対して所定の光学特性を与える第1の光学部材と、この第1の光学部材によって所定の光学特性が与えられた光ビームを第1の方向に集束させる第2の光学部材と、第1の方向に沿った回転軸を回転中心として回転可能に形成された反射面を有し、この反射面を第1の方向と直交する第2の方向に回転させることで光ビームを走査する走査手段と、この走査手段で走査された光ビームを通過させて走査対象物に結像させる結像手段と、前記走査手段により第2の方向に走査された光ビームの位置を特定するために光ビームを検出する光検出器と、を有する光学装置において、
前記第1の光学部材は、第1の方向および第2の方向のそれぞれに概ね等しいパワーを持つ第1のレンズを含み、
前記第2の光学部材は、ガラス製のシリンドリカルレンズとプラスチック製のシリンドリカルレンズとが一体に形成された複合レンズであって、前記第1のレンズを通過した光ビームの第1の方向にのみ収束性を与える第2のレンズと、第1の方向および第2の方向のそれぞれと直交する第3の方向から見た状態で所定形状となる開口を有し、第1および第2のレンズの間に、第1のレンズを通過した光ビームが第2のレンズにより収束性が与えられる方向である第2の方向と直交する第1の方向に関して非対称、かつ前記走査手段により光ビームが走査される際の走査開始端からの距離が大きくなる側において、通過光量が大きくなるよう配置され、第2のレンズに向かう光ビームの光強度を任意の割合に設定する光量設定部材と、を含み、第1のレンズを通過した光ビームが収束される方向である第2の方向に関し、光ビームが同方向の中央付近を通過し、前記第2の光学部材を出射する光ビームに対して、前記走査手段の反射面でのビーム径が、反射面よりも小さくなるよう光ビームのビーム径を制御し、
前記光検出器は、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射されることで、走査対象物に静電潜像が形成される画像領域以外の領域で光ビームを検出するように設けられ、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面で反射された光ビームを検出することを特徴とする光学装置。 - 前記第2の光学手段の前記第2のレンズの前記プラスチックレンズは、前記光源側に位置されることを特徴とする請求項1または3のいずれかに記載の光学装置。
- 前記第2の光学手段の前記第2のレンズは、前記光源側にプラスチック製のレンズが一体化されていることを特徴とする請求項2記載の光学装置。
- 前記光量設定部材は、前記走査手段が走査する光ビームの走査端においてケラレが発生している場合、ケラレ量の大きい側について開口部が小さくなるように位置されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光学装置。
- 前記光検出器は、前記走査手段の反射面の接続点及び隣接する反射面において反射される光ビームに合わせた受光感度を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光学装置。
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