JP4429480B2 - 車両用シートロック装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、リクライニングアジャストなどと呼ばれる車両用背凭シートの傾斜角度を変更して保持するロック装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来公知の実開昭56−63634号公報には、車体側に固定のストライカと、シート側のボディに回動自在に軸着され前記ストライカと係合する複数の係合溝を長さ方向に並設した係合部材とからなる車両用シートロック装置について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記公知例は、係合体はストライカにバネの弾力で係合しているのみであるから、荷重や衝撃が加わると、ロックが外れる惧れがあるという課題がある。
また、シートをロックするにも、係合体を操作しなければならず、操作性が低いという課題がある。
また、ストライカは最初の係合溝を通過して奥側の係合溝に係合する等、操作性が低いという課題がある。
また、ストライカが進入しても、係合溝の内周に当たった反動で戻り、空振りになることがあるという課題もある。
しかし、工夫すると、ロックを確実にし、また、操作性を向上させる。
【0004】
【発明の目的】
ロックの確実化、構成の簡素化、操作性の向上。
【0005】
本発明は、車体側に固定のストライカ2と、シート側のボディ1に回動自在に軸着され前記ストライカ2と係合する複数の係合溝を長さ方向に並設した係合部材4とからなり、前記係合部材4の係合溝のうちストライカ2が最初に係合する第一段係合溝7は、前記ストライカ2が係合する前記係合部材4の係合溝7は、前記ストライカ2側に対して前方に位置する前側内周面35と前記ストライカ2側に対して後方に位置する後側内周面36を有し、前記前側内周面35の下端より下方に前記後側内周面36の下端を位置させた前記係合溝であり、前記係合溝の後側内周面36の下部の一部は、側面視、係合部材4をロックさせるストライカ2と係合溝の係合位置よりも奥側に位置する後退面37に形成した車両用シートロック装置としたものである。
本発明は、前記後退面37は、下方に至るに従い後側になるように円弧形状に形成した車両用シートロック装置としたものである。
本発明は、車体側に固定のストライカ2と、シート側のボディ1に回動自在に軸着され前記ストライカ2と係合する係合部材4とからなり、前記ストライカ2が係合する前記係合部材4の係合溝7は、ストライカ2側に対して前方に位置する前側内周面35とストライカ2側に対して後方に位置する後側内周面36を有し、前記前側内周面35の下端より下方に前記後側内周面36の下端を位置させた前記係合溝であり、前記係合部材4の先端には、前記ストライカ2が当接して係合部材4を上方回動させる傾斜案内面6を形成すると共に、前記ボディ1には、前記係合部材4の傾斜案内面6が作用する初期待機位置に保持する保持体20を設けた車両用シートロック装置としたものである。
本発明は、前記係合部材4にはボディ1に回動自在に軸着された外れ防止体15が係合する係合体10を設け、前記保持体20は前記傾斜案内面6に前記ストライカ2が当接して係合部材4を上方回動するように前記外れ防止体15の規制を解除させる初期待機位置に保持するように構成した車両用シートロック装置としたものである。
本発明は、前記保持体20は、側面視略L型形状に形成し、中間部を取付軸21により前記ボディ1に取付け、その一端22は前記ストライカ進入溝3より下方に位置する退避位置と、前記ストライカ進入溝3内に進入して前記係合部材4の側面に設けた保持用突起25に下側から係合する保持位置との間に前記取付軸21中心に回動自在に取付けて構成した車両用シートロック装置としたものである。
【0006】
【実施例】
本発明の一実施例を図面により説明すると、1はロック装置のボディであり、その上下中間部に車体に固定したストライカ2が進入するストライカ進入溝3を形成する。
ボディ1にはフック形状の係合部材4を係合部材取付軸5により取付ける。係合部材4は、その先端下面側に先端に至るに従い高くなる傾斜の傾斜案内面6を形成する。傾斜案内面6はストライカ2が進入して当接すると、係合部材4を上方回動させるように作用する傾斜面に形成する。
傾斜案内面6の係合部材取付軸5側の係合部材4には前記ストライカ2が係合する第一段係合溝7を形成し、第一段係合溝7と前記係合部材取付軸5の間に前記ストライカ2が係合する第二段係合溝8を形成する。第二段係合溝8の奥側の係合部材4には前記ストライカ2が突き当たる突当面9を形成し、ストライカ2が突当面9に突き当たった状態で第二段係合溝8が係合する。なお、前記第一段係合溝7と前記第二段係合溝8の間に前記ストライカ2が係合する係合溝を複数形成してもよい。
この場合、前記第一段係合溝7は、ストライカ2側に位置する前側内周面35と後側内周面36を有するが、前記後側内周面36の下端を前記前側内周面35の下端より下方に位置するように形成し(図11)、ストライカ2が傾斜案内面6と前側内周面35の下端を通過したとき、後側内周面36に必ず当たるようにしている。
また、前記後側内周面36は、ロック状態のとき、下方に至るに従い後側になるように直線または円弧状に傾斜させ、前側内周面35と後側内周面36の前後幅は上方に至る従い狭く形成し、ストライカ2は第一段係合溝7の上部に隙間を残して前側内周面35と後側内周面36の両者に当接してロックするように形成している(図14)。
しかして、前記後側内周面36の下部の一部は後退面37に形成する(図11)。後退面37は、ストライカ2が傾斜案内面6と前側内周面35の下端を通過したとき、ストライカ2が当接する後側内周面36の下部に形成する。後退面37は上部に設けた後側に凹む段部38の下方に、下方に至るに従い後側になるように直線状または円弧状に傾斜させて形成する。即ち、第一段係合溝7にロックするストライカ2のロック位置よりも側面視後退面37を奥側に位置させ、ストライカ2が係合部材4に当たる反動でストライカ2が前側に移動しようとするが(図13)、第一段係合溝7に係合する所定ロック位置よりも後退面37により奥側にまで一旦ストライカ2を移動させ、係合部材4が下方回動してロックするまで時間を稼いで、ロックを確実にする。
また、後側内周面36は下方に至るに従い後側になるように直線状または円弧状に傾斜し、後退面37は後側内周面36よりも後側(奥側)に位置させて、ストライカ2との係合ロック状態からアンロック状態にする上方回動するとき、後側内周面36がストライカ2から離れるように構成する。
しかして、後側内周面36(後退面37)の下部は前記第二段係合溝8の前側内周面40の下部より低く、後側内周面36(後退面37)の下部と前記第二段係合溝8の前側内周面40の間は後側に至るに従い高くなるように傾斜させる。
【0007】
前記係合部材4の側面には表側に突出する軸形状の係合体10を設け、係合体10には開放用レバー11の案内孔12を挿通させて係合させる。前記開放用レバー11の上部には操作ロッド13の一端を軸19により取付け、操作ロッド13の他端は任意のノブ等の操作部材18に係止する。
係合部材4は、前記ストライカ2がストライカ進入溝3に進入すると、最初は傾斜案内面6により案内されて上動し、ストライカ2が第一段係合溝7の下方に至ると係合し、次ぎに、操作ロッド13により係合部材4を上動させると、ストライカ2は移動可能になって、奥側に進入させると、第二段係合溝8に係合する。
14は前記操作ロッド13と固定部の間に設けたバネであり、常時操作ロッド13を下動させ、もって、係合部材4がロック方向に回動するように付勢する。
【0008】
しかして、前記ストライカ進入溝3の上方位置には、前記係合部材4の係合体10を上から押える外れ防止体15を設ける。外れ防止体15は、防止体取付軸16によりボディ1に回動自在に取付け、外れ防止体15には前記開放用レバー11をピン17により取付ける。外れ防止体15の下面にはカム面18を形成し、カム面18は上から係合体10に当接して押え、衝撃や荷重による係合部材4の上方回動を規制するように構成する。
また、ストライカ2を離脱させるために開放用レバー11を上動させると、外れ防止体15も開放用レバー11により牽引されて上方回動して係合体10の上面より離脱するが、この場合、開放用レバー11の案内孔12は開放用レバー11の移動方向に少し余裕をもって形成し、開放用レバー11を上動させたとき、ただちに外れ防止体15を上方回動させて係合体10から離脱させるが、開放用レバー11による係合体10の上方牽引は外れ防止体15が離脱後にするようにして、メカロックを防止している。
【0009】
しかして、前記ストライカ進入溝3の先端側下方位置には、前記係合部材4を初期待機位置に保持する保持体20を設ける。
即ち、係合部材4は、係合溝(第一段係合溝7)にストライカ2が係合した位置では前記外れ防止体15により上方から抑えられるので、この位置では仮にストライカ2が進入して係合部材4の傾斜案内面6に当接しても、係合部材4は外れ防止体15により上方回動できないから、ストライカ2が進入する以前には、傾斜案内面6は作用するが外れ防止体15は作用しない位置に係合部材4を保持体20により保持(待機)させるのである。
保持体20は側面視略L型形状に形成し、中間部を取付軸21によりボディ1に取付け、その一端22は前記係合部材4の側面に設けた保持用突起25に下側から係合する保持位置と、ストライカ2が他の係合溝(第二段係合溝8)に係合するときの前記ストライカ進入溝3より下方に位置する退避位置との間前記取付軸21中心に回動自在に取付ける。前記保持体20の他端26にはバネ27を取付け、保持体20を退避位置と保持位置との何れかに位置するように所謂死点越えするように構成する。
【0010】
保持体20はストライカ2がストライカ進入溝3に進入すると、ストライカ2が一端22を回動させて保持用突起25より外れ、係合部材4は下方回動してストライカ2の係合位置にて停止し、この状態で外れ防止体15により抑えられてストライカ2の移動によって回動しない。また、操作ロッド13により係合部材4を上方回動させてストライカ2をストライカ進入溝3より外すと、保持体20は外側移動(抜ける)するストライカ2により他端26が押されて回動して元の位置に戻り、操作ロッド13を戻すと、係合部材4の保持用突起25が保持体20の一端22の上面に載る。
28は保持体20の回動を停止させるストッパである。
【0011】
しかして、前記ボディ1の裏側にはカバー30を取付け、ボディ1の表側には取付プレート31を設け、取付プレート31を車体に設けた車両用シート32の背凭シート33の側面に取付け、背凭シート33は座席シート34に回動自在に取付ける。実施例では、車両用シート32は2列目以降のシートに構成し、背凭シート33の傾斜角度を2段階に変更する。42は背凭シート33の背凭骨格フレーム、43は車体側に固定する固定用ブラケットである。
【0012】
【作用】
以上の構成であり、前倒し状態の背凭シート33を起こすと、ボディ1のストライカ進入溝3にストライカ2が進入し、ストライカ2は係合部材4の傾斜案内面6に当接し、傾斜案内面6は係合部材4を係合部材取付軸5中心に上方回動させるように案内し、ストライカ2が傾斜案内面6を通過して第一段係合溝7の下方に至ると係合する。
この場合、係合部材4の側面には表側に突出する係合体10を設け、ストライカ進入溝3の上方位置には前記係合部材4の係合体10を上から押える外れ防止体15を設けているから、ストライカ2が係合部材4の第一段係合溝7に係合すると、外れ防止体15は係合体10を上から押えて、上下方向の振動あるいは衝撃があっても、係合部材4の上方回動を阻止して、ストライカ2と係合部材4のロック状態を保持する。
【0013】
したがって、外れ防止体15があるため、通常位置では、係合部材4の傾斜案内面6にストライカ2が当たっても、係合部材4は上方回動しないことになるが、ストライカ進入溝3の先端側下方位置には、前記係合部材4を初期待機位置に保持する保持体20を設け、係合部材4の側面の保持用突起25は保持体20の一端22の上端に載って、初期待機位置に保持される。
それゆえ、背凭シート33を起立させたときは、何の操作をすることなく、起立させただけで、係合部材4はストライカ2に係合し、操作性を向上させる。
しかして、ストライカ2がストライカ進入溝3に進入すると保持体20は回動して一端22が保持用突起25より外れ、これにより支持を失った係合部材4は、下方回動してストライカ2の係合位置にて停止し、この状態で外れ防止体15により抑えられてストライカ2の移動によって回動しない。
【0014】
しかして、係合部材4の第一段係合溝7の係合部材取付軸5側には別の第二段係合溝8が形成され、係合部材4の係合体10には、他端は任意のシルノブ等の操作部材に係止した開放用レバー11の案内孔12を係合させているから、開放用レバー11を操作ロッド13により上動させると、開放用レバー11の案内孔12は係合体10を上方に牽引し、これにより係合部材4は係合部材取付軸5中心に上方回動して、第一段係合溝7よりストライカ2を離脱させる。
次ぎに、この状態で、背凭シート33を後側に倒すと、ストライカ2はストライカ進入溝3の最奥位置まで進入し、係合部材4の第二段係合溝8の奥の突当面9に当接し、次ぎに、開放用レバー11を離すと、係合部材4の第二段係合溝8がストライカ2に係合し、2段目の位置にて背凭シート33をロックする。
【0015】
前記の場合、外れ防止体15は係合部材4の上方位置に回動軸心方向が並行となるように、係合部材4の係合部材取付軸5と並行な防止体取付軸16により取付けているから、係合部材4の回動方向と外れ防止体15とは一致し、開放用レバー11の開放操作により外れ防止体15の規制を解除し、次ぎに、係合部材4のロックを解除し、開放用レバー11の開放操作だけであるので操作性を向上させるだけでなく、合理的な構成となる。
また、係合体10には外れ防止体15のカム面18を当接させ、カム面18は係合部材4のアンロック方向の上方回動のときは係合体10を押え続ける形状に形成しているが、外れ防止体15が規制解除方向に回動したときは係合体10から離れるように形成しているから、開放用レバー11の開放操作により確実に規制解除する。
【0016】
また、前記したように、開放用レバー11の案内孔12は開放用レバー11の移動方向に少し余裕をもって形成しているから、開放用レバー11を上動させたとき、先に外れ防止体15を上方回動させて離脱させ後に、係合部材4のロックを解除して、メカロックするのを防止する。
しかして、操作ロッド13と固定部(カバー30)の間にバネ14を設け、バネ14は常時操作ロッド13を下動させるように付勢しているから、ストライカ2が第一段係合溝7に至ると、係合部材4はすぐにロック方向に回動して係合し、また、ストライカ2が第二段係合溝8に至ったときに操作ロッド13より手を離すと係合し、ストライカ2が第一段係合溝7または第二段係合溝8に係合すると、前記外れ防止体15もバネ14の弾力により開放用レバー11が下動して係合体10に当接する。
【0017】
しかして、前記したように、係合部材4の係合体10には、他端は任意のシルノブ等の操作部材に係止した開放用レバー11の案内孔12を係合させているから、開放用レバー11を操作ロッド13により上動させると、開放用レバー11の案内孔12は係合体10を上方に牽引し、これにより係合部材4は係合部材取付軸5中心に上方回動して、第一段係合溝7よりストライカ2を離脱させる。
この状態で、背凭シート33を倒すと、ボディ1のストライカ進入溝3よりストライカ2が抜け、ストライカ2が抜けるとき、保持体20の他端26を押して回動させ、保持体20の一端22を係合部材4の側面の保持用突起25の下方に位置させる。
次ぎに、操作部材から手を離すと、係合部材4の側面の保持用突起25が保持体20の一端22の上端に載って、初期待機位置に保持される。
【0018】
そして、背凭シート33は、係合部材4が回動可能な位置のまま倒れていることになり、前記のように起立させると、ロックとアンロックを反復する。
したがって、倒伏上体から起こすとき、ロック操作が不要なだけでなく、起立状態から倒伏させたときも、係合部材4は初期自動復帰し、ロック待機操作をも不要にする。
【0019】
しかして、上記のように、係合部材4とストライカ2は係合して、ロックし、ストライカ2から係合部材4が退避してアンロックになるが、この場合、係合部材4の第一段係合溝7は、ストライカ2側に位置する前側内周面35と後側内周面36を有するが、後側内周面36の下端を前記前側内周面35の下端より下方に位置するように形成しているから、ストライカ2が傾斜案内面6に当接し、係合部材4を上方回動させつつストライカ2が進入して前側内周面35の下端を通過したとき、ストライカ2は後側内周面36に必ず当たる。
したがって、背凭シート33を起立させると、ロック操作が不要なだけでなく、必ず、一段目の第一段係合溝7に係合する。
【0020】
しかして、第一段係合溝7の後側内周面36は下方に至るに従い後側になるように直線または円弧状に傾斜させ、前側内周面35と後側内周面36の前後幅は上方に至る従い狭く形成しているから、係合部材4が下方回動して、第一段係合溝7がストライカ2の上方から係合すると、ストライカ2は第一段係合溝7の上部に隙間を残して前側内周面35と後側内周面36の両者に当接してロックする。したがって、ロック状態で係合部材4ががたつくのを防止する。
しかして、第一段係合溝7の後側内周面36の下部は、側面視、ストライカ2のロック位置よりも奥側に位置する後退面37に形成しているから、ストライカ2は本来のロック位置よりも一旦奥まで進入し、係合部材4が下方回動してロックするまで時間を稼いで、ロックを確実にする。
【0021】
即ち、ストライカ2がストライカ進入溝3に進入して係合部材4に当たったとき、ストライカ2はその反動で前側に移動しようとするから、反動が大きいときには、第一段係合溝7の下方にストライカ2が位置せず、空振りになることがあるが、所定ロック位置よりも奥側の後退面37によりストライカ2をロック位置よりも一旦奥まで進入させるので、反動で戻ってもなお第一段係合溝7の下方に位置させて、第一段係合溝7を係合させる。したがって、後退面37により係合部材4が下方回動してロックするまで時間を稼いで、ロックを確実にする。
しかして、後側内周面36は下方に至るに従い後側になるように直線または円弧状に傾斜し、後側内周面36の一部である後退面37は所定ロック位置よりも後側(奥側)に位置させているから、ストライカ2とのロック状態からアンロック状態に係合部材4を上方回動させたとき、後側内周面36はストライカ2から離れる。したがって、ストライカ2と係合部材4の相対位置を変化させずに、離脱させるので、アンロック操作のとき、操作荷重を重くしない。
【0022】
即ち、後側内周面36が実施例と反対に、前側に傾斜させると、後側内周面36はストライカ2を押しながら離脱することになるので、着座者の背中を押しながら移動することになって、その分操作荷重が重くなるが、これを解消する。
しかして、後側内周面36(後退面37)の下部は前記第二段係合溝8の前側内周面40の下部より低く、後側内周面36(後退面37)の下部と前記第二段係合溝8の前側内周面40の間は後側に至るに従い高くなるように傾斜させているから、不慮の原因によりロック状態で係合部材4が上下に振動しても、第一段係合溝7から外れて第二段係合溝8に係合することはない。また、第二段係合溝8から離脱させるとき、ストライカ2は第一段係合溝7に係合することも無く、ワンモーションでストライカ2をフリー状態にする。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、車体側に固定のストライカ2と、シート側のボディ1に回動自在に軸着され前記ストライカ2と係合する複数の係合溝を長さ方向に並設した係合部材4とからなり、前記係合部材4の係合溝のうちストライカ2が最初に係合する第一段係合溝7は、ストライカ2側に位置する前側内周面35と後側内周面36を有し、前記後側内周面36の下端を前記前側内周面35の下端より下方に位置させた車両用シートロック装置としたものであるから、ストライカ2は後側内周面36に必ず当たるので、必ず、一段目の係合溝7に係合する。
本発明は、前記係合溝の後側内周面36は下方に至るに従い後側になるように直線または円弧状に傾斜させ、前側内周面35と後側内周面36の前後幅は上方に至る従い狭く形成した車両用シートロック装置としたものであるから、係合溝の上部に隙間を残して前側内周面35と後側内周面36の両者に当接してロックするので、ロック状態で係合部材4ががたつくのを防止する。
本発明は、前記係合溝の後側内周面36の下部の一部は、側面視、係合部材4をロックさせるストライカ2と係合溝の係合位置よりも奥側に位置する後退面37に形成した車両用シートロック装置としたものであるから、ストライカ2は本来のロック位置よりも一旦奥まで進入して、ロックを確実にする。
本発明は、前記第一段係合溝7の後側内周面36の下部は該第一段係合溝7よりも奥側に形成した第二段係合溝8の前側内周面40の下部より低く、後側内周面36の下部と前記第二段係合溝8の前側内周面40の間は後側に至るに従い高くなるように傾斜させた車両用シートロック装置としたものであるから、不慮の原因によりロック状態で係合部材4が上下に振動しても、第一段係合溝7から外れて第二段係合溝8に係合することはない。
本発明は、前記係合部材4の先端には、前記ストライカ2が当接して係合部材4を上方回動させる傾斜案内面6を形成すると共に、前記ボディ1には、前記係合部材4の傾斜案内面6が作用する初期待機位置に保持する保持体20を設けた車両用シートロック装置としたものであるから、前倒し状態の背凭シート33を起こすだけで、保持体20と傾斜案内面6により係合部材4はストライカ2に係合してロックし、操作性を向上させる。
本発明は、前記係合部材4にはボディ1に回動自在に軸着された外れ防止体15が係合する係合体10を設け、前記保持体20は前記傾斜案内面6に前記ストライカ2が当接して係合部材4を上方回動するように前記外れ防止体15の規制を解除させる初期待機位置に保持するように構成した車両用シートロック装置としたものであるから、保持体20は外れ防止体15を非作用位置に位置させて係合部材4が初期の待機位置に位置するように保持するので、確実に係合部材4は一旦上方回動してからロックし、作動を確実にする。
本発明は、前記保持体20は、側面視略L型形状に形成し、中間部を取付軸21により前記ボディ1に取付け、その一端22は前記ストライカ進入溝3より下方に位置する退避位置と、前記ストライカ進入溝3内に進入して前記係合部材4の側面に設けた保持用突起25に下側から係合する保持位置との間前記取付軸21中心に回動自在に取付けて構成した車両用シートロック装置としたものであるから、簡単な構成で、係合部材4が初期の待機位置に保持すると共に、初期の待機位置に保持を機械的に自動化できる。
なお、ロック装置のボディ1とストライカ2とは相対的に移動すればよいので、表現によって取付位置等の構成が限定されることはなく、ロック装置のボディ1を車体側に、ストライカ2をシート側に設けてもよく、また、説明の都合によりストライカ2とロック装置のボディ1の夫々が移動しているような表現もあるが、必ず、一方が固定側に設けられ、他方が移動側に設けられている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ロック装置の組立斜視図。
【図2】 初期待機状態のロック装置の一部省略側面図。
【図3】 ストライカが傾斜面に当接して上方回動を開始した状態のロック装置の一部省略側面図。
【図4】 ストライカが係合した状態のロック装置の一部省略側面図。
【図5】 アンロック操作初期状態のロック装置の一部省略側面図。
【図6】 ストライカが奥まで進入した状態のロック装置の一部省略側面図。
【図7】 ストライカが2段目に係合した状態のロック装置の一部省略側面図。
【図8】 ロック装置の概略斜視図。
【図9】 シートの斜視図。
【図10】 ロック装置を取付けるフレームの一例を示す斜視図。
【図11】 係合部材の側面図。
【図12】 ストライカが後退面に当接した状態の側面図。
【図13】 ストライカが係合溝に進入する状態の側面図。
【図14】 ストライカが係合溝に係合した状態の側面図。
【符号の説明】
1…ボディ、2…ストライカ、3…ストライカ進入溝、4…係合部材、5…係合部材取付軸、6…傾斜案内面、7…第一段係合溝、8…第二段係合溝、9…突当面、10…係合体、11…開放用レバー、12…案内孔、13…操作ロッド、14…バネ、15…外れ防止体、16…防止体取付軸、17…ピン、20…保持体、21…取付軸、22…一端、25…保持用突起、26…他端、27…バネ、30…カバー、31…取付プレート、32…車両用シート、33…背凭シート、34…座席シート、35…前側内周面、36…後側内周面、37…後退面、38…段部、40…前側内周面。
Claims (5)
- 車体側に固定のストライカ2と、シート側のボディ1に回動自在に軸着され前記ストライカ2と係合する複数の係合溝を長さ方向に並設した係合部材4とからなり、前記係合部材4の係合溝のうちストライカ2が最初に係合する第一段係合溝7は、前記ストライカ2が係合する前記係合部材4の係合溝7は、前記ストライカ2側に対して前方に位置する前側内周面35と前記ストライカ2側に対して後方に位置する後側内周面36を有し、前記前側内周面35の下端より下方に前記後側内周面36の下端を位置させた前記係合溝であり、前記係合溝の後側内周面36の下部の一部は、側面視、係合部材4をロックさせるストライカ2と係合溝の係合位置よりも奥側に位置する後退面37に形成した車両用シートロック装置。
- 請求項1において、前記後退面37は、下方に至るに従い後側になるように円弧形状に形成した車両用シートロック装置。
- 請求項1または請求項2において、車体側に固定のストライカ2と、シート側のボディ1に回動自在に軸着され前記ストライカ2と係合する係合部材4とからなり、前記ストライカ2が係合する前記係合部材4の係合溝7は、ストライカ2側に対して前方に位置する前側内周面35とストライカ2側に対して後方に位置する後側内周面36を有し、前記前側内周面35の下端より下方に前記後側内周面36の下端を位置させた前記係合溝であり、前記係合部材4の先端には、前記ストライカ2が当接して係合部材4を上方回動させる傾斜案内面6を形成すると共に、前記ボディ1には、前記係合部材4の傾斜案内面6が作用する初期待機位置に保持する保持体20を設けた車両用シートロック装置。
- 請求項3において、前記係合部材4にはボディ1に回動自在に軸着された外れ防止体15が係合する係合体10を設け、前記保持体20は前記傾斜案内面6に前記ストライカ2が当接して係合部材4を上方回動するように前記外れ防止体15の規制を解除させる初期待機位置に保持するように構成した車両用シートロック装置。
- 請求項3または請求項4において、前記保持体20は、側面視略L型形状に形成し、中間部を取付軸21により前記ボディ1に取付け、その一端22は前記ストライカ進入溝3より下方に位置する退避位置と、前記ストライカ進入溝3内に進入して前記係合部材4の側面に設けた保持用突起25に下側から係合する保持位置との間に前記取付軸21中心に回動自在に取付けて構成した車両用シートロック装置。
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