JP4425391B2 - リフト入浴装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、入浴介助が必要な人を入浴椅子ごとリフトで浴槽に移動して入浴させる、リフト入浴装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリフト入浴装置の例を図3に示す。これは特開平10−230006に記載されたものを分かり易く書き直したもので、図3(A)は入浴椅子を浴槽の外に置いたときの側面図、(B)は入浴椅子を浴槽上と浴槽の外の間で移動させる様子の平面図、(C)は入浴椅子を浴槽の上から浴槽の底まで昇降させるときの側面図である。図3の31は入浴椅子、32はアーム、33は昇降部であり、入浴椅子31はアーム32の一端で支持され、アーム32の他端は昇降部33の上端部に接続され、かつ、アーム32は昇降部33との接続部で、昇降部の長軸を中心に水平方向に回動できるように軸支されている。図3の34は浴槽、hは入浴椅子の座面の高さ、Bは洗い場から浴槽の框までの高さ、DとLは浴槽の幅と長さである。
【0003】
リフト入浴装置は、座位を保持することはできるが、独力では入浴することのできない人を入浴させるのに用いられる。このような人は、浴室まで車椅子を用いて移動して来ることが多いので、車椅子と入浴椅子31の間で移乗しやすいように、入浴椅子31の座席高hは標準的な車椅子の座席高程度にすることが多い。通常、浴槽の底に座ったとき肩口まで十分湯に浸かるには、50cm程度の水深は必要とされる。浴槽を床の上に置く据え置き型では、浴槽の底の厚みを考えると、床から浴槽の框までの高さBは60cm程度になる。さらに、図3のような入浴椅子を用いる場合は、図3(C)に示すように、椅子の脚長分だけ水深を深くしなければならない。浴槽の長さLと幅Dは、家庭で用いる通常の浴槽程度か、やや大きめにしている。
【0004】
図3の入浴装置を用いて入浴させるときには、まず図3(A)のように入浴椅子31を浴槽の近くの洗い場の床に置いて、入浴者を車椅子から入浴椅子31に移乗させ、昇降部33を作動させて入浴椅子31を浴槽34の框の高さBよりも高い位置まで持ち上げ、続いて図3(B)のようにアーム32を回動させて浴槽34の上まで移動させ、さらに図3(C)のように昇降部33を作動させて入浴者を浴槽の底まで降ろして入浴させる。 出浴時には、この逆の行程をおこなう。
【0005】
図3のような入浴装置を用いると比較的簡単に入浴させることができるが、前述のように、入浴者を床から高く持ち上げなければならず、このため入浴者の恐怖感は強く、転落による危険性も高い。さらに、浴槽の框の高さBは通常よりもかなり高いので、標準の浴槽よりも多くの湯量を必要とし、経済的にも負担が大きくなる。
【0006】
この問題を解決する手段として、図3(D)のように、浴槽を床に堀込む方法が採られている。このようにすると、洗い場から浴槽の框までの高さは、図3(A)の据え置き式の場合よりも低くすることができるので、入浴者の恐怖感は少なくすることができる。しかし、別途、堀込み工事が必要になり、メンテナンスがし難いという問題がある。また、図3のような入浴椅子を使用する限り、浴槽の深さは図3(A)と同じであるので、多くの湯量を消費するという問題は解決されていない。
【0007】
図4は別のタイプのリフト入浴装置の例である。これは浴槽の框を超えるときに、入浴者の脚を持ち上げて、入浴者を上下方向に持ち上げなくてもよいようにして、入浴者の恐怖感を少なくしようとするものである。図4(A)は入浴椅子41を浴槽44の外に置いたときの側面図で、(B)はアーム42を回動させる様子を示す平面図、(C)は浴槽44上に入浴椅子41を移動させた状態で入浴椅子41を昇降させる様子を示す。図の41は入浴椅子、42はアーム、43は昇降部、44は浴槽、hは入浴椅子の座面の高さ、D、L、Bはそれぞれ浴槽の幅、長さ、框の高さである。
【0008】
この入浴装置では、図4(A)に示すように、入浴椅子41を浴槽外に置いたとき、座席の高さhは浴槽の框の高さBよりも高くしている。また、使用する浴槽のサイズは、図3の浴槽と比較すると、框の高さBと幅Dは同程度で、長さLは足を伸ばせるように長くしている。この装置を用いて入浴させる場合、図4(A)のように、浴槽44の外に入浴椅子41を置き、入浴者を入浴椅子41に座らせ、介助者が入浴者の足を持ち上げ、続いて図4(B)のようにアーム42を回動させると、浴槽44の框を超えて浴槽内に移動させることができる。その後図4(C)のように昇降部43を作動させて入浴椅子41を降ろすと、入浴者を入浴させることができる。出浴時には、この逆の動作を行う。
【0009】
このように、図4の装置を用いると、浴槽の框を超えるとき、入浴者を高く持ち上げる必要はなく、水平方向に移動させるだけですむので、入浴者の恐怖感は少なくすることができる。しかし、浴槽外に入浴椅子をセットしたとき、入浴椅子41の座席の高さhは浴槽の框の高さBよりも高くしておかなければならないので、車椅子の座席高よりもかなり高く、このため移乗がし難く、移乗時の入浴者と介助者双方の労力は大きい。しかも、浴槽の框を超えるとき、入浴者の足を持ち上げなければならないので、介助者の労力が余分に必要になるという問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、図3のタイプの入浴装置では、浴槽の框を越えて入浴椅子31を浴槽上に移動させるには、入浴者を高い位置まで持ち上げなければならないため、入浴者の恐怖感と転落時の危険性がより強くなる。また、消費する湯量も多くなり、非経済的である。この恐怖感等の問題を解決するために、図3(D)のように堀込み式にすると、浴槽の框の高さBは低くすることができるが、やはりある程度は持ち上げる必要があるので、入浴者の恐怖感と転落の危険性は無くせない。しかも、余分に堀込み工事が必要になるので、高価になり、またメンテナンスもし難くなり、多くの湯量を消費するという問題は解決されていない。
【0011】
一方、図4の装置を用いると、入浴者を高く持ち上げなくても済むので、入浴者の恐怖感は少なくなるし、十分な入浴が可能である。しかし、入・出浴時に入浴者の足を持ち上げて浴槽の框を超えさせなければならないので、介助者の労力が大きくなる。また、この入浴椅子41の座席の高さhは、浴槽の框よりも高くしているため、標準的な車椅子の高さよりもかなり高く、車椅子と入浴椅子41の移乗がし難く、入浴者の努力と介助者の労力が余分に必要になる。図4の構造にして、入浴椅子の座面の高さを標準の車椅子の座面の高さにし、浴槽を床に掘り込むと、入浴椅子への移乗は楽になり、満足のいく十分な入浴が可能になるが、別途、堀り込みの工事が必要になりコスト高になり、メンテナンスもし難くなる。
【0012】
リフト入浴装置は比較的安価で、座位がとれる人を簡単に入浴させることができるという特長を有する。しかし、恐怖感がなく、安全で、十分な入浴ができ、介助者の労力が少なくてすみ、メンテナンスが簡単で、湯の消費も少なくて済むという点を全て満足するものは存在しなかった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するために、請求項1記載の発明では、リフト入浴装置において、
入浴者を乗せる入浴椅子1と、
入浴椅子1を支持するアーム2と、
垂直に立設し上端部にアーム2が接続された支柱と、アーム2を垂直方向に昇降させる昇降機構部を有し、前記支柱を中心にアーム2を回動させて入浴椅子1を浴槽外の洗い場と浴槽の上部の間で移動可能な昇降部3、
を有し、
前記アーム2と前記入浴椅子1は、入浴椅子1の入浴椅子1を後方に傾動可能な回転軸Aにより連結され、
前記回転軸Aは、前記昇降機構部により、前記入浴椅子1が標準的な車椅子の座席の高さと同じ座席高にあるとき、浴槽の框の高さよりも高い位置で、かつ、前記入浴椅子1を傾動させたとき、傾動した入浴椅子1全体が、使用する浴槽の框の高さよりも高くなるように前記入浴椅子の背もたれ5の背面部に設けた
本請求項記載の発明によると、入浴椅子1を傾動させると、入浴椅子1全体を浴槽の框の高さよりも高くすることができる。
このため、入浴椅子1を傾動させ、アーム2を水平方向に回動させるだけで、入浴椅子1を浴槽の框を超えて浴槽上に移動させることができる。
入浴椅子1を浴槽上に移動させた後、昇降機構部を作動させると、入浴椅子1を湯の中に下ろすことができ、入浴させることができる。
出浴はこれと逆の手順を行えば、入浴者を洗い場に運ぶことができる。
このように、本請求項記載のリフト入浴装置を用いると、入浴者を高く持ち上げる必要が無いため、入浴者の恐怖感を少なくすることができる。
【0014】
【作用】
請求項1記載の発明の装置で、入浴椅子1を傾動させるだけで入浴椅子1全体を浴槽の框の高さよりも高くすることができる。このため、入浴椅子1を傾動させて、アーム2を回動し、入浴椅子1をほぼ水平方向に移動させるだけで、浴槽の框を超えて浴槽の外の洗い場と浴槽の上部の間で入浴椅子1を移動させることができる。
入浴椅子1の座席高を標準の車椅子の座席高程度にすると、入浴椅子1と車椅子の間で簡単に移乗させることができる。
入浴者を高く持ち上げなくてもよいため、入浴者の恐怖感は少なくすることができ、また、転落時の危険性も低くなる。さらに、浴槽上に移動させた入浴椅子は傾動させたままの姿勢(半座位)で浴槽の底まで降ろすことができるので、半座位で十分に湯に浸かってリラックスして入浴することができる。
【0015】
回転軸(A)を中心に入浴椅子1を傾動させると、図1(E)に示すように、入浴者は上半身を少し起こし、膝部を持ち上げた姿勢になる。この姿勢を半座位姿勢といい、体圧は広く分散され、しかも前後方向に体がずれることはないので安定しているので、座った人はよくリラックスすることができると言われている。本発明の入浴装置を用いると、入浴者は、半座位姿勢で、十分に湯に浸かって入浴できるので、リラックスして満足のいく入浴をおこなうことができる。一方、入浴者はほぼ浴槽の底に達しており、しかも傾動しているので、水深は標準かそれ以下でよいため、消費する湯量を少なくすることができる。また、据え置き式浴槽を使用できるので、堀込み等の工事費も不要で、メンテナンスも簡単である。
【0016】
【実施例】
請求項1記載の発明は、
入浴者を乗せる入浴椅子1と、
入浴椅子1を支持するアーム2と、
垂直に立設し上端部にアーム2が接続された支柱と、アーム2を垂直方向に昇降させる昇降機構部を有し、前記支柱を中心にアーム2を回動させて入浴椅子1を浴槽外の洗い場と浴槽の上部の間で移動可能な昇降部3、
を有し、
前記アーム2と前記入浴椅子1は、入浴椅子1の入浴椅子1を後方に傾動可能な回転軸Aにより連結され、
前記回転軸Aは、前記昇降機構部により、前記入浴椅子1が標準的な車椅子の座席の高さと同じ座席高にあるとき、浴槽の框の高さよりも高い位置で、かつ、前記入浴椅子1を傾動させたとき、傾動した入浴椅子1全体が、使用する浴槽の框の高さよりも高くなるように前記入浴椅子1の背面部に設けられたことを特徴とする、リフト入浴装置に関する。
つまり、入浴椅子を後方に傾動させて水平移動させるだけで、入浴者を洗い場から浴槽上に移動させる。
入浴者を高く持ち上げることがないため、恐怖感を無くすことができる。
【0017】
本発明のリフト入浴装置の実施例を図1に示す。図1の(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は側面図である。図1の1は入浴者を載せる入浴椅子、2は入浴椅子1を支持するアーム、3はアーム2を支持する昇降部、4は浴槽、5は入浴椅子(1)の背もたれ、Aは入浴椅子1の背もたれ5の背面部に設けて入浴椅子を傾動させる回転軸、Bは浴槽の框の高さ、LとDは浴槽の長手及び短手方向の長さ、Xは入浴者である。
本請求項記載の発明では、回転軸Aを中心に入浴椅子を後方に傾動させると、傾動した入浴椅子1は使用する浴槽の框の高さよりも高い位置に保持される。
昇降部3は支柱と昇降機構部で構成される。図1の実施例では、昇降部3は支柱と昇降機構部を一体にして構成しており、支柱の先端にアーム2を接続し、アーム2は支柱の長軸を中心にして回動できるようにしており、入浴椅子1を、浴槽近傍の洗い場から浴槽の上部まで回動させることができる。
また、入浴椅子を浴槽の上部において昇降機構部を作動させると、支柱が垂直方向に伸縮して、支柱の上端部に接続したアームごと、入浴椅子を、浴槽の上部から浴槽の底部まで降ろすことができ、入浴者を入浴させることができる。
これと逆の動作を行うと出浴させることができる。
背もたれ5は入浴者の背を支持し、ヘッドレスト6は入浴者の頭部を支持する。ヘッドレスト6は背もたれ5の上端部に水平方向の回転軸を設けて、この回転軸を中心に回転自在に接続している。
【0018】
使用前に、入浴椅子1を椅子状にして浴槽の近くの洗い場の床に置き、入浴者Xを車椅子で連れて来て、入浴椅子1に移乗させる。入浴椅子1の座面の高さを標準的な車椅子の座面の高さと同じ程度にしておくと、車椅子から入浴椅子に楽に移乗できる。
洗い場で入浴椅子1に入浴者が座ったときの様子を図1(D)に示す。
この状態では、入浴椅子1の下肢支持部が浴槽の框よりも低い位置にあるため、アーム2を回動させて入浴椅子1を水平方向に回動させても、このままでは入浴させることができない。
【0019】
請求項1記載の発明により、図1(D)のように浴槽近くの洗い場で椅子状にして置いている入浴椅子1を、回転軸Aを中心に後方に傾動させると、図1(E)示すように、入浴椅子1全体を浴槽の框よりも高くすることができる。
この状態で、アーム2を回動させると、水平方向に移動させるだけで、浴槽の框を超えて、図1(C)のように、入浴椅子1を浴槽の上部に移動させることができる。
つまり、洗い場から浴槽の上まで搬送する間、入浴者を垂直方向に昇降させることはないため、入浴者は恐怖感を覚えることは無い。
浴槽の上部まで入浴椅子1を搬送したあと、昇降機構部を作動させると、入浴椅子1を浴槽の底部まで降ろし、入浴者を入浴させることができる。
出浴時にはこの逆の動作をおこなえばよい。
【0020】
図1(A)の実施例はリフトと浴槽4を一体にした例であり、浴槽4に昇降部3を収納し、昇降部3の上端部にアーム2を連結し、アーム2をほぼ水平方向に回動するようにし、垂直方向に昇降させるようにしている。
アーム2の回動範囲は、浴槽上から浴槽の横の洗い場までの範囲であればよい。しかし場合によってはより広い範囲で回動するようにしてもよい。
昇降部3の昇降範囲は、図1(C)に示すように、入浴椅子1を浴槽上に移動させたときの位置から 浴槽4の底まで昇降できればよい。しかし、循環器系疾患等を有するため湯に深く入れない人もいるので、途中でも停止できるようにしてもよい。
昇降と回動には、電力、水圧、手動等、どのような動力を用いてもよい。
【0021】
以上、図1の実施例について説明したが、要するに本発明は、入浴椅子を傾動させることができて、しかも傾動させたとき入浴椅子は浴槽の框の高さよりも高い位置にあり、そのまま水平方向に移動して浴槽の框を超えることができればよい。このため、入浴椅子1の構造は問題ではなく、図1のように座席、背もたれ、足載せ台を一体に成形する必要はない。リフトも図1の構成に限定するものではなく、入浴椅子を水平方向に移動させることができ、かつ、垂直方向に昇降できるものであればよい。
また、リフトと浴槽は一体である必要はなく、図2のように分離してもよい。
【0022】
請求項1記載の発明の、別の実施例を図2に示す。図2の21は入浴椅子、22はリフトの基台、23は支柱、24はアーム、25は昇降部、26は浴槽である。入浴椅子21はアーム22に接続され、図1の実施例と同様に、回転軸Aを設けて、Aを中心に傾動させることができ、しかも傾動したときに入浴椅子21の全ての部分が浴槽26の框よりも高くなるようにしている。 また、支柱23は、基台22との接続部で、長さ方向の軸sを中心に図のSの方向に回転するようにしている。
昇降機構部は、アーム24は支柱23との接続部に設けた軸rを中心に、図のRの方向に回転自在にし、支柱23とアーム24の間に入れた昇降部25により、アーム22をR方向に首振りさせて、入浴椅子21を昇降させるようにしている。
これに対して図1の実施例では、昇降部として、アームを支える支柱と、支柱を昇降させる昇降機構部を含めて昇降部とし、昇降部自体が垂直方向に伸縮して、その上端部に付けたアームを昇降させていた。
図1の実施例と図2の実施例は、昇降機構部が異なるだけである。
昇降させる手段は問わない。
このリフトで入浴させる場合、入浴椅子21を浴槽26の近くに設置して入浴者を座らせ、入浴椅子21を傾動させ、入浴椅子21を浴槽26の方に押すと、支柱23が軸sを中心に図のS方向に回転してアーム24が回動し、入浴者を浴槽上に移動させる。続いて昇降部25を作動させると、アーム24が図のR方向に回動し、入浴者を湯に入れることができる。出浴時にはこれと逆の行程をおこなえばよい。
【0023】
入浴椅子1の背もたれ5に水平方向の回転軸を設けて当該回転軸を中心にヘッドレスト6を回転自在に連結し、このヘッドレスト6下部とアーム4をリンク竿で結合してリンク機構を構成し、入浴椅子1を傾動させてもヘッドレスト6はほぼ元の角度を維持するようにしている。つまり、入浴椅子1全体を傾動させると、入浴者の体全体が後方に傾いて半座位姿勢になるが、ヘッドレスト板の傾斜はあまり変化しないので、入浴者の頭部はあまり傾斜しない。座位から半座位に傾動するとき、人によっては恐怖感を持つことがあるが、このリンク機構を用いることで、この恐怖感を防止することができる。しかも、このリンク機構を用いると、頭部の方向への傾斜が制限されるので、浴槽の長さLを小さくすることができ、その結果、使用する湯量を減らすこともできるというメリットもある。さらに、この実施例では、入浴椅子1の上部に設けたフレーム7とアーム2の間にエアシリンダ8を取り付け、入浴椅子1を傾斜させるときの力を補助するようにしている。これは、入浴椅子1を傾動させるときの、介助者の労力を少なくするためである。9は入浴者が持つアームレストである。
【0024】
以下に、本発明による入浴装置を用いた入浴の手順を説明する。
まず、図1(D)のように、入用椅子1を浴槽の近くの洗い場の床に椅子状にして設置し、入浴者Xを入浴椅子1に座らせる。入浴椅子1の座席の高さhは標準的な車椅子の座席の高さと同じにしているので、移乗は簡単である。
次に、請求項1記載の発明により、入浴椅子1を傾動させると、図1(E)のように、入浴者Xを半座位姿勢にすることができる。このとき、入浴椅子1の全ての部分は浴槽4の框よりも高い位置になっている
浴椅子1を傾動させたまま、アーム2を回動させると、図1(C)のように、浴槽4の框を超えて、浴槽上に移動することができる。この間の移動は水平方向の移動だけである。その後、昇降部3を作動させると、図1(B)のように浴槽4の底まで降ろすことができる。浴槽内で、入浴者Xは半座位の姿勢で、十分に湯に浸かり、満足のいく入浴を楽しむことができる。出浴時には、以上と逆の行程をおこなえばよい。
入浴者を浴槽の上に移動させた状態で、半座位から座位に変えることができ、しかも昇降を適当な位置で止めることもできるので、半身浴や下肢浴も可能である。
【0025】
【発明の効果】
請求項1記載の発明により、入浴椅子1を傾動させて、そのまま水平移動させるだけで、入浴椅子を昇降させることなく、入浴者を浴槽の上部に移動させることができる。このため、入浴者を高い位置まで昇降させることはないので、入浴者の恐怖感は非常に少なくなり、転落時の危険性も低くなる。
さらに、浴槽上に移動させた入浴椅子はそのままの姿勢で浴槽の底まで降ろすことができるので、入浴者は半座位姿勢で、十分に深く湯に浸かって入浴できるので、姿勢は安定し、リラックスして、満足のいく入浴をおこなうことができる。
入浴椅子1の座席の高さhは標準的な車椅子の座席の高さにすることができるので、入浴椅子1と車椅子の間で簡単に移乗させることができ、入浴者と介助者双方の移乗に伴う労力を少なくすることができる
【0026】
浴槽の水深は図3に示すような従来品よりも浅くて済み、また、浴槽の長さLも従来の図(4)よりも短くすることができるので、湯の消費量を少なくすることができ、経済的である。また、浴槽自体をよりコンパクトに設計することができるので、従来の浴槽よりも安価な浴槽を実現することができる。また、据え置き式の浴槽を使用することができるので、堀込み等の工事費も不要で、メンテナンスも簡単であり、総合的なランニングコストを低減できる。もちろん堀込み式の浴槽にすることもできる。さらに、浴槽とリフトを分離した独立型のリフトにすると、既設の浴槽をそのまま使用することができるので、設備投資は少なくて済む。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリフト入浴装置の例である。(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は平面図、(D)は浴槽の外で椅子状にした入浴椅子に入浴者を座らせた様子、(E)は入浴椅子全体を傾動させたときの様子を、それぞれ示す。
【図2】本発明によるリフト入浴装置の、別の実施例である。
【図3】従来のリフト入浴装置の例である。
【図4】従来の別のタイプのリフト入浴装置である。
【符号の説明】
1、21・・・・入浴椅子 2、24・・・・アーム
3・・・・・・・昇降部 4、26・・・・浴
5・・・・・・・入浴椅子の背もたれ 6・・・・・・・ヘッドレス
7・・・・・・・リンク竿 8・・・・・・・エアーシリンダ
9・・・・・・・アームレスト
22・・・・・・基台 23・・・・・・支柱
25・・・・・・昇降機構部
A・・・・・・・入浴椅子の回転軸 B・・・・・・・浴槽の框の高さ
D・・・・・・・浴槽の幅 L・・・・・・・浴槽の長さ
h・・・・・・・入浴椅子の座席の高さ
s・・・・・・・支柱の中心軸 S・・・・・・・支柱の回転方向
r・・・・・・・アームの回動軸 R・・・・・・・アームの回動方向
31、41・・・入浴椅子 32、42・・・アーム
33、43・・・昇降部 34、44・・・浴槽

Claims (1)

  1. 入浴者を乗せる入浴椅子(1)と、
    入浴椅子(1)を支持するアーム(2)と、
    垂直に立設し上端部にアーム(2)が接続された支柱と、アーム(2)を垂直方向に昇降させる昇降機構部を有し、前記支柱を中心にアーム(2)を回動させて入浴椅子(1)を浴槽外の洗い場と浴槽の上部の間で移動可能な昇降部(3)、
    を有し、
    前記アーム(2)と前記入浴椅子(1)は、入浴椅子(1)の入浴椅子(1)を後方に傾動可能な回転軸(A)により連結され、
    前記回転軸(A)は、前記昇降機構部により前記入浴椅子(1)が標準的な車椅子の座席の高さと同じ座席高にあるとき、浴槽の框の高さよりも高い位置で、かつ、前記入浴椅子(1)を傾動させたとき、傾動した入浴椅子(1)全体が、使用する浴槽の框の高さよりも高くなるように前記入浴椅子(1)の背面部に設けられたことを特徴とする、リフト入浴装置。
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