JP4425064B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、雪上におけるトラクション/ブレーキ性能や操縦安定性を向上させたオールシーズン用に適した空気入りタイヤに関する。
ドライ路面における操縦安定性やタイヤ走行における偏磨耗性を改善させるために、従来から種々の工夫がなされてきている(例えば特許文献1〜6参照)。
このうち、タイヤのトレッド部の中央領域に、タイヤ周方向に実質的に連続するリブ状の陸部を配設し、中央領域のブロック剛性を増大させることが有力視される。
しかし、トレッド部の踏面部の中央領域で、雪上路面に対するブロック端のエッジ効果が低下し、雪上におけるトラクション/ブレーキ性能や操縦安定性が悪化するという問題があった。
雪上におけるトラクション/ブレーキ性能や操縦安定性を向上させるために、図4に示すように、トレッド部106の踏面部107の中央領域109に、略タイヤ径方向に延びる横溝(ラグ溝)108によって分割されたタイヤ周方向に延びるブロック列116L、116Rを配置することにより、雪上路面に対するブロック端のエッジ効果を増大させることが考えられる。
しかし、トレッド部106の踏面部107の中央領域109でブロック剛性が低下し、ドライ路面における操縦安定性が悪化することやタイヤ偏磨耗性が悪化するという不具合が懸念される。
特開平5−238211号公報 EP0544235 特開平3−15561号公報 EP0056457 US4416317 特開平8−276708号公報
本発明は、上記事実を考慮して、トレッド部の踏面部の中央領域でのブロック剛性を低下させることなく、雪上路面におけるトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性を向上させた空気入りタイヤを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、実質上タイヤ周方向に延びる主溝によって区画されたブロック列を、トレッド部の踏面部の中央領域に少なくとも一列有する空気入りタイヤであって、前記中央領域には、前記ブロック列を各ブロックに区画するラグ溝が形成されており、前記各ブロックに、一方の主溝側のブロック部と他方の主溝側のブロック部とに区画する少なくとも1本のサイプと、一方のラグ溝側のブロック部と他方のラグ溝側のブロック部とに区画する少なくとも1本のサイプと、が形成されていることにより、前記各ブロックは、前記一方の主溝側に隣接する少なくとも2つの擬似ブロックと、前記他方の主溝側に隣接する少なくとも2つの擬似ブロックと、で構成され、前記一方の主溝側に隣接する擬似ブロックの形状は、実質上互いに同一であり、前記他方の主溝側に隣接する擬似ブロックの形状も、実質上互いに同一であって、且つ、前記トレッド部を構成する各ショルダ陸部が、実質上タイヤ周方向に連続するリブであると共に、接地端部側から延びるラグ溝とショルダ主溝側から延びるラグ溝とを備え、両ラグ溝はラグ溝終止端から延びるサイプで繋がっていることを特徴とする。
トレッド部の踏面部の中央領域とは、タイヤ赤道を中央線として、幅がトレッド幅の60%以内である踏面部部分の領域をいう。トレッド幅とは、タイヤ幅方向両側のトレッド端同士の間隔のことである。トレッド端とは、空気入りタイヤをJATMA YEAR BOOK(2002年度版、日本自動車タイヤ協会規格)に規定されている標準リムに装着し、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷能力を負荷したときのタイヤ幅方向最外の接地部分を指す。なお、使用地又は製造地においてTRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
また、実質上タイヤ周方向に延びる主溝とは、溝の幅が3mmよりも狭い細溝になることなく、タイヤ周方向に連続して延びる主溝のことをいう。
また、擬似ブロックとは、エッジが全て溝によって形成されているのではなく、上記のようにサイプによって区画されているエッジを有し、タイヤ表面から見てブロック状に見えるものをいう。
擬似ブロックの形状が実質上互いに同一であるとは、相当する2つのブロックを構成する辺が同一方向に傾斜し、それぞれの辺のタイヤ周方向への投影長さの差が全ての辺で共通で±60%以内で、かつ、辺のタイヤ幅方向に対する傾斜角の差が±10%以内であることをいう。
請求項1に記載の発明では、トレッド部の踏面部の中央領域に、実質上タイヤ周方向に延びる主溝によって区画されたブロック列を少なくとも一列有することにより、雪上路面に対するブロック端のエッジ効果が向上する。これにより、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性が向上する。
また、上記ブロック列の各ブロックには、サイプによって、一方の主溝側に隣接する少なくとも2つの擬似ブロックと、他方の主溝側に隣接する少なくとも2つの擬似ブロックと、が形成されているので、ブロック端のエッジ長さを減らすことなくトレッド部の踏面部の中央領域のブロック剛性を増大させることができる。従って、ドライ路面での操縦安定性が向上しており、オールシーズン用の空気入りタイヤとして用いることができる。
更に、一方の主溝側に隣接する擬似ブロックの形状は、実質上互いに同一であり、他方の主溝側に隣接する擬似ブロックの形状も、実質上互いに同一である。従って、タイヤ周方向のブロック列が一様に磨耗するこになるため、タイヤ走行後の偏磨耗性が向上する(すなわち、偏磨耗し難い)。
なお、タイヤ周方向に延びる主溝が3本又は4本であることが、トレッド部を構成する各ブロックのブロック剛性と、ウェット排水性との両立の観点で好ましい。
また、上記ブロック列のブロックパターンがタイヤ周方向で繰り返し出現するパターンであると、ブロック列を構成する各ブロックの磨耗形態が均一であるという観点で好ましい。
実質上タイヤ周方向に連続するリブとは、溝幅が2mm以上のラグ溝で分断されることなくタイヤ周方向に配列されたリブのことである。
ショルダ陸部が、実質上タイヤ周方向に連続するリブではなく、接地端部側とショルダ主溝側との両側から延びるラグ溝によって分断されるブロック列であった場合、ショルダ陸部のブロック剛性が低下し、ブレーキ性能や偏磨耗性が悪化し易い。請求項1に記載の発明により、ブレーキ性能や偏磨耗性が悪化し易くなることを充分に防止した空気入りタイヤを実現させることができる。
請求項2に記載の発明は、前記中央領域に形成されている主溝が、タイヤ周方向に千鳥状に延びる主溝であり、ショルダ主溝が、タイヤ周方向にジグザグ状に延びる主溝であることを特徴とする。
タイヤ周方向に千鳥状に延びるとは、タイヤ周方向と同方向に延びる溝部分と、タイヤ周方向に対して傾斜して延びる溝部分とが互い違いになってタイヤ周方向に延び、タイヤ周方向と同方向に延びる溝部分が千鳥状に配置されていることをいう。
タイヤ周方向にジグザグ状に延びるとは、タイヤ周方向に対して傾斜している溝部分が、傾斜方向が互い違いになってタイヤ周方向に延びることをいう。
中央領域に形成されている主溝がタイヤ周方向に千鳥状に延び、ショルダ主溝がタイヤ周方向に直線状に延びている場合、雪上路面に対するブロック端のエッジ長さが不足し、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性が悪化し易い。請求項2に記載の発明により、ブレーキ性能や偏磨耗性が悪化し易くなることを更に防止した空気入りタイヤを実現させることができる。
請求項3に記載の発明は、前記千鳥状に延びる主溝、及び、前記ジグザグ状に延びる主溝の溝幅に対するシースルー幅が、何れも20%以上95%以下であることを特徴とする。
95%よりも大きい場合、雪上路面に対するブロック端のエッジ長さが不足し、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性が悪化し易い。
また、20%未満である場合、トレッド部の踏面部の中央領域の排水性が低下し、ハイプレ性能及びウェット操縦安定性が低下するので、あまり好ましくない。
請求項3に記載の発明により、ハイドロプレーニング性能及びウエット操縦安定性を低下させることなく、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性を充分に向上させた空気入りタイヤを実現させることができる。
請求項4に記載の発明は、前記ジグザグ状に延びる主溝の各角部に、タイヤ幅方向に向けてそれぞれ延びる切欠溝が形成されていることを特徴とする。
これにより、雪上路面に対するブロック端のエッジ長さがより一層増加し、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性を更に一層向上させることができる。
本発明は上記構成としたので、トレッド部の踏面部の中央領域でのブロック剛性を低下させることなく、雪上路面におけるトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性を向上させた空気入りタイヤが実現される。また、ブレーキ性能や偏磨耗性が悪化し易くなることを充分に防止した空気入りタイヤを実現させることができる。
以下、実施形態を挙げ、本発明の実施の形態について説明する。なお、第2実施形態以下では、既に説明した構成要素と同様のものには同じ符号を付してその説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤ10は、トロイド状に延びるカーカス12と、カーカス12のクラウン部の外側に設けられたベルト14と、ベルト14の外側に設けられ、サイドウォール部相互間にわたりトロイド状に連なるトレッド部16と、を有する。
図2に示すように、トレッド部16の踏面部17の中央領域19には、タイヤ赤道面CLに対して対称で、タイヤ周方向に延びる千鳥状主溝20L、20Rが形成されている。千鳥状主溝20L、20Rのタイヤ幅方向外側には、それぞれ、タイヤ周方向に延びるジグザグ状主溝22L、22Rがショルダ主溝として形成されている。
千鳥状主溝20L、20R、及び、ジグザグ状主溝22L、22Rは、それぞれ、タイヤ赤道面CLに対して対称となるように配置位置及び形状が決められている。
従って、踏面部17の中央領域19には、千鳥状主溝20L、20Rによって区画されてなりタイヤ赤道面CL上に位置する陸部24と、千鳥状主溝20L及びジグザグ状主溝22Lによって区画されてなるブロック列26Lと、千鳥状主溝20R及びジグザグ状主溝22Rによって区画されてなるブロック列26Rと、が形成されている。
これにより、雪上路面に対するブロック端のエッジ効果が向上するので、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性が向上する。
また、ブロック列26Lとブロック列26Rとは、タイヤ赤道面CLを挟むように対をなして形成されている。更に、中央領域19には、ブロック列26Lやブロック列26Rを横断するラグ溝28が形成されており、ブロック列26L、26Rは、それぞれ、各ブロック30が一列に配置されたもので構成される。そして、各ブロック30のタイヤ周方向両側を区画しているラグ溝28P、28Qは、何れもタイヤ周方向に対する傾斜角度が同角度で、同方向に傾斜している。
これにより、タイヤの回転方向にかかわらず、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性を向上させることができる。
ブロック列26Rの構成は、ブロック列26Lと同様であるので、以下、ブロック列26Lについて詳細に説明し、ブロック列26Rについての説明を省略する。
ブロック列26Lを構成する各ブロック30には、ジグザグ状主溝22Lからタイヤ幅方向に延びる幅方向溝34Lと、千鳥状主溝20Lからタイヤ幅方向に延びる幅方向溝34Rと、が形成されている。
そして、幅方向溝34Lと幅方向溝34Rとを繋ぐ幅方向サイプ36が形成されており、この結果、各ブロック30は、タイヤ表面側から見て、ラグ溝28Pに隣接する擬似ブロック30Pと、ラグ溝28Qに隣接する擬似ブロック30Qとに分断されている。
また、幅方向溝34Lの先端には、タイヤ周方向に延びて擬似ブロック30Qに入り込む周方向溝38Lが形成され、幅方向溝34Rの先端には、タイヤ周方向に延びて擬似ブロック30Pに入り込む周方向溝38Rが形成されている。更に、各ブロック30には、ラグ溝28P、28Qからそれぞれタイヤ周方向に延びる周方向溝42P、42Qが形成されている。
そして、擬似ブロック30Pには、周方向溝42Pの先端と周方向溝38Rの先端とを繋ぐサイプ46Pが形成されており、この結果、擬似ブロック30Pは、タイヤ表面側から見て、ジグザグ状主溝22Lに隣接する擬似ブロック30Aと、千鳥状主溝20Lに隣接する擬似ブロック30Bとに分断されている。
同様に、擬似ブロック30Qには、周方向溝42Qの先端と周方向溝38Lの先端とを繋ぐサイプ46Qが形成されており、この結果、擬似ブロック30Qは、タイヤ表面側から見て、ジグザグ状主溝22Lに隣接する擬似ブロック30Cと、千鳥状主溝20Lに隣接する擬似ブロック30Dとに分断されている。
このような構造により、タイヤ表面から見て、ブロック30は擬似ブロック30A〜Dで構成されている。
これにより、ブロック30の剛性が増大し、従って、中央領域19のブロック剛性が増大し、ドライ路面での操縦安定性が向上する。また、本実施形態では、トレッド部16を構成する陸部列24、ブロック列26L、26Rの全てにサイプを設けているので、ブレーキ性能や偏磨耗性が悪化し易くなることを充分に防止した、オールシーズン用として最適な空気入りタイヤ10とすることができる。
ここで、幅方向溝34Lは、ジグザグ状主溝22Lに隣接するブロック溝壁のタイヤ周方向中央位置から延びており、幅方向溝34Rは、千鳥状主溝20Lに隣接するブロック溝壁のタイヤ周方向中央位置から延びている。また、周方向溝42Pと周方向溝38Lとは寸法が略同一にされ、周方向溝42Qと周方向溝38Rとは寸法が略同一にされている。この結果、ジグザグ状主溝22Lに隣接する擬似ブロック30Aと擬似ブロック30Cとは同一形状にされ、また、千鳥状主溝20Lに隣接する擬似ブロック30Bと擬似ブロック30Dとは同一形状にされている。
これにより、タイヤ周方向のブロック列が一様に磨耗するこになるため、タイヤ走行後の偏磨耗性が向上する。
また、擬似ブロック30Pには、ジグザグ状主溝22L及び千鳥状主溝20Lからそれぞれタイヤ幅方向に延びる一対の幅方向切欠溝48L、48Rが形成されており、幅方向切欠溝48L、48Rの終止端から更にサイプ50L、50Rがそれぞれ延びている。擬似ブロック30Qについても同様である。これにより、雪上路面に対するブロック端のエッジ部分の長さが増大し、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性が更に向上する。
更に、ショルダ陸部54L、54Rが、実質上、タイヤ周方向に連続するリブである。そして、ショルダ陸部54Lは、接地端部側から延びるラグ溝58Lと、ジグザグ状主溝22Lから延びるラグ溝58Rとを備え、ラグ溝58L、58Rはラグ溝終止端から延びるサイプ56で繋がっている。ショルダ陸部54Rについても同様の構成である。これにより、ブレーキ性能や偏磨耗性が悪化し易くなることを充分に防止することができる。
また、中央領域19には千鳥状主溝20L、20Rが形成され、ショルダ主溝としてはジグザグ状主溝22L、22Rが形成されているので、これによってもブレーキ性能や偏磨耗性が悪化し易くなることを充分に防止することができる。
また、本実施形態では、ジグザグ状主溝22L、22R、千鳥状主溝20L、20Rの溝幅に対するシースルー幅が、20%以上95%以下にされている。これにより、ハイドロプレーニング性能及びウエット操縦安定性を低下させることなく、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性を充分に向上させることができる。
また、上記のラグ溝54Lは、ジグザグ状主溝22Lのショルダ陸部54L側の各凸部60から延び出しており、トレッド部16には、ショルダ陸部54L側の各凹部62からショルダ陸部54Lへ延びる切欠溝68が更に形成されている。一方、ジグザグ状主溝22Lの中央領域19側では、凸部ではラグ溝28P又は28Qが、凹部では切欠溝48Lがそれぞれ形成されている。従って、ジグザグ状主溝22Lの各凸部及び各凹部には、ラグ溝又は切欠溝が連通するように形成されている。ジグザグ状主溝22Rについても同様である。これにより、雪上路面に対するブロック端のエッジ長さがより一層増加し、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性を更に一層向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図3に示すように、本実施形態に係る空気入りタイヤでは、トレッド部76の踏面部77の中央領域79には、第1実施形態に比べ、タイヤ周方向に連続するブロック列が形成されていない。
トレッド部76の踏面部77の中央領域79には、タイヤ赤道面上に位置してタイヤ周方向に延びる千鳥状主溝80が形成されている。千鳥状主溝80のタイヤ幅方向外側には、それぞれ、タイヤ周方向に延びるジグザグ状主溝82L、82Rがショルダ主溝として形成されている。
従って、中央領域79には、千鳥状主溝80とジグザグ状主溝82Lとによって区画されたブロック列86Lと、千鳥状主溝80とジグザグ状主溝82Rとによって区画されたブロック列86Rとが、タイヤ赤道面CLを挟むように対をなして形成されている。
ブロック列86Lは、ジグザグ状主溝82Lと、千鳥状主溝80と、ラグ溝88P、88Qと、によって区画されたブロック90が一列に配置されたもので構成されている。ラグ溝88P、88Qは、タイヤ周方向に対する傾斜角度が同角度で、同方向に傾斜している。ブロック列86Rについても同様の構成である。
各ブロック90の形状は、第1実施形態で説明したブロック30を拡大した形状であり、第1実施形態と同様に、周方向溝、幅方向溝、サイプ等が形成され、各ブロック90は4つの擬似ブロック90A〜Dで構成される。
本実施形態では、ショルダ陸部94L、94Rの幅(タイヤ幅方向長さ)は、第1実施形態に比べてやや長い。
本実施形態により、トレッド部76を構成する全てのブロック90の剛性が増加し、ドライ路面での操縦安定性が更に向上する。また、ブロック90のブロック端長さとサイプ長さとが第1実施形態に比べて減少するため、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性は、第1実施形態に比べて低下するが、従来形態に比べ、それぞれの面で、雪上でのトラクション/ブレーキ性能及び操縦安定性が向上する。
<試験例>
本発明者は、まず、トレッド幅が187mmである従来の空気入りタイヤ(PSR 245/75 R16)を用い、性能試験を行った。
この従来の空気入りタイヤとしては、図4に示すように、トレッド部106の主溝の本数が4本、踏面部107の中央領域109の直線状主溝110L、110Rのシースルー幅が100%、ブロック列116L、116Rを横断するラグ溝108の本数が80本、ショルダ陸部114L、114Rの形態がブロック列であるタイヤを用いた。ここで、主溝のシースルー幅とは、主溝の最小幅を主溝の最大幅で除した値のことである。このトレッド条件を表1に示す。
Figure 0004425064
試験条件としては、走行車に空気入りタイヤを取付け、タイヤ内圧を220kPaとし、前席に2名乗車した条件とした。そして、(1)ドライ路面での操縦安定性、(2)雪上路面でのトラクション性、(3)雪上路面でのブレーキ性、(4)雪上路面での操縦安定性、(5)走行後の偏磨耗性、の5つの項目について測定し、何れも基準値として指数100とした。これらを表2に示す。
Figure 0004425064
また、本発明者は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ10として、タイヤ規格及びトレッド幅が上記の従来の空気入りタイヤと同じで、トレッド部16の主溝の本数を4本、踏面部17の中央領域19の千鳥状主溝20L、20Rのシースルー幅を66%、中央領域19のブロック列26L、26Rを横断するラグ溝の本数を40本、ショルダ陸部54L、54Rの形態を連続リブとしたタイヤを製造し、実施例1の空気入りタイヤ10とした。このトレッド条件を表1に併せて示す。
そして、この実施例1の空気入りタイヤ10を用い、従来の空気入りタイヤと同様に性能試験を行い、上記5つの項目について、従来の空気入りタイヤに対する相対評価となる指数を算出した。算出した指数を表2に併せて示す。表2では、指数が大きいほど性能が良好であることを示す。
更に、本発明者は、第2実施形態に係る空気入りタイヤとして、トレッド部76の主溝の本数を5本、踏面部77の中央領域79の千鳥状主溝80のシースルー幅を66%、中央領域79のブロック列86L、86Rを横断するラグ溝の本数を40本、ショルダ陸部94L、94Rの形態をタイヤ周方向に連続する連続リブとしたタイヤを製造し、実施例2の空気入りタイヤとした。このトレッド条件を表1に併せて示す。
そして、この実施例2の空気入りタイヤを用い、同様に性能試験を行い、上記5つの項目について、従来の空気入りタイヤに対する相対評価となる指数を算出した。算出した指数を表2に併せて示す。
上記の評価では、(1)ドライ路面での操縦安定性については、路面がドライ状態であるサーキットコースを各種走行モードにてスポーツ走行したときのドライバーのフィーリングで評価した。(2)雪上路面でのトラクション性については、圧雪した雪上路面で、発進してから50mの距離を走行するまでにかかるタイム(時間)で評価した。(3)雪上路面でのブレーキ性については、圧雪した雪上路面で速度40km/hで走行中に急制動(急ブレーキ)をかけたときの制動距離で評価した。(4)雪上路面での操縦安定性については、圧雪した雪上路面のテストコースにおける制動性、発進性、直進性、及び、コーナリング性についての総合フィーリングで評価した。(5)走行後の偏磨耗性については、一般路面を5000km走行後、タイヤ周方向に隣り合うブロックの磨耗段差量、及び、タイヤ中央領域とショルダ領域との磨耗量の差、を計測して評価した。なお、磨耗段差量、及び、磨耗量の差は、小さいほうが偏磨耗性の性能が良好である。
表2から判るように、実施例1の空気入りタイヤ10については、何れの項目についても従来の空気入りタイヤよりも良好であるという評価結果になり、特に、走行後の偏磨耗性について良好な結果となっていた。また、実施例2の空気入りタイヤについても、何れの項目についても従来の空気入りタイヤよりも良好であるという評価結果になり、ドライ路面での操縦安定性については実施例1の空気入りタイヤ10よりも良好であった。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
第1実施形態に係る空気入りタイヤの構成を示すタイヤ径方向断面図である。 第1実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ表面形状を示す部分平面図である。 第2実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ表面形状を示す部分平面図である。 従来の空気入りタイヤのタイヤ表面形状を示す部分平面図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
16 トレッド部
17 踏面部
19 中央領域
20L、R 千鳥状主溝(タイヤ周方向に千鳥状に延びる主溝)
22L、R ジグザグ状主溝(タイヤ周方向にジグザグ状に延びる主溝)
26L、R ブロック列
28P、28Q ラグ溝
30A〜D、P、Q 擬似ブロック
30 ブロック
36 サイプ
46P、Q サイプ
48L、R 幅方向切欠溝(切欠溝)
50L、R サイプ
54L、R ショルダ陸部
56 サイプ
58L、R ラグ溝(溝)
60 凸部(角部)
62 凹部(角部)
68 切欠溝(溝)
76 トレッド部
77 踏面部
79 中央領域
80 千鳥状主溝(タイヤ周方向に千鳥状に延びる主溝)
82L、R ジグザグ状主溝(タイヤ周方向にジグザグ状に延びる主溝)
86L、R ブロック列
88P、Q ラグ溝
90 ブロック
90A〜D 擬似ブロック
94L、R ショルダ陸部
106 トレッド部
107 踏面部
108 ラグ溝
109 中央領域
110L、R 直線状主溝
112L、R 直線状主溝
114L、R ショルダ陸部
116L、R ブロック列
CL タイヤ赤道面

Claims (4)

  1. 実質上タイヤ周方向に延びる主溝によって区画されたブロック列を、トレッド部の踏面部の中央領域に少なくとも一列有する空気入りタイヤであって、
    前記中央領域には、前記ブロック列を各ブロックに区画するラグ溝が形成されており、
    前記各ブロックに、一方の主溝側のブロック部と他方の主溝側のブロック部とに区画する少なくとも1本のサイプと、一方のラグ溝側のブロック部と他方のラグ溝側のブロック部とに区画する少なくとも1本のサイプと、が形成されていることにより、前記各ブロックは、前記一方の主溝側に隣接する少なくとも2つの擬似ブロックと、前記他方の主溝側に隣接する少なくとも2つの擬似ブロックと、で構成され、
    前記一方の主溝側に隣接する擬似ブロックの形状は、実質上互いに同一であり、
    前記他方の主溝側に隣接する擬似ブロックの形状も、実質上互いに同一であって、且つ、前記トレッド部を構成する各ショルダ陸部が、実質上タイヤ周方向に連続するリブであると共に、接地端部側から延びるラグ溝とショルダ主溝側から延びるラグ溝とを備え、両ラグ溝はラグ溝終止端から延びるサイプで繋がっていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記中央領域に形成されている主溝が、タイヤ周方向に千鳥状に延びる主溝であり、
    ショルダ主溝が、タイヤ周方向にジグザグ状に延びる主溝であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記千鳥状に延びる主溝、及び、前記ジグザグ状に延びる主溝の溝幅に対するシースルー幅が、何れも20%以上95%以下であることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記ジグザグ状に延びる主溝の各角部に、タイヤ幅方向に向けてそれぞれ延びる切欠溝が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の空気入りタイヤ。」であります。
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