JP4422967B2 - 電動機の運転制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機の巻線電流を検出してPWM制御により電動機を制御する電動機の運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11はこの種の従来の電動機の運転制御装置の構成を部分的にブロックで示した回路図である。同図において、直流電源部1の正側及び負側の出力端子間に平滑コンデンサ2が接続され、平滑された直流が直流交流変換部3に加えられる。直流交流変換部3は還流用のダイオードが逆並列接続された6個のスイッチング素子が3相ブリッジ接続されたものでなり、正側のスイッチング素子(以下、正側アームともいう)と負側スイッチング素子(以下、負側アームともいう)との相互接続点から電動機4に3相交流電流が供給される。直流交流変換部3を制御するためにモータ制御部111が設けられている。モータ制御部111は、直流交流変換部3に電動機4が接続される3本の給電線のうち、2本の給電線にそれぞれ接続された電流検出回路5の電流検出値から、電動機の回路方程式を用いて、回転子位置を推定し、推定された回転子位置に対応した交流電流波形を生成するように直流交流変換部3を制御する構成になっている。
【0003】
図12はこの種のもう一つの従来の電動機の運転制御装置の構成を部分的にブロックで示した回路図であり、図中、図11と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。ここに示したモータ制御部112は、直流電源部1の負側と直流交流変換部3の負側アームとの間に接続された抵抗にそれぞれ発生する電圧に基づいて電動機4の巻線電流を演算し、この巻線電流から電動機の回路方程式を用いて回転子位置を検出し、さらに、平滑コンデンサ2に並列接続された直流電圧検出部7によって検出される直流電圧を用いて、回転子位置に対応した交流電流波形を生成するように直流交流変換部3を制御する構成になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電動機4には交流電圧が供給されるので、巻線の電圧は常に変動している。従って、図11に示すように電動機に対する給電線の電流を検出するには、コストが高く設置面積の大きいホールセンサを使用してなる絶縁型の電流検出回路5が必要になり、その接続処理を含めると運転制御装置がコスト高で、大型になるという問題があった。
【0005】
これに対して、図12にその構成を示したモータ制御部112は、運転制御装置のコストを低く抑えることができる。しかし、電動機4の回転数の高いところでは直流交流変換部3の駆動電圧を高くする必要があるため、あまり高い電圧を出力すると電流の検出ができないことがあった。この欠点を補う駆動方法として、直流交流変換部3の駆動波形から電流が検出できないと判断した場合に、電流を検出することができるように駆動波形を補正することが考えられるが、この方法では交流出力波形の歪みが大きくなり、電動機の回転むら、振動、騒音が大きくなるという問題があった。
【0006】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化を図り得る電動機の運転制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、
直流を交流に変換して電動機に供給する電力変換部と、電力変換部に対する電流入力経路に接続された抵抗に発生する電圧に基づいて、所定の周期で電動機の巻線電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段の電流検出値に基づいて電力変換部を駆動するための駆動波形信号を生成する波形生成手段とを備えた電動機の運転制御装置において、
波形生成手段によって生成された駆動波形信号に基づいて、電流検出手段によって検出された今回の電流検出値が電動機の巻線電流を表している有効な値か、電流検出値が電動機の巻線電流を表していない無効な値かを判定する電流有効判定手段と、
電流有効判定手段により、今回の電流検出値が無効と判定されたとき、有効と判定された直近の電流検出値から今回の巻線電流を推定して電流検出手段の出力に代えて駆動波形信号の生成に供する電流推定手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電動機の運転制御装置において、電流推定手段は、有効と判定された直近の電流検出値に所定のゲインを乗じて今回の巻線電流を推定することを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、
直流を交流に変換して電動機に供給する電力変換部と、電力変換部に対する電流入力経路に接続された抵抗に発生する電圧に基づいて、所定の周期で電動機の巻線電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段の電流検出値に基づいて電力変換部を駆動するための駆動波形信号を生成する波形生成手段とを備えた電動機の運転制御装置において、
波形生成手段によって生成された駆動波形信号に基づいて、電流検出手段によって検出された今回の電流検出値が電動機の巻線電流を表している有効な値か、電流検出値が電動機の巻線電流を表していない無効な値かを判定する電流有効判定手段と、
電流有効判定手段により、今回の電流検出値が無効と判定されたとき、有効と判定された直近の駆動波形信号の生成に関連する信号に基づいて駆動波形信号を生成する手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る電動機の運転制御装置の第1の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。同図において、電力変換部としての直流電源部1の正側及び負側の出力端子間に平滑コンデンサ2が接続され、平滑された直流が直流交流変換部3に加えられる。直流交流変換部3は還流用のダイオードが逆並列接続された6個のスイッチング素子が3相ブリッジ接続され、正側のスイッチング素子と負側スイッチング素子との相互接続点から電動機4に3相交流電流が供給される。この直流交流変換部3を制御するために、直流電源部1の負側と直流交流変換部3の3相分の負側アームとの間にそれぞれ抵抗6が接続され、さらに、平滑コンデンサ2に直流電圧検出部7が並列接続されており、抵抗6にそれぞれ発生する電圧と、直流電圧検出部7によって検出される直流電圧とに基づいて、モータ制御部101が直流交流変換部3を構成するスイッチング素子をオン、オフ制御する構成になっている。
【0018】
次に、モータ制御部101の構成について説明する。モータ制御部101の外部から目標回転数ωrefが与えられる一方、抵抗6にそれぞれ発生した電圧及び直流電圧検出部7で検出された電圧に基づいて推定回転数ωestが演算される。この目標回転数ωrefと推定回転数ωestとの差分を比例、積分することによってトルク成分電流の目標値Iqrefを出力するPI制御部11Aを備えている。このPI制御部11Aの出力端に、トルク成分電流の目標値Iqrefを励磁成分電流の目標値Idrefに変換する演算部12が接続されている。PI制御部11Aから出力されるトルク成分電流の目標値Iqrefと、検出されたトルク成分電流Iqとの差分を比例、積分演算することによって電圧指令値のq軸成分Vqを出力するPI制御部13Aと、演算部12から出力される励磁成分電流の目標値Idrefと検出されたトルク成分電流Idとの差分を比例、積分演算することによって電圧指令値のd軸成分Vdを出力するPI制御部14Aとを備え、この電圧指令値のq軸成分Vq及びd軸成分Vdが波形合成部15Aに加えられる。
【0019】
一方、抵抗6にそれぞれ流れる巻線電流が電圧に換算されて電流検出部8に入力される。電流検出部8は、電動機のロータ推定位置θestを用いてロータ軸上の座標に換算されたトルク成分電流Iq′と励磁成分電流Id′とを出力して電流選択部18に加える。また、波形合成部15Aから出力される駆動波形信号に基づいて、電流検出部8から出力されたトルク成分電流Iq′と励磁成分電流Id′が電動機4の巻線電流を表しているか有効な値か、巻線電流を表していない無効な値かを判定してその判定結果を電流選択部18に加える電流有効判定部16を備えている。さらに、有効と判定された前回のトルク成分電流Iqと励磁成分電流Idを記憶して推定トルク成分電流Iqest及び推定励磁成分電流Idestを出力して電流選択部18に加える電流推定部17Aを備えている。電流選択部18は電流有効判定部16の判定結果に応じて、トルク成分電流Iq′、励磁成分電流Id′、又は、推定トルク成分電流Iqest、推定励磁成分電流Idestをトルク成分電流Iq、励磁成分電流Idとして出力するように構成されている。
【0020】
また、電流選択部18から出力されるトルク成分電流Iq、励磁成分電流Id、前述した電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vd及び直流電圧検出部7で検出された電圧信号をそれぞれ入力として推定回転数ωestを演算するロータ速度推定演算部9Aと、この推定回転数ωestを積分することによって、ロータ推定位置θestを出力する積分部10とを備えている。波形合成部15Aは電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vd、直流電圧検出部7の電圧信号及びロータ推定位置θestに基づいて電動機4のステータ軸上の駆動電圧Vu,Vv,Vwを演算し、さらに、この駆動電圧に対応させて直流交流変換部3のスイッチング素子を駆動する駆動波形信号を生成するように構成されている。
【0021】
上記のように構成された第1の実施形態の動作について以下に説明する。直流電源部1から供給された電圧が平滑コンデンサ2で平滑されて直流交流変換部3に供給される。直流交流変換部3はモータ制御部101によって駆動され、直流を3相交流に変換して電動機4に供給する。このとき、直流交流変換部3に供給される電圧が直流電圧検出部7によって検出され、電動機4の巻線電流が抵抗6を介して電流検出部8によって検出される。この電流検出部8は、さらに、ロータ推定位置θestに応じて、3相分の検出電流をロータ軸上の座標で表されるトルク成分電流Iq′と励磁成分電流Id′とに変換して出力する。
【0022】
このとき、モータ制御部101においては、目標回転数ωrefと推定回転数ωestとの差分がPI制御部11Aによって比例、積分演算され、このPI制御部11Aからトルク成分電流の目標値Iqrefが出力される。また、トルク成分電流の目標値Iqrefは演算部12に入力され、ここで励磁成分電流の目標値Idrefに変換される。また、推定回転数ωestが積分部10によって積分されてロータ推定位置θestが出力される。トルク成分電流の目標値Iqrefは検出されたトルク成分電流Iqと比較され、その偏差分がPI制御部13Aで比例、積分演算されて電圧指令値のq軸成分Vqに変換される。また、励磁成分電流の目標値Idrefは検出された励磁電流成分Idと比較され、その偏差分がPI制御部14Aで比例、積分演算されて電圧指令値のd軸成分Vdに変換される。
【0023】
波形合成部15Aにおいては電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vd、ロータ推定位置θest及び直流電圧Vdcに基づいて電動機4のステータ軸上の駆動電圧Vu,Vv,Vwを演算し、さらに、この駆動電圧に対応させて直流交流変換部3のスイッチング素子を駆動する駆動波形信号を生成する。この駆動波形信号は電流有効判定部16にも加えられる。一方、電流有効判定部16は前回の駆動信号に基づいて電流検出部8で検出された電流が電動機4の実際の巻線電流を表しているか否かを判断し、その結果を電流選択部18に伝える。電流推定部17AはPI制御部13A及びPI制御部14Aの演算に供されたトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idを逐次記憶し、推定トルク成分電流Iqest及び推定励磁成分電流Idestとして出力する。電流選択部18は、電流検出部8で検出された電流が巻線電流を表していると判定された場合には、電流検出部8で変換されたトルク成分電流Iq′及び励磁成分電流Id′を選択してそれぞれトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idとし、電流検出部8で検出された電流が巻線電流を表していないと判定された場合には推定トルク成分電流Iqest及び推定励磁成分電流Idestをトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idとしてロータ速度推定演算部9A、PI制御部13A、PI制御部14A及び電流推定部17Aに加える。ロータ速度推定演算部9Aは直流電圧検出部7で検出された直流電圧Vdc、電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vd、トルク成分電流Iq、励磁成分電流Idに基づいて、電動機の回路方程式により電動機4の回転子位置を検出する。
【0024】
次に、電流有効判定部16は、電流検出部8による電流検出値が有効か無効かを判定する原理について説明する。一般に、3相の電動機に電力を供給する3本の給電線の各電流の総和はゼロであるので、このうちの2本の給電線の電流が検出されたとすれば、3本の給電線の電流を知ることができる。従って、少なくとも2本の巻線電流が検知できないとすれば、電動機の回路方程式を使用することができないので回転子位置を検出することはできない。
【0025】
また、直流交流変換部3の各負側アームにそれぞれ接続された抵抗6に流れる電流から電動機4の巻線電流を推定する方法において、正側アームがオフ状態で負側アームがオン状態であるときに電動機4の巻線電流が抵抗6に流れる。つまり、正側アームがオフ状態で負側アームがオン状態である場合に、抵抗6で検出した電流が巻線電流を表すことになる。
【0026】
一方、直流交流変換部3の通電状態が変化した直後は、抵抗6に過渡的電流が流れるため、一般的に数μsである一定時間t1以上、直流交流変換部3の状態が保持されないと、巻線電流を正しく検出することはできない。本実施形態を構成する電流検出部8は、AD変換部の互いのばらつきを抑えるために1つのADコンバータを使用する。このADコンバータはデータをサンプリングするのに約1μsの固有の時間t2が必要で、さらに、サンプリングしたデータを変換するのに数μsの時間t3を必要とする。また、1つのデータの変換中は他のデータを変換することはできない。従って、2つの巻線電流を検出するには、T=t1+2×t2+t3以上の期間、直流交流変換部3の状態が保持されなければならないことになる。つまり、波形合成部15Aから出力される駆動信号から、抵抗6によって検出された電流が巻線電流を表しているか否かを判断することができる。電流有効判定部16はこれらの原則に従って電流検出部8で検出された電流が有効か否かを判定している。
【0027】
図2は波形合成部15Aにおいて、電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vdに基づいて直流交流変換部3の駆動信号を生成する場合に使用する空間ベクトル変換を示した図であり、外側の6角形は直流交流変換部3で出力することのできる最大ベクトルの軌跡を表しており、この6角形に内接する円は正弦波出力時の最大ベクトルの軌跡を表している。6角形の内側に破線で示された6角形は外側の6角形から2相分の巻線電流を検出するのに必要な時間、負側アームのオン時間を確保することのできる最大ベクトルの軌跡を表している。この図2から明らかなように、破線の6角形と内接円との交点を通るように区分した区間Bは内接円が破線の6角形の外側になっているため、この区間で正弦波の最大ベクトルを出力した場合には2相の巻線電流を検出することができないことを示している。
【0028】
図3は直流交流変換部3を構成する正側アームを構成するスイッチング素子をそれぞれU,V,Wとし、負側アームを構成するスイッチング素子をそれぞれX,Y,Zとしたとき、これらのスイッチング素子をオン、オフ制御してU相巻線に電流Iuを流している期間に、駆動波形信号に応じて電流検出部8の検出値が有効か無効かを判定する波形図である。この場合、所定の周期を持った基準時刻を中心にして(図面の左右)対称な駆動信号が生成されている。電流有効判定部16は、この駆動波形信号の幅が図2中の破線の6角形を超える区間において無効と判定され、反対に、駆動波形信号の幅が図2中の破線の6角形を超えない区間においては有効と判定される。
【0029】
上記の判定により、有効と判定された場合には電流検出部8で検出された電流に基づいて換算されたトルク成分電流Iq′及び励磁成分電流Id′がトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idとして電流選択部18で選択出力され、無効と判定された場合には電流推定部17Aに記憶された推定トルク成分電流Iqest及び推定励磁成分電流Idestがトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idとして電流選択部18で選択出力される。
【0030】
一般に、空気調和機の圧縮機などのように、電動機4の軸が駆動部と直結されている場合、前回の負荷トルクと新しいロータの軸角度とから負荷トルクが推定できるので、検出電流が無効であることが確実に検出できれば、電動機4の電流推定部17Aからの推定電流で駆動しても誤差の少ない制御を行うことができる。
【0031】
かくして、第1の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0032】
なお、図1に示した第1の実施形態において、電動機4の負荷が軸角度によって変化する場合、電流推定部17Aにロータ軸角情報を入力し、前回のトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idをロータ角度で補正することにより、誤差のより少ない電流推定を行うことができる。
【0033】
図4は本発明に係る電動機の運転制御装置の第2の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。図中、第1の実施形態を示す図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態に係るモータ制御部102は、電流推定部17Aの代わりに、トルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idと、その目標値Iqref及びIdrefとを入力して新しいトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idを推定する電流推定部17Bを設けた点が第1の実施形態と構成を異にし、これ以外は図1と全て同じに構成されている。
【0034】
以下、第1の実施形態と構成を異にする部分を中心にしてその動作を説明する。PI制御部13A及びPI制御部14Aは、電流検出部8で検出されたトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idを目標値Iqref及びIdrefに近づけるように制御している。そして、定常時であって制御が発散していなければ、次回の検出電流はPI制御部13A及びPI制御部14Aのゲイン分だけ目標電流に近づくと推定できる。電流推定部17Bはこの原理に従って、電動機4の巻線電流が検出できない場合に、前回検出されたトルク成分電流Iq及び励磁成分電流Idと前回の目標値Iqref及びIdrefとから新しい推定トルク成分電流Iqest及び推定励磁成分電流Idestを出力する。これによって、電流が正しく検出できた場合に近い制御性を確保することができる。このとき、電流推定のゲインを本来の比例、積分制御(PI制御)による電流ゲイン以下にすることで、制御の発散を抑えることができる。
【0035】
かくして、第2の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0036】
図5は本発明に係る電動機の運転制御装置の第3の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。図中、第1の実施形態を示す図1と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態に係るモータ制御部103は、図1中の電流推定部17A及び電流選択部18を除去し、電流有効判定部16の判定結果信号をロータ速度推定演算部9B、PI制御部11B、13B、14B及び波形合成部15Bに加えるように構成した点が図1と構成を異にしている。なお、ロータ速度推定演算部9B、PI制御部11B、13B、14Bはそれぞれ図1に示したロータ速度推定演算部9A、PI制御部11A、13A、14Aの機能の他に、電流有効判定部16の出力信号が無効である場合に前回の出力状態を保持する機能を有している。波形合成部15Bは前回の値に保持された信号に基づいて新しい駆動信号を生成する機能を備えたものである。
【0037】
上記のように構成された第3の実施形態の動作について、特に、第1の実施形態と構成を異にする部分を中心にして説明する。電動機4の負荷トルクがロータの軸角度に対して一定であれば、次回の駆動信号は前回の電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vdを使用し、直流交流変換部3のPWM周期と電動機のロータ速度から計算された角度だけ進めることによって計算することができる。このとき、ロータ速度推定演算部9B、PI制御部11B、13B、14Bの出力を前回と同じにし、内部の制御を行わないようにして、間違った電流(巻線電流を表していない検出電流から計算された電流)に基づいた異常な制御データが内部に残ることを防止し、次に巻線電流が検出できたときにも追従性の良い制御を行うことができる。
【0038】
空気調和機の圧縮機などのように、電動機4の軸が駆動部と直結されている場合、前回の負荷トルクと新しいロータの軸角度とから負荷トルクが推定できるため、巻線電流が確実に検出できれば、電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vdをロータの軸角度で補正し、誤差の少ない制御を行うことができる。
【0039】
かくして、第3の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0040】
なお、図5に示す第3の実施形態において、電流有効判定部16の信号を波形合成部15Bへ入力することを省略するようにしても、波形合成部15Bの入力信号のうち、ロータ推定角度θest以外の入力値を保持することにより同様の駆動波形の生成ができるので、上述したと同様な効果が得られる。
【0041】
図6は本発明に係る電動機の運転制御装置の第4の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。図中、第2の実施形態を示す図4と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態に係るモータ制御部104は、図4に示した構成に対して、電流有効判定部16の電流無効信号とは別に、無効から有効に変化したことを示す信号をロータ速度推定演算部9C、PI制御部11C、13C、14Cに加え、これによってロータ速度推定演算部9C、PI制御部11C、13C、14Cは制御の係数を変更するように構成した点が図4と構成を異にしている。
【0042】
上記のように構成された第4の実施形態の動作について、特に、図4と構成を異にする部分について以下に説明する。平均回数演算部19は所定の期間の電流検出回数を、例えば、8として、この間に電流有効判定部16の出力信号が無効から有効に変化する回数が何回であるかの平均回数を演算し、計算された平均回数信号をロータ速度推定演算部9C、PI制御部11C、13C、14Cにそれぞれ加える。これに応じてPI制御部11Cは速度制御ゲインを、PI制御部13C及び14Cは電流制御ゲインを、ロータ速度推定演算部9Cは速度推定ゲインをそれぞれ変更する。この場合、電流が正常に検出できたときに近い平均ゲインと同じになるように変更することによって、制御の応答性は悪化するが、制御の安定性を確保することができる。表1に平均回数に対応して変更されるゲインの一例を示す。表1に示したように、3種類のゲインの中で電流が検出できた場合のゲインが高いゲインの比率を小さくすることによって制御の発振を抑えることができる。(表1に示した例では、通常時の電流制御ゲインが高い)ゲインの中で電流が検出できた場合のゲインが低いものについては、変更しなくとも同じ効果が得られる。
【0043】
【表1】
Figure 0004422967
なお、上記実施形態では電流有効判定部16の出力信号が無効から有効に変化する回数の平均回数を演算したが、平均回数には限定されず、無効から有効に変化する回数の頻度を求めるものであれば上述したと同様な制御が可能である。
【0044】
かくして、第4の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0045】
なお、図6に示した実施形態では電流有効判定部16の出力信号が無効から有効に変化する回数に応じて速度制御ゲイン、電流制御ゲイン及び速度推定ゲインを変更したが、この技術を図5に示す第3の実施形態に適用することができる。すなわち、図5に示す第3の実施形態においては電流有効判定部16の出力信号が無効である場合に前回の出力状態を保持したが、この代わりに、電流有効判定部16の出力信号が無効から無効に変化した時に、PI制御部11Cは速度制御ゲインを、PI制御部13C及び14Cは電流制御ゲインを、ロータ速度推定演算部9Cは速度推定ゲインをそれぞれ小さく変更するようにしても、第3の実施形態で説明したと略同様な効果が得られる。
【0046】
図7は本発明に係る電動機の運転制御装置の第5の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。図中、第3の実施形態を示す図5又は第4の実施形態を示す図6と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態に係るモータ制御部105は図5中の電流有効判定部16を除去し、その代わりに、波形合成部15Bからの駆動信号を入力し、次回の駆動信号を推定し、この推定した駆動信号による検出電流が電動機4の巻線電流を表しているか否かを推定する次回電流無効推定部20を設けたもので、無効と推定されたときPI制御部11Cは速度制御ゲインを、PI制御部13C及び14Cは電流制御ゲインを、ロータ速度推定演算部9Cは速度推定ゲインをそれぞれ変更するように構成したものである。
【0047】
次に、この第5の実施形態の動作について、特に、図5又は図6と構成を異にする部分について以下に説明する。波形合成部15Bから出力される前回のPWM周期の駆動信号及び今回のPWM周期の駆動信号から次回のPWM周期の駆動信号を予測することができる。次回電流無効推定部20は予測された駆動信号から電流検出部8の検出信号が有効か無効かを推定することができる。そして無効と推定されたときPI制御部11Cは速度制御ゲインを、PI制御部13C及び14Cは電流制御ゲインを、ロータ速度推定演算部9Cは速度推定ゲインをそれぞれ通常時より小さくする。これにより、電動機4の巻線電流が検出できない間に制御がオーバーシュートし、次に電流が検出されたときに出力を大きく補正することを防ぐことができるので、電動機4の回転むらを抑えることができる。
【0048】
次回の駆動信号を推定する例としては、前回のU相の駆動時間をtu0、今回のU相駆動時間をtu1、次回のU相駆動時間をtu2とすると、tu2=tu1+(tu1−tu0)として推定する方法がある。このような推定を行えば、PWM周期が電動機4の回転周期に比べて十分に小さければ精度良く推定することができる。
【0049】
かくして、第5の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0050】
なお、図7に示した第5の実施形態において、次回電流無効推定部20が波形合成部15Bの出力である駆動信号を用いて次回電流の無効を推定しているが、このの代わりに、波形合成部15Bの入力である直流電圧Vdc、電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vd及びロータ推定角度θestを使用して次回電流の無効を推定推定するようにしても上述したと同様な効果が得られる。
【0051】
図8は本発明に係る電動機の運転制御装置の第6の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。図中、第5の実施形態を示す図7と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態に係るモータ制御部106は図7中の次回電流無効推定部20に代えて、直流電圧検出部7で検出された直流電圧Vdc、ロータ速度推定演算部9Cから出力される推定回転数ωest、積分部10から出力されるロータ推定位置θest、PI制御部13C及び14Cからそれぞれ出力される電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vdに基づいて、次回以降の無効回数を推定し、推定した結果信号をPI制御部11C、PI制御部13C、14C、ロータ速度推定演算部9C及び波形合成部15Bに加えるようにしたものである。
【0052】
次に、第6の実施形態の動作について、図7に示す第5の実施形態と構成を異にする部分について以下に説明する。次回電流無効回数推定部21は、次回以降連続して電動機4の巻線電流が検出できない回数を推定し、推定した結果信号をPI制御部11C、PI制御部13C、14C、ロータ速度推定演算部9C及び波形合成部15Bに加え、その回数に応じて速度制御ゲイン、電流制御ゲイン及び速度制御ゲインを、表2に示すように小さく変更することによって、電動機4の巻線電流が検出できない期間に制御がオーバーシュートし、次に電流が検出できたときに出力を大きく補正することを防止して電動機4の回転むらを抑える。無効回数を推定する方法としては、電圧指令値のq軸成分Vq、d軸成分Vd及び直流電圧Vdcから、図2に示す内接円のベクトルに対する比率を計算し、このベクトル値と、現在のロータ角度と、電動機の速度とに基づいて図2の内側の6角形と交差する回数を計算する。
【0053】
【表2】
Figure 0004422967
かくして、第6の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0054】
なお、図8に示す第6の実施形態においては無効回数の推定値に応じて速度制御ゲイン、電流制御ゲイン及び速度制御ゲインを変更したが、単に無効から有効に変化した段階でこれらのゲイン通常時より小さく抑えるようにしても第6の実施形態に準じた効果が得られる。すなわち、電動機4の巻線電流が検出できない期間、前回の検出電流に基づいて制御を行った場合、次に巻線電流が検出できたとき、その検出値には電流の検出ができない期間の誤差が積算されているので、通常と同じゲインで制御した場合、操作量が大きくなって回転数が大きく変動する。例えば、図1に示す電流有効判定部16で、電流無効信号とは別に無効から有効に変化したことを示す信号をPI制御部11A、PI制御部13A、14A、ロータ速度推定演算部9Aに加え、この信号によって各制御部のゲインを通常時より小さくすることにより回転数の変動を低く抑えることができる。
【0055】
図9は本発明に係る電動機の運転制御装置の第7の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。図中、第6の実施形態を示す図8と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態に係るモータ制御部107は図8中の次回電流無効回数推定部21に代えて、電流有効判定機能に加えて検出電流の無効が連続する回数を計数してその結果をPI制御部11C、PI制御部13C、14C、ロータ速度推定演算部9C及び波形合成部15Bに加える電流有効判定部22を設けたものである。PI制御部11C、PI制御部13C、14C、ロータ速度推定演算部9C及び波形合成部15Bは無効が連続する回数に応じて速度制御ゲイン、電流制御ゲイン及び速度制御ゲインを、表3に示すように小さく変更することによって、回転数の変動を抑えることができる。
【0056】
【表3】
Figure 0004422967
かくして、第7の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0057】
ところで、電動機4の巻線電流の検出ができない期間に前回の検出電流に基づいて制御を行い、次の巻線電流の検出ができたときに、検出できない期間に応じて制御のゲインを変更する場合に、検出できない期間が長く、検出できない期間に比例させてゲインを下げると、制御の応答が悪くなり、速度変動が大きくなる場合がある。そこで検出できない期間に応じてゲインの変更比率を小さくすれば、制御の応答性を改善することができる。表4はこのことを考慮して検出できない回数に応じて等比数列でゲインを変更した例である。これによって、第7の実施形態よりも速度変動をさらに小さく抑えることができる。
【0058】
【表4】
Figure 0004422967
図10は本発明に係る電動機の運転制御装置の第8の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図である。図中、第7の実施形態を示す図9と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。この実施形態に係るモータ制御部108は図9に示す電流有効判定部22の代わりに、さらに、有効回数を計数する機能をも備えた電流有効判定部23を設けたもので、無効回数と有効回数とに応じてPI制御部11C、PI制御部13C、14C、ロータ速度推定演算部9Cのゲイン変更量を変えるように構成したものである。
【0059】
すなわち、電動機4の巻線電流を検出することができない期間に前回の検出電流に基づいて制御を行い、次の巻線電流の検出ができたときに、検出できない期間に応じて制御のゲインを変更した場合、その次に検出した電流に、電流が検出できない期間の誤差が残る場合がある。このとき、通常のゲインで制御を行うと操作量が大きくなり回転数が変動するので、電流の検出ができた回数に応じて制御のゲインを通常時に近づけることにより、回転数の変動を抑えることができる。電流の検出ができた回数に応じて戻すゲインを、電流の検出ができない回数により下げるゲインより大きくすることにより、電流の検出ができない期間とできる期間が繰り返されても電動機の回転数を目標値に合わせることができる。
【0060】
かくして、第8の実施形態によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化が図られる。
【0061】
なお、上述した各実施形態において、直流交流変換部3の負側の抵抗6を除去し、この代わりに、直流交流変換部3の負側と、平滑コンデンサ2の負側の接続点との間に単一の抵抗6を接続するように電流検出回路の構成を変更し、波形合成部15A又は15Bからの駆動信号と抵抗6に流れる電流から電動機4の巻線電流を検出する方法おいても、抵抗6に流れる電流が巻線電流を表しているか否かの判定が可能であるため、上述したと同様な効果が得られる。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明によって明らかなように、本発明によれば、電動機の巻線電流を検出できない期間がある場合でも出力波形の歪みを小さく抑えて電動機を駆動することができ、かつ、電流検出部の小型、低コスト化を図り得る電動機の運転制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動機の運転制御装置の第1の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図2】図1に示す第1の実施形態の動作を説明するために、直流交流変換部の出力電圧を空間ベクトルで表した図。
【図3】図1に示す第1の実施形態の動作を説明するために、直流交流変換部を構成するスイッチング素子のオン、オフ状態と、巻線電流検出値の有効、無効の判定の関係を示した波形図。
【図4】本発明に係る電動機の運転制御装置の第2の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図5】本発明に係る電動機の運転制御装置の第3の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図6】本発明に係る電動機の運転制御装置の第4の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図7】本発明に係る電動機の運転制御装置の第5の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図8】本発明に係る電動機の運転制御装置の第6の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図9】本発明に係る電動機の運転制御装置の第7の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図10】本発明に係る電動機の運転制御装置の第8の実施形態の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図11】従来の電動機の運転制御装置の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【図12】従来のもう一つの電動機の運転制御装置の構成を部分的にブロックで示した回路図。
【符号の説明】
1 直流電源部
2 平滑コンデンサ
3 直流交流変換部
4 電動機
6 抵抗
7 直流電圧検出部
9A〜9C ロータ速度推定演算部
11A〜11C,13A〜13C,14A〜14C PI制御部
12 演算部
15A,15B 波形合成部
16 電流有効判定部
17A,17B 電流推定部
18 電流選択部
19 平均回数演算部
20 次回電流無効推定部
21 次回電流無効回数推定部
22,23 電流有効判定部
101〜106 モータ制御部

Claims (3)

  1. 直流を交流に変換して電動機に供給する電力変換部と、前記電力変換部に対する電流入力経路に接続された抵抗に発生する電圧に基づいて、所定の周期で前記電動機の巻線電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の電流検出値に基づいて前記電力変換部を駆動するための駆動波形信号を生成する波形生成手段とを備えた電動機の運転制御装置において、
    前記波形生成手段によって生成された駆動波形信号に基づいて、前記電流検出手段によって検出された今回の電流検出値が電動機の巻線電流を表している有効な値か、電流検出値が電動機の巻線電流を表していない無効な値かを判定する電流有効判定手段と、
    前記電流有効判定手段により、今回の電流検出値が無効と判定されたとき、有効と判定された直近の電流検出値から今回の巻線電流を推定して前記電流検出手段の出力に代えて駆動波形信号の生成に供する電流推定手段と、
    を備えたことを特徴とする電動機の運転制御装置。
  2. 前記電流推定手段は、有効と判定された直近の電流検出値に所定のゲインを乗じて今回の巻線電流を推定することを特徴とする請求項1に記載の電動機の運転制御装置。
  3. 直流を交流に変換して電動機に供給する電力変換部と、前記電力変換部に対する電流入力経路に接続された抵抗に発生する電圧に基づいて、所定の周期で前記電動機の巻線電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の電流検出値に基づいて前記電力変換部を駆動するための駆動波形信号を生成する波形生成手段とを備えた電動機の運転制御装置において、
    前記波形生成手段によって生成された駆動波形信号に基づいて、前記電流検出手段によって検出された今回の電流検出値が電動機の巻線電流を表している有効な値か、電流検出値が電動機の巻線電流を表していない無効な値かを判定する電流有効判定手段と、
    前記電流有効判定手段により、今回の電流検出値が無効と判定されたとき、有効と判定された直近の駆動波形信号の生成に関連する信号に基づいて駆動波形信号を生成する手段と、
    を備えたことを特徴とする電動機の運転制御装置。
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