JP4416142B2 - 放射性廃棄物の固化処理方法およびその装置 - Google Patents

放射性廃棄物の固化処理方法およびその装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力発電所、使用済燃料再処理施設、原子力研究所等の原子力関連施設からの廃棄物の固化体作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所、使用済燃料再処理施設、原子力研究所等の原子力関連施設からの廃棄物としては、濃縮廃液、使用済樹脂、焼却灰、焼却溶融炉から発生するグラニュール等があり、これらは固化され、将来的に埋設される予定である。これら廃棄物の固化法としては、充填固化法や混練固化法等が実用化されている。
【0003】
ここで充填固化法は、廃棄物をドラム缶等の固型化容器に入れ、ここにセメントガラスやプラスチック、アスファルト等の流動性の高い固型化材を流し込んで、これら固型化材により廃棄物の空隙スペースを充填する手法である。この手法では、各々の廃棄物の取扱性が異なるため、廃棄物毎に適した固化方法が必要であり、廃棄物に応じて固化装置を用意しなければならないという問題や、例えば粒径が10mm程度以下のグラニュール等は粒径が小さく、ドラム缶に充填した場合、その間隙が小さいため固型化材が廃棄物のまわりに回り込みにくく、またその比重が軽い場合には固型化材と十分になじまないため固化しにくいという問題がある。
【0004】
また混練固化法は、廃棄物と固型化材とを混練した後、混練物を固型化容器に入れて固化させるという手法であり、この手法によればグラニュール等の小径の廃棄物も固化できる。ここで固型化材としてプラスチック材を用いるプラスチック混練固化法は、プラスチック材と粉末又は小径状の廃棄物をミキサーで均一に練り混ぜ、ここにプラスチック材を硬化させる薬剤を添加し、重合反応を起こして固型化するというものであり、廃棄物の減容性が高いが、プロセスが複雑であり、処理コストが高いという欠点がある。
【0005】
そこでグラニュール等の小径の廃棄物も固化でき、プロセスが簡単な手法として、固型化材としてセメント材を用いるセメント混練固化法が着目されている。この手法は、セメント材と液状廃棄物、或いはセメント材と水の混合物と乾燥廃棄物を、ミキサーで均一に練り混ぜてセメント材の硬化反応で固型化するというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述のセメント混練固化法では、混練しようとする廃棄物の量が多くなると、混練時の混練物の流動性が悪くなって均一に混練しにくく、また固型化後の固化体の強度が小さくなるので、混練しようとする廃棄物の量には制限があり、例えば流動性が高く、発生強度の高い、いわゆる高性能セメントを固型化材として用いた場合であっても、濃縮廃液や使用済樹脂の固型化廃棄物や粉体化廃棄物単体の混練量は、200リットルのドラム缶に対して最大約200kg程度までであり、グラニュール単体の混練量は、200リットルのドラム缶に対して最大約250kg程度までである。このように濃縮廃液の固型化廃棄物等とグラニュールとで混練できる量が異なるのは、廃棄物毎に混練時の練り混ぜ性と固化後の固化体の圧縮強度が異なり、良好な練り混ぜ性と圧縮強度を確保するために、混練時の配合条件が左右されるからである。
【0007】
これら従来の固化法では、固型化後の固化体の総数は膨大となり、埋設する際には、埋設地や埋設手数の観点からも固化体の削減が要求されている。また埋設施設では、1ドラム缶当たりの放射能量に制限があり、例えば濃縮廃液の廃棄物等のように放射能が高い場合には、練り混ぜ性や固化体の圧縮強度から決定された混練量まで投入すると、放射能が制限量を越えてしまうので、投入量を混練制限量よりも少なくせざるを得ない場合もある。
【0008】
本発明はこのような事情の下になされたものであり、固化体の発生量を低減できる廃棄物処理技術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、原子力関連施設から発生する放射性廃棄物と固型化ペーストとを混練して固化する放射性廃棄物の固化処理方法であって、
放射性廃棄物が、第1の廃棄物と、第1の廃棄物と大きさが異なり、第1の廃棄物より放射能が大きい第2の廃棄物と、を主成分とし、
第1の廃棄物と第2の廃棄物との含有量が、第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の80重量%以下45重量%以上で、かつ前記第2の廃棄物の含有量が、第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の60重量%以下25重量%以上であり、
前記第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとの混合物のフロー値が180〜300mmとなる条件で混練した後、固化させることを特徴とする。
【0010】
このような廃棄物処理は、原子力関連施設から発生する放射性廃棄物と固型化ペーストとを混練して固化する放射性廃棄物の固化装置であって、
放射性廃棄物が、第1の廃棄物と、第1の廃棄物と大きさが異なり、第1の廃棄物より放射能が大きい異なる第2の廃棄物と、を主成分とし、
配合量Aの前記第1の廃棄物を計量する第1計量手段と、
配合量Bの前記第2の廃棄物を計量する第2計量手段と、
配合量Cの固型化ペーストを計量する第3計量手段と、
計量された第1の廃棄物および第2の廃棄物と固型化ペーストとを、全体のフロー値が180〜300mmとなる条件で混練する混練手段と、
第1の廃棄物と第2の廃棄物との含有量が、第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の80重量%以下45重量%以上で、かつ前記第2の廃棄物の含有量が、第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の60重量%以下25重量%以上の範囲で予め定めた所定重量%となるように前記各計量手段による配合量比を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする放射性廃棄物の固化装置によって実現される。
【0011】
このような処理方法では、大きさが異なる第1の廃棄物と第2の廃棄物とを混合物のフロー値が180〜300mmとなる条件で混練しているので、良好な混練時の練り混ぜ性や、固化後の固化体の十分な強度を確保しながら、減容性を大きくすることができる。
【0012】
ここで第1の廃棄物の混練時の平均粒径は、10mm以下であることが望ましいが、前記第2の廃棄物の混練時の大きさは、前記第1の廃棄物よりも小さくても、大きくてもよい。例えば前記第1の廃棄物は、焼却溶融炉グラニュール、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、バーミキュライトおよび研磨除染廃棄物から選ばれる少なくとも一つを主成分とし、前記第2の廃棄物は、無機塩乾燥物、焼却灰およびイオン交換樹脂乾燥物から選ばれる少なくとも一つを主成分とする。
【0013】
また第1の廃棄物及び/又は第2の廃棄物の放射能を測定する放射能測定手段を備え、前記制御手段は、放射能測定手段の測定値から第1の廃棄物の配合量A、第2の廃棄物の配合量B、固型化ペーストの配合量Cの量比を制御する機能を含むようにしてもよく、この場合には、放射能の制限値を越えないように第1及び第2の廃棄物の配合量が調整されるので、固化体の放射能が予め設定された制限値より大きくなることが抑えられ、放射能の制限範囲内で十分な量の廃棄物を固化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る廃棄物処理装置の実施の形態を示す構成図である。11は第1の廃棄物を貯蔵する第1の廃棄物貯槽であり、この後段側には測定手段12が設けられている。この測定手段12は前記第1の廃棄物の表面線量を測定するためものであり、表面線量は例えばNaIシンチレータ、プラスチックシンチレータ等により測定される。この測定手段12の後段側には選別手段13が設けられており、この選別手段13は例えば篩や振動式スクリーン等により構成され、第1の廃棄物が大きさ(粒径)により選別される。
【0015】
選別手段13の後段側には第1の貯留手段14と第1の粉砕手段15とが設けられており、前記第1の廃棄物のうちの小径物は貯留手段14に、大径物は粉砕手段15へ夫々送られる。前記粉砕手段15は例えばボールミル、ハンマーミル等により構成され、ここで前記大径物は粉砕されて、粉砕された第1の廃棄物は第1の貯留手段14へ送られる。
【0016】
図中21は第2の廃棄物を貯蔵する第2の廃棄物貯槽であり、この後段側には第2の粉砕手段22が設けられている。この粉砕手段22は例えばボールミルやハンマーミル等により構成されている。粉砕手段22の後段側には第2の貯留手段23が設けられ、前記粉砕手段22にて粉砕された第2の廃棄物はこの第2の貯留手段23へ送られる。
【0017】
図中31は放射能測定手段であり、この測定手段31では、吸引サンプル採取装置等により第1及び第2の貯留手段14,23からサンプリングされた第1の廃棄物、第2の廃棄物の放射能の測定が行われる。ここで放射能測定手段31は、前記測定手段12における第1の廃棄物の表面線量の検出値に基づいて制御手段33により動作が制御されるようになっている。
【0018】
また図中32はロードセル、容量測定計等の計量手段であり、この計量手段32は、第1の貯留手段14の第1の廃棄物と、第2の貯留手段23の第2の廃棄物と、第1及び第2の廃棄物を固型化するための、固型化材及び混練水、例えば分散剤や硬化剤等よりなる混和剤よりなる固型化ペーストと、を個別に計量する機能を有し、計量された第1及び第2の廃棄物と固形化ペーストとは合わせられて続く混練手段に投入される。
【0019】
計量手段32には制御手段33が設けられており、この制御手段33は、第1及び第2の廃棄物及び、固型化ペーストの各々を計量する際、予め実験等により確認された配合量比の範囲になるように計量手段32を制御している。また制御手段33は、放射能測定手段31にて測定された第1及び第2の廃棄物の放射能の検出値に基づいて、第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストの配合比を制御する機能も有している。図中34は固型化材貯槽、35は混練水貯槽、36は混和剤貯槽である。
【0020】
計量手段32の後段には、例えば撹拌羽根式強制練りミキサ等よりなる混練機より構成された混練手段4が設けられており、既述のように計量された第1の廃棄物、第2の廃棄物、固型化材、混練水、混和剤は混練手段4に送られて、ここで所定の条件で混練される。図中41は混練手段4にて混練された混練物を固化するための固化容器41である。なお図中32の計量手段は、混練手段4にその機能を持たせるようにしてもよい。
【0021】
続いてこのような放射性廃棄物の固化装置にて実施される放射性廃棄物の処理法について説明する。本発明は、原子力関連施設から発生する放射能の強さと、平均粒径等の大きさの異なる、少なくとも2種類の廃棄物を混合して固化することにより、各々の廃棄物単体で固化する場合よりも高密度に充填固化できることを見いだした結果成されたものである。
【0022】
ここで本発明では、前記第1の廃棄物は、原子力発電所や再処理施設、焼却溶融炉等の原子力関連施設からの廃棄物のうち、焼却溶融炉からの廃棄物であるグラニュールや、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、バーミキュライト、研磨除染廃棄物等の、粒径が小さく充填固化になじまない廃棄物をいい、前記グラニュールとは、数mm〜数十mm粒径の溶融水冷スラグをいう。また前記第2の廃棄物は、無機塩乾燥物や焼却灰、イオン交換樹脂乾燥物等の第1の廃棄物よりも放射能が大きく、第1の廃棄物とは平均粒径等の大きさの異なる廃棄物をいう。
【0023】
ここでは第1の廃棄物としてグラニュール、第2の廃棄物として濃縮廃液等の無機塩乾燥物例えば粉末状の硫酸ナトリウム乾燥物を例にして説明する。先ずグラニュールについては、測定手段12にて表面線量が測定され、次いで選別手段13にて大きさの選別が行われる。ここで表面線量を測定するのは、工程を短縮するためであり、表面線量が基準値例えば0.01mSv/hより大きい場合には、放射能測定手段31での放射能測定を行ない、表面線量が前記基準値より小さい場合には、放射能測定手段31での放射能測定を行なわないように、制御手段33により指令が出力されるようになっている。
【0024】
選別手段13では、グラニュールは粒径が例えば10mm以下の小径物と、これより粒径が大きい大径物とに選別され、大径物は粉砕手段15へ夫々送られて、例えば粒径10mm以下に粉砕される。グラニュールの小径物及び粉砕物は第1の貯留手段14へ送られ、これにより第1の貯留手段14には粒径が例えば10mm以下のグラニュールが貯留される。
【0025】
第1の貯留手段14内のグラニュールは、前記表面線量が前記基準値より小さい場合には、放射能測定手段31における放射能測定を行わずに、予め決定されている配合量A例えば200kgが計量手段32により計量され、混練手段4に送られる。また前記表面線量が前記基準値より大きい場合には、放射能測定手段31にて定期的に放射能が測定され、そしてこの放射能の検出値に基づいて、例えば放射能が制限値Xよりも小さい場合には、前記配合量Aが計量手段32により計量され、混練手段4に送られる。ここで前記放射能の制限値Xは固化体当たりのグラニュールの放射能として予め決定されたものである。
【0026】
一方例えば放射能が制限値Xよりも大きい場合には、放射能の検出値に基づいて制御手段33によりグラニュールの配合量が調整される。つまり調整された配合量A’は、例えば前記放射能の制限値Xを越えないように、配合量Aよりも少なくなるように調整される。そしてこの調整された配合量A’に応じて計量手段32によりグラニュールの計量が行われ、所定量のグラニュールは混練手段4に送られる。
【0027】
一方、硫酸ナトリウム塩乾燥物は、粉砕手段22にて例えばグラニュールよりも小さくなるように粉砕された後、第2の貯留手段23へ送られる。こうして第2の貯留手段23内には粒径がグラニュールよりも小径の硫酸ナトリウム乾燥物が貯留されることとなり、この貯留手段23内の硫酸ナトリウム乾燥物は、定期的にサンプリングされ、放射能測定手段3にて定期的に放射能が測定される。そしてこの放射能の検出値に基づいて、例えば放射能が制限値Yよりも小さい場合には、予め決定されている配合量B例えば120kgが計量手段32により計量され、混練手段4に送られる。ここで前記放射能の制限値Yは固化体当たりの硫酸ナトリウム乾燥物の放射能として予め決定されたものである。
【0028】
これと反対に例えば放射能が制限値Yよりも大きい場合には、放射能の検出値に基づいて制御手段33により硫酸ナトリウム乾燥物の配合量が調整される。つまり調整された配合量B’は例えば硫酸ナトリウム乾燥物の放射能の制限値Yを越えないように、配合量Bよりも少なくなるように調整される。そしてこの調整された配合量B’に応じて計量手段32により硫酸ナトリウム乾燥物の計量が行われ、所定量の硫酸ナトリウム乾燥物は混練手段4に送られる。
【0029】
さらに計量手段32では、予め決定された夫々の配合量に応じて、固型化材及び混練の際に必要な混練水、混和剤よりなる固型化ペーストが全体の配合量Cとして計量され、混練手段4へ送られる。ここで前記固型化材としては、例えば流動性が高く、発現強度の大きい、いわゆる高性能セメントが用いられ、このような高性能セメントとしては、例えばスラグセメント等を用いることができる。また本発明では、固型化材、混練水、混和剤等、第1及び第2の廃棄物を混練固化する場合に必要な材料を固型化ペーストといい、固型化ペーストの配合量を配合量Cとする。この例では計量手段32が第1,第2及び第3の計量手段を兼ねているが、第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとを夫々別個の計量手段により計量するようにしてもよいし、第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとより選ばれる2つについて同じ計量手段で計量するようにしてもよい。
【0030】
ここで廃棄物、固型化材等の配合量の決定方法について説明すると、これらの配合量は、予め廃棄物、固型化材等の使用比率を変えて、混練時の練り混ぜ性と、固化後の固化体の圧縮強度を確認することにより決定されている。
【0031】
この内練り混ぜ性は、廃棄物の量が固型化ペーストに対して多すぎると、混練物を静置したときに混練物と固型化ペーストとが分離された状態となってしまう。このため第1及び第2の廃棄物の配合量は、後述の実験結果より第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の80重量%以下となる状態で練り混ぜ性が良好であることが本発明者らより見出され、さらにこの条件を満たしていても、第2の廃棄物の配合量が多すぎると、混練物と固型化ペーストとが分離してしまうことから、後述の実験結果より第2の廃棄物の配合量は、第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の60重量%以下となる状態で練り混ぜ性が良好であることが見出され、第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストの配合量は上記の条件に収まるように決定される。
【0032】
また配合量が上記の条件を満たしていても、混練時の混合物のフロー値が180mmより小さくなると、混合物に空気が巻き込まれ、混合物がぼそぼそした状態となって混練機からの排出が困難となり、また前記フロー値が300mmよりも大きくなると、廃棄物同士が分離した状態となり、均一に混合することができなくなる。
【0033】
このため前記フロー値は、後述の実験結果より180〜300mmとなる状態で良好であることが本発明者らより見出され、混練時の混合物のフロー値はこの範囲に収まるように条件が決定される。このフロー値は、第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストの配合比が同じであっても、固型化材と混練水との割合を変えることにより変化するので、これにより調整される。
【0034】
また固化体の強度は、固化後の固化体について、JISR5201「セメントの物理試験方法」に記載の手法で圧縮強度を測定し、10MPa以上の圧縮強度を得る目的で配合条件を決定しているが、前記フロー値が180〜300mmの範囲の条件では、10MPa以上の圧縮強度が得られることが後述の実験例により確認されている。
【0035】
具体的には、配合量は、後述のように、例えば200リットルドラム缶を固化容器として用いて、グラニュールの配合量を固定し、硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストの配合量を変化させて、前記混練時の練り混ぜ性と、固化後の固化体の圧縮強度を確認することにより決定される。
【0036】
さらにこうして決定された配合条件で混練した場合の固化体について、放射能の見地から配合量が調整され、トータルの放射能が埋設時の制限量を越えないように、配合量が決定される。つまり廃棄物の種類によりおおよその放射能が予測されるので、既述のように練り混ぜ性と固化体強度より決定された配合量から固化体当たりのグラニュール及び硫酸ナトリウム乾燥物の夫々の放射能が予測される。このためこれらの放射能のトータルの値が埋設時の制限量を越えないように、夫々の配合量が調整される。
【0037】
また前記グラニュールの放射能制限値Xと硫酸ナトリウムの放射能制限値Yとは、夫々廃棄物の種類と配合量とに基づいて予め決定される値であり、固化体の放射能が埋設時の制限量を越えないように、夫々の廃棄物に応じて割り当てられる放射能の制限値である。さらにまたグラニュールの表面線量の基準値は、前記グラニュールの放射能に基づいて決定され、配合量Aのグラニュールが放射能制限値Cを越えるおそれのない表面線量を基準値としている。
【0038】
このようにして決定された配合条件は、例えば固型化材としてスラグセメントよりなる高性能セメントを用い、200リットルドラム缶を固型化容器として用いる場合、後述の実験例から明らかなように、平均粒径1〜3mmのグラニュールと粉末状の硫酸ナトリウム乾燥物は、これらと固型化ペーストとの合計量の80重量%まで配合可能で、かつ硫酸ナトリウム乾燥物は、硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストの合計量の60重量%まで配合可能であって、例えば固型化材32kg、混練水46kg、混和剤2kgを含む固型化ペースト80kgに対して、グラニュールは200kg以下、硫酸ナトリウム乾燥物は例えば120kg以下の量で配合できる。このようにこの例ではグラニュールの配合量Aが200kg、硫酸ナトリウム乾燥物の配合量Bが120kg、固型化材32kg、混練水46kg、混和剤2kg(固型化ペーストの配合量C80kg)が計量される。
【0039】
なおグラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物の配合量の下限値は、混練物の物性からは制限されないが、経済性を考慮すると、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物は、これらと固型化ペーストとの合計量の45重量%以上配合し、かつ硫酸ナトリウム乾燥物は、硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストの合計量の25重量%以上配合することが好ましく、この観点より各配合量の下限値が決定される。
【0040】
こうして混練手段4に、夫々所定量のグラニュール、無機塩乾燥物、固型化材、混練水が投入され、ここで所定の条件で混練される。混練条件の一例を挙げると、撹拌羽根回転数100rpm、混練時間10分であり、混練時の混合物のフロー値は200mm以上300mm以下である。こうして混練された混練物は例えば200リットルのドラム缶よりなる固化容器41に流し込まれて所定時間放置され、これにより固化される。このようにして作成された固化体の密度は2.1kg/リットル程度であり、圧縮強度は22MPa程度であった。
【0041】
このように本発明では、原子力関連施設から発生し、大きさの異なる2種の廃棄物例えば平均粒径が1〜3mmのグラニュールと粉末状硫酸ナトリウム乾燥物とを、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物との含有量が、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストとの合計量の80重量%以下45重量%以上であり、硫酸ナトリウム乾燥物の含有量が、硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストの合計量の60重量%以下25重量%以上であって、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストとの混合物のフロー値が180〜300mmとなる条件で混練しているので、良好な混練時の練り混ぜ性や、固化後の固化体の十分な強度を確保しながら、減容性を大きくすることができる。
【0042】
このように大きさの異なる2種の廃棄物を組み合わせて混練することにより、減容性が大きくなる理由については次のように考えられる。つまり粒径が大きい廃棄物を単独で固化しようとした場合には、廃棄物同士の間の空隙が大きくなり、この空隙を固型化材料で埋めることになるが、粒径の大きい廃棄物と粒径の小さい廃棄物とを組み合わせると、粒径の大きい廃棄物同士の空隙に粒径の小さい廃棄物が入り込んだ状態となって、粒径の小さい廃棄物を固型化材料と置き換えて充填することになる。このため粒径の大きい廃棄物の充填量を変えずに、さらに粒径の小さい廃棄物を充填することができ、全体的に見ると廃棄物充填量を高くすることができる。このため1つの固化体の廃棄物の充填密度が大きくなるので、結果として減容されることとなり、固化体の作成数が減少する。
【0043】
具体的に説明すると、原子力発電所の運転に伴って発生する焼却溶融炉グラニュールの例は320トン/年であり、硫酸ナトリウム乾燥物は110トン/年である。ここでこれら廃棄物を単独で混練固化処理した場合、グラニュールは200リットルドラム缶当たり240kgが充填できるとすると、発生する固化体数は320トン/240kg=1333本/年であり、硫酸ナトリウム乾燥物は200リットルドラム缶当たり200kgが充填できるとすると、発生する固化体数は110トン/200kg=550本/年である。従ってトータルの固化体の発生数は1333本/年+550本/年=1883本/年となる。
【0044】
一方グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物とを組み合わせて上述の条件で混練固化すると、200リットルドラム缶当たりグラニュールは200kg、硫酸ナトリウムは120kgが充填できるので、グラニュールは、硫酸ナトリウムと混合処理できる量以外は単独で処理するとして、発生する固化体数は、次の通り1333本/年となる。即ち混合処理より発生する固化体の数は、110トン/120kg=917本/年であり、グラニュールの単独処理量は、320トン−200kg×917本=136600kgであり、グラニュールの単独処理で発生する固化体数は、136600kg/240kg=569本である。これにより固化体の全体数は、917本+569本=1486本となる。
【0045】
従ってグラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物とを混合処理する場合には、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物を単独で処理する場合に比べて、1883本/年-1486本/年=397本/年の固化体を削減することができる。
【0046】
このように固化体の発生数が少ないので、固化体埋設時のスペースが小さくて済み、また埋設しようとする固化体の数が減少するので、埋設に要する費用の削減を図ることができる。またこの際混練処理は1基の混練機で処理可能であるため、経済性が高められ、有効である。
【0047】
またグラニュールのように放射能の小さい廃棄物と、硫酸ナトリウム乾燥物のように放射能の大きい廃棄物とを組み合わせることにより、混合固化体とした場合、固化体当たりの放射能を、硫酸ナトリウム乾燥物を単独で固化する場合よりも低減でき、取り扱い性を向上させることができる。具体的には、硫酸ナトリウム乾燥物を単独で処理する場合には、固化体の放射能が1.5GBq/トン程度、表面線量率が0.56mSv/h程度であるのに対し、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物を混合して処理する場合には、固化体の放射能が0.98GBq/トン程度、表面線量率が0.38mSv/hであって、単独で処理する場合よりも放射能が低減できる。
【0048】
さらに本発明では、廃棄物の放射能を測定し、これに基づいて各廃棄物の配合量を調整しているので、従来では困難であった固化体の放射能評価が可能となり、例えば埋設の際に1個の固化体の放射能の制限がある場合でも、この放射能を越えることなく、固化体を作成できる。つまり本発明では放射能制限を越えない範囲で十分な量の廃棄物を混練できるので、この点からも固化体の放射能を高く見積り、十分な廃棄物を固化できなかった従来法に比べて固化体の作成数を少なくすることができる。
【0049】
以上において本発明では、第1の廃棄物と第2の廃棄物とは大きさが異なればよいので、例えば第1の廃棄物としてグラニュール、第2の廃棄物として硫酸ナトリウム乾燥物を用いた場合、硫酸ナトリウム乾燥物がグラニュールよりも大きくてもよい。
【0050】
例えば混練時のグラニュールの平均粒径は10mm以下、硫酸ナトリウムはペレット状(大きさが約30mm×20mm×15mm程度)であっても、後述の実験例より明らかなように、例えば固型化材としてスラグセメントよりなる高性能セメントを用い、200リットルドラム缶を固型化容器として用いる場合、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物は、これらと固型化ペーストの合計量の80重量%まで配合可能で、かつ硫酸ナトリウム乾燥物は硫酸ナトリウムと固型化ペーストの合計量の60重量%まで配合可能であって、例えば固型化材32kg、混練水46kg、混和剤2kgを含む固型化ペースト80kgに対して、グラニュールは200kg以下、硫酸ナトリウム乾燥物は120kg以下の量で配合できる。このためこの場合であっても、減容性を大きくし、固化体の発生数を低減することができる。
【0051】
また本発明では、混練時の第1の廃棄物と第2の廃棄物の大きさが異なれば減容性を確保できるので、初めから両者の大きさが異なり、第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストとの混合物のフロー値が180mm〜300mmに収まる場合であれば、これら第1及び/又は第2の廃棄物を粉砕する工程を設けなくてもよい。
【0052】
さらに混練方法としては、先に第2の廃棄物と固型化ペーストとを混合してから、この混合物と第1の廃棄物とを混合してもよいし、先に第1の廃棄物と固型化ペーストとを混合してから、この混合物と第2の廃棄物とを混合してもよい。また第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストを予め混合した後、混練機に投入して、混練してもよいし、混練機を用いずに固型化容器の中で混合して混練しても良い。これらの場合には第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストとを混合したときの混合物のフロー値が180mm〜300mmとなるように、第1及び第2の廃棄物、固型化ペーストの配合量が決定される。
【0053】
また本発明では、第1の廃棄物のみならず第2の廃棄物についても表面線量を測定し、この測定値が基準値に満たない場合には、放射能測定を行わないようにしてもよく、この場合には工程の短縮を図ることができる。また放射能の測定は、第1の廃棄物及び/又は第2の廃棄物を計量する前であればどのタイミングで行ってもよく、これら廃棄物を所定の大きさに粉砕する前に行うようにしてもよい。
【0054】
さらにまた本発明では、第1及び第2の廃棄物の種類の組み合わせにより、これらの混合固化体の放射能が、埋設時の放射能制限値を越えるおそれがない場合には、これらの廃棄物について放射能や表面線量を測定する工程を設けなくてもよいし、確認のために第1及び/又は第2の廃棄物に固型化ペーストを添加した後に放射能を把握してもよいし、固化体作成後に放射能を把握してもよい。
【0055】
さらにまた本発明では、固型化材としてはセメント以外に合成樹脂例えばPVA系合成樹脂等を用いても良いし、第1及び第2の廃棄物を共に粉砕する場合には、粉砕機を共用してもよい。また高い減容性が必要な場合には、既述のような高性能セメントが要求されるが、それ程減容性を要しない場合には、例えばポルトランドセメント、高炉セメント等の通常のセメント材を用いてもよく、この場合にも正確な放射能濃度評価が可能となるという利点がある。
【0056】
さらにまた本発明では、第1及び/又は第2の廃棄物として複数の種類の廃棄物を用いてもよいし、これら第1及び第2の廃棄物は液体を含んでいてもよい。
【0057】
【実施例】
第1の廃棄物として平均粒径3mm以下のグラニュール、第2の廃棄物として粉砕し粉末状とした硫酸ナトリウム乾燥物を用意し、固型化材としてスラグセメントを用いて、これらの配合量を変えて撹拌羽根式強制練ミキサにより混練を行い、夫々の場合について混練物の分離状態と混練機の混練物の残留量lとを目視で観察して練り混ぜ性を確認し、さらに固化体の圧縮強度を上述の手法で確認した。この結果を図2及び図3に、実施例1〜5と、比較例1〜4とに夫々示す。
【0058】
ここで第1の廃棄物充填率とは、(第1の廃棄物と第2の廃棄物の合計量)/(第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストの合計量)で表される値であり、第2の廃棄物充填率とは、(第2の廃棄物の量)/(第2の廃棄物と固型化ペーストの合計量)で表される値である。また分離状態は、○は混練物が一様に混練されている状態、×は混練物を静置すると混練物と固型化ペーストが分離した状態になり、固化容器に充填すると混練物分離が生じ、均一な状態とならない状態を夫々示している。さらに残留量は、○は混練機排出後の残留量が少なく、問題なく運転ができる状態、×は混練機排出後の残留量が多く、運転に支障を生じる状態を夫々示している。
【0059】
この結果、第1の廃棄物充填率では、80重量%(実施例1〜5)までは分離状態が良好であるのに対し、比較例1に示すように84重量%になると分離状態が悪化することから、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物の配合量は、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストとの合計量の80重量%以下が好ましいことが認められた。
【0060】
この際前記第1の廃棄物充填率が80重量%以下であっても、第2の廃棄物充填率が60重量%より大きくなると、比較例4に示すように、分離状態が悪化することから、硫酸ナトリウム乾燥物の配合量は硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストとの合計量の60重量%以下であることが好ましいことが理解される。
【0061】
さらに比較例2に示すように、配合量が上記の条件を満たしていても、フロー値が180mmより小さい場合には残留量が悪化し、比較例3に示すように、フロー値が300mmより大きい場合には、分離状態が悪化することから、フロー値は180mm以上300mm以下が好ましいことが認められた。ここで実施例2と比較例2,3については、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物、固型化ペーストの配合比が同じであるが、水セメント比が異なっており、これによりフロー値が調整される。この水セメント比とは、固型化ペーストの固型化材と混練水との割合であり、水セメント比が大きいほど混練水の割合が多くなることを示している。
【0062】
この際第1の廃棄物として平均粒径10mm以下のグラニュール、第2の廃棄物として粉砕し粉末状とした硫酸ナトリウム乾燥物を用いて同様の実験を行ったところ同様の結果が得られ、第1の廃棄物充填率が80重量%以下であって、かつ第2の廃棄物充填率が60重量%以下であり、グラニュールと硫酸ナトリウム乾燥物と固型化ペーストとの混合物のフロー値は180mm以上300mm以下が好ましいことが認められた。
【0063】
実施例6は、第1の廃棄物として平均粒径3mm以下のグラニュール、第2の廃棄物としてペレット状(30mm×20mm×15mm程度の大きさ)の硫酸ナトリウム乾燥物、固型化ペーストとしてスラグセメントを用いた場合であるが、この場合も前記配合条件により、良好な混練物の分離状態と混練機残留量、圧縮強度を得ることができることが理解される。
【0064】
また実施例7は、第1の廃棄物として平均粒径3mm以下の合成ゼオライト、第2の廃棄物として樹脂再生廃液の無機塩乾燥物である、塩化ナトリウム乾燥物を粉砕したもの、固型化ペーストとしてスラグセメントを用いた場合であるが、このように、廃棄物の組み合わせが異なる場合であっても、第1の廃棄物充填率が80重量%以下であって、かつ第2の廃棄物充填率が60重量%以下であって、第1及び第2の廃棄物と固型化ペーストとの混合物のフロー値が180mm以上300mm以下であれば、良好な混練物の分離状態と混練機残留量、圧縮強度を得ることができることが理解される。
【0065】
さらに比較例5,6,7,8は、第1の廃棄物或いは第2の廃棄物単独で処理した場合を示しており、何れも第1の廃棄物として平均粒径3mm以下のグラニュール、第2の廃棄物として粉砕し粉末状とした硫酸ナトリウム乾燥物、固型化材としてスラグセメントを用いている。比較例5,7はグラニュールを単独で処理した場合、比較例6,8は硫酸ナトリウム乾燥物を単独で処理した場合を示しているが、何れの場合も第1の廃棄物充填率が70重量%になると、分離状態が悪化することが認められた。
【0066】
実施例1〜6では、第1の廃棄物充填率が80重量%まで混練可能であるので、これにより本発明のように平均粒径等の大きさの異なる、少なくとも2種類の廃棄物を混合して固化することにより、各々の廃棄物単体で固化する場合よりも高密度に充填固化できることが理解される。
【0067】
【発明の効果】
原子力関連施設から発生する第1の廃棄物と、この第1の廃棄物よりも放射能が大きく、第1の廃棄物と大きさが異なる第2の廃棄物とを、前記第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとの混合物のフロー値が180〜300mmとなる条件で混練しているので、固化体の発生量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための廃棄物処理装置の一実施の形態を表す工程図である。
【図2】本発明の効果を確認するために行った実験の結果を示す特性図である。
【図3】本発明の効果を確認するために行った実験の結果を示す特性図である。
【符号の説明】
15,22 粉砕手段
31 放射能測定手段
32 計量手段
4 混練手段
41 固化容器

Claims (10)

  1. 原子力関連施設から発生する放射性廃棄物と固型化ペーストとを混練して固化する放射性廃棄物の固化処理方法であって、
    放射性廃棄物が、第1の廃棄物と、第1の廃棄物と大きさが異なり、第1の廃棄物より放射能が大きい第2の廃棄物と、を主成分とし、
    第1の廃棄物と第2の廃棄物との含有量が、第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の80重量%以下45重量%以上で、かつ前記第2の廃棄物の含有量が、第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の60重量%以下25重量%以上であり、
    前記第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとの混合物のフロー値が180〜300mmとなる条件で混練した後、固化させることを特徴とする放射性廃棄物の固化処理方法。
  2. 第1の廃棄物の混練時の平均粒径は、10mm以下であることを特徴とする請求項1記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
  3. 前記第2の廃棄物の混練時の大きさは、前記第1の廃棄物よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
  4. 前記第2の廃棄物の混練時の大きさは、前記第1の廃棄物よりも大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
  5. 前記第1の廃棄物は、焼却溶融炉グラニュール、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、バーミキュライトおよび研磨除染廃棄物から選ばれる少なくとも一つを主成分とする請求項1ないし4のいずれかに記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
  6. 前記第2の廃棄物は、無機塩乾燥物、焼却灰およびイオン交換樹脂乾燥物から選ばれる少なくとも一つを主成分とする請求項1ないし5のいずれかに記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
  7. 原子力関連施設から発生する放射性廃棄物と固型化ペーストとを混練して固化する放射性廃棄物の固化装置であって、
    放射性廃棄物が、第1の廃棄物と、第1の廃棄物と大きさが異なり、第1の廃棄物より放射能が大きい第2の廃棄物と、を主成分とし、
    配合量Aの前記第1の廃棄物を計量する第1計量手段と、
    配合量Bの前記第2の廃棄物を計量する第2計量手段と、
    配合量Cの固型化ペーストを計量する第3計量手段と、
    計量された第1の廃棄物および第2の廃棄物と固型化ペーストとを、全体のフロー値が180〜300mmとなる条件で混練する混練手段と、
    第1の廃棄物と第2の廃棄物との含有量が、第1の廃棄物と第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の80重量%以下45重量%以上で、かつ前記第2の廃棄物の含有量が、第2の廃棄物と固型化ペーストとの合計量の60重量%以下25重量%以上の範囲で予め定めた所定重量%となるように前記各計量手段による配合量比を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする放射性廃棄物の固化装置。
  8. 第1の廃棄物を平均粒径が10mm以下となるように粉砕する第1の粉砕手段を備え、
    この第1の粉砕手段は前記混練手段の上流側に設けられることを特徴とする請求項7記載の放射性廃棄物の固化装置。
  9. 第2の廃棄物を平均粒径が第1の廃棄物よりも小さくなるように粉砕する第2の粉砕手段を備え、
    この第2の粉砕手段は、前記混練手段の上流側に設けられることを特徴とする請求項7又は8記載の放射性廃棄物の固化装置。
  10. 第1の廃棄物及び/又は第2の廃棄物の放射能を測定する放射能測定手段を備え、
    前記制御手段は、放射能測定手段の測定値から第1の廃棄物の配合量A、第2の廃棄物の配合量B、固型化ペーストの配合量Cの量比を制御する機能を含むことを特徴とする請求項7ないし9の何れかに記載の放射性廃棄物の固化装置。
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