JP3015237B2 - 放射性廃棄物の固化処理設備 - Google Patents

放射性廃棄物の固化処理設備

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JP3015237B2
JP3015237B2 JP5303962A JP30396293A JP3015237B2 JP 3015237 B2 JP3015237 B2 JP 3015237B2 JP 5303962 A JP5303962 A JP 5303962A JP 30396293 A JP30396293 A JP 30396293A JP 3015237 B2 JP3015237 B2 JP 3015237B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電所等から発
生する各種放射性廃棄物の固化処理設備に係わり、特に
同一の設備にて多種類の廃棄物を固化処理する固化処理
設備に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の運転にともない発生する
放射性廃棄物には、液体廃棄物、スラリー状廃棄物、雑
固体廃棄物等に区分される。これらの廃棄物は、現在一
部は固化処理され、一部はタンクないしはドラム缶に充
填して貯蔵されている。
【0003】一般的には、液体廃棄物は発生量も多く、
タンクにて長期間貯蔵することがタンク設備容量的に難
しいため、ドラム缶にセメントと混合して固化処理され
ている。しかし、液体の状態でセメントと混練したので
はドラム缶の発生本数が多いため、廃液を乾燥させて廃
棄物のみを粉体として取り出し、これを圧縮成形してペ
レットとし、廃棄物の体積を減少させる技術(減容技
術)が採用されている。しかし、ペレット状にされた廃
棄物は最終処分の方法が確定していなかったため固化処
理されておらず、ペレットの状態で貯蔵保管されてい
る。
【0004】また、スラリー状の廃棄物としては、使用
済みイオン交換樹脂(粒状、粉状)が発生するが、最終
処分が確定していなかったことよりそのほとんどがタン
クに貯蔵保管されている。
【0005】一方、雑固体廃棄物のうち発電所から発生
する可燃性廃棄物は、焼却炉にて焼却される。この焼却
処理により発生する焼却灰は、上述の廃棄物と同様な理
由にて固化されず、ドラム缶に充填されて保管されてい
る。発電所内の機器の定期検査時の交換部品、機器の改
造時の廃材として発生する金属等の不燃性雑固体廃棄物
は、現在ドラム缶に充填して貯蔵庫に貯蔵保管されてい
る。
【0006】ところで、放射性廃棄物は、平成4年より
操業を開始した下北の貯蔵センターで受け入れることと
なり、今まで固化処理をせずに貯蔵していた廃棄物に対
して固化処理を施し、貯蔵センターでの受け入れ基準を
満たす固化体とすることの必要性が生じてきた。
【0007】現在、放射性廃棄物の固化方法には、混練
固化方法と注入固化方法とが考えられている。混練固化
方式とは、例えば特開昭58−169000号公報等に
記載のように、廃棄物と固化材とを混練して固化する方
法であり、この固化方法が適用可能な廃棄物は混練が可
能な使用済イオン交換樹脂等の粒体や粉体である。注入
固化方法とは、特開昭56−151400号公報、特開
昭60−3597号公報、特開平3−128698号公
報、特開平4−128698号公報等に記載のように、
事前に廃棄物をドラム缶に充填し、その後固化材を上方
から注入して固化する方法である。この方式の場合に
は、事前に廃棄物をドラム缶に充填しておく装置が必要
となる。また、注入固化が適用可能な廃棄物は、固化材
が廃棄物間隙を流下できるペレット廃棄物や配管等の不
燃性雑固体廃棄物である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように下北の貯
蔵センターでの受け入れ開始に伴って、今まで固化処理
をせずに貯蔵していた廃棄物に対して固化処理を施す必
要性が生じてきた。しかし、現在固化処理されず、貯蔵
保管されている廃棄物は種類が多く、それぞれの廃棄物
について上記従来技術のように専用の固化処理設備を導
入することはコスト的に大きな負担となる。
【0009】また、専用の固化処理設備を用いるとドラ
ム缶当たりの廃棄物充填量を向上させることができる一
方で、多量に発生する廃棄物は濃縮廃液のように既に固
化処理が行われており、現在発電所内に残っている廃棄
物は発生量は差ほどは多くないが、廃棄物の種類が多い
という特徴がある。しかし、放射性廃棄物の最終処分の
方策が具体化し、受け入れ施設が操業を開始したことか
ら、廃棄物の大幅な減容処理のニーズはさほど必須なも
のではなくなり、より安定な固化処理をし安定な固化体
とすることのニーズの方が高くなっている。
【0010】したがって、発生量が少なく種類が多い放
射性廃棄物が固化処理されずに、貯蔵保管されているた
め、効率よくこれら多種類の廃棄物を固化処理する設備
の開発が望まれている。
【0011】本発明の目的は、注入固化の機能と混練固
化の機能を合せ持つことにより多種類の廃棄物を同一設
備にて処理することを可能とする放射性廃棄物の固化処
理設備を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、放射性廃棄物の固化処理設備において、
所定量の廃棄物をドラム缶に充填する廃棄物充填装置
と、前記廃棄物充填装置の後段に設置された混練固化装
置とを備え、前記混練固化装置は、廃棄物計量装置、固
化材計量装置、添加水計量装置、これら装置により計量
された廃棄物、固化材及び添加水が投入される混練機、
この混練機の出口に設けられた排出弁を有し、前記廃棄
物充填装置により廃棄物を充填したドラム缶に固化材を
混練して充填する注入固化の機能と、所定量の廃棄物と
固化材を混練してドラム缶に充填する混練固化の機能を
合せ持つとともに、前記排出弁は、注入固化時には開度
を小さくし、混練固化時には開度を大きくするよう調整
可能とするものである。
【0013】上記固化処理設備において、好ましくは、
前記混練固化装置が、注入固化用の固化材を収納した第
1の固化材サイロと混練固化用の固化材を収納した第2
の固化材サイロとをさらに有し、注入固化時には前記第
1の固化材サイロより注入固化用の固化材を前記固化材
計量装置に供給し、混練固化時には前記第2の固化材サ
イロより混練固化用の固化材を前記固化材計量装置に供
給する。
【0014】また、好ましくは、前記混練機は混練タン
クと、前記混練タンク内に設置された撹拌羽根と、前記
撹拌羽根を回転させる駆動装置とを有し、前記駆動装置
は注入固化時には前記撹拌羽根の回転数を大きくし、混
練固化時には前記撹拌羽根の回転数を小さくするように
制御可能とする。
【0015】また、上記固化処理設備において、前記廃
棄物充填装置は例えば廃棄物としてペレットをドラム缶
に充填する装置である。また、前記廃棄物充填装置は廃
棄物として雑固体廃棄物圧縮減容体をドラム缶に充填す
る装置であってもよいし、雑固体廃棄物インゴットをド
ラム缶に充填する装置であってもよい。
【0016】
【作用】前述したように、従来は、多量に発生する放射
性廃棄物に対して効率よくかつ減容効率の高い処理方法
の適用が進められてきた。これに対し、現在の固化され
ずに貯蔵されている放射性廃棄物は、種類が多くかつ発
生量も多量ではないという特徴を有している。このた
め、これらの廃棄物の固化処理においては個々に専用固
化処理設備を設置することは現実的ではない。
【0017】これらの廃棄物を一括して同一設備で固化
処理し、安定な固化体とすることが望まれている。放射
性廃棄物の固化方法は、混練固化方法と注入固化方法と
に分けられ、更に混練固化方法はインドラム方式とアウ
トドラム方式とがある。インドラム方式とアウトドラム
方式とでは、アウトドラム方式の方が廃棄物と固化材と
の混練性に優れている。このため、廃棄物の混練にはア
ウトドラム方式が用いられている。これは、廃棄物と固
化材とを混練する場合、可能な限り廃棄物の充填量を増
やすため、混練物の粘性が増加し混練性が低下するた
め、強力な混練性が必要なためであり、ドラム缶内で混
練するインドラム方式よりも、混練専用の混練槽内で混
練した方が適している。
【0018】注入固化方式では、事前に廃棄物をドラム
缶に充填し、その後固化材を上方から注入して固化する
方法である。この方式の場合には、事前に廃棄物をドラ
ム缶に充填しておく装置が必要となる。また、注入固化
が適用可能な廃棄物は、固化材が廃棄物間隙を流下でき
るペレット廃棄物や配管等の不燃性雑固体廃棄物であ
る。
【0019】各種廃棄物は、注入固化ないしは混練固化
のいずれかの固化処理方法(設備)にて固化処理をする
ことができる。注入固化、混練固化ともそれぞれ固化材
単独での混練ないしは、固化材と廃棄物との混練が必要
となり、混練機が設備上必要である。しかし、混練機
は、注入固化の固化材のみを混練する場合には、固化材
の流動性が良いため簡素な構造とすることができるが、
混練固化の場合には固化材と廃棄物を混練するための混
練物の粘性は高く、混練性・混練後の混練物の排出性を
改善した構造とする必要がある。
【0020】従来は、注入固化と混練固化の混練機は個
別の用途にて設計・使用することが考えられてきたが、
設備構成上混練機を、注入固化用の固化材の混練機、混
練固化用の廃棄物と固化材の混練機とに共用し、同一混
練機を使用して各種廃棄物を同一設備で各廃棄物に合っ
た方法にて固化処理を行うことにより、設備の運用の合
理化・設備投資の合理化が計れる。
【0021】本発明では、所定量の廃棄物をドラム缶に
充填する廃棄物充填装置の後段に混練固化装置を設置
し、この混練固化装置に廃棄物計量装置、固化材計量装
置、添加水計量装置、これら装置により計量された廃棄
物、固化材及び添加水が投入される混練機を設け、廃棄
物充填装置により廃棄物を充填したドラム缶に固化材を
混練して充填する注入固化の機能と、所定量の廃棄物と
固化材を混練してドラム缶に充填する混練固化の機能を
合せ持つ構造とすることにより、各種廃棄物を同一設備
にて固化処理することが可能となる。
【0022】また、この際に、混練機の排出弁の開度
は、注入固化と混練固化とで変更する必要がある。これ
は、注入固化の場合には、固化材の粘性が低いこと、ま
た注入速度は固化材の廃棄物間隙への流入速度に合わせ
て調整する必要があるため、混練機排出弁の開度は絞る
必要があるからである。すなわち、注入固化では排出弁
の開度を開け過ぎると一度に固化材ペーストがドラム管
に充填されてドラム缶の上部の廃棄物を覆い、固化材と
置換されて排気される空気の排出が妨げられ、固化材の
充填が十分に行われない。一方、混練固化の場合には、
廃棄物の充填量を増やすため混練物の粘性が上昇し、混
練機の排出弁の開度は注入固化に比べて開ける必要があ
る。
【0023】本発明では、混練機の排出弁は、注入固化
時には開度を小さくし、混練固化時には開度を大きくす
るよう調整可能とすることにより、注入固化、混練固化
いずれの場合も最適の注入速度で固化材ペーストまたは
混練物が注入され、注入固化の場合は固化材ペーストの
充填が廃棄物の隅々まで十分に行なえ、混練固化の場合
は速やかに混練物を充填することができる。
【0024】以上により、多種類の放射性廃棄物を同一
設備にて柔軟に固化処理することができ、これにより各
種廃棄物毎に処理設備を設ける場合に比べて設備コスト
の低減、設置スペースの効率的な運用が可能となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。まず、本発明の第1の実施例を図1により説明す
る。
【0026】図1において、本実施例の固化処理設備
は、所定量の廃棄物をドラム缶1に充填する廃棄物充填
装置2と、廃棄物充填装置2の後段に設置された混練固
化装置3と、廃棄物充填装置2及び混練固化装置3の動
作を制御する制御装置4と、ドラム缶1を搬送するロー
ラコンベア5とを備えている。廃棄物充填装置2は、廃
棄物ホッパー10と、注入固化用の廃棄物を廃棄物ホッ
パー10に供給するコンベア等の移送装置11と、廃棄
物ホッパー10の出口に設けられた開閉弁12とで構成
されている。
【0027】混練固化装置3は、廃棄物ホッパー20、
混練固化用の廃棄物を廃棄物ホッパー20に供給するコ
ンベア等の移送装置21と、固化材サイロ22、固化材
サイロ22に固化材を供給する固化材供給ライン23
と、添加水供給ライン24と、廃棄物ホッパー20、固
化材サイロ22、添加水供給ライン24から廃棄物、固
化材及び添加水が投入され、それらを混練する混練機2
5と、廃棄物ホッパー20、固化材サイロ22、添加水
供給ライン24から混練機25への廃棄物、固化材及び
添加水の投入量を計量する廃棄物計量器26、固化材計
量器27、添加水計量器28と、廃棄物ホッパー20、
固化材サイロ22、廃棄物計量器26、固化材計量器2
7、添加水計量器28のそれぞれの出口に設けられた開
閉弁29,30,31,32,33、混練機25の出口
に設けられ開度が調整可能な排出弁34とで構成されて
いる。混練機25は混練タンク40と、混練タンク40
内に設置された撹拌羽根41と、撹拌羽根41を回転さ
せるモータ42とを有している。
【0028】制御装置4は、後述するごとく混練固化装
置3の処理が注入固化か混練固化かに応じて開閉弁29
〜33の開閉を切換えるとともに、注入固化処理では排
出弁34の開度を小さくし撹拌羽根41の回転数を大き
くする一方、混練固化処理では排出弁34の開度を大き
くし撹拌羽根41の回転数を小さくするように排出弁3
4及びモータ42を制御する。また、制御装置4は廃棄
物計量器26、固化材計量器27、添加水計量器28の
計量値を入力し、混練タンク25への投入量を制御する
とともに、必要に応じ計量値の情報を排出弁34の開度
の調整に使用する。
【0029】次に、本実施例の固化処理装置の動作を説
明する。ペレット等の廃棄物の注入固化の場合には、ま
ず廃棄物充填設備2の移送装置11にて廃棄物が廃棄物
ホッパー10に供給され、制御装置4にて開閉弁12を
開け、廃棄物ホッパー10からドラム缶1に所定量の廃
棄物を充填する。次いでドラム缶1は、ローラコンベア
5により混練機25の下まで移動する。このとき、開閉
弁30,32,33が制御装置4により順次開けられる
とともに、固化材供給ライン23にて固化材が固化材サ
イロ22に供給され、添加水供給ライン24にて添加水
が添加水計量器28に供給される。これにより、固化材
サイロ22から固化材計量器27より所定量の固化材が
計量されて混練機25へ投入されるとともに、添加水計
量器28から所定量の添加水が計量されて混練機25に
投入される。
【0030】混練機25へ投入された固化材と添加水は
所定の条件にて混練されてドラム缶1へ注入され、ドラ
ム缶中の廃棄物は固化される。この際に、モータ42の
回転数及び排出弁34の開度は注入固化用の混練に適合
するよう制御装置4により制御され、撹拌羽根41の回
転数は大きく、排出弁34の開度は小さく制御される。
【0031】上記制御装置4の設定は、処理対象廃棄物
の種類、廃棄物計量器26、固化材計量器27、添加水
計量器28の計量値等の情報ないしは、運転者の固化方
式の選択等により行われる。
【0032】一方、焼却灰やイオン交換樹脂等の廃棄物
の混練固化処理の場合には、廃棄物充填装置2は作動せ
ず、ドラム缶1へは廃棄物を充填せずに混練機25の下
まで移動し、セットされる。このとき、開閉弁30,3
2,33に加え開閉弁29,31が制御装置4により順
次開けられるとともに、移送装置21にて廃棄物が廃棄
物ホッパー20に供給されかつ固化材供給ライン23に
て固化材が固化材サイロ22に供給され、添加水供給ラ
イン24にて添加水が添加水計量器28に供給される。
これにより、添加水と固化材は上述と同様に混練機25
に所定量が投入される。また、焼却灰やイオン交換樹脂
等の廃棄物は、廃棄物ホッパー5から廃棄物計量器26
にて所定量が計量されて混練機25に投入され、均一に
混練される。このように所定の条件にて混練された廃棄
物と固化材は、ドラム缶1に充填されて固化される。こ
の際に、モータ42の回転数及び排出弁34の開度は混
練固化用の混練に適合するよう制御装置4により制御さ
れ、撹拌羽根41の回転数は小さく、排出弁34の開度
は大きく制御される。
【0033】上記制御装置4の設定も、処理対象廃棄物
の種類、廃棄物計量器26、固化材計量器27、添加水
計量器28の計量値等の情報ないしは、運転者の固化方
式の選択等により行われる。
【0034】注入固化されるか、混練固化されるかは廃
棄物の形状・種類等によって決める。ペレット等の所定
寸法以上の粒状物は注入固化により固化するのが合理的
であるが、混練方式にてペレットを廃棄物計量器26で
所定量計量して固化処理することも可能である。また、
混練固化処理するのは焼却灰、イオン交換樹脂、破砕粉
体等のように粒度の細かい廃棄物が適する。しかし、ペ
レットのように粒度の大きい廃棄物でも混練固化処理は
可能であり、各発電所の条件あるいは処分の条件等によ
り各種廃棄物に対して処理法を選択することが可能であ
る。
【0035】以上のように本実施例によれば、混練固化
装置3が注入固化の機能と混練固化の機能を合せ持ち、
その2つの機能を選択できるようにしたので、多種類の
廃棄物を同一設備にて処理することができ、このため個
々の廃棄物毎に処理設備を設置する場合に比べて設備コ
ストを低減できる。
【0036】さらに、あらかじめ測定して得られた廃棄
物の放射能濃度に基づき、最終固化体の表面積線量率、
放射能濃度が最終処分基準に適合するように廃棄物の充
填量を廃棄物計量器26にて計量し、この廃棄物量に合
わせて必要な固化材量、添加水量をそれぞれ固化材計量
器27、添加水計量器28にて計量を行なうことによ
り、固化体の物性等を制御することができる。
【0037】なお、以上の実施例では、注入固化と混練
固化とで同一の固化材サイロ22を使用したが、図1に
二点鎖線で示すように、固化材サイロ22及び固化材供
給ライン23は例えば注入固化用とし、これとは別に混
練固化用の固化材サイロ22A及び固化材供給ライン2
3Aを設けてもよい。この場合は、固化材サイロ22に
は注入固化用の固化材を供給し、固化材サイロ22Aに
は混練固化用の固化材を供給し、注入固化時には固化材
サイロ22より注入固化用の固化材を固化材計量器27
に供給し、混練固化時には固化材サイロ22Aより混練
固化用の固化材を固化材計量器27に供給する。これに
より、注入固化か混練固化かに応じて最適の固化材を選
択的に使用することができる。
【0038】本発明の第2の実施例を図2により説明す
る。図中、図1に示す部材と同等の部材には同じ符号を
付している。本実施例は、廃棄物の種類としてイオン交
換樹脂と粒状廃棄物を固化処理する場合のものでかつ前
処理の機能を付加したものである。
【0039】図2において、本実施例の固化処理設備3
Aは、図1に示す構成に加え、廃棄物ホッパー20の前
段に設けられた脱水機40と、脱水機40にスラリー状
のイオン交換樹脂を供給する移送配管41と、破砕装置
42と、破砕装置42に粒状廃棄物を供給するコンベア
等の移送装置43と、破砕装置42で破砕された廃棄物
を受ける廃棄物ホッパー44と、廃棄物ホッパー44か
ら混練機25に投入される廃棄物量を計量する廃棄物計
量器45と、脱水機40、破砕装置42、廃棄物ホッパ
ー44及び廃棄物計量器45のそれぞれの出口に設けら
れた開閉弁46,47,48,49とを備えている。
【0040】イオン交換樹脂の廃棄物を混練固化する場
合は、移送配管41にてイオン交換樹脂の廃棄物がスラ
リー状にて脱水機40へ移送され、同伴水を除去した後
に制御装置4Aにより開閉弁46を開け、廃棄物ホッパ
ー20に供給される。次いで、制御装置4Aにより開閉
弁29,31が順次開けられ、廃棄物ホッパー20に供
給された廃棄物は廃棄物計量器26にて所定量を計量し
て混練機25に投入される。一方、前述のように固化材
供給ライン23及び固化材サイロ22から固化材計量器
27より所定量の固化材が計量されて混練機25へ投入
されるとともに、添加水供給ライン24及び添加水計量
器28から所定量の添加水が計量されて混練機25に投
入され、廃棄物計量器26より投入された廃棄物は固化
材と混練されて固化される。
【0041】また、粒状廃棄物を混練固化する場合は、
コンベア等の移送装置43により粒状廃棄物が破砕装置
42へ移送され、破砕された後に制御装置4Aにより開
閉弁47を開け、破砕装置42で細かい粒状に破砕され
た廃棄物は廃棄物ホッパー44に供給される。次いで、
制御装置4Aにより開閉弁48,49が順次開けられ、
廃棄物ホッパー44に供給された廃棄物は所定量を廃棄
物計量器45で計量して混練機25へ投入されて、同様
に固化材と混練されて固化される。
【0042】ここで、廃棄物は単独でなくても所定の廃
棄物割合で混合して固化しても良い。これらの廃棄物の
前処理・供給系は、処理対象の廃棄物の数、条件等によ
り任意に選定設置すれば良い。
【0043】本実施例によれば、イオン交換樹脂の効率
的な固化処理が可能となるとともに、粒状廃棄物を破砕
する機能があるので、粒状廃棄物の混練固化の信頼性が
向上する効果がある。
【0044】本発明の第3及び第4の実施例を図3及び
図4により説明する。これら実施例は図1に示す廃棄物
充填装置でペレット以外の廃棄物をドラム缶に充填する
ものである。図3において、この実施例ではプレス等に
て圧縮減容した圧縮減容体50をモノレール51及び掴
み装置52にてドラム缶1へ所定量充填する。圧縮減容
体50を充填したドラム缶1は図1に示す実施例と同様
に混練固化装置3の混練機25の下まで移動し、固化材
を注入して固化される。
【0045】また、図4ににおいて、この実施例では廃
棄物を溶融して一体化したインゴット53をドラム缶充
填装置54にてドラム缶1へ充填し、その後同様に固化
材を注入して廃棄物は固化される。
【0046】本実施例によれば、圧縮減容体及び溶融イ
ンゴットの注入固化を行なうことができる。
【0047】本発明の第5の実施例を図5により説明す
る。本実施例も図1に示す廃棄物充填装置の他の例を示
すものである。雑固体廃棄物等は、現在ビニール袋等に
入れられドラム缶55に充填されて保管されているが、
処分に当っては廃棄物を収納しているビニール袋等を分
別除去してドラム缶に再充填する必要がある。これは、
固化材が廃棄物間に十分充填されるようにする必要があ
るためである。本実施例では、雑固体廃棄物の充填され
たドラム缶55は分別再充填設備56に送られ、ここで
ビニール袋を破って中の廃棄物を出し、振動分離等によ
りビニール袋を除去し廃棄物のみを分別収集して固化材
が充填できるような状態でドラム缶1に再充填し、次い
で図1に示す混練固化装置3の混練機25の下まで移動
し、固化材を注入して固化される。
【0048】本実施例によれば、現在ドラム缶に入れて
保管している雑固体廃棄物を注入固化することができ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、多種類の廃棄物を一つ
の設備で固化処理することが可能となるので、個々の廃
棄物毎に処理設備を設置する場合に比べて設備コストを
低減することができる。また、ドラム缶当りの廃棄物充
填量を処理対象廃棄物の性状(放射能濃度、粒径等)に
応じて調整することにより、処分基準に適合した固化体
を製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による放射性廃棄物の固
化処理設備の全体構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第2の実施例による放射性廃棄物の固
化処理設備における混練固化装置の概略図である。
【図3】本発明の第3の実施例による放射性廃棄物の固
化処理設備における廃棄物充填装置の概略図である。
【図4】本発明の第4の実施例による放射性廃棄物の固
化処理設備における廃棄物充填装置の概略図である。
【図5】本発明の第5の実施例による放射性廃棄物の固
化処理設備における廃棄物充填装置の概略図である。
【符号の説明】
1 ドラム缶 2 廃棄物充填装置 3 混練固化装置 4 制御装置 20 廃棄物ホッパー 22 固化材サイロ 22A 固化材サイロ 25 混練機 26 廃棄物計量器 27 固化材計量器 28 添加水計量器 34 排出弁 40 混練タンク 41 攪拌羽根 42 モータ 50 圧縮減容体 53 インゴット

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性廃棄物の固化処理設備において、
    所定量の廃棄物をドラム缶に充填する廃棄物充填装置
    と、前記廃棄物充填装置の後段に設置された混練固化装
    置とを備え、前記混練固化装置は、廃棄物計量装置、固
    化材計量装置、添加水計量装置、これら装置により計量
    された廃棄物、固化材及び添加水が投入される混練機、
    この混練機の出口に設けられた排出弁を有し、前記廃棄
    物充填装置により廃棄物を充填したドラム缶に固化材を
    混練して充填する注入固化の機能と、所定量の廃棄物と
    固化材を混練してドラム缶に充填する混練固化の機能を
    合せ持つとともに、前記排出弁は、注入固化時には開度
    を小さくし、混練固化時には開度を大きくするよう調整
    可能であることを特徴とする固化処理設備。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の放射性廃棄物の固化処理
    設備において、前記混練固化装置が、注入固化用の固化
    材を収納した第1の固化材サイロと混練固化用の固化材
    を収納した第2の固化材サイロとをさらに有し、注入固
    化時には前記第1の固化材サイロより注入固化用の固化
    材を前記固化材計量装置に供給し、混練固化時には前記
    第2の固化材サイロより混練固化用の固化材を前記固化
    材計量装置に供給することを特徴とする固化処理設備。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の放射性廃棄物の固化処理
    設備において、前記混練機は混練タンクと、前記混練タ
    ンク内に設置された撹拌羽根と、前記撹拌羽根を回転さ
    せる駆動装置とを有し、前記駆動装置は注入固化時には
    前記撹拌羽根の回転数を大きくし、混練固化時には前記
    撹拌羽根の回転数を小さくするように制御可能であるこ
    とを特徴とする固化処理設備。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の放射性廃棄物の固化処理
    設備において、前記廃棄物充填装置が廃棄物としてペレ
    ットをドラム缶に充填する装置であることを特徴とする
    固化処理設備。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の放射性廃棄物の固化処理
    設備において、前記廃棄物充填装置が廃棄物として雑固
    体廃棄物圧縮減容体をドラム缶に充填する装置であるこ
    とを特徴とする固化処理設備。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の放射性廃棄物の固化処理
    設備において、前記廃棄物充填装置が廃棄物として雑固
    体廃棄物インゴットをドラム缶に充填する装置であるこ
    とを特徴とする固化処理設備。
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