JP4411836B2 - 車輌用制動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車輌の制動制御装置に係り、更に詳細には車輌の実際の減速度が目標減速度になるよう制動力を制御する制動制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌の制動制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、前方障害物との接触回避等のために各車輪の制動圧を所定のデューティ比にて自動的に増圧すると共に、車輌の目標減速度と実際の減速度との差に基づき実際の減速度が目標減速度になるよう制動圧をフィードバック制御する制動制御装置であって、目標減速度と実際の減速度との差が所定値以内(不感帯領域)になったときには増減圧のデューティ比を小さくすると共に不感帯領域の幅を狭め、これによりフィードバック制御の精度を高めるよう構成された制動制御装置が従来より知られている。
【0003】
尚下記の特許文献2には、車輌の目標減速度と実際の減速度との差に基づき車輌の減速度をフィードバック制御する制動制御装置が記載されている。
【特許文献1】
特開平5−310108号公報
【特許文献2】
特開平10−109627号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如き従来の制動制御装置に於いては、前方障害物との接触回避等のために各車輪の制動圧を増圧する自動制動の開始時には目標減速度と実際の減速度との偏差が大きくなるため、自動制動の開始と共に高いフィードバック制御量が発生し、そのため実際の減速度が急激に高くなることに起因して乗員が違和感を感じたり、目標減速度と実際の減速度との差が不感帯領域内になる前の段階、即ち増減圧のデューティ比が小さくされる前の段階に於いて制御のオーバーシュートが発生し易いという問題がある。
【0005】
かかる問題の発生を回避すべく自動制動の開始時に於ける目標減速度の大きさを制限したり目標減速度の増加率を制限することが考えられる。この場合目標減速度の大きさや増加率の制限が厳しく設定されると、実際の減速度が急激に高くなることや制御のオーバーシュート発生の虞れを低減することができるが、目標減速度が高いにも拘わらず実際の減速度が低く抑えられるので、前方障害物との接触回避等の目的を効果的に達成することができなくなる。逆に目標減速度の大きさや増加率の制限が緩く設定されると、車輌を効果的に減速させて前方障害物との接触回避等の目的を効果的に達成することができるが、実際の減速度が急激に高くなることや制御のオーバーシュート発生の虞れを低減することができなくなる。
【0006】
本発明は、車輌の実際の減速度が目標減速度になるよう目標減速度と実際の減速度との偏差に基づき制動力を制御するよう構成された従来の制動制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、目標減速度の変化率の制限を適宜に変更することにより、減速度が急激に高くなることに起因して乗員が違和感を感じたり制御のオーバーシュートが発生することを防止しつつ、実際の減速度をできるだけ早期に且つできるだけスムーズに目標減速度にし車輌をできるだけ効果的に減速させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち前方障害物に対する自車の相対速度及び相対距離に基づき車輌の目標減速度を決定し、車輌の実際の減速度が目標減速度になるよう目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御を行う車輌用制動制御装置に於いて、目標減速度の増加率を制限する増加率制限手段を有し、前記増加率制限手段は増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が制限変更基準値以内になったときには、それ以降の目標減速度の増加率の制限を厳しくして前記制動力の制御を行い、増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が前記制限変更基準値よりも小さい制限解除基準値以内になったときには、それ以降の目標減速度の増加率の制限を解除して前記制動力の制御を行うことを特徴とする車輌用制動制御装置、又は請求項3の構成、即ち前方障害物に対する自車の相対速度及び相対距離に基づき車輌の目標減速度を決定し、車輌の実際の減速度が目標減速度になるよう目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御を行う車輌用制動制御装置に於いて、目標減速度の増加率を制限する増加率制限手段を有し、前記増加率制限手段は、前記制動力の制御が開始されると、目標減速度の増加率を第一の増加率制限勾配以内に制限し、増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が前記制限変更基準値以下になったときには、それ以降の目標減速度の増加率を前記第一の増加率制限勾配よりも小さい第二の増加率制限勾配以内に制限することを特徴とする車輌用制動制御装置によって達成される。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、相対速度が大きく若しくは相対距離が小さいときには、相対速度が小さく若しくは相対距離が大きいときに比して、前記制動力の制御のゲインを高くするよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、少なくとも前記第一の増加率制限勾配は、目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御が開始される際の目標減速度が高いほど大きくなるよう、前記制動力の制御が開始される際の目標減速度に応じて可変設定されるよう構成される(請求項4の構成)。
【0010】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1の構成によれば、前方障害物に対する自車の相対速度及び相対距離に基づき車輌の目標減速度が決定され、車輌の実際の減速度が目標減速度になるよう目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御が行われる車輌用制動制御装置に於いて、制動力の制御に於ける目標減速度の増加率が制限されるので、減速制御の開始時に目標減速度と実際の減速度との偏差が急激に増大することを防止することができると共に、減速制御により増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が制限変更基準値以下になったときには、それ以降の制動力の制御に於ける目標減速度の増加率の制限が厳しくされるので、増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差を徐々に本来の目標減速度と実際の減速度との偏差に近づけることができ、これにより制動力制御の開始時に減速度が急激に高くなることに起因して乗員が違和感を感じたり制御のオーバーシュートが発生することを効果的に防止することができる。
【0011】
また上記請求項1の構成によれば、増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が制限変更基準値よりも小さい制限解除基準値以下になったときには、それ以降の制動力の制御に於ける目標減速度の増加率の制限が解除されるので、実際の減速度がオーバーシュートを生じることなくスムーズに本来の目標減速度になるよう制動力を制御することができる。
【0012】
また上記請求項2の構成によれば、相対速度が大きく若しくは相対距離が小さいときには、相対速度が小さく若しくは相対距離が大きいときに比して、目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御のゲインが高くされるので、相対速度が大きく若しくは相対距離が小さい状況に於いて、目標減速度の変化率が制限され目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御量が低減されることに起因して、相対速度が大きく若しくは相対距離が小さい状況に於いて車輌の減速度が効果的に低減されなくなる虞れを低減しつつ、制動力制御の開始時に減速度が急激に高くなることに起因して乗員が違和感を感じたり制御のオーバーシュートが発生することを効果的に防止することができる。
また上記請求項3の構成によれば、目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御が開始されると、目標減速度の増加率を第一の増加率制限勾配にて制限し、増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が制限変更基準値以下になったときには、それ以降の目標減速度の増加率の制限を第一の増加率制限勾配よりも小さい第二の増加率制限勾配にて確実に厳しくすることができる。
また上記請求項4の構成によれば、第一の増加率制限勾配が一定である場合に比して、実際の減速度が目標減速度に対しオーバーシュートしたり乗員が違和感を感じたりすることを効果的に防止しつつ、前方障害物に対し安全走行に必要な相対距離及び相対速度を確保するために必要な減速度に応じて実際の減速度の増加を適正に制御することができる。
【0015】
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4の構成に於いて、第一の増加率制限勾配は制動力の制御が開始される際の目標減速度に応じて可変設定され、第二の増加率制限勾配は増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が制限変更基準値以下になったときの目標減速度が高いほど大きくなるよう、偏差が制限変更基準値以下になったときの目標減速度に応じて可変設定されるよう構成される(好ましい態様1)。
【0016】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の何れか一つの構成に於いて、前方障害物に対する自車の相対速度及び相対距離に基づき車輌の減速の必要性を判定し、減速の必要があるときに前方障害物に対する自車の相対速度及び相対距離に基づき車輌の目標減速度を決定するよう構成される(好ましい態様2)。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施の形態(以下単に実施形態という)について詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明による車輌用制動制御装置の一つの好ましい実施形態を示す概略構成図である。
【0019】
図1に於て、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌の駆動輪である左右の後輪を示している。従動輪であり操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは図1には示されていないが運転者によるステアリングホイールの転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式のパワーステアリング装置によりタイロッドを介して操舵される。
【0020】
各車輪の制動力は制動装置20の油圧回路22によりホイールシリンダ24FR、24FL、24RR、24RLの制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路22はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル26の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ28により制御され、また必要に応じて後に詳細に説明する如く電子制御装置30により制御される。
【0021】
車輌12には例えばレーザ光や電波を利用して先行車輌の如き前方障害物までの距離Lre及び前方障害物に対する自車の相対速度Vreを検出するレーダーセンサ34が設けられ、また車輌の前後加速度Gxを検出する加速度センサ36及び車速Vを検出する車速センサ38が設けられている。各ホイールシリンダ24FR〜24RLにはその圧力Pbi(i=fl、fr、rl、rr)を各車輪の制動圧として検出する圧力センサ40FR〜40RLが設けられている。
【0022】
図示の如く、レーダーセンサ34により検出された前方障害物までの相対距離Lre及び前方障害物に対する相対速度Vreを示す信号、加速度センサ36により検出された車輌の加速度Gxを示す信号、車速センサ38により検出された車速Vを示す信号、圧力センサ40FR〜40RLにより検出された各車輪の制動圧Pbiを示す信号は電子制御装置30に入力される。尚図には詳細に示されていないが、電子制御装置30は例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。
【0023】
電子制御装置30は、図2に示されたフローチャートに従い、レーダーセンサ34により検出された前方障害物までの相対距離Lre及び前方障害物に対する自車の相対速度Vreに基づき前方障害物に対し安全な相対距離及び相対速度を確保するために自動制動による減速の必要性があるか否かを判定し、減速の必要性があると判定されたときには相対距離Lre及び相対速度Vreに基づき車輌の目標減速度Gxbtを演算し、目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxb(=−Gx)との偏差に基づき各車輪の目標制動圧Pbtiを演算し、各車輪の制動圧Pbiが目標制動圧Pbtiになるよう制動装置20の油圧回路22を制御することにより、車輌の減速度Gxbが目標減速度Gxbtになるよう車輌を自動制動により減速させる。
【0024】
また電子制御装置30は、減速の必要性があると判定されたときには、目標減速度Gxbtが大きく変化しないようその増加率を第一の制限勾配以下に制限し、自動制動による減速により目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxbとの偏差が制限変更基準値A(正の定数)以下になると、目標減速度Gxbtの増加率を第一の制限勾配よりも小さい第二の制限勾配以下に制限する。
【0025】
更に電子制御装置30は、目標減速度Gxbtの増加率を第二の制限勾配以下に制限している状況に於いて、目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxbとの偏差が制限解除基準値B(制限変更基準値Aよりも小さい正の定数)以下になると、第二の制限勾配による目標減速度Gxbtの増加率の制限を解除する。
【0026】
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の実施形態に於ける自動制動による減速制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0027】
まずステップ10に於いてはレーダーセンサ34により検出された前方障害物までの相対距離Lre及び前方障害物に対する相対速度Vreを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては相対距離Lre及び相対速度Vreに基づき自動制動による減速が必要であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ30に於いてフラグFが0にリセットされた後ステップ10へ戻り、肯定判別が行われたときにはステップ40へ進む。
【0028】
この場合、自動制動による減速が必要であるか否かの判別は当技術分野に於いて公知の任意の態様にて行われてよく、例えばレーダーセンサ34により自車の前方に先行車輌が検出された場合に於いて、先行車輌に対する自車の相対速度Vreが大きいほど小さい基準値Loが演算され、先行車輌までの距離Lreが基準値Lo以下であるときに自動制動による減速が必要であると判定されてよい。
【0029】
ステップ40に於いてはαを正の係数として相対距離Lre及び相対速度Vreに基づき下記の式1に従って車輌の目標減速度Gxbtが演算され、ステップ50に於いては減速制御の開始時であり、後述の目標減速度の増加制限量R1等の演算が未だであるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ60へ進む。
Gxbt=α(Lre/Vre) …(1)
【0030】
ステップ60に於いては目標減速度Gxbtが高いほど大きくなるよう、目標減速度Gxbtに応じて目標減速度の増加制限量R1及びR2(R1>R2を満たす正の値)が演算されると共に、車速Vが高く相対距離Lreが小さいほど大きくなるよう車速V及び相対距離Lreに応じてフィードバックゲインβ(正の係数)が演算される。
【0031】
ステップ70に於いてはフラグFが1であるか否かの判別、即ち後述のステップ100に於いて車輌の目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxbとの偏差が基準値A(正の定数)以下であると既に判定されたか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ120へ進み、否定判別が行われたときにはステップ80へ進む。
【0032】
ステップ80に於いては前回の車輌の目標減速度GxbtをGxbtfとして、車輌の目標減速度Gxbtとその前回値Gxbtfとの偏差が増加制限量R1よりも大きいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ100へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ90に於いて車輌の目標減速度GxbtがGxbtf+R1(増加率が制限された値)に設定される。
【0033】
ステップ100に於いては上述の如く目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxbとの偏差が制限変更基準値A以下であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ160へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ110に於いてフラグFが1にセットされた後ステップ160へ進む。
【0034】
ステップ120に於いては車輌の目標減速度Gxbtとその前回値Gxbtfとの偏差が増加制限量R2(R1よりも小さい正の定数)よりも大きいか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ140へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ130に於いて車輌の目標減速度GxbtがGxbtf+R2(増加率が制限された値)に設定される。
【0035】
ステップ140に於いては車輌の目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxbとの偏差が制限解除基準値B(制限変更基準値Aよりも小さい正の定数)以下であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ160へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ150に於いてフラグFが0にリセットされた後ステップ160へ進む。
【0036】
ステップ160に於いては目標減速度Gxbt及び実減速度Gxbに基づき下記の式2に従って車輌全体の目標増減制動圧ΔPbtが演算され、ステップ170に於いては各車輪の係数Kiと車輌全体の目標増減制動圧ΔPbtとの積として各車輪の目標増減制動圧ΔPbti(i=fl、fr、rl、rr)が演算されると共に、下記の式3に従って各車輪の目標制動圧Pbtiが演算され、ステップ180に於いては各車輪の制動圧Pbiが目標制動圧Pbti(i=fl、fr、rl、rr)になるよう制動装置20が制御され、これにより実減速度Gxbが目標減速度Gxbtになるよう車輌が自動制動により減速される。
ΔPbt=β(Gxbt−Gxb) …(2)
Pbti=Pbi+ΔPbti …(3)
【0037】
かくして図示の実施形態によれば、ステップ20に於いて自動制動による減速が必要であるか否かの判別が行われ、自動制動による減速が必要であると判定されたときには、ステップ40に於いて相対距離Lre及び相対速度Vreに基づき車輌の目標減速度Gxbtが演算され、ステップ160に於いて車輌全体の目標増減制動圧ΔPbtが演算され、ステップ170に於いて車輌全体の目標増減制動圧ΔPbtに基づき各車輪の目標制動圧Pbtiが演算され、ステップ180に於いて各車輪の制動圧Pbiが目標制動圧Pbtiになるよう制御されることによって減速度Gxbが目標減速度Gxbtになるよう車輌が自動制動により減速され、これにより先行車輌の如き前方障害物に対し安全走行に必要な相対距離及び相対速度が確保される。
【0038】
また図示の実施形態によれば、自動制動による減速開始時より増加量が制限された目標減速度Gxbtと減速度Gxbとの偏差が制限変更基準値A以下になるまで、ステップ80〜110に於いて目標減速度Gxbtの増加量が制限量R1に制限されることにより、図2に示されたフローチャートのサイクルタイムをΔTとすると、目標減速度Gxbtの増加率が制限量R1に対応する第一の制限勾配R1/ΔT以下に制限され、また増加量が制限された目標減速度Gxbtと減速度Gxbとの偏差が制限変更基準値A以下になると、ステップ120〜150に於いて目標減速度Gxbtの増加量が制限量R1よりも小さい制限量R2に制限されることにより、目標減速度Gxbtの増加率が第一の制限勾配R1/ΔTよりも小さい第二の制限勾配R2/ΔT以下に制限される。
【0039】
従って減速制御の開始時に目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxbとの偏差が急激に増大することを防止することができると共に、増加量が制限量R1にて制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が制限変更基準値A以下になったときには、それ以降の目標減速度の増加量の制限が厳しくされるので、増加量の制限が変更されない場合に比して、増加量が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差を徐々に本来の目標減速度と実際の減速度との偏差に近づけることができ、これにより減速制御の開始時に減速度が急激に高くなることに起因して乗員が違和感を感じることを防止しつつ制御のオーバーシュートが発生することを効果的に防止し、実際の減速度がスムーズに目標減速度になるよう制動力を制御することができる。
【0040】
例えば図3は減速開始時に於ける車輌の目標減速度Gxbtが高い場合について、増加率が制限された目標減速度Gxbt及び増加率が制限されない目標減速度Gxbtの変化の例を示している。尚図3に於いて、細い破線は変化率が制限されない本来の目標減速度Gxbtを示し、細い一点鎖線は増加率が第一の制限勾配R1/ΔT以下に制限された目標減速度Gxbtを示し、細い二点鎖線は増加率が第二の制限勾配R2/ΔT以下に制限された目標減速度Gxbtを示し、太い実線は実際の減速度Gxbを示している。また図3に於いて、時点t1は自動制動による減速が必要であると判定された時点を示し、時点t2は増加量が制限された目標減速度Gxbtと減速度Gxbとの偏差が制限変更基準値A以下になった時点を示し、時点t3は増加量が制限された目標減速度Gxbtと減速度Gxbとの偏差が制限解除基準値B以下になった時点を示している。
【0041】
図3に示されている如く、図示の実施形態によれば、減速制御の開始時に実際の減速度Gxbが急激に増大することを防止し、実際の減速度Gxbの急激な増大に起因して乗員が違和感を感じることを防止することができ、また時点t2以降に於いては実際の減速度Gxbの増大が穏やかになることにより、時点t2以降に於いて実際の減速度Gxbが目標減速度Gxbtに対しオーバーシュートすることを効果的に防止することができる。
【0042】
これに対し太い破線は目標減速度の増加率が制限されない場合の実際の減速度Gxbの変化を示しており、この場合には実際の減速度Gxbが急激に増大することに起因して実際の減速度Gxbが目標減速度Gxbtに対しオーバーシュートしたり防止乗員が違和感を感じたりし易い。また太い一点鎖線は目標減速度Gxbtと減速度Gxbとの偏差が基準値A以下になった時点に於いて増加率の制限が解除される場合の実際の減速度Gxbを示しており、この場合には実際の減速度Gxbが目標減速度Gxbtになった後にオーバーシュートが発生し易く、そのため実際の減速度Gxbをスムーズに目標減速度Gxbtに収束させることが困難である。
【0043】
特に図示の実施形態によれば、目標減速度の増加制限量R1及びR2はステップ60に於いて減速制御が開始される際の目標減速度Gxbtが高いほど大きくなるよう目標減速度Gxbtに応じて可変設定されるので、これらの制限量が一定である場合に比して、実際の減速度Gxbが目標減速度Gxbtに対しオーバーシュートしたり乗員が違和感を感じたりすることを効果的に防止しつつ、前方障害物に対し安全走行に必要な相対距離及び相対速度を確保するために必要な減速度に応じて実際の減速度Gxbの増加を適正に制御することができる。
【0044】
例えば図4は減速開始時に於ける車輌の目標減速度Gxbtが低い場合について、変化率が制限された目標減速度Gxbt及び変化率が制限されない目標減速度Gxbtの変化の例を示す図3と同様の図である。
【0045】
図3と図4との比較より解る如く、減速開始時に於ける車輌の目標減速度Gxbtが低い場合には、増加率が制限された目標減速度Gxbtの増大を穏やかにすることができ、これにより増加制限量R1及びR2が一定である場合に比して、実際の減速度Gxbをスムーズに目標減速度Gxbtに収束させることができる。
【0046】
また図示の実施形態によれば、ステップ60に於いてフィードバックゲインβは車速Vが高く相対距離Lreが小さいほど大きくなるよう車速V及び相対距離Lreに応じて可変設定されるので、車速が高く若しくは前方障害物に対する相対距離が小さいほど、換言すれば、自車が高い減速度にて減速される必要性が高いほど、目標減速度Gxbtと実際の減速度Gxbとの偏差に対する制動力の比を高くし、これにより制動による車輌の減速効果を高くすることができる。
【0047】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0048】
例えば上述の実施形態に於いては、目標減速度の増加制限量R1及びR2は減速制御が開始される際の目標減速度Gxbtが高いほど大きくなるよう目標減速度Gxbtに応じて可変設定されるようになっているが、増加制限量R1及びR2の少なくとも一方は定数であってもよく、またその時々の目標減速度Gxbtに応じて可変設定されてもよく、またフィードバックゲインβと同様車速Vが高いほど大きくなるよう車速Vにも応じて可変設定されるよう修正されてもよく、更に増加制限量R2は増加率が制限された目標減速度Gxbtと減速度Gxbとの偏差が基準値A以下になった時点に於ける目標減速度Gxbtが高いほど大きくなるよう該時点の目標減速度Gxbtに応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
【0049】
また上述の実施形態に於いては、制限変更基準値A及び制限解除基準値Bは定数であるが、これらの基準値も例えば目標減速度Gxbtが高いほど大きくなり若しくは車速Vが高いほど大きくなるよう目標減速度Gxbt若しくは車速Vに応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
【0050】
また上述の実施形態に於いては、目標減速度Gxbtの増加率はまず第一の制限勾配R1/ΔTにて制限され、増加率が制限された目標減速度Gxbtと減速度Gxbとの偏差が制限変更基準値A以下になると、それ以降第二の制限勾配R2/ΔTにて制限されることにより、二段階にて制限されるようになっているが、目標減速度Gxbtの増加率は三段階以上にて制限されるよう修正されてもよい。
【0051】
また上述の実施形態に於いては、車輌の実際の減速度Gxbは加速度センサ36により検出される車輌の前後加速度Gxに基づいて求められるようになっているが、車輌の実際の減速度Gxbは車速センサ38により検出される車速Vの微分値に基づいて求められてもよく、また図には示されていない車輪速度センサの検出値に基づいて演算されてもよい。
【0052】
また上述の実施形態に於いては、レーダーセンサ34により検出された前方障害物までの相対距離Lre及び前方障害物に対する相対速度Vreに基づき自動制動による減速が必要であるか否かの判別が行われ、自動制動による減速が必要であると判定されたときには相対距離Lre及び相対速度Vreに基づき前方障害物に対し安全な相対距離及び相対速度を確保するための車輌の目標減速度Gxbtが演算され、車輌の目標減速度Gxbtに基づき自動制動による減速が行われるようになっているが、前方障害物に対し安全な相対距離及び相対速度を確保するための自動制動による目標減速度Gxbtは当技術分野に於いて公知の任意の態様にて演算されてよい。
【0053】
更に上述の実施形態に於いては、目標減速度Gxbtに対応する車輌全体の目標増減制動圧ΔPbtが演算され、車輌全体の目標増減制動圧ΔPbtに基づき各車輪の目標増減制動圧ΔPbtiが演算され、目標増減制動圧ΔPbtiに基づき各車輪の目標制動圧Pbtiが演算され、各車輪の制動圧Pbiが目標制動圧Pbtiになるよう制動装置20が制御され、これにより実減速度Gxbが目標減速度Gxbtになるよう車輌が自動的に制動されるようになっているが、実減速度Gxbが目標減速度Gxbtになるよう自動的に制動が行われる限り、制動力の制御自体は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて実行されてよく、例えば各車輪の目標増減制動圧ΔPbtiに応じて各車輪の増減圧制御弁の目標デューティ比が演算され、目標デューティ比に基づき各車輪の増減圧制御弁が制御されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輌用制動制御装置の一つの好ましい実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図示の実施形態に於ける自動制動による減速制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】減速開始時に於ける車輌の目標減速度Gxbtが高い場合について、増加率が制限された目標減速度Gxbt及び増加率が制限されない目標減速度Gxbtの変化の例を示すグラフである。
【図4】減速開始時に於ける車輌の目標減速度Gxbtが低い場合について、増加率が制限された目標減速度Gxbt及び増加率が制限されない目標減速度Gxbtの変化の例を示すグラフである。
【符号の説明】
20…制動装置
26…ブレーキペダル
30…電子制御装置
34…レーダーセンサ
36…加速度センサ
38…車速センサ
40FR〜40RL…圧力センサ
Claims (4)
- 前方障害物に対する自車の相対速度及び相対距離に基づき車輌の目標減速度を決定し、車輌の実際の減速度が目標減速度になるよう目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御を行う車輌用制動制御装置に於いて、目標減速度の増加率を制限する増加率制限手段を有し、前記増加率制限手段は増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が制限変更基準値以内になったときには、それ以降の目標減速度の増加率の制限を厳しくして前記制動力の制御を行い、増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が前記制限変更基準値よりも小さい制限解除基準値以内になったときには、それ以降の目標減速度の増加率の制限を解除して前記制動力の制御を行うことを特徴とする車輌用制動制御装置。
- 相対速度が大きく若しくは相対距離が小さいときには、相対速度が小さく若しくは相対距離が大きいときに比して、前記制動力の制御のゲインを高くすることを特徴とする請求項1に記載の車輌用制動制御装置。
- 前方障害物に対する自車の相対速度及び相対距離に基づき車輌の目標減速度を決定し、車輌の実際の減速度が目標減速度になるよう目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御を行う車輌用制動制御装置に於いて、目標減速度の増加率を制限する増加率制限手段を有し、前記増加率制限手段は、前記制動力の制御が開始されると、目標減速度の増加率を第一の増加率制限勾配以内に制限し、増加率が制限された目標減速度と実際の減速度との偏差が前記制限変更基準値以下になったときには、それ以降の目標減速度の増加率を前記第一の増加率制限勾配よりも小さい第二の増加率制限勾配以内に制限することを特徴とする車輌用制動制御装置。
- 少なくとも前記第一の増加率制限勾配は、目標減速度及び実際の減速度に基づく制動力の制御が開始される際の目標減速度が高いほど大きくなるよう、前記制動力の制御が開始される際の目標減速度に応じて可変設定されることを特徴とする請求項3に記載の車輌用制動制御装置。
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