JP4409665B2 - 流体供給穴付きエンドミル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は流体供給穴付きエンドミルに係り、特に、流体としてエアを供給するドライ加工においても良好な冷却作用が得られる流体供給穴付きエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) 軸心に対して対称的に形成された一対の第1ギャッシュに沿って軸心付近まで設けられた一対の長底刃と、(b) 軸心まわりにおいて前記一対の長底刃から90°の位置に、その軸心に対して対称的に外周部から前記第1ギャッシュに達するように形成された第2ギャッシュに沿って設けられた一対の短底刃とを有する、4枚不等底刃のエンドミルが知られている。一方、潤滑油剤やエア等の流体を切削部位まで供給する流体供給穴付きのエンドミルが、例えば特開昭61−25709号公報等に記載されているが、このような流体供給穴付きのエンドミルによれば、外部からの流体供給が難しいポケット穴加工、溝加工などの切削性能(加工能率)や工具寿命が向上する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年潤滑油剤の処理などの問題から、流体としてエアを用いて切削加工を行うドライ加工が望まれているが、潤滑油剤に比較して冷却性能が低いため、従来の2枚刃の流体供給穴付きエンドミルにおいてはドライ加工の適用範囲が狭く、必ずしも十分に満足できなかった。
【0004】
一方、4枚不等底刃のエンドミルに4本の流体供給穴を設けることは、強度上或いは製造上の制約などにより困難であった。特に、外周刃が軸心まわりに捩じれたねじれ刃で、摩耗した底刃を研削して再使用する場合には、流体供給穴もねじれ刃と同じリードで捩じれたねじれ穴にする必要があるため、比較的小径のエンドミルにおいては、強度上や製造上の都合で3本以上の流体供給穴を設けることが難しい。
【0005】
これに対し、例えば一対の長底刃の逃げ面だけに流体供給穴を開口させることが考えられるが、その逃げ面から第2ギャッシュを経て流体が供給される短底刃については良好な冷却作用が得られるものの、長底刃については流体が十分に供給されないため、必ずしも十分な切削性能、工具寿命の向上効果が得られない。一対の短底刃の逃げ面に流体供給穴を開口させた場合も同様である。
【0006】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、4枚不等底刃のエンドミルにおいて、2本の流体供給穴からエアを供給して切削加工を行う場合でも良好な冷却作用が得られて優れた切削性能、工具寿命が得られるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 軸心に対して対称的に形成された一対の第1ギャッシュに沿って軸心付近まで設けられた一対の長底刃と、(b) 軸心まわりにおいて前記一対の長底刃から90°の位置に、その軸心に対して対称的に外周部から前記第1ギャッシュに達するように形成された第2ギャッシュに沿って設けられた一対の短底刃と、を有する4枚不等底刃のエンドミルにおいて、(c) 前記一対の長底刃の逃げ面に開口する一対の開口部を有して、前記エンドミルを縦通して設けられた流体供給穴と、(d) 軸心側の端部が互いに交わっている前記第1ギャッシュおよび第2ギャッシュの連通面積を大きくするとともに、それ等の第1ギャッシュおよび第2ギャッシュの交差部分と前記流体供給穴の開口部とを接続するように設けられた一対の連通溝と、を有することを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
本発明の流体供給穴付きエンドミルにおいては、一対の長底刃の逃げ面に開口するように流体供給穴が設けられているとともに、軸心側の端部が互いに交わっている第1ギャッシュおよび第2ギャッシュの連通面積を大きくするように一対の連通溝が設けられ、両ギャッシュ間で流体が容易に流通できるようになっているため、流体供給穴の一対の開口部から吐出される流体が4枚の不等底刃の総てに良好に供給されるようになり、流体による冷却作用等で切削性能(加工能率)や工具寿命が向上する。これにより、流体としてエアを供給する場合でも良好な冷却作用が得られるようになり、ドライ加工の適用範囲が広くなる。
【0012】
また、上記連通溝は、軸心側の端部が互いに交わっている第1ギャッシュと第2ギャッシュとの交差部分に設けられているため、短底刃については連通溝により軸心側が削られて短くなる可能性があるが、軸心付近まで設けられている長底刃については何の影響も受けず、切削性能を損なう恐れがない。
【0013】
また、長底刃の逃げ面に流体供給穴の一対の開口部が設けられているとともに、その流体供給穴の開口部と第1ギャッシュおよび第2ギャッシュの交差部分とを接続するように連通溝が設けられているため、例えばエンドミルの回転に伴って開口部とワークとの間の隙間から流体が第2ギャッシュ側へ流動して短底刃に供給される一方、その第2ギャッシュから連通溝を通って、或いは流体供給穴の開口部から直接連通溝を通って、第1ギャッシュ側へ流動して長底刃に供給される。
【0015】
なお、連通溝の断面の大きさ(流通面積)や、流体供給穴の開口部とワークとの間の隙間の大きさなどにより、流体の流通経路は微妙に変化し、供給穴の開口部とワークとの間の隙間から第2ギャッシュ側への流体の流動や、第2ギャッシュから第1ギャッシュ側への流体の流動が殆ど無く、開口部から吐出された流体が専ら連通溝を通って両ギャッシュへ分岐して流動する場合もあるが、結果的に4枚の不等底刃に流体が良好に供給されるようになっておれば良い。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、ボールエンドミルやスクエアエンドミルなど種々のエンドミルに適用される。また、長底刃および短底刃に連続して設けられる外周刃が軸心まわりに捩じれたねじれ刃で、流体供給穴もねじれ刃と同じリードで捩じれた2本のねじれ穴であり、摩耗した底刃を研削して再使用するエンドミルに好適に適用されるが、外周刃が直刃で2本の直線状の流体供給穴が軸心と平行に設けられている場合や、1本の流体供給穴が軸心上に設けられていて底刃近傍で2本に分岐している場合等にも、本発明は適用され得る。エンドミルの材質は、超硬合金や高速度鋼など適宜設定される。
【0017】
本発明の流体供給穴付きエンドミルは、流体としてエアを供給しながら切削加工を行うドライ加工に好適に用いられるが、流体として冷却油剤を供給するウェット加工にも使用できることは勿論である。また、外部からの流体供給が難しいポケット穴加工や溝加工などの切削加工に好適に用いられるが、端面削りや外周削り、倣い削りなどの他の切削加工に用いることもできる。
【0018】
前記連通溝は、例えば第1ギャッシュの軸心側端部すなわち第2ギャッシュとの交差部分に、その第1ギャッシュとは別工程で長底刃と略平行に設けられるが、第2ギャッシュを加工する前または後において第1ギャッシュの加工に連続して同じ加工工具(砥石など)を用いて連通溝を設けることもできる。
【0019】
また、必要に応じて流体供給穴の開口部を含むように連通溝を設け、両ギャッシュの交差部分へ流体が流れ易くすることもできる。長底刃や短底刃の底面視における形状を、外周側程切削回転方向の進行側へ傾斜させるなどして、流体が軸心側へ流れ易くすることも可能である。
【0020】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1の流体供給穴付きエンドミル10は、本発明が4枚不等底刃のスクエアエンドミルに適用された場合の一例で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) はシャンク12側から見た平面図、(c) は刃部14側から見た底面図、(d) は刃部14の斜視図である。このエンドミル10は超硬合金にて構成されており、シャンク12および刃部14は同一軸線上に一体に連続して設けられているとともに、刃部14の外周面には、軸心まわりに捩じれた4本のねじれ溝16に沿って4枚の外周ねじれ刃18が等角度間隔で設けられている。また、シャンク12および刃部14には、外周ねじれ刃18と同じリードで捩じれた流体供給穴(ねじれ穴)20が、軸方向に縦通するように180°間隔で2本設けられており、シャンク12側の後端開口20aからエアや冷却油剤などの流体を供給することにより、それ等の流体が刃部14側の先端開口20bから吐出されるようになっている。
【0021】
刃部14の先端には、軸心に対して対称的に一対の第1ギャッシュ22がダイヤモンド砥石等で形成され、その第1ギャッシュ22に沿って一対の長底刃24が軸心付近まで設けられている。また、軸心まわりにおいて一対の長底刃24から90°の位置には、同じく軸心に対して対称的に外周部から第1ギャッシュ22に達するようにダイヤモンド砥石などで第2ギャッシュ26が形成され、その第2ギャッシュ26に沿って一対の短底刃28が設けられている。これ等の長底刃24および短底刃28は、何れも外周側端縁で前記外周ねじれ刃18に接続されるように設けられている。上記第1ギャッシュ22は長底刃24のすくい面を構成し、第2ギャッシュ26は短底刃28のすくい面を構成しており、それぞれ所定のすくい角が得られるように溝深さ方向(工具軸方向)において軸心に対して傾斜するように設けられている。
【0022】
前記流体供給穴20の先端開口20bは、一対の長底刃24の逃げ面を構成している2番面と3番面との境界部分に位置している。流体供給穴20および外周ねじれ刃18は、同じリードで捩じれているため、摩耗に伴って底刃24、28を研削して再使用する場合でも、それ等の底刃24、28に対する開口20bの位置が一定に維持される。また、その先端開口20bと、第1ギャッシュ22および第2ギャッシュ26が互いに交わっているそれ等の軸心側端部の交差部分とを接続するように、長底刃24と略平行に軸心に対して対称的に一対の接続溝30が設けられている。第1ギャッシュ22および第2ギャッシュ26の交差部分に接続されることから、接続溝30により両ギャッシュ22、26の連通面積が大きくなり、接続溝30は連通溝としても機能する。本実施例のエンドミル10は、第2発明、第4発明の一実施例である。
【0023】
このような本実施例の流体供給穴付きエンドミル10においては、一対の長底刃24の逃げ面に開口するように一対の流体供給穴20が設けられているとともに、その流体供給穴20の先端開口20bと、両ギャッシュ22、26の交差部分とを接続するように接続溝30が設けられているため、先端開口20bから吐出された流体は、例えばエンドミル10の回転に伴って逃げ面(先端開口20b)とワークとの間の隙間を通って第2ギャッシュ26側へ流動して短底刃28に供給される一方、その第2ギャッシュ26から第1ギャッシュ22との交差部分を通って第1ギャッシュ22側へ流動し、或いは接続溝30から直接第1ギャッシュ22側へ流動して長底刃24に供給されるため、4枚の不等底刃24、28の総てに良好に流体が供給されるようになる。
【0024】
接続溝30の断面の大きさ(流通面積)や、流体供給穴20の先端開口20bとワークとの間の隙間の大きさなどにより、流体の流通経路は微妙に変化し、例えば先端開口20bとワークとの間の隙間から第2ギャッシュ26側への流体の流動や、第2ギャッシュ26から第1ギャッシュ22側への流体の流動が殆ど無く、先端開口20bから吐出された流体が専ら接続溝30を通って両ギャッシュ22、26へ分岐して流動する場合もあるが、結果的に4枚の不等底刃24、28に流体が良好に供給されるようになっておれば良い。
【0025】
このように、本実施例の流体供給穴付きエンドミル10によれば、連通溝30の存在により2本の流体供給穴20から4枚の不等底刃24、28の総てに良好に流体が供給されるため、流体による冷却作用等で切削性能(加工能率)や工具寿命が向上し、これにより流体としてエアを供給する場合でも良好な冷却作用が得られるようになり、ドライ加工の適用範囲が広くなる。
【0026】
また、上記接続溝30は、第1ギャッシュ22と第2ギャッシュ26との交差部分に長底刃24と略平行に設けられているため、長底刃24や短底刃28は何の影響も受けず、切削性能を損なう恐れがない。
【0027】
次に、上記実施例のエンドミル10のように2本の流体供給穴が長底刃の逃げ面に開口させられているとともに、その先端開口と両ギャッシュの交差部分とを接続するように一対の接続溝が設けられた4枚不等底刃のスクエアエンドミル(本発明品)と、2本の流体供給穴が設けられた2枚刃のスクエアエンドミル(従来品I)と、流体供給穴が無い2枚刃のスクエアエンドミル(従来品II)とを用いて、切削性能試験を行った結果を説明する。3種類のエンドミルは、何れも呼びがφ10、外周ねじれ刃のねじれ角が約30°、底刃すくい角が10°、底刃2番角が6°、底刃3番角が12°であり、本発明品および従来品IのコーナRは0.4mm、従来品IIのコーナRは0.5mmである。また、本発明品および従来品Iについては流体供給穴からエアを供給し、従来品IIについては外部ノズルを用いてエアを供給した。加工条件は以下の通りである。
(加工条件)
突出寸法:40mm ホルダ:DTC 加工方法:ヘリカル穴加工 被削材質:SKD61(40HRC) 使用機械:横形マシニングセンタ 回転速度:6500min-1 送り速度:0.4mm 1公転当りのZ送り量(穴深さ方向の送り量):0.4mm 加工穴深さ:18mm 加工穴径:φ15
【0028】
そして、底刃の外周コーナ部の摩耗量と切削距離との関係を調べた結果を図2に示す。図の「○」は本発明品で、「□」は従来品Iで、「×」は従来品IIであり、本発明品によれば切削距離が2000mm以上になっても摩耗量が少なく、優れた工具寿命が得られる。また、切削距離が1500mm程度以下では、摩耗量が従来品Iと略同じであるが、面粗さは本発明品の方が優れていた。なお、切削距離は切削穴数に対応するもので、28穴で約1000mmである。
【0029】
図3は、本発明品について、流体供給穴からエアを供給した場合「内部エア」と、流体供給穴から冷却油剤(水溶性エマルジョンタイプ)を供給した場合「内部冷却油剤」とを比較したもので、「●」および「○」は送り速度および1公転当りのZ送り量が何れも0.4mmで、「■」および「□」は送り速度および1公転当りのZ送り量が何れも0.6mmである。送り量および1公転当りのZ送り量を除く他の加工条件は、前記図2の場合と同じである。かかる図3から明らかなように、送り速度および1公転当りのZ送り量が0.6mmになると、冷却油剤を用いたウェット加工(□)に比較して、内部エアによるドライ加工(■)での工具寿命が著しく損なわれるが、送り速度および1公転当りのZ送り量が0.4mmの場合には、内部エアによるドライ加工(●)でも、切削距離が2000mmを越えるまで冷却油剤を用いたウェット加工(○)と同程度の摩耗量で、優れた工具寿命が得られる。なお、この場合も切削距離は切削穴数に対応し、28穴で約1000mmである。
【0030】
図4は、前記実施例のエンドミル10のように2本の流体供給穴が長底刃の逃げ面に開口させられているとともに、その先端開口と両ギャッシュの交差部分とを接続するように一対の接続溝が設けられた4枚不等底刃のスクエアエンドミル(本発明品)と、図5に示すように2本の流体供給穴20が短底刃28の逃げ面側、具体的には第1ギャッシュ22の底に開口させられているとともに、その先端開口20bと両ギャッシュ22、26の交差部分とを接続するように一対の接続溝32が設けられた4枚不等底刃のスクエアエンドミル(比較品)とを用いて、流体供給穴からエアを供給した場合「内部エア」と、流体供給穴から冷却油剤(水溶性エマルジョンタイプ)を供給した場合「内部冷却油剤」とを比較したもので、「●」および「○」は本発明品の場合で、「■」および「□」は比較品の場合である。また、本発明品および比較品は、何れも呼びがφ12、底刃すくい角が10°、底刃2番角が6°、底刃3番角が12°、コーナRは0.5mmであり、加工条件は以下の通りである。
(加工条件)
突出寸法:40mm ホルダ:DTC 加工方法:ヘリカル穴加工 被削材質:SKD61(40HRC) 使用機械:横形マシニングセンタ 回転速度:5305min-1 送り速度:0.6mm 1公転当りのZ送り量:0.6mm 加工穴深さ:24mm 加工穴径:φ18
【0031】
図4から明らかなように、何れの場合も冷却油剤を用いたウェット加工(□、○)に比較して、内部エアによるドライ加工(■、●)での工具寿命が著しく損なわれるが、ウェット加工では流体供給穴が長底刃の逃げ面に開口している本発明品(○)よりも、流体供給穴が短底刃の逃げ面側に位置する第1ギャッシュの底に開口している比較品(□)の方が全体的に摩耗量が少なく、ドライ加工では流体供給穴が短底刃の逃げ面側に位置する第1ギャッシュの底に開口している比較品(■)よりも、流体供給穴が長底刃の逃げ面に開口している本発明品(●)の方が工具寿命が長い。比較品のドライ加工(■)では、溶着により7穴でそれ以上の加工が不能になった。なお、この場合も切削距離は切削穴数に対応し、40穴で960mmである。
【0032】
上記比較品は、先端開口20bから第1ギャッシュ22内に吐出した流体が長底刃24に速やかに供給される一方、接続溝32によって流体が軸心側へ流れ易くなるとともに、第1ギャッシュ22と第2ギャッシュ26との連通面積が拡大されるため、第1ギャッシュ22から第2ギャッシュ26側へ流体が良好に流動して短底刃28に供給されるようになり、4枚の不等底刃24、28が良好に冷却されて切削性能(加工能率)や工具寿命が向上する。
【0033】
なお、以上の説明では本発明が4枚不等底刃のスクエアエンドミルに適用された場合について説明したが、図6のエンドミル40のように、4枚不等底刃のボールエンドミルにも適用できる。このエンドミル40は、前記エンドミル10に比較してボールエンドミルかスクエアエンドミルかが相違し、底刃形状が相違するだけであるため、同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0034】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が4枚不等底刃のスクエアエンドミルに適用された場合の一例を説明する図で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) はシャンク側から見た平面図、(c) は刃部側から見た底面図、(d) は刃部の斜視図である。
【図2】本発明品および従来品を用いてヘリカル穴加工をドライ加工で行い、切削距離とコーナ部摩耗量との関係を調べた結果を示す図である。
【図3】本発明品を用いてドライ加工およびウェット加工を行い、切削距離とコーナ部摩耗量との関係を調べた結果を示す図である。
【図4】 流体供給穴の開口位置が異なる本発明品および比較品を用いてドライ加工およびウェット加工を行い、切削距離とコーナ部摩耗量との関係を調べた結果を示す図である。
【図5】流体供給穴の開口が短底刃の逃げ面側に位置する第1ギャッシュの底に設けられている場合の底面図である。
【図6】本発明が4枚不等底刃のボールエンドミルに適用された場合の一例を説明する図で、図1に対応する図である。
【符号の説明】
10、40:流体供給穴付きエンドミル 20:流体供給穴 20b:先端開口(開口部) 22:第1ギャッシュ 24:長底刃 26:第2ギャッシュ 28:短底刃 30:接続溝(連通溝)
Claims (1)
- 軸心に対して対称的に形成された一対の第1ギャッシュに沿って軸心付近まで設けられた一対の長底刃と、
軸心まわりにおいて前記一対の長底刃から90°の位置に、該軸心に対して対称的に外周部から前記第1ギャッシュに達するように形成された第2ギャッシュに沿って設けられた一対の短底刃と、
を有する4枚不等底刃のエンドミルにおいて、
前記一対の長底刃の逃げ面に開口する一対の開口部を有して、前記エンドミルを縦通して設けられた流体供給穴と、
軸心側の端部が互いに交わっている前記第1ギャッシュおよび第2ギャッシュの連通面積を大きくするとともに、該第1ギャッシュおよび第2ギャッシュの交差部分と前記流体供給穴の開口部とを接続するように設けられた一対の連通溝と、
を有することを特徴とする流体供給穴付きエンドミル。
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