JP4400628B2 - 液晶パネルの貼り合せ方法 - Google Patents
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Description
図5は、上記した液晶パネル(カラー液晶パネル)の構成の一例を示す断面図である。なお、同図は、理解を容易にするため、縦方向を横方向に比べ極端に拡大している。
カラーフィルタ基板101には、透明基板(以下はガラス基板で説明するが透明な樹脂基板の場合もある)100上に、ブラックマトリックスと呼ばれる遮光膜104(以下BMと略す)や、カラーフィルタ103、配向膜106、透明電極105等が形成されている。
BM104は、例えばクロム蒸着膜や黒色樹脂等で形成されており、画像の表示に関係のない部分(液晶以外の部分)、例えばTFT素子108や配線の部分から、バックライトからの光が漏れて画像を乱さないように、目隠しの役割を果たしている。
カラーフィルタ基板101とTFT基板102は、液晶を挟んで貼り合わされる工程にいたるまでは、それぞれ別の工程で製作される。
図5を用いて、滴下工法を使ったパネルの貼り合せを含む工程について簡単に説明する。
(2)透明基板100上に形成されている複数の画面の周りを取り囲むように、光硬化型接着剤であるシール剤109が塗布される。シール剤109を塗布する基板は、カラーフィルタ基板101とTFT基板102のいずれでも良い。なお、シール剤の幅は1mm〜1.5mm程度である。
(3)シール剤109により囲まれた画面の中に液晶が滴下され溜められる。その上に、他方の基板を位置合せして載せ、一方の基板越しにシール剤109に対し、シール剤109を硬化させる波長の光を照射する。一般的には、光硬化型樹脂として主に300nm〜400nmの範囲に感度を有する紫外線硬化型のシール剤が使用されている。
(4)上記ランプからの光によりシール剤が硬化し、カラーフィルタ基板101とTFT基板102が貼り合わされる(接着される)。シール剤は液晶の封止と、上記2枚の基板の接着を兼ねる。
なお、貼り合せを行なう前、カラーフィルタ基板101とTFT基板102との間に、例えばスペーサと呼ばれる球状の微粒子を噴霧して、液晶を挟み込むための間隔を確保することもある。
(5)接着後、画面ごとに基板を分割(切断)し、パソコンやテレビに表示画面として組み込まれる。
半導体装置やプリント基板装置の製造分野では、回路パターンを露光する露光装置に用いるマスクは、石英ガラスにクロム等の金属を蒸着して形成されることが知られている。
このような大型の石英ガラスは高価であるし、しかも、大きな石英ガラスに金属を蒸着して遮光部を形成するためには、大型の専用の蒸着装置が必要になり、マスクの製造コストが非常に高価になる。
カラーフィルタ基板上に形成されたカラーフィルタは、RGBの可視光は透過するが、紫外線の透過率は2%程度であるため、液晶に紫外線が照射されるのを防ぐマスクとして使用することができる。
カラーフィルタ基板を、マスクとして使用するために製造工程から1枚取り出したとしても、たくさん製造されているものの中の1枚であるので、石英ガラスに金属を蒸着したマスクを別途製作することに比べれば、コストは格段に安い。なお、遮光マスクとして使用されたカラーフィルタ基板は、いわゆる液晶パネルの製品として使用されることはない。
10は光照射部であり、紫外線を放射する複数の棒状ランプ11を内蔵している。12はランプ11から放射される紫外線を反射する樋状のミラーである。ランプ11から放射された紫外線は、直接またはミラー12に反射されて、光照射部10の下部に形成されている光出射口13から、貼り合せを行なうパネルPに向けて出射される。
パネルPは、上記したように、カラーフィルタ基板101とTFT基板102の2枚の基板から構成され、紫外線硬化型のシール剤109に囲まれた画面の中に液晶107が挟まれている。紫外線照射時、パネルPはワークステージWSに、TFT基板102を光照射部10側に、カラーフィルタ基板101をワークステージWS側に向けて載置され保持されている。
なお、図7においては、図が煩雑にならないよう、図5において示したパネルPの配向膜や透明電極を省略している。
光照射部10から出射した紫外線は、マスクMに入射する。紫外線は、マスクMのカラーフィルタ103が形成されている部分は遮られ、それ以外の部分を通過する。マスクMを通過した紫外線は、パネルPの画面の外側に塗布されているシール剤109に照射される。
図8を用いて、カラーフィルタ基板とTFT基板の位置合せ手順について説明する。
カラーフィルタ基板101とTFT基板102には、それぞれの製造工程において、位置合せ用のアライメントマークが、それぞれの基板に2ヶ所以上形成されている。ここで、カラーフィルタ基板101に形成されているアライメントマークをCAM、TFT基板102に形成されているアライメントマークをTAMと呼ぶ。
貫通孔201の下には、上記のアライメントマークを検出するためのアライメント顕微鏡301が設けられている。アライメント顕微鏡301は、貫通孔201を介して、ワークステージWSに載置されるパネルPのアライメントマーク(CAM,TAM)像を受像する。アライメント顕微鏡301により受像されたアライメントマーク(CAM,TAM)は、制御部40に送られ画像処理される。
アライメント顕微鏡301は、それぞれのアライメントマークCAMとTAMとを同時に検出し(カラーフィルタ基板101とTFT基板102の間隔はアライメント顕微鏡301の焦点深度よりも狭く、両アライメントマークを同時に検出することができる)、アライメントマークCAMとTAMがあらかじめ設定された所定の位置関係になるように、TFT基板102を移動させて、カラーフィルタ基板101上に置く。なお、シール剤109は、この状態では未硬化なので、TFT基板102をカラーフィルタ基板101上に置いてから、TFT基板102を移動させることもできる。なお、カラーフィルタ基板101側を移動させて位置合せを行っても良い。
両方のマークが同じ形状であると、アライメント顕微鏡で2つのマークを検出しようとしたとき、一方のマークが邪魔になって他方のマークが検出できないことがある。また、両方検出できたとしても、どちらがどちらの基板のアライメントマークであるか判別がつかず、どちらの基板をどちらの方向に移動させればよいかわからない。
また、1つのマークしか検出されない場合、偶然に2枚の基板のマークが重なっているのか、それとも一方のマークがアライメント顕微鏡の視野外に外れているのかも見分けることもできない。
しかし、マスクとして使用するカラーフィルタ基板と、貼り合せを行なうパネルのカラーフィルタ基板とは、もともと同じものであるから、形成されているアライメントマークCAMも同じ形をしている。そのため、紫外線照射を行なうために、カラーフィルタ基板マスクとパネルとの位置合せを行なおうとすると、上記において示した問題が生じ、位置合せを行なうことができない。
カラーフィルタ基板とTFT基板の間に光硬化型シール剤と液晶を挟み込んで一体形状とした液晶パネルに、遮光マスクを介して光を照射してシール剤を硬化させ、2枚の基板を貼り合せる液晶パネルの貼り合せ装置において、光を照射する光照射部と、カラーフィルタ基板を遮光マスクとして支持するマスク支持手段と、貼り合せを行なう液晶パネルを保持し貫通孔または切り欠きが形成されたワークステージと、ワークステージの貫通孔のまたは切り欠き下側に設けられ、遮光マスク及びパネルに形成されているアライメントマークを検出するアライメント顕微鏡と、ワークステージを水平方向(XYθ方向)に移動させるワークステージ移動機構と、上記アライメント顕微鏡を水平方向に移動させることなく上記遮光マスクであるカラーフィルタ基板のアライメントマークと、このカラーフィルタ基板のアライメントマークと同一形状の上記パネルのアライメントマークとを上記アライメント顕微鏡により時間的にずらして検出し、検出した両アライメントマークが所定の位置関係になるように遮光マスクとパネルとを相対的に移動させる制御部とを備える。
(1)遮光マスクとして用いるカラーフィルタ基板(以下マスク)のアライメントマークが、アライメント顕微鏡の焦点位置になるよう、マスクとアライメント顕微鏡とを接近させる。また、貼り合せを行なうパネル(以下パネル)のアライメントマークがアライメント顕微鏡の視野外になるように、パネルを1000μm〜2000μm程度水平方向(XY方向)に移動させる。
(2)アライメント顕微鏡により、ワークステージの貫通孔または切り欠きとパネルとを介してマスクのアライメントマークを検出する。その位置座標をマスクアライメントマークの位置として制御部に記憶する。
(4)アライメント顕微鏡により、上記遮光マスクに形成されているアライメントマークと同一形状のパネルのアライメントマークを検出する。その位置座標をパネルアライメントマークの位置として制御部に記憶する。
(6)マスクとパネルの位置合わせ終了後、マスクを介してパネルに光を照射してパネルを貼り合せる。
マスクのアライメントマークと、パネルのアライメントマークを、アライメント顕微鏡の位置を水平方向XYθ方向には移動させずに、時間的にずらして検出してその位置を記憶し、記憶したアライメントマークの画像に基づいて位置合せを行なうので、マスクのアライメントマークとパネルのアライメントマークが同じ形状であっても、一方のアライメントマークが他方のアライメントマークの影になり検出できなくなるといったことはなく、また、どちらがマスクでどちらがパネルのアライメントマークなのか判別がつかないといった問題も生じることがなく、マスクとパネルの位置合せが可能になる。
光照射部10は、紫外線を放射する複数のランプ11を内蔵している。ランプ11は、上記したように、例えば棒状の高圧水銀ランプやメタルハライドランプである。ランプ11は、パネルを一括して処理できるように、パネルの幅に対応した長さの棒状のものを、パネルの長さに対応した本数並べられている。なお、紫外線の光源としてランプの代りに紫外線を放射するLED複数並べて配置しても良い。
光照射部10とパネルPの間には、マスクとして使用するカラーフィルタ基板(以下マスク)Mが配置される。
マスクMとして使用するカラーフィルタ基板は、少なくともR(赤)G(緑)B(青)のカラーフィルタ103と複数のアライメントマークCAMが形成されている必要がある。しかし、それ以外の、例えば透明電極や配向膜等は形成されていなくても良い。即ち、カラーフィルタ基板として完成していなくても、マスクとして利用することができる。本願においては、マスクとして利用できるカラーフィルタ基板は、カラーフィルタ基板として完成していないものも含むものとする。
マスク保持手段501の材質は、例えば石英である。マスク保持手段501の下面側(マスクMを保持する側)には真空吸着溝(不図示)が形成され、この真空吸着溝に真空を供給することによりマスクMを保持する。
また、ワークステージWSのパネルPのアライメントマーク(CAM,TAM)が来る位置には、貫通孔201が形成されている。貫通孔201の下には、アライメントマークを検出するアライメント顕微鏡301が設けられている。なお、貫通孔201の代わりに、ワークステージWSに切り欠きを形成し使用しても良い。
アライメント顕微鏡301により受像された、マスクMのアライメントマークCAMやパネルのアライメントマークCAMおよびTAMのデータは、制御部40に送られ画像処理され記憶される。
また、アライメント顕微鏡301には、アライメント顕微鏡移動機構302が設けられている。アライメント顕微鏡移動機構302は、制御部40からの信号により、アライメント顕微鏡301をZ方向に移動させる。
また、マスクMに形成されているアライメントマークCAMと、パネルのカラーフィルタ基板に形成されているアライメントマークCAMとは、同じものであるので、混乱を避けるため、マスクMのアライメントマークCAMは、MCAM、貼り合せを行なうパネルのアライメントマークCAMはPCAMと呼ぶ。
図2(b)。ワークステージWSがワークステージ移動機構202により、またアライメント顕微鏡301がアライメント顕微鏡移動機構302により、それぞれ垂直方向(Z方向)に移動(上昇)する。このとき、ワークステージWSは、ワークステージ移動機構202により、水平方向(XY方向)にも、およそ1000μm〜2000μm移動する。これにより、パネルPのアライメントマークPCAMとTAMは、アライメント顕微鏡301の視野から外れる。
アライメント顕微鏡301は、ワークステージWSに形成した貫通孔201(または切り欠き)と、パネルPの2枚の透明基板(TFT基板102とカラーフィルタ基板101)の何も形成されていない部分を介してマスクMのアライメントマークMCAMを検出することができる。
アライメント顕微鏡301は、マスクMのアライメントマークMCAMのみを検出受像する。マスクアライメントマークMCAM像は、制御部40に送られて画像処理され、その位置座標が記憶される。
アライメント顕微鏡301は、パネルPのアライメントマークPCAM(またはPCAMとTAMの両方)のみを検出受像する。アライメントマークPCAM像(またはPCAM像とTAM像)は、制御部40に送られて画像処理され、その位置座標が記憶される。
アライメント顕微鏡301の位置は、図2(b)においてマスクMのアライメントマークMCAMを検出する際と、図3(c)においてパネルPのアライメントマークPCAMを検出する際とでは、垂直方向(Z方向)の位置は変わるが、水平方向(XYθ方向)の位置は変化しない。
その結果に基づき、制御部40は、ワークステージ移動機構202によりワークステージWSを移動させ、マスクMとパネルPとの位置合せを行う。
なお、この位置合せは、マスク側を移動させて行ってもよいし、パネルとマスクの両方を移動させて行っても良い。
光照射部10から出射した紫外線は、マスクMに入射し、カラーフィルタ103が形成されている部分は遮光され、それ以外の部分を通過する。マスクMを通過した紫外線は、TFT基板102を通過し、シール剤109に照射される。
なお、上記図3(c)において、アライメント顕微鏡301の焦点深度が深い場合は、アライメント顕微鏡301が、パネルPのアライメントマークPCAMが焦点位置になるまで下降しても、マスクMのアライメントマークMCAMが焦点深度内にあり、マスクMのアライメントマークMCAMとパネルPのアライメントマークPCAMの両方が検出されてしまうことがある。
このような場合は、アライメント顕微鏡30とともにワークステージWSも下降させ、アライメント顕微鏡301からマスクMまでの距離を長くして、マスクMのアライメントマークMCAMをアライメント顕微鏡301の焦点深度からはずし、パネルPのアライメントマークPCAMのみが検出されるようにする。
したがって、マスクのアライメントマークとパネルのアライメントマークが同じ形状であっても、一方のアライメントマークが他方のアライメントマークの影になり検出できなくなるといったことはなく、また、どちらがマスクでどちらがパネルのアライメントマークなのか判別がつかない、といった問題も生じることがなく、マスクとパネルの位置合せが可能になる。
11 ランプ
12 ミラー
13 光出射口
40 制御部
100 透明基板
101 カラーフィルタ基板
102 TFT基板
103 カラーフィルタ
104 ブラックマトリックス(BM)
105 透明電極
106 配向膜
107 液晶(層)
108 TFT素子
109 シール剤
110 液晶駆動電極
201 貫通孔
202 ワークステージ移動機構
301 アライメント顕微鏡
302 アライメント顕微鏡移動機構
501 マスク保持手段
52 遮光部
M マスク
P (液晶)パネル
MS マスクステージ
WS ワークステージ
CAM カラーフィルタ基板のアライメントマーク
TAM TFT基板のアライメントマーク
MCAM マスクのアライメントマーク
PCAM パネルのアライメントマーク
Claims (1)
- カラーフィルタ基板とTFT基板の間に光硬化型シール剤と液晶を挟み込んで一体形状とした液晶パネルに形成されたアライメントマークと遮光マスクに形成されたアライメントマークとを、アライメントマーク検出手段により検出して位置合せし、上記遮光マスクを介して上記液晶パネルに光を照射して上記光硬化型シール剤を硬化させ、上記2枚の基板を貼り合せる液晶パネルの貼り合せ方法において、
遮光マスクとしてカラーフィルタ基板をマスク保持手段に保持する第1の工程と、
貫通孔または切り欠きを形成したパネル保持手段に貼り合せを行なう液晶パネルを保持する第2の工程と、
上記パネル保持手段と該パネル保持手段の下方に設けたアライメントマーク検出手段とを垂直方向に上昇させるとともに、上記パネル保持手段を水平方向に移動させ上記アライメントマーク検出手段の視野から上記液晶パネルに形成されているアライメントマークを退避させる第3の工程と、
上記アライメントマーク検出手段により、上記貫通孔または切り欠きと上記液晶パネルを介して上記遮光マスクに形成されているアライメントマークを検出する第4の工程と、
上記パネル保持手段を水平方向に移動させ上記液晶パネルに形成されているアライメントマークを上記アライメントマーク検出手段の視野内に移動させるとともに、上記アライメントマーク検出手段を水平方向に移動させることなく垂直方向に下降させることに加え、上記アライメントマーク検出手段とともに上記パネル保持手段も下降させ、上記遮光マスクに形成されているアライメントマークを上記アライメントマーク検出手段の焦点深度からはずす第5の工程と、
上記アライメントマーク検出手段により、上記貫通孔または切り欠きを介して、上記遮光マスクに形成されているアライメントマークと同一形状の上記液晶パネルに形成されているアライメントマークを検出する第6の工程と、
上記第4および第6の工程により検出した両アライメントマークの位置情報に基づき、上記マスク保持手段と上記パネル保持手段とを相対的に移動させて、上記遮光マスクと上記液晶パネルとを位置合せする第7の工程とを備えたことを特徴とする液晶パネルの貼り合せ方法。
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