JP4399904B2 - リチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物およびその利用 - Google Patents

リチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物およびその利用 Download PDF

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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はリチウムイオン二次電池電極に用いられるバインダー組成物、そのスラリー、該スラリーから製造される電極、および該電極を用いて製造されるリチウムイオン二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノート型パソコン、携帯電話、PDAなどの携帯端末の普及が著しい。これら携帯端末の電源に用いられている二次電池には、リチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」ということがある)が多用されている。携帯端末は、より快適な携帯性を求め、小型化、薄型化、軽量化、高性能化が急速に進んだ。その結果、携帯端末は様々な場で利用されている。携帯端末の利用範囲の増大に伴って、電池に対しても、携帯端末に対するのと同様に小型化、薄型化、軽量化、高性能化の要求がされている。
【0003】
上記の要求に応えるために、電極、電解液、その他の電池部材の改良が検討されている。とりわけ、電極については、活物質や集電体の検討の他、活物質を集電体に保持するためのバインダーに関する検討がなされている。通常、このバインダーを水や有機液体と混合してバインダー組成物となし、当該組成物と活物質および必要に応じて導電性材料などを混合してスラリーとなし、これを集電体に塗布、乾燥して電極が製造される。こうしたバインダー組成物のバインダー成分として種々の重合体を含むものが提案されている。
特に、最近は、容量が高く、充放電の繰り返しによるその容量低下の小さい二次電池用の電極の製造に適したバインダー組成物の開発が急務となっている。
【0004】
例えば、特開平8−287915号公報には、バインダー成分として、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル、アクリロニトリルおよび酸成分を有するビニルモノマーからなる共重合体を用いて正極および/または負極を作成することによって、容量が高く、充放電サイクル特性が改善されたリチウムイオン二次電池が得られることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、発明者らが検討したところ、前記公報記載の共重合体バインダーを用いて製造したリチウムイオン二次電池でも、充放電サイクル特性を充分満足するものでないこと、すなわち、初期容量は良好であるが、充放電の繰り返しによる容量の低下が大きいことが判明した。
上記のような従来技術の状況に鑑み、本発明の目的は、容量が高く、充放電サイクル特性が一層改善されたリチウムイオン二次電池の製造に適したバインダー組成物を提供することにある。
発明者らは、種々の重合体バインダーを用いて電極を製造し、バインダーがリチウムイオン二次電池の特性に与える影響について検討を重ねた結果、アクリル酸もしくはメタクリル酸の(ポリ)エチレングリコールエステルの重合体をバインダーに用いて電極を製造すると、容量が高く、高レート充放電サイクル、低温充放電サイクルなどを含め充放電サイクル特性が全般に一層改善されたリチウムイオン二次電池が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、第一の発明として、下記一般式(1):
−(−CH2−CR1−)−
| (1)
COO(CHR3−CHR4−O)n−R2
(式中、R1は水素、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、R2は炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基であり、R3およびR4は水素またはメチル基であり[ただし、R3とR4が同時にメチル基になることはない]、nは1〜50の整数である。)で表される構造単位を有する重合体が液状媒体に分散されてなることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物が提供され;第二の発明として、第一の発明である上記のバインダー組成物と活物質とを含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用スラリーが提供され;第三の発明として、第二の発明である上記のスラリーを用いて製造されたことを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極が提供され;さらに、第四の発明として、正極および負極の少なくとも一方が、第三の発明である上記の電極からなることを特徴とするリチウムイオン二次電池が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のバインダー組成物、そのスラリー、該スラリーから製造される電極、および該電極を用いて製造されるリチウムイオン二次電池について順次説明する。
1.バインダー組成物
本発明のバインダー組成物は、上記一般式(1)で表される構造単位を有する重合体が液状媒体に分散されてなる液状分散体である。一般式(1)において、R1は水素、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基から選ばれる。アルキル基の具体例としてはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルなどが挙げられる。R1は、好ましくは水素またはメチル基である。R2は炭素数1〜20、好ましくは1〜15の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基である。R2の具体例としてはメチル、エチル、ブチルなどが挙げられ、これらの中でもメチル基が好ましい。R3およびR4は水素またはメチル基であるが、R3とR4が同時にメチル基になることはない。nは1〜50、好ましくは2〜30、より好ましくは5〜25の整数である。
【0008】
上記一般式(1)で表される構造単位を有する重合体は、下記一般式:
CH2=CR1

COO(CHR3−CHR4−O)n−R2
(式中、R1、R2、R3およびR4は前述のとおりである)で表わされるエチレン系不飽和モノカルボン酸エステル単量体の重合によって得られる。このエチレン系不飽和モノカルボン酸エステル単量体の具体例としては、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、エトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールジメタクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシエチルメタクリレート、メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレートなどが挙げられる。上記一般式(1)で表される構造単位を有する重合体は、該構造単位のみからなる単独重合体であってもよいが、一般式(1)で表される構造単位の他に、一般式(1)で表される構造単位以外の非極性の(メタ)アクリレート単位、および極性モノマー(以下、単に「極性モノマー」という)単位を有する共重合体であることが好ましい。
【0009】
一般式(1)で表される構造単位以外の非極性の(メタ)アクリレート構造単位を導入することによって重合体の集電体との密着性や柔軟性を高めることができる。共重合に用いられる該(メタ)アクリレート単量体としては、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。その具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよびラウリルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル;ならびにメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートおよびラウリルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
【0010】
極性モノマー構造単位を導入することによって重合体の液状分散媒、特に有機分散媒への分散性が向上する。極性モノマーの具体例としては、アクリロ二トリルおよびメタクリロニトリルなどのシアノ基含有エチレン性不飽和モノマー;2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレートおよびジエチルアミノエチルメタクリレートなどの水酸基、アミノ基またはアルキルアミノ基などで置換された炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステル;ならびにアクリル酸、メタクリル酸およびクロトン酸などのエチレン性不飽和モノカルボン酸モノマーなどが挙げられる。
通常、上記の共重合体は、前記一般式(1)で表される構造単位0.1〜90重量%、好ましくは0.5〜60重量%、より好ましくは0.5〜50重量%、(メタ)アクリレート単位0〜99.9重量%、好ましくは10〜95重量%、より好ましくは30〜90重量%、および極性モノマー単位0〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは0.5〜20重量%からなる。
本発明のバインダー組成物中の上記重合体の含有量は、通常、組成物重量に基づき0.2〜80重量%、好ましくは0.5〜70重量%、より好ましくは0.5〜60重量%である。
【0011】
重合体に架橋構造をもたせるため、上記構造単位以外に、多官能エチレン性不飽和モノマー由来の構造単位を導入することができる。このような構造単位を与えるモノマーとしては、ジビニルベンゼンなどのジビニル化合物、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレートなどのジメタクリル酸エステル;トリメチロールプロパントリメタクリレートなどのトリメタクリル酸エステル;ポリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレートなどのジアクリル酸エステル;トリメチロールプロパントリアクリレートなどのトリアクリル酸エステルが挙げられる。架橋構造を与えるモノマーの単位の量は、重合体を構成する全構造単位に対して、0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%である。また、重合体製造後に架橋せしめてもよい。重合体中に架橋構造単位が存在すると、充放電サイクル特性、特に高温での充放電サイクル特性がより安定し、耐電解液性が増大するので好ましい。
【0012】
本発明において上記重合体の液状分散体の調製に用いる液状分散媒は、重合体の分散がよいものであれば格別限定されることはなく、通常、常圧における沸点が80〜350℃、好ましくは100〜300℃の分散媒から選ばれる。好ましい分散媒としては下記のものが例示される(分散媒名の後の( )内の数字は常圧での沸点(単位℃)であり、小数点以下は四捨五入または切り捨てられた値である)。水(100)、n−ドデカン(216)、デカヒドロナフタレン(189〜191)およびテトラリン(207)などの炭化水素類;2−エチル−1−ヘキサノール(184)および1−ノナノール(214)などのアルコール類;ホロン(197)、アセトフェノン(202)およびイソホロン(215)などのケトン類;酢酸ベンジル(213)、酪酸イソペンチル(184)、γ−ブチロラクトン(204)、乳酸メチル(143)、乳酸エチル(154)および乳酸ブチル(185)などのエステル類;o−トルイジン(200)、m−トルイジン(204)およびp−トルイジン(201)などのアミン類;N−メチル−2−ピロリドン(202)、N,N−ジメチルアセトアミド(194)およびジメチルホルムアミド(153)などのアミド類;ならびにジメチルスルホキシド(189)およびスルホラン(287)などのスルホキシド・スルホン類などの有機分散媒が挙げられる。
【0013】
本発明のバインダー組成物中の重合体は、通常、粒子形状で液状分散媒中に分散している。重合体粒子の存在は、透過型電子顕微鏡法や光学顕微鏡法などによって容易に確認できる。重合体粒子の体積平均粒径は、0.001μm〜1mm、好ましくは0.01μm〜500μmである。体積平均粒径はコールターカウンターやマイクロトラックを用いて測定することができる。
【0014】
本発明のバインダー組成物を得る方法は特に制限されないが、製造効率の良さなどから、重合体を水に分散してなるラテックス、およびラテックスの水を前述の有機分散媒で置換したものが好ましい。分散媒の置換方法としては、ラテックスに有機分散媒を加えた後、分散媒中の水分を蒸留法、分別濾過法、分散媒相転換法などにより除去する方法などが採られる。
【0015】
ラテックスの製造方法は特に制限されず、乳化重合法、懸濁重合法などによって製造することができる。例えば、「実験化学講座」第28巻、(発行元:丸善(株)、日本化学会編)に記載された方法、すなわち、攪拌機および加熱装置付きの密閉容器に水、分散剤や乳化剤、架橋剤などの添加剤、開始剤およびモノマーを所定の組成になるように加え、攪拌してモノマーなどを水に懸濁または乳化させ、攪拌しながら温度を上昇させて重合を開始する方法などによって、重合体が水に分散したラテックスを得ることができる。このほか、分散重合法によって直接本発明のバインダー組成物を製造することもできる。乳化剤や分散剤、重合開始剤などはこれらの重合法において一般的に用いられるものであり、その使用量も一般に使用される量でよい。また重合に際しては、シード粒子を採用すること(シード重合)もできる。
【0016】
重合温度および重合時間は、重合法や使用する重合開始剤の種類などにより任意に選択できるが、通常、重合温度は約30℃以上、重合時間は0.5〜30時間程度である。アミン類などの添加剤を重合助剤として用いることもできる。
さらにこれらの方法によって得られるラテックスに、アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs)水酸化物、アンモニア、無機アンモニウム化合物(NH4Clなど)、有機アミン化合物(エタノールアミン、ジエチルアミンなど)などが溶解している塩基性水溶液を加えてpH5〜10、好ましくは5〜9の範囲になるように調整することができる。なかでも、アルカリ金属水酸化物によるpH調整は、集電体と活物質との結着性(ピール強度)を向上させるため好ましい。
【0017】
上述した重合体は、2種以上の重合体からなる複合重合体粒子であってもよい。複合重合体粒子は、少なくとも1種のモノマー成分を常法により重合し、引き続き、他の少なくとも1種のモノマー成分を添加し、常法により重合させる方法(二段重合法)などによって得ることができる。このような二段重合法により得られる重合体を用いると特に優れた電池特性が得られる。
複合重合体粒子は、通常、異形構造をとるが、この異形構造とは、通常ラテックスの分野でコアシェル構造、複合構造、局在構造、だるま状構造、いいだこ状構造、ラズベリー状構造などと言われる構造(「接着」34巻1号第13〜23頁記載、特に第17頁記載の図6参照)を指す。
【0018】
本発明のバインダー組成物中の重合体がバインダーとして機能するためには、当該重合体が電解液に溶解し難いものであることが重要である。このため、バインダー組成物中の重合体は、対電解液ゲル含有率(以下、単に「ゲル含有率」という)が、50〜100%、好ましくは60〜100%、より好ましくは70〜100%であることが望ましい。ここで、ゲル含有率は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート=50/50(20℃での体積比)の組成の混合溶媒にLiPF6が1モル/リットルの割合で溶解した溶液からなる電解液に対する重合体の不溶分百分率として算出される値である(測定法は後記)。
【0019】
また、本発明のバインダー組成物は、重合体が液状分散媒に分散している(好ましくは粒子の形状で分散している)ことが、良好な電極を得るために重要である。この観点から、バインダー組成物の調製に用いる液状分散媒に対する重合体のゲル含有率も50〜100%、好ましくは60〜100%、より好ましくは70〜100%であることが、充放電サイクル特性、初期放電容量および保存特性の点から望ましい。このゲル含有率は、対分散媒ゲル含有率であり、バインダー組成物を形成している分散媒に対する重合体粒子の不溶分百分率で表される。
【0020】
また、本発明のバインダー組成物には、該組成物を含むスラリーを集電体に塗布する場合においてスラリーの塗料性を向上させるため、粘度調整剤や流動化剤などの添加剤を含有せしめることができる。これらの添加剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類、およびこれらのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸塩とビニルアルコールの共重合体、無水マレイン酸またはマレイン酸もしくはフマル酸とビニルアルコールの共重合体、変性ポリビニルアルコール、変性ポリ(メタ)アクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリカルボン酸、エチレン−ビニルアルコール共重合体および酢酸ビニル重合体などが挙げられる。これらの添加剤の使用割合は、必要に応じて自由に選択することができる。
さらに、本発明のバインダー組成物には、上述した重合体以外の重合体が含まれていてもよい。これらの重合体は、一般に電池電極用バインダーとして知られている重合体であればよく、その使用量は、上述した本発明に係る重合体1重量部に対して5重量部以下が好ましい。
【0021】
2.電池電極用スラリー
本発明のリチウムイオン二次電池電極用スラリーは、上記のバインダー組成物と活物質とを含有することを特徴としており、上述した本発明のバインダー組成物に活物質および必要に応じて種々の添加剤を混合して得られるものである。
(活物質)
活物質は、通常のリチウムイオン二次電池用電極の製造に使用されるものであれば、いずれであっても用いることができる。
負極活物質としては、アモルファスカーボン、ハードカーボン、グラファイト、天然黒鉛、MCMB、ピッチ系炭素繊維などの炭素質材料、ポリアセンなどの導電性高分子、複合金属酸化物やその他の金属酸化物などが挙げられる。
【0022】
正極活物質としては、Cu223、非晶質V2O−P25、MoO3、V25、V613などの遷移金属酸化物やLiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24などのリチウム含有複合金属酸化物などが例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子など有機系化合物を用いることもできる。
【0023】
本発明の電池電極用スラリー中の活物質の量は特に制限されないが、通常、重合体(バインダー組成物の固形分)に対して重量基準で1〜1,000倍、好ましくは2〜500倍、より好ましくは3〜500倍、とりわけ好ましくは5〜300倍になるように配合する。活物質量が少なすぎると、集電体に形成された活物質層に不活性な部分が多くなり、電極としての機能が不十分になることがある。また、活物質量が多すぎると活物質が集電体に十分固定されず脱落しやすくなる。なお、電極用スラリーに分散媒である水や有機分散媒を追加して集電体に塗布しやすい濃度に調節して使用することもできる。
【0024】
(添加剤)
必要に応じて、本発明のスラリーにはバインダー組成物に添加したものと同じ粘度調整剤や流動化剤を添加してもよく、さらに、グラファイト、活性炭などのカーボンや金属粉のような導電材などを添加することができる。
【0025】
3.リチウムイオン二次電池電極
本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、上記のスラリーを用いて製造されたことを特徴とする。すなわち、上記のスラリーを金属箔などの集電体に塗布し、乾燥して集電体表面に活物質を固定することによって製造される。本発明のリチウムイオン二次電池用電極は、正極および負極のいずれであってもよい。
集電体は、導電性材料からなるものであれば特に制限されないが、通常、鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属製のものである。形状も特に制限されないが、通常、厚さ0.001〜0.5mm程度のシート状のものである。
【0026】
スラリーの集電体への塗布方法は特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、浸漬、ハケ塗りなどによって塗布される。塗布する量も特に制限されないが、水や有機分散媒を乾燥などの方法によって除去した後に形成される活物質層の厚さが0.005〜5mm、好ましくは0.01〜2mmになる量が一般的である。乾燥方法も特に制限されず、例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥が挙げられる。乾燥条件は、通常は応力集中によって活物質層に亀裂が入ったり、活物質層が集電体から剥離しない程度の速度範囲の中で、できるだけ早く水や有機分散媒が除去できるように調整する。
さらに、乾燥後の集電体をプレスすることにより電極の活物質の密度を高めてもよい。プレス方法としては、金型プレスやロールプレスなどによる方法が挙げられる。
【0027】
4.リチウムイオン二次電池
本発明のリチウムイオン二次電池は、電解液と本発明のリチウムイオン二次電池用電極を含み、必要に応じてセパレーターなどの部品を用いて、常法に従って製造されるものである。具体的には、例えば、正極と負極とをセパレータを介して重ね合わせ、電池形状に応じて巻く、または折るなどして、電池容器に入れ、電解液を注入して封口する。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型など何れであってもよい。
【0028】
電解液は、通常リチウムイオン二次電池に用いられるものであれば、液状、ゲル状などいずれでもよく、負極活物質、正極活物質の種類に応じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよい。
電解質としては、例えば、従来より公知のリチウム塩がいずれも使用でき、具体例としては、LiClO4、LiBF6、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2などが挙げられる。ポリマー電解質を用いることもできる。
【0029】
この電解質を溶解させる溶媒(電解液溶媒)は特に限定されるものではない。具体例としてはプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネートおよびジエチルカーボネートなどのカーボネート類;γ−ブチルラクトンなどのラクトン類;トリメトキシメタン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフランおよび2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;1,3−ジオキソランおよび4―メチル−1,3―ジオキソランなどのオキソラン類;アセトニトリルおよびニトロメタンなどの含窒素類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチルおよびプロピオン酸エチルなどの有機酸エステル類;リン酸トリエステルや、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸ジプロピルのような炭酸ジエステルなどの無機酸エステル類;ジグライム類;トリグライム類;スルホラン類;3−メチル−2−オキサゾリジノンなどのオキサゾリジノン類;ならびに1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトンおよびナフタスルトンなどのスルトン類などが挙げられる。これらは単独または二種以上の混合溶媒として使用できる。
【0030】
【発明の効果】
本発明のバインダー組成物をリチウムイオン二次電池の電極製造に用いると、容量が大きく、低温充放電サイクル特性、高レート充放電特性を含め、充放電サイクルが全般に一段と改善されたリチウムイオン二次電池を得ることができる。
【0031】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例における部および%は、特に断りがない限り重量基準である。
実施例および比較例中の重合体のゲル含有率および電池性能の評価条件は以下のとおりである。
【0032】
(重合体のゲル含有率)
電解液に溶解しない重合体の割合をゲル含有率とする。
ラテックスまたは重合体粒子分散液を約0.1mm厚の重合体膜ができるようにガラス板に塗布した後、120℃で24時間風乾し、さらに120℃で2時間真空乾燥した後(得られる重合体膜の重量をD1とする)、得られた膜を200メッシュSUS金網で作った籠にいれ、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート=50/50(20℃での体積比)混合液にLiPF6が1モル/リットルの濃度で溶解した溶液に浸漬し、60℃で48時間加熱処理を行い、200メッシュ金網で濾過して、金網上に残留した不溶分を120℃、2時間真空乾燥させたものの重量(D2)を測定する。ゲル含有率は、次式に従って算出される。
ゲル含有率(%)=(D2/D1)×100
【0033】
電池性能(充放電サイクル特性)
(1)常温充放電サイクル特性
下記の方法で製造したコイン型電池を用い、金属リチウムを対極として、25℃で充放電レートを0.1Cとし、4.2Vまで充電し3Vまで放電する定電流条件下に5サイクル終了時、10サイクル終了時および50サイクル終了時に放電容量(正極活物質当たりの容量)を測定する。
(2)高レート充放電サイクル特性
充放電レートを1Cとした他は、上記(1)と同様に5サイクル終了時および10サイクル終了時に放電容量を測定する。
(3)低温充放電サイクル特性
雰囲気温度を−10℃とした他は上記(1)と同様に5サイクル終了時および10サイクル終了時に放電容量を測定する。
【0034】
コイン型電池の製造
正極スラリーをアルミニウム箔(厚さ20μm)に、また負極スラリーを銅箔(厚さ18μm)にそれぞれドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で15分間乾燥機で乾燥した後、さらに真空乾燥機にて5mmHg、120℃で2時間減圧乾燥した。その後、塗膜された金属箔を室温に戻し、これを2軸のロールプレスによって活物質密度が正極3.2g/cm3、負極1.3g/cm3となるように圧縮した。この電極を直径15mmの円形に切り抜いた。外装容器底面に正極のアルミニウム箔を溶接し、直径18mm、厚さ25μmの円形ポリプロピレン製多孔膜からなるセパレーター、負極の銅箔およびエキスパンドメタルをこの順番で積層して、ポリプロピレン製パッキンを設置したステンレス鋼製のコイン型外装容器(直径20mm、高さ1.8mm、ステンレス鋼厚さ0.25mm)中に活物質が互いに対向するように収納した。この容器中に電解液を空気が残らないように注入し、外装容器に厚さ0.2mmのステンレス鋼のキャップをかぶせ、これを前記ポリプロピレン製パッキンを介して固定し、電池缶を封止して、直径20mm、厚さ約2mmのコイン型電池を製造した。電解液としては、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート=50/50(20℃での体積比)混合液にLiPF6が1モル/リットルの濃度で溶解した溶液を用いた。
【0035】
実施例1
(重合体粒子の製造)
攪拌機付き反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート300部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート200部、架橋剤としてトリエチレングリコールジメタクリレート15部、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、イオン交換水1000部および重合開始剤として過硫酸カリウム5部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。モノマー消費量が99.0%になった時点で冷却して反応を止め、重合体粒子aのラテックスを得た。重合体のゲル含有率は94%であった。
【0036】
(バインダー組成物の製造)
重合体粒子aのラテックスに、カルボキシメチルセルロースのNa塩を重合体粒子aの固形分に対して1:1(重量比)となるように添加し、バインダー組成物Aを得た。
(正極の製造)
コバルト酸リチウム90部に、アセチレンブラック5部、バインダー組成物Aを5部(固形分)加え、十分に混合して正極用スラリーを得た。このスラリーをアルミニウム箔に塗布、乾燥し、得られたフィルムをロールプレスして厚さ125μmの正極Aを得た。
【0037】
(電池性能の評価)
常温充放電サイクル特性を測定したところ、5サイクル終了時で125mAh/g、10サイクル終了時で121mAh/g、50サイクルで118mAh/gと電気容量の低下は極めて小さく、常温充放電サイクル特性に優れていた。
高レート充放電サイクル特性を評価したところ、放電容量は5サイクル終了時で105mAh/g、10サイクル終了時で95mAh/gと電気容量の低下は小さかった。
−10℃で低温充放電サイクル特性を評価したところ、放電容量は5サイクル終了時で105mAh/g、10サイクル終了時で97mAh/gと電気容量の低下は小さかった。
【0038】
実施例2
(重合体粒子の製造)
攪拌機付き反応容器に、2−エチルへキシルアクリレート270部、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート200部、アクリロニトリル6部、架橋剤としてトリエチレングリコールジメタクリレート6部、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム15部、イオン交換水700部、重合開始剤として過硫酸カリウム15部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。モノマー消費量が99.8%になった時点で冷却し反応を止め重合体粒子bのラテックスを得た。
重合体のゲル含有率は91%であった。
【0039】
(バインダー組成物の製造、負極の製造、電池性能の評価)
重合体粒子bのラテックスに、カルボキシメチルセルロースのNa塩を重合体粒子bの固形分に対して1:1となるように添加し、バインダー組成物Bを得た。天然黒鉛96部にバインダー組成物B4部を加えて負極用スラリーを得た。このスラリーを銅箔に塗布、乾燥、ロールプレスして厚さ80μmの負極Bを得た。負極Bと、実施例1と同じ正極Aとから電池を作製した。充放電サイクル特性を評価したところ、下記結果を得た。
・常温充放電サイクル特性:5サイクル終了時で128mAh/g、10サイクル終了時で126mAh/g、50サイクルで118mAh/gと電気容量の低下は極めて小さかった。
・高レート充放電サイクル特性:5サイクル終了時で110mAh/g、10サイクル終了時で102mAh/g。
・低温充放電サイクル特性:5サイクル終了時で101mAh/g、10サイクル終了時で96mAh/g。
【0040】
実施例3
(バインダー組成物の製造)
実施例2で得た重合体粒子bのラテックス100部に対して有機溶媒であるN−メチル−2−ピロリドン300部を加えた。該混合溶液を攪拌しながら真空ポンプにて減圧し、80℃に加熱して、水分を除去し固形分濃度8%の重合体粒子bのN−メチル−2−ピロリドン分散体を得た。
該分散体に、エチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン含量40%)を重合体粒子の固形分に対して重量比で1:1の割合で添加し、バインダー組成物Cを作製した。
【0041】
(電池性能の評価)
バインダー組成物Aに代えてバインダー組成物Cを用いた他は実施例1と同様に電池を作製した。充放電サイクル特性を評価したところ、下記結果を得た。
・常温充放電サイクル特性:5サイクル終了時で132mAh/g、10サイクル終了時で130mAh/g、50サイクルで128mAh/gと電気容量の低下は極めて小さかった。
・高レート充放電サイクル特性:5サイクル終了時で127mAh/g、10サイクル終了時で123mAh/g。
・低温充放電サイクル特性:5サイクル終了時で120mAh/g、10サイクル終了時で116mAh/g。
【0042】
比較例1
(重合体粒子の製造)
攪拌機付き反応容器に、アクリロニトリル160部、2−エチルへキシルアクリレート70部、スチレン700部、架橋剤としてジビニルベンゼン0.5部、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6部、イオン交換水700部、重合開始剤として過硫酸カリウム6部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。モノマー消費量が99.1%になった時点で冷却して反応を止め、重合体粒子dのラテックスを得た。
重合体のゲル含有率は85%であった。
【0043】
(バインダー組成物の製造、電池性能の評価)
重合体粒子dのラテックスに、カルボキシメチルセルロースのNa塩を重合体粒子dの固形分に対して1:1となるように添加し、バインダー組成物Dを得た。バインダー組成物Aに代えてバインダー組成物Dを用いた他は実施例1と同様に電池を作製した。充放電サイクル特性を評価したところ、下記結果を得た。
・常温充放電サイクル特性:5サイクル終了時で118mAh/g、10サイクル終了時で66mAh/g、50サイクルで12mAh/gと電気容量の低下は極めて大きかった。
【0044】
比較例2
(重合体粒子の製造)
攪拌機付き反応容器に、アクリロニトリル300部、2−エチルへキシルアクリレート250部、スチレン50部、分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6部、イオン交換水700部、重合開始剤として過硫酸カリウム6部を入れ、十分撹拌した後、80℃に加温し重合した。
モノマー消費量が98.8%になった時点で冷却して反応を止め、重合体粒子eのラテックスを得た。
重合体のゲル含有率は13%であった。
【0045】
(バインダー組成物の製造、電池性能の評価)
重合体粒子eのラテックスに、カルボキシメチルセルロースのNa塩を重合体粒子eの固形分に対して1:1となるように添加し、バインダー組成物Eを得た。バインダー組成物Aに代えてバインダー組成物Eを用いた他は実施例1と同様に電池を作製した。充放電サイクル特性を評価したところ、下記結果を得た。
・常温充放電サイクル特性:5サイクル終了時で38mAh/g、10サイクル終了時で16mAh/gであった。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1):
    −(−CH2−CR1−)−
    | (1)
    COO(CHR3−CHR4−O)n−R2
    (式中、R1は水素、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基であり、R2は炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基であり、R3およびR4は水素またはメチル基であり[ただし、R3とR4が同時にメチル基になることはない]、nは1〜50の整数である。)で表される構造単位を有する重合体が液状媒体に分散されてなることを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用バインダー組成物。
  2. 請求項1記載のバインダー組成物と活物質とを含有することを特徴とするリチウムイオン二次電池電極用スラリー。
  3. 請求項2記載のスラリーを用いて製造されたことを特徴とするリチウムイオン二次電池用電極。
  4. 正極および負極の少なくとも一方が請求項3記載の電極からなることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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