JP4397732B2 - 測位装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発信機からの電波を複数の受信機で受信し、受信機の電波位相あるいは到来時間から発信機の位置を測位する測位装置に関する。
従来の測位装置としては、電波発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号間の位相差から、次式(1)の方程式を解くことにより電波発信機位置の測位を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
Figure 0004397732
ここで、(x、y、z)は発信機の位置、(X、Y、Z)は第n受信アンテナの位置、λは電波の波長、Nは受信アンテナの総数を表わし、φn−1は第n受信機と第1受信機との受信信号位相差、kn−1は位相整数値バイアスである。ここで、位相整数値バイアスは、発信機の初期位置から求めるとしている。測位演算における未知変数はx、y、zの3個であるから、受信機総数が4以上であれば、3個の方程式を立てることができ、式(1)の方程式を解いて測位を行うことができる。
また、位相差ではなく時間差を用いて測位をおこなう方式もあり、これは、次式(2)のような方程式を解くことにより測位を行う(例えば、非特許文献1参照)。
Figure 0004397732
ここで、cは光速であり、τn−1は第n受信機と第1受信機との受信信号の到来時間差である。
特開2001-272448号公報(第1頁、図1) 森谷、長谷川、"逆GPS方式位置特定システムの一検討"電子情報通信学会技術報告vol.102, no746、pp135-140、2003
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。特許文献1の測位装置は、整数値バイアスを初期位置から求めるとしていることから、連続して測位する場合には前回の測位値などから算出すると解釈できる。しかし、電波の一時的な遮蔽、あるいは室内環境で発生するフェージング等により、一時的に測位が中断されてしまうと、整数値バイアスが失われてしまい、測位の続行が不可能となる。あるいは、誤った整数値バイアスを用いて測位しなければならないため、以後の測位における誤差が大きくなってしまうという問題がある。
また、受信機間の位相差によって測位を行うため、位相の基準とする受信機が遮蔽される、あるいはフェージング等により受信状態が悪くなると、全ての方程式における位相差の計測精度が悪くなってしまい、測位精度が劣化してしまうという問題がある。
また、電波が遮蔽される、あるいは、フェージング等により受信状態が悪くなることにより測位精度が劣化する問題は、非特許文献1のような時間差を用いる測位方式にも当てはまり、特に、時間差計測の基準とする受信機の電波が遮蔽されると、測位精度が著しく劣化するという問題がある。
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、電波の一時的な遮蔽あるいはフェージング等がある場合にも、高い測位精度を実現することのできる測位装置を得ることを目的とする。
本発明に係る測位装置は、発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段とを備え、測位処理部は、複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信位相観測値を算出する位相値算出手段と、推定された次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、受信位相観測値と測位予測値とに基づいて受信位相予測値を算出する受信位相予測値算出手段と、受信位相観測値から受信位相予測値を減算し、受信位相予測誤差を算出する減算手段と、測位予測値に基づいて方向余弦行列を算出する方向余弦行列算出手段と、受信位相予測誤差と方向余弦行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段とを備えるものである。
また、本発明に係る測位装置は、発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段とを備え、測位処理部は、複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信時刻観測値を算出する受信時刻算出手段と、推定された次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、受信時刻観測値と測位予測値とに基づいて受信時刻予測値を算出する受信時刻予測値算出手段と、受信時刻観測値から受信時刻予測値を減算し、受信時刻予測誤差を算出する減算手段と、測位予測値に基づいて方向余弦行列を算出する方向余弦行列算出手段と、受信時刻予測誤差と方向余弦行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段とを備えるものである。
また、本発明に係る測位装置は、発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段とを備え、測位処理部は、複数の受信機の受信信号に基づいて受信信号間の複素共役乗算値を算出する複素共役乗算手段と、複素共役乗算値に基づいてそれぞれの受信信号間の受信位相差観測値を算出する位相差算出手段と、推定された次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、受信位相差観測値と測位予測値とに基づいて受信信号間の受信位相差予測値を算出する受信位相差予測値算出手段と、受信位相差観測値から受信位相差予測値を減算し、受信位相差予測誤差を算出する減算手段と、測位予測値に基づいて方向余弦差分行列を算出する方向余弦差分行列算出手段と、受信位相差予測誤差と方向余弦差分行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段とを備えるものである。
さらに、本発明に係る測位装置は、発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段とを備え、測位処理部は、複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信時刻観測値を算出する受信時刻算出手段と、受信時刻観測値に基づいて受信信号間の到来時間差観測値を算出する到来時間差算出手段と、推定された次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、到来時間差観測値と測位予測値とに基づいて受信信号間の到来時間差予測値を算出する受信位相差予測値算出手段と、到来時間差観測値から到来時間差予測値を減算し、受信信号間の到来時間差予測誤差を算出する減算手段と、測位予測値に基づいて方向余弦差分行列を算出する方向余弦差分行列算出手段と、到来時間差予測誤差と方向余弦差分行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段とを備えるものである。
本発明によれば、フィルタ手段により推定される測位予測値を活用することにより、基準となる特定の受信機を定める必要がなく、それぞれの受信機の受信信号に基づいて測位を行うことができ、ある受信機で電波の一時的な遮蔽あるいはフェージング等がある場合にも、高い測位精度を実現することのできる測位装置を得ることができる。
以下、本発明の測位装置の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。なお、以下の数式において、文字の上に付されている記号「^」は、予測値あるいは推定値を表す記号であり、以下の明細書の説明では符号の後ろに「ハット」と記載してこの記号を表現している。また、以下の数式において、文字の上に付されている記号「 ̄」は、平滑値を表す記号であり、以下の明細書の説明では符号の後ろに「バー」と記載してこの記号を表現している。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における測位装置の構成図である。実施の形態1における測位装置は、測位する目標である発信機1に対して、受信アンテナ2、受信機3、A/D変換器4、位相値算出手段5、減算手段6、測位予測誤差算出手段7、受信電力算出手段8、荷重行列算出手段9、追尾フィルタ10、遅延手段11、発信位相推定手段12、受信位相予測値算出手段13、及び方向余弦行列算出手段14で構成される。
実施の形態1において、位相値算出手段5、減算手段6、測位予測誤差算出手段7、受信電力算出手段8、荷重行列算出手段9、遅延手段11、発信位相推定手段12、受信位相予測値算出手段13、及び方向余弦行列算出手段14が、測位処理部に相当する。
次に、本実施の形態1の動作を説明する。発信機1は、測位用電波101を発信し、その電波は、複数の受信アンテナ2により受信される。受信信号102は、受信機3の働きにより増幅、周波数変換され、IF(Intermediate Frequency)信号103となってA/D変換器4に入力される。このA/D変換器4に入力される信号は、IF信号のほか、直交検波したベースバンド信号でもよい。しかし、その場合には、各受信機につきIチャネル用、Qチャネル用の2個のA/D変換器が必要となる。
A/D変換されたそれぞれのディジタル受信信号104に基づいて測位が行われる。それぞれのディジタル受信信号104は、位相値算出手段5に入力され、受信位相観測値105となる。さらに、この受信位相観測値105は、減算手段6に入力され、受信位相予測値113が減算されて受信位相予測誤差106となる。ここで、以降の記述のため、この受信位相予測誤差106を次式(3)のように表わす。
Figure 0004397732
ただし、Tは行列あるいはベクトルの転置を表わし、kは時刻を表わすインデックス、Nは受信機数、Δφ(k)は時刻kにおける第n受信機の受信位相予測誤差106、φ(k)は位相値算出手段5によって算出された時刻kにおける第n受信機の受信位相観測値105、φハット(k)は時刻kにおける第n受信機の受信位相予測値113、Δψ(k)はΔφ(k)を各要素とする受信位相予測誤差ベクトルである。
一方、ディジタル受信信号104は、受信電力算出手段8にも入力され、受信電力107が算出される。各受信機の受信電力107は、荷重行列算出手段9に入力され、荷重行列108が算出される。この荷重は、それぞれの受信信号に対する重み付けに相当し、基本的には、受信電力の小さい受信機ほど小さくし、受信電力の大きい受信機ほど大きくするのがよい。
しかし、受信電力は、発信機から受信機までの距離にも依存するため、受信電力の値を直接荷重として用いることは、距離の遠い受信機の荷重が常に小さくなってしまうため、あまり適切とは言えない。電波の一時的な遮蔽、あるいはフェージングによる電力低下を荷重に反映させるためには、次式(4)のように、各受信機ごとの平均電力で規格化した瞬時電力を荷重として用いる。
Figure 0004397732
ここで、P(k)は第n受信機の時刻kにおける瞬時電力、Pバーは第n受信機の平均電力、γは受信電力と荷重の関係を決める定数である。
次に、測位予測誤差算出手段7は、この荷重行列W(k)108と、各受信機の位相予測誤差ベクトルΔψ(k)106とに基づいて、次式(5)を用いて測位予測誤差ベクトル109を算出する。
Figure 0004397732
ここで、は擬似逆行列を表わし、(W(k)A(k))は、下式(6)となる。
Figure 0004397732
また、Δp(k)は、算出すべき測位予測誤差ベクトル109であり、次式(7)のように3個の要素を持つベクトルである。
Figure 0004397732
また、Δs(k)は、副次的に求められる発信位相推定誤差、λは電波の波長である。また、A(k)は、方向余弦行列算出手段14によって次式(8)により算出される方向余弦行列114である。
Figure 0004397732
ここで、[xハット(k)、yハット(k)、zハット(k)]は、時刻kにおける発信機の予測位置であり、遅延手段11の出力である測位予測値111に相当する。また、[X、Y、Z]は、第n受信機の受信アンテナの位置であり、既知の値である。また、rハット(k)は、次式(9)で表わされる発信機の予測位置と第n受信機の受信アンテナの位置との距離である。
Figure 0004397732
このようにして測位予測誤差算出手段7によって算出された測位予測誤差ベクトルΔp(k)109は、フィルタ手段に相当する追尾フィルタ10に入力される。追尾フィルタ10は、本発明における測位結果出力である測位平滑値ベクトルpバー(k)=[xバー(k)、yバー(k)、zバー(k)]110、及び次の時刻k+1における測位予測値ベクトルpハット(k+1)=[xハット(k+1)、yハット(k+1)、zハット(k+1)]を推定する。この次の時刻k+1における測位予測値ベクトルpハット(k+1)が、次回周期測位予測値に相当する。
この追尾フィルタ10は、α−βフィルタ、カルマンフィルタ等、一般的に知られている追尾フィルタを用いることができる。例えば、α−βフィルタを用いた場合には、測位予測誤差ベクトルΔp(k)109、測位平滑値ベクトルpバー(k)110、及び次の時刻k+1における測位予測値ベクトルpハット(k+1)の関係は、次式(10)で表される。
Figure 0004397732
ここで、vハット(k)=[v(k)、v(k)、v(k)]は、速度推定値ベクトル、Tは測位時間周期、α及びβはゲインパラメータであり、αとβは、通常、0以上1未満の値を設定する。
式(10)により追尾フィルタ10で推定された次の時刻の測位予測値ベクトルpハット(k+1)は、遅延手段11により1観測周期遅延された測位予測値111となり、発信位相推定手段12、受信位相予測値算出手段13、方向余弦行列算出手段14に入力され、それぞれ、次回の測位演算における発信位相推定値φハット(k)112、受信位相予測値φハット(k)(n=1、2、・・・N)113、及び方向余弦行列A(k)114の算出に用いられる。
発信位相推定値φハット(k)112は、測位予測値[xハット(k)、yハット(k)、zハット(k)]111を式(9)に代入して算出される発信機の予測位置と第n受信機のアンテナ位置との距離rハット(k)と、受信位相観測値φ(k)(n=1、2、・・・N)105を用いて、発信位相推定手段12によって、次式(11)のように算出される。
Figure 0004397732
ただし、{x mod y}はxをyで割った剰余を表わし、〈x n=1はn=1〜Nにおけるxの平均値を表す。
また、受信位相予測値φハット(k)113は、式(11)により算出された発信位相推定値φハット(k)112と、測位予測値[xハット(k)、yハット(k)、zハット(k)]111から、受信位相予測値算出手段13によって、次式(12)のように算出される。
Figure 0004397732
このように、測位予測値を1観測周期分遅延させてフィードバックすることにより、それぞれの受信信号ごとに、受信位相観測値と受信位相予測値との比較に基づく受信位相予測誤差を算出できる。このようにして算出される受信位相予測誤差は、いずれかの受信信号を基準として算出されるものではなく、自らの受信信号の観測値と測位予測値に基づくものである。
したがって、ある受信信号が一時的な電波の遮蔽あるいはフェージング等の影響を受けたとしても、その影響を受けた受信信号に対応する受信位相予測誤差以外は影響を受けず、影響を受けていない受信位相予測誤差を用いて高い測位精度を保つことが可能となる。
実施の形態1によれば、追尾フィルタの出力する測位予測値からそれぞれの受信機の受信位相を予測し、その予測誤差に基づき測位演算を行っているので、基準となる受信機を定める必要がなく、それぞれの受信機は、位相整数値バイアスを保持する必要が無い。これにより、一時的な電波の遮蔽あるいはフェージング等により整数値バイアスを誤るといった問題が発生せず、室内等の環境下においても高い測位精度を実現できる測位装置を得ることができる。
さらに、受信機間の位相差によるのではなく、各受信機ごとの観測値及び測位予測値を用いて測位演算を行うので、従来方式のように、位相差を算出する受信機の組み合わせについて検討する必要がなく、受信機の組み合わせとは無関係に高い測位精度を実現できる。
さらに、各受信機ごとの位相観測値に対する予測誤差に荷重して測位演算を行うことにより、各受信機への電波遮蔽あるいはフェージング等の影響を個別に抑制することができる。さらに、追尾フィルタの働きそのものにより測位誤差が平滑化され、測位精度を向上させることができる。
なお、上述の実施の形態1においては、α−β追尾フィルタを用いたが、本発明の形態はこれに限定されるものではない。いうまでもなく、α−β追尾フィルタの代わりに、α−β−γフィルタ、あるいはカルマンフィルタなどを用いることも可能である。
また、実施の形態1においては、発信位相推定手段12と受信位相予測値算出手段13を別々の機能として記載したが、発信位相推定手段12の機能を受信位相予測値算出手段13に持たせることも可能である。
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1で説明した測位装置を簡略化したものについて説明する。図1に示した測位装置において、受信電力算出手段8、及び荷重行列算出手段9を省略することが可能である。この場合には、測位予測誤差算出手段7は、荷重行列108を用いず、式(5)の代わりに次式(13)を用いて測位予測誤差を算出する。
Figure 0004397732
荷重を加味した測位演算を行わないため、実施の形態1で説明したような、各受信機への電波遮蔽あるいはフェージング等の影響を個別に抑制する効果はなくなる。しかしながら、装置構成を簡略化でき、かつ、高い測位精度を実現できる測位装置を得ることができる。
実施の形態2によれば、簡略化した装置構成により、整数値バイアスを保持する必要のない測位装置を実現できる。これにより、整数値バイアスを失うといった問題が無く、電波の遮蔽あるいはフェージング等があった場合にも測位精度を保つことができる。
実施の形態3.
実施の形態1及び実施の形態2では、受信信号の位相値を用いて測位する方式について説明した。実施の形態3では、位相値の代わりに受信信号の到来時刻を用いて測位する方式について説明する。
図2は、本発明の実施の形態3における測位装置の構成図である。実施の形態3における測位装置は、測位する目標である発信機21に対して、受信アンテナ22、受信機23、A/D変換器24、受信時刻算出手段25、減算手段26、測位予測誤差算出手段27、受信電力算出手段28、荷重行列算出手段29、追尾フィルタ30、遅延手段31、発信時刻推定手段32、受信時刻予測値算出手段33、方向余弦行列算出手段34、及び受信機内蔵時計35で構成される。
実施の形態3において、受信時刻算出手段25、減算手段26、測位予測誤差算出手段27、受信電力算出手段28、荷重行列算出手段29、遅延手段31、発信時刻推定手段32、受信時刻予測値算出手段33、方向余弦行列算出手段34、及び受信機内蔵時計35が、測位処理部に相当する。
次に、本発明による測位装置の動作を説明する。発信機21は、測位用電波201を発信し、その電波は、複数の受信アンテナ22により受信される。受信信号202は、受信機23の働きにより増幅、周波数変換され、IF信号203となってA/D変換器24に入力される。このA/D変換器24に入力される信号は、IF信号のほか、直交検波したベースバンド信号でもよい。A/D変換されたそれぞれのディジタル受信信号204に基づいて測位が行われる。A/D変換されたディジタル受信信号204は、受信時刻算出手段25に入力され、受信時刻観測値205となる。
受信時刻の計測は、例えば、発信機21にパルス信号を発信させ、そのパルスの立ち上がりあるいは立下りを検出し、その時刻を受信機内蔵時計35で計測する方法がある。また、発信機21に変調をかけ、その変調波と同じレプリカ信号を受信機内部で発生させ、受信信号とレプリカ信号との相互相関関数の最大値を求めることにより受信時刻を算出することもできる。
このようにして算出された受信時刻観測値205は、減算手段26に入力され、受信時刻予測値213が減算されて受信時刻予測誤差206となる。ここで、以降の記述のため、この受信時刻予測誤差206を次式(14)のように表わす。
Figure 0004397732
ただし、は行列あるいはベクトルの転置を表わし、kは時刻を表わすインデックス、Nは受信機数、Δt(k)は時刻kにおける第n受信機の受信時刻予測誤差206、t(k)は受信時刻算出手段25によって算出された時刻kにおける第n受信機の受信時刻観測値205、tハット(k)は時刻kにおける第n受信機の受信時刻予測値213、Δt(k)はΔt(k)を各要素とする受信時刻予測誤差ベクトルである。
一方、ディジタル受信信号204は、受信電力算出手段28にも入力され、受信電力207が算出される。各受信機の受信電力207は、荷重行列算出手段29に入力され、荷重行列208が算出される。この荷重は、それぞれの受信信号に対する重み付けに相当し、荷重行列の算出法は、実施の形態1で用いた式(4)と同様である。
次に、測位予測誤差算出手段27は、この荷重行列W(k)208と、各受信機の受信時刻予測誤差ベクトルΔt(k)206とに基づいて、次式(15)を用いて測位予測誤差ベクトル209を算出する。
Figure 0004397732
ここで、cは光速であり、A(k)は実施の形態1と同様に、式(8)で表わされる方向余弦行列214である。
このようにして算出された測位予測誤差ベクトルΔp(k)209を用い、実施の形態1と同様の追尾フィルタ30を用いて測位平滑値ベクトルpバー(k)=[xバー(k)、yバー(k)、zバー(k)]210、及び次の時刻k+1における測位予測値ベクトルpハット(k+1)=[xハット(k+1)、yハット(k+1)、zハット(k+1)]を推定する。この次の時刻k+1における測位予測値ベクトルpハット(k+1)が、次回周期測位予測値に相当する。
このようにして推定された次の時刻の測位予測値ベクトルpハット(k+1)は、遅延手段31により1観測周期時間遅延された測位予測値211となり、発信時刻推定手段32、受信時刻予測値算出手段33、方向余弦行列算出手段34に入力され、それぞれ、次回の測位演算における発信時刻推定値212、受信時刻予測値tハット(k)(n=1、2、・・・N)213、及び方向余弦行列A(k)214の算出に用いられる。
発信時刻推定値tハット(k)212は、測位予測値[xハット(k)、yハット(k)、zハット(k)]211を式(9)に代入して算出される発信機の予測位置と第n受信機のアンテナ位置との距離rハット(k)と、受信時刻観測値t(k)(n=1、2、・・・N)205を用いて次式(16)のように算出される。
Figure 0004397732
ただし、rハット(k)は、実施の形態1と同様に、式(9)で算出される発信機の予測位置と第n受信機のアンテナ位置との距離であり、〈x n=1はn=1〜Nにおけるxの平均値を表す。
また、受信時刻予測値tハット(k)213は、式(16)により算出された発信時刻推定値tハット(k)212と、測位予測値[xハット(k)、yハット(k)、zハット(k)]211から、受信時刻予測値算出手段33によって、次式(17)のように算出される。
Figure 0004397732
このように、本実施の形態3における測位装置は、受信信号の到来時刻を用いて受信機の測位を行うことができる。測位予測値を1観測周期分遅延させてフィードバックすることにより、それぞれの受信信号ごとに、受信時刻観測値と受信時刻予測値との比較に基づく受信時刻予測誤差を算出できる。このようにして算出される受信時刻予測誤差は、いずれかの受信信号を基準として算出されるものではなく、自らの受信信号の観測値と測位予測値に基づくものである。
したがって、ある受信信号が一時的な電波の遮蔽あるいはフェージング等の影響を受けたとしても、その影響を受けた受信信号に対応する受信時刻予測誤差以外は影響を受けず、影響を受けていない受信時刻予測誤差を用いて高い測位精度を保つことが可能となる。
実施の形態3によれば、受信機間の到来時間差によるのではなく、各受信機ごとの受信時刻を用いて測位演算を行っているので、従来方式のように、到来時間差を算出する受信機の組み合わせについて検討する必要がない。これにより、受信機の組み合わせとは無関係に高い測位精度を実現できる。さらに、各受信機ごとの観測値に対する予測誤差に荷重して測位演算を行うことにより、各受信機への電波遮蔽あるいはフェージング等の影響を個別に抑制することができる。
この結果、一時的な電波の遮蔽あるいはフェージング等の発生する室内等の環境下においても高い測位精度を実現できる測位装置を得ることができる。
なお、このような受信時刻を用いる測位方式においても、受信電力による荷重を行わず、より簡単な構成で測位を行うことができ、この場合においても一定の効果を得ることができる。すなわち、図2に示した測位装置において、受信電力算出手段28、及び荷重行列算出手段29を省略することが可能である。
この場合には、荷重を加味した測位演算を行わないため、各受信機への電波遮蔽あるいはフェージング等の影響を個別に抑制する効果はなくなる。しかしながら、装置構成を簡略化でき、かつ、高い測位精度を実現できる測位装置を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態1では、各受信機の受信位相を直接用いて測位を行う場合を想定した。しかし、高速な測位演算が必要な場合などにおいて、ハードウェア・ディジタル演算器やアナログ演算器を用いる場合に、受信位相を測位演算に直接用いることが適さない場合がある。本実施の形態4では、そのような場合に適用する測位装置について説明する。
図3は、本発明の実施の形態4における測位装置の構成図である。実施の形態4における測位装置は、測位する目標である発信機41に対して、受信アンテナ42、受信機43、A/D変換器44、複素共役乗算手段45、位相差算出手段46、減算手段47、測位予測誤差算出手段48、電力積算出手段49、荷重行列算出手段50、追尾フィルタ51、遅延手段52、受信位相差予測値算出手段53、及び方向余弦差分行列算出手段54で構成される。
実施の形態4において、複素共役乗算手段45、位相差算出手段46、減算手段47、測位予測誤差算出手段48、電力積算出手段49、荷重行列算出手段50、遅延手段52、受信位相差予測値算出手段53、及び方向余弦差分行列算出手段54が、測位処理部に相当する。
次に、本実施の形態4の動作を説明する。発信機41は、測位用電波301を発信し、その電波は複数の受信アンテナ42により受信される。受信信号302は、受信機43の働きにより増幅、周波数変換され、IF信号303となってA/D変換器44に入力される。A/D変換されたそれぞれのディジタル受信信号304に基づいて測位が行われる。
A/D変換されたディジタル受信信号304は、複素共役乗算手段45に入力され、受信信号間の複素共役乗算値305となる。受信信号の帯域幅が狭く信号が正弦波とみなせる場合、受信信号間の複素共役乗算値は次式(18)のようになる。
Figure 0004397732
ここで、A(k)、A(k)は、時刻kにおける、それぞれ第m受信機、第n受信機の受信信号の振幅、φ(k)、φ(k)は、それぞれ第m受信機、第n受信機の受信信号の位相である。
なお、この複素共役乗算手段45は、ミキサ等のアナログ回路で実現することもでき、その場合には、IF信号303に対してミキサ等による複素共役乗算処理を施した後にA/D変換が行われる。このようにして算出された受信信号間の複素共役乗算値305は、位相差算出手段46に入力され、次式(19)のような受信信号間の位相差観測値306となる。
Figure 0004397732
この受信信号間の位相差観測値306は、減算手段47により、受信信号間の受信位相差予測値313が減算されて、下式(20)で示される位相差予測誤差307となる。
Figure 0004397732
ただし、は行列やベクトルの転置を表わし、φm−nハット(k)は時刻kにおける第m受信機と第n受信機の受信位相差予測値313である。
ここで、受信機の位相差を計算する組み合わせを、特定の受信機を基準とするのではなく、第1受信機と第2受信機、第2受信機と第3受信機・・・第(N−1)受信機と第N受信機とすることにより、特定の基準受信機を設けないようにする。
受信信号間の複素共役乗算値305は、電力積算出手段49にも入力され、乗算した一対の受信信号の電力の積が算出される。さらに、受信信号電力積308は、荷重行列算出手段50に入力され、荷重行列309が算出される。荷重行列は、例えば次式(21)のように、各受信信号の組み合わせごとの平均電力積で規格化した瞬時電力積を用いる。
Figure 0004397732
ここで、P(k)は第n受信機の時刻における瞬時電力、Pnバーは第n受信機の平均電力、γは受信信号電力積と荷重の関係を決める定数である。
次に、測位予測誤差算出手段48は、この荷重行列W(k)309と、位相差予測誤差ベクトルΔψ(k)とに基づいて、次式(22)を用いて測位予測誤差ベクトル310を算出する。
Figure 0004397732
ここで、は式(6)で表わされる擬似逆行列である。また、Δp(k)は算出すべき測位予測誤差ベクトル310であり、次式(23)のように3個の要素を持つベクトルである。
Figure 0004397732
また、λは電波の波長であり、B(k)は次式(24)により算出される方向余弦差分行列314である。
Figure 0004397732
ここで、[xハット(k)、yハット(k)、zハット(k)]は、時刻kにおける発信機の予測位置であり、遅延手段52の出力である測位予測値312に相当する。また、[X、Y、Z]は、第n受信機の受信アンテナの位置であり、既知の値である。また、rハット(k)は、次式(25)で表わされる発信機の予測位置と第n受信機の受信アンテナの位置との距離である。
Figure 0004397732
このようにして測位予測誤差算出手段48によって算出された測位予測誤差ベクトルΔp(k)310は、フィルタ手段に相当する追尾フィルタ51に入力される。追尾フィルタ51は、実施の形態1と同様に、次の時刻k+1における測位予測値ベクトルpハット(k+1)=[xハット(k+1)、yハット(k+1)、zハット(k+1)]を推定する。
ここで推定された次の時刻の測位予測値ベクトルpハット(k+1)は、遅延手段52により1観測周期時間遅延された測位予測値312となり、受信位相差予測値算出手段53、及び方向余弦差分行列算出手段54に入力され、受信信号間の受信位相差予測値φm−nハット(k)(n=1、2、・・・N)313、及び式(24)の方向余弦差分行列B(k)314の算出に用いられる。受信信号間の受信位相差予測値φm−nハット(k)313は、次式(26)のように算出される。
Figure 0004397732
このように、受信位相を測位演算に直接用いることが適さない場合にも、複素共役乗算手段45及び位相差算出手段46を用いることにより、受信信号間の位相差に基づく測位が可能となる。さらに、特定の基準受信機を設けないように受信信号の組合せを決めることができ、特定の受信機の一時的な電波の遮蔽あるいはフェージング等の影響が、測位精度に及ぼす影響を抑制することができる。
実施の形態4によれば、受信位相を測位演算に直接用いずに、受信信号間の位相差に基づく測位が可能となる。測位予測値に基づいた受信信号間の受信位相差予測値と観測値との差分により測位演算を行うので、それぞれの受信機は、位相整数値バイアスを保持する必要が無い。これにより、一時的な電波の遮蔽あるいはフェージング等により整数値バイアスを誤るといった問題が発生しない。したがって、一時的な電波の遮蔽あるいはフェージング等が発生した場合にも、高い測位精度が実現できる。
さらに、受信信号間の位相差予測誤差に、位相差を算出した組み合わせの受信信号の電力の積による荷重をおこなって測位演算を行うので、電波遮蔽あるいはフェージング等の影響を抑制することができる。さらに、追尾フィルタの働きそのものにより測位誤差が平滑化され、測位精度を向上させることができる。
なお、実施の形態4において、受信電力積による荷重を行わず、より簡単な構成で測位を行うことができ、この場合においても一定の効果を得ることができる。すなわち、図3に示した測位装置において、電力積算出手段49、及び荷重行列算出手段50を省略することが可能である。
この場合には、荷重を加味した測位演算を行わないため、各受信機への電波遮蔽あるいはフェージング等の影響を個別に抑制する効果はなくなる。しかしながら、装置構成を簡略化でき、かつ、高い測位精度を実現できる測位装置を得ることができる。
また、実施の形態4では、受信信号間の位相差を用いて測位演算を行う場合を説明したが、本発明の測位装置は、受信信号間の到来時刻差を用いる場合においても同様に適用することができる。
本発明の実施の形態1における測位装置の構成図である。 本発明の実施の形態3における測位装置の構成図である。 本発明の実施の形態4における測位装置の構成図である。
符号の説明
1 発信機、2 受信アンテナ、3 受信機、4 A/D変換器、5 位相値算出手段、6 減算手段、7 測位予測誤差算出手段、8 受信電力算出手段、9 荷重行列算出手段、10 追尾フィルタ、11 遅延手段、12 発信位相推定手段、13 受信位相予測値算出手段、14 方向余弦行列算出手段、21 発信機、22 受信アンテナ、23 受信機、24 A/D変換器、25 受信時刻算出手段、26 減算手段、27 測位予測誤差算出手段、28 受信電力算出手段、29 荷重行列算出手段、30 追尾フィルタ、31 遅延手段、32 発信時刻推定手段、33 受信時刻予測値算出手段、34 方向余弦行列算出手段、35 受信機内蔵時計、41 発信機、42 受信アンテナ、43 受信機、44 A/D変換器、45 複素共役乗算手段、46 位相差算出手段、47 減算手段、48 測位予測誤差算出手段、49 電力積算出手段、50 荷重行列算出手段、51 追尾フィルタ、52 遅延手段、53 受信位相差予測値算出手段、54 方向余弦差分行列算出手段。

Claims (8)

  1. 発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、
    前記複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された前記次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、
    前記測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段と
    を備え
    前記測位処理部は、
    前記複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信位相観測値を算出する位相値算出手段と、
    推定された前記次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、
    前記受信位相観測値と前記測位予測値とに基づいて受信位相予測値を算出する受信位相予測値算出手段と、
    前記受信位相観測値から前記受信位相予測値を減算し、受信位相予測誤差を算出する減算手段と、
    前記測位予測値に基づいて方向余弦行列を算出する方向余弦行列算出手段と、
    前記受信位相予測誤差と前記方向余弦行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段と
    を備えたことを特徴とする測位装置。
  2. 請求項に記載の測位装置において、
    前記測位処理部は、
    前記複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信信号電力値を算出する受信電力算出手段と、
    前記受信信号電力値に基づいて荷重行列を算出する荷重行列算出手段と
    をさらに備え、
    前記測位予測誤差算出手段は、前記受信位相予測誤差、前記方向余弦行列及び前記荷重行列に基づいて測位予測誤差を算出する
    ことを特徴とする測位装置。
  3. 発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、
    前記複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された前記次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、
    前記測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段と
    を備え、
    前記測位処理部は、
    前記複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信時刻観測値を算出する受信時刻算出手段と、
    推定された前記次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、
    前記受信時刻観測値と前記測位予測値とに基づいて受信時刻予測値を算出する受信時刻予測値算出手段と、
    前記受信時刻観測値から前記受信時刻予測値を減算し、受信時刻予測誤差を算出する減算手段と、
    前記測位予測値に基づいて方向余弦行列を算出する方向余弦行列算出手段と、
    前記受信時刻予測誤差と前記方向余弦行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段と
    を備えたことを特徴とする測位装置。
  4. 請求項に記載の測位装置において、
    前記測位処理部は、
    前記複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信信号電力値を算出する受信電力算出手段と、
    前記受信信号電力値に基づいて荷重行列を算出する荷重行列算出手段と
    をさらに備え、
    前記測位予測誤差算出手段は、前記受信時刻予測誤差、前記方向余弦行列及び前記荷重行列に基づいて測位予測誤差を算出する
    ことを特徴とする測位装置。
  5. 発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、
    前記複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された前記次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、
    前記測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段と
    を備え、
    前記測位処理部は、
    前記複数の受信機の受信信号に基づいて受信信号間の複素共役乗算値を算出する複素共役乗算手段と、
    前記複素共役乗算値に基づいてそれぞれの受信信号間の受信位相差観測値を算出する位相差算出手段と、
    推定された前記次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、
    前記受信位相差観測値と前記測位予測値とに基づいて受信信号間の受信位相差予測値を算出する受信位相差予測値算出手段と、
    前記受信位相差観測値から前記受信位相差予測値を減算し、受信位相差予測誤差を算出する減算手段と、
    前記測位予測値に基づいて方向余弦差分行列を算出する方向余弦差分行列算出手段と、
    前記受信位相差予測誤差と前記方向余弦差分行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段と
    を備えたことを特徴とする測位装置。
  6. 請求項に記載の測位装置において、
    前記測位処理部は、
    前記複素共役乗算手段により算出された前記複素共役乗算値に基づいてそれぞれの受信信号間の受信信号電力積を算出する受信電力積算出手段と、
    前記受信信号電力積に基づいて荷重行列を算出する荷重行列算出手段と
    をさらに備え、
    前記測位予測誤差算出手段は、前記受信位相差予測誤差、前記方向余弦差分行列及び前記荷重行列に基づいて測位予測誤差を算出する
    ことを特徴とする測位装置。
  7. 発信機からの電波を複数の受信機で受信し、その受信信号に基づいて発信機の位置を一定周期ごとに測位するとともに、次回周期測位予測値を推定する機能を備えた測位装置であって、
    前記複数の受信機の受信信号による観測値と、推定された前記次回周期測位予測値による予測値との比較に基づいて測位予測誤差を算出する測位処理部と、
    前記測位予測誤差に応じて発信機の測位値及び次回周期測位予測値を推定するフィルタ手段と
    を備え、
    前記測位処理部は、
    前記複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号の受信時刻観測値を算出する受信時刻算出手段と、
    前記受信時刻観測値に基づいて受信信号間の到来時間差観測値を算出する到来時間差算出手段と、
    推定された前記次回周期測位予測値を1周期分遅延させた測位予測値を算出する遅延手段と、
    前記到来時間差観測値と前記測位予測値とに基づいて受信信号間の到来時間差予測値を算出する受信位相差予測値算出手段と、
    前記到来時間差観測値から前記到来時間差予測値を減算し、受信信号間の到来時間差予測誤差を算出する減算手段と、
    前記測位予測値に基づいて方向余弦差分行列を算出する方向余弦差分行列算出手段と、
    前記到来時間差予測誤差と前記方向余弦差分行列とに基づいて測位予測誤差を算出する測位予測誤差算出手段と
    を備えたことを特徴とする測位装置。
  8. 請求項に記載の測位装置において、
    前記測位処理部は、
    前記複数の受信機の受信信号に基づいてそれぞれの受信信号間の受信信号電力積を算出する受信電力積算出手段と、
    前記受信信号電力積に基づいて荷重行列を算出する荷重行列算出手段と
    をさらに備え、
    前記測位予測誤差算出手段は、前記到来時間差予測誤差、前記方向余弦差分行列及び前記荷重行列に基づいて測位予測誤差を算出する
    ことを特徴とする測位装置。
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