JP4391674B2 - Composite inorganic powder - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の光学特性を有する複合無機粉体及びそれを含有する化粧料に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、マイカ、タルク、セリサイト等の薄片状粉体はパウダーファンデーション等のメイクアップ用化粧料に配合されている。これらの粉体は、化粧料の肌に対する伸展性、付着性、滑らかさなどの使用感を向上させ、肌へのカバー力やしっとり感などの仕上がり感を高める等の特性を有するが、これらの粉体は屈折率が１．７以下であるため皮脂や汗に濡れると色変化（色くすみ）が大きいという欠点があった。そのため、雲母フレークに屈折率の高い酸化チタンを被覆させた真珠光沢顔料（特公昭43-25644号参照）を用いているが、雲母フレーク表面の酸化チタン薄膜による光干渉で銀白色、金色などの真珠光沢が生じるので、表面光沢が大きくなり、好ましくない。
【０００３】
特開昭58-149959号公報には、雲母上に金属酸化物層として酸化チタンに加えて二酸化ケイ素および酸化アルミニウムが存在する均質混合層として形成された真珠光沢顔料が開示されているが、これらの顔料は青色等の干渉色が生じ表面反射光が大きくなり、不自然さを生じる。
【０００４】
特開昭63-254169号には、鱗片状無機粉体の粒子表面に酸化チタンを被覆し、更にその上を酸化アルミニウムで被覆した顔料が記載されているが、酸化チタンと酸化アルミニウムの重量比率が３０：７０〜７０：３０であるため、酸化チタンの重量比率が多いことにより反射光が高く白っぽい仕上がりになり不自然さを生ずる。
【０００５】
また、特開平6-56628号公報及び特開平8-188723号公報には、シミ、ソバカス等をカバーしながらも透明な素肌感の化粧仕上がりを持つ化粧料が提案されているが、これらは雲母等の薄片状体質顔料をまず酸化チタンまたは有色顔料含有酸化チタンで被覆し、その上にシリカ層または光を拡散反射する粉体を被覆したものであり、酸化チタン・シリカ両層の境界面で強い光の反射があるため、透明感が不十分なものとなる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、十分なカバー力がありながらも透明感があり、かつ毛穴やシミ・ソバカスが目立たず、肌が滑らかに見えるような複合無機粉体及びこれを含有する化粧料を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複合無機粉体とタルク及びスクワランの混合物（重量比 ４７：４７：６）１０ｍｇを黒色人工皮革表面の１０ｃｍ×５ｃｍの部分に均一に塗布した試料について、入射光側と受光側にそれぞれＳ偏光板又はＰ偏光板を装着した変角分光測色計を用いて、Ｃ光による２°視野の受光条件における表面反射光量および粉体層反射光量を測定したとき、入射光角４５°及び受光角４５°の条件下と、入射光角４５°及び受光角０°の条件下で測定されたそれぞれの表面反射光量の差が７〜１５で、かつ入射光角４５°及び受光角０°で測定された表面反射光量と粉体層反射光量の差が−３〜３である複合無機粉体及びそれを含有する化粧料を提供するものである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明においては、複合無機粉体の光学特性を評価するために、該複合無機粉体とタルク及びスクワランの混合物を人工皮革上に塗布した試料について、以下に詳述するように反射光量を測定する。
【０００９】
即ち、１０ｃｍ×５ｃｍのポリウレタン製人工皮革（黒色人工皮革；オカモト製ＯＫ−７，白色人工皮革；オカモト製ＯＫ―マット）を用い、各人工皮革に複合無機粉体とタルク及びスクワランの混合物（重量比 ４７：４７：６）を１０ｍｇ塗布し、村上色彩技術研究所製の２次元変角分光測色計ＧＣＭＳ−３を用い、Ｃ光による２°視野の受光条件下で測定した。かかる塗膜からの反射光には、図１に示すように、表面反射光、粉体層反射光及び基底層反射光が含まれるが、入射光及び受光における偏光モードに応じて、反射光成分がそれぞれ異なる。測定にあたっては、入射光側と受光側にそれぞれＳ偏光板又はＰ偏光板を組合せて装着し、黒色人工皮革で得た測定値と白色人工皮革で得た測定値とから、表面反射光量、粉体層反射光量、基底層反射光量をそれぞれ算出することができる。
【００１０】
黒色人工皮革を用いて、入射光側にＳ偏光板及び受光側にＳ偏光板を置いて測定した値をＢss、入射光側にＳ偏光板及び受光側にＰ偏光板を置いて測定した値をＢsp、入射光側にＰ偏光板及び受光側にＳ偏光板を置いて測定した値をＢps、入射光側にＰ偏光板及び受光側にＰ偏光板を置いて測定した値をＢppとする。同様に白色人工皮革を用いた場合は、それぞれＷss、Ｗsp、Ｗps、Ｗppとする。各測定値には、ＸＹＺ表色系における三刺激値Ｘ，Ｙ，Ｚが含まれ、それぞれ個別の数値として測定することができる。
各測定値から、表面反射光Ｓ_Bは、
【００１１】
【数１】

【００１２】
で表される。また、粉体層反射光Ｄ_fは、
【００１３】
【数２】

【００１４】
で表される。また、基底層反射光Ｄ_bは、
【００１５】
【数３】

【００１６】
で表される。これらより、表面反射光量Ｙ（Ｓ_B）は、
【００１７】
【数４】

【００１８】
粉体層反射光量Ｙ（Ｄ_f）は、
【００１９】
【数５】

【００２０】
基底層反射光量Ｙ（Ｄ_b）は、
【００２１】
【数６】

で表される。ここで、Ｙ（Ｂsp）、Ｙ（Ｂps）等は、それぞれＢsp、ＢpsのＹ値を示す。
【００２２】
使用する光源としては、昼光光源であるＣ光を用い、受光視野は２°とする。
測定は、入射角を４５°で一定にして、受光角を０°〜９０°まで５°刻みで行い、反射光量差が一番大きい入射角４５°／受光角４５°の条件下と、入射角４５°／受光角０°の条件下での測定値に着目する。
【００２３】
本発明の複合無機粉体は、これらの条件下でのそれぞれの表面反射光量の差が７〜１５であることが第１の要件である。「表面反射光量の差」が１５より大きくなると、つやが出過ぎて顔がてかって見え、一方、７より小さくなると、つやが少なく顔が暗くくすんだように見えてしまう。
【００２４】
さらに、表面反射光量と粉体層反射光量の差がわかりやすい、入射角４５°／受光角０°の条件下での測定値から、表面反射光量と粉体層反射光量の差が−３〜３であることが第２の要件である。「表面反射光量と粉体層反射光量の差」が３より大きくなると、つやが出過ぎて顔がてかって見え、−３より小さくなると、白っぽい顔になってしまう。
【００２５】
本発明の複合無機粉体は、鱗片状基材上に他の金属酸化物を複合させてなり、上記の光学特性を有するように設計される。その鱗片状基材は、平均粒子径が２〜２０μｍで、厚みが０．０５〜１μｍであることが好ましい。このような鱗片状基材としては雲母、セリサイト、タルク、カオリン、スメクタイト属粘土鉱物、合成マイカ、合成セリサイト、板状酸化チタン、板状シリカ、板状酸化アルミニウム、窒化硼素、硫酸バリウム、板状チタニア・シリカ複合酸化物等が挙げられるが、特にタルクが好ましい。
【００２６】
これら鱗片状基材に複合化される金属酸化物としては酸化チタン（ＴｉＯ₂）、酸化鉄（Ｆｅ₂Ｏ₃）、酸化セリウム（ＣｅＯ₂）、酸化亜鉛（ＺｎＯ）、シリカ（ＳｉＯ₂）、酸化マグネシウム（ＭｇＯ）、酸化アルミニウム（Ａｌ₂Ｏ₃）、酸化カルシウム（ＣａＯ）、酸化ジルコニウム（ＺｒＯ₂）が挙げられるが、特に酸化チタン、酸化アルミウニム、シリカが好ましい。
【００２７】
本発明の複合無機粉体は、前記鱗片状基材に、前記金属酸化物から選択される１種、２種又は３種類の屈折率の異なる金属酸化物を、屈折率の高い方から順に被覆することにより調製される。当該金属酸化物は、複合無機粉体に要求されるカバー力によって選択すればよい。カバー力の高い金属酸化物としては、第１層に屈折率の高い金属酸化物、例えば酸化チタン等を被覆することが好ましい。他方、カバー力の低い金属酸化物としては、第１層に中程度の屈折率を持つ金属酸化物、例えば、酸化アルミニウム等を被覆することが好ましい。
次いで、必要により第２層以上の層を形成していくが、光の反射を抑制し透明感を出すために、第２層以上は第１層よりも屈折率の小さい金属酸化物であることが望ましい。
【００２８】
金属酸化物の被覆方法は、前記のように選択される金属酸化物の前駆物質である金属塩を所定量加水分解し、あるいは、同様に所定量の有機金属化合物をアルコール溶媒中で加水分解し、加水分解物を被覆すべき鱗片状基材あるいは被覆層を形成した複合粉体上に析出させる方法など、従来の公知の方法が採用できる。
例えば、鱗片状基材を水中に分散させ、これに所定量の硫酸チタニルなどの金属塩を添加し、アルカリ雰囲気で加水分解し、鱗片状基材の表面に金属塩加水分解物を析出させることにより、所定厚の酸化チタン被覆層を得ることができる。
また、最外層としてシリカを被覆する場合には、シリカより高い屈折率の被覆層を形成した鱗片状基材の分散液に、所定量のアルカリ金属珪酸塩水溶液あるいは有機珪素化合物等を添加し、必要に応じて酸またはアルカリを加えて、上記被覆層を形成した鱗片状基材の表面に珪酸の重合物（加水分解縮重合物）を付着させる等の方法により、所定の厚みのシリカ被覆層を形成することができる。なお、シリカの被覆層を形成するには、他の従来法を採用することもできる。
【００２９】
本発明において、金属酸化物の被覆膜厚は、鱗片状基材あるいは金属酸化物を被覆した鱗片状基材の幾何学的表面積、あるいは窒素吸着法等で測定される比表面積と、被覆する金属酸化物の密度より求めることができる。また、所定の膜厚となる金属酸化物の量から、添加する所定量の金属塩、有機金属化合物を計算することができる。
【００３０】
本発明において、より透明感を出すためには、各被覆層の金属酸化物の膜厚は、計算値で５０ｎｍ以下であることが好ましい。５０ｎｍ以上になると、入射光角４５°及び受光角０°で測定した時の黒色合成皮革上にて測定された表面反射光量よりも粉体層反射光量が大きくなり、肌に塗布すると白っぽさが目立ってきて好ましくない。
【００３１】
鱗片状基材上に酸化チタン、酸化アルミニウムの順に被覆する場合は、酸化チタンと酸化アルミニウムの被覆量がＴｉＯ₂／Ａｌ₂Ｏ₃の重量比で０．４２以下であることが必要である。０．４２よりも大きいとＴｉＯ₂の影響により、入射光角４５°及び受光角４５°の条件下と、入射光角４５°及び受光角０°の条件下での表面反射光量の差が大きくなり、きらきら感が出てくる。
【００３２】
また、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカの順に被覆する場合は、酸化チタンと酸化アルミニウムの被覆量がＴｉＯ₂／Ａｌ₂Ｏ₃の重量比で０．６２以下であり、かつ複合無機粉体全体に対するＳｉＯ₂の被覆量が０．１〜３０重量％であることが必要である。より好ましくは、ＴｉＯ₂／Ａｌ₂Ｏ₃の重量比で０．４２以下で、ＳｉＯ₂の被覆量が０．１〜２０重量％である。０．６２よりも大きいと、最外層に屈折率の低いシリカを被覆しても、入射光角４５°及び受光角４５°の条件下と、入射光角４５°及び受光角０°の条件下での表面反射光量の差が大きくなり、また、ＳｉＯ₂の被覆量が３０重量％を超えるときしみ感が出てきて使用感が悪くなるなど好ましくない。
【００３３】
また、本発明の複合無機粉体は、撥水撥油性を持たせるために表面をシリコーン、フッ素化合物、レシチン、アミノ酸、ポリエチレン、金属石けん等により撥水撥油処理を施すことができる。また、より使用感を向上させるために特開平11-49634号公報記載のスフィンゴシン類縁体、ステロール類及び脂肪酸による表面処理を施すことにより、透明感や肌が滑らかに見える効果を引き出す上に、滑らかでのびがよくモイスチャー効果に優れ、しかも皮膚刺激性のない化粧料を得ることができる。
【００３４】
本発明の複合無機粉体は、その塗布面に十分なカバー力がありながらも透明感を付与できるので、種々の化粧料用粉体として有用である。
【００３５】
本発明の化粧料において、該複合無機粉体の含有量は１〜９０重量％、さらに１０〜６０重量％、特に２０〜５０重量％が好ましい。
本発明の化粧料には、前記複合無機粉体以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えばケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン等の無機粉体、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン等の有機粉体や有機タール系色素の有機着色料が配合できる。これらの粉体は、２種以上を組み合わせて用いることができる。
【００３６】
本発明の化粧料には、通常の化粧料に用いられる油分を配合でき、また保湿剤や紫外線吸収剤、美白剤、血行促進剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤等の薬効成分、香料なども配合することができる。
本発明の化粧料は、例えばヘンシェルミキサーやレトロミキサー、ホバートミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー等を用いて製造される。各種の化粧料とすることができるが、特に、ファンデーション、粉おしろい、アイシャドー、アイライナー、ほほ紅等のメイクアップ化粧料などとして好適である。
【００３７】
【発明の効果】
本発明によれば、十分なカバー力がありながらも透明感があり、かつ毛穴やシミ・ソバカスが目立たず、肌が滑らかに見える化粧料を提供することができる。
【００３８】
【実施例】
製造例１
タルク３４０ｇを純水３０６０ｇに添加して十分に分散し、これに二酸化チタンとして濃度２０％の硫酸チタニル水溶液３００ｇを加え攪拌しながら加熱し５時間沸騰させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗し、１１０℃で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたタルクを得た。これを３２０ｇ計量し２８８０ｇの純水中に添加しよく分散させ、酸化アルミニウムとして濃度１０％の塩化アルミニウム水溶液８００ｇ及び尿素５７６ｇを水１８２４ｇに溶かした溶液を加えてよく混合し９０℃で１０時間加熱し、室温まで冷却した。これを濾過水洗し、１１０℃で乾燥後、６００℃で５時間焼成し、酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたタルクを得た。更にこれを１００ｇ計量しエタノールと水の混合溶剤（７：３の比率）１Ｌに加えて、よく分散させた。これをシリカとして４重量％の正ケイ酸エチルを含むエタノール溶液２７８ｇを加えて、５０℃に加熱し約１０時間保持した。次にこれを冷却後濾過し、エタノールにて洗浄後、更に純水で充分洗浄し１１０℃で乾燥し、酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカで順次被覆されたタルクを得た。
【００３９】
製造例２
タルク３０９ｇを純水３７８１ｇに添加して十分に分散し、これに酸化アルミニウムとして濃度１０％の塩化アルミニウム水溶液９１２ｇ及び尿素６５７ｇを水２０８１ｇに溶かした溶液を加えてよく混合し９０℃で１０時間加熱し、室温まで冷却した。これを濾過水洗し、１１０℃で乾燥後、６００℃で５時間焼成し、酸化アルミニウムで被覆されたタルクを得た。
【００４０】
製造例３
タルク３６８ｇを純水３３１０ｇに添加して十分分散し、これに酸化チタンとして濃度２０％の硫酸チタニル水溶液１５８ｇを加え攪拌しながら加熱し５時間沸騰させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗し、１１０℃で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたタルクを得た。これを３１４ｇ計量し２８２６ｇの純水中に添加しよく分散させ、酸化アルミニウムとして濃度１０％の塩化アルミニウム水溶液８６０ｇ及び尿素６１９ｇを水１９６０ｇに溶かした溶液を加えてよく混合し９０℃で１０時間加熱し、室温まで冷却した。これを濾過水洗し、１１０℃で乾燥後、６００℃５時間焼成し、酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたタルクを得た。
【００４１】
製造例４
タルク３４０ｇを純水３０６０ｇに添加して十分に分散し、これに二酸化チタンとして濃度２０％の硫酸チタニル水溶液３００ｇを加えて攪拌しながら加熱し５時間沸騰させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗し、１１０℃で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたタルクを得た。これを３２０ｇ計量し２８８０ｇの純水中に添加しよく分散させ、酸化アルミニウムとして濃度１０％の塩化アルミニウム水溶液８００ｇ及び尿素５７６ｇを水１８２４ｇに溶かした溶液を加えてよく混合し９０℃で１０時間加熱し、室温まで冷却した。これを濾過水洗し、１１０℃で乾燥後、６００℃で５時間焼成し、酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたタルクを得た。
【００４２】
製造例５
セリサイト３１０ｇを純水２７９０ｇに添加して十分に分散し、これに二酸化チタンとして濃度２０％の硫酸チタニル水溶液４５０ｇを加えて攪拌しながら加熱し５時間沸騰させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗し、１１０℃で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたセリサイトを得た。これを３２０ｇ計量し２８８０ｇの純水中に添加しよく分散させ、酸化アルミニウムとして濃度１０％の塩化アルミニウム水溶液８００ｇ及び尿素５７６ｇを水１８２４ｇに溶かした溶液を加えてよく混合し９０℃で１０時間加熱し、室温まで冷却した。これを濾過水洗し、１１０℃で乾燥後、６００℃で５時間焼成し、酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたセリサイトを得た。
【００４３】
製造例６
タルク３６８ｇを純水３３１２ｇに添加して十分に分散し、これに二酸化チタンとして濃度２０％の硫酸チタニル水溶液１５８ｇを加え攪拌しながら加熱し５時間沸騰させた。これを室温まで冷却し、濾過水洗し、１１０℃で乾燥させて、二酸化チタンの水和物が被覆されたタルクを得た。これを３７４ｇ計量し３３６６ｇの純水中に添加しよく分散させ、酸化アルミニウムとして濃度１０％の塩化アルミニウム水溶液２６４ｇ及び尿素１９０ｇを水７９２ｇに溶かした溶液を加えてよく混合し９０℃で１０時間加熱し、室温まで冷却した。これを濾過水洗し、１１０℃で乾燥後、６００℃で５時間焼成し、酸化チタン、酸化アルミニウムで順次被覆されたタルクを得た。
【００４４】
実施例１（パウダーファンデーション）
表１に示す組成のパウダーファンデーションを、下記製法に従って製造した。そのときの複合無機粉体及びタルクとスクワランの混合物の表面反射光量差、及び表面反射光量と粉体層反射光量差を表２に示す。なお、表２には後記実施例２〜５で使用した複合無機粉体のデータも示した。また、これらのファンデーションを使用した際の仕上がりを下記評価方法に従って評価した。その結果を表３に示す。
【００４５】
（製法）成分（１）〜（６）のいずれかと（７）〜（１７）を混合し、粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成分（１８）〜（２２）を８０℃で混合溶解した油分を加えて均一混合する。この混合物に成分（２３）を加え、混合した後再び粉砕しふるいを通す。これを金皿に充填して圧縮成型する。
【００４６】
（評価方法）専門パネラー１０名により、顔にファンデーションを塗布したときの使用感（きしみ感のなさ、ざらつき感のなさ、粉っぽさのなさ、肌上での付着性）と仕上がり（透明感のある仕上がり、シミ・そばかすが目立たない、毛穴が目立たない、肌が滑らかに見える、肌が明るく見える、きめ細かい仕上がり）について官能評価し、以下の基準で判定した。
【００４７】
判定基準
◎；７名以上が良好と回答
○；４〜６名が良好と回答
△；２〜３名が良好と回答
×；１名以下が良好と回答
【００４８】
【表１】

【００４９】
【表２】

【００５０】
【表３】

【００５１】
実施例２（固形白粉）
下記組成の固形白粉を下記製法によって製造した。
（組成） （重量％）
（１）製造例１の無機複合粉体をフッ素処理したもの ５０．０
（２）体積累積平均径0.5μｍの単分散球状粉体 １０．０
〔ポリメチルメタクリレート(PMMA)〕
（３）ステアリン酸亜鉛 ４．０
（４）フッ素処理硫酸バリウム １０．０
（５）フッ素処理微粒子酸化チタン ４．０
（６）シリコーン処理マイカ ５．０
（７）シリーン処理タルク 残量
（８）シリコーン処理酸化チタン ０．５
（９）シリコーン処理赤酸化鉄 ０．１
（10）シリコーン処理黄酸化鉄 ０．１
（11）シリコーン処理黒酸化鉄 ０．０１
（12）流動パラフィン ８．０
（13）パラメトキシ桂皮酸２−エチルヘキシル ２．７
（14）ミツロウ ２．０
（15）防腐剤 適量
（16）香料 微量
【００５２】
（製法）成分（１）〜（１１）を混合し、粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成分（１２）〜（１５）を８０℃で混合溶解したものを加えて均一に混合する。この混合物に成分（１６）を加え混合した後再び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【００５３】
実施例３（ルースタイプフェイスパウダー）
下記組成のルースタイプフェイスパウダーを下記製法によって製造した。
（組成） （重量％）
（１）製造例１の無機複合粉体をフッ素処理したもの ５０．０
（２）シリコーン処理酸化チタン ０．５
（３）シリコーン処理赤酸化鉄 ０．１
（４）体積累積平均径0.5μｍの単分散球状粉体 １０．０
〔ポリメチルメタクリレート(PMMA)〕
（５）シリコーン処理タルク 残量
（６）フッ素処理硫酸バリウム ２０．０
（７）メチルポリシロキサン（６ｃｓ） １．０
（８）防腐剤 適量
（９）香料 微量
【００５４】
（製法）粉体成分（１）〜（６）を混合粉砕後、高速ブレンダーに移し、撹拌しつつ（７）〜（９）を添加し、均一に混合して混合物を得た。得られた混合物を再び粉砕し、ふるいを通して目的とする製品（ルースタイプフェイスパウダー）を得た。
【００５５】
実施例４（アイシャドー）
下記組成のアイシャドーを下記製法によって製造した。
（組成） （重量％）
（１）製造例２の無機複合粉体をフッ素処理したもの ５０．０
（２）球状シリコーン樹脂〔体積累積平均径(5μｍ)〕 １０．０
（３）ステアリン酸亜鉛 ２．０
（４）フッ素処理硫酸バリウム ５．０
（５）フッ素処理微粒子酸化チタン ４．０
（６）シリコーン処理マイカ 残量
（７）シリコーン処理タルク １０．０
（８）シリコーン処理酸化チタン １．５
（９）シリコーン処理赤酸化鉄 ０．２
（10）シリコーン処理黄酸化鉄 ０．８
（11）シリコーン処理黒酸化鉄 ０．１
（12）スクワラン ５．０
（13）メチルポリシロキサン（６ｃｓ） ３．０
（14）マイクロクリスタリンワックス ０．５
（15）防腐剤 適量
（16）香料 微量
【００５６】
（製法）成分（１）〜（１１）を混合し、粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成分（１２）〜（１５）を８０℃で混合溶解したものを加えて均一に混合する。この混合物に成分（１６）を加え混合した後再び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【００５７】
実施例５（頬紅）
下記組成の頬紅を下記製法によって製造した。
（組成） （重量％）
（１）製造例３の無機複合粉体をフッ素処理したもの ５０．０
（２）球状シリコーン樹脂〔体積累積平均径(5μｍ)〕 １０．０
（３）ステアリン酸マグネシウム ２．０
（４）フッ素処理硫酸バリウム ５．０
（５）フッ素処理微粒子酸化チタン ４．０
（６）フッ素処理マイカ 残量
（７）フッ素処理タルク １０．０
（８）フッ素処理酸化チタン ３．２
（９）赤色２２６号 ０．５
（10）フッ素処理黄酸化鉄 ０．３
（11）フッ素処理黒酸化鉄 ０．１
（12）流動パラフィン ３．０
（13）メチルポリシロキサン（６ｃｓ） ３．０
（14）マイクロクリスタリンワックス ０．９
（15）防腐剤 適量
（16）香料 微量
【００５８】
（製法）成分（１）〜（１１）を混合し、粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレンダーに移し、更に成分（１２）〜（１５）を８０℃で混合溶解したものを加えて均一に混合する。この混合物に成分（１６）を加え混合した後再び粉砕しふるいを通す。これを金皿に圧縮成型する。
【００５９】
実施例２〜５で得られた粉体化粧料は、いずれもきしみ感やざらつき感及び粉っぽさがなく、肌上での付着性が良い上に透明感があり、シミ・そばかすや毛穴が目立たたず、肌が滑らかに更に明るく見え、きめ細かい仕上がりになった。
【図面の簡単な説明】
【図１】表面反射光、粉体層反射光及び基底層反射光を含む、塗膜からの反射光の説明図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composite inorganic powder having specific optical properties and a cosmetic containing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, flaky powders such as mica, talc and sericite are blended in makeup cosmetics such as powder foundations. These powders have properties such as improving the feeling of use of the cosmetics on the skin, such as extensibility, adhesion, and smoothness, and enhancing the finish feeling such as covering power and moist feeling on the skin. Since the powder has a refractive index of 1.7 or less, there is a drawback that the color change (color dullness) is large when wet with sebum or sweat. Therefore, a pearl luster pigment (see Japanese Patent Publication No. 43-25644) in which mica flakes are coated with titanium oxide with a high refractive index is used. Since pearly luster occurs, the surface gloss becomes large, which is not preferable.
[0003]
JP-A-58-149959 discloses a pearlescent pigment formed as a homogeneous mixed layer in which silicon dioxide and aluminum oxide are present in addition to titanium oxide as a metal oxide layer on mica. In this pigment, an interference color such as blue is generated, the surface reflection light is increased, and unnaturalness is generated.
[0004]
JP-A-63-254169 describes a pigment in which titanium oxide is coated on the surface of scaly inorganic powder particles, and further coated with aluminum oxide, but the weight ratio of titanium oxide to aluminum oxide is described. Is 30:70 to 70:30, and the weight ratio of titanium oxide is large, the reflected light is high and the whitish finish is produced, resulting in unnaturalness.
[0005]
In addition, JP-A-6-56628 and JP-A-8-188723 propose cosmetics having a transparent skin-like makeup finish while covering spots, freckles, etc., but these are mica. Is coated with titanium oxide or colored pigment-containing titanium oxide, and then coated with a silica layer or a powder that diffuses and reflects light, and at the interface between the titanium oxide and silica layers. Due to strong light reflection, the transparency is insufficient.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a composite inorganic powder that has sufficient covering power but is transparent, and that pores, spots and freckles are not noticeable, and the skin looks smooth, and a cosmetic containing the same. Objective.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to a sample in which 10 mg of a mixture of composite inorganic powder, talc and squalane (weight ratio 47: 47: 6) is uniformly applied to a 10 cm × 5 cm portion of a black artificial leather surface on the incident light side and the light receiving side. Using a variable angle spectrocolorimeter equipped with an S-polarizing plate or a P-polarizing plate, when the surface reflected light amount and the powder layer reflected light amount under the 2 ° field-of-view light receiving condition with C light are measured, the incident light angle is 45 °. The difference in the amount of reflected light on the surface measured under the conditions of 45 ° and the light receiving angle of 45 ° and the conditions of the incident light angle of 45 ° and the light receiving angle of 0 ° is 7 to 15, and the incident light angle is 45 ° and the light receiving angle is 0. The present invention provides a composite inorganic powder having a difference between the amount of reflected light on the surface and the amount of reflected light on the powder layer of −3 to 3 and a cosmetic containing the same.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, in order to evaluate the optical properties of the composite inorganic powder, the amount of reflected light is measured as described in detail below for a sample in which a mixture of the composite inorganic powder and talc and squalane is applied on artificial leather. To do.
[0009]
That is, a 10 cm × 5 cm polyurethane artificial leather (black artificial leather: OK-7 made by Okamoto, white artificial leather: OK-mat made by Okamoto), and a mixture (weight) of composite inorganic powder, talc and squalane for each artificial leather 10 mg of the ratio 47: 47: 6) was applied, and measurement was performed using a two-dimensional variable angle spectrocolorimeter GCMS-3 manufactured by Murakami Color Research Laboratory under the light receiving condition of 2 ° visual field with C light. As shown in FIG. 1, the reflected light from the coating film includes surface reflected light, powder layer reflected light, and base layer reflected light. Depending on the polarization mode in incident light and light reception, the reflected light component Are different. In measuring, the incident light side and the light receiving side are respectively combined with S polarizing plates or P polarizing plates, and from the measured values obtained with black artificial leather and the measured values obtained with white artificial leather, the surface reflected light amount, The body layer reflected light amount and the base layer reflected light amount can be calculated respectively.
[0010]
Using black artificial leather, the value measured with the S polarizing plate on the incident light side and the S polarizing plate on the light receiving side was measured, and the value measured with the S polarizing plate on the incident light side and the P polarizing plate on the light receiving side was measured. Is Bsp, the value measured with the P polarizing plate on the incident light side and the S polarizing plate on the light receiving side is Bps, and the value measured with the P polarizing plate on the incident light side and the P polarizing plate on the light receiving side is Bpp. . Similarly, when white artificial leather is used, Wss, Wsp, Wps and Wpp are used. Each measurement value includes tristimulus values X, Y, and Z in the XYZ color system, and can be measured as individual numerical values.
From each measured value, the surface reflected light S _B is
[0011]
[Expression 1]

[0012]
It is represented by The powder layer reflected light D _f is
[0013]
[Expression 2]

[0014]
It is represented by The base layer reflected light _Db is
[0015]
[Equation 3]

[0016]
It is represented by From these, the surface reflected light amount Y (S _B ) is
[0017]
[Expression 4]

[0018]
The powder layer reflected light amount Y (D _f ) is
[0019]
[Equation 5]

[0020]
The base layer reflected light amount Y (D _b ) is
[0021]
[Formula 6]

It is represented by Here, Y (Bsp), Y (Bps), etc. indicate the Y values of Bsp and Bps, respectively.
[0022]
As a light source to be used, C light which is a daylight source is used, and a light receiving field is set to 2 °.
Measurement is performed with the incident angle constant at 45 °, the light receiving angle in increments of 5 ° from 0 ° to 90 °, and the incident angle is 45 ° / light receiving angle is 45 ° with the largest difference in the amount of reflected light. Attention is paid to the measured value under the condition of angle 45 ° / light receiving angle 0 °.
[0023]
The first requirement of the composite inorganic powder of the present invention is that the difference in the amount of reflected light on each surface under these conditions is 7 to 15. If the “difference in the amount of reflected light from the surface” is greater than 15, the face appears too glossy, while if it is less than 7, the face appears to be dark and dull with less gloss.
[0024]
Furthermore, the difference between the surface reflected light amount and the powder layer reflected light amount is -3 to 3 based on the measured values under the conditions of an incident angle of 45 ° / light receiving angle of 0 ° in which the difference between the surface reflected light amount and the powder layer reflected light amount is easy to understand. That is the second requirement. If the “difference between the reflected light amount on the surface and the reflected light amount on the powder layer” is greater than 3, the face appears too glossy, and if it is smaller than −3, the face becomes whitish.
[0025]
The composite inorganic powder of the present invention is designed to have other optical oxides combined on a scaly substrate and to have the above optical characteristics. The scaly substrate preferably has an average particle diameter of 2 to 20 μm and a thickness of 0.05 to 1 μm. Such scale-like substrates include mica, sericite, talc, kaolin, smectite clay mineral, synthetic mica, synthetic sericite, plate-like titanium oxide, plate-like silica, plate-like aluminum oxide, boron nitride, barium sulfate, Examples thereof include plate-like titania / silica composite oxide, and talc is particularly preferable.
[0026]
As metal oxides to be complexed with these scaly substrates, titanium oxide (TiO ₂ ), iron oxide (Fe ₂ O ₃ ), cerium oxide (CeO ₂ ), zinc oxide (ZnO), silica (SiO ₂ ), Examples thereof include magnesium oxide (MgO), aluminum oxide (Al ₂ O ₃ ), calcium oxide (CaO), and zirconium oxide (ZrO ₂ ), and titanium oxide, aluminum oxime, and silica are particularly preferable.
[0027]
In the composite inorganic powder of the present invention, the scale-like substrate is coated with one, two, or three kinds of metal oxides having different refractive indexes selected from the metal oxides in order from the higher refractive index. To be prepared. The metal oxide may be selected depending on the covering force required for the composite inorganic powder. As the metal oxide having a high covering power, the first layer is preferably coated with a metal oxide having a high refractive index, such as titanium oxide. On the other hand, as the metal oxide having a low covering power, it is preferable to coat the first layer with a metal oxide having a medium refractive index, such as aluminum oxide.
Next, if necessary, the second layer or more is formed, but the second layer or more is a metal oxide having a refractive index smaller than that of the first layer in order to suppress the reflection of light and to give a transparent feeling. Is desirable.
[0028]
The metal oxide coating method includes hydrolyzing a predetermined amount of a metal salt which is a precursor of the metal oxide selected as described above, or similarly hydrolyzing a predetermined amount of an organometallic compound in an alcohol solvent. A conventionally known method such as a method of depositing on a scale-like substrate to be coated with a hydrolyzate or a composite powder on which a coating layer is formed can be employed.
For example, dispersing a scaly substrate in water, adding a predetermined amount of a metal salt such as titanyl sulfate, hydrolyzing in an alkaline atmosphere, and depositing a metal salt hydrolyzate on the surface of the scaly substrate Thus, a titanium oxide coating layer having a predetermined thickness can be obtained.
In addition, when silica is coated as the outermost layer, a predetermined amount of an alkali metal silicate aqueous solution or an organic silicon compound is added to a dispersion of a scaly substrate having a coating layer having a higher refractive index than silica, A silica coating layer having a predetermined thickness is added by a method such as adding an acid or alkali to the surface of the scaly substrate on which the coating layer is formed, if necessary, and attaching a silicic acid polymer (hydrolyzed condensation polymer). Can be formed. In order to form a silica coating layer, other conventional methods may be employed.
[0029]
In the present invention, the coating thickness of the metal oxide covers the geometric surface area of the flaky substrate or the flaky substrate coated with the metal oxide, or the specific surface area measured by a nitrogen adsorption method or the like. It can obtain | require from the density of a metal oxide. Further, a predetermined amount of metal salt or organometallic compound to be added can be calculated from the amount of metal oxide having a predetermined film thickness.
[0030]
In the present invention, in order to obtain a more transparent feeling, the thickness of the metal oxide of each coating layer is preferably 50 nm or less as a calculated value. When it is 50 nm or more, the powder layer reflected light amount becomes larger than the surface reflected light amount measured on the black synthetic leather when measured at an incident light angle of 45 ° and a light receiving angle of 0 °. However, this is not preferable.
[0031]
When coating on a scaly substrate in the order of titanium oxide and aluminum oxide, it is necessary that the coating amount of titanium oxide and aluminum oxide is 0.42 or less in terms of the weight ratio of TiO ₂ / Al ₂ O ₃ . If it is larger than 0.42, due to the influence of TiO ₂ , there is a large difference in the amount of light reflected on the surface under the conditions of the incident light angle of 45 ° and the light receiving angle of 45 ° and the conditions of the incident light angle of 45 ° and the light receiving angle of 0 °. It becomes a sparkle.
[0032]
In the case of coating in the order of titanium oxide, aluminum oxide, and silica, the coating amount of titanium oxide and aluminum oxide is 0.62 or less in terms of the weight ratio of TiO ₂ / Al ₂ O ₃ and is based on the entire composite inorganic powder. It is necessary that the coating amount of SiO ₂ is 0.1 to 30% by weight. More preferably, the weight ratio of TiO ₂ / Al ₂ O ₃ is 0.42 or less, and the coating amount of SiO ₂ is 0.1 to 20% by weight. If it is larger than 0.62, even if silica having a low refractive index is coated on the outermost layer, the conditions are 45 ° incident light angle and 45 ° light receiving angle, 45 ° incident light angle and 0 ° light receiving angle. The difference in the amount of reflected light on the surface becomes large, and when the coating amount of SiO ₂ exceeds 30% by weight, a feeling of blotting appears and the feeling of use deteriorates.
[0033]
Further, the surface of the composite inorganic powder of the present invention can be subjected to water / oil repellent treatment with silicone, fluorine compound, lecithin, amino acid, polyethylene, metal soap or the like in order to impart water / oil repellency. In addition, in order to improve the feeling of use, surface treatment with sphingosine analogues, sterols and fatty acids described in JP-A-11-49634 can be used to bring out the transparency and the effect of making the skin look smooth. It is possible to obtain a cosmetic that has good moisture and is excellent in moisture effect and has no skin irritation.
[0034]
The composite inorganic powder of the present invention is useful as various powders for cosmetics because it can provide transparency while having a sufficient covering power on the coated surface.
[0035]
In the cosmetic of the present invention, the content of the composite inorganic powder is preferably 1 to 90% by weight, more preferably 10 to 60% by weight, and particularly preferably 20 to 50% by weight.
In addition to the composite inorganic powder, the cosmetic of the present invention includes components used in ordinary cosmetics such as silicic acid, anhydrous silicic acid, magnesium silicate, talc, sericite, mica, kaolin and the like. Organic powders such as polyamide, polyester, polypropylene, polystyrene, polyurethane, and organic colorants such as organic tar dyes can be blended. These powders can be used in combination of two or more.
[0036]
The cosmetics of the present invention can be blended with oils used in normal cosmetics, and also have medicinal ingredients such as moisturizers, UV absorbers, whitening agents, blood circulation promoters, antiperspirants, fungicides, skin activators, A fragrance | flavor etc. can also be mix | blended.
The cosmetic of the present invention is produced using, for example, a Henschel mixer, a retro mixer, a Hobart mixer, a planetary mixer, a kneader or the like. Various cosmetics can be used, but they are particularly suitable as makeup cosmetics such as foundations, powdery powders, eye shadows, eyeliners, and cheeks.
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a cosmetic that has a sufficient covering power but is transparent, and pores, spots and freckles are not conspicuous and the skin looks smooth.
[0038]
【Example】
Production Example 1
340 g of talc was added to 3060 g of pure water and sufficiently dispersed. To this was added 300 g of a 20% titanyl sulfate aqueous solution as titanium dioxide, heated with stirring and boiled for 5 hours. This was cooled to room temperature, washed with filtered water, and dried at 110 ° C. to obtain talc coated with a hydrate of titanium dioxide. 320 g of this was weighed and added to 2880 g of pure water to disperse well, and a solution of 800 g of 10% aluminum chloride aqueous solution and 576 g of urea dissolved in 1824 g of water as aluminum oxide was added and mixed well and heated at 90 ° C. for 10 hours. And cooled to room temperature. This was washed with filtered water, dried at 110 ° C., and then calcined at 600 ° C. for 5 hours to obtain talc coated with titanium oxide and aluminum oxide sequentially. Further, 100 g of this was weighed and added to 1 L of a mixed solvent of ethanol and water (ratio of 7: 3) and well dispersed. 278 g of an ethanol solution containing 4% by weight of ethyl silicate as silica was added thereto, heated to 50 ° C. and held for about 10 hours. Next, this was cooled and filtered, washed with ethanol, further thoroughly washed with pure water and dried at 110 ° C. to obtain talc coated with titanium oxide, aluminum oxide and silica in this order.
[0039]
Production Example 2
Add 309 g of talc to 3781 g of pure water and disperse thoroughly. Add 912 g of 10% strength aluminum chloride aqueous solution and 657 g of urea dissolved in 2081 g of water as aluminum oxide, mix well, and heat at 90 ° C. for 10 hours. And cooled to room temperature. This was washed with filtered water, dried at 110 ° C., and then calcined at 600 ° C. for 5 hours to obtain talc coated with aluminum oxide.
[0040]
Production Example 3
368 g of talc was added to 3310 g of pure water and sufficiently dispersed. To this, 158 g of a 20% strength titanyl sulfate aqueous solution as titanium oxide was added, heated with stirring and boiled for 5 hours. This was cooled to room temperature, washed with filtered water, and dried at 110 ° C. to obtain talc coated with a hydrate of titanium dioxide. 314 g of this was added and dispersed well in 2826 g of pure water, and a solution of 860 g of 10% strength aluminum chloride aqueous solution and 619 g of urea dissolved in 1960 g of water as aluminum oxide was added and mixed well and heated at 90 ° C. for 10 hours. And cooled to room temperature. This was washed with filtered water, dried at 110 ° C. and then fired at 600 ° C. for 5 hours to obtain talc coated with titanium oxide and aluminum oxide in this order.
[0041]
Production Example 4
340 g of talc was added to 3060 g of pure water and sufficiently dispersed. To this was added 300 g of 20% aqueous titanyl sulfate solution as titanium dioxide, heated with stirring and boiled for 5 hours. This was cooled to room temperature, washed with filtered water, and dried at 110 ° C. to obtain talc coated with a hydrate of titanium dioxide. 320 g of this was weighed and added to 2880 g of pure water to disperse well, and a solution of 800 g of 10% aluminum chloride aqueous solution and 576 g of urea dissolved in 1824 g of water as aluminum oxide was added and mixed well and heated at 90 ° C. for 10 hours. And cooled to room temperature. This was washed with filtered water, dried at 110 ° C., and then calcined at 600 ° C. for 5 hours to obtain talc coated with titanium oxide and aluminum oxide sequentially.
[0042]
Production Example 5
310 g of sericite was added to 2790 g of pure water and sufficiently dispersed. To this, 450 g of a 20% titanyl sulfate aqueous solution as titanium dioxide was added, heated with stirring and boiled for 5 hours. This was cooled to room temperature, washed with filtered water, and dried at 110 ° C. to obtain sericite coated with a hydrate of titanium dioxide. 320 g of this was weighed and added to 2880 g of pure water to disperse well, and a solution of 800 g of 10% aluminum chloride aqueous solution and 576 g of urea dissolved in 1824 g of water as aluminum oxide was added and mixed well and heated at 90 ° C. for 10 hours. And cooled to room temperature. This was washed with filtered water, dried at 110 ° C., and then fired at 600 ° C. for 5 hours to obtain sericite that was sequentially coated with titanium oxide and aluminum oxide.
[0043]
Production Example 6
368 g of talc was added to 3312 g of pure water and sufficiently dispersed. To this, 158 g of a 20% titanyl sulfate aqueous solution as titanium dioxide was added, heated with stirring and boiled for 5 hours. This was cooled to room temperature, washed with filtered water, and dried at 110 ° C. to obtain talc coated with a hydrate of titanium dioxide. 374 g of this was weighed and added to 3366 g of pure water to disperse well, and a solution of 264 g of 10% aluminum chloride aqueous solution and 190 g of urea dissolved in 792 g of water as aluminum oxide was added and mixed well and heated at 90 ° C. for 10 hours. And cooled to room temperature. This was washed with filtered water, dried at 110 ° C., and then calcined at 600 ° C. for 5 hours to obtain talc coated with titanium oxide and aluminum oxide sequentially.
[0044]
Example 1 (powder foundation)
A powder foundation having the composition shown in Table 1 was produced according to the following production method. Table 2 shows the surface reflection light amount difference of the composite inorganic powder and the mixture of talc and squalane, and the surface reflection light amount and powder layer reflection light amount difference. Table 2 also shows data on the composite inorganic powder used in Examples 2 to 5 below. Moreover, the finish at the time of using these foundations was evaluated in accordance with the following evaluation method. The results are shown in Table 3.
[0045]
(Manufacturing method) Any of component (1)-(6) and (7)-(17) are mixed, and it grind | pulverizes through a grinder. This is transferred to a high-speed blender, and oil components obtained by mixing and dissolving the components (18) to (22) at 80 ° C. are added and mixed uniformly. Ingredient (23) is added to the mixture, mixed and then ground again and passed through a sieve. This is filled into a metal pan and compression molded.
[0046]
(Evaluation method) 10 professional panelists feel that the foundation is applied to the face (no squeaking, no roughness, no powderiness, adhesion on the skin) and finish (transparency) Sensory evaluation was made on the following criteria: spotted finish, spot and freckles were not noticeable, pores were not noticeable, skin looked smooth, skin looked bright, and fine finish.
[0047]
Judgment criteria ◎: 7 or more responded good ○: 4-6 responded good △; 2-3 responded good ×; 1 or less responded good
[Table 1]

[0049]
[Table 2]

[0050]
[Table 3]

[0051]
Example 2 (solid white powder)
A solid white powder having the following composition was produced by the following production method.
(Composition) (wt%)
(1) Fluorine-treated inorganic composite powder of Production Example 1 50.0
(2) Monodispersed spherical powder with a volume cumulative average diameter of 0.5 μm 10.0
(Polymethyl methacrylate (PMMA))
(3) Zinc stearate 4.0
(4) Fluorine-treated barium sulfate 10.0
(5) Fluorine-treated fine particle titanium oxide 4.0
(6) Silicone-treated mica 5.0
(7) Silene-treated talc Remaining amount (8) Silicone-treated titanium oxide 0.5
(9) Silicone-treated red iron oxide 0.1
(10) Silicone-treated yellow iron oxide 0.1
(11) Silicone-treated black iron oxide 0.01
(12) Liquid paraffin 8.0
(13) 2-Ethylhexyl paramethoxycinnamate 2.7
(14) Beeswax 2.0
(15) Preservative appropriate amount (16) Fragrance amount [0052]
(Manufacturing method) Components (1) to (11) are mixed and pulverized through a pulverizer. This is transferred to a high-speed blender, and components (12) to (15) mixed and dissolved at 80 ° C. are added and mixed uniformly. Component (16) is added to the mixture and mixed, then ground again and passed through a sieve. This is compression molded into a metal pan.
[0053]
Example 3 (Loose type face powder)
A loose type face powder having the following composition was produced by the following production method.
(Composition) (wt%)
(1) Fluorine-treated inorganic composite powder of Production Example 1 50.0
(2) Silicone-treated titanium oxide 0.5
(3) Silicone-treated red iron oxide 0.1
(4) Monodispersed spherical powder with a volume cumulative average diameter of 0.5 μm 10.0
(Polymethyl methacrylate (PMMA))
(5) Silicone-treated talc Remaining amount (6) Fluorine-treated barium sulfate 20.0
(7) Methylpolysiloxane (6cs) 1.0
(8) Preservatives appropriate amount (9) Fragrances Trace amount [0054]
(Manufacturing method) Powder components (1) to (6) were mixed and ground, then transferred to a high-speed blender, (7) to (9) were added with stirring, and the mixture was uniformly mixed to obtain a mixture. The obtained mixture was pulverized again, and the desired product (loose type face powder) was obtained through a sieve.
[0055]
Example 4 (Eye Shadow)
An eye shadow having the following composition was produced by the following production method.
(Composition) (wt%)
(1) Fluorine-treated inorganic composite powder of Production Example 2 50.0
(2) Spherical silicone resin [volume cumulative average diameter (5 μm)] 10.0
(3) Zinc stearate 2.0
(4) Fluorine-treated barium sulfate 5.0
(5) Fluorine-treated fine particle titanium oxide 4.0
(6) Silicone-treated mica remaining amount (7) Silicone-treated talc 10.0
(8) Silicone-treated titanium oxide 1.5
(9) Silicone-treated red iron oxide 0.2
(10) Silicone-treated yellow iron oxide 0.8
(11) Silicone-treated black iron oxide 0.1
(12) Squalane 5.0
(13) Methylpolysiloxane (6cs) 3.0
(14) Microcrystalline wax 0.5
(15) Preservative appropriate amount (16) Fragrance trace amount [0056]
(Manufacturing method) Components (1) to (11) are mixed and pulverized through a pulverizer. This is transferred to a high-speed blender, and components (12) to (15) mixed and dissolved at 80 ° C. are added and mixed uniformly. Component (16) is added to the mixture and mixed, then ground again and passed through a sieve. This is compression molded into a metal pan.
[0057]
Example 5 (blusher)
A blusher having the following composition was produced by the following method.
(Composition) (wt%)
(1) Fluorine-treated inorganic composite powder of Production Example 3 50.0
(2) Spherical silicone resin [volume cumulative average diameter (5 μm)] 10.0
(3) Magnesium stearate 2.0
(4) Fluorine-treated barium sulfate 5.0
(5) Fluorine-treated fine particle titanium oxide 4.0
(6) Fluorine-treated mica remaining amount (7) Fluorine-treated talc 10.0
(8) Fluorine-treated titanium oxide 3.2
(9) Red No. 226 0.5
(10) Fluorine-treated yellow iron oxide 0.3
(11) Fluorine-treated black iron oxide 0.1
(12) Liquid paraffin 3.0
(13) Methylpolysiloxane (6cs) 3.0
(14) Microcrystalline wax 0.9
(15) Preservative appropriate amount (16) Fragrance Amount [0058]
(Manufacturing method) Components (1) to (11) are mixed and pulverized through a pulverizer. This is transferred to a high-speed blender, and components (12) to (15) mixed and dissolved at 80 ° C. are added and mixed uniformly. Component (16) is added to the mixture and mixed, then ground again and passed through a sieve. This is compression molded into a metal pan.
[0059]
The powder cosmetics obtained in Examples 2 to 5 are neither squeaky, rough, or powdery, have good adhesion on the skin, and have a transparent feeling, spots, freckles, and pores. Was inconspicuous, the skin looked smoother and brighter, and the finish was fine.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of reflected light from a coating film including surface reflected light, powder layer reflected light, and base layer reflected light.

Claims (4)

(a1)鱗片状基材上に酸化チタン、酸化アルミニウムの順に被覆してなり、それらの重量比（ＴｉＯ ₂ ／Ａｌ ₂ Ｏ ₃ ）が０．４２以下の複合無機粉体、又は
(a2)鱗片状基材上に酸化チタン、酸化アルミニウム、シリカの順に被覆してなり、酸化チタンと酸化アルミニウムの重量比（ＴｉＯ ₂ ／Ａｌ ₂ Ｏ ₃ ）が０．６２以下であり、かつＳｉＯ ₂ の被覆量が０．１〜３０重量％の複合無機粉体であって、
各被覆層の金属酸化物の膜厚が、計算値で５０ｎｍ以下であり、
該複合無機粉体とタルク及びスクワランの混合物（重量比 ４７：４７：６）１０ｍｇを黒色人工皮革表面の１０cm×５cmの部分に均一に塗布した試料について、入射光側と受光側にそれぞれＳ偏光板又はＰ偏光板を装着した変角分光測色計を用いて、Ｃ光による２°視野の受光条件における表面反射光量および粉体層反射光量を測定したとき、入射光角４５°及び受光角４５°の条件下と、入射光角４５°及び受光角０°の条件下で測定されたそれぞれの表面反射光量の差が９．７〜１２．５で、かつ入射光角４５°及び受光角０°で測定された表面反射光量と粉体層反射光量の差が−２．２〜０．５である複合無機粉体。 (a1) A composite inorganic powder having a scaly substrate coated with titanium oxide and aluminum oxide in this order and having a weight ratio (TiO ₂ / Al ₂ O ₃ ) of 0.42 or less, or
(a2) A scaly substrate is coated with titanium oxide, aluminum oxide, and silica in this order, the weight ratio of titanium oxide to aluminum oxide (TiO ₂ / Al ₂ O ₃ ) is 0.62 or less, and SiO ₂ is a composite inorganic powder having a coating amount of 0.1 to 30% by weight,
The film thickness of the metal oxide of each coating layer is 50 nm or less in the calculated value,
The composite inorganic powder and talc and mixtures of squalane (weight ratio 47: 47: 6) 10mg On was uniformly applied to 10 cm × 5 cm portions of the black artificial leather surface samples, respectively on the light receiving side and the incident light side S-polarized light Using a variable angle spectrocolorimeter equipped with a plate or a P-polarizing plate, the incident light angle 45 ° and the light receiving angle were measured when the surface reflected light amount and the powder layer reflected light amount under the light receiving condition of 2 ° field of view with C light were measured. The difference in the amount of reflected light on each surface measured under the condition of 45 ° and the incident light angle of 45 ° and the light receiving angle of 0 ° is 9.7 to 12.5 , and the incident light angle of 45 ° and the light receiving angle. A composite inorganic powder in which the difference between the surface reflected light amount measured at 0 ° and the powder layer reflected light amount is -2.2 to 0.5 . 鱗片状基材がタルクである請求項１記載の複合無機粉体。Inorganic composite powder according to claim 1, wherein scale-like base material is talc. 表面に撥水撥油処理が施されてなる請求項１又は２記載の複合無機粉体。The composite inorganic powder according to claim 1 or 2, wherein the surface is subjected to water / oil repellent treatment. 請求項１〜３のいずれか１項記載の複合無機粉体を含有する化粧料。Cosmetics containing the composite inorganic powder according to any one of claims 1 to 3 .

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