JP4391177B2 - 光硬化型表示素子用シール剤 - Google Patents

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Description

本発明は、表示素子(有機EL素子や液晶表示素子等)、特に液晶表示素子に用いられる光硬化型表示素子用シール剤に関するものであり、またプラスチックフィルム基板を使用する表示素子に用いられる光硬化型表示素子用シール剤に関するものである。
液晶表示素子の基板としては、従来から主としてガラス基板が用いられたが、近年、軽量化、大型化、強度の改善あるいは曲面表示などの観点から、可撓性を有するプラスチックフィルムを基板とした液晶表示素子が注目されている。プラスチックフィルム基板液晶表示素子においては、通常のガラス基板液晶表示素子と同様に、極めて高度な物性が要求される。すなわち、セルを構成している材料同士が強固に結合され、高い気密性能を保有していなければならず、また、水分、熱等に対する物理的・化学的安定性にも優れたものでなくてはならない。このような接着においてガラス基板を用いた液晶表示素子の場合、潜在性硬化剤を用いたエポキシ系シール剤、低融点ガラス等の無機系シール剤が使用されており、満足のいくシール特性が得られている。
しかし、これらのシール剤は硬化温度150〜180℃という高温処理を必要とするため、プラスチックフィルム基板に適用した場合には、基板が処理温度に耐えることができず変形してしまうという問題がある。また、硬化物がプラスチックフィルムに対して十分な接着強度が得られないという問題もある。
また、プラスチックフィルム基板に適用した低温硬化を目指したシール剤は、単純に従来の液晶シール材に促進剤を増量したものが多く、保存安定性及び電気的信頼性に劣るものが多く、未だ優れた特性を持つシール剤は得られていない。
例えば、プラスチックフィルム基板液晶表示素子用のシール剤として、付加重合タイプのシリコーン系シール剤が提案されている。このシリコーン系シール剤は、プラスチックフィルムに対する接着性に優れ、フレキシビリティーの高い液晶パネルを実現できる。しかしながら、シリコーン系材料は、ガスや水蒸気をよく通す性質があるため、高蒸気圧の液晶成分を透過し、特に高温信頼性に問題がある。
また、特許文献1には、ウレタン結合を有するエポキシ樹脂、分子中に水酸基を有するエポキシ樹脂、イソシアネート化合物、極性溶媒および吸湿性の少ない溶媒の混合溶媒とからなるプラスチック液晶表示素子用シール剤が提案されているが、極性溶媒の吸湿性のためにイソシアネート化合物を使用する際の作業環境に制約があり、また、溶媒を蒸発させてから貼合せる必要があることから工程数が増加するという問題がある。
他にもプラスチックフィルム基板液晶表示素子用のシール剤としては、例えば、特許文献2には熱可塑性樹脂ワニスで基材表面を溶解して、熱圧着するタイプ、特許文献3には内側がシリコーン系樹脂で外側がエポキシ系樹脂という二重接着構造にしたタイプ、特許文献4には光と熱を併用硬化させるタイプなどが提案されているが、未だ上市されていない。また、ゴム変性エポキシ樹脂を添加することで、可撓性を与え、プラスチックフィルム基板への接着強度を増加させる試みもあるが、シール剤粘度が高くなり、充填剤の添加量が少なくなり、スクリーン印刷性を損ない、更に加熱硬化時に滲みを生じるという問題もある。また、液晶セルの信頼性を低下させ、硬化物が膨潤し、接着強度を劣化させるものもある。
また、シール剤組成物中の液晶表示素子への影響も最近は考慮されてきており、例えば、特許文献5では電気的信頼性向上や滲み防止のためにエポキシ樹脂、有機ヒドラジド化合物、ゴム、充填剤、溶剤の液晶封止用樹脂組成物の不純物濃度を1重量%未満と規定しているものもある。しかし、プラスチックフィルム液晶用シール剤の場合、シール剤に溶剤が混入していると、プラスチックフィルム基板によっては溶剤に影響を及ぼされるものもあり好ましくはない。また、溶剤を使用するとシール剤組成物から溶剤を完全に揮発させる高い温度での溶剤乾燥を行う必要があり、プラスチックフィルム基板に歪みが生じる可能性や製造工程が一工程増加しコストアップにもつながる。乾燥温度が低いと硬化後の組成物に溶剤が不純物として残る可能性が高い。
また、最近では表示機能の多様化と種々の使用環境に対応するために高信頼性に更に厳しい要求をされてきており、上記のようなシール剤は不十分であるという問題もある。つまり、セルギャップ縮小化、パネルの大型化への移行などの要求により、より高信頼性を有し、液晶、水分、熱等に対する物理的・化学的安定性の良好な、滲みの少ないシール剤が求められている。
特に大型化に伴い、光硬化型のシール剤も開発されてきているが、アクリル系接着剤の場合、硬化が不十分で未反応モノマーによる配向不良を引き起こしたり、アクリル系モノマーの臭気などの環境上の問題が出てきており、有効な接着剤がない。また、エポキシ系接着剤の光硬化型接着剤ではガラス基板への接着性は良いものの、硬化の際にイオン性不純物が出て、液晶の抵抗値を下げ、表示不良を引き起こす。このようなイオン性不純物は種々電極等を腐食する可能性もあり、有機EL表示素子や液晶表示素子には不適である。また、硬化物が硬く、プラスチックフィルム基板には接着しずらいという問題もある。実際のところ、種々要求仕様には対応出来ていないのが現状である。
特開昭60−26081号公報 特開昭57−32669号公報 特開昭60−69634号公報 特開平1−129232号公報 特開平6−73164号公報
上記問題点に鑑み、本発明は、作業性の良好な、表示素子(有機EL素子や液晶表示素子等)、特に液晶表示素子のガラス基板、プラスチックフィルム基板に対して、接着強度に優れ、基板の熱変化に対する追従性、不純物イオン、水分、熱等に対する物理的・化学的・電気的安定性の良好な、信頼性の高い表示素子に用いられる光硬化型表示素子用シール剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のことを特徴とする。
1.本発明は、エポキシ化合物及び硬化剤を含む硬化性組成物からなり、少なくとも該硬化性組成物が2価のイオウ原子を持つ化合物を含有し、該2価のイオウ原子を持つ化合物がエピスルフィド化合物である光硬化型表示素子用シール剤であることを特徴とする
2.前記エピスルフィド化合物が、直鎖アルキレンスルフィド型エピスルフィド化合物であることを特徴とする。
3.エポキシ化合物及び硬化剤を含む硬化性組成物からなり、少なくとも該硬化性組成物が2価のイオウ原子を持つ化合物を含有し、該2価のイオウ原子を持つ化合物が、フェニルスルフィド型エポキシ化合物であることを特徴とする。
4.前記硬化剤、光カチオン重合開始剤であることを特徴とする。
5.前記光カチオン重合開始剤、少なくとも芳香族スルホニウム塩系光カチオン重合開始剤であることを特徴とする。
6.前記硬化剤が、前記光カチオン重合開始剤とともに、前記エポキシ化合物及び/又は前記2価のイオウ原子を持つ化合物と反応する2価のイオウ原子を持つ熱硬化性の硬化剤を含有することを特徴とする。
7.前記2価のイオウ原子を持つ熱硬化性の硬化剤が、ポリチオール又は多官能チオール系化合物であることを特徴とする。
8.前記光硬化型表示素子用シール剤は、添加剤として有機ケイ素化合物を少なくとも含有し、該有機ケイ素化合物が光照射加熱及び加水分解から選ばれる少なくとも一つによってシラノール基を生成する化合物であることを特徴とする。
9.前記有機ケイ素化合物、シランカップリング剤であることを特徴とする。
10.前記光硬化型表示素子用シール剤は、光照射後に後熱硬化する、あるいは光照射時に加熱することを特徴とする。
本発明によれば、作業性の良好な、表示素子(有機EL素子や液晶表示素子等)、特に液晶表示素子のガラス基板、プラスチックフィルム基板に対して、接着強度に優れ、基板の熱変化に対する追従性、不純物イオン、水分、熱等に対する物理的・化学的・電気的安定性の良好な、信頼性の高い表示素子に用いられる光硬化型表示素子用シール剤を提供することが出来る。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の光硬化型表示素子用シール剤(以下、単に「シール剤」ということがある。)は、エポキシ化合物と硬化剤とを含む硬化性組成物からなり、少なくとも硬化性組成物に2価のイオウ原子をもつ化合物を含有するものである。2価のイオウ原子をもつ化合物を含有することにより、不純物イオン、水分、熱等に対する物理的・化学的・電気的安定性の良好な、信頼性の高い表示素子に用いられる光硬化型表示素子用シール剤とすることができる。
エポキシ化合物としては、以下のようなエポキシ樹脂が好ましく使用される。例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェニルスルフィド型エポキシ化合物などが挙げられる。例えばビスフェノール型エポキシ樹脂では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、アルキル置換ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、アルキル置換ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、脂環式エポキシ樹脂としては、例えば4〜7員環の環状脂肪族基を有する脂環式エポキシ化合物が挙げられ、例えばリモネンジオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス−(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、(2,3−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジオキサイド等の5員環や6員環の環状脂肪族基とエポキシ基をそれぞれ1〜2個有する脂環族エポキシ化合物が好ましい。また、多官能脂環式エポキシ樹脂、3官能、4官能の脂環式エポキシ樹脂を使用しても良く、架橋密度を向上させることができ、膨潤性などの化学的特性や耐液晶性など電気的特性を向上させることも出来る。
また、オキセタン環を有する脂環式エーテル化合物も使用することができ、例えば3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン等があげられる。脂環式エポキシ樹脂はカチオン重合反応性がビスフェノール型エポキシ樹脂よりも高く、硬化反応性を向上させるのに有効である。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂は脂環式エポキシ樹脂に比べて、接着強度高くできる。更にこの脂環式エポキシ樹脂とビスフェノール型エポキシ樹脂を混合することで、混合比によって硬化反応を制御することが可能となり、所要の接着条件に合わせることが出来る。
また、他のエポキシ樹脂としては、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ポリスルフィド変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂(CTBN,ATBN等による変性)、ポリアルキレングリコール型エポキシ樹脂、エーテルエラストマー添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、液状ウレタン樹脂添加ビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げられる。特にこれらに限定されるわけではない。これらは単独で用いても、混合して用いても良い。特に可撓性エポキシ樹脂はエポキシ樹脂に添加して使用すると、反応性を落とさずに、接着強度を向上させることが出来る。可撓性エポキシ樹脂を用いた場合、硬化物が他のエポキシ樹脂単独に比べ、硬化物に可撓性があるため、接着強度が高くなる。
また、固形または半固形エポキシ樹脂として、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂としてはワックス状脂環式可撓性エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2085)、脂環式固形エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:EHPE3150)等が挙げられ、これらも混合して用いても良い。また、これら固形または半固形エポキシ樹脂は液状エポキシ樹脂と混合するのが好ましい。混合は例えば、加熱した液状エポキシ樹脂中に粉砕した固形エポキシ樹脂を投入し、溶解する。その後、放冷して、混合エポキシ樹脂を得る。場合によっては、放冷過程で反応性希釈剤などを混合することもある。なお、この場合、固形エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂の混合比は限定されない。
更に、本発明に使用される硬化性組成物として含有する2価のイオウ原子を持つ化合物としては、好ましくは、スルフィド構造を持つ化合物であり、これらを主剤として含有するのがよい。
本発明に使用されるスルフィド構造を持つ化合物としては、例えば、4,4’−ビス(メルカプトメチル)フェニルスルフィド、2,4’−ビス(メルカプトメチル)フェニルスルフィド、2,4,4’−トリ(メルカプトメチル)フェニルスルフィド、2,2’,4,4’−テトラ(メルカプトメチル)フェニルスルフィド、4,4’−ビス(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスルフィド、2,4’−ビス(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスルフィド、2,4,4’−トリ(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスルフィド、2,2’,4,4’−テトラ(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスルフィド、4,4’−ビス(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、2,4’−ビス(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、2,4,4’−トリ(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、2,2’,4,4’−テトラ(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、4−メルカプトメチル−4’−(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスルフィド、2−メルカプトメチル−4’−(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスルフィド、4−メルカプトメチル−2’−(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスルフィド、4−(4−メルカプト−2−チアブチル)−4’−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、2−(4−メルカプト−2−チアブチル)−4’−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、4−(4−メルカプト−2−チアブチル)−2’−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、4−メルカプトメチル−4’−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、2−メルカプトメチル−4’−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、4−メルカプトメチル−2’−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、ビス(3−メルカプトプロピル)スルフィド、ビス(4−メルカプトブチル)スルフィド、ビス(8−メルカプトオクチル)スルフィド等が挙げられる。
スルフィド構造を持つ化合物の中でも、硬化性組成物の主剤として好ましいのは、エピスルフィド化合物、スルフィド型エポキシ化合物が挙げられる。
エピスルフィド化合物としては、ビス〔4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(2,3−エピチオプロピルチオ)―3−メチルフェニル〕スルフィド、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドなどがある。
上記エピスルフィド化合物の中でも、アルキレンスルフィド型エピスルフィド化合物が好ましく用いられる。アルキレンスルフィド型エピスルフィド化合物としては、脂肪族骨格を有するものであれば、直鎖状、分岐状または環状のいずれでもかまわない。
例えば、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン等や、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等が挙げられる。また、環状脂肪族系としては、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等が挙げられる。これらに限定されるわけではなく、また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
これらのアルキレンスルフィド型エピスルフィド化合物の中では、直鎖状のビス(β−エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタンが好ましい。
また、スルフィド型エポキシ化合物としては、フェニルスルフィド型エポキシ化合物が好ましく挙げられる。例えば、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3−メチルフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3,5−ジメチルフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−2,3,5,6−テトラメチルフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3−ヘキシルフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3,5−ジヘキシルフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3−クロロフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3,5−ジクロロフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−2,3,5,6−テトラクロロフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3−ブロモフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3,5−ジブロモフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−2,3,5,6−テトラブロモフェニル]スルフィド等が挙げられる。また、これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
なお、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3−メチルフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3,5−ジメチルフェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)−3,5−ジブロモフェニル]スルフィドが接着性向上させる点で好ましい。
また、本発明に用いられる硬化剤は光カチオン重合開始剤であれば良く、常温で液状または固体のものを用いることができる。例えば、芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩を挙げることができる。
芳香族ヨードニウム塩としては、例えばジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
芳香族スルホニウム塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロホスフェート、4−(p−ter−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−ter−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。これらに限定されるものではない。
これらの光カチオン重合開始剤は単独あるいは混合して使用してもよい。光カチオン重合開始剤を使用することで、常温硬化が可能となり、部材の熱膨張率の差による接着時の剥がれ、歪みを起こすことがなく、良好に接着することが出来る。また、光カチオン重合開始剤は触媒的に作用するため、エポキシ樹脂/エピスルフィド化合物等の主剤に混合して使用する量が少なくて済み、部材を接着する際の未硬化物やイオン性物質などの不純物を減じることができ、電気特性も良好となる。
特に、芳香族スルホニウム塩は300nm以上の長波長域にも紫外線吸収特性を有することから、紫外線深部硬化性に優れ、接着性を良好とする硬化物を与えることが出来、好ましい。また、特に芳香族スルホニウム/六フッ化アンチモン塩系開始剤のうち、旭電化製SP−170は厚膜硬化性があり、シール剤として配合するには好ましい。
光カチオン重合開始剤の配合量は、エポキシ樹脂及びエピスルフィド化合物100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは3〜15重量部である。1重量部未満であると硬化が不十分となり、接着強度不足となる。また、20重量部以上であると硬化物中のイオン性物質が多くなり、耐液晶性等の電気特性や構成部材を腐食する可能性が高く、好ましくない。
また、本発明には光増感剤を添加することも出来る。例えばカルボニル化合物、有機イオウ化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。具体的な光増感剤としては、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロルベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;2−クロルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;2−クロルアントラキノン、2−メチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン等のアクリドン誘導体;α,α−ジエトキシアセトフェノン;ベンジル;フルオレノン;キサントン;ウラニル化合物;ハロゲン化合物等が挙げられる。これらに限定されるものではない。
また、これらは単独でも混合して使用しても良い。光増感剤は硬化性組成物を100重量部とした場合に0.1〜20重量部含有することで効果が増し、有効である。光増感剤を使用することで、光硬化性、光反応性が向上し、接着性や電気特性を向上させることが出来る。
また、ポットライフが短くなる場合があるが、熱カチオン重合開始剤や熱硬化剤も併用して使用することが可能であり、硬化性を向上させることが出来る。これら熱硬化剤としては、スルフィド構造を持つ化合物、エポキシ樹脂等の主剤のいずれかと反応・熱硬化する2価のイオウ原子を持つ硬化剤があげられる。このような熱硬化剤としては、チオール系化合物が挙げられ、また、該チオール系化合物としては、ポリチオール化合物、多官能チオール系化合物等が好ましく挙げられる。
例えば、上記ポリチオール化合物としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。脂肪族ポリチオールとして、例えば、1,2−エタンジチオール、l,3−プロパンジチオール、1,4−ブタンジチオール、1,6−へキサンジチオール、1,8−オクタンジチオール、1,2−シクロヘキサンジチオール、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオブロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ぺンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ぺンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これらのなかでは、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ぺンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートは、本発明において好適に使用しうるものである。
また、主鎖骨格に下記構造式(1)を持つポリチオール化合物としては、テトラキス−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタン、ビス(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチルフェニル)スルフィド等が挙げられる。テトラキス−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタンは硬化物に更に可撓性が付与され、接着強度向上をもたらす効果もある。
Figure 0004391177
(但し、nは1以上の整数を表す。)
本発明の多官能チオール系化合物としては、例えば、3官能チオール系化合物、2,4,6−トリチオキソ−1,3,5−トリイルトリエチル−トリス(3−メルカプトプロピオナート)は硬化性を向上させることが出来、接着性が向上し好ましい。これらに限定されるものではない。
これら、エポキシ樹脂及びエピスルフィド化合物とチオール系化合物の反応当量比は1:1から1:5であることが好ましい。1:1以下であると未反応のチオール系化合物が硬化物中に存在し、硬化が不十分となり、好ましくない。また1:5以上であると硬化物に可撓性が乏しくなり、接着強度が低下するので、あまり好ましくない。
次に、本発明における有機ケイ素化合物としては、加熱及び/又は光照射によってシラノール基を生成する化合物が有効であり、例としてアルコキシシリル基、アリールオキシシリル基、ペルオキシシリル基及び/又はα−ケトシリル基を有する化合物が挙げられる。アルコキシシリル基及び/又はアリールオキシ基を有する有機ケイ素化合物は前記の有機アルミニウム化合物と共に使用して、加熱によりエポキシ基の硬化能を発現するものである。また、ペルオキシシリル基及び/又はα−ケトシリル基を有する有機ケイ素化合物は前記の有機アルミニウム化合物と共に使用して、光照射及び/又は加熱によりエポキシ基の硬化能を発現するものである。これらの有機ケイ素化合物のうち、アルコキシシリル基及び/又はアリールオキシシリル基を有する有機ケイ素化合物の具体例としては、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、トリフェニルプロポキシシラン、トリフェニルベンジルオキシシラン、トリフェニルフェノキシシラン、ジフェニルトリルメトキシシラン、ジフェニルトリルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジプロポキシシラン、ジメチルフェニルメトキシシラン、ジメチルフェニルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、(o−ニトロベンジルオキシ)トリフェニルシラン等が挙げられる。ペルオキシシリル基及び/又はα−ケトシリル基を有する化合物の具体例としては、tert-ブチルペルオキシトリフェニルシラン、ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ジフェニルシラン、1,1−ジメチルプロピルペルオキシトリフェニルシラン、ジ(1,1−ジメチルプロピルペルオキシ)ジフェニルシラン、1−メチルエチルペルオキシトリフェニルシラン、ジ(1−メチルエチルペルオキシ)ジフェニルシラン、tert−ブチルペルオキシメチルジフェニルシラン、tert−ブチルペルオキシジメチルフェニルシランが挙げられる。α−ケトシリル基を有するものの具体例としては、ベンゾイルトリフェニルシラン、ベンゾイルメチルジフェニルシラン、ベンゾイルジメチルフェニルシラン、アセチルトリフェニルシラン、プロピオニルトリフェニルシラン、アセチルメチルジフェニルシラン、ベンゾイルトリメチルシラン、ベンゾイルメトキシジフェニルシランが挙げられる。
これらは1種もしくは2種以上の混合系で使用される。この使用量は、エポキシ樹脂及びエピスルフィド化合物100重量部に対して、通常、0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。使用量が0.1重量部未満の場合には、十分な硬化特性が得られず、10重量部を超える場合には、コスト高や接着性が低下するなどの問題を生じる場合がある。
また、ポリシランとしては、例えば下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有するポリシランが挙げられる。
Figure 0004391177
(但し、nは10以上の整数。Rは水素または置換もしくは非置換のアルキル基もしくはアリール基を示し、同一でも異なっていても良い。また、アルキル基またはアリール基は酸素、窒素、イオウ、ハロゲンなどの元素を含んでいても良い。)
ポリシランは、上記一般式(2)で表される繰返し単位を有するホモポリマーでもコポリマーでもよく、他の繰返し単位とのコポリマーであっても構わない。本発明において、このようなポリシランは光照射または加熱によって、特に一方のRが水素原子の場合、ケイ素原子と水素原子との間の結合が切断された後、大気中等の酸素や水分を取りこむことで酸化され、シラノール性水酸基を生成する。Rの一方が水素原子である場合、無い場合のどちらの構造においても、主鎖のSi−Si結合も同様に切断され、その後酸化されてシラノール性水酸基を生成し得る。
従って、本発明では、こうして生成したシラノール性水酸基がエポキシ樹脂/エピスルフィド化合物に対して高い触媒活性を示し、エポキシ樹脂/エピスルフィド化合物を非常に短時間、かつ充分な重合効率で硬化させることができる。しかも、上述したようにポリシランが酸化される際に酸素等を取りこむことに起因してその体積が膨張するので、エポキシ樹脂/エピスルフィド化合物の重合に伴う体積収縮を抑制することが出来る。また、ポリシランは、電気的特性等の低下の原因となるイオン性不純物となって硬化物中に残留することもないので電気部品の接着に有効である。
更に、上記一般式(2)中のRが炭素数6〜24の置換もしくは非置換アリール基、または芳香族複素環基であるポリシランが特に好ましく用いられる。これは、上記一般式(2)中のRの両方が、例えば水素原子やアルキル基であると、エポキシ樹脂/エピスルフィド化合物の硬化に当たって生成したシラノール性水酸基が相互に反応して触媒活性が失活されやすいのに対し、ケイ素原子に芳香環が直接結合しているとシラノール性水酸基が安定化するので硬化反応を充分に促進させることが出来る。
これらの配合量は、エポキシ樹脂及びエピスルフィド化合物100重量部に対して、通常、0.1〜20重量部、好ましくは1〜5重量部である。0.1重量部未満の場合には、十分な硬化特性が得られず、20重量部を超える場合には、接着性が低下や信頼性に劣るなどの問題を生じる場合がある。
また、これらポリシラン等の有機ケイ素化合物は300〜400nmに吸収を示し、水銀ランプの輝線のうち最も強い365nmの光を有効に吸収して励起する。励起したケイ素化合物は光励起電子移動によってオニウム塩の分解を促進する。オニウム塩の分解により生じた酸はエポキシ樹脂/エピスルフィド化合物の硬化触媒として作用する。オニウム塩との併用により硬化促進をすることが出来る。従って、特にスルホニウム塩と併用することで、長波長の光を用いて厚膜でも光硬化することができる。しかも、光硬化により得られる硬化物は機械的特性に優れている。なお、光硬化後に加熱硬化することにより、更に硬化促進をし、接着強度や硬化特性の向上を図ることが出来る。
また、加水分解によってシラノール基を生成する化合物として、シランカップリング剤が挙げられ、例えば次のようなものが挙げられる。特に、ガラス部品への接着にはシランカップリング剤を使用することでガラス部材への濡れ性が向上し、接着強度が向上する。
具体的には、効果的なシランカップリング剤として、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシランカップリング剤、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニルシランカップリング剤、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリルシランカップリング剤、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン等の一般式(3):
RSi(OR’) ・・・(3)
〔式中、Rは1個又は2個以上のハロゲン原子が置換してもよい炭素数1〜4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、R’は炭素数1〜4程度の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示す。〕
で表されるアルキルトリアルコキシシラン等を挙げることができる。なお、特にこれらに限定されるものではない。
特に、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシシランカップリング剤が硬化性脂組成物に配合されるとなじみやすく、接着強度を向上させることが出来る。
更に、より加水分解性が高く、よりシラノール基を生成しやすいγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランを配合することが好ましく、生成したシラノール基が活性でエポキシ樹脂/エピスルフィド化合物とより反応しやすく、またエポキシ基を持つために相溶、反応するため良好な硬化物を与える。
更に、シラノール基がガラス面等と結合し、接着力を高めるので特に好ましい。
これらシランカップリング剤の添加量は、硬化性組成物100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。0.1重量部未満だと、濡れ性低下や硬化促進効果に劣り、接着強度が低下する。また、10重量部を越えると、接着強度や信頼性が低下する。
本発明では、粘度調整を行うために反応性希釈剤を添加することも出来る。反応性希釈剤としては、低粘度な反応性希釈剤であれば使用することができる。特に、反応性基が2官能以上であることが好ましく、例えば、ジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ネオペンチルグリコールグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、アルキレンジグリシジルエーテル、ポリグリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で用いても、混合して用いても良い。
なお、硬化性を向上させる場合は低粘度な脂環式エポキシ樹脂、リモネンジオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンモノオキサイド等を用いると良い。
固形エポキシ樹脂を混合する場合は粘度調整が必要であり、有効である。また、2官能以上であれば、硬化反応で硬化物の架橋密度を向上させ、膨潤性や電気特性を向上させることができるので、より好ましい。その場合、反応性希釈剤の量は、固形または半固形エポキシ樹脂100重量部に対して100重量部以下が好ましい。この量が100重量部を越えると、希釈効果はあるものの、ベース樹脂組成物の硬化物のそのもの特性が変化し、接着強度が低下したり、膨潤性や電気特性が低下する。
また、種々充填剤を添加することも出来る。これら充填剤は光透過性の高いものが好ましいが、本発明におけるエポキシ樹脂/エピスルフィド化合物と光カチオン重合開始剤の配合では、光照射後に光の当たらない部材部分も加熱硬化により硬化接着が可能なため、光透過性に劣る充填剤でも構わない。なお、塩基性充填剤を使用すると硬化不十分、あるいは硬化性にバラツキが生じ、接着強度の低下をまねく。従って、これらの中で4%水分散液中のpHが塩基性ではない酸化チタン、シリカを一種または二種以上併用して使用されることが好ましい。
例えば、シリカ(R972:pH=4.0〜5.5、A200:pH=4.0〜4.5等)、酸化チタン(P25:pH=3.5〜4.5、T805:pH=3.0〜4.0等)が挙げられる。
また、これら無機充填剤の粒径は小さい方が好ましく、特に1μm以下、1次粒子が30nm以下程度のものであることが特に好ましい。粒径が1μm以上である場合、微細塗布接着が困難となり、更に硬化接着時における染み出しの防止効果が少なくなる。
無機充填剤を混合する場合、硬化性組成物の粘度調整が容易にでき、種々塗布粘度に対応することができる。更に、無機充填剤添加は硬化物の膨潤性を向上させる。
これら充填剤を添加する場合の添加量は、特に充填剤そのものの種類により大きく変化するが、エポキシ樹脂及びエピスルフィド化合物100重量部に対して、100重量部以内が望ましい。更に硬化物の耐膨潤性の面からもこの範囲内が好ましい。但し、100重量部を越えると、粘度上昇で硬化性組成物の塗布性が損なわれる。その上、接着性が劣化する傾向にある。なお、充填剤の混合に当たっては、均一分散するために三本ロール等で混練し、微細化して使用することが望ましい。
無機充填剤を使用する際にシランカップリング剤及びチタンカップリング剤などを使用することが望ましい。これらのカップリング剤の添加量は、本発明の硬化性組成物により大きく変化するが、無機充填剤を添加した組成物の合計を100重量部とした際、5重量部以下が好ましい。また、5重量部を越えると、樹脂の凝集力が低下し、結果として接着力や信頼性が低下する。
また、他の充填剤として、高分子粒子も使用することが出来る。例えば具体的にはポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、架橋ポリメチルメタクリレート粒子、架橋ポリスチレン粒子、ポリウレタン樹脂粒子、フェノール樹脂粒子、エポキシ樹脂粒子等などが挙げられる。特にこれらに限定されるものではない。
高分子粒子を使用することで、硬化接着時の染み出しを防止することができ、更に硬化物に可撓性を与えることができ、接着強度が向上する。特に、架橋ポリアクリレート系粒子においては硬化の際、染み出し防止に寄与するだけでなく、柔軟性を硬化物に付与することもでき、接着強度を増加させる効果もある。硬化性組成物の粘度調整も混合量で任意に調整でき、塗布工程などの作業性を良好にする。また、理由は不明だが、架橋ポリアクリレート系粒子の添加がエポキシ樹脂/エピスルフィド化合物の硬化を促進する効果もあり、混合しない場合に比べ、硬化促進を可能にしている。
これら高分子粒子の粒径は小さい方が好ましく、特に1μm以下であることが特に好ましい。粒径が1μm以上である場合、微細塗布接着が困難となり、更に硬化接着時における染み出しの防止効果が少なくなり、接着強度も低下する。
なお、高分子粒子の混合量としては、染み出し防止の点などからエポキシ樹脂及びエピスルフィド化合物100重量部に対して、40重量部以下が好ましい。40重量部を越えると粘度上昇でエポキシ樹脂組成物の塗布性が損なわれる。その上、耐インク性が劣化する傾向にある。なお、充填剤の混合に当たっては、均一分散するために三本ロール等で混練し、微細化して使用することが望ましい。なお、これら無機フィラーと高分子粒子は併用して用いることによって、より効果がでる。
次に、硬化性組成物の紫外線照射量についてであるが、硬化性組成物により変化するため、それぞれの硬化条件によって、決定される。硬化性組成物が硬化する照射量であれば良く、硬化物の電気特性、接着強度が良好である硬化条件を満たしていれば良い。部材が紫外線透過性部材で構成されている場合、特に硬化が促進し、有効である。
しかし、これら化合物系は光照射のみでは硬化性がやや劣る場合があり、光照射後に加熱により硬化性向上することが出来る。接着強度は出るが、未反応物が場合によっては滲み出て、電気的な影響を及ぼす可能性があるのを防止する。また、光照射/硬化時に加熱し、硬化速度向上することで、硬化性向上、接着強度向上をすることも出来る。
光照射後の熱硬化及び光照射時に加熱する温度条件は通常のエポキシ樹脂/エピスルフィド化合物の硬化温度域・時間で良い。例えば常温〜130℃で30分〜7日間、好ましくは室温〜120℃で60分〜2日間の範囲が好適である。
光照射後の熱硬化時間は硬化温度と硬化性組成物により変化するが、その組成物の標準硬化温度、時間であることが好ましい。このような処理をすることで、基材の水分や被着有機物をエージングし、プレ処理になるという効果も出る。
なお、ポットライフは光カチオン開始剤を配合しており、光照射がなければ、重合は開始しにくく、長く、作業性が良い。但し、チオール系化合物を配合した場合、エポキシ樹脂/エピスルフィド化合物との硬化速度は遅いが反応するので、長ポットライフには冷凍保存が必要となる。
また、これら硬化性組成物の塗布方法について述べると、各部位、部材によって異なるが、一般に使用される均一塗布方法であれば良く、例えばスクリーン印刷法、スピンコート法、転写法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ここでは、プラスチックフィルム液晶素子の製造法について説明する。
プラスチックフィルム基板樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、液晶性ポリエステル(LCP)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンオキシド(変性PPO)、ポリアリレート(PAR)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド(PI)、ポリアミノビスマレイミド、トリアジン樹脂などが挙げられる。
また、基板表面は、透明電極(ITO電極)や配向膜(ポリイミド系配向膜)を付けたものでも、問題はない。
本発明の光硬化型表示素子用シール剤を、スクリーン印刷、ディスペンサー等の手法により、プラスチックフィルム基板の上に、適当な膜厚に塗布し、乾燥炉等でプレキュアーさせる。その上で、スペーサーとしてギャップ剤を散布したプラスチックフィルム基板を貼り合わせ、エアバッグ等で加圧しながら、紫外線照射機等の手段により周辺や上面から照射し、光硬化させる。
なお、シール剤中の固形物最大粒径が5μm未満であるときに特に良好なギャップ保持特性を示す。固形物最大粒径が5μm以上であるときはスクリーン印刷性が低下する場合があり、更に固形物どうしが二次凝集をおこすことにより、ギャップ保持が困難になる場合があり好ましくない。
本発明におけるプレキュアーとは、シール剤中に含有する水分や有機不純物を揮発及びシール剤中の脱泡をさせ、かつその後、プラスチックフィルム基板をあわせ、硬化させる際にシール剤が対向プラスチックフィルム基板の接着部分になじむようレベリングを行うことである。プレキュアーの条件としては、気流中、室温から130℃2分〜2時間の範囲であり、生産性や経済性及び硬化剤特性を考慮すると、60〜110℃で2〜30分の範囲が好適である。
また、本発明における光硬化は、シール剤中のエポキシ樹脂/エピスルフィド化合物と光カチオン重合開始剤との硬化反応を充分行わせ、かつプラスチックフィルム基板を接着させることを意味する。なお、硬化条件は光照射後、加熱を行うことも可能である。このような加熱をすることで、硬化物の架橋密度向上による膨潤防止や水分や被着有機物や染み出し不純物をエージングし、液晶注入前のプレ処理になるという効果も出る。
以下に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。また、以下において、「部」と「%」は、重量基準である。特にプラスチックフィルム液晶表示素子について、シール剤及び液晶表示素子を以下のような試験で評価した。
(シール剤評価方法)
(i)接着性
100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを、7μm厚でシール剤により接着し、20mm/minの速度でピール強度を測定し、以下の基準で評価した。
○:200g/cm以上
△:100〜200g/cm
×:100g/cm以下
(ii)接着信頼性
上記接着したサンプルを60℃−90%RH及び85℃の環境保存テストを100時間実施後、剥離試験(ピール強度測定)を行った。両試験ともに満たすことを判断基準とした。
○:200g/cm以上
△:100〜200g/cm
×:100g/cm以下
(iii)耐液晶性
膨潤度、消費電流値が全て下記の条件を満足するものを○とし、いずれか1つでも満足しないものを×とした。
膨潤度:液晶中の浸漬テストでシール剤の重量変化が10重量%以下
消費電流値:60℃−90%RHの環境保存テストを100時間実施後、消費電流値が初期値の1.5倍以下
(iv)印刷性
連続印刷性が良好なものを○とした。
(v)染み出し(滲み)
接着硬化後、シールパターン直進性の良好なものを○とした。
(シール剤混練方法及び液晶セル作製方法)
各成分をヘンシェルミキサーで混合し、セラミックス製三本ロールにて充填剤及び硬化剤の粒径が5μm以下になるまで混練し、シール剤を得た。
ITO透明電極の形成されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム基板を、ポリイミド系配向剤を用いて配向処理し、その外周部にシール剤をシール部パターンに印刷し、所定温度、所定時間プレキュアーし、室温まで冷却した。ついで、この基板に同様に配向処理したPETフィルム基板をギャップ剤を介して重ね合わせ、エアバッグにて圧着した後、紫外線照射してシール剤を硬化せしめて両基板を接着し、必要であれば、その後アフタキュアし、完全硬化接着させ、液晶としてLixon 6220(チッソ(株)製)およびZLI−1565(メルク社製)(カイラルネマチック液晶C−15,0.5wt%含有)あるいは液晶としてLixon 6200(チッソ(株)製)およびZLI−1800,000(メルク社製)(カイラルネマチック液晶C−15,0.5wt%含有)を封入して液晶セルを作製した。
(実施例1)
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
50重量部
脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2021) 30重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:エピコート828)
20重量部
光カチオン重合開始剤:芳香族ヨードニウム塩系重合開始剤
ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート 3重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例1)
紫外線硬化型シリコーン系接着剤(スリーボンド製:TB3161)を使用して、実施例1と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。なお、接着硬化条件は3J/cmのみとした。
(実施例2)
ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
10重量部
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
20重量部
脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2081) 30重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:エピコート806)
40重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-150) 5重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例2)
紫外線硬化型接着剤(セメダイン製:Y-877)を使用して、実施例2と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。なお、接着硬化条件は3J/cmのみとした。
(実施例3)
ビス(β−エピチオプロピル)スルフィド 40重量部
脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学社製、セロキサイド2021) 10重量部
固形エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:エピコート1001) 25重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:YL980) 25重量部
反応性希釈剤(ダイセル化学社製:セロキサイド3000) 30重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-172) 5重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:100℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例3)
紫外線硬化型接着剤(協立産業製:WR8120T3)を使用して、実施例3と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。なお、接着硬化条件は3J/cmのみとした。
(実施例4)
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
10重量部
脂環式可撓性エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2081) 20重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:YL980) 40重量部
反応性希釈剤(ダイセル化学社製:セロキサイド3000) 10重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-170) 5重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例4)
紫外線硬化型接着剤(セメダイン製:Y-878-1)を使用して、実施例4と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。なお、接着硬化条件は3J/cmのみとした。
(実施例5)
ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
34重量部
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
56重量部
反応性希釈剤(ダイセル化学社製:セロキサイド3000) 6重量部
テトラキス−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタン(住友精化製)
10重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-170) 5重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例5)
紫外線硬化型接着剤(スリーボンド製:TB3018)を使用して、実施例5と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。なお、接着硬化条件は4.5J/cmのみとした。
(実施例6)
ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
24重量部
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
40重量部
脂環式可撓性エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2081) 5重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:YL980) 66重量部
反応性希釈剤(ダイセル化学社製:セロキサイド3000) 34重量部
2,4,6−トリチオキソ−1,3,5−トリイルトリエチル−トリス(3−メルカプトプロピオナート)(淀化学製) 30重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-170) 5重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例6)
紫外線硬化型接着剤(スリーボンド製:TB3014C)を使用して、実施例6と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。なお、接着硬化条件は2J/cmとした。
(実施例7)
ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
24重量部
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
40重量部
脂環式可撓性エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2081) 10重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:YL980) 26重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-170) 5重量部
有機ケイ素化合物:ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ジフェニルシラン 5重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例7)
ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ジフェニルシランを使用しない以外は、実施例7と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(実施例8)
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
40重量部
脂環式可撓性エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2081) 10重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:YL980) 50重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-170) 5重量部
シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製:KBE403) 3重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例8)
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを使用しない以外は、実施例8と同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(実施例9)
ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
20重量部
ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド(住友精化製)
35重量部
脂環式可撓性エポキシ樹脂(ダイセル化学社製:セロキサイド2081) 10重量部
ビスフェノール型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製:YL980) 30重量部
反応性希釈剤(ダイセル化学社製:セロキサイド3000) 5重量部
テトラキス−(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタン(住友精化製)
10重量部
光カチオン重合開始剤(旭電化製:SP-170) 5重量部
シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学製:KBE403) 3重量部
光増感剤:ベンゾフェノン 1重量部
上記組成を攪拌混合し、光硬化型表示素子用シール剤を得た。
このシール剤を用い、前記セル作製方法にしたがい、高圧水銀灯にて3J/cm照射後、後熱硬化条件:120℃1時間で接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例9)
ビス[4−(2,3−エピチオプロピルチオ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィド、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを使用しない以外は、実施例9と同様に接着強度試験サンプルおよびで空液晶セル作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(実施例10)
実施例9の光硬化型表示素子用シール剤で120℃に加熱しながら、高圧水銀灯にて3J/cm照射し、接着強度試験サンプル、及び空液晶セルを作製した。この空液晶セルに対して、前記シール剤評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
(比較例10)
比較例9における硬化条件を高圧水銀灯にて3J/cm照射のみで同様にサンプルを作製し、前記評価方法に従い、評価した結果を表1に示した。
Figure 0004391177
(実施例11)
前記実施例1〜10で作製した空液晶セルに、液晶Lixon 6200(チッソ(株)製)及びZLI−1800,000(メルク社製)(カイラルネマチック液晶C−15,0.5wt%含有)封入して、液晶セルを作製した。これらの液晶セルに対して、85℃及び60℃−90%RHの環境保存テストを行った。結果を表2に示す。
いずれの環境下においても、500時間経過後の耐液晶性、接着信頼性は良好であった。(表2)
(比較例11)
前記比較例1〜10で作製した空液晶セルに、実施例7と同様にして液晶セルを作製し、85℃及び60℃−90%RHの環境保存テストを行った。結果を表2に示す。
500時間実施した後の液晶パネルには、剥離が生じたり、電流を測定することができないものがあった。
Figure 0004391177

Claims (10)

  1. エポキシ化合物及び硬化剤を含む硬化性組成物からなり、少なくとも該硬化性組成物が2価のイオウ原子を持つ化合物を含有し、該2価のイオウ原子を持つ化合物がエピスルフィド化合物であることを特徴とする光硬化型表示素子用シール剤。
  2. 前記エピスルフィド化合物が、直鎖アルキレンスルフィド型エピスルフィド化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化型表示素子用シール剤。
  3. エポキシ化合物及び硬化剤を含む硬化性組成物からなり、少なくとも該硬化性組成物が2価のイオウ原子を持つ化合物を含有し、該2価のイオウ原子を持つ化合物がフェニルスルフィド型エポキシ化合物であることを特徴とする光硬化型表示素子用シール剤。
  4. 前記硬化剤が、光カチオン重合開始剤であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光硬化型表示素子用シール剤。
  5. 前記光カチオン重合開始剤が、少なくとも芳香族スルホニウム塩系光カチオン重合開始剤であることを特徴とする請求項に記載の光硬化型表示素子用シール剤。
  6. 前記硬化剤が、前記光カチオン重合開始剤とともに、前記エポキシ化合物及び/又は前記2価のイオウ原子を持つ化合物と反応する2価のイオウ原子を持つ熱硬化性の硬化剤を含有することを特徴とする請求項4又は5に記載の光硬化型表示素子用シール剤。
  7. 前記2価のイオウ原子を持つ熱硬化性の硬化剤が、ポリチオール又は多官能チオール系化合物であることを特徴とする請求項6に記載の光硬化型表示素子用シール剤。
  8. 前記光硬化型表示素子用シール剤は、添加剤として有機ケイ素化合物を少なくとも含有し、該有機ケイ素化合物が、光照射、加熱及び加水分解から選ばれる少なくとも一つによってシラノール基を生成する化合物であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の光硬化型表示素子用シール剤。
  9. 前記有機ケイ素化合物が、シランカップリング剤であることを特徴とする請求項8に記載の光硬化型表示素子用シール剤。
  10. 前記光硬化型表示素子用シール剤は、光照射後に後熱硬化する、あるいは光照射時に加熱することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の光硬化型表示素子用シール剤。
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